JP2017220561A - ノズルユニット、およびノズルユニットを備える雰囲気置換装置、ならびに雰囲気置換方法 - Google Patents

ノズルユニット、およびノズルユニットを備える雰囲気置換装置、ならびに雰囲気置換方法 Download PDF

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Abstract

【課題】容器内の被収容物の収容状況に応じて、雰囲気置換用ノズルに適正な推力をリアルタイムで供給することが出来るノズルユニット、及び浮雰囲気置換装置を提供する。【解決手段】パージガスが通過する流路が形成されたノズル本体と、電磁石を備え、前記ノズル本体を前記雰囲気置換用ポートに対して進退移動させるノズル駆動部と、前記電磁石が発生する磁界により進退移動する永久磁石と、前記ノズル駆動手段に電力を供給する電源部と、前記電源部から供給される電流値を調節して前記電磁石に供給する制御部とを備える。【選択図】図6

Description

本発明は、半導体ウエハ、液晶パネル、有機ELディスプレイパネル等の薄板状の基板を処理する工程間の搬送に使用される密閉可能な容器に対して、容器内部の雰囲気を不活性ガス等の雰囲気に置換する雰囲気置換装置、及び、この雰囲気置換装置に備えられるノズルユニット、並びに雰囲気置換方法に関するものである。
従来から、半導体ウエハ等の薄板状の基板に成膜、エッチングといった様々な処理を行う処理装置や、基板の移載を行うEFEM(Equipment Front End Module)、ロット番号を読み取り仕分けするソーターと呼ばれる装置では、空気中に浮遊するパーティクルが薄板状基板に付着するのを防止するため、基板が曝される装置内部の雰囲気を高清浄に保つミニエンバイロメント方式と呼ばれる高度に清浄化された微小空間とすることで、比較的安価に高い清浄度を保つ工夫がなされてきた。
しかしながら、近年半導体回路線幅のデザインルールの微細化が進み、10nm以下での生産も現実味を帯びてきている。その結果、従来のミニエンバイロメント方式による高清浄化だけでは対応出来ない問題が現れてきている。すなわち、処理装置により処理された後、容器内部に搬送されてきた基板の表面に、空気中の酸素や水分に反応して自然酸化膜等の各種処理工程上好ましくない膜が生成されてしまうのである。また、空気中の酸素や水分以外にも、処理装置内で使用された汚染物質が薄板状基板上に付着したままの状態で容器内に搬送され、この汚染物質が密閉された容器内の他の薄板状基板までも汚染してしまい、次の処理工程に悪影響を及ぼすこととなり歩留まりの悪化を招いてしまうのである。
そういった問題を解決するための方法として、容器内に入り込んだ空気や汚染物質を外部から供給する不活性ガスで除去し、且つ、容器の収容空間を不活性ガスで満たすことにより、収容された薄板状基板表面の酸化を防止する様々な方法が考えられてきた。
半導体ウエハを内部空間に収容する密閉可能な容器の一つであるFOUP(FrontOpeningUnifiedPod)には、FOUPの内部雰囲気を不活性ガスで置換するための雰囲気置換用ポートとして、FOUP内部の空間に不活性ガスを注入する注入ポートと、FOUP内部に残留する酸化性ガスを含む大気を排出するための排出ポートとが備えられているものがある。また、FOUPを載置してこのFOUPに備えられたドアを開閉する機構を有するロードポートと呼ばれる装置には、この注入ポートと排出ポートを介してFOUP内部の雰囲気を置換するための注入ノズルと排出ノズルが、FOUPを載置するステージ部に装着可能な構造となっている。
また、運ばれて来たFOUPをステージ上に載置したり、ステージ上に載置されているFOUPを次の工程へと運び出したりといった作業の際に、注入ノズルや排出ノズルがFOUPと衝突するのを防止するために、ロードポートには、注入ノズルと排出ノズルとを駆動機構によって昇降可能な構造としているものがある。これは、FOUP内部を置換する必要の無い時には各ノズルをステージ下部に移動させてFOUPの搬送に干渉しない位置に待機させて、FOUP内部の雰囲気を不活性ガス等で置換する時には各ノズルを駆動機構によってFOUPの底面に向かって突出させることでFOUP底面に配置される注入ポートと排出ポートに接触させて、FOUP内部の雰囲気置換処理を行うように構成したものである。
特開2011−187539号公報 特開2015−088500号公報
特許文献1に開示されるノズル昇降駆動ユニットはFOUPを載置するステージの下部に配置されるものであり、駆動源としてエアシリンダを備えている。このエアシリンダに供給される圧縮空気を電磁弁等で開放もしくは遮断することで、注入ノズルと排出ノズルとを昇降移動させている。
上記構成とすることで、雰囲気置換処理を行わない時に各ノズルを退避位置まで退避させることは可能になった。しかし、ここに開示された構成では、一定の力でノズルを上昇若しくは下降させることしか出来ない。FOUP内を短時間で置換するためには大流量のパージガスを供給する必要がある。その際、注入用ノズルとFOUP底面との間からパージガスが外部へ漏出するのを防止するために、ある程度強い力で注入ノズルをFOUP底面に押し付ける必要がある。また、FOUPは内部に収容する基板の枚数によって全体の重量が増減するので、最も重い満載状態のFOUPに対応した押し付け力で軽い状態のFOUPの底面にノズルを押し付けると、ステージ上に載置されたFOUPが浮き上がってしまう。FOUPが浮き上がるとFOUPの載置状態を検知するセンサがオフ状態となり、それが原因で装置全体が停止してしまい、大幅な工程遅延が発生してしまうのである。
特許文献2に開示される気体供給排出機構は、不活性ガスを供給するガス流通ノズルと、このガス流通ノズルの下方に、供給するガスの圧力によりガス流通ノズルを上昇させるためのハウジング部を備えている。ガス流通ノズルは、ガスが供給されていない時にはハウジング部内に収容されているが、ガスが供給されるとハウジング部に形成された第1の圧力調整室内に充満するガスの圧力によって上方に押し上げられて、FOUP底面の供給ポートと当接する。そして、ハウジング部内に充満したガスは、ガス流通ノズルに形成された開口を介してFOUP内部へと導入される。さらに、ハウジング部の第1の圧力調整室の上方には第2の圧力調整室が形成されていて、この第2の圧力調整室の内圧を陰圧若しくは陽圧に調節することで、ガス流通ノズルの上昇若しくは下降移動を付勢している。
上記構成とすることで、供給するパージガスの流量によってパージ用ノズルを押し上げる力を変化させることは可能になるが、FOUP内部を置換するガスで直接ノズルを上昇移動させることで新たな問題が発生している。すなわち、ハウジング部内をノズルが昇降移動することで、ハウジング部の内壁に沿ってノズルが摺動することとなり、微小な塵埃が発生する。この塵埃が、パージガスとともにFOUPの内部空間に侵入してFOUP内部に収容された基板の表面に付着して、その結果、基板に形成された極微小な電子回路にパターン切れ等の不具合が発生して、製品の歩留まりが悪化してしまうのである。
本発明は、上記問題点に鑑みて為されたものであり、容器内部の基板の収容状況に対応して最適な推力でパージ用ノズルを容器に形成されたパージポートに押し付けることが可能であり、且つ、容器の内部空間に清浄なパージガスを供給することが可能なノズルユニット、及び、ノズルユニットを備える雰囲気置換装置を提供することを主たる目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一実施形態に係るノズルユニットは、密閉可能な容器に設けられた雰囲気置換用ポートを介して前記容器内部を所定の雰囲気に置換するためのノズルユニットであって、パージガスが通過する流路が形成されたノズル本体と、電磁石を備え、前記電磁石により発生する磁界によって前記ノズル本体を前記雰囲気置換用ポートに対して進退移動させるノズル駆動部と、前記電磁石が発生する磁界により進退移動する永久磁石と、前記ノズル駆動手段に電力を供給する電源部と、前記電源部から供給される電流値を調節して前記電磁石に供給する制御部と、を備えることを特徴としている。
