JP2017217938A - 折り畳み自転車 - Google Patents

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Abstract

【課題】より小さく折り畳める折り畳み自転車の提供【解決手段】折り畳み自転車1は、前輪3と、前輪3を操作するための操作部4と、操作部4を回転可能に保持するフレーム5と、フレーム5の中間部に軸支されたクランク6と、フレーム5の後端に軸支された後輪8と、を備える。フレーム5には、旋回軸P2を中心にフレーム5を折り畳むためのヒンジ機構H2が設けられている。旋回軸P2を中心にフレーム5を折り畳むと、後輪8は前輪3とクランク6の回転軸R1の間に位置づけられる。【選択図】図2

Description

本発明は、折り畳み自転車に関する。
職場の最寄り駅に月極駐輪場がなく、バスも不便であると、最寄り駅から片道20〜30分歩いて職場まで通うことになる。このような場合に、折り畳み自転車を携行して電車に乗り、駅から職場まで自転車で移動できると便利である。
従来の折り畳み自転車には、例えば特許文献1に開示された後輪駆動式のものや、特許文献2に開示された前輪駆動式のものがあげられる。また、特許文献3では、携行を考慮した軽量・小型の折り畳み自転車が提案されている。
特開2005−8053号公報 実開平7−19084号公報 特開2003−34283公報
毎日の通勤や通学において折り畳み自転車を携行するには、折り畳み自転車の軽量化及び折り畳み時の小型化が望まれるところ、特許文献1に開示の後輪駆動式の折り畳み自転車では、後輪が大きいために折り畳んでもさほど小さくならず、また軽量化に対する配慮もなされていないため、日常的に携行するには不向きである。
特許文献2に開示の前輪駆動式の折り畳み自転車では、後輪は前輪に対して小さいものの、ペダルを前輪の上方に設けているために前輪の舵を切るとペダルも一緒に曲がりペダルを漕ぎ難い課題がある。また、前述の構造上、自転車全体の高さが嵩張り、折り畳まれても高さ方向に嵩張るという問題があった。
更に、特許文献3に記載の折り畳み自転車のように、携行性を考慮した軽量・小型化の折り畳み自転車の場合、その多くは両輪径が小さく、段差乗り越えの困難さなど、走行性を犠牲にするものが多かった。
即ち、通勤等において毎日携行することを考えると、折り畳み自転車の重量は3kg〜5kgであるのが好ましい。また、走行性の観点からは、車輪の直径は14インチ以上であるのが好ましい。しかしながら、車輪が大きいほど自転車全体の重量が増し、軽量化や小型化の妨げになる。現在市場に出回っている14インチタイプの折り畳み自転車では15kg以上のものが多く、毎日携行するには重すぎ、折り畳んでも嵩張る。そこで、車輪の直径を8インチ程度に小さくすれば小型化が可能であるが、上述したように車輪が小さいと僅かな段差にも引っかかりやすくなり、スムーズな走行が難しくなると共に、ペダルを漕いでも車輪の直径が小さいことから前進量が少なく、走行に支障がでる。また、市場に出回っている8インチタイプの折り畳み自転車の場合でも7kg〜8kg程度のものが多く、これでも毎日携行するには重すぎる。そこで、素材を改良して軽量化を図ることも考えられるが、これではコストがかかり過ぎて現実的でない。
以上のように、通勤等において普通に走行できる従来の折り畳み自転車は車輪直径が大きく、折り畳んだとしても嵩張る。また、嵩張りを減らすために車輪を小さくした折り畳み自転車は走行性に問題があり、嵩張りと走行性がトレードオフの関係にある。さらに、従来の折り畳み自転車は、車輪の大小によらず、毎日持ち運ぶには重量が重い問題点がある。
本発明は、より小さく折り畳める折り畳み自転車の提供を目的とする。
本発明は、より軽量化が可能な折り畳み自転車の提供を他の目的とする。
本発明は更に、より小さく折り畳め軽量化にも適し、かつ走行性を確保した折り畳み自転車の提供を目的とする。
上記課題に取り組んだ結果、本発明者は先ず、段差乗り越えを考慮し、前輪が充分大きくなければならないとの結論に至り、その上で折り畳みんだ形状を考慮すると、軽量小型化するためには後輪を小径にする必要があることが分かった。
次に、こうした形状である折り畳み自転車の場合、駆動方法としては径の大きな前輪を駆動する方法を採用することが最適であり、更には快適な操舵性のためには駆動力を無理なく前輪に伝えるギアの工夫が必要であると考えた。
本発明の請求項1に記載の折り畳み自転車は、前輪と、ハンドルを備える操作部と、前記操作部を回転可能に保持するフレームと、前記フレームの中間部に軸支されたクランクと、前記フレームの後端に軸支された後輪と、を備え、前記フレームには、第1旋回軸を中心に前記フレームを折り畳むための第1ヒンジ機構が設けられ、前記第1旋回軸を中心に前記フレームを折り畳むと、前記後輪は前記前輪と前記クランクの回転軸との間に位置づけられることを特徴とする。
本発明の請求項2に記載の折り畳み自転車は、前記後輪は前記前輪よりも小さく、立ち漕ぎ専用の自転車であることを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の折り畳み自転車は、折り畳み可能であり、前記操作部は、前記ハンドルが前記フレームに近づく方向へ折り畳まれることを特徴とする。
本発明の請求項4に記載の折り畳み自転車は、前記操作部は、前記ハンドルから下方に延びる支軸部を更に備え、前記支軸部には、前記支軸部を折り畳み可能にする第2ヒンジ機構が設けられていることを特徴とする。
