JP2017214438A - 易貼付粘着テープまたはシート - Google Patents
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- C09J7/00—Adhesives in the form of films or foils
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Abstract
【課題】 本発明は、貼付する際に被着体との隙間に入った気体、液体等の流体を抜け易くする機能が、被着体に粘着テープまたはシートを接触させた後、任意の期間持続することで貼付する際の制約を少なくした粘着テープまたはシートを提供する。
【解決手段】 少なくとも支持体層と粘着剤層からなり、粘着剤層の被着面に接触する側の表面からの最大深さが該粘着剤層の厚さの50〜100%かつ45〜500μmであり、かつ最大幅が該粘着剤層の厚さの10〜100%である溝を配することを特徴とする粘着テープまたはシート。
【選択図】 図5
【解決手段】 少なくとも支持体層と粘着剤層からなり、粘着剤層の被着面に接触する側の表面からの最大深さが該粘着剤層の厚さの50〜100%かつ45〜500μmであり、かつ最大幅が該粘着剤層の厚さの10〜100%である溝を配することを特徴とする粘着テープまたはシート。
【選択図】 図5
Description
本発明は、貼付する際に被着体との隙間に入った気体、液体等の流体を抜け易くする為の溝を配した易貼付機能をもつ粘着テープまたはシートに関するものである。
粘着テープまたはシートは、粘着剤層(世界的にはPressure sensitive adhesives ; 感圧接着剤と呼ばれる)を支持体と積層したものが一般的な構造である。被着体に該テープまたはシートを接触させた後、支持体側から圧力を掛けて粘着剤層を変形させ、支持体と被着体との間に粘着剤層を充填し、隙間を少なくすること(一般的に圧着という)で接着機能が発揮される。この際、圧力の強さ、掛ける時間等の条件により、該粘着剤層が十分に隙間に充填し切らないことがある。具体的には、被着体との間に残る隙間が多い場合には、接触面積が少なくなることで接着力が不十分であったり、気体や液体等の流体が残った部分で膨らみが生じたり、透明な粘着テープまたはシートにおいては同残留部分が目立ち、外観性を損なう場合がある。これを防ぐ為に、予め、貼付する粘着テープまたはシートと被着体の間に水、界面活性剤、アルコール等の液体を介在させ、圧着の際にこれら液体を押し出すように貼付することで、隙間を少なくする工夫がなされる場合もある。しかしながら、これでも気体や該液体等の流体が隙間に残ったり、粘着テープまたはシートを貼付する状況によっては該手法が使えなかったりする場合もある。さらには、粘着剤層の被着面に接触する側の表面から溝を配し、圧着の際に流体を抜け易くして隙間を少なくする工夫がなされた粘着テープまたはシートの提案(特許文献1等)もある。しかしながら、当該技術でも流体の抜けが不十分である。何れも、以上のように実質的には問題を抱えている。
本発明は、貼付する際に被着体との隙間に入った気体、液体等の流体を抜け易くする為の溝を配した易貼付機能をもつ粘着テープまたはシートを提供すること、また、被着体に粘着テープまたはシートを接触させた後、易貼付機能が任意の期間持続することで貼付する際の制約を少なくし、さらには、透明な粘着テープまたはシートにおいても易貼付機能をもち、貼付後の外観性の良好な粘着テープまたはシートを提供することを目的とする。
本発明者らは、溝の最大深さと溝の最大幅を特定範囲に設定することで、十分な流体の抜け易さを所望の期間担保できる結果、特に夏場等、高温環境下においても、被着体に接触させた際に圧着から一定時間を経ても流体を追い出すことが可能となると共に、貼付後の外観性を損なうことも防止できることを見出し、本発明を完成させた。具体的には下記の通りである。
本発明は、少なくとも支持体層と粘着剤層とからなる粘着テープまたはシートにおいて、該粘着剤層が、被着面に接触する側の表面に複数の溝を有しており、当該溝の最大深さが該粘着剤層の厚さの50〜100%でありかつ45〜500μmであり、かつ当該溝の最大幅が該粘着剤層の厚さの10〜100%であることを特徴とする粘着テープまたはシートである。
ここで、波長が450〜750nmである光線の透過率が90%以上の透明フィルムとラミネートした際に該光線透過率が70%以上であることを特徴とする粘着テープまたはシートであってもよい。
また、溝間距離が、該粘着剤層の厚さの5倍以上、50倍以下であることを特徴とする粘着テープまたはシートであってもよい。
また、粘着剤層の、被着面に接触する側の表面の算術平均表面粗さSaが、溝を除いた部分で5.0以下であってもよい。
また、粘着剤層が設けられている側と反対側である支持体の背面に溝型が形成されており、粘着剤層の溝は、粘着テープまたはシートを直巻きした際に当該溝型が粘着剤層表面に転写されたことで形成されたものであることを特徴とする粘着テープまたはシートであってもよい。
また、離形機能面に溝型が形成された剥離セパレーターを有しており、粘着剤層の溝は、当該剥離セパレーターの離形機能面を粘着剤層とラミネートした際に当該溝型が粘着剤層表面に転写されたことで形成されたものであることを特徴とする粘着テープまたはシートであってもよい。
