JP2017215099A - 消音器 - Google Patents

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Abstract

【課題】消音効果を向上させるとともに、製作、運搬及び設置を容易にすることが可能な消音器を提供する。【解決手段】第1の部材1と第2の部材2を備えた消音器10であって、第1の部材と第2の部材はともに、少なくとも3つの面により構成された立体であって、当該立体の隣り合う第1の面と第2の面にそれぞれ開口91を有し、且つ当該立体の当該第1の面と第2の面以外の面に板が設けられており、第1の部材と第2の部材は、当該第1の面が互いに同じ方向に向いており、第1の部材の第2の面は、第2の部材の当該板が備えられた面に対向し、第2の部材の当該板が第1の部材の第2の面を取り囲んでいる消音器。【選択図】図1

Description

本発明は、特に、建物の壁や屋上に取り付けて使用する消音器に関する。
建物の換気設備には、換気ファンの騒音及び建物内部の騒音が屋外に与える影響を低減するために換気用消音器などの消音器を設置することが多い。建物の換気設備に設置する換気用消音器は、グラスウールなどの吸音材を使用したものが主流だが、設置場所や用途によってさまざまな形状がある。
主な消音器としては、ダクト型消音器、消音チャンバ、消音エルボまたは消音フードなどがある。ダクト型消音器、消音チャンバまたは消音エルボは、換気ダクトの途中に接続されることが多い。また、消音チャンバまたは消音フードは、壁面付近や屋上に設置することが多い。また、消音チャンバは、換気ファンの近くに設置することもある。また、消音フードは、換気ダクトの出入口端を覆うように設置される。形状は、ダクト型消音器がダクト型、消音チャンバが箱型、消音エルボが直角ダクト型、消音フードがフード型(覆い状)であることが多い。換気設備のレイアウト、換気ファンの能力及び/または必要な消音効果に応じて上記いずれかの消音器が選択されて配置される。
上述した各消音装置は、換気のための空気を通過させる風路を形成し且つその形状を保つ強度を持った外板と、空気が通過する内側に設置された吸音材とを有する。多くの消音チャンバには、内部に吸音材が配置されるとともに、風路を曲折させて風路を長くしたり風路を直角に曲げたり風路の向きを180度変えたりすることにより、伝搬する音波のエネルギーを低減して減音効果を高めている。
特許文献1には、内部に仕切板を設置することで内風路と外風路を構成して、複数回の気流の曲折や分流拡散による端末反射によってコンパクトで消音効果が向上された消音器が記載されている。また、特許文献2には、3つの外気風路を設けその接続部でUターンするように構成することにより、音の干渉の効果と吸音面積の増大などによって消音効果が向上された消音器が記載されている。特許文献3には、排気ファンの上に設置するフードに筒状室が形成されることにより、干渉によって特定の周波数の音波を減衰させる機能を有する消音器が記載されている。
特開2003−194392号公報 特開2007−3141号公報 特開2013−250013号公報
特許文献1の消音器は、全体として一体型の構造になっているので重くなり運搬が容易ではないという問題がある。また、特許文献1の消音器は分割することも容易ではないため、消音器を設置するのに大変な労力を要し、設置に要する工事費も高くなるという問題がある。
特許文献2の消音器では、内部ケーシングが外部ケーシングに対して着脱自在の構造になっているが、特許文献2の段落0012の記載からわかるようにその大きさは数十センサメートル程度の製品を目的としたもので消音器を設置する現場で着脱や組立作業の労力は元々軽い。また、外部ケーシングは外板だけで元々軽いため、着脱しても内側にある内部ケーシングがそれほど軽くなるわけではないので、作業を軽減する効果を有するものではない。逆に、特に換気量が大きい場合には全体に大型になるが外部ケーシング以外の部分は重いままなので現場での着脱や組立作業は軽減できないと考えられる。
特許文献3の消音器の構造では、消音チャンバとしては、風路が短く吸音材を貼付したとしても、ファンで発生する広帯域の周波数成分を持つ音を低減することができず、消音効果はそれほど見込めないという問題がある。
そして、特許文献1〜3に開示された消音器は、いずれも消音器内の風路は設置場所の騒音条件や消音効果に応じて設計され固定されている。製品を現地に納めても、現地の実際の条件は必ずしも設計時に想定した騒音条件でない場合や、設置場所の状況が想定と異なる場合もある。このような場合に、現地では調整することや、適合させることは困難であった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、消音効果を向上させるとともに、製作、運搬及び設置を容易にすることが可能な消音器を提供することを目的とする。
本発明の一態様にかかる消音器は、流入した空気を流入方向とは異なる方向へ排出することが可能な風路が形成されている第1の部材と、前記第1の部材とともに前記第1の部材を取り囲み、前記第1の部材から排出された空気を前記第1の部材からの排出方向とは異なる方向へ排出することが可能な風路が形成されている第2の部材と、を備える。基本的に内部に吸音材を備えるが、なくてもよい。
これにより、第1の部材へ入射した音が第2の部材から放射されるまでの間の伝搬経路が蛇行し、その伝搬経路を音が通過する間に音が減衰し吸音されるので、通過する音を低減することができる。反対に第2の部材へ入射した音が第1の部材から放射される際には、第2の部材は、入射した音が入射方向とは異なる方向へ放射される。そして、第1の部材は、第2の部材から放射された音を第2の部材からの放射方向とは異なる方向へ放射することができる。これにより、第2の部材から入射した音が第1の部材から放射される際にも、伝搬経路が蛇行し、その伝搬経路を音が通過する間に音が減衰し吸音されるので、放射される音を低減することができる。また、第1の部材と第2の部材は、部材点数が少なく、板の折り曲げや複数の板材を連結することで容易に製作でき、第1の部材を第2の部材が取り囲むように配置されるので、第1の部材と第2の部材の間で形成される風路は、両者の配置を変えることで容易に変更することができる。したがって、設置場所の騒音条件が異なるたびに、風路の設計を変更しそれに伴って消音器の部品形状も変更することなく消音器を構成することができる。すなわち、第1の部材と第2の部材を標準的な部品として用意できるので、消音器の製作時間が短縮され生産性が向上する。
また、現地において設計時に想定した騒音条件等と異なっていても、現地で第1の部材と第2の部材の配置を変えることで容易に両者の間に形成される風路の条件を変更し、調整することができる。
更に、第1の部材と第2の部材に分けて運搬することで軽くなる分、一体形の消音器と比べて運搬を容易にすることができる。第1の部材と第2の部材の順に取り付け面に固定すればよいので、設置を容易にすることができる。
本発明の一態様にかかる消音器において、前記第1の部材は、第1の板と、前記第1の板の第1端部に連結されている第2の板と、前記第1の板の第2端部に連結されている第3の板と、前記第1の板の第3端部に連結されている第4の板とを有し、前記第1の板と前記第2の板と前記第3の板と前記第4の板によって前記流入した空気を流入方向とは異なる方向へ放出することが可能な風路が形成されており、前記第2の部材は、前記第1の部材から放出された空気の進行方向を変える第5の板と、前記第5の板の第1端部に連結されている第6の板と、前記第5の板の第2端部に連結されている第7の板と、前記第5の板の第3端部に連結されている第8の板とを有し、前記第6の板が前記第1の板とともに空気を前記第1の部材からの放出方向とは異なる方向へ放出することが可能な風路、前記第7の板が前記第3の板とともに空気を前記第1の部材からの放出方向とは異なる方向へ放出することが可能な風路、及び前記第8の板が前記第4の板とともに空気を前記第1の部材からの放出方向とは異なる方向へ放出することが可能な風路のうち、少なくとも一つの風路が形成されている。