本発明の請求項5に記載の折り畳み自転車は、前記操作部は、一対の支軸部と、下端に前記前輪が支持されたフロントフォークと、前記一対の軸支部と前記フロントフォークとを連結する連結部と、を更に備え、前記ハンドルは前記一対の軸支部の各々の上部に設けられ、前記操作部は、前記一対の支軸部を前記連結部に対して旋回させることにより折り畳まれることを特徴とする。
本発明の請求項6に記載の折り畳み自転車は、前記フレームには、第2旋回軸を中心に前記フレームを折り畳むための第2ヒンジ機構が更に設けられ、前記フレームは、前記第2旋回軸を中心に前記ハンドルに近づく方向に折り畳まれることを特徴とする。
本発明の請求項7に記載の折り畳み自転車は、前記フレームは、前フレーム部と、前記前フレーム部に前記第1ヒンジ機構を介して接続された後フレーム部と、を備え、前記フレーム部が展開された状態において、前記前フレーム部と前記後フレーム部との間には緩衝材が介在することを特徴とする。
本発明の請求項8に記載の折り畳み自転車は、前記クランクの回転を前記前輪に伝達する駆動伝達機構を更に備え、前記駆動伝達機構は、第1歯車と、前記クランクの回転を前記第1歯車に伝達する第1伝達機構と、前記第1歯車と噛合又は摩擦係合する第2歯車と、前記第1歯車を回転可能に支持する第1支持部と、前記第2歯車を回転可能に支持する第2支持部と、前記第2歯車の回転を前記前輪に伝達する第2伝達機構と、を備え、前記第1支持部は前記フレームと前記操作部の何れか一方に連結され、前記第2支持部は前記フレームと前記操作部の何れか他方に連結され、前記操作部が前記フレームに対して第3旋回軸を中心に回転すると、前記第2歯車は前記第1歯車に噛合又は摩擦係合した状態のまま前記第1歯車に対して前記第3旋回軸を中心に旋回し、前記第1歯車及び前記第2歯車は、突起状の歯を有する歯車、摩擦歯車、及び磁気歯を有する磁気歯車の何れかであることをすることを特徴とする。
本発明の折り畳み自転車によれば、第1旋回軸を中心にフレームを折り畳むと、後輪は前輪とクランクの回転軸との間に位置づけられるので、折り畳み自転車をコンパクトに折り畳むことができる。また、立ち漕ぎ専用の自転車であるので、サドルが不要となり、また後輪を前輪よりも小さくしたので、折り畳み自転車の軽量化が図られると共に、コンパクトに折り畳むことができる。
また、一般的な折り畳み自転車相当の車輪直径を有する前輪を用いることができるため、道路の凸凹や段差にとらわれず走行可能で、かつ、前輪を駆動輪としているので、一般的な折り畳み自転車と同等の前進量を確保できる。
更に、操作部はハンドルがフレームに近づく方向へ折り畳まれるので、折り畳み後における折り畳み自転車の高さ寸法をコンパクトにできる。
本発明の第1実施形態に係る折り畳み自転車の概念図。 図1に示す折り畳み自転車の機能模式図であり、(a)は展開された状態を示す図であり、(b)は折り畳まれた状態を示す図。 図1に示す折り畳み自転車が備える歯車伝達装置とその周辺構造を示す斜視図。 図1に示す折り畳み自転車の連結部とその周辺構造を示す斜視図。 図3に示す歯車伝達装置を示す部分断面平面図。 図3に示す歯車伝達装置の要部を示す拡大斜視図であり、(a)はその基本状態、(b)は旋回状態を示す図。 図3に示す歯車伝達装置が備える第1歯車を示す斜視図。 図3の歯車伝達装置における第1歯車に対する第2歯車の旋回を説明する説明図。 本発明の第2実施形態に係る折り畳み自転車の機能模式図であり、(a)は展開された状態を示す図であり、(b)は折り畳まれた状態を示す図。 本発明の第3実施形態に係る折り畳み自転車の概略正面図。 図10に示す折り畳み自転車の操作部を示す要部拡大斜視図。 本発明の第4実施形態に係る折り畳み自転車の機能模式図であり、(a)は展開された状態を示す図であり、(b)は折り畳まれた状態を示す図。 図12に示す折り畳み自転車における伝達機構を説明する概念図。 本発明の第5実施形態に係る折り畳み自転車の機能模式図。 図14に示す折り畳み自転車における操作部の機能模式図。 ハンドルの変形例を示す平面図であり、(a)は展開された状態を示す図、(b)は折り畳まれた状態を示す図。 本発明の折り畳み自転車の変形例を示す要部概念図。 クランクの変形例を示す平面図であり、(a)は展開された状態を示す図、(b)は折り畳まれた状態を示す図。 ペダルの変形例を示す平面図であり、(a)は展開された状態を示す図、(b)は折り畳まれた状態を示す図。 第1歯車の変形例を示す斜視図。 図4に示す歯車伝達装置の変形例を示す平面図。 図21に示す歯車伝達装置の第1歯車に対する第2歯車の旋回を説明する説明図。
[第1実施形態]
以下、添付図面を参照して、本発明の第1実施形態に係る折り畳み自転車について説明する。図1及び図2を参照して、図示の折り畳み自転車(以下、「自転車」ともいう)1は、クランク6の回転を前輪3に伝達させて走行する前輪駆動型であり、サドルのない立ち漕ぎ専用の自転車である。
自転車1は、上述した前輪3と、前輪3を操作するための操作部4と、フレーム5と、ペダル2が装着されたクランク6と、クランク6の回転を前輪3に伝達する駆動伝達機構7と、後輪8と、を有する。なお、本実施形態において、前後左右の方向は、自転車1の走行方向を基準とする。
操作部4は、使用者に把持されるハンドル41と、ハンドル41から下方に延びる支軸部42と、支軸部42の下方に位置するフロントフォーク43と、支軸部42とフロントフォーク43とを連結する連結部44(図3参照)と、を備える。ハンドル41は、前輪3の向きを変更するためのハンドル操作を行うものであり、平面視略U字形状を有する。また、ハンドル41の左右両側部位には一対のブレーキレバー(図示せず)が設けられている。フロントフォーク43の下端には前輪3が回転可能に支持されている。