また、離形機能面に溝型が形成された剥離セパレーターを有しており、当該剥離セパレーターの離形機能面に粘着剤を塗布することで溝を設けた粘着剤層を形成させ、更に該層と支持体をラミネートすることで作製されたものであることを特徴とする粘着テープまたはシートであってもよい。
ここで、波長が450〜750nmである光線の透過率が90%以上の透明フィルムとラミネートした際に該光線透過率が70%以上であることを特徴とする粘着テープまたはシートであってもよい。
また、溝間距離が、該粘着剤層の厚さの5倍以上、50倍以下であることを特徴とする粘着テープまたはシートであってもよい。
また、粘着剤層の、被着面に接触する側の表面の算術平均表面粗さSaが、溝を除いた部分で5.0以下であってもよい。
また、粘着剤層が設けられている側と反対側である支持体の背面に溝型が形成されており、粘着剤層の溝は、粘着テープまたはシートを直巻きした際に当該溝型が粘着剤層表面に転写されたことで形成されたものであることを特徴とする粘着テープまたはシートであってもよい。
また、離形機能面に溝型が形成された剥離セパレーターを有しており、粘着剤層の溝は、当該剥離セパレーターの離形機能面を粘着剤層とラミネートした際に当該溝型が粘着剤層表面に転写されたことで形成されたものであることを特徴とする粘着テープまたはシートであってもよい。
また、離形機能面に溝型が形成された剥離セパレーターを有しており、当該剥離セパレーターの離形機能面に粘着剤を塗布することで溝を設けた粘着剤層を形成させ、更に該層と支持体をラミネートすることで作製されたものであることを特徴とする粘着テープまたはシートであってもよい。
本発明は、貼付する際に被着体との隙間に入った気体、液体等の流体を抜け易くする為の溝を配した易貼付機能をもつ粘着テープまたはシートを提供する。また、本発明は、被着体に粘着テープまたはシートを接触させた後、易貼付機能が任意の期間持続することで貼付する際の制約を少なくし、さらには、透明な粘着テープまたはシートにおいても易貼付機能をもち、貼付後の外観性の良好な粘着テープまたはシートを提供する。
以下、本発明の具体的態様(以下、本態様という)を詳細に説明する。尚、本発明は下記態様に限定されるものではない。また、数値範囲の「A〜B」は、特記しない限り、A以上B以下を意味する。
<粘着テープまたはシートの構造>
図1及び図3に示すように、本態様の易貼付性粘着テープまたはシートは、少なくとも支持体層と粘着剤層からなる{尚、図3は本態様の易貼付性粘着テープまたはシートの一例を示す概念図であり、図3(a)は易貼付性粘着テープまたはシートを上方から見た概念斜視図であり、図3(b)は概念上面図であり、図3(c)は概念底面図であり、図3(d)は図3(b)におけるII−II断面図である}。更に、図1(a)に示すように、易貼付性粘着テープまたはシートは、必要に応じ、剥離セパレーターを粘着剤層上に有している。但し、図1(b)に示す直巻きタイプでは、剥離セパレーターは不要である。以下、特に本発明の特徴である粘着剤層について説明する。
図1及び図3に示すように、本態様の易貼付性粘着テープまたはシートは、少なくとも支持体層と粘着剤層からなる{尚、図3は本態様の易貼付性粘着テープまたはシートの一例を示す概念図であり、図3(a)は易貼付性粘着テープまたはシートを上方から見た概念斜視図であり、図3(b)は概念上面図であり、図3(c)は概念底面図であり、図3(d)は図3(b)におけるII−II断面図である}。更に、図1(a)に示すように、易貼付性粘着テープまたはシートは、必要に応じ、剥離セパレーターを粘着剤層上に有している。但し、図1(b)に示す直巻きタイプでは、剥離セパレーターは不要である。以下、特に本発明の特徴である粘着剤層について説明する。
まず、図2に示すように、粘着剤層は、被着面に接触する側の表面に、粘着シートまたはテープの一方の側面から他方の側面に亘って形成された、粘着テープまたはシートの側面から外に通じる溝を複数配している。該溝が粘着テープまたはシートの外に通じているため、圧着の際に被着体との隙間に入った気体、液体等の流体を粘着テープまたはシートの外に逃がすことが可能となる。但し、下記で述べるように、単に溝を設けるのみでは本発明の効果を実現できず、最大深さおよび最大幅をそれぞれ所定範囲に設定することが重要である。まず、該溝の被着面に接触する側の表面からの最大深さは、該粘着剤層の厚さの50〜100%でありかつ45〜500μm(好適には45〜250μm)であり、好適には該粘着剤層の厚さの60〜95%であり、より好適には該粘着剤層の厚さの70〜90%である。また、粘着剤層に配する該溝の最大幅は、粘着剤層の厚さの10〜100%であり、好適には15〜60%であり、より好適には20〜40%である。なお、特に波長が450〜750nmである光線の透過率が90%以上の透明フィルムとラミネートした際に該光線透過率が70%以上である透明な粘着テープまたはシートにおいては、該溝充填不良部分が目立ち、外観性を損なう場合があるので、溝の該幅が粘着剤層の厚さの50%以下であることが好適である。