これにより、第1の部材へ入射した音が第2の部材から放射される際には、第1の板、第2の板、第3の板及び第4の板は、第1の部材へ入射した音を入射方向とは異なる方向へ導くことができる。そして、第5の板は、第1の部材から放射された音を第1の部材からの放射方向とは異なる方向へ導くことができる。このため伝搬経路が蛇行し、その伝搬経路を音が通過する間に音が減衰し吸音されるので、放射される音を低減することができる。
反対に第2の部材へ入射した音が第1の部材から放射される際には、第5の板は、入射した音を入射方向とは異なる方向へ導くことができる。そして、第1の板、第2の板、第3の板及び第4の板は、第2の部材から放射された音を第2の部材からの放射方向とは異なる方向へ導くことができる。これにより、第2の部材から入射した音が第1の部材から放射される際にも、音の伝搬経路が蛇行し、その伝搬経路を音が通過する間に音が減衰し吸音されるので、放射される音を低減することができる。
本発明の一態様にかかる消音器において、前記第1の部材に含まれる板と前記第2の部材に含まれる板が一組以上連結されている。
これにより、第1の部材と第2の部材との間で一組以上の板が連結されるので、消音器の強度を向上させることができる。
本発明の一態様にかかる消音器において、第1の部材と前記第2の部材との間の距離が調節可能である。
これにより、設置場所に応じて、第1の部材1に対する第2の部材2の相対的な位置を変更することができる。
本発明の一態様にかかる消音器において、前記第3の板の前記第1の板と連結される端部とは反対側の端部と前記第4の板の前記第1の板と連結される端部とは反対側の端部の両方あるいは前記第2の板の前記第1の板と連結される端部とは反対側の端部、または前記第7の板の前記第6の板と連結される端部とは反対側の端部と前記第8の板の前記第6の板と連結される端部とは反対側の端部の両方あるいは前記第5の板の前記第6の板と連結される端部とは反対側の端部の全部もしくは一部にフランジが設けられている。
これにより、第1の部材及び第2の部材の少なくとも一方の取り付け位置を変更することができるので、第1の部材及び第2の部材の相対的な位置関係を設置場所に応じて変更することができる。
本発明の一態様にかかる消音器において、前記第1の部材または前記第2の部材の立体の内部には更に板部材が設けられ、前記第1の部材と前記第2の部材を組み合わせることにより風路が形成されている。
これにより、音がこの流路を通過するので、音を低減することができる。
本発明の一態様にかかる消音器において、前記第1の部材と前記第2の部材が設置される取り付け面の開口は、前記第2の部材に囲まれており、前記第1の部材と前記取り付け面とによって形成される開口が、前記取り付け面の開口の方向を向いている。
これにより、音の伝搬経路が蛇行し、その伝搬経路を音が通過する間に音が減衰し吸音されるので、消音器から放射される音を低減することができる。
本発明の一態様にかかる消音器において、前記第1の部材と前記第2の部材が設置される取り付け面の開口は、前記第1の部材に囲まれている。
これにより、音の伝搬経路が蛇行し、その伝搬経路を音が通過する間に音が減衰し吸音されるので、消音器から放射される音を低減することができる。
本発明の一態様にかかる消音器において、前記第2の部材を取り囲み、前記第2の部材とともに前記第2の部材から放出された空気を前記第2の部材からの放出方向とは異なる方向へ放出することが可能な風路が形成されている第3の部材を更に備える。
これにより、第1の部材へ入射した音を第2の部材を介して第3の部材から音を放射される際に伝搬経路が蛇行し、その伝搬経路を音が通過する間に音が減衰し吸音されるので、放射される音を低減することができる。反対に第3の部材へ入射した音が第2の部材を介して第1の部材から放射される際には、第3の部材は、第3の部材へ入射した音を入射方向とは異なる方向へ導くことができる。第2の部材は、第3の部材から入射した音を入射方向とは異なる方向へ導くことができる。そして、第1の部材は、第2の部材から放射された音を第2の部材からの放射方向とは異なる方向へ導くことができる。これにより、第3の部材へ入射した音が第2の部材を介して第1の部材から放射される際にも、伝搬経路が蛇行し、その伝搬経路を音が通過する間に音が減衰し吸音されるので、放射される音を低減することができる。
本発明の一態様にかかる消音器は、上記いずれかの態様に係る消音器であって、前記第2の部材には、空気を外側から内側にまたは内側から外側に流入させることが可能なファンが設けられている。
これにより、ファンによって発生するノイズが消音器で低減されるので、消音器を通って放射される際の音を低減することができる。
本発明の一態様にかかる消音器は、上記いずれかの態様に係る消音器であって、前記第2の部材には、ダクトと連通可能な開口を有するダクト接続用フランジが設けられている。
これにより、ダクトが設置された場所から出た音が、消音器を通過する間に低減するので、ダクトを消音器に接続することで屋外へ音が拡散するのを抑えることができる。
本発明の一態様にかかる消音器は、上記いずれかの態様に係る消音器であって、前記第1の部材及び前記第2の部材は、任意の向きに取り付け可能である。
これにより、取り付ける現地の状況に応じて第1の部材及び第2の部材を取り付けることができる。
本発明の一態様にかかる消音器において、上記いずれかの態様に係る消音器であって、前記第1の部材は共鳴器を備える。
これにより、対象の周波数の音を共鳴させることができ、この対象の周波数の音をより低減させることができる。
本発明の一態様にかかる消音器において、上記いずれかの態様に係る消音器であって、前記第2の板の一面から取り付け面の開口の一端までの長さが、低減する対象の音の波長の約4分の1であるか、または前記第2の板の一面から前記第1の板の前記第2の部材が連結された端部とは反対の端部までの長さが低減する対象の音の波長の約4分の1である。
これにより、サイドブランチを形成しているため、特定の音を低減することができる。
本発明は、第1の部材へ入射した音が第2の部材から放射されるまでの間の伝搬経路が蛇行し、その伝搬経路を音が通過する間に音が減衰し吸音されるので、通過する音を低減することができる。反対に第2の部材へ入射した音が第1の部材から放射される際には、第2の部材は、入射した音を入射方向とは異なる方向へ導くことができる。そして、第1の部材は、第2の部材から放射された音を第2の部材からの放射方向とは異なる方向へ導くことができる。これにより、第2の部材から入射した音が第1の部材から放射される際にも、音の伝搬経路が蛇行し、その伝搬経路を音が通過する間に音が減衰し吸音されるので、放射される音を低減することができる。
また、第1の部材と第2の部材は、部材点数が少なく、板の折り曲げや複数の板材を連結することで容易に製作でき、第1の部材を第2の部材が取り囲むように配置されるので、第1の部材と第2の部材の間で形成される風路は、両者の配置を変えることで容易に変更することができる。したがって、設置場所の騒音条件が異なるたびに、風路の設計を変更しそれに伴って消音器の部品形状も変更することなく消音器を構成することができる。すなわち、第1の部材と第2の部材を標準的な部品として用意できるので、消音器の製作時間が短縮され生産性が向上する。
また、現地において設計時に想定した騒音条件等と異なっていても、現地で第1の部材と第2の部材の配置を変えることで容易に両者の間に形成される風路の条件を変更し、調整することができる。更に、第1の部材と第2の部材に分けて運搬することで軽くなる分、運搬を容易にすることができる。第1の部材と第2の部材の順に取り付け面に固定すればよいので、設置を容易にすることができる。
