JP2017210544A - 低線膨張性ポリアミド樹脂組成物及びそれからなるポリアミド樹脂成形体 - Google Patents

低線膨張性ポリアミド樹脂組成物及びそれからなるポリアミド樹脂成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】線膨張係数(特に、ポリアミド樹脂のガラス転移温度以上の温度雰囲気下での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数)が小さい成形体を得ることが可能な低線膨張性ポリアミド樹脂組成物を提供すること。【解決手段】ポリアミド樹脂と板状フィラーとを含有するポリアミド樹脂組成物であって、前記板状フィラーの含有量がポリアミド樹脂組成物全体に対して0.002〜0.5質量%であることを特徴とする低線膨張性ポリアミド樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、低線膨張性ポリアミド樹脂組成物及びそれからなるポリアミド樹脂成形体に関し、より詳しくは、ポリアミド樹脂と板状フィラーとを含有する低線膨張性ポリアミド樹脂組成物及びそれからなるポリアミド樹脂成形体に関する。
ポリアミド樹脂は、その成形体が機械的性質、耐薬品性、耐久性に優れていることから、自動車分野、電気・電子分野、機械・工業分野、事務機器分野、航空・宇宙分野等の各種部品用材料として広く利用されている。
このようなポリアミド樹脂を含有する樹脂組成物として、例えば、特開2010−254822号公報(特許文献1)には、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂70〜99質量%と黒鉛粉末1〜30質量%とを含む熱可塑性樹脂組成物が開示されており、前記黒鉛粉末として、膨張化黒鉛や鱗片状黒鉛が好ましいことが記載されている。そして、このような熱可塑性樹脂組成物は、高温時の強度・剛性・低比重化を維持したまま、燃焼残渣を低減し得ることも記載されている。
また、国際公開第2013/146213号(特許文献2)には、高弾性率を有する樹脂複合材料として、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂、薄片化黒鉛、及び前記薄片化黒鉛とは異なる無機フィラーを含む樹脂複合材料が開示されており、前記薄片化黒鉛の含有量としては前記熱可塑性樹脂100質量部に対して0.1〜40質量部が好ましく、前記無機フィラーの含有量としては前記熱可塑性樹脂100質量部に対して50質量部以上が好ましいことが記載されている。
特開2010−254822号公報 国際公開第2013/146213号
しかしながら、特許文献1に記載の熱可塑性樹脂組成物や特許文献2に記載の樹脂複合材料において、熱可塑性樹脂としてポリアミド樹脂を用いると、その成形体は、線膨張係数が大きく、使用環境における温度変化(特に、ポリアミド樹脂のガラス転移温度以上の温度雰囲気下での温度変化)によって膨張収縮が起こる場合があった。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、線膨張係数(特に、ポリアミド樹脂のガラス転移温度以上の温度雰囲気下での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数)が小さい成形体を得ることが可能な低線膨張性ポリアミド樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、ポリアミド樹脂に少量の板状フィラーを配合することによって、成形体の線膨張係数(特に、ポリアミド樹脂のガラス転移温度以上の温度雰囲気下での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数)が著しく低下することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の低線膨張性ポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂と板状フィラーとを含有するポリアミド樹脂組成物であって、前記板状フィラーの含有量がポリアミド樹脂組成物全体に対して0.002〜0.5質量%であることを特徴とするものである。
このような本発明の低線膨張性ポリアミド樹脂組成物において、前記ポリアミド樹脂としては、ポリアミド66、ポリアミド6、ポリアミド610、及びポリアミドMXD6からなる群から選択される少なくとも1種を含むものが好ましく、また、前記板状フィラーとしては、グラファイト、タルク、及び窒化ホウ素からなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
また、本発明の低線膨張性ポリアミド樹脂組成物においては、板状フィラー以外のフィラーの含有量がポリアミド樹脂組成物全体に対して1.0質量%以下であることが好ましい。
本発明のポリアミド樹脂成形体は、このような本発明の低線膨張性ポリアミド樹脂組成物の成形体であることを特徴とするものである。前記成形体が射出成形体又は押出成形体であることが好ましい。
なお、本発明のポリアミド樹脂組成物によって、成形体の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数が小さくなる理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、本発明のポリアミド樹脂組成物においては、少量の板状フィラーが配合されているため、成形時に板状フィラーがポリアミド樹脂の流動方向(MD)に配向されると推察される。その結果、得られる成形体においては、樹脂の流動方向(MD)に配向した板状フィラーがポリアミド樹脂分子の温度変化による伸縮を抑制するため、樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数が小さくなると推察される。
一方、特許文献1に記載のポリアミド樹脂組成物においては、膨張化黒鉛や鱗片状黒鉛が大量に含まれており、成形時に膨張化黒鉛や鱗片状黒鉛が配向しにくく、上記のような作用が発現しにくいため、成形体の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数が大きくなると推察される。また、特許文献2には、無機フィラーとして種々のフィラーが例示されているものの、具体的にはタルクなどの板状の無機フィラーが用いられている。このため、特許文献2に記載の樹脂複合材料においては、薄片状黒鉛の含有量が少ない場合であっても、実質的には、板状の無機フィラーが大量に含まれており、特許文献1に記載のポリアミド樹脂組成物の場合と同様に、成形時に板状の無機フィラーが配向しにくく、上記のような作用が発現しにくいため、成形体の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数が大きくなると推察される。
本発明によれば、線膨張係数(特に、ポリアミド樹脂のガラス転移温度以上の温度雰囲気下での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数)が小さい成形体を得ることが可能な低線膨張性ポリアミド樹脂組成物を提供することが可能となる。
実施例1−1〜1−5及び比較例1−1〜1−6で得られたポリアミド樹脂組成物の板状フィラー含有量とその成形体の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数との関係を示すグラフである。 実施例2−1〜2−2及び比較例2−1〜2−4で得られたポリアミド樹脂組成物の板状フィラー含有量とその成形体の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数との関係を示すグラフである。 実施例3−1〜3−2及び比較例3−1〜3−4で得られたポリアミド樹脂組成物の板状フィラー含有量とその成形体の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数との関係を示すグラフである。 実施例4−1〜4−2及び比較例4−1〜4−4で得られたポリアミド樹脂組成物の板状フィラー含有量とその成形体の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数との関係を示すグラフである。 実施例5−1〜5−2及び比較例5−1〜5−4で得られたポリアミド樹脂組成物の板状フィラー含有量とその成形体の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数との関係を示すグラフである。 実施例6−1〜6−2及び比較例6−1〜6−4で得られたポリアミド樹脂組成物の板状フィラー含有量とその成形体の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数との関係を示すグラフである。 実施例7−1〜7−2及び比較例7−1〜7−4で得られたポリアミド樹脂組成物の板状フィラー含有量とその成形体の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数との関係を示すグラフである。 比較例8−1〜8−5で得られたポリプロピレン樹脂組成物の板状フィラー含有量とその成形体の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数との関係を示すグラフである。 比較例9−1〜9−5で得られたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の板状フィラー含有量とその成形体の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数との関係を示すグラフである。 比較例10−1〜10−5で得られたポリカーボネート樹脂組成物の板状フィラー含有量とその成形体の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数との関係を示すグラフである。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