なお、本発明の粘着テープまたはシートは、粘着剤層の被着面に接触する側の表面に配した溝に関し、並行する隣の溝との間の距離が、該粘着剤層の厚さの5倍以上、50倍以下であることが好ましく、10倍以上、35倍以下であることがより好ましく、15倍以上、25倍以下であることがさらに好ましい。並行する隣の溝との間の距離が粘着剤層厚さの5倍を下回る場合には、支持体層の背面、または剥離セパレーターの離型機能面と粘着剤層の接触面積が多くなり、粘着剤層を引き剥がす際の力(剥離力)が高くなり、剥離作業性が悪くなることがある。一方、並行する隣の溝との間の距離が粘着剤層厚さの50倍を上回る場合には、溝が少なくなって、流体の抜け易さが不十分となり、残留した流体の影響で膨らみが生じたり、特に透明な粘着テープまたはシートにおいては同残留部分が目立ち、外観性を損なったりする場合がある。
また、本発明の粘着テープまたはシートは、粘着剤層の、被着面に接触する側の表面の算術平均表面粗さSaが、溝を除いた部分で5.0以下であることが好ましく、4.0以下であることがより好ましく、3.0以下であることが特に好ましい。算術平均表面粗さSaが5.0を上回る場合には、流体を追い出す為に配した溝以外の部分で、被着体と粘着剤層の間で隙間が大きかったり、多かったりする為、残留した流体の影響で膨らみが生じたり、特に透明な粘着テープまたはシートにおいては同残留部分が目立ち、外観性を損なったりする場合がある。
尚、図2に示すように、粘着剤層の溝は、全領域が全面(即ち4側面)まで連続していることが好適である。このように構成することで、貼付した際、粘着テープまたはシートに残された流体を、いずれの側面からも排出できるようになる。
<粘着テープまたはシートの製造方法>
本発明の粘着テープまたはシートは、予め、粘着剤層の、被着面に接触する側の表面に任意の形状を形成することで、粘着剤層に溝を配することができる。粘着剤層表面に形状を形成するには、当業界にて周知の方法を用いることができる。以下、より具体的な製法を例示する。
本発明の粘着テープまたはシートは、予め、粘着剤層の、被着面に接触する側の表面に任意の形状を形成することで、粘着剤層に溝を配することができる。粘着剤層表面に形状を形成するには、当業界にて周知の方法を用いることができる。以下、より具体的な製法を例示する。
第一の手法例として、本発明の粘着テープまたはシートは、予め、直巻きの際に粘着剤層と接する支持体の背面に任意の形状を配し、その形状を粘着剤層面に転写させることによって溝を配することができる(図1(b)及び図4参照)。このような製法により形成される粘着テープまたはシートの一例を図5に示す{尚、図5(a)は粘着テープまたはシートを上方から見た概念斜視図であり、図5(b)は粘着テープまたはシートを下方から見た概念斜視図であり、図5(c)は概念上面図であり、図5(d)は概念底面図であり、図5(e)は図5(c)におけるIV−IV断面図である}。支持体の背面に形状を形成するには、支持体の製造時、或いは製造後に、エンボスロール等の任意の形状をもつ金型で加熱成型(熱エンボス加工)する、或いは硬化型の樹脂を支持体と金型の間に塗布、充填した後に硬化させ、支持体の背面上に成型する等の方法を用いることができるが、これらに限定されず、種々の方法を用いることができる。
第二の手法例として、本発明の粘着テープまたはシートは、粘着剤層表面と接する剥離セパレーターの表面に任意の形状を配し、その形状を、支持体の背面とは逆の面に予め形成した粘着剤層表面と接触、転写させること、或いは該形状を配した剥離セパレーター表面に粘着剤を塗布、形成することによって溝を配することができる{図1(a)及び図6参照}。このような製法において使用可能な剥離セパレーターの一例を図7に示す{図7(a)は剥離セパレーターを上方から見た概念斜視図であり、図7(b)は概念上面図であり、図7(c)は概念底面図であり、図7(d)は図7(b)におけるVI−VI断面図である}。剥離セパレーターの表面に形状を形成するには、剥離セパレーターの製造時、或いは製造後に、エンボスロール等の任意の形状をもつ金型で加熱成型(熱エンボス加工)する、或いは硬化型の樹脂を支持体と金型の間に塗布、充填した後に硬化させ、剥離セパレーターの表面上に成型する等の方法を用いることができるが、これらに限定されず、種々の方法を用いることができる。
本発明の粘着テープまたはシートに用いる支持体、または剥離セパレーター用のベース基材は、特に限定されないが、例えば、プラスチックフィルム、不織布、紙、布、金属箔等及びその複合体等を使用することができ、押出成形、キャスト成形、圧延等により成形、或いは該成形物をラミネート等により積層して製造することができる。原料としては、特に限定されず、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンプロピレン共重合体、エチレンブテン‐1共重合体、エチレンオクテン共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンビニルアルコール共重合体等のポリオレフィン系材料、ポリビニルアルコール系材料、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系材料、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系材料、ナイロン6、ナイロン6,6等のポリアミド系材料、構造内に亜鉛、ナトリウム等の金属イオンをもつ各種アイオノマー系材料、ポリスチレン、スチレンイソプレン共重合体、スチレンブタジエン共重合体等のスチレン系材料、ポリウレタン系材料、塩ビ系材料、フッ素系材料、アセテート、セロファン等のセルロース系材料、レーヨン、綿等、アルミ、銅、銀、金、スズ、ステンレス等の金属等、各種材料の1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。エンボスロール等の金型を用い、支持体の背面、または剥離セパレーターに任意の形状を加熱成型する場合には、少なくとも熱変形し易い熱可塑性の材料を含んだ支持体、または剥離セパレーターを用いることが好ましい。また、高い外観性が求められる場合には、接触、表面形状が転写される粘着剤層の表面粗さを小さくする為に、表面を平滑にし易いプラスチックフィルム(1層または2層以上の積層体)を用いることが好ましい。
