JP2017219189A - 成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】水素ガスを透過させにくい高圧ガス容器、高圧ガス配管又はシールである成形体を提供する。【解決手段】高圧ガス容器、高圧ガス配管又はシールである成形体であって、ポリクロロトリフルオロエチレンを含む層を備えることを特徴とする成形体。【選択図】 図1

Description

本発明は、高圧ガス容器、高圧ガス配管又はシールである成形体に関する。
高圧ガス容器又は高圧ガス配管は、ガスの高い圧力に耐える必要があることから、金属製の容器又は配管が使用されている。しかし、金属製容器や金属製配管は、腐食が発生しやすい。そこで、樹脂製の容器又は配管が提案されている。
例えば、特許文献1では、腐食の問題を生ずることなくガスを清浄に維持することを目的として、高圧ガス容器本体の内面にフッ素樹脂のライニングを設けることが提案されており、上記フッ素樹脂として、テトラフルオロエチレンを主体とするものが例示されている。
特開2001−90898号公報
しかしながら、テトラフルオロエチレンを主体とするフッ素樹脂を使用すると、水素ガス等、透過性が高い高圧ガスを充分に遮蔽することができず、透過させてしまうおそれがあることが判明した。
そこで、本発明は、水素ガスを透過させにくい高圧ガス容器、高圧ガス配管又はシールである成形体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するための手段を鋭意検討した結果、フッ素樹脂のなかでもポリクロロトリフルオロエチレンを使用すると、水素ガスの透過が抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、高圧ガス容器、高圧ガス配管又はシールである成形体であって、ポリクロロトリフルオロエチレンを含む層を備えることを特徴とする成形体である。
上記成形体が高圧ガス容器又は高圧ガス配管であり、上記層は、ライナーであることが好ましい。
上記成形体は、更に、上記ライナーの外周に設けられた繊維強化層を備えることも好ましい。
上記成形体が高圧ガス容器又は高圧ガス配管であり、更に、樹脂製ライナーと、上記樹脂製ライナーの外周に設けられた繊維強化層と、を備えており、上記層が、上記樹脂製ライナーの内周又は上記繊維強化層の外周に設けられたガス遮蔽層であることも好ましい。
上記繊維強化層は、繊維強化樹脂からなることが好ましい。
上記成形体がシールであり、上記シールがOリングであることも好ましい。
本発明の成形体は、水素ガスを透過させにくい。
本発明の成形体(高圧ガス容器)の一例を示す模式図である。 本発明の成形体(高圧ガス配管)の一例を示す模式図である。 本発明の成形体(高圧ガス容器)の一例を示す模式図である。 本発明の成形体(高圧ガス容器)の一例を示す模式図である。 本発明の成形体(高圧ガス容器)の一例を示す模式図である。 水素ステーション(水素供給システム)の構成を示す概略図である。 水素ステーション(水素供給システム)の構成を示す概略図である。 本発明の成形体(シール)を備える高圧水素ガス用管継手部材を模式的に示す断面図である。 本発明の成形体(シール)を備える高圧水素ガス用管継手部材を模式的に示す断面図である。 本発明の成形体(シール)を備える高圧水素容器を模式的に示す断面図である。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明は、高圧ガス容器又は高圧ガス配管である成形体である。上記成形体は、ポリクロロトリフルオロエチレンを含む層を備えることを特徴としており、この特徴によって、水素ガスを透過させにくい。また、上記特徴を備えることにより、低温衝撃性にも優れている。
上記ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)としては、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)単独重合体、及び、クロロトリフルオロエチレン単位(「CTFE単位」)及びCTFEと重合可能な単量体(β)単位を含む共重合体が挙げられる。
上記PCTFEは、融点が150〜230℃であることが好ましく、190〜217℃であることがより好ましい。上記融点は、示差走査熱量計〔DSC〕を用いて10℃/分の速度で昇温したときの融解熱曲線における極大値に対応する温度である。