図1は、第1の実施形態にかかる消音器10の斜視図である。 図2Aは、第1の実施形態にかかる第2の部材2の斜視図である。 図2Bは、第1の実施形態にかかる第1の部材1の斜視図である。 図3Aは、消音器10を壁9の内側に固定した場合における図1の断面図である。 図3Bは、図3AのA−A’矢視図である。 図4は、第1の実施形態の第1の変形例にかかる消音器10aの斜視図である。 図5は、第1の実施形態の第2の変形例にかかる消音器10a’の斜視図である。 図6Aは、第1の実施形態の第3の変形例にかかる第2の部材2bの斜視図である。 図6Bは、第1の実施形態の第3の変形例にかかる第1の部材1bの斜視図である。 図7は、第2の実施形態にかかる消音器10dを壁9の内側に固定した場合における断面図である。 図8Aは、第3の実施形態にかかる消音器10eを壁9の内側に固定した場合における断面図である。 図8Bは、図8AのC−C’矢視図である。 図9は、第3の実施形態の第1の変形例にかかる消音器10e’の斜視図である。 図10は、第3の実施形態の第2の変形例にかかる消音器10fの斜視図である。 図11Aは、第3の実施形態の第2の変形例にかかる第2の部材2fの斜視図である。 図11Bは、第3の実施形態の第2の変形例にかかる第1の部材1fの斜視図である。 図12Aは、第3の実施形態の第3の変形例にかかる消音器10fを壁9の内側に固定した場合における断面図である。 図12Bは、図12AのD−D’矢視図である。 図13Aは、第4の実施形態にかかる消音器10hを壁9の内側に固定した場合における断面図である。 図13Bは、図13AのE−E’矢視図である。 図14Aは、第5の実施形態にかかる消音器10iを壁9の内側に固定した場合における断面図である。 図14Bは、図14AのF−F’矢視図である。 図15Aは、第6の実施形態にかかる消音器10kを壁9の内側に固定した場合における断面図である。 図15Bは、図15AのG−G’矢視図である。 図16Aは、第7の実施形態にかかる消音器10nを壁9の内側に固定した場合における断面図である。 図16Bは、図16AのH−H’矢視図である。 図17は、第8の実施形態にかかる消音器10pを壁9の内側に固定した場合における断面図である。 図18は、第9の実施形態にかかる消音器10qを壁9の内側に固定した場合における断面図である。 図19は、第10の実施形態の変形例にかかる消音器10rを壁9の内側に固定した場合における断面図である。 図20Aは、第11の実施形態にかかる消音器10sを壁9の内側に固定した場合における断面図である。 図20Bは、第11の実施形態にかかる第1の部材1sの斜視図である。 図21Aは、第11の実施形態にかかる第1の部材1sの斜視図である。 図21Bは、第11の実施形態にかかる第1の部材1sの第1の変形例に係る斜視図である。 図21Cは、第11の実施形態にかかる第1の部材1sの第2の変形例に係る斜視図である。 図22Aは、第11の実施形態の第1の変形例にかかる消音器10tを壁9の内側に固定した場合における断面図である。 図22Bは、第11の実施形態の第1の変形例にかかる第1の部材1tの斜視図である。 図23Aは、第12の実施形態にかかる消音器10wを屋上に固定した場合における断面図である。 図23Bは、図23AのI−I’矢視図である。 図24Aは、壁9の内側に設置する高さの変更前後の第13の実施形態にかかる消音器10xの断面図である。 図24Bは、壁9の内側に設置する高さの変更前における図24AのJ−J’矢視図と壁9の内側に設置する高さの変更後における図24AのK−K’矢視図である。 図25は、第1の実施形態の第4の変形例にかかる消音器10cの斜視図である。 第1の実施形態の第4の変形例にかかる消音器10cを壁9の内側に固定した場合における断面図である。 図27Aは、第1の実施形態の第5の変形例にかかる消音器10mを壁9の内側に固定した場合における断面図である。 図27Bは、消音器10mを下から見た図である。 図28は、第1の実施形態の第6の変形例にかかる消音器10pを壁9の内側に固定した場合における断面図である。
以下、本発明の実施の形態の消音器について、図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態において、消音器の内部に設置する吸音材の説明を省略する。
<第1の実施形態>
図1〜3を用いて、第1の実施形態にかかる消音器10について説明する。図3Aに示すように、第1の実施形態にかかる消音器10は、第1の空間(例えば、図3のB’側の空間)と第2の空間(例えば、図3のB側の空間)を隔てる取り付け面の一例である壁9に取り付けて使用する。
図1は、第1の実施形態にかかる消音器10の斜視図である。図1に示すように、消音器10は、第1の部材1と第2の部材2を備える。
図2Bは、第1の実施形態にかかる第1の部材1の斜視図である。図2Bに示すように、第1の部材1は、第1の板14と、第2の板12と、第3の板11と、第4の板13とを有する。ここで、第1の板14は取り付け面である壁9の開口91(図3A参照)と対向する。第2の板12は、第1の板14の第1端部に連結され且つ取り付け面である壁9に連結される。第3の板11は、第1の板14の第2端部に連結され且つ取り付け面である壁9に連結される。第4の板13は、第1の板14の第3端部に連結されており且つ取り付け面である壁9に連結される。第1の板14、第2の板12、第3の板11及び第4の板13は、鋼板であってもプラスチックであってもよい。消音器10の音の低減量を上回る遮音性能があることが好ましく、加工性や安価であることから鋼板が好ましい。第1の板14と第2の板12と第3の板11と第4の板13によって流入した空気を流入方向とは異なる方向へ排出することが可能な風路が形成されている。
更に、第2の板12の第1の板14と連結されている端部とは反対側の端部と、第3の板11の第1の板14と連結されている端部とは反対側の端部と、第4の板13の第1の板14と連結されている端部とは反対側の端部にフランジ15が設けられている。フランジ15には、ボルトを通す穴が所定の間隔で設けられている。これにより、壁9にボルトで第1の部材1を固定することができる。
図2Aは、第1の実施形態にかかる第2の部材2の斜視図である。図2Aに示すように、第2の部材2は、第5の板22と、第6の板24と、第7の板21と、第8の板23と、フランジ25とを有する。ここで、第5の板22は、図3Aに示すように取り付け面である壁9に連結され第1の部材1から排出された空気の進行方向を変える。第6の板24は、第5の板22の第1端部に連結されている。また、図2Aに示すように、第6の板24が第7の板21及び第8の板23に連結されている。第7の板21は、第5の板22の第2端部に連結され且つ取り付け面である壁9に連結される。第8の板23は、第5の板22の第3端部に連結され且つ取り付け面である壁9に連結される。
第5の板22、第6の板24、第7の板21及び第8の板23は、鋼板であってもプラスチックであってもよい。消音器10の音の低減量を上回る遮音性能があることが好ましく、加工性や安価であることから鋼板が好ましい。
フランジ25は、第5の板22の第6の板24と連結されている端部とは反対側の端部と、第7の板21の第6の板24と連結されている端部とは反対側の端部と、第8の板23の第6の板24と連結されている端部とは反対側の端部に設けられている。フランジ25には、ボルトを通すための穴が所定の間隔で設けられている。これにより、壁9にボルトで第2の部材2を固定することができる。
図3Aは、消音器10を壁9の内側に固定した場合における図1の断面図である。図3Bは、図3AのA−A’矢視図である。図3Bには、本来見えない開口91の輪郭が仮想線として一点鎖線で示されている。なお、以降の実施形態で説明する矢視図においても同様に、開口91の輪郭を仮想線として一点鎖線で示すものとする。消音器10を壁9の内側に固定する場合、図3A及びBに示すように、フランジ15に設けられた穴を介しボルトで壁9に第1の部材1が固定され、その後、フランジ25に設けられた穴を介しボルトで壁9に第2の部材2が固定される。図3A及びBに示すように固定されることにより、第6の板24が第1の板14とともに空気を第1の部材1からの排出方向とは異なる方向へ排出する風路が形成されている。また、第7の板21が第3の板11とともに空気を第1の部材1からの排出方向とは異なる方向へ排出することができる風路が形成されている。第8の板23が第4の板13とともに空気を第1の部材1からの排出方向とは異なる方向へ排出することができる風路が形成されている。
これにより、図3AのB’側の空間(第1の空間、例えば屋外)で生じた音は、壁9の開口91から図3Aの矢印In1に示す方向に入射し、第3の板11、第2の板12、第4の板13及び第1の板14で囲まれた空間を通って図3Aの矢印Out1に示す方向に導かれ、第5の板22へ誘導され、第6の板24と第1の板14の間、第3の板11と第7の板21との間または第4の板13と第8の板23との間を通り、第7の板21、第8の板23、第6の板24及び壁9との間の開口から出て行く。このように音の伝搬経路が蛇行し、その伝搬経路を音が伝搬する間に音が減衰するとともに不図示の吸音材で吸音されるので、図3AのB側の空間(第2の空間、例えば屋内)に入射する音を低減することができる。