上記構成とすることで、制御部は電源部から供給される電流値を調節して電磁石に供給することが出来る。さらに、ノズル本体を進退移動させる駆動部の駆動源は電磁石であるので、パージガスが通過する流路内には可動部分からの塵埃は侵入することは無く、清浄なパージガスを容器内部に供給することが出来る。
また、本発明の一実施形態に係るノズルユニットが備える制御部は、容器内に収容される被収容物の収容状況に応じて、電磁石に供給する電流値を調節することを特徴としている。こうすることで、容器内に収容された被収容物の増減による容器の重量変化に対応して適正な値の電流を電磁石に供給することが出来る。さらに、制御部は、上位の制御装置から送信される雰囲気置換開始信号を受信することによって電源部からの電流を電磁石に供給開始するようにしておくことで、ノズル本体と容器とが当接している時間を短縮することが可能になり、ノズルユニットの摩耗や変形を防止することが出来る。
また、電磁石を空芯コイルとして永久磁石は空芯コイルの空芯部分に配置するように構成することで、空芯コイルの空芯領域に発生する磁界を推力として永久磁石を所定の方向に移動させることが出来る。さらに、永久磁石を空芯コイルの空芯領域に配置されるノズル本体に配置することが出来る。こうすることで、空芯コイルとノズル本体と別個に配置するよりもスペースを有効に利用することが出来る。
また、電磁石と永久磁石との間には、永久磁石の横方向の移動を規制する摩擦抵抗の小さい非磁性部材からなる規制部材を備えることで、永久磁石と電磁石との接触による故障を防止することが出来る。さらに、永久磁石にヨークを備えることで、永久磁石から放散される磁界を集中させることが出来るので、より大きな推力を得ることが出来る。さらに、電磁石から発生する磁界が他の電気部品に悪影響を及ぼすことを防止するために電磁石を磁性材料からなるケースに収納することも出来る。
また、本発明の一実施形態に係るノズルユニットを、容器を載置するステージに備え、この容器の載置状態を検出するセンサをステージに配置する構成とすることで、ノズルユニットは容器が載置されたタイミングを検知して電磁石への電流の通電を開始することが出来る。また、制御部は複数のセンサの各検出信号を分析することで容器の載置状態を把握することが出来るので、適正な電流量をリアルタイムで電磁石に供給することが出来る。
本発明によれば、容器内部の基板の収容状況に対応して最適な推力でパージ用ノズルを容器に形成されたパージポートに押し付けることが可能になった。また、推力を発生する駆動部とパージガスの配管を完全に分離出来ているので、容器の内部空間に清浄なパージガスを供給することが可能になった。
図1は、本発明が適用される処理装置1を示す斜視図である。 図2は、この処理装置1の断面を示す図である。 図3は、密閉可能な容器であるFOUP13を示す概略図である。 図4は、本発明の一実施形態であるロードポート2の概要を示す断面図である。 図5は、本発明のロードポート2が備えるステージ14を示す平面図である。 図6は、本発明の一実施形態であるノズルユニット18を示す断面図である。 図7は、図6に示すノズルユニット18のA−A断面を示す図である。 図8は、ステージ14上に載置されるFOUP13の載置姿勢を示す図である。 図9は、本発明の一実施形態であるノズルユニット19を示す断面図である。 図10は、本発明の一実施形態であるノズルユニット18´を示す図である。 図11は、図10に示すノズルユニット18´のB−B断面を示す図である。 図12は、本発明の一実施形態であるノズルユニット18´´を示す図である。 図13は、本発明の一実施形態であるノズルユニット18´´の作用を示す概略図である。
以下に、本発明を図面に示す実施形態について詳しく説明する。図1は処理装置1を示す斜視図であり、図2はその断面図である。処理装置1はクリーンルームと呼ばれる清浄な雰囲気に管理された工場内に設置されている。処理装置1は主として、ロードポート2と搬送ロボット4を備え、ウエハWを清浄な雰囲気中で移送するEFEM3と、ウエハWの表面に所定の処理を施すプロセスチャンバ7と、EFEM3とプロセスチャンバ7との間でウエハWを遣り取りする搬送チャンバ6とで構成されている。EFEM3はフレームと、そのフレームに固定され外部雰囲気と分離するための壁面と、外部からの空気を高清浄な空気に清浄化したうえでダウンフローとしてEFEM3の内部空間に導入する高清浄空気導入手段であるファンフィルタユニット5が設けられている。ファンフィルタユニット5はEFEM3の天井に設置されていて、EFEM3内部に向かって下向きに空気を送るファン8と、送られてきた空気の中に存在する塵埃や有機物などの汚染物質を除去するフィルタ9とで構成されている。また、EFEM3の床面10には所定の開効率を有する空気流通可能な部材が用いられている。
これらの構成により、ファンフィルタユニット5により内部に供給された清浄空気は常にEFEM3の内部空間を下向きに流れ、床面10から装置外部へと排出されることとなり、EFEM3内は高清浄雰囲気に保たれている。搬送ロボット4は薄板状基板の1種であるウエハWをFOUPと呼ばれる容器13とプロセスチャンバ7との間で搬送するもので、ロボット4のアーム可動部分は磁性流体シールなどの発塵防止のシール構造とすることで、発塵によるウエハWへの悪影響を抑える工夫がなされている。これにより、ウエハWは高清浄な雰囲気内を搬送ロボット4により表面に塵埃を付着させることなく搬送される。また、EFEM3のウエハWの搬送領域である内部の気圧は、EFEM3の外部よりも高い圧力「陽圧」に維持されており、典型的には1.5Pa程度の差圧をもつように維持されている。このようにして、外部からの汚染物質や塵埃の侵入を防止することで、EFEM3内部の清浄度は0.5μmのダストでクラス1以上の高清浄度を維持することが可能となっている。またEFEM3には、予め記憶されたプログラムに沿ってロードポート2や搬送ロボット4から送られて来る情報を基に、ロードポート2や搬送ロボット4に動作の指令を送信する不図示の制御装置が備えられている。
次に本発明の一実施形態であるロードポート2について図1及び図4を参照して以下に説明する。図4は本発明の一実施形態であるロードポート2の概要を示す断面図である。ロードポート2は密閉可能な容器の一形態であるFOUP13を所定の位置に載置するステージ14と、ステージ14を鉛直方向に支持し、ステージ14を前進・後退動作させるステージ駆動機構40と、搬送ロボット4がFOUP13内のウエハWの搬出・搬入を行うためのポート開口部11と、ポート開口部11を塞ぐ位置とポート開口部11を開放する位置との間を移動可能であり、FOUP13の内部を密閉するための蓋体13bと一体化するFIMSドア12と、このFIMSドア12を昇降動作させる不図示のFIMSドア昇降機構とを備えている。
FIMSドア12の扉開閉動作は、蓋体13bと一体化したFIMSドア12をFOUP13に対して離間した位置まで往復動作させる開閉手段を設けるか、若しくは、ステージ駆動機構40がFOUP13を載置したステージ14を、蓋体13bと一体化したFIMSドア12に対して離間した位置まで往復動作させることで行われる。後者の場合、ステージ駆動機構40が開閉手段の役割も担うこととなる。なお、これらの機構は半導体製造に係る国際規格であるSEMI規格によって規定されたFIMS(Front−opening Interface Mechanical Standard)システムに対応したものとなっている。