先ず、本発明の低線膨張性ポリアミド樹脂組成物について説明する。本発明の低線膨張性ポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂と板状フィラーとを含有するものである。
(ポリアミド樹脂)
本発明に用いられるポリアミド樹脂としては、アミド結合(−NH−CO−)を介して複数の単量体が重合されてなる鎖状骨格を有する重合体が挙げられる。前記単量体としては、例えば、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸等のアミノ酸;ε−カプロラクタム、ウンデカンラクタム、ω−ラウリルラクタム等のラクタムが挙げられる。これらの単量体は1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
また、本発明においては、ジアミンとジカルボン酸との共重合体もポリアミド樹脂として用いることができる。前記ジアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、1,13−ジアミノトリデカン、1,14−ジアミノテトラデカン、1,15−ジアミノペンタデカン、1,16−ジアミノヘキサデカン、1,17−ジアミノヘプタデカン、1,18−ジアミノオクタデカン、1、19−ジアミノノナデカン、1,20−ジアミノエイコサン、2−メチル−1,5−ジアミノペンタン、2−メチル−1,8−ジアミノオクタン等の脂肪族ジアミン;シクロヘキサンジアミン、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)メタン等の脂環式ジアミン;キシリレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン等の芳香族ジアミンが挙げられる。これらのジアミンは1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
また、前記ジカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ブラシリン酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、オクタデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸が挙げられる。これらのジカルボン酸は1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
このようなポリアミド樹脂としては、ポリアミド6(PA6)、ポリアミド11(PA11)、ポリアミド12(PA12)、ポリアミド66(PA66)、ポリアミド610(PA610)、ポリアミド612(PA612)、ポリアミドMXD6(PAMXD6)、ポリアミド1010(PA1010)、ポリアミド1012(PA1012)等が挙げられる。また、これらのポリアミドのグラフト共重合体、ブロック共重合体等の各種共重合体も本発明にかかるポリアミド樹脂として用いることができる。これらのポリアミド樹脂は1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
このようなポリアミド樹脂の中でも、機械的強度と耐熱性、コストのバランスに優れたポリアミド樹脂成形体が得られるという観点から、PA6、PA66、PA610、PAMXD6、PA11、PA12が好ましく、PA6、PA66、PA610、PAMXD6がより好ましい。
(板状フィラー)
本発明に用いられる板状フィラーは扁平状の粒子である。このような板状フィラーとしては、例えば、グラファイト(例えば、グラファイトナノシート、膨張グラファイト)、タルク、カオリン、マイカ、クレイ、セリサイト、ガラスフレーク、合成ハイドロタルサイト、各種金属箔、窒化ホウ素、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、板状酸化鉄、板状炭酸カルシウム、板状水酸化アルミニウム等の板状の無機フィラーが挙げられる。これらの板状フィラーは1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。また。これらの板状フィラーの中でも、本発明のポリアミド樹脂成形体(ポリアミド樹脂との複合体)が機械的特性と長期安定性が優れたものとなるという観点から、グラファイト(例えば、グラファイトナノシート、膨張グラファイト)、タルク、窒化ホウ素が好ましく、グラファイトナノシート、膨張グラファイト、窒化ホウ素がより好ましい。なお、グラファイトナノシートは、例えば、天然グラファイトを層間剥離して得られるものである。
このような板状フィラーの板面方向の平均径としては、0.1〜1000μmが好ましく、0.5〜100μmがより好ましい。また、板状フィラーの平均厚さとしては、1〜100000nmが好ましく、10〜10000nmがより好ましい。さらに、板状フィラーの平均アスペクト比(板面方向の長径/厚さの平均値)としては、2〜1000が好ましく、5〜500がより好ましい。
<ポリアミド樹脂組成物及びその製造方法>
本発明のポリアミド樹脂組成物は、前記ポリアミド樹脂と前記板状フィラーとを含有し、前記板状フィラーの含有量がポリアミド樹脂組成物全体に対して0.002〜0.5質量%の範囲内にあるものである。前記板状フィラーの含有量が前記範囲内にあると、線膨張係数(特に、ポリアミド樹脂のガラス転移温度(Tg)以上の温度雰囲気下での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数)が小さいポリアミド樹脂成形体を得ることができる。具体的には、ポリアミド樹脂のTg以上の温度雰囲気下での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数が板状フィラーを含有しないポリアミド樹脂成形体の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数の75%以下のポリアミド樹脂成形体(好ましくは、ポリアミド樹脂のTg以下の温度雰囲気下での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数が板状フィラーを含有しないポリアミド樹脂成形体の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数の95%以下のポリアミド樹脂成形体)を得ることができる。一方、前記板状フィラーの含有量が前記下限未満又は前記上限を超えると、得られるポリアミド樹脂成形体の線膨張係数(特に、ポリアミド樹脂のTg以上の温度雰囲気下での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数)が大きくなる。
また、線膨張係数(特に、ポリアミド樹脂のTg以上の温度雰囲気下での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数)がより小さいポリアミド樹脂成形体を得ることができるという観点から、前記板状フィラーの含有量としては0.003〜0.3質量%が好ましく、0.01〜0.1質量%がより好ましく、0.03〜0.1質量%が特に好ましい。板状フィラーの含有量がこのような範囲内にあると、ポリアミド樹脂のTg以上の温度雰囲気下での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数が板状フィラーを含有しないポリアミド樹脂成形体の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数の70%以下(好ましくは60%以下、より好ましくは50%以下、更に好ましくは40%以下、特に好ましくは30%以下)のポリアミド樹脂成形体(好ましくは、ポリアミド樹脂のTg以下の温度雰囲気下での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数が板状フィラーを含有しないポリアミド樹脂成形体の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数の85%以下(より好ましくは80%以下、更に好ましくは70%以下、特に好ましくは60%以下)のポリアミド樹脂成形体)を得ることができる。
また、本発明のポリアミド樹脂組成物においては、板状フィラー以外のフィラーの含有量がポリアミド樹脂組成物全体に対して1.0質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以下であることがより好ましく、0質量%であること(板状フィラー以外のフィラーを含まないこと)が特に好ましい。板状フィラー以外のフィラーの含有量が前記上限を超えると、板状フィラーを少量配合して線膨張係数を低下させるという本発明の効果が得られない傾向にある。
このような板状フィラー以外のフィラーとしては、繊維状又は針状フィラー(例えば、ガラス繊維、アルミナ繊維、炭素繊維、天然繊維、合成繊維、カーボンナノチューブ、ハロイサイトナノチューブ)、球状フィラー(例えば、球状シリカ、球状アルミナ)、無定形フィラー(チタン酸バリウム、炭化ケイ素)等が挙げられる。