フレーム5は前後方向に延び、その前端には操作部4(フロントフォーク43の上側部位)を回転可能に保持する軸支部51が設けられている。また、フレーム5の中間部にはクランク6が左右方向に延びる回転軸R1を中心に回転可能に支持され、後端には後輪8が回転自在に支持されている。
駆動伝達機構7は、クランク6と一体回転するスプロケット(チェーンリング)71と、歯車伝達装置M(図3)と、回転力をスプロケット71から歯車伝達装置Mへ伝達する第1チェーン72と、回転力を歯車伝達装置Mから前輪3へ伝達する第2チェーン73と、を有し、ペダル2を漕ぐとその回転力が駆動伝達機構7を介して前輪3へ伝達されるように構成されている。クランク6の回転軸R1には、金属シャフトを用いるか、内装式変速機構を持った軸モジュールを使用しても良い。歯車伝達装置Mの詳細は後述する。
また、本実施形態においては、自転車1を図2(a)に示す展開状態(走行状態)から図2(b)に示す状態へ折り畳み可能にするためのヒンジ機構H1,H2が設けられている。なお、ヒンジ機構H1,H2は一般的な折り畳み自転車で広く用いられ、その構成は公知であるので詳細な説明は省略する。
ヒンジ機構H1(第2ヒンジ機構)は、操作部4(本実施形態では支軸部42)を折り畳み可能にするものであり、図4に示す様に連結部44よりも若干上方に設けられている。即ち、支軸部42は、上支軸部42Aと、第1ヒンジ機構H1を介して上支軸部42Aに連結された下支軸部42Bと、を有し、ヒンジ機構H1を緩めることにより、左右方向(図2の紙面に垂直な方向)に延びる旋回軸P1を中心に、上支軸部42Aをスプロケット71に向けて図2における時計回りに倒して畳むことができる。このように操作部4(支軸部42)を旋回軸P1を中心に折り畳むと、上支軸部42Aはフレーム5に沿うようにして後方に向かって延び、ハンドル41はスプロケット71の近傍に位置づけられ、またスプロケット71の左右両側にハンドル41の左右先端部が位置することになる。
ヒンジ機構H2(第1ヒンジ機構)は、フレーム5を折り畳み可能にするものであり、スプロケット71よりも若干後方に設けられている。即ち、フレーム5は、軸支部51から後方に延びてスプロケット71を軸支する前フレーム部5Aと、後輪8を軸支する後フレーム部5Bと、を有し、後フレーム部5Bはヒンジ機構H2を介して前フレーム部5Aに連結され、本実施形態においては前フレーム5Aは上支軸部42Aよりも長く設定されている。ヒンジ機構H2を緩めると、左右方向に延びる旋回軸P2(図2(b))を中心に後フレーム部5Bを前方へ、図2における時計回りに旋回させて畳むことができる。このように旋回軸P2を中心にフレーム5を折り畳むと、後フレーム部5Bはヒンジ機構H2から前輪3に向かって延び、後輪8が前輪3とクランク6の回転軸R1との間(本実施形態では特に、前輪3とスプロケット71との間)に位置した状態となる。なお、ヒンジ機構H2は、後フレーム部5Bを図示したように前方に(図2における時計回りに)は畳めるが、逆方向へは畳めないように構成されている。
ここで、前輪3の直径は14〜16インチであるのが好ましい。前輪3が14インチよりも小さいと、小さな段差にも引っ掛かりやすくなり、スムーズな走行が難しくなる。また16インチを超えると、小型化や軽量化の妨げになる。後輪8は前輪3よりも小さく、4〜8インチの直径を有するのが好ましい。このように後輪8を前輪3よりも小さくすることで、自転車1全体の軽量化が図られると共に、自転車1をコンパクトに折り畳むことができる。また、後輪8は前輪3に追随して回転するので、後輪8が小さくても走行性が著しく低下することはない。
次に、歯車伝達装置Mについて説明する。図3〜図5を参照して、歯車伝達装置Mは、第1チェーン72が掛け渡された上流側のスプロケット12Aと、ギア列Tと、第2チェーン73が掛け渡された下流側のスプロケット12Bと、を備え、ギア列Tは相互に噛合する3個の歯車(第1歯車13、第2歯車14、第3歯車15)から構成されている。第1歯車13はスプロケット12Aと一体回転し、第3歯車15はスプロケット12Bと一体回転する。よって、ペダル2の回転は第1チェーン72からスプロケット12Aへ伝達され、更にギア列T、スプロケット12B、及び第2チェーン73を介して前輪3へ伝達される。
スプロケット12Aと第1歯車13は一対の第1支持部材61により回転可能に支持され、第1支持部材61はフレーム5に連結されている。第2歯車14、第3歯車15、及びスプロケット12Bは第2支持部材としての連結部44により回転可能に支持されている。より具体的に、連結部44は、支軸部42の下端に設けられた上板部材44aと、フロントフォーク43の上端に設けられた下板部材44bと、上板部材44aと下板部材44bとを接続する左右一対の側板部材44cと、を備える。なお、図4においてはギア列T及びスプロケット12A,12Bは省略されている。各側板部材44cには軸孔T1、T2が設けられ、第2歯車14は軸孔T1に挿通された回転軸を介して側板部材44cに回転可能に支持され、第3歯車15及びスプロケット12Bは軸孔T2に挿通された回転軸を介して側板部材44cに回転可能に支持されている。
よって、使用者がハンドル41を把持してハンドル操作を行うと、支軸部42は連結部44と共に旋回軸P3を中心にフレーム5(フレーム5の軸支部51)に対して回転し、これに伴い第2歯車14、第3歯車15、及びスプロケット12Bも旋回軸P3を中心に旋回する。即ち、ハンドル操作により軸支部42をフレーム5に対して相対的に旋回軸P3を中心に回転させると、連結部44により軸支された第2歯車14、第3歯車15、及びスプロケット12Bは第1歯車13に対して旋回軸P3を中心に旋回し、第1歯車13の回転軸R2と第2歯車14の回転軸R3が平行に延びる図6(a)に示す状態(以下、「基本状態」という)から、第1及び第2歯車13、14の回転軸R2、R3が相互に交叉する方向に延びる図6(b)に示す状態(以下、「旋回状態」という)へ変化する。なお、旋回軸P3は第1歯車13の回転軸R2及び第2歯車14の回転軸R3を含む面に対して実質垂直に延びている。