本発明の粘着テープまたはシートに用いる粘着剤としては、特に限定されず、例えば、ゴム系、アクリル系、ウレタン系、シリコーン系等の各種粘着剤を使用することができる。「有機溶媒に溶解した溶剤系粘着液、水に分散させたエマルジョン系粘着液等を低粘度状態で支持体層上に塗布、乾燥させることで粘度上昇させる」、「溶媒を含まない粘着剤を加熱により粘度を下げた状態で支持体層上に塗布、冷却により粘度を上昇させる」、「2液混合直後の粘度が低い状態で支持体層上に塗布、反応により粘度上昇させる」等により粘着剤層を形成して製造する他、「支持体層と粘着剤層の材料を加熱により粘度を下げた状態で多層共押出成形する」ことによっても製造することができるが、これらに限定されず、種々の方法を用いることができる。
本発明の粘着テープまたはシートに用いる支持体、または剥離セパレーターの離型機能は、特に限定されないが、例えば、「シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系等の剥離性付与剤をベース基材表面に塗布、皮膜形成すること」、「ベース基材の材料と該剥離性付与剤の混合物をベース基材上に塗布、皮膜成形すること」、「該混合物のみを成形してセパレーターとし、自体に離型機能をもたせること」等により付与することができる。
また、本発明の粘着テープまたはシートは、支持体層と粘着剤層の間に両層の接着性を向上させる為に、支持体に対して、コロナ放電処理、プラズマ処理、フレーム処理等のアンカーコート処理を行なったり、両層と接着性の良好なプライマー層を両層の間に配したりすることもできる。
その他、本発明の粘着テープまたはシートは、支持体、粘着剤、剥離セパレーターの各層に対し、目的を損なわない範囲で必要に応じて、各種添加剤を追加で配合することができる。特に限定はされないが、例えば、ヒンダードアミン系、ヒンダードフェノール系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ベンゾエート系、トリアジン系、ラクトン系、リン系等の紫外線吸収剤や紫外線安定剤、ヒンダード系、セミヒンダード系、ホスファイト系、ホスホナイト系、チオエーテル系等の酸化防止剤、金属石鹸系、有機スズ系、鉛系等の加工安定剤、界面活性剤系、カチオン系、非イオン系等の帯電防止剤、合成シリカ系、シリカ系等のアンチブロッキング剤、ステアリン酸、ステアリン酸アミド、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛等の滑剤等の添加剤を加えても良い。シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系等の剥離性付与剤を適宜添加することが出来る。
以下、本発明の実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<構成材料の内容・作製方法>
使用した構成材料の内容、作製方法は、次の通りである。
(1)支持体
B-1 : ポリエチレンテレフタレートフィルム36μm (帝人デュポンフィルム製メリネックス339、白色)
B-2 : アイオノマーフィルム200μm(三井・デュポンポリケミカル製ハイミラン1601)をTダイ押出製膜機で製膜
B-3 : 二軸延伸ポリプロピレンフィルム40μm(フタムラ化学製FOS-BT)と無延伸ポリプロピレンフィルム60μm(フタムラ化学製FRTK-G)を接着剤(東洋モートン製TOMOPFLEX AD-502/CAT-10L=10/1)でドライラミネート、さらに該積層フィルムの無延伸ポリプロピレンフィルム層表面にシリコーン系剥離性付与剤(信越化学工業製X-62-5040)を塗布、加熱乾燥後、UV照射で硬化させて皮膜形成
(2)粘着剤
A-1 : モノマー組成ブチルアクリレート/アクリル酸=95/5で共重合したアクリル系粘着剤
A-2 : 天然ゴム/脂環族飽和炭化水素樹脂(荒川化学製アルコンP-100)/酸化防止剤(BASF製イルガノックス1010)=65/34/1
(3)剥離セパレーター
S-1 : ポリエチレンテレフタレートフィルム36μm (帝人デュポンフィルム製メリネックス339、白色) にシリコーン系剥離性付与剤(信越化学工業製X-62-2829)を塗布、加熱乾燥して皮膜形成
S-2 : ポリエチレンテレフタレートフィルム36μm (帝人デュポンフィルム製メリネックス339、白色) に長鎖アルキル系剥離性付与剤(一方社油脂工業製ピーロイル1070)を塗布、加熱乾燥して皮膜形成