上記PCTFEは、フロー値が1×10−4〜5×10−1(cc/sec)であることが好ましい。上記フロー値は、高下式フローテスターCFT−500D(島津製作所社製)にて230℃で溶融し、荷重100kgで、ノズル径1mmφから1秒間あたりに押し出された樹脂の体積である。
上記PCTFEは、CTFE単位が90〜100モル%であることが好ましい。低透過性がより優れる点で、CTFE単位が98〜100モル%であることがより好ましく、CTFE単位が99〜100モル%であることが更に好ましい。
上記単量体(β)としては、CTFEと共重合可能な単量体であれば特に限定されず、例えば、テトラフルオロエチレン、エチレン、ビニリデンフルオライド、パーフルオロアルキルビニルエーテル、ヘキサフルオロエチレン等が挙げられる。
上記PCTFEにおける各単量体の含有量は、NMR、元素分析を単量体の種類によって適宜組み合わせることで算出できる。
上記PCTFEを含む層は、上記PCTFE以外の他の成分を更に含んでもよい。上記他の成分としては、強化繊維、充填剤、可塑剤、加工助剤、離型剤、顔料、難燃剤、滑剤、光安定剤、耐候安定剤、導電剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、発泡剤、香料、オイル、柔軟化剤、脱フッ化水素剤、核剤等が挙げられる。上記強化繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維、バサルト繊維等が挙げられる。充填剤としては、ポリテトラフルオロエチレン、マイカ、シリカ、タルク、セライト、クレー、酸化チタン、硫酸バリウム等が挙げられる。導電剤としてはカーボンブラック等が挙げられる。上記可塑剤としては、ジオクチルフタル酸、ペンタエリスリトール等が挙げられる。加工助剤としては、カルナバワックス、スルホン化合物、低分子量ポリエチレン、フッ素系助剤等が挙げられる。脱フッ化水素剤としては有機オニウム、アミジン類等が挙げられる。
上記PCTFEは、例えば、水素ガス透過係数が1〜3000mL・mm/m・24hr・atmであることが好ましく、5〜1000mL・mm/m・24hr・atmであることがより好ましく、10〜500mL・mm/m・24hr・atmであることが更に好ましい。上記水素ガス透過係数が上記範囲内にあると、水素ガスを一層透過させにくい。
上記水素ガス透過係数は、ISO2782:2006に準拠したPhotoacoustic gas detection systemにより算出できる。
上記成形体は、円筒状又は環状であることが好ましい。
上記成形体において、上記PCTFEを含む層の位置に限定はないが、好ましい実施の形態をいくつかの図を使用して説明する。
図1は、高圧ガス容器の一例を示す模式図である。高圧ガス容器1は、ライナー11、繊維強化層12及びガス流出入弁13を備えている。繊維強化層12は、繊維強化樹脂により形成することができる。容器1の内部には、ガス流出入弁13を介してガスを充填することができ、ガス流出入弁13を介してガスを放出することができる。上記PCTFEを含む層をライナー11として使用すれば、高圧ガス容器に貯蔵した高圧ガスが外部に透過することを抑制することができると同時に、低温でも破損しくい。
上記繊維強化樹脂としては、補強繊維及びマトリックス樹脂を含むものが挙げられる。上記補強繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維、ポリアミド繊維等が挙げられる。上記マトリックス樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ABS樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂、アラミド繊維等が挙げられる。
図2には高圧ガス配管の一例を示す。高圧ガス配管2は、ライナー21及び繊維強化層22を備えており、それぞれ、高圧ガス容器1のライナー11及び繊維強化層12に相当する。
図3に、高圧ガス容器の別の一例を示す。高圧ガス容器3は、ガス遮蔽層31、樹脂製ライナー32、繊維強化層33を備えている。上記PCTFEを含む層をガス遮蔽層31として使用すれば、高圧ガス容器に貯蔵した高圧ガスが外部に透過することを抑制することができると同時に、低温でも破損しくい。