図7及び図8を参照して、第1歯車13は、歯車基板131と、歯車基板131の外周面131aに環状に配列された複数の歯132と、を有する。歯車基板131は回転軸方向D1中央部の直径が拡大した膨張円柱状を有し、各歯132の歯先132aは、第1歯車13の回転軸R2を通る断面形状が凸曲線状とされている。即ち、回転軸R2から各歯132の歯先132aまでの距離は、回転軸方向D1外側に向かうに従い漸減するように構成されている。換言すると、第1歯車13は、回転軸R2を通る断面において、外周面(ここでは歯先132a)の輪郭線が凸形状(凸曲線状)となっている。そして、第1歯車13の歯先132aの前記凸曲線の中心点が旋回軸P3上またはその近傍に位置するよう、歯先132aの断面形状が設定される(旋回軸P3は、第1歯車13の歯先132aの前記凸曲線の中心点又はその近傍を通る)のが好ましく、旋回軸P3上に当該中心点が位置するのがより好ましい。一方、第2歯車14及び第3歯車15は平歯車である。なお、第2歯車14としての平歯車は、通常の平歯車のように歯先が直線状のものであっても良いが、本実施形態においては、第2歯車14と第1歯車13との噛合状態を維持したまま良好な旋回を可能にするため、図8に示す様に歯幅方向における第2歯車14の歯先の両側を面取りしている。なお、面取り部はR形状、又は凸曲線形状であってもよく、第1歯車13と噛合できれば、その形状に制限はない。
かかる構成において、ハンドル操作により前輪3と共に操作部4を旋回(回転)させると、第2歯車14は第1歯車13との噛合状態を維持したまま第1歯車13に対して旋回軸P3を中心に旋回する。このとき、第2歯車14が旋回するに連れて第1歯車13のピッチ点(第1歯車13が第2歯車14に接する部位)も推移し、このようにして推移するピッチ点を連続的に繋いだ仮想線L1は図8に示す様に曲線状となり、この仮想線L1の曲線の中心点C1は旋回軸P3上に位置することになる。
即ち、本実施形態によれば、旋回軸P3を中心に第1歯車13に対して第2歯車14を旋回させても、旋回軸P3上の点を中心点C1とする円弧(L1)に沿って第1歯車13と第2歯車14のピッチ点が推移するため、第1歯車13と第2歯車14の噛合を維持できる。また、第1歯車13の歯車基板131は中央部の直径が拡大した膨張円柱状を有するので、直円柱状とした場合と比較して各歯132の回転軸方向D1中央部位の高さ(歯元のたけ)を小さくでき、歯132の強度を高めることができる。
また、第2歯車14を旋回軸P3を中心に旋回させるので、第2歯車14の最大旋回角度θを例えば110°〜120°程度と大きくできる。通常、自転車走行に必要なハンドルの旋回角度は90°程度であるので十分に対応できる。
このように、本実施形態の自転車1は前輪駆動式であるため、後輪8を小さくしても走行性が損なわれることがなく、軽量化が図られると共に、自転車1をコンパクトに折り畳むことができる。また、操作部4を軸支部51近傍位置で折り畳むことができるので、折り畳み状態における自転車1の高さ寸法を小さくできる。また、サドルを無くしたために、軽量化が図られると共に、操作部4を折り畳んだ際に操作部4がサドルに干渉することがなく、従って操作部4(上支軸部42A)をフレーム5により近づけるように折り畳むことができ、自転車1をよりコンパクトに折り畳むことができる。
更に、本実施形態によれば、フレーム5は左右(スプロケット71の回転軸R1と平行)に延びる旋回軸P2を中心に折り畳まれるので、上下方向に延びる旋回軸を中心に折り畳む構成と比較してフレーム5全体の強度を保つことができると共に、折り畳まれた状態において前輪3と後輪8とが重ならず、幅方向(左右方向)の厚みを小さくできる。
また、図1に示す様に自転車1が展開された状態において、ペダル2は前輪3の後方に位置するので、サドルがなくてもバランス良くペダル2を漕ぐことができ、ペダル2が前輪3の上方に位置する構成と比較して、折り畳み状態における高さ寸法を小さくできる。
尚、本実施形態においては、第2歯車14を平歯車としたが、第2歯車14を第1歯車13と同一形状を有する歯車から構成してもよい。また、歯溝の幅W1は、回転軸方向D1にわたって均一でもよく、或いは回転軸方向D1中央に向かうにつれて漸増するように構成してもよい。
本実施形態においては、スプロケット71、第1チェーン72、及びスプロケット12Aが第1伝達機構を構成し、第3歯車15、スプロケット12B、及び第2チェーン73が第2伝達機構を構成する。なお、スプロケット12Bと第2チェーン73は、図示の位置でも、反対側面(スプロケット71、第1チェーン72、及びスプロケット12と同じ側)でも良い。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る折り畳み自転車について説明する。図9を参照して、図示の折り畳み自転車101は、上述した折り畳み自転車1と略同一の構成を有するが、本実施形態の折り畳み自転車101では、その支軸部142は折り畳まれず、フレーム105が2箇所で折り畳まれる構成とされている。以下、各実施形態において上述した第1実施形態と実質同一の構成については同一の参照番号を付し、説明は省略する。
より具体的に、自転車101の操作部104は、ハンドル41と、ハンドル41から下方に延びる支軸部142と、フロントフォーク43と、支軸部142とフロントフォーク43とを連結する連結部44(図4参照)と、を備える。支軸部142は第1実施形態の支軸部42と略同一であるが、ヒンジ機構H1を有しない点で異なる。