本実施形態のロードポート2が備えるステージ駆動機構40は駆動源であるモータ40aと送りネジ40bとを備えており、モータ40aの回転が送りネジ40bに伝達され、送りネジ40bに固定されたステージ14を任意の位置まで移動させることが可能な構成となっている。なお、モータ40aと送りネジ40bに代えて、空気圧や油圧といった流体圧を利用したシリンダを使用することとしても良い。
ステージ14はFOUP13を所定の位置に正確に位置決めし、且つFOUP13の鉛直方向の荷重を支持する。ステージ14の上面にはキネマティックピンと呼ばれる円柱状の位置決めピン41が平面視して二等辺三角形を描くように三本立設されている。この位置決めピン41は頂部が略半球状の形状を有していて、この位置決めピン41の頂部とFOUP13の底部の位置決めピン41に対応する位置に形成されたV字状の断面を有する位置決め溝16とが係合することによって、FOUP13はステージ14上の所定の位置に案内される。また、本実施形態のロードポート2には、FOUP13がステージ14上の正規の位置に載置されているかどうかを検出するための検出センサ17が、各位置決めピン41の近傍にステージ14の表面から突出するように少なくとも3個配置されている。全ての検出センサ17は、FOUP13が正常に載置されていると反応するように上下方向の位置を調整されていて、例えばFOUP13が傾斜して載置された場合には、これらの検出センサ17のいずれかがFOUP13を検出しないようになっている。検出センサ17はロードポート2が備える制御部37と電気的に接続されていて、制御部37は各検出センサ17から送信される信号により、FOUP13がステージ14上に正常に載置されているか否かを認識することが出来るように構成されている。
ステージ14上にFOUP13が正常に載置されると、FOUP13は係止フック15によって係止される。係止フック15は駆動源として不図示のエアシリンダを備えていて、このエアシリンダに圧縮空気が供給されることでエアシリンダが作動して、係止フック15がFOUP13をステージ14と係止する。また、供給された圧縮空気を開放することによりFOUP13の係止を解除する。エアシリンダへの圧縮空気の供給と解放はロードポート2に備えられた不図示の電磁弁により切り替えられる。電磁弁は圧縮空気の供給源とエアシリンダとを連通する配管の途中に設けられていて、制御部37から送信される信号により作動の制御が行われる。
上記の構成に加えて、ロードポート2にはFOUP13内部に形成された各棚にウエハWが載置されているか否かを検知するマッピングセンサ42が備えられている。図4において、マッピングセンサ42は、ウエハWの載置される面と平行な光軸を有する透過型センサが用いられており、ウエハWの水平面上の周縁を囲む様に間隔を開けた略コの字形状のセンサ取付部43上に取付けられている。また、センサ取付部43の両端は不図示のセンサ駆動機構に取り付けられている。センサ駆動機構の駆動源としてはモータやロータリーアクチュエータであり、これらの駆動源が動作することにより、駆動源の軸を中心にセンサ取付部43が回動し、上部に取り付けられたマッピングセンサ42がFOUP本体13a内部に対して進入及び退出することが出来る。
センサ駆動機構はブラケットに固定されており、図示しないFIMSドア昇降機構の動作に連動して昇降動作を行うことが可能で、これにより容器13内の全ての棚についてのウエハWの有無や載置状況を検知することが可能となる。なお、各駆動機構への出力信号やセンサ等の入力信号は制御部37によって制御されている。
次に、ウエハWを収容する容器であるFOUP13について説明する。FOUP13は、上下方向に間隔をおいて形成された棚板上にウエハWを載置して収容するFOUP本体13aと、ラッチ機構によりFIMSドア12と一体化することが可能で、且つFOUP本体13aと係合してFOUP13内部を気密に閉鎖することが可能な蓋体13bとで構成されている密閉可能な容器である。図3(a)を参照。
図3(b)はFOUP13の底部を示す図である。FOUP13の底部には位置決めピン41と係合してFOUP13のステージ14に対する相対的な位置を規定する位置決め溝16が形成されている。また、係止フック15に係止されることでFOUP13をステージ14に固定する係合部20が形成されている。さらに、FOUP13の底部の所定の位置には、雰囲気置換の際に供給されるパージガスをFOUP13の内部に注入するための注入用ポート21と、FOUP13内に残留する気体をFOUP13外部へ排出するための排出用ポート22とが配置されている。
注入用ポート21と排出用ポート22にはFOUP13の内部環境と外部とを連通する注入口21aと排出口22aが形成されていて、これら注入口21aと排出口22aには気体の流通を制限する逆止弁21b、22bが備えられている。注入用ポート21に設けられた逆止弁21bは、規定される圧力以上の圧力で注入されるパージガスのFOUP13内部への流入を許容するが、規定の圧力以下の圧力で注入されるパージガスや、逆方向に流れる気体の流通は許容しない弁である。また、注入用ポート21には、逆止弁21bから発生する塵埃や供給されるガス中に含まれる塵埃を捕集してFOUP13内部への侵入を防止するためのフィルタ21cが備えられている。排出用ポート22に設けられた逆止弁22bは、規定される圧力以上の圧力で排出されるパージガスもしくは大気のFOUP13外部への流出は許容するが、規定の圧力以下の圧力で排出される気体や、逆方向に流れる気体の流通は許容しない弁である。逆止弁21b、22bを備えることで、FOUP13の内部に供給されたパージガスがFOUP13の外部に漏出することは無く、また、外部の一般大気がFOUP13の内部に浸入することも無くなり、FOUP13内部の低酸素雰囲気は維持される。なお、排出用ポート22には、逆止弁22bから発生する塵埃がFOUP13内部に浸入ことを防止するためのフィルタ22cを備えることとしてもよい。
図5は本実施形態のロードポート2が備えるステージ14を上方から見た平面図である。ステージ14にはFOUP13の底面に対応する位置に位置決めピン41(41a、41b、41c)と検出センサ17(17a、17b、17c)と係止フック15が配置されている。さらに、本実施形態のロードポート2が備えるステージ14には、注入用ポート21および排出用ポート22を介してFOUP13の内部雰囲気を所定のガスで置換するために本発明のノズルユニット18が配置されている。
本実施形態のロードポート2には、注入用ポート21を介してFOUP13の内部に所定のガスを注入するための注入用ノズルユニット18aと、排出用ポート22を介してFOUP13の内部に残留する気体を排出するための排出用ノズルユニット18bからなる一対のノズルユニット18が、ステージ14の後部、すなわちFIMSドア12から離間する側と、ステージ14の前方、すなわちFIMSドア12に対向する側にそれぞれ配置されている。また、各ノズルユニット18はステージ14を形成するベース板の下面であって、ステージ14上の正規位置に固定されたFOUP13の底面に配置される各雰囲気置換用ポート21、22に対応する位置に配置されている。なお、注入用ノズルユニット18aと排出用ノズルユニット18bの配置は、使用するFOUP13の注入用ポート21と排出用ポート22の配置に対応して適宜変更することが可能であり、例えば、4ヶ所に配置されるノズルユニット18のうち3ヶ所を注入用ノズルユニット18aとして使用し、残る1ヶ所を排出用ノズルユニット18bとして使用することも十分可能である。さらに、4ヶ所のうち2ヶ所のみ使用することも可能である。ここで、注入用ポート21と排出用ポート22とを総称して雰囲気置換用ポートと呼ぶこととする。