図4に、高圧ガス容器の別の一例を示す。高圧ガス容器4は、樹脂製ライナー41、繊維強化層42、ガス遮蔽層43を備えている。上記PCTFEを含む層をガス遮蔽層43として使用すれば、高圧ガス容器に貯蔵した高圧ガスが外部に透過することを抑制することができると同時に、低温でも破損しくい。
図5に、高圧ガス容器の別の一例を示す。高圧ガス容器5は、ガス遮蔽層51、樹脂製ライナー52、繊維強化層53、ガス遮蔽層54を備えている。上記PCTFEを含む層をガス遮蔽層51及び54として使用すれば、高圧ガス容器に貯蔵した高圧ガスが外部に透過することを抑制することができると同時に、低温でも破損しくい。
樹脂製ライナー32、41及び52は、樹脂(但し、上述のPCTFEを除く)から形成されている。上記樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ABS樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂等が挙げられる。
高圧ガス容器3〜5の層構成は、高圧ガス配管の層構成としても採用することができる。
上記PCTFEを圧縮成形、押出し成形、ブロー成形、インフレーション成形、トランスファー成形、射出成形、ロト成形、ロトライニング成形、静電塗装等により成形することによって、所望の形状を有する層を得ることができる。上記PCTFEを含む層をこれらの成形方法により成形することにより形成した後、他の層と組み合わせて上記成形体を得ることができる。
上記PCTFEを含む層は、その層自体が低温衝撃性及びガスバリア性に優れているので、上記PCTFEを単層射出成形することにより、上記ライナーを容易に製造できる。
また、上記PCTFEを単層射出成形することによって、上記ライナーを構成するための分割体を2つ以上作製し、上記分割体をレーザー溶着等によりお互いに接合することによっても、上記ライナーを製造することができる。
また、上記PCTFEと、上記PCTFEとは異なる樹脂とを多層共押出成形することにより上記ライナーを製造してもよい。
上記PCTFEを含む層をライナーとして使用する場合は、上記PCTFEを射出成形により成形してライナーを得ることが好適である。上記ライナーの外周には、上記マトリックス樹脂を含浸させた上記補強繊維を巻きつける方法により上記繊維強化層を形成することができる。
上記PCTFEを含む層をガス遮蔽層として上記樹脂製ライナーの内周に設ける場合、上記樹脂(但し、上述のPCTFEを除く)を射出成形等により成形して上記樹脂製ライナーを形成した後、上記PCTFEをロトライニング成形により上記樹脂製ライナーの内周に上記ガス遮蔽層を形成することができる。
上記PCTFEを含む層を上記ガス遮蔽層として上記繊維強化層の外周に設ける場合は、射出成形等により製造した樹脂製ライナーの外周に、上記マトリックス樹脂を含浸させた上記補強繊維を巻きつける方法により上記繊維強化層を形成した後、上記繊維強化層上に上記PCTFEを静電塗装して上記ガス遮蔽層を形成することができる。また、押出成形等の方法によって上記PCTFEを含むテープを製造した後、上記繊維強化層上に上記テープを巻き付けて上記ガス遮蔽層を形成することができる。
上記高圧ガス容器は、高圧ガスを貯蔵する容器として使用することができる。また、上記高圧ガス配管は、高圧ガスを流通させるための配管として使用することができる。高圧ガスとしては、20℃で圧力が1MPa以上であるガスが挙げられ、メタンガス、酸素ガス、窒素ガス、アルゴンガス、二酸化炭素ガス、水素ガス等が挙げられるが、水素ガスが好ましい。上記高圧ガス容器及び上記高圧ガス配管を、後述する水素供給システムにおいて使用することも可能である。
上記成形体は、シールであってもよい。上記シールは、上記PCTFEを含む層を備えることから、高圧の水素ガスとの接触が長期間継続しても、水素ガスが漏洩することがない。
上記シールは、ガスケット又はパッキンのいずれであってもよく、形状も問わない。上記シールは、Oリングであってもよく、該Oリングを従来知られた方法によって高圧ガス容器や配管機器に用いることができる。上記シールは、上記PCTFEを含む層のみからなる単層構造を有していてもよいし、上記PCTFEを含む層と他の層とからなる多層構造を有していてもよい。
上記シールは、例えば、水素ガスを供給するためのシステム(水素供給システム)において、高圧の水素ガスが漏洩することを防ぐために使用することができる。また、高圧水素容器から高圧の水素ガスが漏洩することを防ぐために使用することもできる。