S-3 : 二軸延伸ポリプロピレンフィルム40μm(フタムラ化学製FOS-BT)と無延伸ポリプロピレンフィルム60μm(フタムラ化学製FRTK-G)を接着剤(東洋モートン製TOMOPFLEX AD-502/CAT-10L=10/1)でドライラミネート、さらに該積層フィルムの無延伸ポリプロピレンフィルム層表面にシリコーン系剥離性付与剤(信越化学工業製X-62-5040)を塗布、加熱乾燥後、UV照射で硬化させて皮膜形成
S-4 : シリコーン処理ポリエチレンラミネート紙(リンテック製KP8D、黄色)
(4)粘着テープまたはシートの作製方法及び粘着剤層表面への溝の形成方法
P-1 : 支持体上にトルエン溶媒に希釈した粘着液を塗布、乾燥して作製した粘着テープまたはシートを任意形状をもつシリコーンゴムロールと押さえロールの間を通し、シリコーンゴムロール側を粘着剤層面に接触させることで、形状を転写させ、粘着剤層の被着面に接触する側の表面に溝を形成
P-2 : 剥離セパレーターを加熱した任意形状をもつエンボスロールと押さえロールの間を通し、エンボスロール側を剥離セパレーターの離型機能面に接触させることで形状を転写、次に該剥離セパレーターの形状を形成した側の面にトルエン溶媒に希釈した粘着液を塗布、乾燥して溝を配した粘着剤層を形成した後、さらに該粘着剤層を支持体の背面とは逆の面と接触させてラミネートし、粘着テープまたはシートを作製
P-3 : 剥離セパレーターを加熱した任意形状をもつエンボスロールと押さえロールの間を通し、エンボスロール側を剥離セパレーターの離型機能面に接触させることで形状を転写、次に支持体の背面とは逆の面にトルエン溶媒に希釈した粘着液を塗布、乾燥して粘着剤層を形成、粘着テープまたはシートを作製した後、さらに該粘着剤層表面と剥離セパレーターの形状を形成した面を接触させ、形状を転写させることで、粘着剤層の被着面に接触する側の表面に溝を形成
P-4 : 支持体を加熱した任意形状をもつエンボスロールと押さえロールの間を通し、エンボスロール側を支持体背面に接触させることで形状を転写、次に該支持体の形状を形成していない側の面にトルエン溶媒に希釈した粘着液を塗布、乾燥して粘着剤層を形成、粘着テープまたはシートを作製した後、直巻きすることで、形状を配した支持体層背面と粘着剤層の被着面に接触する側の表面を接触させ、形状を転写させることで、粘着剤層の被着面に接触する側の表面に溝を形成
使用した構成材料の内容、作製方法は、次の通りである。
(1)支持体
B-1 : ポリエチレンテレフタレートフィルム36μm (帝人デュポンフィルム製メリネックス339、白色)
B-2 : アイオノマーフィルム200μm(三井・デュポンポリケミカル製ハイミラン1601)をTダイ押出製膜機で製膜
B-3 : 二軸延伸ポリプロピレンフィルム40μm(フタムラ化学製FOS-BT)と無延伸ポリプロピレンフィルム60μm(フタムラ化学製FRTK-G)を接着剤(東洋モートン製TOMOPFLEX AD-502/CAT-10L=10/1)でドライラミネート、さらに該積層フィルムの無延伸ポリプロピレンフィルム層表面にシリコーン系剥離性付与剤(信越化学工業製X-62-5040)を塗布、加熱乾燥後、UV照射で硬化させて皮膜形成
(2)粘着剤
A-1 : モノマー組成ブチルアクリレート/アクリル酸=95/5で共重合したアクリル系粘着剤
A-2 : 天然ゴム/脂環族飽和炭化水素樹脂(荒川化学製アルコンP-100)/酸化防止剤(BASF製イルガノックス1010)=65/34/1
(3)剥離セパレーター
S-1 : ポリエチレンテレフタレートフィルム36μm (帝人デュポンフィルム製メリネックス339、白色) にシリコーン系剥離性付与剤(信越化学工業製X-62-2829)を塗布、加熱乾燥して皮膜形成
S-2 : ポリエチレンテレフタレートフィルム36μm (帝人デュポンフィルム製メリネックス339、白色) に長鎖アルキル系剥離性付与剤(一方社油脂工業製ピーロイル1070)を塗布、加熱乾燥して皮膜形成
S-3 : 二軸延伸ポリプロピレンフィルム40μm(フタムラ化学製FOS-BT)と無延伸ポリプロピレンフィルム60μm(フタムラ化学製FRTK-G)を接着剤(東洋モートン製TOMOPFLEX AD-502/CAT-10L=10/1)でドライラミネート、さらに該積層フィルムの無延伸ポリプロピレンフィルム層表面にシリコーン系剥離性付与剤(信越化学工業製X-62-5040)を塗布、加熱乾燥後、UV照射で硬化させて皮膜形成
S-4 : シリコーン処理ポリエチレンラミネート紙(リンテック製KP8D、黄色)
(4)粘着テープまたはシートの作製方法及び粘着剤層表面への溝の形成方法
P-1 : 支持体上にトルエン溶媒に希釈した粘着液を塗布、乾燥して作製した粘着テープまたはシートを任意形状をもつシリコーンゴムロールと押さえロールの間を通し、シリコーンゴムロール側を粘着剤層面に接触させることで、形状を転写させ、粘着剤層の被着面に接触する側の表面に溝を形成
P-2 : 剥離セパレーターを加熱した任意形状をもつエンボスロールと押さえロールの間を通し、エンボスロール側を剥離セパレーターの離型機能面に接触させることで形状を転写、次に該剥離セパレーターの形状を形成した側の面にトルエン溶媒に希釈した粘着液を塗布、乾燥して溝を配した粘着剤層を形成した後、さらに該粘着剤層を支持体の背面とは逆の面と接触させてラミネートし、粘着テープまたはシートを作製