次に、本発明の一実施形態であるノズルユニット18について説明する。図6は本実施形態のノズルユニット18を示す概略断面図であり、図7は図6に示すA−A線から見る断面図である。図6に示すように、本実施形態のノズルユニット18は、パージガスが流通する流路が形成されたノズル本体23と、電磁石24を備えノズル本体23を雰囲気置換用ポート21、22に対して進退する方向に駆動するノズル駆動部25と、処理装置1に備えられた電源部26から電磁石24に供給される電流を調節する制御部37とから構成されている。
本実施形態のノズルユニット18が備えるノズル本体23は、ガス流通可能な流路27が形成され、略円筒形状をした筒状部材28と、筒状部材28の先端に配置され、雰囲気置換用ポート21、22に当接する円環状の部材である当接部材29と、筒状部材28の外周縁上に配置された永久磁石30とから構成されている。筒状部材28は下部材28aと上部材28bとから構成されている。下部材28aは、上側の領域が下側の領域に比べて外径が小さい段差のついた断面形状となっていて、この小さい外径の円筒部分に永久磁石30が嵌め込まれた状態で上部材28bと接合されている。また、下部材28aの底部には継手34が取り付けられていて、継手34はパージガスの供給源35に接続されたガス供給用配管36の一端と接続されている。さらに、ガス供給用配管36の途中には、パージガスの流量を調整する不図示の調整弁と、制御部37の指令によりパージガスの供給及び遮断を行う開閉弁38と、パージガス中に含まれる微小な塵埃を除去するフィルタ39とが備えられている。なお、調整弁や開閉弁38の作動により発生した塵埃を除去するために、フィルタ39はガス供給用の配管36の経路に配置される各要素のうち、ノズル本体23に最も近い位置に配置されることが望ましい。また、ガス供給用の配管36の材質はステンレススチール等の金属製、若しくはフッ素樹脂等の材質が望ましく、本実施形態のロードポート2に備えられるガス供給用の配管36は、フッ素樹脂製の配管が使用されている。
永久磁石30は、筒状部材28の外径寸法と同じ外径寸法を有する円筒形状となっており、下部材28aに嵌合して配置されている。なお、本実施形態のノズル本体23では、永久磁石30として強力な磁力を有するネオジム磁石が使用されており、磁化方向が図面視して上下方向となるように着磁されている。なお、筒状部材28は軟磁性材料で形成されることが好ましく、本実施形態の筒状部材28は鉄で形成されている。当接部材29は雰囲気置換用ポート21、22に当接する部材であり、中央部分にパージガスの流通口が形成された円環状の部材である。本実施形態の当接部材29は機械的強度に優れ、摩擦抵抗が小さく、且つ発塵の少ないPFA(ポリテトラフルオロエチレン)を使用しているが、他の部材に適宜変更可能である。また、雰囲気置換用ポート21、22との気密性を高めるために、当接部材29のポート当接面にOリングやパッキンといったシール部材を設けてもよい。
本実施形態のノズル駆動部25は、電源部26に接続され、永久磁石30を昇降移動させる推力となる磁界を発生させる電磁石24と、電磁石24を収容するケース31と、このケース31の下面に配置される底板32とケース31の上面に配置される上板33とで構成されている。本実施形態で使用される電磁石24は空芯コイルであり、この中央の空芯領域は、ノズル本体23を収容可能な寸法を有している。また、電磁石24は永久磁石30が移動する上下方向の可動範囲全て覆うように、コイルボビンに巻線された状態で配置されている。
電磁石24と電磁石24の空芯領域に配置されるノズル本体23は、円筒状のケース31に収容されている。ケース31は磁性を有する材料により形成されていて、電磁石24が発生する磁気を有効に集中させるヨークとしての働きを有する。また、ケース31の下部には底板32が取り付けられ、上部には上板33が取り付けられていている。底板32の中央部には円形の孔が形成されていて、この孔は継手34及び配管36が挿通されている。上板33の中央部分には円形の穴が形成されていて、ノズル本体23はこの孔を通過して雰囲気置換用ポート21、22に対する進退移動する。なお、底板32の孔の直径はノズル本体23の直径よりも小さくなるように形成されていて、ノズル本体23の移動範囲を規制するストッパーとしての機能を有する。なお、底板32と上板33は、磁性を有する部材により形成されることが好ましく、これにより、電磁石24が発生する磁気を漏らすことなく有効に集中させることが出来る。
ノズル本体23と、ノズル本体23の周囲を囲むように配置される空芯状の電磁石24との間には、円筒状の規制部材44が配置されている。規制部材44は、進退移動するノズル本体23の水平方向の位置ずれを規制し、且つ、ノズル本体23の側面と電磁石24の内壁面との接触を防止する。規制部材44は進退移動を行うノズル本体23と接触する部材であるので、低摩擦体で成形されることが好ましい。なお、本実施形態のノズル駆動部25が備える規制部材44はPFA(ポリフルオロエチレン)製である。また、本実施形態のノズル本体23と電磁石24、および規制部材44はいずれも略円筒状の形状を有していて、それぞれは共通の中心軸Cを中心とする同軸上に配置されている。図7を参照。
電源部26からノズル駆動部25に供給される直流電流の流れる方向の切替、及び、供給される電流の調節は制御部37が行っている。制御部37は本実施形態のロードポート2に備えられていて、ロードポート2に配置される各種センサや上位の制御装置から送信された信号を受信し、各動力源や上位の制御装置へ信号を送信する。制御部37には動作プログラムや予め教示された教示データを記憶する記憶装置と、受信した信号やデータを動作プログラム上で演算処理する演算装置が備えられている。これにより、受信した信号を基に、予め記憶されたプログラムに沿って各駆動部の動作を制御することが可能になる。
上記構成により、制御部37により調節される直流電流を電磁石24に通電することで、電磁石24の中空部分には中心軸Cに平行な磁界が発生する。この磁界がノズル本体23に備えられた永久磁石30を、図面視して上下の方向、すなわち中心軸Cに平行な方向に進退移動させる推力となる。また、通電する直流電流の流れを逆方向にすることで、この電磁石24の磁界を逆方向に向けることが可能になり、ノズル本体23を逆方向に移動させることが可能になる。さらに、電源部26から供給される直流電流の値を制御部37が調節することで、ノズル本体23に付与する推力を調節することが出来る。
また、本実施形態のノズルユニット18にノズル本体23をFOUP13に対して前進する方向に付勢する付勢部材を設けてもよい。こうすることで、ノズル本体23をFOUP13に向かって前進させる際に電磁石24に通電する直流電流を少なくすることが可能になる。なお、付勢部材には、コイルバネや板バネといったバネ部材を使用することが望ましい。
次に、本発明のノズルユニット18、およびノズルユニット18を備えるロードポート2の動作について詳しく説明する。FOUP13は工場内に敷設されたOHT(Overhead Hist Transfer)や手動で、前の工程からロードポート2のステージ14上に載置される。このとき、ノズルユニット18のノズル本体23は、上面がFOUP13と接触ことを防止するために、SEMI規格で規定されたFOUP13のHDP(Horizontal Datum Plane:水平基準面)よりも下方であって、FOUP13の底面に配置される雰囲気置換用ポート21、22と接触しない待機位置で待機している。図6(a)を参照。FOUP13がステージ14上に載置される際、位置決めピン41とFOUP13の位置決め溝16との作用により、FOUP13はステージ14上の所定の位置に位置決めされて載置される。このとき、制御部37は検出センサ17から送信される検出信号により、FOUP13がステージ14上の所定の位置に正常に載置されたことを検知する。