一方、これとは反対に、図3AのB側の空間から図3AのB’側の空間へ音が伝搬する場合、図3AのB側の空間(例えば屋内)で生じた音は、第6の板24と壁9との間の開口から入り、第6の板24と第1の板14の間、第3の板11と第7の板21との間または第4の板13と第8の板23との間を通り、第5の板22で反射して、第3の板11、第2の板12、第4の板13及び第1の板14で囲まれた空間を通って、壁9が有する開口91から図3AのB’側の空間に出て行く。このように音の伝搬経路が蛇行し、その伝搬経路を音が伝搬する間に音が減衰するとともに不図示の吸音材で吸音されるので、図3AのB’側の空間(例えば屋外)に出ていく音を低減することができる。
なお、本実施形態では、第6の板24が第1の板14とともに音を第1の部材1からの放射方向とは異なる方向へ導くことか可能な風路、第7の板21が第3の板11とともに音を第1の部材1からの放射方向とは異なる方向へ導くことが可能な風路、及び第8の板23が第4の板13とともに音を第1の部材1からの放射方向とは異なる方向へ導くことが可能な風路の全てが形成されているが、これにかぎらず、上記三つの風路のうち少なくとも一つの風路が形成されていればよい。これにより、第2の部材2は、第1の部材1から放射された音を第1の部材1からの放射方向とは異なる方向へ導くことができる。
また、消音器10は、図3AのB側の空間(例えば屋内)に設置されるだけでなく、図3AのB’側の空間(例えば屋外)に設置されてもよい。また、消音器10は、図3Aの取り付け向きに限らず、上下逆さの向きでも横向きでもよく、任意の角度で取り付けてもよい。
なお、第1の実施形態では、第1の部材1と第2の部材2はともに、板が4枚の立体であったが、これに限ったものではない。図4は、第1の実施形態の第1の変形例にかかる消音器10aの斜視図である。図5は、第1の実施形態の第2の変形例にかかる消音器10a’の斜視図である。図4に示すように、4枚の板の代わりに第1の部材1aと第2の部材2aを曲面状の板1枚で消音器10aを構成してもよい。あるいは、図5に示すように第1の部材1a’と第2の部材2a’を3枚の板で消音器10a’を構成してもよい。
以上のことに鑑みると、消音器10は、第1の空間(例えば、図3のA’側の空間)と第2の空間(例えば、図3のA側の空間)を隔てる取り付け面(本実施形態では一例として壁9)に設けられた開口91であって且つ第1の空間と第2の空間とを連通する開口91を通って、第1の空間から入射した音を入射方向とは異なる方向へ導くことが可能な風路が形成されている第1の部材1を備える。更に、消音器10は、第1の部材2を取り囲み、第1の部材1とともに第1の部材1から放射された音を第1の部材1からの放射方向とは異なる方向へ導くことが可能な風路が形成されている第2の部材2を備える。
これにより、第1の空間から第2の空間へ音が通過する際に伝搬経路が蛇行し、その伝搬経路を音が通過する間に音が減衰するとともに不図示の吸音材などで吸音されるので、通過する音を低減することができる。
反対に第2の空間から第1の空間へ音が放射される際には、第2の部材2は、第2の空間から入射した音を入射方向とは異なる方向へ導くことができる。そして、第1の部材1は、第2の部材2から放射された音を第2の部材2からの放射方向とは異なる方向へ導くことができ、取り付け面に設けられた開口を通って第1の空間に音が放射される。これにより、第2の空間から第1の空間へ音が放射される際にも、伝搬経路が蛇行し、その伝搬経路を音が通過する間に音が減衰するとともに不図示の吸音材などで吸音されるので、放射される音を低減することができる。
また、第1の部材1と第2の部材2は、部材点数が少なく、板を折り曲げや複数の板材を連結することで容易に製作でき、第1の部材1を第2の部材2が取り囲むように配置されるので、第1の部材と第2の部材の間で形成される風路は、両者の配置を変えることで容易に変更することができる。したがって、設置場所の騒音条件が異なるたびに、風路の設計を変更しそれに伴って消音器の部品形状も変更することなく消音器を構成することができる。すなわち、第1の部材1と第2の部材2を標準的な部品として用意できるので、消音器の製作時間が短縮され生産性が向上する。
また、現地において設計時に想定した騒音条件等と異なっていても、現地で第1の部材と第2の部材の配置を変えることで容易に両者の間に形成される風路の条件を変更し、調整することができる。更に、第1の部材と第2の部材に分けて運搬することで軽くなる分、運搬を容易にすることができる。第1の部材と第2の部材の順に取り付け面に固定すればよいので、設置を容易にすることができる。
また、設置するときには、第1の部材1の第1の板14を開口91と対向するように第1の部材1を設置する。その後に、第2の部材2が第1の部材1を取り囲み且つ第5の板22が第2の板12に対向するように第2の部材2を設置する。このとき、第2の部材2は壁9に沿って平行に任意の方向にずらすことが可能である。このように、第1の部材1に対する第2の部材2に間に形成される風路の流路断面積や長さを変更することができ、ある程度異なる騒音条件であっても、それに応じた消音効果を設定あるいは調整することができる。
図6Aは、第1の実施形態の第3の変形例にかかる第2の部材2bの斜視図である。図6Bは、第1の実施形態の第3の変形例にかかる第1の部材1bの斜視図である。図6Aに示すように、第1の実施形態の第3の変形例にかかる第2の部材2bは、第1の実施形態の第2の部材2に比べて、更に、第7の板21の他端部、第5の板22の他端部、第8の板23の他端部と略直角に連結された開口付き板26を備える。開口付き板26は、板に開口が設けられている。また、第1の実施形態の第2の部材2に比べて、フランジ25の一辺が増加している。
同様に、図6Bに示すように、第1の実施形態の第3の変形例にかかる第1の部材1bは、第1の実施形態の第1の部材1に比べて、更に、第3の板11の他端部、第2の板12の他端部、第4の板13の他端部と略直角に連結された開口付き板16を備える。開口付き板16は、板に開口が設けられている。また、第1の実施形態の第1の部材1に比べて、フランジ15の一辺が増加している。
<第2の実施形態>
続いて、第2の実施形態にかかる消音器10dについて説明する。図7は、第2の実施形態にかかる消音器10dを壁9の内側に固定した場合における断面図である。図7に示すように、第2の実施形態にかかる消音器10dは、第1の実施形態にかかる消音器10に比べて、第6の板24、不図示の第7の板21及び不図示の第8の板23に略直角に連結された板27dが設けられている。板27dは、消音器10dの底面を完全にふさいでいない。
これにより、屋内で生じた音が屋外に出ていくまでの経路をこれまで紹介した実施形態より長くすることができ、音の伝搬経路の蛇行も増えるため更に吸音されるので、第1の実施形態よりも屋外に出ていく音を低減することができる。
また、これとは逆に、屋外で生じた音が屋内に入るまでの経路も同様により長くなり、音の伝搬経路の蛇行も増えるため更に吸音されるので、第1の実施形態よりも屋内に入る音を低減することができる。
<第3の実施形態>
続いて、第3の実施形態にかかる消音器10eについて図8A、8Bを用いて説明する。第1の実施形態にかかる消音器10と比べて、第3の実施形態にかかる消音器10eでは、第1の部材1eまたは第2の部材2eの立体の内部には更に板部材28が設けられ、第1の部材1eと第2の部材2eを組み合わせることにより風路が形成されている点が異なっている。これにより、音がこの流路を通るようになるので、第1の実施形態の消音器10より更に音を低減することができる。
図8Aは、第3の実施形態にかかる消音器10eを壁9の内側に固定した場合における断面図である。図8Bは、図8AのC−C’矢視図である。図8Aに示すように、第1の実施形態にかかる消音器10と比べて、第3の実施形態にかかる消音器10eは、更に第2の部材2eが、第5の板22に略直角に連結された板部材28を有する。
これにより、屋内で生じた音が屋外に出ていくまでの経路をこれまで紹介した実施形態より長くすることができ、屋内で生じた音が板部材28などで音の伝搬経路の蛇行が増え更に吸音されるので、第1の実施形態よりも屋外に出ていく音を低減することができる。