また、本発明のポリアミド樹脂組成物においては、本発明の効果を損なわない範囲において、その他の成分として、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、難燃助剤、熱安定化剤、抗菌剤、帯電防止剤等の各種添加剤、エラストマー等の衝撃改質剤、ポリアミド樹脂以外の他の樹脂が含まれていてもよい。これらのその他の成分は1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。なお、これらのその他の成分のうち、エラストマーの含有量としては、ポリアミド樹脂組成物全体に対して50質量%以下が好ましく、エラストマー以外の成分の含有量としては、ポリアミド樹脂組成物全体に対して1質量%以下が好ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物の製造方法としては、ポリアミド樹脂が流動可能な状態で、前記ポリアミド樹脂と前記板状フィラーとを混合できる方法であれば特に制限はなく、公知の方法を適宜採用することができる。例えば、得られるポリアミド樹脂組成物において板状フィラーの含有量が所定の範囲内となるように、前記ポリアミド樹脂と前記板状フィラーとを、ポリアミド樹脂の融点以上の温度で混合(溶融混練)することによって、本発明のポリアミド樹脂組成物を得ることができる。このような混合(溶融混練)に使用する混合装置としては特に制限はなく、連続式混練装置(例えば、二軸混練押出機、一軸スクリュー押出機)、ニーダー、ミキサー(例えば、高速流動式ミキサー、パドルミキサー、リボンミキサー)、バッチ式混練機(例えば、ラボプラストミル)等が挙げられる。
このような混合時の温度としては、ポリアミド樹脂が流動可能な状態となる温度であれば特に制限はなく、例えば、使用するポリアミド樹脂の融点をTmとすると、Tm〜Tm+100℃が好ましく、Tm〜Tm+50℃がより好ましい。
<ポリアミド樹脂成形体及びその製造方法>
次に、本発明のポリアミド樹脂成形体について説明する。本発明のポリアミド樹脂成形体は、前記本発明の低線膨張性ポリアミド樹脂組成物を成形してなるもの、すなわち、前記本発明の低線膨張性ポリアミド樹脂組成物の成形体である。
このようなポリアミド樹脂成形体の製造方法としては、成形過程において、剪断や引張等の変形や応力が加わってポリアミド樹脂と板状フィラーとが配向する(特に、ポリアミド樹脂の流れ方向(成形体の樹脂の流動方向(MD))に配向する)成形方法であれば特に制限はなく、公知の方法を適宜採用することができる。このような成形方法としては、射出成形、押出成形、ブロー成形、フィルム成形、延伸成形、圧縮成形等が挙げられ、中でも、ポリアミド樹脂と板状フィラーとを所定の方向に容易にかつ確実に配向させることができるという観点から、射出成形、押出成形が好ましい。
このような成形時の温度としては、ポリアミド樹脂が流動可能であり、ポリアミド樹脂と板状フィラーとが所定の方向に配向可能な状態となる温度であれば特に制限はなく、例えば、使用するポリアミド樹脂の融点をTmとすると、Tm〜Tm+100℃が好ましく、Tm〜Tm+50℃がより好ましい。
このようにして得られる本発明のポリアミド樹脂成形体は、ポリアミド樹脂成形体全体に対して0.002〜0.5質量%(好ましくは0.003〜0.3質量%、より好ましくは0.01〜0.1質量%、特に好ましくは0.03〜0.1質量%)の前記板状フィラーを含有するものである。板状フィラーの含有量がこのような範囲内にあるポリアミド樹脂成形体は、ポリアミド樹脂のTg以上の温度雰囲気下において、樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数が板状フィラーを含有しないポリアミド樹脂成形体の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数の75%以下(好ましくは70%以下、より好ましくは60%以下、更に好ましくは50%以下、特に好ましくは40%以下、最も好ましくは30%以下)となる傾向にあり、好ましくは、ポリアミド樹脂のTg以下の温度雰囲気下において、樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数が板状フィラーを含有しないポリアミド樹脂成形体の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数の95%以下(より好ましくは85%以下、更に好ましくは80%以下、特に好ましくは70%以下、最も好ましくは60%以下)となる傾向にある。
なお、本発明において、ポリアミド樹脂成形体の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数は、以下のように測定することができる。すなわち、ポリアミド樹脂成形体から切出した試験片を、ポリアミド樹脂のTgより60℃以上低い温度(≦Tg−60℃)からポリアミド樹脂のTgより100℃以上高い温度(≧Tg+100℃以上)まで5℃/min以下の昇温速度で昇温した後、ポリアミド樹脂のTgより100℃以上高い温度(≧Tg+100℃以上)からポリアミド樹脂のTgより60℃以上低い温度(≦Tg−60℃)まで5℃/min以下の降温速度で降温する。この昇降温操作を2回以上繰り返す。1回目の昇降温操作により成形時の残留歪みが緩和されるため、2回目以降の昇温時の試験片の長さの変化量を測定する。ポリアミド樹脂のTgより50℃低い温度(Tg−50℃)からポリアミド樹脂のTgより20℃低い温度(Tg−20℃)までの試験片の長さの変化量をその温度の変化量で除算することにより、ポリアミド樹脂のTg以下の温度雰囲気下での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数が得られる。また、ポリアミド樹脂のTgより20℃高い温度(Tg+20℃)からポリアミド樹脂のTgより80℃高い温度(Tg+80℃)までの試験片の長さの変化量をその温度の変化量で除算することにより、ポリアミド樹脂のTg以上の温度雰囲気下での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数が得られる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(調製例1)
特開2012−236753号公報に記載の方法に従って、グラファイトナノシート(微細化黒鉛粒子)を調製した。すなわち、スチレン(ST)36g、N−フェニルマレイミド(PM)4g、アゾビスイソブチロニトリル100mg、及びトルエン50mlを混合し、窒素雰囲気下、85℃で6時間重合反応を行なった。放冷後、クロロホルム−ヘキサンを用いて再沈殿により精製し、真空乾燥を施して、33gのST−PM(90:10)ランダム共重合体を得た。このST−PM(90:10)ランダム共重合体の数平均分子量(Mn)は37000であった。
グラファイト(日本黒鉛工業(株)製「EXP−P」)12.5g、ウレア−過酸化水素包接錯体12.5g、前記ST−PM(90:10)ランダム共重合体1.25g、及びN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)500mlを混合し、湿式微粒化装置((株)スギノマシン製「スターバーストラボ」)を用いて、室温、シリンダ圧力200MPaの条件で10回湿式粉砕処理を行い、グラファイトナノシート分散液を得た。得られたグラファイトナノシート分散液をろ過し、ろ滓をDMFで洗浄した後、真空乾燥してグラファイトナノシートを回収した。このグラファイトナノシートを走査型電子顕微鏡(SEM)により観察し、無作為に30個のグラファイトナノシートを抽出して、それらの板面方向の平均径(板面方向の長さの平均値)、平均厚さ、及び平均アスペクト比を求めたところ、それぞれ2μm、10nm、及び200であった。
(比較例1−1)
シリンダ温度を280℃に設定した同方向回転二軸混練押出機((株)テクノベル製「KZW15−60MG」、スクリュー径:15mm、L/D:60)に、ポリアミド樹脂としてポリアミド66(PA66)(東レ(株)製「アミランCM3007」、ガラス転移温度:60℃、融点:265℃)を約40g/minで供給して溶融させ、ポリアミド樹脂組成物全体に対して板状フィラーの含有量が10質量%となるように、調製例1で調製したグラファイトナノシート(GNS、板面方向の平均径:2μm、平均厚さ:10nm、平均アスペクト比:200)をシリンダの途中で供給し、スクリュー回転数300rpmでポリアミド66とGNSとを溶融混練した。押出された溶融混練物を水冷した後、ペレット化し、送風乾燥機を用いて80℃で8時間以上乾燥させ、板状フィラーの含有量が10質量%のペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/GNSを得た。
(比較例1−2)
ポリアミド樹脂組成物全体に対して板状フィラーの含有量が3質量%となるように、比較例1−1と同様にして作製したペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/GNS(板状フィラーの含有量:10質量%)とPA66(東レ(株)製「アミランCM3007」)とをドライブレンドした後、シリンダ温度を280℃に設定した同方向回転二軸混練押出機((株)テクノベル製「KZW15−60MG」、スクリュー径:15mm、L/D:60)に供給してスクリュー回転数300rpmで溶融混練した。押出された溶融混練物を水冷した後、ペレット化し、送風乾燥機を用いて80℃で8時間以上乾燥させ、板状フィラーの含有量が3質量%のペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/GNSを得た。