また、自転車101のフレーム105は、第1実施形態のフレーム5と略同一であるが、ヒンジ機構H2に代えて、一対のヒンジ機構H101,H102を備える点で異なる。ヒンジ機構H101はフレーム5の前方部位(軸支部51近傍)に設けられ、ヒンジ機構H102はスプロケット71の回転軸R1よりも若干後方であってスプロケット71の後端よりも前方に設けられている。よって、フレーム105は、軸支部51(図1参照)を含む前フレーム部105Aと、スプロケット71を軸支する中間フレーム部105Bと、後輪8を軸支する後フレーム部105Cと、を有し、前フレーム部105Aはヒンジ機構H101(第2ヒンジ機構)を介して中間フレーム部105Bに連結され、中間フレーム部105Bはヒンジ機構H102(第1ヒンジ機構)を介して後フレーム部105Cに連結されている。
かかる構成において、ヒンジ機構H101を緩めると、左右方向に延びる旋回軸P4を中心に中間フレーム部105Bをハンドル41に近づく方向へ(図9における反時計回りに)旋回させることができる。このように旋回軸P4を中心にフレーム5を折り畳むと、中間フレーム部105Bは旋回軸P4からハンドル41に向かって延び、ハンドル41はスプロケット71の近傍に位置づけられ、スプロケット71の左右両側にハンドル41の左右先端部が位置することになる。また、ヒンジ機構H102を緩めると、左右方向に延びる旋回軸P5を中心に後フレーム部105Cを前輪3に向かって(図9における時計回りに)旋回させて畳むことができる。このように旋回軸P5を中心に後フレーム部105Cを畳むと、後フレーム部105Cは旋回軸P5から前輪3に向かって延び、後輪8が前輪3とクランク6の回転軸R1との間(本実施形態では特に、前輪3とスプロケット71との間)に位置した状態となる。
このように、本実施形態の自転車101においても、第1実施形態の自転車1と同様の効果を得ることができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る折り畳み自転車について説明する。図10及び図11を参照して、図示の折り畳み自転車201が備える操作部204は、左右一対のハンドル241と、ハンドル241から下方に延びる一対の支軸部242と、フロントフォーク43と、支軸部242とフロントフォーク43とを連結する連結部244と、を備える。連結部244は、フロントフォーク43の上端に設けられた下板部材44bと、下板部材44bに立設された左右一対の側板部材244cと、を備え、支軸部242は側板部材244cにより支持されている。より具体的に、各側板部材244cには軸孔T1、T2が設けられ、支軸部242は、一対の軸孔T2に挿通された回転軸(第3歯車15を支持するもの)を中心に旋回可能に構成されている。よって、当該回転軸が本実施形態におけるヒンジ機構(第2ヒンジ機構)に該当する。なお、図10及び図11においてギア列T及びスプロケット12A,12Bは省略されている。
この支軸部242には図示しない規制手段が設けられており、この規制手段により図10及び図11に示すような起立状態が保持される。一方、規制手段を緩めることにより、一対の支軸部242は後方に倒れるように旋回軸P6を中心に旋回する。これにより、操作部204を折り畳むことができる。
その他の構成については上述した第1実施形態の折り畳み自転車1と同一である。よって、上述したように操作部204を旋回軸P6を中心に折り畳むと共に、図1に示す様に旋回軸P2を中心にフレーム5を折り畳むと、自転車201は図1(b)に示す自転車1とほぼ同様に折り畳まれる。
このように、本実施形態の自転車201においても、第1実施形態の折り畳み自転車1と同様の効果を得ることができる。また、旋回軸P6の位置を第1実施形態における旋回軸P1よりも幾分下方に設定できるので、折り畳み自転車201をよりコンパクトに折り畳むことができる。また、本実施形態においては、一対の支軸部242は旋回軸P1よりも前方位置において起立するので、連結部244がステムの役割を果たし、ハンドル操作をスムーズにできる。
なお、本実施形態においては、支軸部242は一対の軸孔T2に挿通された回転軸を中心に旋回可能としたが、これに代えて一対の軸孔T1に挿通された回転軸(第2歯車14を支持するもの)を中心に旋回可能としてもよく、或いはこれら第2歯車14や第3歯車15を支持する回転軸とは異なる回転軸を中心に旋回可能としてもよい。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る折り畳み自転車について説明する。図12及び図13を参照して、図示の折り畳み自転車301は、使用者がペダル2を漕ぐと、クランク6の回転をセンサ(図示せず)が検知し、センサからの検知信号に基づき前輪3に設けられたモータMが作動し、モータMの動力により前輪3が回転する構成とされている。よって、本実施形態ではスプロケット71を除く駆動伝達機構7は省略されている。
この自転車301は操作部304とフレーム5を備え、操作部304はハンドル41と、ハンドル41から下方に延びる支軸部42と、支軸部42の下端に連結されたフロントフォーク43と、を備える。上述した連結部44は省略されており、ヒンジ機構H1は軸支部51のやや上方に設けられている。フレーム5の構成は第1実施形態のものと同一である。よって、ヒンジ機構H1、H2を緩めることにより、第1実施形態の場合と同様にして自転車301を図12(a)に示す状態から図12(b)に示す状態へ折り畳むことができる。