P-3 : 剥離セパレーターを加熱した任意形状をもつエンボスロールと押さえロールの間を通し、エンボスロール側を剥離セパレーターの離型機能面に接触させることで形状を転写、次に支持体の背面とは逆の面にトルエン溶媒に希釈した粘着液を塗布、乾燥して粘着剤層を形成、粘着テープまたはシートを作製した後、さらに該粘着剤層表面と剥離セパレーターの形状を形成した面を接触させ、形状を転写させることで、粘着剤層の被着面に接触する側の表面に溝を形成
P-4 : 支持体を加熱した任意形状をもつエンボスロールと押さえロールの間を通し、エンボスロール側を支持体背面に接触させることで形状を転写、次に該支持体の形状を形成していない側の面にトルエン溶媒に希釈した粘着液を塗布、乾燥して粘着剤層を形成、粘着テープまたはシートを作製した後、直巻きすることで、形状を配した支持体層背面と粘着剤層の被着面に接触する側の表面を接触させ、形状を転写させることで、粘着剤層の被着面に接触する側の表面に溝を形成
<実施例1〜5、及び比較例1〜5>
表1に示す構成、作製方法で、易貼付機能をもつ粘着テープまたはシートを作製した。
(評価)
(1)光線透過率
実施例、比較例の粘着テープまたはシートについて、剥離セパレーターまたは支持体背面から剥離し、気泡による膨らみ、気泡跡が目視で見えないように二軸延伸ポリプロピレンフィルム12μm (フタムラ化学製FOR、波長450〜750nmの光線透過率90%以上)とラミネートした状態で、日本分光製紫外可視分光光度計V-570を用い、波長450〜750nmの光線透過率を測定し、70%を上回るか否かを確認、表1に記載した。
(2)粘着剤層表面平滑性
実施例、比較例の粘着テープまたはシートについて、剥離セパレーターまたは支持体背面から剥離した状態で、粘着剤層の被着面に接触する側の表面のうち、溝を除いた部分の算術平均表面粗さSaを、オリンパス製走査型共焦点レーザ顕微鏡LEXT OLS 3000を用いて測定した。算術平均表面粗さSaが5.0以下の場合は「○」、5.0を超える場合は「×」と表1に記載した。
(3)剥離セパレーターまたは支持体背面からの剥離性
縦50mm、横25mmの実施例、比較例の粘着テープまたはシートについて、剥離セパレーターまたは支持体背面と粘着シートの縦方向の端から10mmを剥がしてチャックし、残った40mmについて、300mm/分の速度で、T型剥離力を測定した。該剥離力が3N/25mm以下の場合は「◎」、3N/25mm超5N/25mm以下の場合は「○」、5N/25mmを超える場合は「×」と表1に記載した。
(4)外観性
ブライトアニールしたステンレス304 (以下BASUS)のパネルに対し、一辺の長さが50mmである正方形の実施例、比較例の粘着テープまたはシートを貼付、続いて、重量が2kgのローラーで、300mm/分の速度1往復して、圧着した。圧着から8時間後に、BASUSパネルとの間に残留した気泡による膨らみや、粘着剤層表面に設けた溝が見えるかどうかについて、試験パネルから300mmおよび500mm離れた距離より目視で確認した。なお、本評価は矯正視力1.2の試験者により実施した。300mm離れた距離で見えない場合は「◎」、300mm離れた距離では見えるが500mm離れた距離では見えない場合は「○」、500mm離れた距離で見える場合は「×」と表1に記載した。
(5)短期流体除去性
外観性評価で用いたのと同じBASUSパネルの表面に直径10mm、深さ1mmの球欠(Spherical cap)状に近い窪みを設けた。次に一辺の長さが50mmである正方形の実施例、比較例の粘着テープまたはシートを、窪みが中央に位置し、かつ窪みと該BASUSパネルの間以外は気泡による膨らみ、気泡跡が目視で見えないように貼付した。続いて、重量が2kgのローラーで、300mm/分の速度1往復して、圧着した。圧着から5分後に、指で粘着テープまたはシートを押し付けて窪みに追従させ、さらに指を押し付けたまま、粘着テープまたはシートの端まで滑らし、該粘着テープまたはシートと窪みの間に残留している気体を追い出した。該気体を見えないレベルまで追い出せたか、気泡による膨らみや、残留が見えるかどうかについて、試験パネルから500mm離れた距離より目視で確認した。なお、本評価は矯正視力1.2の試験者により実施した。見えない場合は「○」、見える場合は「×」と表1に記載した。
(6)経時後流体除去性
短期流体除去性と同じ方法で、窪みを設けたBASUSパネルに実施例、比較例の粘着テープまたはシートを貼付、圧着し、40℃下で放置した。圧着から8時間後および24時間後に、短期流体除去性と同じ方法で、気泡による膨らみや、残留が見えるかどうかについて、目視で確認した。24時間後に見えない場合は「◎」、24時間後は気泡による膨らみや残留が見えるが8時間後には見えない場合は「○」、8時間後に見える場合は「×」と表1に記載した。
(結果)
評価結果を表1に示す。
表1に示す構成、作製方法で、易貼付機能をもつ粘着テープまたはシートを作製した。
(評価)
(1)光線透過率
実施例、比較例の粘着テープまたはシートについて、剥離セパレーターまたは支持体背面から剥離し、気泡による膨らみ、気泡跡が目視で見えないように二軸延伸ポリプロピレンフィルム12μm (フタムラ化学製FOR、波長450〜750nmの光線透過率90%以上)とラミネートした状態で、日本分光製紫外可視分光光度計V-570を用い、波長450〜750nmの光線透過率を測定し、70%を上回るか否かを確認、表1に記載した。