(比較例1−3及び実施例1−1〜1−2)
ポリアミド樹脂組成物全体に対して板状フィラーの含有量が1質量%(比較例1−3)、0.3質量%(実施例1−1)、又は0.1質量%(実施例1−2)となるように、ペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/GNS(板状フィラーの含有量:10質量%)とPA66(東レ(株)製「アミランCM3007」)とをドライブレンドした以外は比較例1−2と同様にして、板状フィラーの含有量が1質量%(比較例1−3)、0.3質量%(実施例1−1)、又は0.1質量%(実施例1−2)のペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/GNSを得た。
(実施例1−3〜1−5及び比較例1−4)
ポリアミド樹脂組成物全体に対して板状フィラーの含有量が0.03質量%(実施例1−3)、0.01質量%(実施例1−4)、0.003質量%(実施例1−5)、又は0.001質量%(比較例1−4)となるように、実施例1−2と同様にして作製したペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/GNS(板状フィラーの含有量:0.1質量%)とPA66(東レ(株)製「アミランCM3007」)とをドライブレンドした以外は比較例1−2と同様にして、板状フィラーの含有量が0.03質量%(実施例1−3)、0.01質量%(実施例1−4)、0.003質量%(実施例1−5)、又は0.001質量%(比較例1−4)のペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/GNSを得た。
(比較例1−5〜1−6)
ポリアミド樹脂組成物全体に対して板状フィラーの含有量が0.0003質量%(比較例1−5)、又は0.0001質量%(比較例1−6)となるように、比較例1−4と同様にして作製したペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/GNS(板状フィラーの含有量:0.001質量%)とPA66(東レ(株)製「アミランCM3007」)とをドライブレンドした以外は比較例1−2と同様にして、板状フィラーの含有量が0.0003質量%(比較例1−5)、又は0.0001質量%(比較例1−6)のペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/GNSを得た。
<ポリアミド樹脂成形体の作製>
実施例1−1〜1−5及び比較例1−1〜1−6で得られたペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/GNSをそれぞれ120℃で6時間真空乾燥させた後、シリンダ温度を270〜280℃に設定した射出成形機(日精樹脂工業(株)製「NEX1000」、最大型締力:80トン(784kN))を用い、金型温度120℃、射出速度50mm/secの条件で射出成形して、JIS K7139−2009に記載のダンベル形引張試験片(タイプA、多目的試験片)をそれぞれ作製した。
<線膨張係数の測定>
得られたダンベル形引張試験片の中央部から長さ10mm×幅5mm×厚さ4mmの角柱状試験片をそれぞれ切出した。なお、この角柱状試験片において、長さ方向が樹脂の流動方向(MD)である。熱機械的分析装置(セイコーインスツル(株)製「TMA/SS6100」)を用い、前記角柱状試験片を、−20℃から220℃まで5℃/minで昇温した後、220℃で5分間保持し、次いで、220℃から−20℃まで5℃/minで降温した後、−20℃で5分間保持した。この昇降温操作を繰り返し、2回目の昇温時の前記角柱状試験片の長さの変化量を測定し、PA66のTg以下の温度雰囲気下での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数として10〜40℃の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数を、Tg以上の温度雰囲気下での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数として80〜140℃の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数をそれぞれ求めた。板状フィラーの含有量と樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数との関係を図1に示す。
<荷重たわみ温度の測定>
得られたダンベル形引張試験片の中央部から長さ80mm×幅10mm×厚さ4mmの角柱状試験片をそれぞれ切出した。JIS K7191に記載の方法に従って、前記角柱状試験片を30℃から昇温速度2℃/minで昇温しながら、フラットワイズ、荷重0.45MPaの条件で前記角柱状試験片のたわみを測定し、たわみが0.34mmに到達した時点の温度を測定した。この測定を5回実施し(n=5)、その平均値を荷重たわみ温度とした。その結果を表1に示す。なお、表1には、PA66のみを用いて作製した角柱状試験片(板状フィラー含有量:0質量%)の荷重たわみ温度も示した。
<アイゾッド衝撃強度の測定>
得られたダンベル形引張試験片の中央部から長さ65mm×幅10mm×厚さ4mmの角柱状試験片をそれぞれ切出し、中央に深さ2mmのノッチを加工した。得られたノッチ付き試験片を23℃、65%RHの恒温恒湿室内で48時間以上保管した後、シャルピー衝撃試験機((株)上島製作所製)を用い、JIS K7110に記載の方法に従って、前記角柱状試験片のノッチを加工した面と反対側の面を打撃し、逆ノッチ付き試験片のアイゾッド衝撃試験を実施した。この試験を5回実施し(n=5)、その平均値を逆ノッチ付きアイゾッド衝撃強度とした。その結果を表1に示す。なお、表1には、PA66のみを用いて作製した角柱状試験片(板状フィラー含有量:0質量%)の逆ノッチ付きアイゾッド衝撃強度も示した。
(比較例2−1)
板状フィラーとして窒化ホウ素(BN)(水島合金鉄(株)製「HP−P1」、板面方向の平均径:4μm、平均厚さ:400nm、平均アスペクト比:10)を用いた以外は比較例1−1と同様にして、板状フィラーの含有量が10質量%のペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/BNを得た。
(比較例2−2及び実施例2−1)
ポリアミド樹脂組成物全体に対して板状フィラーの含有量が1質量%(比較例2−2)、又は0.1質量%(実施例2−1)となるように、比較例2−1と同様にして作製したペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/BN(板状フィラーの含有量:10質量%)とPA66(東レ(株)製「アミランCM3007」)とをドライブレンドした以外は比較例1−2と同様にして、板状フィラーの含有量が1質量%(比較例2−2)、又は0.1質量%(実施例2−1)のペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/BNを得た。
(実施例2−2及び比較例2−3)
ポリアミド樹脂組成物全体に対して板状フィラーの含有量が0.01質量%(実施例2−2)、又は0.001質量%(比較例2−3)となるように、実施例2−1と同様にして作製したペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/BN(板状フィラーの含有量:0.1質量%)とPA66(東レ(株)製「アミランCM3007」)とをドライブレンドした以外は比較例1−2と同様にして、板状フィラーの含有量が0.01質量%(実施例2−2)、又は0.001質量%(比較例2−3)のペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/BNを得た。
(比較例2−4)
ポリアミド樹脂組成物全体に対して板状フィラーの含有量が0.0001質量%となるように、比較例2−3と同様にして作製したペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/BN(板状フィラーの含有量:0.001質量%)とPA66(東レ(株)製「アミランCM3007」)とをドライブレンドした以外は比較例1−2と同様にして、板状フィラーの含有量が0.0001質量%のペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/BNを得た。
<ポリアミド樹脂成形体の作製>
実施例2−1〜2−2及び比較例2−1〜2−4で得られたペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/BNを用いた以外は比較例1−1と同様にして、ダンベル形引張試験片(タイプA、多目的試験片)をそれぞれ作製した。
<線膨張係数の測定>
得られたダンベル形引張試験片から切出した角柱状試験片(長さ10mm×幅5mm×厚さ4mm)を用いた以外は比較例1−1と同様にして、10〜40℃及び80〜140℃の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数をそれぞれ求めた。板状フィラーの含有量と樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数との関係を図2に示す。
(比較例3−1)
板状フィラーとしてタルク(日本タルク(株)製「MicroAceP−6」、板面方向の平均径:4μm、平均厚さ:70nm、平均アスペクト比:57.1)を用いた以外は比較例1−1と同様にして、板状フィラーの含有量が10質量%のペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/タルクを得た。