更に、本実施形態においては、スプロケット71の回転を後輪8へ伝達するための伝達機構が設けられている。この伝達機構は、フレーム5に回転自在に支持された2個の同軸スプロケットS1,S2と、スプロケット71と同軸スプロケットS1の間に掛け渡されたチェーン74と、同軸スプロケットS2とリアスプロケット81との間に掛け渡されたチェーン75と、を備え、2個の同軸スプロケットS1,S2は一体回転する。かかる構成により、使用者がペダル2を踏むとスプロケット71が回転し、この回転運動がチェーン74、同軸スプロケットS1,S2、チェーン75、リアスプロケット81を介して後輪8に伝達される。
また、同軸スプロケットS1,S2の回転軸は、ヒンジ機構H2における旋回軸P2と一致するように設定されている。よって、フレーム5を旋回軸P2を中心に折り畳んでも、チェーン74、75が緩むなどの問題は発生しない。
このように、本実施形態の自転車301においても、第1実施形態の折り畳み自転車1と同様の効果を得ることができる。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係る折り畳み自転車について説明する。図14及び図15を参照して、図示の折り畳み自転車401は、後輪舵式であり、ハンドル操作をすると後輪8の向きが変わり、自転車401の走行方向を変更できるように構成されている。
より具体的に、自転車401は、後輪8を操作する操作部404と、フレーム405と、を備える。操作部404は、ハンドル41と、ハンドル41から下方に延びる支軸部42と、支軸部42と後輪8とを連結する連結部45と、を備える。連結部45は、支軸部42から側方(図15の例では右方)に延びる前クランク45aと、後輪8を軸支すると共に後輪8から上方に延びる後輪舵軸45bと、後輪舵軸45bから前クランク45aとは反対側(図15の例では左側)に延びる後クランク45cと、前クランク45aと後クランク45cとを対角線状に接続する棒状のリンク部材45dと、を備える。リンク部材45dの先端及び後端はそれぞれ前クランク45a及び後クランク45cに対して旋回可能に連結され、その中間部位において前部45fと後部45rとへ分解可能とされている。
フレーム405は上述したフレーム5と略同一であるが、後フレーム部405Bの後端には後支軸部52が設けられている点で異なり、この後軸支部52に後輪舵軸45bが回転自在に支持されている。一方、軸支部51にはフロントフォーク443が相対回転不能に連結されると共に、支軸部42が回転自在に支持されている。
かかる構成において、使用者がハンドル操作を行うと、支軸部42が回転し、これに伴い前クランク45aが図15における平面視において時計回り(又は反時計回り)に旋回する。すると、後クランク45cはリンク部材45dにより引っ張られるように(又は押されるように)して、前クランク45aとは逆方向に旋回し、後輪舵軸45bが回転する。これにより後輪8の向きが変わり、自転車401の走行方向が制御される。ここで、前クランク45aと後クランク45cとをリンク部材45dで対角線状に接続するのは、ハンドル41の操作方向と後輪8の向きとを逆にし、ハンドル41の操作方向と自転車401の走行方向を同じにするためである。
また、本実施形態においては、フレーム405の中間部に支持されたスプロケット71と前輪3のスプロケット31とは、チェーン76により接続されており、ペダル2を漕ぐとクランク6の回転力がスプロケット71及びチェーン76を介して前輪3に伝達される。よって、本実施形態においてはスプロケット71を除く駆動伝達機構7は省略されている。
本実施形態においても、支軸部42にヒンジ機構H1が、フレーム405にはヒンジ機構H2が設けられているので、自転車401を図14(a)に示す展開状態から図14(b)に示す折畳状態へ折り畳むことができる。なお、自転車401を折り畳む際には、図15に示すようにリンク部材45dを前部45fと後部45rとへ分解すればよい。
[実施例]
上記第1実施形態1に係る自転車1において、高さD1を約80cm、長さD2を約120cmとしたとき、折り畳み後における自転車1の高さD3は約47cm、長さD4は約89cmであった(図2参照)。一般的なテニスラケットケースの寸法は75cm×32cmであるから、テニスラケットケースの場合とほぼ変わらない感覚で自転車1を携行できる。
以上、本発明の実施形態に係る折り畳み自転車について添付の図面を参照して説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されず、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形、修正が可能である。
例えば、上記各実施形態においては、ハンドル41を平面視略U字状としたが、図16に示すハンドル41’の様に直線状としてもよい。また、ハンドル41’(又はハンドル41)に関節部を設け、ハンドル41’(ハンドル41)の左右両端が相互に近接する方向に旋回軸R9を中心に旋回可能とし、図16に点線で示すように折り畳み可能としてもよい。
また、上記各実施形態においては、自転車の展開状態において、前フレーム部5A(中間フレーム部105B)の後端面と後フレーム部5B(105C、405B)の前端面とが当接するように構成したが、本発明は当該構成に限定されず、例えば図17に示す様に、展開状態において前フレーム部(又は中間フレーム部)5A’の後方部位と後フレーム部5B’の前方部位とが上下方向に重なるように構成してもよく、またこのように上下方向に重なる後方部位と前方部位の間に緩衝材Kを配設してもよい。緩衝材Kは前フレーム部5A’の下面に設けてもよく、後フレーム部5B’の上面に設けても良く、前フレーム部5A’の下面と後フレーム部5B’の上面の双方に設けても良い。