(2)粘着剤層表面平滑性
実施例、比較例の粘着テープまたはシートについて、剥離セパレーターまたは支持体背面から剥離した状態で、粘着剤層の被着面に接触する側の表面のうち、溝を除いた部分の算術平均表面粗さSaを、オリンパス製走査型共焦点レーザ顕微鏡LEXT OLS 3000を用いて測定した。算術平均表面粗さSaが5.0以下の場合は「○」、5.0を超える場合は「×」と表1に記載した。
(3)剥離セパレーターまたは支持体背面からの剥離性
縦50mm、横25mmの実施例、比較例の粘着テープまたはシートについて、剥離セパレーターまたは支持体背面と粘着シートの縦方向の端から10mmを剥がしてチャックし、残った40mmについて、300mm/分の速度で、T型剥離力を測定した。該剥離力が3N/25mm以下の場合は「◎」、3N/25mm超5N/25mm以下の場合は「○」、5N/25mmを超える場合は「×」と表1に記載した。
(4)外観性
ブライトアニールしたステンレス304 (以下BASUS)のパネルに対し、一辺の長さが50mmである正方形の実施例、比較例の粘着テープまたはシートを貼付、続いて、重量が2kgのローラーで、300mm/分の速度1往復して、圧着した。圧着から8時間後に、BASUSパネルとの間に残留した気泡による膨らみや、粘着剤層表面に設けた溝が見えるかどうかについて、試験パネルから300mmおよび500mm離れた距離より目視で確認した。なお、本評価は矯正視力1.2の試験者により実施した。300mm離れた距離で見えない場合は「◎」、300mm離れた距離では見えるが500mm離れた距離では見えない場合は「○」、500mm離れた距離で見える場合は「×」と表1に記載した。
(5)短期流体除去性
外観性評価で用いたのと同じBASUSパネルの表面に直径10mm、深さ1mmの球欠(Spherical cap)状に近い窪みを設けた。次に一辺の長さが50mmである正方形の実施例、比較例の粘着テープまたはシートを、窪みが中央に位置し、かつ窪みと該BASUSパネルの間以外は気泡による膨らみ、気泡跡が目視で見えないように貼付した。続いて、重量が2kgのローラーで、300mm/分の速度1往復して、圧着した。圧着から5分後に、指で粘着テープまたはシートを押し付けて窪みに追従させ、さらに指を押し付けたまま、粘着テープまたはシートの端まで滑らし、該粘着テープまたはシートと窪みの間に残留している気体を追い出した。該気体を見えないレベルまで追い出せたか、気泡による膨らみや、残留が見えるかどうかについて、試験パネルから500mm離れた距離より目視で確認した。なお、本評価は矯正視力1.2の試験者により実施した。見えない場合は「○」、見える場合は「×」と表1に記載した。
(6)経時後流体除去性
短期流体除去性と同じ方法で、窪みを設けたBASUSパネルに実施例、比較例の粘着テープまたはシートを貼付、圧着し、40℃下で放置した。圧着から8時間後および24時間後に、短期流体除去性と同じ方法で、気泡による膨らみや、残留が見えるかどうかについて、目視で確認した。24時間後に見えない場合は「◎」、24時間後は気泡による膨らみや残留が見えるが8時間後には見えない場合は「○」、8時間後に見える場合は「×」と表1に記載した。
(結果)
評価結果を表1に示す。
表1の実施例1〜5の結果から明らかなように、本発明は、貼付する際に被着体との隙間に入った気体、液体等の流体を抜き易く、被着体に粘着テープまたはシートを接触させた後でも、易貼付機能が任意の期間持続しており、貼付する際の制約が少ない良好な粘着テープまたはシートであった。また、透明な粘着テープまたはシートにおいても該易貼付機能をもち、かつ貼付後の外観性の良好な粘着テープまたはシートであった。
他方、比較例1のように、粘着剤層の被着面に接触する側の表面に配した溝の最大深さが該粘着剤層の厚さの50%を下回ったり、最大幅が該粘着剤層の厚さの10%を下回る場合は、溝が少なくなって流体の抜け易さが不十分な場合があったり、特に夏場等、高温環境下においては、被着体に接触させた際に直ぐに圧着して流体を追い出さなければ、機能しなかったりする場合がある。
また、比較例2のように、粘着剤層の被着面に接触する側の表面に配した溝の最大幅が該粘着剤層の厚さの100%を超える場合は、粘着剤層の変形による該溝の充填が不十分となり、該溝充填不良部分が目立って外観性を損なう場合がある。
また、比較例3のように、粘着剤層の被着面に接触する側の表面に配した溝の最大幅が該粘着剤層の厚さの100%を超えたり、該溝と並行する隣の溝との間の距離が、該粘着剤層の厚さの5倍を下回る場合には、粘着剤層の変形による該溝の充填が不十分となり、該溝充填不良部分が目立って外観性を損なったり、剥離セパレーターや支持体背面の離型機能面と粘着剤層の接触面積が多くなり、粘着剤層を引き剥がす際の力(剥離力)が高くなって、剥離作業性が悪くなる場合がある。
また、比較例4のように、粘着剤層の被着面に接触する側の表面に配した溝の最大幅が該粘着剤層の厚さの10%を下回ったり、該溝と並行する隣の溝との間の距離が、該粘着剤層の厚さの50倍を超える場合には、溝が少なくなって流体の抜け易さが不十分となり、残留した流体の影響で膨らみが生じたり、特に透明な粘着テープまたはシートにおいては同残留部分が目立ち、外観性を損なったりする場合がある。