(比較例3−2及び実施例3−1)
ポリアミド樹脂組成物全体に対して板状フィラーの含有量が1質量%(比較例3−2)、又は0.1質量%(実施例3−1)となるように、比較例3−1と同様にして作製したペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/タルク(板状フィラーの含有量:10質量%)とPA66(東レ(株)製「アミランCM3007」)とをドライブレンドした以外は比較例1−2と同様にして、板状フィラーの含有量が1質量%(比較例3−2)、又は0.1質量%(実施例3−1)のペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/タルクを得た。
(実施例3−2及び比較例3−3)
ポリアミド樹脂組成物全体に対して板状フィラーの含有量が0.01質量%(実施例3−2)、又は0.001質量%(比較例3−3)となるように、実施例3−1と同様にして作製したペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/タルク(板状フィラーの含有量:0.1質量%)とPA66(東レ(株)製「アミランCM3007」)とをドライブレンドした以外は比較例1−2と同様にして、板状フィラーの含有量が0.01質量%(実施例3−2)、又は0.001質量%(比較例3−3)のペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/タルクを得た。
(比較例3−4)
ポリアミド樹脂組成物全体に対して板状フィラーの含有量が0.0001質量%となるように、比較例3−3と同様にして作製したペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/タルク(板状フィラーの含有量:0.001質量%)とPA66(東レ(株)製「アミランCM3007」)とをドライブレンドした以外は比較例1−2と同様にして、板状フィラーの含有量が0.0001質量%のペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/タルクを得た。
<ポリアミド樹脂成形体の作製>
実施例3−1〜3−2及び比較例3−1〜3−4で得られたペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/タルクを用いた以外は比較例1−1と同様にして、ダンベル形引張試験片(タイプA、多目的試験片)をそれぞれ作製した。
<線膨張係数の測定>
得られたダンベル形引張試験片から切出した角柱状試験片(長さ10mm×幅5mm×厚さ4mm)を用いた以外は比較例1−1と同様にして、10〜40℃及び80〜140℃の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数をそれぞれ求めた。板状フィラーの含有量と樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数との関係を図3に示す。
(比較例4−1)
板状フィラーとしてグラファイト(日本黒鉛工業(株)製「EXP−P」、板面方向の平均径:200μm、平均厚さ:50μm、平均アスペクト比:4)を用いた以外は比較例1−1と同様にして、板状フィラーの含有量が10質量%のペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/グラファイトを得た。
(比較例4−2及び実施例4−1)
ポリアミド樹脂組成物全体に対して板状フィラーの含有量が1質量%(比較例4−2)、又は0.1質量%(実施例4−1)となるように、比較例4−1と同様にして作製したペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/グラファイト(板状フィラーの含有量:10質量%)とPA66(東レ(株)製「アミランCM3007」)とをドライブレンドした以外は比較例1−2と同様にして、板状フィラーの含有量が1質量%(比較例4−2)、又は0.1質量%(実施例4−1)のペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/グラファイトを得た。
(実施例4−2及び比較例4−3)
ポリアミド樹脂組成物全体に対して板状フィラーの含有量が0.01質量%(実施例4−2)、又は0.001質量%(比較例4−3)となるように、実施例4−1と同様にして作製したペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/グラファイト(板状フィラーの含有量:0.1質量%)とPA66(東レ(株)製「アミランCM3007」)とをドライブレンドした以外は比較例1−2と同様にして、板状フィラーの含有量が0.01質量%(実施例4−2)、又は0.001質量%(比較例4−3)のペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/グラファイトを得た。
(比較例4−4)
ポリアミド樹脂組成物全体に対して板状フィラーの含有量が0.0001質量%となるように、比較例4−3と同様にして作製したペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/グラファイト(板状フィラーの含有量:0.001質量%)とPA66(東レ(株)製「アミランCM3007」)とをドライブレンドした以外は比較例1−2と同様にして、板状フィラーの含有量が0.0001質量%のペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/グラファイトを得た。
<ポリアミド樹脂成形体の作製>
実施例4−1〜4−2及び比較例4−1〜4−4で得られたペレット状のポリアミド樹脂組成物PA66/グラファイトを用いた以外は比較例1−1と同様にして、ダンベル形引張試験片(タイプA、多目的試験片)をそれぞれ作製した。
<線膨張係数の測定>
得られたダンベル形引張試験片から切出した角柱状試験片(長さ10mm×幅5mm×厚さ4mm)を用いた以外は比較例1−1と同様にして、10〜40℃及び80〜140℃の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数をそれぞれ求めた。板状フィラーの含有量と樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数との関係を図4に示す。
(比較例5−1)
ポリアミド樹脂としてポリアミド610(PA610)(東レ(株)製「アミランCM2001」、ガラス転移温度:60℃、融点:225℃)を用い、シリンダ温度を245℃に変更した以外は比較例1−1と同様にして、板状フィラーの含有量が10質量%のペレット状のポリアミド樹脂組成物PA610/GNSを得た。
(比較例5−2及び実施例5−1)
ポリアミド樹脂組成物全体に対して板状フィラーの含有量が1質量%(比較例5−2)、又は0.1質量%(実施例5−1)となるように、比較例5−1と同様にして作製したペレット状のポリアミド樹脂組成物PA610/GNS(板状フィラーの含有量:10質量%)とPA610(東レ(株)製「アミランCM2001」)とをドライブレンドし、シリンダ温度を245℃に変更した以外は比較例1−2と同様にして、板状フィラーの含有量が1質量%(比較例5−2)、又は0.1質量%(実施例5−1)のペレット状のポリアミド樹脂組成物PA610/GNSを得た。
(実施例5−2及び比較例5−3)
ポリアミド樹脂組成物全体に対して板状フィラーの含有量が0.01質量%(実施例5−2)、又は0.001質量%(比較例5−3)となるように、実施例5−1と同様にして作製したペレット状のポリアミド樹脂組成物PA610/GNS(板状フィラーの含有量:0.1質量%)とPA610(東レ(株)製「アミランCM2001」)とをドライブレンドし、シリンダ温度を245℃に変更した以外は比較例1−2と同様にして、板状フィラーの含有量が0.01質量%(実施例5−2)、又は0.001質量%(比較例5−3)のペレット状のポリアミド樹脂組成物PA610/GNSを得た。
(比較例5−4)
ポリアミド樹脂組成物全体に対して板状フィラーの含有量が0.0001質量%となるように、比較例5−3と同様にして作製したペレット状のポリアミド樹脂組成物PA610/GNS(板状フィラーの含有量:0.001質量%)とPA610(東レ(株)製「アミランCM2001」)とをドライブレンドし、シリンダ温度を245℃に変更した以外は比較例1−2と同様にして、板状フィラーの含有量が0.0001質量%のペレット状のポリアミド樹脂組成物PA610/GNSを得た。
<ポリアミド樹脂成形体の作製>
実施例5−1〜5−2及び比較例5−1〜5−4で得られたペレット状のポリアミド樹脂組成物PA610/GNSを用い、シリンダ温度を235〜255℃に、金型温度を100℃に変更した以外は比較例1−1と同様にして、ダンベル形引張試験片(タイプA、多目的試験片)をそれぞれ作製した。
<線膨張係数の測定>