また、これとは逆に、屋外で生じた音が屋内に入るまでの経路が長くなって、屋外で生じた音が板部材28などで更に音の伝搬経路の蛇行が増え減衰するとともに不図示の吸音材で吸音される。よって、第1の実施形態よりも屋内に入る音を低減することができる。
<第3の実施形態の第1の変形例>
図9は、第3の実施形態の第1の変形例にかかる消音器10e’の斜視図である。図9に示すように消音器10e’は、コの字状に曲げられた板部材28’を第2の部材22に取り付けたものである。
<第3の実施形態の第2の変形例>
続いて、第3の実施形態の第2の変形例にかかる消音器10fについて図10を用いて説明する。第1の実施形態にかかる消音器10と比べて、第3の実施形態の第2の変形例にかかる消音器10fでは、第1の部材1fが、隣り合う2面に開口付き板が設けられている点が異なっており、第2の部材2fが更に板部材28fを備える点が異なっている。また二つの開口付き板16、18のうち一つの開口付き板16は、不図示の開口91に向いており、開口91から入射した音が開口付き板16の開口17に入射する。開口付き板18が設けられているので、不図示の開口91から入射する音は、開口付き板18で反射され、一部が開口19より放射される。
図10は、第3の実施形態の第2の変形例にかかる消音器10fの斜視図である。図10の破線の矢印A1で示すように、第1の部材1fの開口付き板16の開口17から音が入射し、入射した音は第1の部材1fの内部を通って、第1の部材1fの開口付き板18の開口19から第2の部材2f内へ入射し、第2の部材2fの外に出て行く。
図11Aは、第3の実施形態の第2の変形例にかかる第2の部材2fの斜視図である。図11Aに示すように、第1の実施形態にかかる第2の部材2に比べて、第3の実施形態の変形例にかかる第2の部材2fは、第7の板21に略直角に連結され且つ第8の板23に略直角に連結された板部材28fを更に有する。
図11Bは、第3の実施形態の第2の変形例にかかる第1の部材1fの斜視図である。図11Bに示すように、第1の実施形態にかかる第1の部材1に比べて、第3の実施形態の変形例にかかる第1の部材1fは、第3の板11、12、13に略直角に接続され且つ開口17を有する第1の部材1fの開口付き板16と、第3の板11、13、14に略直角に接続され且つ開口19を有する開口付き板18とを更に有する。
図12Aは、第3の実施形態の第3の変形例にかかる消音器10fを壁9の内側に固定した場合における断面図である。図12Bは、図12AのD−D’矢視図である。図12Aに示すように、開口付き板18が設けられているので、開口91から入射する音は、開口付き板18で反射され、一部が開口19より放射される。また、板部材28fによって、第2の部材2f内で音が伝搬する経路が長くとることができる。
このように、開口付き板18と開口付き板16とを設けることによって、音が開口19から入射し開口17から出て行くまでの経路を長くとることができるので、屋内で生じた音が第1の部材1f内の第3の板11〜14などで更に音の伝搬経路の蛇行が増え吸音される。よって、第1の実施形態よりも屋外に出ていく音を低減することができる。
同様にして、開口付き板18と開口付き板16とを設けることによって、音が開口17から入射し開口19から出て行くまでの経路を長くとることができるので、屋外で生じた音が第1の部材1f内の第3の板11〜14などで更に音の伝搬経路の蛇行が増え吸音される。よって、第1の実施形態よりも屋内に入る音を低減することができる。
また、板部材28fが設けられていることにより、屋内で生じた音が屋外に出ていくまでの経路が長くなって、屋内で生じた音が板部材28fなどで更に音の伝搬経路の蛇行が増え吸音されるので、第1の実施形態よりも屋外に出ていく音を低減することができる。
また、これとは逆に、板部材28fが設けられていることにより、屋外で生じた音が屋内に入るまでの経路が長くなって、屋外で生じた音が板部材28fなどで更に音の伝搬経路の蛇行が増え吸音されるので、第1の実施形態よりも屋内に入る音を低減することができる。
<第4の実施形態>
続いて、第4の実施形態にかかる消音器10hについて説明する。図13Aは、第4の実施形態にかかる消音器10hを壁9の内側に固定した場合における断面図である。図13Bは、図13AのE−E’矢視図である。第1の実施形態にかかる消音器10と比べて、第4の実施形態にかかる消音器10hでは、第2の部材2hの第6の板24のz方向の長さが短くなっており、不図示の第7の板21及び23も同様にz方向の長さが短くなっている。このように、第2の部材2hが第1の部材1hの全部を覆っておらず、第1の部材1hの一部が露出している。第2の部材2hが第1の部材1hを取り囲んでいる態様にはこのような場合も含まれる。これにより、第2の部材2hの部材の量を少なくすることができるので、コストを低減するとともに軽くすることができる。
<第5の実施形態>
続いて、第5の実施形態にかかる消音器10iについて図14A、14Bを用いて説明する。第5の実施形態にかかる消音器10iは、第1の部材1iと第2の部材2iとを設置後に、両者をボルト51とナット52で固定したものである。図14Aは、第5の実施形態にかかる消音器10iを壁9の内側に固定した場合における断面図である。図14Bは、図14AのF−F’矢視図である。
図14Bに示すように、第1の板14に二つの穴53、54が設けられ、第6の板24に穴53、54に対向する位置に二つの穴55、56(不図示)が設けられている。また、図14Aに示すようにナット52が予め第1の部材1iの第1の板14に固着されている。これにより、第2の部材2iの第6の板24に設けられた穴55と第1の板14に設けられた穴53にボルト51を通し、ボルト51をナット52に締結することができる。同様に、第2の部材2iの第6の板24に設けられた穴56と第1の板14に設けられた穴54に不図示のボルトを通し、不図示のボルトを不図示のナットに締結することができる。このように、第6の板24は、第1の板14に固定されている。これにより消音器10iの強度を向上させることができる。
第7の板21が第3の板11とともに空気を第1の部材1iからの排出方向とは異なる方向へ排出することが可能な風路が形成されている。また、第8の板23が第4の板13とともに空気を第1の部材1iからの排出方向とは異なる方向へ排出することが可能な風路が形成されている。これにより、図14Aの壁9を境に紙面に向かって右側の空間(例えば、屋外)の音は、第1の部材1iを通って、不図示の第3の板11と第7の板21の間、または不図示の第4の板13と第8の板23の間を通って、図14Aの壁9を境に紙面に向かって左側の空間(例えば、屋内)に入射する。
一方、図14Aの壁9を境に紙面に向かって左側の空間(例えば、屋内)の音は、不図示の第3の板11と第7の板21の間、または不図示の第4の板13と第8の板23の間を通って、第1の部材1i内に入射し、図14Aの壁9を境に紙面に向かって右側の空間(例えば、屋外)に放射される。
<第6の実施形態>
続いて、第6の実施形態にかかる消音器10kについて図15A、15Bを用いて説明する。第6の実施形態にかかる消音器10kは、第5の実施形態にかかる消音器10iと同様に、第1の部材1kに予めナットが固着されており、ボルトで第2の部材2kと固定できるようになっているが、第1の部材1kと第2の部材2とが接する位置が異なり、ボルトとナットの位置も異なる。
図15Aは、第6の実施形態にかかる消音器10kを壁9の内側に固定した場合における断面図である。図15Bは、図15AのG−G’矢視図である。図15Bに示すように、第1の部材1kの第3の板11及び13に穴が設けられており、ナット62が第3の板11に固着されナット64が第4の板13に固着されている。また、第2の部材2kの第7の板21に穴が設けられ、第2の部材2kの第8の板23に穴が設けられている。
これにより、第2の部材2kの第7の板21に設けられた穴からボルト61を通して、そのナット62に固定することで、強度を向上させることができる。また、第2の部材2kの第8の板23に設けられた穴からボルト63を通して、そのナット64に固定することで、強度を向上させることができる。