更に、上記各実施形態において、ヒンジ機構H2、H102における旋回軸P2、P5は、スプロケット71の回転軸R1に対して平行としたが、旋回軸P2、P5は必ずしも回転軸R1に対して平行である必要はなく、折り畳み時において後輪8が前輪3とスプロケット71(又は回転軸R1)の間に位置できればよい。また、クランク6やペダル2についても折り畳み可能としてもよい。例えば、図18に示すように、クランク6の基部に関節部61を設け、クランク6を関節部61の旋回軸R10を中心に旋回可能とすることにより、ペダル2の向きを実線で示す向きから点線で示す向きへ反転可能とすることができる。このようにペダル2の向きを反転させることで、折り畳み時における幅方向(左右方向)の寸法をよりコンパクトにできる。或いは、図19に示すように、ペダル2に関節部を設け、ペダル2の先端側部位を基端側部位に対して旋回軸R11を中心に旋回可能とすることにより、ペダル2の先端側部位の向きを実線で示す向きから点線で示す向きへ変更できる。かかる構成によっても、ペダル2の幅方向外方への飛び出し量を抑制して、自転車全体をよりコンパクトに折り畳むことができる。
また、クランク6からペダル2を取り外す構造にしても良い。取り外したペダル2は、前輪3と後輪8の間の隙間部分に位置させ、フレーム下面に取り付けることで、自転車全体の幅方向をコンパクトに持ち運ぶことができる。
また、図6に示す第1歯車13に代えて、図20に示す歯車203を用いてもよい。第1歯車203は、直円柱状を有する歯車基板231を備え、歯車基板231の外周面231aに複数の歯132が環状に配列されている。歯車基板231を直円柱状とすることで、第1歯車13と比較して第1歯車203の製造を容易にできる。第1歯車203のその他の構成は歯車13と実質同一である。
また、上記実施形態においては、第1歯車13及びスプロケット12Aはフレーム5(105)に連結され、第2歯車14、第3歯車15、及びスプロケット12Bは支軸部42(142)に連結されたが、第1歯車13及びスプロケット12Aを支軸部42(142)に連結させ、第2歯車14、第3歯車15、及びスプロケット12Bをフレーム5(105)に連結させてもよい。このように構成すると、ハンドル操作により支軸部42が旋回軸P3を中心に回転すると、第1歯車13は旋回軸P3を中心に回転するため、当該構成によっても第2歯車14は旋回軸P3を中心に第1歯車13に対して相対的に旋回することになる。なお、この場合には、スプロケット71とスプロケット12Bとを第1チェーン72で接続し、スプロケット12Aと前輪3とを第2チェーン73で接続すればよく、このように接続することによって、スプロケット71の回転を前輪3へ伝達させることができる。
更に、第1歯車13に代えて図21に示す第1歯車303を用い、旋回軸P3を中心に第2歯車14を第1歯車303に対して旋回(回転)させるようにしてもよい。この第1歯車303は、歯車基板331と、歯車基板331の外周面331aに環状に配列された複数の歯332と、を有し、歯車基板331は回転軸方向D1中央部の直径が小さい鼓形である。各歯332の歯先332aは、第1歯車303の回転軸R2を通る断面形状が凹曲線状とされている。即ち、回転軸R2から各歯332の歯先332aまでの距離は、回転軸方向D1外側に向かうに従い漸増するように構成されている。換言すると、第1歯車303は、回転軸P2を通る断面において、外周面(ここでは歯先332a)の輪郭線が凹形状(凹曲線状)となっている。そして、第1歯車303の歯先332aの前記凹曲線の中心点が、旋回軸P3上又はその近傍に位置するよう、歯先332aの断面形状が設定される(旋回軸P3は、第1歯車303の歯先332aの前記凹曲線の中心点又はその近傍を通る)のが好ましく、旋回軸P3上に中心点が位置するのがより好ましい。なお、旋回軸P3は回転軸R2及びR3を含む面に対して垂直である。
そして、支軸部42をフレーム5に対して旋回軸P3を中心に旋回させると、第2歯車14は第1歯車303との噛合状態を維持したまま第1歯車303に対して旋回軸P3を中心に旋回する。このとき、第2歯車14が旋回するに連れて第1歯車303のピッチ点(第1歯車303の第2歯車14に接する部位)も推移し、このようにして推移するピッチ点を連続的に繋いだ仮想線L4は図22に示す様に曲線状となり、この仮想線L4の曲線の中心点C4は旋回軸P3上に位置することになる。
よって、本実施形態によっても、旋回軸P3を中心に第1歯車303に対して第2歯車14を旋回させても、旋回軸P3上の点を中心点C4とする円弧(L4)に沿って第1歯車303と第2歯車14のピッチ点が推移するため、第1歯車303と第2歯車14の噛合を維持できる。なお、歯車基板331を鼓状ではなく直円柱状としてもよい。
更に、上記実施形態においては、ギア列Tを複数の突起状の歯を有する歯車から構成したが、これに代えて歯を有しない摩擦歯車(摩擦車)や、磁気歯を有する磁気歯車から構成してもよい。摩擦歯車から構成する場合には、作動面が凸状(凸曲面状)又は凹状(凹曲面状)となるように第1歯車を膨張円筒状又は鼓状に形成し、第2歯車と第1歯車の摩擦係合を維持した状態で第2歯車を第1歯車に対して旋回させるようにすればよい。また、磁気歯車から構成する場合においても同様に、第1歯車を膨張円筒状又は鼓状に形成し、当該円筒の周面に凸状(凸曲面状)又は凹状(凹曲面状)の複数の磁気歯を環状に設け、第2歯車と第1歯車の磁気噛合状態を維持した状態で第2歯車を第1歯車に対して旋回させるようにすればよい。