得られたダンベル形引張試験片から切出した角柱状試験片(長さ10mm×幅5mm×厚さ4mm)を用い、昇降温操作における温度の上限を200℃に変更した以外は比較例1−1と同様にして、前記角柱状試験片の長さの変化量を測定し、PA610のTg以下の温度雰囲気下での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数として10〜40℃の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数を、Tg以上の温度雰囲気下での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数として80〜140℃の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数をそれぞれ求めた。板状フィラーの含有量と樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数との関係を図5に示す。
(比較例6−1)
ポリアミド樹脂としてポリアミドMXD6(PAMXD6)(三菱ガス化学(株)製「S6001」、ガラス転移温度:80℃、融点:240℃)を用い、シリンダ温度を255℃に変更した以外は比較例1−1と同様にして、板状フィラーの含有量が10質量%のペレット状のポリアミド樹脂組成物PAMXD6/GNSを得た。
(比較例6−2及び実施例6−1)
ポリアミド樹脂組成物全体に対して板状フィラーの含有量が1質量%(比較例6−2)、又は0.1質量%(実施例6−1)となるように、比較例6−1と同様にして作製したペレット状のポリアミド樹脂組成物PAMXD6/GNS(板状フィラーの含有量:10質量%)とPAMXD6(三菱ガス化学(株)製「S6001」)とをドライブレンドし、シリンダ温度を255℃に変更した以外は比較例1−2と同様にして、板状フィラーの含有量が1質量%(比較例6−2)、又は0.1質量%(実施例6−1)のペレット状のポリアミド樹脂組成物PAMXD6/GNSを得た。
(実施例6−2及び比較例6−3)
ポリアミド樹脂組成物全体に対して板状フィラーの含有量が0.01質量%(実施例6−2)、又は0.001質量%(比較例6−3)となるように、実施例6−1と同様にして作製したペレット状のポリアミド樹脂組成物PAMXD6/GNS(板状フィラーの含有量:0.1質量%)とPAMXD6(三菱ガス化学(株)製「S6001」)とをドライブレンドし、シリンダ温度を255℃に変更した以外は比較例1−2と同様にして、板状フィラーの含有量が0.01質量%(実施例6−2)、又は0.001質量%(比較例6−3)のペレット状のポリアミド樹脂組成物PAMXD6/GNSを得た。
(比較例6−4)
ポリアミド樹脂組成物全体に対して板状フィラーの含有量が0.0001質量%となるように、比較例6−3と同様にして作製したペレット状のポリアミド樹脂組成物PAMXD6/GNS(板状フィラーの含有量:0.001質量%)とPAMXD6(三菱ガス化学(株)製「S6001」)とをドライブレンドし、シリンダ温度を255℃に変更した以外は比較例1−2と同様にして、板状フィラーの含有量が0.0001質量%のペレット状のポリアミド樹脂組成物PAMXD6/GNSを得た。
<ポリアミド樹脂成形体の作製>
実施例6−1〜6−2及び比較例6−1〜6−4で得られたペレット状のポリアミド樹脂組成物PAMXD6/GNSを用い、シリンダ温度を250〜270℃に、金型温度を130℃に変更した以外は比較例1−1と同様にして、ダンベル形引張試験片(タイプA、多目的試験片)をそれぞれ作製した。
<線膨張係数の測定>
得られたダンベル形引張試験片から切出した角柱状試験片(長さ10mm×幅5mm×厚さ4mm)を用いた以外は比較例1−1と同様にして、前記角柱状試験片の長さの変化量を測定し、PAMXD6のTg以下の温度雰囲気下での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数として30〜60℃の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数を、Tg以上の温度雰囲気下での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数として100〜160℃の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数をそれぞれ求めた。板状フィラーの含有量と樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数との関係を図6に示す。
(比較例7−1)
ポリアミド樹脂としてポリアミド6(PA6)(東レ(株)製「アミランCM1017」、ガラス転移温度:60℃、融点:225℃)を用い、シリンダ温度を235℃に変更した以外は比較例1−1と同様にして、板状フィラーの含有量が10質量%のペレット状のポリアミド樹脂組成物PA6/GNSを得た。
(比較例7−2及び実施例7−1)
ポリアミド樹脂組成物全体に対して板状フィラーの含有量が1質量%(比較例7−2)、又は0.1質量%(実施例7−1)となるように、比較例7−1と同様にして作製したペレット状のポリアミド樹脂組成物PA6/GNS(板状フィラーの含有量:10質量%)とPA6(東レ(株)製「アミランCM1017」)とをドライブレンドし、シリンダ温度を235℃に変更した以外は比較例1−2と同様にして、板状フィラーの含有量が1質量%(比較例7−2)、又は0.1質量%(実施例7−1)のペレット状のポリアミド樹脂組成物PA6/GNSを得た。
(実施例7−2及び比較例7−3)
ポリアミド樹脂組成物全体に対して板状フィラーの含有量が0.01質量%(実施例7−2)、又は0.001質量%(比較例7−3)となるように、実施例7−1と同様にして作製したペレット状のポリアミド樹脂組成物PA6/GNS(板状フィラーの含有量:0.1質量%)とPA6(東レ(株)製「アミランCM1017」)とをドライブレンドし、シリンダ温度を235℃に変更した以外は比較例1−2と同様にして、板状フィラーの含有量が0.01質量%(実施例7−2)、又は0.001質量%(比較例7−3)のペレット状のポリアミド樹脂組成物PA6/GNSを得た。
(比較例7−4)
ポリアミド樹脂組成物全体に対して板状フィラーの含有量が0.0001質量%となるように、比較例7−3と同様にして作製したペレット状のポリアミド樹脂組成物PA6/GNS(板状フィラーの含有量:0.001質量%)とPA6(東レ(株)製「アミランCM1017」)とをドライブレンドし、シリンダ温度を235℃に変更した以外は比較例1−2と同様にして、板状フィラーの含有量が0.0001質量%のペレット状のポリアミド樹脂組成物PA6/GNSを得た。
<ポリアミド樹脂成形体の作製>
実施例7−1〜7−2及び比較例7−1〜7−4で得られたペレット状のポリアミド樹脂組成物PA6/GNSを用い、シリンダ温度を235〜245℃に、金型温度を100℃に、射出速度を100mm/secに変更した以外は比較例1−1と同様にして、ダンベル形引張試験片(タイプA、多目的試験片)をそれぞれ作製した。
<線膨張係数の測定>
得られたダンベル形引張試験片から切出した角柱状試験片(長さ10mm×幅5mm×厚さ4mm)を用い、昇降温操作における温度の上限を210℃に変更した以外は比較例1−1と同様にして、前記角柱状試験片の長さの変化量を測定し、PA6のTg以下の温度雰囲気下での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数として10〜40℃の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数を、Tg以上の温度雰囲気下での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数として80〜140℃の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数をそれぞれ求めた。板状フィラーの含有量と樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数との関係を図7に示す。
(比較例8−1)
ポリアミド樹脂の代わりにポリプロピレン(PP)((株)プライムポリマー製「プライムポリプロJ−3000GP」、ガラス転移温度:20℃、融点:170℃)を用い、シリンダ温度を190℃に変更した以外は比較例1−1と同様にして、板状フィラーの含有量が10質量%のペレット状のポリプロピレン樹脂組成物PP/GNSを得た。
(比較例8−2〜8−3)
ポリプロピレン樹脂組成物全体に対して板状フィラーの含有量が1質量%(比較例8−2)、又は0.1質量%(比較例8−3)となるように、比較例8−1と同様にして作製したペレット状のポリプロピレン樹脂組成物PP/GNS(板状フィラーの含有量:10質量%)とPP((株)プライムポリマー製「プライムポリプロJ−3000GP」)とをドライブレンドし、シリンダ温度を190℃に変更した以外は比較例1−2と同様にして、板状フィラーの含有量が1質量%(比較例8−2)、又は0.1質量%(比較例8−3)のペレット状のポリプロピレン樹脂組成物PP/GNSを得た。
(比較例8−4〜8−5)
ポリプロピレン樹脂組成物全体に対して板状フィラーの含有量が0.01質量%(比較例8−4)、又は0.001質量%(比較例8−5)となるように、比較例8−3と同様にして作製したペレット状のポリプロピレン樹脂組成物PP/GNS(板状フィラーの含有量:0.1質量%)とPP((株)プライムポリマー製「プライムポリプロJ−3000GP」)とをドライブレンドし、シリンダ温度を190℃に変更した以外は比較例1−2と同様にして、板状フィラーの含有量が0.01質量%(比較例8−4)、又は0.001質量%(比較例8−5)のペレット状のポリプロピレン樹脂組成物PP/GNSを得た。
<ポリプロピレン樹脂成形体の作製>
比較例8−1〜8−5で得られたペレット状のポリプロピレン樹脂組成物PP/GNSを用い、シリンダ温度を200〜230℃に、金型温度を100℃に、射出速度を80mm/secに変更した以外は比較例1−1と同様にして、ダンベル形引張試験片(タイプA、多目的試験片)をそれぞれ作製した。