図6および図7に水素ガスを供給するためのシステム(水素供給システム)の一例を示す。但し、これらに限定されるものではない。当該水素供給システムは、燃料電池を動力源とする車両の水素タンクに水素を充填するためのものである。
図6に示すように、水素供給システム6は、液体水素が貯蔵される液体水素保存タンク61と、該液体水素保存タンク61から取り出した水素ガスの圧力を車両600の水素タンク(図示せず)への充填圧力よりも高い圧力(約70〜90MPa)まで昇圧するための圧縮機62と、圧縮機62により昇圧された水素ガスを一時的に蓄えるための蓄圧器63と、蓄圧器63に蓄えられた水素ガスを車両600に供給するためのディスペンサー64とを備える。ディスペンサー64には車両600の水素タンクに水素ガスを供給するための水素供給ホース65が備えられており、水素供給ホース65には車両600のレセプタクル601に着脱自在に接続される水素供給ノズル66が取り付けられている。水素供給システム6は、プレクーラ(図示せず)を備えており、ディスペンサー64から送り出される水素ガスが−20〜−30℃程度に冷却される。各設備は水素ガス供給管(図示せず)により接続されており、該水素ガス供給管の途中には必要に応じてバルブや継手などの配管機器(図示せず)が配設される。
水素供給システムの他の一例を図7に示す。図7に示すように、水素供給システム7は、液体水素保存タンク61から取り出された水素ガスの圧力を所望の圧力に圧縮する圧縮機62と、圧縮機62により昇圧された水素ガスの一部を一時的に蓄えるための蓄圧器63と、圧縮機62により昇圧された水素ガスの残りの一部を車両600の水素タンク(図示せず)への充填圧力よりも高い圧力まで昇圧するための直接充填圧縮機77と、を備える他は、図6に示す水素供給システム6と同様の構成を有する。
水素供給システム6及び7は、いずれの構成においても、液体水素保存タンク61から車両600のレセプタクル601まで水素ガスを供給するために、水素ガスが通過する流路(図示せず)が備えられており、当該流路から高圧の水素ガスが漏洩することを防ぐために、シールを必要な箇所に配設する必要があるが、本発明のシールである成形体はいずれの箇所にも使用することが可能である。
また、上記シールを水素供給ノズル66が備える高圧水素ガス用管継手部材に使用することも好適である。
図8に示す高圧水素ガス用管継手部材8は、ノズル80と、ノズル80が挿入接続される差込口85を有するレセプタクル84とからなり、レセプタクル84は、差込口85の近傍に設けられたガスシールのための第1のOリング81と、第1のOリング81よりガス供給の下流側に設けられたガスシールのための第2のOリング83とを備え、第2のOリング83は、接合材(バックアップリング)82によってその一部がレセプタクル84の凹部に接合されている。水素ガスは、ノズル80から供給され、レセプタクル84の流路86を通過して、車両に備えられた高圧水素容器に水素ガスが充填される。Oリング81及びOリング83として、上記PCTFEを含む層を備えるOリングを使用すれば、高圧の水素ガスが継手部分から漏洩することを防止できる。
また、図9に高圧水素ガス用管継手部材の他の実施の一形態を示す。図9に示すように、高圧水素ガス用管継手部材9は、ノズル90と、ノズル90が挿入接続される差込口95を有するレセプタクル94とからなり、レセプタクル94には、差込口95の近傍に設けられガスシールのためのOリング93が設けられ、一方ノズル90の先端には、ガスシールのためのOリング92が設けられ、Oリング92は、接合材(バックアップリング)91によってその一部がノズル90の先端付近に設けられた凹部に接合されている。水素ガスは、ノズル90から供給され、レセプタクル94の流路96を通過して、車両に備えられた高圧水素容器に水素ガスが充填される。Oリング92及びOリング93として、上記PCTFEを含む層を備えるOリングを使用すれば、高圧の水素ガスが継手部分から漏洩することを防止できる。
いずれの形状を有する高圧水素ガス用管継手部材であっても、水素ガスを供給するための水素供給ホースの出口に取り付けられたノズルを、車両に取り付けられたレセプタクルに連結して、その供給が行われる。
上述したとおり、上記シールは、高圧水素容器のシールとしても好適に使用できる。