上記第1,第3,第4,第5実施形態においては、操作部とフレーム5(405)のそれぞれにヒンジ機構を設け、操作部とフレーム5(405)のそれぞれを折り畳み可能に構成したが、自転車の全長(前後方向長さ)が比較的短い場合には、フレーム5(405)におけるヒンジ機構H2を省略してもよい。なお、図12,13に示す実施形態の自転車301においてヒンジ機構H2を省略する場合には、同期スプロケットS1,S2は省略し、スプロケット71とリアスプロケット81とをチェーン74で直接接続することができる。また、図14に示す第5実施形態の自転車においてヒンジ機構H2を省略する場合には、リンク部材45dを分割可能に構成する必要はない。
上記実施形態においては、クランク6の回転力を前輪3又は後輪8に伝達する機構において、チェーンドライブ(一対のスプロケットの間にチェーンが掛け渡された構成)を用いたが、これに代えてベルトドライブ(一対のタイミングプーリーの間にタイミングベルトが掛け渡された構成)を採用してもよく、或いはシャフトドライブを用いることもできる。シャフトドライブを用いる場合には、スプロケットに代えてベベルギアを用い、一対のベベルギア間をドライブシャフトで連結すればよい。ベルトドライブやシャフトドライブの構成は公知であるので、詳細な説明は省略する。
上記各実施形態においては、サドルのない立ち漕ぎ専用の折り畳み自転車について説明したが、フレームに着脱自在なサドルを設けてもよい。この場合、走行時はサドルをフレームにボルトなどで固定し、携行時には、サドルをフレームから分離し、別に保持するか、サドルポスト(支柱)をハンドル支柱前面にボルトで固定すればよい。
また、歯車13,14,15は消耗品であるため、歯車伝達装置Mをモジュール化し、容易に交換できるようにしてもよい。更に、ギア比が異なるモジュールを用意し、通勤経路が平地主体に適したギア比のモジュールや、通勤経路が坂道主体に適したギア比のモジュールを使用するのが好ましい。
1、101、201、301、401 折り畳み自転車
3 前輪
4、104、204、304、404 操作部
5、105、405 フレーム
8 後輪
13 第1歯車
14 第2歯車
41 ハンドル
42、142、242 支軸部
71 スプロケット(チェーンリング)
H1,H101 ヒンジ機構(第2ヒンジ機構)
H2,H102 ヒンジ機構(第1ヒンジ機構)
M 歯車伝達装置


Claims (8)

  1. 前輪と、
    ハンドルを備える操作部と、
    前記操作部を回転可能に保持するフレームと、
    前記フレームの中間部に軸支されたクランクと、
    前記フレームの後端に軸支された後輪と、を備え、
    前記フレームには、第1旋回軸を中心に前記フレームを折り畳むための第1ヒンジ機構が設けられ、
    前記第1旋回軸を中心に前記フレームを折り畳むと、前記後輪は前記前輪と前記クランクの回転軸との間に位置づけられることを特徴とする折り畳み自転車。
  2. 前記後輪は前記前輪よりも小さく、立ち漕ぎ専用の自転車であることを特徴とする請求項1に記載の折り畳み自転車。
  3. 前記操作部は折り畳み可能であり、前記操作部は、前記ハンドルが前記フレームに近づく方向へ折り畳まれることを特徴とする請求項1又は2に記載の折り畳み自転車。
  4. 前記操作部は、前記ハンドルから下方に延びる支軸部を更に備え、
    前記支軸部には、前記支軸部を折り畳み可能する第2ヒンジ機構が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の折り畳み自転車。
  5. 前記操作部は、一対の支軸部と、下端に前記前輪が支持されたフロントフォークと、前記一対の軸支部と前記フロントフォークとを連結する連結部と、を更に備え、前記ハンドルは前記一対の軸支部の各々の上部に設けられ、
    前記操作部は、前記一対の支軸部を前記連結部に対して旋回させることにより折り畳まれることを特徴とする請求項3に記載の折り畳み自転車。
  6. 前記フレームには、第2旋回軸を中心に前記フレームを折り畳むための第2ヒンジ機構が更に設けられ、
    前記フレームは、前記第2旋回軸を中心に前記ハンドルに近づく方向に折り畳まれることを特徴とする請求項1又は2に記載の折り畳み自転車。
  7. 前記フレームは、第1フレーム部と、前記第1フレーム部に前記第1ヒンジ機構を介して接続された第2フレーム部と、を備え、前記フレーム部が展開された状態において、前記第1フレーム部と前記第2フレーム部との間には緩衝材が介在することを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の折り畳み自転車。
  8. 前記クランクの回転を前記前輪に伝達する駆動伝達機構を更に備え、
    前記駆動伝達機構は、第1歯車と、前記クランクの回転を前記第1歯車に伝達する第1伝達機構と、前記第1歯車と噛合又は摩擦係合する第2歯車と、前記第1歯車を回転可能に支持する第1支持部と、前記第2歯車を回転可能に支持する第2支持部と、前記第2歯車の回転を前記前輪に伝達する第2伝達機構と、を備え、
    前記第1支持部は前記フレームと前記操作部の何れか一方に連結され、
    前記第2支持部は前記フレームと前記操作部の何れか他方に連結され、
    前記操作部が前記フレームに対して第3旋回軸を中心に回転すると、前記第2歯車は前記第1歯車に噛合又は摩擦係合した状態のまま前記第1歯車に対して前記第3旋回軸を中心に旋回し、
    前記第1歯車及び前記第2歯車は、突起状の歯を有する歯車、摩擦歯車、及び磁気歯を有する磁気歯車の何れかであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の折り畳み自転車。
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