<線膨張係数の測定>
得られたダンベル形引張試験片から切出した角柱状試験片(長さ10mm×幅5mm×厚さ4mm)を用い、昇降温操作における温度の下限を−50℃に、上限を160℃に変更した以外は比較例1−1と同様にして、前記角柱状試験片の長さの変化量を測定し、PPのTg以下の温度雰囲気下での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数として−30〜0℃の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数を、Tg以上の温度雰囲気下での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数として40〜100℃の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数をそれぞれ求めた。板状フィラーの含有量と樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数との関係を図8に示す。
(比較例9−1)
ポリアミド樹脂の代わりにポリブチレンテレフタレート(PBT)(ウィンテックポリマー(株)製「Duranex2002」、ガラス転移温度:60℃、融点:225℃)を用い、シリンダ温度を245℃に変更した以外は比較例1−1と同様にして、板状フィラーの含有量が10質量%のペレット状のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物PBT/GNSを得た。
(比較例9−2〜9−3)
ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物全体に対して板状フィラーの含有量が1質量%(比較例9−2)、又は0.1質量%(比較例9−3)となるように、比較例9−1と同様にして作製したペレット状のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物PBT/GNS(板状フィラーの含有量:10質量%)とPBT(ウィンテックポリマー(株)製「Duranex2002」)とをドライブレンドし、シリンダ温度を245℃に変更した以外は比較例1−2と同様にして、板状フィラーの含有量が1質量%(比較例9−2)、又は0.1質量%(比較例9−3)のペレット状のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物PBT/GNSを得た。
(比較例9−4〜9−5)
ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物全体に対して板状フィラーの含有量が0.01質量%(比較例9−4)、又は0.001質量%(比較例9−5)となるように、比較例9−3と同様にして作製したペレット状のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物PBT/GNS(板状フィラーの含有量:0.1質量%)とPBT(ウィンテックポリマー(株)製「Duranex2002」)とをドライブレンドし、シリンダ温度を245℃に変更した以外は比較例1−2と同様にして、板状フィラーの含有量が0.01質量%(比較例9−4)、又は0.001質量%(比較例9−5)のペレット状のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物PBT/GNSを得た。
<ポリブチレンテレフタレート樹脂成形体の作製>
比較例9−1〜9−5で得られたペレット状のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物PBT/GNSを用い、シリンダ温度を230〜245℃に、金型温度を100℃に、射出速度を80mm/secに変更した以外は比較例1−1と同様にして、ダンベル形引張試験片(タイプA、多目的試験片)をそれぞれ作製した。
<線膨張係数の測定>
得られたダンベル形引張試験片から切出した角柱状試験片(長さ10mm×幅5mm×厚さ4mm)を用い、昇降温操作における温度の上限を215℃に変更した以外は比較例1−1と同様にして、前記角柱状試験片の長さの変化量を測定し、PBTのTg以下の温度雰囲気下での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数として10〜40℃の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数を、Tg以上の温度雰囲気下での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数として80〜140℃の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数をそれぞれ求めた。板状フィラーの含有量と樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数との関係を図9に示す。
(比較例10−1)
ポリアミド樹脂の代わりにポリカーボネート(PC)(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製「ユーピロンS2000UR」、ガラス転移温度:150℃)を用い、シリンダ温度を245℃に変更した以外は比較例1−1と同様にして、板状フィラーの含有量が10質量%のペレット状のポリカーボネート樹脂組成物PC/GNSを得た。
(比較例10−2〜10−3)
ポリカーボネート樹脂組成物全体に対して板状フィラーの含有量が1質量%(比較例10−2)、又は0.1質量%(比較例10−3)となるように、比較例10−1と同様にして作製したペレット状のポリカーボネート樹脂組成物PC/GNS(板状フィラーの含有量:10質量%)とPC(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製「ユーピロンS2000UR」)とをドライブレンドし、シリンダ温度を245℃に変更した以外は比較例1−2と同様にして、板状フィラーの含有量が1質量%(比較例10−2)、又は0.1質量%(比較例10−3)のペレット状のポリカーボネート樹脂組成物PC/GNSを得た。
(比較例10−4〜10−5)
ポリカーボネート樹脂組成物全体に対して板状フィラーの含有量が0.01質量%(比較例10−4)、又は0.001質量%(比較例10−5)となるように、比較例10−3と同様にして作製したペレット状のポリカーボネート樹脂組成物PC/GNS(板状フィラーの含有量:0.1質量%)とPC(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製「ユーピロンS2000UR」)とをドライブレンドし、シリンダ温度を245℃に変更した以外は比較例1−2と同様にして、板状フィラーの含有量が0.01質量%(比較例10−4)、又は0.001質量%(比較例10−5)のペレット状のポリカーボネート樹脂組成物PC/GNSを得た。
<ポリカーボネート樹脂成形体の作製>
比較例10−1〜10−5で得られたペレット状のポリカーボネート樹脂組成物PC/GNSを用い、シリンダ温度を270〜285℃に、金型温度を100℃に、射出速度を60mm/secに変更した以外は比較例1−1と同様にして、ダンベル形引張試験片(タイプA、多目的試験片)をそれぞれ作製した。
<線膨張係数の測定>
得られたダンベル形引張試験片から切出した角柱状試験片(長さ10mm×幅5mm×厚さ4mm)を用い、昇降温操作における温度の上限を130℃に変更した以外は比較例1−1と同様にして、前記角柱状試験片の長さの変化量を測定し、PCのTg以下の温度雰囲気下での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数として70〜100℃の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数を求めた。板状フィラーの含有量と樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数との関係を図10に示す。なお、PCは非晶性樹脂であり、Tg以上の温度で軟化するため、130℃以上に昇温して前記角柱状試験片の長さの変化量を測定することができず、PCのTg以上の温度雰囲気下での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数を求めることは困難であった。また、PCのTg以下の温度雰囲気下での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数として、Tg−50℃〜Tg−20℃(100〜130℃)ではなく、Tg−80℃〜Tg−50℃(70〜100℃)の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数を求めたが、測定温度範囲内において、前記角柱状試験片の長さは温度にほぼ比例しており、上記の温度範囲の違いによって樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数が大きく変わることはないと本発明者らは考えている。
図1〜図7に示した結果から明らかなように、板状フィラーを含有するポリアミド樹脂成形体は、板状フィラーの含有量が0.002〜0.5質量%の場合には、0.001質量%以下や1質量%以上の場合に比べて、樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数が小さくなり、特に、ポリアミド樹脂のTg以上の温度雰囲気下(80〜140℃)での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数が著しく小さくなることが確認された。