このように、第5及び第6の実施形態によれば、第1の部材が有する第1の面(設置するときに壁9の開口に向く面)に対向する板または当該第1の面に略直交する板にナットが固着されている。そして、第1の部材側とは反対側の面から第2の部材を貫通したボルトがナットに連結されて、第1の部材が第2の部材に固定される。第5及び第6の実施形態に係る構成は一例であって、第1の部材に含まれる板と第2の部材に含まれる板が一組以上連結されていてもよい。
<第7の実施形態>
続いて、第7の実施形態にかかる消音器10nについて図16A、16Bを用いて説明する。第1の実施形態とは異なり、第7の実施形態にかかる消音器10nは、三つの部材を有する。図16Aは、第7の実施形態にかかる消音器10nを壁9の内側に固定した場合における断面図である。図16Bは、図16AのH−H’矢視図である。図16Aに示すように、消音器10nは、第1の実施形態の消音器10に比べて、第3の部材3nを更に有する。
第3の部材3nは、第2の部材2nを取り囲み、第2の部材2nから排出された空気を第2の部材2nからの排出方向とは異なる方向へ排出することが可能な風路が形成されている。具体的には例えば第3の部材3nは、第9の板32と、第10の板34と、第11の板31(不図示)と、第12の板33(不図示)と、フランジ35とを有する。
第9の板32は、第2の部材2nから排出された空気の進行方向を変更し且つ取り付け面である壁9に連結される。第10の板34は、第9の板32の第1端部に連結されている。また、図16Bに示すように、第10の板34が第11の板31及び第12の板33に連結されている。第11の板31(不図示)は、第9の板32の第2端部に連結され且つ取り付け面である壁9に連結される。第12の板33(不図示)は、第9の板32の第3端部に連結され且つ取り付け面である壁9に連結される。第9の板32、第10の板34、第11の板31及び第12の板33は、鋼板であってもプラスチックであってもよい。
フランジ35は、第9の板32の壁9に連結される端部と、第11の板31の壁9に連結される端部と、第12の板33の壁9に連結される端部に連結されている。
これにより、図16Aの壁9を境に紙面に向かって左側の空間(すなわち屋内)で生じた音は、第10の板34、第11の板31、第12の板33及び壁9で形成される開口から入射する。入射した音は、第6の板24と第10の板34の間、第11の板31と第7の板21との間または第12の板33と第8の板23との間を通り、第9の板32付近に導かれる。その後、音は、第5の板22、第6の板24、第7の板21及び第8の板23で囲まれた空間に入射する。そして、入射した音は、第5の板22付近に導かれ、その後、音は第1の板14、第2の板12、第3の板11及び第4の板13で囲まれた空間を通る。この空間を通った音は、壁9が有する開口91から図16Aの壁9を境に紙面に向かって右側の空間(すなわち屋外)に放射される。このように第1の実施形態よりも音の伝搬経路が更に蛇行し、その伝搬経路を音が伝搬する間に音が不図示の吸音材で減衰し吸音されるので、屋外に放射される音を更に低減することができる。
また、これとは逆に、図16Aの壁9を境に紙面に向かって右側の空間(すなわち屋外)で生じた音は、壁の開口91から入射する。入射した音は、第1の板14、第2の板12、第3の板11及び第4の板13で囲まれた空間を通り、第5の板22付近に導かれる。その後、音は、第5の板22、第6の板24、第7の板21及び第8の板23で囲まれた空間を通り、第9の板32付近に導かれる。その後、音は、第10の板34と第6の板24の間、第7の板21と第11の板31との間または第8の板23と第12の板33との間を通る。その後、音は第10の板34、第11の板31、第12の板33及び壁9で形成される開口から図16Aの壁9を境に紙面に向かって左側の空間(すなわち屋内)に放射される。このように第1の実施形態よりも音の伝搬経路が更に蛇行し、その伝搬経路を音が伝搬する間に音が不図示の吸音材で減衰し吸音されるので、屋内に入射する音を更に低減することができる。
なお、図16Aに示すように、第1の部材1nが第2の部材2nから一部露出している。このように、三つの部材を有する場合にも、外側に位置する部材が、その内側の部材の全部を必ずしも覆う必要はない。
<第8の実施形態>
続いて、第8の実施形態にかかる消音器10pについて図17を用いて説明する。第8の実施形態と同様に、第8の実施形態にかかる消音器10pは、三つの部材を有する。図17は、第8の実施形態にかかる消音器10pを壁9の内側に固定した場合における断面図である。図17に示すように、第8の実施形態にかかる消音器10pは、第7「の実施形態の消音器10nに比べて、第2の部材2pの第6の板24がz方向に長く、第6の板24、不図示の第7の板21及び23に略垂直に板27が設けられている。また、第3の部材3pは、第10の板34、不図示の第11の板31及び第12の板33に略垂直に板37が更に設けられている。
このように、第7及び第8の実施形態にかかる消音器10nまたは10pは、第2の部材2nまたは2pを取り囲み、第2の部材2nまたは2pから放射された音を第2の部材2nまたは2pからの放射方向とは異なる方向へ導くことが可能な第3の部材3nまたは3pを更に備える。これにより、第1の空間から第2の空間へ音が伝搬される際に、音の伝搬経路が蛇行し、その伝搬経路を音が伝搬する間に音が不図示の吸音材などで減衰し吸音されるので、消音器10nまたは10pから放射される音を低減することができる。
反対に第2の空間から第1の空間へ音が伝搬される際には、第3の部材3nまたは3pは、第2の空間から入射した音を入射方向とは異なる方向へ放射することができる。第2の部材2nまたは2pは、第3の部材3nまたは3pから入射した音を入射方向とは異なる方向へ放射することができる。そして、第1の部材1nまたは1pは、第2の部材2nまたは2pから放射された音を第2の部材2nまたは2pからの放射方向とは異なる方向へ放射することができ、取り付け面に設けられた開口を通って第1の空間に音が放射される。これにより、第2の空間から第1の空間へ音を放射する際にも、音の伝搬経路が蛇行し、その伝搬経路を音が伝搬する間に音が不図示の吸音材などで減衰し吸音されるので、放射される音を低減することができる。
また、各部材は、部材点数が少なく、板を連結することで容易に消音器を製作することができる。また、各部材に分けて運搬することで軽くなる分、運搬を容易にすることができる。各部材を順に取り付け面に固定すればよいので、設置を容易にすることができる。
なお、第7、8の実施形態では、三つの部材を有する場合について説明したが、これに限らず、四つ以上の部材を有してもよい。すなわち、消音器は、三つ以上の部材を備えたものであってもよい。
<第9の実施形態>
続いて、第10の実施形態にかかる消音器10qについて図18を用いて説明する。第10の実施形態にかかる消音器10qは、第1の部材1qを、サイドブランチ型の消音部材として利用したものである。図18は、第9の実施形態にかかる消音器10qを壁9の内側に固定した場合における断面図である。第1の部材1qの第1の板14、第3の板11、及び第4の板13のz軸方向の長さが、低減したい音の波長λの4分の1の長さに設定されている。
このように、第1の部材1qが有する壁9に面する面に略直交する第2の板12の一面から、第1の板14の第2の板12が連結された端部とは反対の端部までの長さが、低減する対象の音の波長の約4分の1である。これにより、第1の板14、第3の板11、第4の板13及び第2の板12とで囲まれた空間に入射し、第2の板12で反射することによって、第1の板14、第3の板11、第4の板13、及び第2の板12とで囲まれた空間から出ていくときに波長λの2分の1の長さだけ進んだことになる。この波長λの2分の1の長さだけ進んだ反射音とこれからこの空間に入射する音との位相は反転しているため、打ち消しあい音を低減することができる。
第1の部材1qと第2の部材2qが設置される取り付け面である壁9の開口91は、第2の部材2qに囲まれている。そして、第1の部材1qと取り付け面である壁9とによって形成される開口が、取り付け面である壁9の開口91の方向を向いている。これにより、伝搬経路が蛇行する代わりにサイドブランチを形成しているため、特定の音を低減することができる。
<第10の実施形態の変形例>