図10は、高圧水素容器の一例を示す。高圧水素容器10は、水素を貯蔵するための容器として好適であり、全体として円筒形とされ、容器本体であるライナー103と繊維強化層104とを備え、ライナー103と繊維強化層104とを貫通する貫通孔には水素ガスを流出入させるためのバルブ101が装着されている。ライナー103は、アルミニウムや高密度ポリエチレン等の樹脂などのライニング材で形成することができるが、上記PCTFEを含む層をライナー103として使用すれば、高圧ガス容器に貯蔵した高圧ガスが外部に透過することを抑制することができると同時に、低温でも破損しくい。バルブ101には、シール102が配設されており、シール102に上記PCTFEを含む層を備えるシールを使用すれば、高圧の水素ガスが継手部分から漏洩することを防止できる。
上記成形体は、例えば、70MPa以上の水素ガスを貯蔵又は流通させるために使用することも可能である。
実験例及び比較例の各数値は以下の方法により測定した。
水素ガス透過係数は、各フィルムについて、Photoacoustic gas detection systemを使用し、水素ガスの透過量を測定し、その結果から算出した。
実験例1
ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)(CTFE100%、融点211℃)のペレットを溶融し、圧縮成形し、厚さ0.44〜0.59mmのフィルムを得た。
比較例1
テトラフルオロエチレン(TFE)/パーフルオロプロピルビニルエーテル(PPVE)共重合体(PFA)(融点305℃)のペレットを溶融し、圧縮成形し、厚さ0.44〜0.59mmのフィルムを得た。
比較例2
テトラフルオロエチレン(TFE)/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)共重合体(FEP)(融点270℃)のペレットを溶融し、圧縮成形し、厚さ0.44〜0.59mmのフィルムを得た。
比較例3
エチレン(Et)/テトラフルオロエチレン(TFE)共重合体(ETFE)(融点220℃)のペレットを溶融し、圧縮成形し、厚さ0.44〜0.59mmのフィルムを得た。
実験例及び比較例で得たフィルムの水素ガス透過係数の数値を表1に示す。
Figure 2017219189
1 高圧ガス容器
11 ライナー
12 繊維強化層
13 ガス流出入弁
2 高圧ガス配管
21 ライナー
22 繊維強化層
3,4,5 高圧ガス容器
31,43,51,54 ガス遮蔽層
32,41,52 樹脂製ライナー
33,42,53 繊維強化層
34,44,55 ガス流出入弁
6,7 水素供給システム
61 液体水素保存タンク
62 圧縮機
63 蓄圧器
64 ディスペンサー
65 水素供給ホース
66 水素供給ノズル
77 直接充填圧縮機
600 車両
601 レセプタクル
8,9 高圧水素ガス用管継手部材
80,90 ノズル
84,94 レセプタクル
85,95 差込口
86,96 流路
81,83,92,93 シール(Oリング)
82,91 バックアップリング
10 高圧水素容器
101 バルブ
102 シール
103 ライナー
104 繊維強化層

Claims (6)

  1. 高圧ガス容器、高圧ガス配管又はシールである成形体であって、
    ポリクロロトリフルオロエチレンを含む層を備える
    ことを特徴とする成形体。
  2. 成形体が高圧ガス容器又は高圧ガス配管であり、
    前記層は、ライナーである請求項1記載の成形体。
  3. 更に、前記ライナーの外周に設けられた繊維強化層を備える請求項2記載の成形体。
  4. 成形体が高圧ガス容器又は高圧ガス配管であり、
    更に、樹脂製ライナーと、
    前記樹脂製ライナーの外周に設けられた繊維強化層と、を備えており、
    前記層が、前記樹脂製ライナーの内周又は前記繊維強化層の外周に設けられたガス遮蔽層である
    請求項1記載の成形体。
  5. 前記繊維強化層は、繊維強化樹脂からなる請求項3又は4記載の成形体。
  6. 成形体がシールであり、
    前記シールがOリングである
    請求項1記載の成形体。
JP2016152035A 2016-06-01 2016-08-02 成形体 Pending JP2017219189A (ja)

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