JP2017206195A - 乗物用シート - Google Patents
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Abstract
Description
この幅方向で異なるシートの変形がコネクティングロッドに伝達されると、コネクティングロッドの回転量はシートの幅方向における一端側と他端側とで異なる。そして、コネクティングロッドの回転量の相違により、一方のリクライニング機構のロックが解除されてしまう可能性があった。
剛性を高めるための手法として、部材の厚みを増加させることが考えられる。しかしながら、部材の厚みを増加させると、シートの重量が増加するという課題が生じる。
一対のフレームは、シートの骨格を構成し、そのシートの幅方向で対向配置される。
このコネクティングロッドは、第1ロッド部と、少なくとも1つの第2ロッド部とを備える。第2ロッド部は、第1ロッド部に接続される。
このような乗物用シートによれば、外部荷重が加わった場合に、第1ロッド部と第2ロッド部との接続を解除させることができる。
しかも、乗物用シートによれば、外部荷重が加わった場合にリクライニング機構のロックが解除されることを低減するために、部材の厚みを増加させる必要がない。よって、乗物用シートによれば、シートの重量が増加することを抑制できる。
乗物用シートにおいて、接続解除促進部は、外部荷重が加わると、コネクティングロッドの径方向外側に離間して設けられた他のシート構成部材に対して、コネクティングロッドが当接する構造であってもよい。
また、コネクティングロッドは、リクライニング機構に固定されるコネクティングロッドの部位での中心軸に対して径方向の外側に偏心する偏心部を、更に備えていてもよい。この場合、接続解除促進部は、外部荷重が加わると、他のシート構成部材と偏心部とが当接するように設けられていてもよい。
さらに、偏心部は、第1連接棒において軸方向に沿って屈曲された屈曲部を有していてもよい。この場合、接続解除促進部は、外部荷重が加わると、屈曲部と他のシート構成部材とが当接するように設けられていてもよい。
そして、他のシート構成部材は、乗員荷重を受ける支持フレームであってもよい。この場合、支持フレームは、コネクティングロッドよりも乗物の前方側において前記一対のフレームの間に掛け渡されている。
[第1実施形態]
<シート構造>
図1に示すシート1は、移動体(乗物)に搭載され、人100(図4参照)が着座する。なお、本実施形態では、シート1が搭載される移動体として四輪の自動車を想定するが、シート1が搭載される移動体は、これに限るものではなく、航空機であってもよいし、列車であってもよいし、船舶であってもよい。シート1は、乗物用シートの一例である。
<シートフレーム>
シートフレーム10は、シートクッションフレーム12と、シートバックフレーム20とを備えている。
支持フレーム26は、サイドフレーム22,23の下端を接続するフレームであり、乗員荷重を受ける。支持フレーム26は、シート1の幅方向と直交する断面の形状が略U字に形成されている。そして、支持フレーム26は、フレーム側突出部28を備えている。フレーム側突出部28は、支持フレーム26においてU字に形成された部位のうち、シート1の前側に位置する板状の部位である。このフレーム側突出部28は、シート1の後方に向けて突出するように折り曲げられている。
このうち、シートブラケット6は、シート1の左側において、シート1を車両に取り付けるブラケットである。シートブラケット6は、サイドフレーム14におけるシート1の中心側の面から下方に向けて延出される。
コネクティングロッド34は、一対のリクライニング機構32,33が連動するように一対のリクライニング機構32,33を連接する棒状の部材である。ここで言う連接には、連結して動力を伝達することを含む。
図3に示すように、第1ロッド部36は、棒状の部材である。第1ロッド部36は、柱状の中央部37と、両端において角柱状に形成された挿入部38とを備えている。角柱状は、四角柱であってもよいし、三角柱であってもよいし、五角柱以上の多角柱であってもよい。
第2ロッド部40,41は、各々、リクライニング機構32,33に接続される接続部42と、第1ロッド部36の挿入部38が嵌合される嵌合部43とを備えている。嵌合部43の各々は、第1ロッド部36の挿入部38が係合する軸方向に沿った角柱状の窪みを有している。
なお、第1ロッド部36と第2ロッド部40,41との接続を解除するとは、回転力を伝達不可能な状態とするという意味である。
<シートの作用・効果>
シート1の作用及び効果について、図4〜図7を参照して説明する。