第10の実施形態の変形例にかかる消音器10rは、第1の部材1rを、音の経路とサイドブランチ型の消音部材の両方として利用したものである。図19は、第10の実施形態の変形例にかかる消音器10rを壁9の内側に固定した場合における断面図である。
第10の実施形態の変形例にかかる消音器10rは、図22の第10の実施形態にかかる消音器10qに比べて、第1の板14、第3の板11、及び第4の板13がz方向に長くなっている。これにより、音の経路がより蛇行して経路が長くなり、音の経路で吸音材によって音が低減されるので、音を更に低減することができる。
また、第1の部材1rが有する開口91に面する面に略直交する第2の板12の一面から壁9の開口91の一端までの長さが、低減する対象の音の波長の約4分の1である。これにより、第1の板14、第3の板11、第4の板13、及び第2の板12で囲まれた空間に入射し、第2の板12で反射することによって、第1の板14と第2の板12とで囲まれた空間から出ていくときに波長λの2分の1の長さだけ進んだことになる。この波長λの2分の1の長さだけ進んだ反射音とこれからこの空間に入射する音との位相は反転しているため、打ち消しあい音を低減することができる。
第1の部材1rと第2の部材2rが設置される取り付け面である壁9の開口91は、第1の部材1rに囲まれているこれにより、サイドブランチを形成しつつ伝搬経路が蛇行もしているため、特定の音を低減しつつ、蛇行によっても音を低減することができる。
<第11の実施形態>
続いて、第11の実施形態にかかる消音器10sについて図20A、20Bを用いて説明する。第11の実施形態にかかる消音器10sは、第1の部材1sが共鳴器を内蔵したものである。図20Aは、第11の実施形態にかかる消音器10sを壁9の内側に固定した場合における断面図である。図20Bは、第11の実施形態にかかる第1の部材1sの斜視図である。
第1の実施形態に係る消音器10に比べて、第11の実施形態にかかる消音器10sは、第1の部材1が第1の部材1sに変更されたものになっている。具体的には、第1の部材1sは、第1の部材1に比べて、第2の板12の一端部と略直角に連結され略円状の開口を有する板71と、板71に略直角に連結され且つリング状の形状を有し板71の開口と連通する中空部材72と、板71の一端部に略直角に連結された板73と、第2の板12の他端部と略直角に連結された板74と、板71、74の一側端部と略直角に連結された板75と、板71、74の他側端部と略直角に連結された板76とを更に有する。これにより、開口を有する共鳴器が第2の板12のz方向下方に形成される。ここで、この開口の断面積S、開口を形成するネックの長さl及び共鳴器の容積Vは、共鳴させる対象の周波数の音に応じて定まる。これにより、対象の周波数の音を共鳴させることができ、この対象の周波数の音をより低減させることができる。
図21Aは、第11の実施形態にかかる第1の部材1sの斜視図である。図21Bは、第11の実施形態にかかる第1の部材1sの第1の変形例に係る斜視図である。図21Cは、第11の実施形態にかかる第1の部材1sの第2の変形例に係る斜視図である。図21Bのように、板71aに連結されているスリット部材72aに開口72cを設けるようにしてもよい。また、図21Cのように、中空部材72は、六面体の形状を有し且つ板71に設けられた開口と連通する空洞が内部に形成されるようにしてもよい。以上によらず、開口の形状を変えて共鳴器を形成することができる。
<第11の実施形態の第1の変形例>
第11の実施形態の第1の変形例にかかる消音器10tは、第11の実施形態にかかる消音器10sと異なり、共鳴器の開口がz軸正方向に設けられている。図22Aは、第11の実施形態の第1の変形例にかかる消音器10tを壁9の内側に固定した場合における断面図である。図22Bは、第11の実施形態の第1の変形例にかかる第1の部材1tの斜視図である。第11の実施形態の第1の変形例にかかる消音器10tは、第11の実施形態にかかる消音器10sと比べて、第1の部材1tが第2の板12の代わりに、開口が設けられた板77と板77に略直角に連結され且つリング状の形状を有し板77の開口と連通する中空部材78が設けられている。更に、板71が、開口を有さない板71tに変更されている点が異なっている。上記と同様に、この開口の断面積S、開口を形成するネックの長さl及び共鳴器の容積Vは、共鳴させる対象の周波数の音に応じて定まる。これにより、対象の周波数の音を共鳴させることができ、共鳴の効果としてこの対象の周波数の音を低減させることができる。
<第12の実施形態>
続いて、第12の実施形態にかかる消音器10wについて図23A、23Bを用いて説明する。これまでの実施形態では取り付け面の一例として壁9を用いたが、本実施形態では取り付け面の一例として天井92を用いる。この天井92に、第1の空間の一例である屋外と第2の空間の一例である屋内とを連通する開口93が設けられている。第12の実施形態にかかる消音器10wは、屋上に設置される屋上型のものである。図23Aは、第12の実施形態にかかる消音器10wを屋上に固定した場合における断面図である。図23Bは、図23AのI−I’矢視図である。
図23Aに示すように、消音器10wは、第1の部材1wと、第2の部材2wとを備える。第1の部材1wは、第1の板14と、一端部が第1の板14の一端部に略直角に連結された第2の板12と、一端部が第2の板12の他端部に略直角に連結され天井92に連結される板41と、一端部が板41の第2の板12の他端部に略直角に連結され天井92に連結される板42とを有する。更に、図23Bに示すように、第1の部材1wは、第2の板12の一側端部に連結された第3の板11と、第2の板12の他側端部に連結された第4の板13とを有する。
第2の部材2wは、折れ曲がっており一端部が天井92に連結される第5の板22と、折れ曲がった第5の板22の一端部と連結されたフランジ25と、一端部が第5の板22の他端部と連結された第6の板24と、他端部が第6の板24と連結された板27とを有する。更に、図23Bに示すように、第2の部材2wは、第6の板24の一端部に連結された第7の板21と、第6の板24の他端部に連結された第8の板23とを有する。
これにより、音の経路が蛇行しており、その間に音が不図示の吸音材で減衰し吸音されるので、屋外に放射される音を低減することができる。
<第13の実施形態>
続いて、第13の実施形態にかかる消音器10xについて図24A、24Bを用いて説明する。第13の実施形態にかかる消音器10xは、フランジ25に所定の間隔で穴が設けられているので、風路幅wが調節可能であることを示すものである。図24Aは、壁9の内側に設置する高さの変更前後の第13の実施形態にかかる消音器10xの断面図である。図24Bは、壁9の内側に設置する高さの変更前の第13の実施形態にかかる消音器10xのJ−J’矢視図と壁9の内側に設置する高さの変更後の第13の実施形態にかかる消音器10xのK−K’矢視図である。第2の部材2xのフランジ25には、等間隔で穴が開いており、穴の間隔だけずらしながら壁9に固定することができる。これにより、第1の部材1xと第2の部材2xとの位置関係が変わり、例えば、図24Aのように、内部の風路幅をw1からw2に変更することができる。
なお、第1の部材及び第2の部材のうち少なくとも一方に、移動したい間隔で穴が設けられたフランジが設けられていればよい。これにより、第1の部材及び第2の部材の少なくとも一方の取り付け位置を変更することができるので、第1の部材及び第2の部材の相対的な位置関係を設置場所に応じて変更することができる。
また、各実施形態では、フランジの穴は所定間隔で設けられていたが、長穴が設けられていてもよい。これにより、可変に設置位置を変更することができる。
<ファンを設けた実施形態>
続いて消音器にファンを設けた実施形態について説明する。図25は、第1の実施形態の第4の変形例にかかる消音器10cの斜視図である。図26は、第1の実施形態の第4の変形例にかかる消音器10cを壁9の内側に固定した場合における断面図である。この変形例にかかる消音器10cは、第1の実施形態の底面をふさいでファン4を取り付けたものである。図26に示すように、消音器10cは、第6の板24、不図示の第7の板21及び不図示の第8の板23に約直角に連結された板27が設けられている。そして、板27の端部に設けられたフランジ25がボルトで壁9に固定されている。また、図26に示すように、消音器10cの第2の部材2の第6の板24に開口を設け、その開口を覆うようにファン4が取り付けられている。