次に、OHTの動作を制御している制御装置からFOUP13の載置完了信号を受信した制御部37は、係止フック15の駆動源を作動させて、FOUP13をステージ14に固定する。係止フック15には駆動源の動作を検出する不図示のセンサが備えられていて、係止フック15が正常に動作したら、制御部37に係止動作完了の信号を送信する。なお、FOUP13をオペレータが手動でステージ14上に載置した場合には、オペレータはロードポート2に備えられたスタートスイッチを押下する。このスタートスイッチの信号は制御装置からの載置完了信号と同等の信号であり、この信号を受信した制御部37は、係止フック15の係止動作を開始する。また、FOUP13がステージ14上に正常に載置された状態であれば、制御部37は所定のタイミングでノズルユニット18にパージ開始信号を送信することが可能である。制御部37がパージ開始信号を送信するタイミングは、予め記憶された制御プログラムに沿って行われるか、若しくは、上位の制御装置から送信されるパージ開始信号を制御部37が受信することにより行われることが好ましい。
次に制御部37は、ロードポート2の各駆動機構を動作させて、FOUP本体13aと蓋13bとを分離して、マッピングセンサ42によるFOUP本体13a内に収容されたウエハWの載置状態を把握するマッピング動作を行う。このマッピング動作を行うことで、制御部37はマッピングセンサ42の検出信号を受信する。この受信したマッピング検出信号を記憶装置に記憶されたデータと照合することによって、制御部37はFOUP本体13aの各棚に対するウエハWの載置情報を取得することが出来る。このウエハWの載置情報を基に、制御部37は電磁石24に通電する電流値を調節する。
ロードポート2によるFOUP13の開扉動作が終了すると、FOUP13内部に収容されたウエハWは処理装置1へと移送されて所定の処理を施された後、処理装置1からFOUP13へと移送される。この時、ウエハWは必ず元のFOUP13に戻される訳ではなく、次に行われる処理工程や、ウエハWに施された表面処理の完成度により、収容されていたFOUP13とは別のFOUP13に移送される場合がある。この場合でも、各ロードポート2に備えられた制御部37はEFEM3が備える制御装置からのウエハWの移送情報を受信しているので、処理装置1からFOUP13内に搬送されてきたウエハWの数と、搬送ロボット4がウエハWをどの棚に載置したかといったFOUP13内の載置情報を把握することが出来る。このリアルタイムの載置情報を基に制御部37は、ノズルユニット18の電磁石に通電する電流値を随時調節する。
上記した一連の工程の中で、制御部37は予め記憶したプログラムに沿って所定のタイミングでノズルユニット18を作動させてパージ動作を行うか、若しくは、上位となる制御装置からのパージ開始信号を受信することによって、ノズルユニット18を作動させてパージ動作を開始する。なお、本発明のノズルユニット18がパージ動作を開始するタイミングは特に限定されない。必要であれば、FOUP13が係止フック15によりステージ14上に固定される前にパージ動作を開始することも可能である。この場合でも、制御部37はFOUP13の総重量を把握出来ているので、最適な推力でノズル本体23を押し上げることが可能となる。また、ノズル本体23は、パージが開始される直前まで待機位置に待機していることが望ましい。FOUP13が載置されたタイミングでノズル本体23をFOUP13の底面に接触させておくと、その後の各駆動機構の動作により発生する微振動によって、ノズルユニット18の当接部材29とFOUP13の底面とが擦れ合うことで微細な隙間が生じて十分な気密性を維持できなくなるからである。
次に、本発明の一実施形態であるノズルユニット18のパージ手順について説明する。制御装置からパージ開始信号を受信した制御部37は、まず自身に備えられた電気回路を作動させてノズル駆動部25に所定の直流電流を通電する。これにより、電磁石24の空芯部分にノズルユニット18をFOUP13の雰囲気置換用ポート21、22に向かって前進移動させる磁界が発生する。これによりノズル本体23の当接部材29が雰囲気置換用ポート21、22に当接する。
ノズル本体23が雰囲気置換用ポート21、22に当接すると、制御部37は開閉弁38を作動させて、供給源35に貯留されているパージガスを、注入用ノズルユニット18aを介してFOUP13内部に供給する。なお、パージガスとしては、窒素ガスやアルゴンガスといった不活性ガスや除湿された清浄空気であるCDA(Clean Dry Air)を使用することが望ましい。また、パージガスの供給量は、配管36上に設けられた不図示の流量調節弁により調節される。パージガスの供給量は当接部材29と各雰囲気置換用ポート21、22の接触面との間からパージガスが漏出しない流量とすることが望ましい。
パージガスの流量を可能な限り大きくにするには、ノズル本体23を雰囲気置換用ポート21、22に押し当てている推力を把握しておく必要がある。また、ノズル本体23に適切な推力を付与するには、FOUP13内部に収容されるウエハWの枚数を把握しておく必要がある。なぜなら、FOUP13の重量を把握することなく強い推力をノズル本体23に付与すると、ノズル本体23の上昇移動によってFOUP13が傾いてしまい、エラーとなって装置全体が一時停止してしまうからである。本発明のノズルユニット18を構成する制御部37は、上位の制御装置及びマッピングセンサからの信号によりFOUP13内部に収容されているウエハWの数を適時把握することが出来る。さらに、制御部37は電磁石24に供給する電流値を調節することでノズルユニット18の推力となる磁界の強さを調節することが出来る。これにより、制御部37はFOUP13の重量に応じた適切な推力をノズル本体23に付与することが出来る。さらに、パージガスの流量を調節する図示しない流量調節弁を制御部37からの信号により調節できるように構成することで、ノズル駆動部25によるノズル本体23を駆動する推力の変化に応じて適正なガス量をFOUP13内部に供給することが可能になる。
パージ動作の終了手順は、上位の制御装置がパージ停止信号を制御部37に送信することで開始される。パージ停止信号を受信した制御部37は、開閉弁38を作動させて、供給源35からのパージガスの供給を停止する。次に制御部37は、自身に備えられた電気回路を作動させて電磁石24に供給していた電流を遮断する。その後、それまで供給していた電流とは逆方向に流れる電流を電磁石24に供給する。これにより電磁石24の空芯部分には、ノズル本体23をFOUP13から離間させる方向となる磁界が発生して、ノズル本体23はこの磁界により待機位置まで後退移動する。一旦待機位置まで後退したノズル本体23は、そのまま待機位置に静止しているので、制御部37は電磁石24への電流の供給を停止する。以上により、パージ終了動作は完了する。
なお、本発明のノズルユニット18に備えられる電磁石24に供給される電流の向き、及びノズル本体23に備えられる永久磁石30の磁極の方向、電磁石24の巻線方向は、適宜調整される。さらに、コイルボビンに巻線される導線の巻き数は、想定されるノズル本体23を各ポート21、22に押し当てる電磁石24の推力により決められる。また、ノズル本体23を各ポート21、22に押し当てる推力の大きさは、FOUP13自体の重さや、FOUP13内部に収容されるウエハWの枚数により適宜設定される。