しかも、シート1によれば、後方への外部荷重が加えられた場合にリクライニング機構32,33のロック状態が解除されることを低減するために剛性を高める必要がない。換言すると、シート1においては、剛性を高めるために、部材の厚みを増加させる必要がない。よって、シート1によれば、シート1の重量が増加することを抑制できる。
特に、シート1における支持フレーム26は、フレーム側突出部28を備えている。
[第1実施形態の変形例]
上記実施形態におけるフレーム側突出部28は、平板状に形成されていたが、フレーム側突出部28の形状は、これに限るものではない。
これにより、第1ロッド部36と第2ロッド部41(または第2ロッド部40)との接続が解除される状態を、より早期に実現でき、リクライニング機構32,33のロック状態が解除されることをより低減できる。
[第2実施形態]
本実施形態のシートは、第1実施形態のシート1とは、コネクティングロッド34における第1ロッド部が異なる。本実施形態においては、第2実施形態のシート1と同様の構成には、同一の符号を付して説明を省略し、第1実施形態のシート1とは異なる第1ロッド部を中心に説明する。
図9に示す第1ロッド部70は、棒状の部材である。第1ロッド部70は、柱状の中央部72と、一端において角柱状に形成された挿入部74とを備えている。
<第2実施形態の作用・効果>
なお、本実施形態の接続解除促進部45においては、図10に示すように、後方への外部荷重がシート1に加わっていない場合には、支持フレーム26におけるフレーム側突出部28と、第1ロッド部70の偏心部76とが非接触となるように配置されている。例えば、フレーム側突出部28と第1ロッド部70の偏心部76とが、図10中の距離a分、離間するように配置される。
なお、本実施形態のシート1では、レバーが操作されてコネクティングロッド34を回転させても、第1ロッド部70の偏心部76がフレーム側突出部28に非接触となるように配置されている。このため、シート1によれば、レバーを操作してシートバック54の傾倒角度を変更する場合に、リクライニング機構33(または、リクライニング機構32)に回転力が伝達されないことを低減できる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
また、上記実施形態では、他のフレーム構成部材として、支持フレーム26を想定していたが、他のフレーム構成部材はこれに限るものではなく、後方への規定値以上の荷重が加わると、コネクティングロッド34に当接して押圧する部材であれば、どのような部材であってもよい。この場合、他のフレーム構成部材は、専用に設けられていてもよいし、シートフレーム10を構成する他の部材によって構成されていてもよい。
Claims (5)
- シートの骨格を構成し、該シートの幅方向で対向配置される一対のフレームと、
該一対のフレームの前記シート幅方向両側に配置され、ロック状態においてシートバックの傾倒角度を保持し、操作が加わると前記ロック状態が解除される一対のリクライニング機構と、
前記一対のリクライニング機構が連動するように前記一対のリクライニング機構を連接する棒状のコネクティングロッドと、を備え、
前記コネクティングロッドは、
第1ロッド部と、
前記第1ロッド部に接続される少なくとも1つの第2ロッド部と、を備え、
外部荷重が加わると、前記第1ロッド部と前記第2ロッド部との接続を解除させる接続解除促進部を、更に備える、乗物用シート。 - 前記接続解除促進部は、前記外部荷重が加わると、前記コネクティングロッドの径方向外側に離間して設けられた他のシート構成部材に対して、前記コネクティングロッドが当接する構造である、請求項1に記載の乗物用シート。
- 前記コネクティングロッドは、前記リクライニング機構に固定される前記コネクティングロッドの部位での中心軸に対して径方向の外側に偏心する偏心部を、更に備え、
前記接続解除促進部は、前記外部荷重が加わると、前記他のシート構成部材と前記偏心部とが当接するように設けられている、請求項2に記載の乗物用シート。 - 前記偏心部は、前記第1ロッド部において軸方向に沿って屈曲された屈曲部を有し、
前記接続解除促進部は、前記外部荷重が加わると、前記屈曲部と前記他のシート構成部材とが当接するように設けられている、請求項3に記載の乗物用シート。 - 前記他のシート構成部材は、乗員荷重を受ける支持フレームであり、
前記支持フレームは、
前記コネクティングロッドよりも前方側において前記一対のフレームの間に掛け渡されており、
前記コネクティングロッドに対して近接するように突出するフレーム側突出部を、更に備え、
前記接続解除促進部は、前記外部荷重が加わると、前記フレーム側突出部と前記コネクティングロッドとが当接するように設けられている、請求項2から請求項4までのいずれか一項に記載の乗物用シート。
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