また、比較例5のように、粘着剤層の被着面に接触する側の表面に配した溝の最大幅が該粘着剤層の厚さの100%を超えたり、平滑性の低い剥離セパレーターを使用することによって、粘着剤層の被着面に接触する側の表面の算術平均表面粗さSaが5.0を上回る場合には、粘着剤層の変形による該溝の充填が不十分となり、該溝充填不良部分が目立ったり、流体を追い出す為に配した溝以外の部分でも被着体と粘着剤層の間で隙間が大きかったり、多かったりする為、残留した流体の影響で膨らみが生じたり、特に透明な粘着テープまたはシートにおいては同残留部分が目立って、外観性を損なう場合がある。
尚、表には掲載されていないが、溝の被着面に接触する側の表面からの最大深さは、粘着剤層の厚さの50〜100%、60〜95%、70〜90%の順で、経時後流体除去性又は外観性が段階的に顕著に向上した。同様に、粘着剤層に配する溝の最大幅は、粘着剤層の厚さの10〜100%、15〜60%、20〜40%の順で、経時後流体除去性又は外観性が段階的に顕著に向上した。更には、並行する隣の溝との間の距離が、該粘着剤層の厚さの5〜50倍、10〜35倍、15倍〜25倍の順で、剥離作業性又は流体除去性・外観性が向上した。
Claims (7)
- 少なくとも支持体層と粘着剤層とからなる粘着テープまたはシートにおいて、該粘着剤層が、被着面に接触する側の表面に複数の溝を有しており、当該溝の最大深さが該粘着剤層の厚さの50〜100%でありかつ45〜500μmであり、かつ当該溝の最大幅が該粘着剤層の厚さの10〜100%であることを特徴とする粘着テープまたはシート。
- 請求項1の粘着テープまたはシートにおいて、波長が450〜750nmである光線の透過率が90%以上の透明フィルムとラミネートした際に該光線透過率が70%以上であることを特徴とする粘着テープまたはシート。
- 請求項1または2の粘着テープまたはシートにおいて、溝間距離が、該粘着剤層の厚さの5倍以上、50倍以下であることを特徴とする粘着テープまたはシート。
- 請求項1〜3のいずれかの粘着テープまたはシートにおいて、粘着剤層の、被着面に接触する側の表面の算術平均表面粗さSaが、溝を除いた部分で5.0以下であることを特徴とする粘着テープまたはシート。
- 請求項1〜4のいずれかの粘着テープまたはシートにおいて、粘着剤層が設けられている側と反対側である支持体の背面に溝型が形成されており、粘着剤層の溝は、粘着テープまたはシートを直巻きした際に当該溝型が粘着剤層表面に転写されたことで形成されたものであることを特徴とする粘着テープまたはシート。
- 請求項1〜4のいずれかの粘着テープまたはシートにおいて、離形機能面に溝型が形成された剥離セパレーターを有しており、粘着剤層の溝は、当該剥離セパレーターの離形機能面を粘着剤層とラミネートした際に当該溝型が粘着剤層表面に転写されたことで形成されたものであることを特徴とする粘着テープまたはシート。
- 請求項1〜4のいずれかの粘着テープまたはシートにおいて、離形機能面に溝型が形成された剥離セパレーターを有しており、当該剥離セパレーターの離形機能面に粘着剤を塗布することで溝を設けた粘着剤層を形成させ、更に該層と支持体をラミネートすることで作製されたものであることを特徴とする粘着テープまたはシート。
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JP2014213064A JP2017214438A (ja) | 2014-10-17 | 2014-10-17 | 易貼付粘着テープまたはシート |
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Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
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JP2014213064A Pending JP2017214438A (ja) | 2014-10-17 | 2014-10-17 | 易貼付粘着テープまたはシート |
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Country | Link |
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JPS5145137A (ja) * | 1974-10-16 | 1976-04-17 | Unitika Ltd | |
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JP2013049818A (ja) * | 2011-08-31 | 2013-03-14 | Lintec Corp | 粘着シートおよびその製造方法 |
-
2014
- 2014-10-17 JP JP2014213064A patent/JP2017214438A/ja active Pending
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2015
- 2015-09-16 WO PCT/JP2015/076356 patent/WO2016059931A1/ja active Application Filing
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