次に、図8を参照して、制御部37が上位の制御装置からのウエハWの搬送情報やマッピングセンサ42からのマッピング情報を得ることなく、ノズル駆動部25に適正な電流を供給する方法を説明する。この方法はEFEM3に接続されるロードポート2ではなく、例えばFOUP13の蓋体13bを備えず単独で設置される雰囲気置換装置において有効な方法となる。図8(a)はステージ14上にFOUP13が正常に載置された状態を示す概略図である。ステージ14上に配置された検出センサ17a、17b、17cはFOUP13の底面によって押下されていて、検出オン信号を制御部37が検知する。ここで、制御部37はノズル駆動部25に所定の電流を供給してノズル本体23を上昇移動させる。この時、ノズル駆動部25に供給された電流値がFOUP13を押し上げる力よりも弱い場合には、検出センサ17cはFOUP13の底面によって押下されたままなので、検出センサ17cは依然として制御部37にオン信号を送信し続ける。
そこで、制御部37はより大きな電流をノズル駆動部25に供給する。ここで、FOUP13がノズル本体23により底部を押し上げられると、FOUP13は位置決めピン41a、41bの先端部分を支点にして、蓋体13bが配置された側に向かって傾斜する。図8(b)を参照。この時、FOUP13の底部はFOUP13を後方で指示する位置決めピン41cの近傍に配置された検出センサ17cから離間した状態となる。制御部37は検出センサ41a、41bのオン信号を受信し、検出センサ41cのオフ信号を受信することでFOUP13の後方が浮き上がったことを認識する。ここで制御部37は、FOUP13が浮き上がる直前に供給した電流値をノズル駆動部25に供給することが可能な適正電流値であると確定する。そして、もう一度この適正な電流をノズル駆動部25に供給してノズル本体23を雰囲気置換用ポート21、22に当接させた後、パージガスをFOUP13の内部に供給する。図8(c)を参照。上記説明した動作は、検出信号41a、41bの検出状態によって電磁石24に供給する電流値を調節するプログラムを予め制御部37に記憶させておくことで可能になる。
本発明の第一の実施形態であるノズルユニット18では、電磁石24の中央部分に形成された内部領域にノズル本体23を配置して、電磁石24に正方向もしくは逆方向の電流を通電させることで電磁石24の内部空間に所定の磁界を発生させて、この磁界の推力によってノズル本体23に備えられた永久磁石30と共にノズル本体23を進退移動させる構成となっていた。次に、電磁石49をノズル本体48の下方に設け、永久磁石52と電磁石49との間に発生する反発力、及び吸着力を利用する実施形態について説明する。本発明の第二の実施形態では、ノズル本体48の下部に永久磁石52を固定して、この永久磁石52の下方に電磁石49を配置する構成としている。電磁石49は、中心部に鉄芯46が配置された鉄芯電磁石であり、電磁石49に正方向もしくは逆方向の電流を供給することで、鉄芯46の磁極を切り替えてノズル本体48を進退移動させる構成となっている。本実施形態では、電磁石49をノズル本体48の外側の周面ではなく下方に設ける構成とすることで、ノズルユニット19の横方向の寸法を小さくすることが可能になり、限られたステージ14内の面積を有効に利用することが出来る。
図9は本実施形態のノズルユニット19を示す断面図であり、図中で第一の実施形態と共通する部材については同じ番号を付与している。ノズルユニット19が備えるノズル本体48は円柱状に形成された部材であり、中央部分にはパージガスが流通可能な流路51が形成されている。流路51は、ノズル本体48の中心部付近に図面視して上方から下方に向かって穿設されている。ただし、流路51はノズル本体48を上下方向に貫通することなく、途中で側壁に向かって方向を変えて穿設されている。流路51の基端部には継手34が取り付けされていて、この継手34はパージガスの供給源35に接続されたガス供給用配管36の一端が接続されている。なお、継手34からパージガスの供給源35までの構成は、第一の実施形態と同様のものであるので、ここでは説明を省略する。
ノズル本体48は底面に円盤状の永久磁石52が固定されていて、ステージ14に固定された略円筒形状のケース53内に進退自在に配置されている。ケース53は非磁性体であり摩擦抵抗の小さい樹脂製とすることが好ましい。ノズル本体48の下方には、鉄芯46にコイルボビンを介して巻線された電磁石49がケース53に固定されている。また、電磁石49と鉄芯46は周囲をシールドケース47で囲まれている。シールドケース47は鉄ニッケル合金製の箱状の部材であり、電磁石49が発生させる磁界ノイズが電子部品へ悪影響を及ぼさないために設置される。なお、シールドケース47は鉄ニッケル製合金以外にも、比較的透磁率の高い鉄等の金属製としてもよい。また、第一の実施形態と同様に、電磁石49は制御部37を介して電源部26に接続されている。
上記構成により、鉄芯46の永久磁石52に対向する面の磁極が、永久磁石52の鉄芯46に対向する面の磁極と同極となるように、所定の直流電流を電磁石49に供給することにより、鉄芯46と永久磁石52とは互いの磁界が反発することとなる。この反発力がノズル本体48に備えられた永久磁石52を図面視して上方向に移動させる推力となる。また、電源部26から電磁石49に供給される直流電流の流れる方向を逆方向にすることで、電磁石49と鉄芯46とは互いに磁気的に引き付け合い、この磁気的吸着力がノズル本体48を図面視して下方向に移動させる推力となる。さらに、第一の実施形態と同様に、本実施形態のノズルユニット19にノズル本体48をFOUP13に対して前進する方向に付勢する付勢部材を設けることが可能である。なお、第一の実施形態と同様に、電源部26からノズル駆動部50に供給される直流電流の流れる方向を切り替えたり、供給される直流電流値を調節したりするのは、制御部37が行う。
次に、上述した第一の実施形態及び第二の実施形態では各永久磁石30、52がノズル本体23、48に備えられているものであったが、ステージ14にノズル本体23、48と永久磁石30、52とを分離して配置することも可能である。
図10は本発明の第三の実施形態であるノズルユニット18´を側面から見た断面図であり、図11は図10のB−B断面図である。本実施形態のノズルユニット18´は、ステージ14の所定の位置にノズル本体23´とノズル駆動部25´とが水平方向に並んで固定されていて、このノズル駆動部25´の可動部分とノズル本体23´とは連結部材54によって連結されている。この連結部材54により、ノズル駆動部25´が行う進退動作に連動してノズル本体23´は進退動作を行うことが出来る構成となっている。ノズル本体23´は、第一の実施形態と同様に中心部分に流路27´が形成された円筒状の部材である筒状部材28´と、筒状部材28´の先端に配置され、FOUP13の配置された雰囲気置換用ポート21、22に当接する円環状の部材である当接部材29とで構成されている。さらに、ノズル本体23´の周縁部には、ノズル本体23´の水平方向の移動を規制する規制部材55が配置されていて、規制部材55はステージ14に固定されている。規制部材55は摩擦抵抗の小さいフッ素樹脂で形成された円筒状の部材で、この規制部材55の内径は円筒形状の筒状部材28´の外径よりも若干大きな寸法を有していて、ノズル本体23´はこの規制部材55の内部空間に上下動自在に挿入されている。
本実施形態のノズル駆動部25´は、空芯領域に円筒状の永久磁石30´を収容することが可能な内径寸法を有する空芯コイルである電磁石24´と、電磁石24´を収容可能なケース31´と、このケース31´の下面に配置される底板32とで構成されている。電磁石24´は、永久磁石30´に対向する位置にコイルボビンに巻線されて配置されている。ケース31´は水平に配置された電磁石24´を収容可能な円筒状の部材であり、磁性を有する部材により形成されていて、電磁石24´により発生する磁力を有効に集中させるヨークとしての働きを有する。ケース31´の下部には底板32´が取り付けられている。底板32´の中央部には円形の孔が形成されていて、この孔には円筒状の永久磁石30´に固定された円柱状部材56が挿通されている。