具体的には、図1に示した結果から明らかなように、PA66とGNSとを含有するポリアミド樹脂成形体は、樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数が、PA66のTg以下の温度雰囲気(10〜40℃)下では、PA66のみの成形体の線膨張係数(7.65×10−5/℃)の65%以下(GNSの含有量:0.002〜0.5質量%)〔好ましくは60%以下(GNSの含有量:0.03〜0.1質量%)〕、PA66のTg以上の温度雰囲気(80〜140℃)下では、PA66のみの成形体の線膨張係数(16.4×10−5/℃)の38%以下(GNSの含有量:0.002〜0.5質量%)〔好ましくは29%以下(GNSの含有量:0.003〜0.3質量%)、より好ましくは20%以下(GNSの含有量:0.01〜0.1質量%)〕となり、GNSの含有量が0.001質量%以下や1質量%以上の場合に比べて小さくなることが確認された。
図2に示した結果から明らかなように、PA66とBNとを含有するポリアミド樹脂成形体は、樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数が、PA66のTg以下の温度雰囲気(10〜40℃)下では、PA66のみの成形体の線膨張係数(7.65×10−5/℃)の68%以下(BNの含有量が0.01〜0.5質量%)〔好ましくは64%以下(BNの含有量:0.01〜0.1質量%)〕、PA66のTg以上の温度雰囲気(80〜140℃)下では、PA66のみの成形体の線膨張係数(16.4×10−5/℃)の43%以下(BNの含有量が0.01〜0.5質量%)〔好ましくは40%以下(BNの含有量:0.01〜0.3質量%)、より好ましくは35%以下(BNの含有量:0.01〜0.1質量%)〕となり、BNの含有量が0.001質量%以下や1質量%以上の場合に比べて小さくなることが確認された。
図3に示した結果から明らかなように、PA66とタルクとを含有するポリアミド樹脂成形体は、樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数が、PA66のTg以下の温度雰囲気(10〜40℃)下では、PA66のみの成形体の線膨張係数(7.65×10−5/℃)の60%以下(タルクの含有量が0.1〜0.5質量%)、PA66のTg以上の温度雰囲気(80〜140℃)下では、PA66のみの成形体の線膨張係数(16.4×10−5/℃)の33%以下(タルクの含有量が0.03〜0.5質量%)〔好ましくは30%以下(タルクの含有量:0.01〜0.3質量%)〕となり、タルクの含有量が0.001質量%以下や1質量%以上の場合に比べて小さくなることが確認された。
図4に示した結果から明らかなように、PA66とグラファイトとを含有するポリアミド樹脂成形体は、樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数が、PA66のTg以下の温度雰囲気(10〜40℃)下では、PA66のみの成形体の線膨張係数(7.65×10−5/℃)の56%以下(グラファイトの含有量:0.01〜0.5質量%)〔好ましくは54%以下(グラファイトの含有量:0.03〜0.1質量%)〕、PA66のTg以上の温度雰囲気(80〜140℃)下では、PA66のみの成形体の線膨張係数(16.4×10−5/℃)の29%以下(グラファイトの含有量:0.01〜0.5質量%)〔好ましくは25%以下(グラファイトの含有量:0.01〜0.3質量%)、より好ましくは20%以下(グラファイトの含有量:0.01〜0.1質量%)〕となり、グラファイトの含有量が0.001質量%以下や1質量%以上の場合に比べて小さくなることが確認された。
図5に示した結果から明らかなように、PA610とGNSとを含有するポリアミド樹脂成形体は、樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数が、PA610のTg以下の温度雰囲気(10〜40℃)下では、PA610のみの成形体の線膨張係数(8.73×10−5/℃)の63%以下(GNSの含有量:0.1〜0.5質量%)、PA610のTg以上の温度雰囲気(80〜140℃)下では、PA610のみの成形体の線膨張係数(19.13×10−5/℃)の36%以下(GNSの含有量:0.03〜0.5質量%)〔好ましくは33%以下(GNSの含有量:0.1〜0.3質量%)〕となり、GNSの含有量が0.001質量%以下や1質量%以上の場合に比べて小さくなることが確認された。
図6に示した結果から明らかなように、PAMXD6とGNSとを含有するポリアミド樹脂成形体は、樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数が、PAMXD6のTg以下の温度雰囲気(30〜60℃)下では、PAMXD6のみの成形体の線膨張係数(5.08×10−5/℃)の91%以下(GNSの含有量:0.1〜0.5質量%)、PAMXD6のTg以上の温度雰囲気(100〜160℃)下では、PAMXD6のみの成形体の線膨張係数(12.17×10−5/℃)の45%以下(GNSの含有量:0.03〜0.5質量%)〔好ましくは40%以下(GNSの含有量:0.1〜0.3質量%)〕となり、GNSの含有量が0.001質量%以下や1質量%以上の場合に比べて小さくなることが確認された。
図7に示した結果から明らかなように、PA6とGNSとを含有するポリアミド樹脂成形体は、樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数が、PA6のTg以下の温度雰囲気(10〜40℃)下では、PA6のみの成形体の線膨張係数(6.3×10−5/℃)の92%以下(GNSの含有量:0.002〜0.5質量%)〔好ましくは88%以下(GNSの含有量:0.003〜0.3質量%)、より好ましくは80%以下(GNSの含有量:0.01〜0.1質量%)〕、PA66のTg以上の温度雰囲気(80〜140℃)下では、PA6のみの成形体の線膨張係数(11.85×10−5/℃)の75%以下(GNSの含有量:0.003〜0.5質量%)〔好ましくは69%以下(GNSの含有量:0.01〜0.5質量%)、より好ましくは63%以下(GNSの含有量:0.01〜0.3質量%)、特に好ましくは56%以下(GNSの含有量:0.03〜0.1質量%)〕となり、GNSの含有量が0.001質量%以下や1質量%以上の場合に比べて小さくなることが確認された。
一方、図8〜図10に示した結果から明らかなように、板状フィラーを含有する、ポリプロピレン樹脂成形体、ポリブチレンテレフタレート樹脂成形体、及びポリカーボネート樹脂成形体の樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数は、板状フィラーの含有量が1質量%以下の場合には、ほぼ一定であり、板状フィラーの含有量が1質量%を超えると、低下することが確認された。
以上説明したように、本発明によれば、線膨張係数(特に、ポリアミド樹脂のガラス転移温度以上の温度雰囲気下での樹脂の流動方向(MD)の線膨張係数)が小さいポリアミド樹脂成形体を得ることが可能となる。
したがって、本発明のポリアミド樹脂組成物は、その成形体が低線膨張化されたものであるため、塗装時の焼付けや使用環境における温度変化による膨張収縮が起こりにくい塗膜や成形体を形成することができ、例えば、取り付けクリアランスを小さくするための自動車用内装材料や外装材料、外板材料等として有用であり、外観に優れた自動車用内装材や、外観や空力性能に優れた自動車用外装材や外板材を形成することができる。また、本発明のポリアミド樹脂組成物は、成形時に熱収縮しにくいため、得られるポリアミド樹脂成形体は寸法安定性に優れている。
さらに、本発明のポリアミド樹脂組成物から得られる本発明のポリアミド樹脂成形体は、荷重たわみ温度が高いため、耐熱性に優れている。また、金属との熱膨張差が小さいため、金属と接合した場合に、使用環境における温度変化(熱衝撃)による接合部の破壊が起こりにくく、長期耐久性に優れた接合部材を形成することができる。

Claims (6)

  1. ポリアミド樹脂と板状フィラーとを含有するポリアミド樹脂組成物であって、
    前記板状フィラーの含有量がポリアミド樹脂組成物全体に対して0.002〜0.5質量%であることを特徴とする低線膨張性ポリアミド樹脂組成物。
  2. 前記ポリアミド樹脂が、ポリアミド66、ポリアミド6、ポリアミド610、及びポリアミドMXD6からなる群から選択される少なくとも1種を含むものであることを特徴とする請求項1に記載の低線膨張性ポリアミド樹脂組成物。
  3. 前記板状フィラーが、グラファイト、タルク、及び窒化ホウ素からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載の低線膨張性ポリアミド樹脂組成物。
  4. 板状フィラー以外のフィラーの含有量がポリアミド樹脂組成物全体に対して1.0質量%以下であることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の低線膨張性ポリアミド樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の低線膨張性ポリアミド樹脂組成物の成形体であることを特徴とするポリアミド樹脂成形体。
  6. 前記成形体が射出成形体又は押出成形体であることを特徴とする請求項5に記載のポリアミド樹脂成形体。
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