ファン4は、空気を外側から消音器10cの内側に流入あるいは消音器10cから排出させることが可能である。これにより、ファン4によって発生するノイズが消音器10cで低減されるので、第1の空間(例えば屋外)に放射される際の音を低減することができる。
なお、第1の実施形態に限らずどの実施形態でも、第2の部材と壁9との間に形成された開口を塞いで、空気を内部に流入あるいは外部に排出することが可能なファンを第2の部材に設けてもよい。
<ダクトを設けた実施形態>
続いて消音器にダクトを設けた実施形態について説明する。第1の実施形態の第5の変形例にかかる消音器10mは、第1の実施形態にかかる消音器10に比べて、第2の部材2mの開口に、当該開口から第2の部材2mの外部に延長するダクト接続用フランジが設けられている点が異なる。
図27Aは、第1の実施形態の第5の変形例にかかる消音器10mを壁9の内側に固定した場合における断面図である。図27Bは、消音器10mを下から見た図である。図27Aに示すように、第1の実施形態の第5の変形例にかかる消音器10mは、第1の実施形態にかかる消音器10に比べて、第6の板24、不図示の第7の板21及び23に略直角に連結され且つ開口を有する板27が設けられている。板27には、ダクトと連通可能な開口を有するダクト接続用フランジ65が設けられており、このダクト接続用フランジ65にダクト66が接続されている。
これにより、ダクト66が設置された場所(例えば、騒音を出す機械が設置された機械室)から出た音が、消音器10mを通過する間に低減するので、ダクト66を消音器10mに接続することで屋外へ音が拡散するのを抑えることができる。
なお、第1の実施形態に限らずどの実施形態でも、開口を有する板27とダクト接続用フランジ65を設けてもよい。
<向きを上下反転させた実施形態>
続いて消音器の向きを上下反転させた実施形態について説明する。図28は、第1の実施形態の第6の変形例にかかる消音器10pを壁9の内側に固定した場合における断面図である。第1の実施形態に比べて、消音器10pの取り付け向きが上下反転している。
なお、消音器の取り付け向きは自由であり、任意の向き(角度)に第1の部材及び第2の部材を取り付け可能である。これにより、取り付ける現地の状況に応じて第1の部材及び第2の部材を取り付けることができる。
また、第1の実施形態に限らずどの実施形態でも、消音器の取り付け向きは自由であり、任意の向き(角度)に第1の部材及び第2の部材を取り付け可能である。
以上、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1、1b、1e、1f、1h、1i、1j、1k、1n、1q、1r、1s、1t、1v、1w、1x:第1の部材、2、2e、2f、2g、2h、2i、2j、2k、2m、2n、2p、2q、2r、2u、2w、2x:第2の部材、4:ファン、9:壁、10、10b、10c、10d、10e、10f、10g、10h、10i、10j、10k、10l、10m、10n、10p、10q、10r、10s、10t、10u、10v、10w、10x:消音器、11:第3の板、12:第2の板、13:第4の板、14:第1の板、15:フランジ、16:開口付き板、17、19:開口、18:開口付き板、21:第7の板、22:第5の板、23:第8の板、24:第6の板、25:フランジ、26:開口付き板、27:板、28、28f、28g:板部材、31:第11の板、32:第9の板、33:第12の板、34:第10の板、37、41、42:板、35:フランジ、51、61、63:ボルト、52、62、64:ナット、53、54、55、56:穴、65:ダクト接続用フランジ、66:ダクト、71、71t、73、74、75、76:板、77:板部材、72、78:中空部材、91:開口。

Claims (13)

  1. 流入した空気を流入方向とは異なる方向へ排出することが可能な風路が形成されている第1の部材と、
    前記第1の部材を取り囲み、前記第1の部材とともに前記第1の部材から排出された空気を前記第1の部材からの排出方向とは異なる方向へ排出することが可能な風路が形成されている第2の部材と、
    を備える消音器。
  2. 前記第1の部材は、第1の板と、前記第1の板の第1端部に連結されている第2の板と、前記第1の板の第2端部に連結されている第3の板と、前記第1の板の第3端部に連結されている第4の板とを有し、
    前記第1の板と前記第2の板と前記第3の板と前記第4の板によって前記流入した空気を流入方向とは異なる方向へ排出することが可能な風路が形成されており、
    前記第2の部材は、前記第1の部材から排出された空気の進行方向を変える第5の板と、前記第5の板の第1端部に連結されている第6の板と、前記第5の板の第2端部に連結されている第7の板と、前記第5の板の第3端部に連結されている第8の板とを有し、
    前記第6の板が前記第1の板とともに空気を前記第1の部材からの排出方向とは異なる方向へ排出することが可能な風路、前記第7の板が前記第3の板とともに空気を前記第1の部材からの排出方向とは異なる方向へ排出することが可能な風路、及び前記第8の板が前記第4の板とともに空気を前記第1の部材からの排出方向とは異なる方向へ排出することが可能な風路のうち、少なくとも一つの風路が形成されている
    請求項1に記載の消音器。
  3. 前記第1の部材に含まれる板と前記第2の部材に含まれる板が一組以上連結されている
    請求項2に記載の消音器。
  4. 前記第1の部材と前記第2の部材との間の距離が調節可能である
    請求項2または3に記載の消音器。
  5. 前記第3の板の前記第1の板と連結されている端部とは反対側の端部と前記第4の板の前記第1の板と連結されている端部とは反対側の端部の両方あるいは前記第2の板の前記第1の板と連結される端部とは反対側の端部、または前記第7の板の前記第6の板と連結されている端部とは反対側の端部と前記第8の板の前記第6の板と連結されている端部とは反対側の端部の両方あるいは前記第5の板の前記第6の板と連結される端部とは反対側の端部のうち少なくとも一方にフランジが設けられている
    請求項2から4のいずれか一項に記載の消音器。
  6. 前記第1の部材または前記第2の部材の内部には更に板部材が設けられ、前記第1の部材と前記第2の部材を組み合わせることにより風路が形成されている
    請求項1から5のいずれか一項に記載の消音器。
  7. 前記第1の部材と前記第2の部材が設置される取り付け面の開口は、前記第2の部材に囲まれており、
    前記第1の部材と前記取り付け面とによって形成される開口が、前記取り付け面の開口の方向を向いている
    請求項1から6のいずれか一項に記載の消音器。
  8. 前記第1の部材と前記第2の部材が設置される取り付け面の開口は、前記第1の部材に囲まれている請求項1から6のいずれか一項に記載の消音器。
  9. 前記第2の部材を取り囲み、前記第2の部材とともに前記第2の部材から排出された空気を前記第2の部材からの排出方向とは異なる方向へ排出することが可能な風路が形成されている第3の部材を更に備える請求項1から8のいずれか一項に記載の消音器。
  10. 前記第2の部材には、空気を外側から内側にまたは内側から外側に流入させることが可能なファンが設けられている
    請求項1から9のいずれか一項に記載の消音器。
  11. 前記第2の部材には、ダクトと連通可能な開口を有するダクト接続用フランジが設けられている
    請求項1から10のいずれか一項に記載の消音器。
  12. 前記第1の部材は共鳴器を備える
    請求項1から11のいずれか一項に記載の消音器。
  13. 前記第2の板の一面から取り付け面の開口の一端までの長さが、低減する対象の音の波長の約4分の1であるか、または前記第2の板の一面から前記第1の板の前記第2の部材が連結された端部とは反対の端部までの長さが低減する対象の音の波長の約4分の1である
    請求項1から12のいずれか一項に記載の消音器。
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