また、円柱状の永久磁石30´とその周囲を取り囲むように積み重ねて配置される中空状の電磁石24´との間には、円筒状の規制部材44´が配置されている。第一の実施形態と同様に、規制部材44´は、往復移動する永久磁石30´の水平方向の移動を規制して、永久磁石30´の側面と電磁石24´の内壁との接触を防止する。規制部材44´は進退移動を行うノズル本体23と接触する部材であるので、低摩擦体で成形されることが好ましい。永久磁石30´の内側の空間には、円柱状部材56の一端部が固着されている。この円柱状部材56は底板32´に形成された円形の孔を貫通するように配置されていて、その他端部には連結部材54の一端が固定されている。上記構成により、電源部から供給される所定の直流電流を電磁石24´に供給することにより、永久磁石30´を図面視して上下方向に移動させる推力となる。この永久磁石30´の上下方向の移動は、円柱状部材56と連結部材54を介してノズル本体23´へと伝達され、ノズル本体23´はステージ14上に載置されたFOUP13の底部に配置される雰囲気置換用ポート21、22に対して進退移動する。なお、本実施形態の連結部材54は、ネジにより筒状部材28´および円柱状部材56に固定されている。
本実施形態のノズルユニット18´は、ノズル駆動部25´とノズル本体23とを分離して配置されている。これにより、ノズルユニット18´の高さ方向の寸法を抑制することが可能になり、さらに、永久磁石30´をノズル本体23に備える必要が無くなるので、ノズル本体23の構造がシンプルになることでメンテナンス性を向上させるという効果も生まれる。
次に、ノズル駆動部が互いに異なる磁極による吸着力と同じ磁極による反発力の二つの力を同時に利用する、第四の実施形態について説明する。図12は本発明の第四の実施形態であるノズルユニット18´´を側面から見た断面図である。本実施形態のノズルユニット18´´は、第三の実施形態と同様にステージ14の所定の位置にノズル本体23´´とノズル駆動部25´´とが水平方向に並列に配置されていて、さらに、このノズル駆動部25´´の可動部分とノズル本体23´´とは連結部材54によって連結されている。
また、第三の実施形態のノズル駆動部25´はケース31´の上部をステージ14に固定される形態となっているが、第四の実施形態では、ケース31´´の下部がステージ14に取り付けられたブラケット57に固定される形態となっている。なお、ケース31´、31´´の上部若しくは下部のどちらをステージ14に対して固定するかは、ステージ14の内部の構成部品の配置によって適宜変更可能である。
本実施形態のノズル本体23´´は第三の実施形態と同様に、中心部分に流路27´が形成された円筒状の部材である筒状部材28´と、筒状部材28´の先端に配置されて、FOUP13の配置された雰囲気置換用ポート21、22に当接する円環状の部材である当接部材29とで構成されている。また、ノズル本体23´の周縁部には、ノズル本体23´の水平方向の移動を規制する規制部材55がステージ14に固定されている。規制部材55は摩擦抵抗の小さいフッ素樹脂で形成された円筒状の部材で、この規制部材55の内径は円筒形状の筒状部材28´の外径よりも若干大きな寸法となっていて、ノズル本体23´はこの規制部材55の内部空間に摺動自在に挿入された状態でステージ14に備えられる点も第三の実施形態と同じ構成である。
本実施形態のノズル駆動部25´´は、空芯領域に円筒状の永久磁石58を収容することが可能な内径寸法を有する空芯コイルである2つの電磁石59、60と、2つの電磁石59、60を収容可能なケース31´と、このケース31´の下面に配置される底板32´´と、ケース31´の上面に配置される上板61で構成されている。本実施形態の電磁石59、60は、永久磁石58の移動範囲に対向する位置に、コイルボビンに巻線されて配置されている。また、電磁石59、60は上下方向に所定の間隔を置いて配置されていて、この2個の電磁石59、60の間には樹脂製のスペーサ45が配置されている。なおケース31´は、第三の実施形態と同様に水平な姿勢で配置された電磁石59、60を収容可能な円筒状の部材であり、磁性を有する部材により形成されていて、電磁石59、60により発生する磁力を有効に集中させるヨークとしての働きを有する。
ケース31´の下部には底板32´´が取り付けられていて、上部には上板61が取り付けられている。底板32´´は板状の部材であり、ケース31´の下面は、この底板32´´により閉塞される。また、上板61の中央部には円形の孔が形成されていて、この孔には円筒状の永久磁石58に固定された円柱状部材56´が挿通されている。
本実施形態の永久磁石58は円柱状に形成されていて、上下方向に隙間を開けて配置された中空形状の電磁石59、60の空芯領域に配置される。なお、永久磁石58は磁界の向きが図面視して上下方向になるように着磁処理されている。さらに、永久磁石58の上面と下面には、永久磁石58のそれぞれの磁極が持つ吸着力を集中させるためのヨーク62、63が備えられている。本実施形態が備えるヨーク62、63は軟鉄製の円盤状部材であり、永久磁石58と同じ外径寸法を有している。また、永久磁石58とヨーク62、63とは中心軸Cを中心とする同軸上に配置されていている。さらに、永久磁石58とヨーク62、63の中心部には同軸状の孔が形成されていて、永久磁石58とヨーク62、63はこの孔を貫通して設けられるネジ64によって円柱状部材56´に固定されている。これにより、永久磁石58とヨーク62、63と円柱状部材56´とは、電磁石59、60が発生させる磁界により、移動子65として一体的に移動することとなる。
移動子65と中空の電磁石59、60との間には、他の実施形態と同様に低摩擦体から成形された円筒状の規制部材44´が配置されていて、規制部材44´は、移動子65の水平方向の移動を規制して、電磁石59、60の内壁との接触を防止する。この構成により、電磁石59、60が発生させる磁力により移動子65は規制部材44´が規制する空間内を上下方向に移動することが可能となる。また、この移動子65上下移動によって連結部材54によって連結されたノズル本体23´´も上下移動を行うことが可能になる。
次に、本実施形態が備える電磁石59、60の作用による永久磁石58の上下移動について説明する。図13は本実施形態のノズル駆動部25´´が備える電磁石59、60と移動子65との位置関係を示す概略図である。本実施形態のノズル駆動部25は移動子65を所定の方向に移動させるために、各電磁石59、60のそれぞれに個別に磁界を発生させる制御を行う。図13(a)は、移動子65が最下方の待機位置まで下降した状態を示している図である。この図では、移動子65に連結されているノズル本体23´´もFOUP13に対して最も離間した待機位置まで移動している。なお、本実施形態の移動子65の永久磁石58は、図面視して上側がS極、下側がN極になるように着磁されていて、永久磁石58の上側に配置されたヨーク62にはS極となり、永久磁石58の下側に配置されたヨーク63はN極となる。
制御部37は電源部26から供給される電流を、下方に配置される電磁石59には上側がS極、下側がN極となるように通電し、上方に配置される電磁石60には上側がN極、下側がS極となるように通電している。各電磁石59、60に電流が通電されると、電磁石59の上側はS極の磁性を有することで、永久磁石58の下側とヨーク63が有するN極の磁性と互いに引き付け合うこととなる。また、電磁石60の下側はS極の磁性を有することで、永久磁石58の上側とヨーク62が有するS極の磁性とが互いに反発し合うこととなる。これにより、移動子65は下側の電磁石59による吸引力と、上側の電磁石60による反発力という二つの力が推力となって、矢印で図示するように、下方に向かって移動する。また、下方に向かって移動した移動子65はネジ64の頭部が底板32´´と当接することで停止する。
次に、移動子65の上昇動作について説明する。図13(b)は、移動子65がパージ位置まで上昇した状態を示している。この時、移動子65に連結されているノズル本体23´´は、FOUP13に配置された雰囲気置換用ポート21、22に対して当接する位置まで上昇した状態である。図12(b)を参照。制御部37は電源部26から供給される電流を、下方に配置される電磁石59には上側がN極、下側がS極となるように通電し、上方に配置される電磁石60には上側がS極、下側がN極となるように通電する。各電磁石59、60に電流が通電されると、電磁石60の下側はN極の磁性を有することで、永久磁石58の上側とヨーク62が有するS極の磁性と互いに引き付け合うこととなる。
また、電磁石59の上側もN極の磁性を有することで、永久磁石58の下側とヨーク63が有するN極の磁性とが互いに反発し合うこととなる。これにより移動子65は、下側の電磁石59による反発力と、上側の電磁石60による吸引力という二つの力が推力となって、矢印で図示するように、上方に向かって移動する。また、移動子65の移動によって、移動子65に連結部材54を介して連結されているノズル本体23´´も上方に向かって移動する。下方に向かって移動した移動子65及びノズル本体23´´は、ノズル本体´´の当接部材29がFOUP13底面に配置される雰囲気置換用ポート21、22に当接することで停止する。次に制御部37は開閉弁38を作動させて供給源35からパージガスをFOUP13の内部へと供給する。この時、制御部37は電磁石59、60へ電流の供給を続けていて、ノズル本体23´´は雰囲気置換用ポート21、22に向かって付勢された状態である。なお、仮にFOUP13が載置されていない状態で移動子65及びノズル本体23´´が上方へ移動したとしても、電磁石60の上方に発生するS極の磁力と永久磁石58上面にS極の磁力が反発する作用により、永久磁石58は電磁石60が配置される位置よりも上方に飛び出してしまうことは無い。
ところで、樹脂製のFOUP13は、内部に塵埃や処理工程で使用された不純物が滞留するので定期的に温水洗浄され再利用される。この温水洗浄が繰り返されることによりFOUP13は徐々に変形していって雰囲気置換ポート21、22のステージ14に対する位置も徐々に傾いてしまうことがある。雰囲気置換ポート21、22が傾いてしまうと、当接部材29との間に隙間が出来てしまい、この隙間からパージガスが漏出してしまうというトラブルが発生する。そこで、本発明の各実施形態では、ノズル本体23、23´、23´´をFOUP13に対して前進する方向に付勢する付勢部材を設けることが可能である。付勢部材を設けることで、FOUP13に配置された雰囲気置換ポート21、22が当接部材29に対して微小に傾いている場合でも、当接部材29と雰囲気置換ポート21、22とが気密に当接することが可能になる。なお、付勢部材には、コイルバネや板バネといったバネ部材を使用することが望ましい。この付勢部材を備えることは前述したいずれの実施形態にも適用することが出来る。
以上は本発明のノズルユニットをロードポート2に装着した実施形態を説明したが、本発明はロードポート2に装着されるものに限定されない。例えば、ウエハWをFOUP13に収容したまま保管するストッカーの各FOUP載置台に装着することも可能であり、さらに、FOUP13の開閉機構を備えず、FOUP13の内部の雰囲気置換を行うことのみに特化されたパージポートと呼ばれる装置に装着することもできる。また、本実施形態においてはFOUP13を対象にして説明しているが、FOUP13のように底面に雰囲気置換用ポート21、22を備える容器に限定されることはなく、例えば容器の側面や上面に雰囲気置換のためのポートを備える容器に対しても適用できる。本発明は被収容物を収容する密閉可能な収容容器の内部雰囲気を置換する用途であればどのような容器に対しても適用できる。

Claims (12)

  1. 密閉可能な容器に設けられた雰囲気置換用ポートを介して前記容器内部を所定の雰囲気に置換するためのノズルユニットであって、
    パージガスが通過する流路が形成されたノズル本体と、
    電磁石を備え、前記電磁石により発生する磁界によって前記ノズル本体を前記雰囲気置換用ポートに対して進退移動させるノズル駆動部と、
    前記電磁石が発生する磁界により進退移動する永久磁石と、
    前記ノズル駆動手段に電力を供給する電源部と、
    前記電源部から供給される電流値を調節して前記電磁石に供給する制御部と
    を備えることを特徴とするノズルユニット。
  2. 前記制御部は、前記容器内に収容される被収容物の収容状況に応じて、
    前記電磁石に供給する電流値を調節する
    ことを特徴とする請求項1に記載のノズルユニット。
  3. 前記制御部は、上位の制御装置から送信される雰囲気置換開始信号を受信することで、
    前記電源部からの電流を前記電磁石に供給開始する
    ことを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載のノズルユニット。
  4. 前記電磁石は空芯コイルであり、前記永久磁石は前記空芯コイルの空芯領域に配置されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のノズルユニット。
  5. 前記永久磁石は前記ノズル本体に配置されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のノズルユニット。
  6. 前記電磁石と前記永久磁石との間には、
    前記永久磁石の横方向の移動を規制する摩擦抵抗の小さい非磁性部材からなる規制部材が備えられている
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のノズルユニット。
  7. 前記永久磁石はヨークを備えている
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のノズルユニット。
  8. 前記電磁石は磁性材料からなるケースに収納されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のノズルユニット。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のノズルユニットと、
    前記容器を載置するステージと、
    前記ステージに配置され、前記容器の載置状態を検出するセンサを備える
    ことを特徴とする雰囲気置換装置。
  10. 前記制御部は、前記センサの検出信号により前記電磁石に供給する電流値を調節する
    ことを特徴とする請求項9に記載の雰囲気置換装置。
  11. 密閉可能な容器に設けられた雰囲気置換用ポートを介して前記容器内部を所定の雰囲気に置換するための雰囲気置換方法であって、
    電磁石を備え、前記ノズル本体を前記雰囲気置換用ポートに対して進退移動させるノズル駆動部が、パージガスが通過する流路が形成されたノズル本体を前記容器に対して当接させる工程と、
    前記容器内部にパージガスを供給する工程と、を含み、
    前記当接させる工程は、
    前記ノズル駆動部に備えられる電磁石が発生する磁界により永久磁石が付勢されることによって行われる
    ことを特徴とする雰囲気置換方法。
  12. 前記ノズル駆動部は制御部を備え、前記制御部は、前記容器内に収容される被収容物の収容状況に応じて、電源部から供給される電流値を調節して前記電磁石に供給する
    ことを特徴とする、請求項11に記載の雰囲気置換方法。

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