JP2017206053A - 空調用レジスタ - Google Patents

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伸弘 寺井
正起 大竹
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正起 大竹
春樹 長坂
Haruki Nagasaka
春樹 長坂
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Abstract

【課題】笛吹音の発生を効果的に抑えることのできる空調用レジスタを提供する。【解決手段】笛吹音が発生し易くなる程度に通風路15が開放される傾動位置までシャットダンパ30が傾動したときにおいて、凸部35の断面におけるリテーナ10の内面に最も近い点を「P1」とし、シール部40の断面におけるリテーナ10の内面に最も近い点を「P2」とする。これら点P1,P2は、シャットダンパ30の延設方向と直交する方向における断面上に配置され、且つ空調用空気Gの通風方向における断面上に配置される点である。点P1と点P2との距離のうちの、シャットダンパ30の延設方向における距離を「A」とし、同延設方向と直交する方向における距離を「B」とする。この場合、距離Aと距離Bとの関係が、関係式「0.75(A+1.00)−1.00≦B≦0.75(A+1.00)+2.00」と関係式「5.00≦A≦15.00」とを満たす。【選択図】図1

Description

本発明は、空調用空気の通風路を開放および閉鎖するシャットダンパが設けられた空調用レジスタに関する。
車両のインストルメントパネルには、空調装置から送られてきた空調用空気を吹出す空調用レジスタが組込まれている。空調用レジスタは筒状のリテーナを有しており、このリテーナの内部は空調用空気が通過する通風路として機能する。
また、こうしたリテーナの内部に、傾動可能なシャットダンパを設けることが多用されている。このシャットダンパの傾動を通じて、通風路を開放して空調用空気の吹出しを許容する状態(開放状態)と、通風路を閉鎖して空調用空気の吹出しを禁止する状態(閉鎖状態)とが切り替えられる。
さらに、シャットダンパの外縁に軟質の材料(例えばウレタン材料やゴム材料)ならなるシール部を取り付けることが提案されている。こうした空調用レジスタでは、シャットダンパによって通風路を閉鎖する際に、シャットダンパ外縁のシール部が弾性変形しつつリテーナの内面に押し付けられるため、通風路の閉鎖が安定した状態で行われる。
ここで、シャットダンパが設けられた空調用レジスタでは、シャットダンパが若干開いてリテーナ内面との隙間が狭くなっているときに、その狭い隙間を空調用空気が高速で通過することに起因して笛吹音が発生することがある。
こうした笛吹音を抑えるための構成としては、特許文献1に記載の空調用レジスタが知られている。この空調用レジスタでは、風向調整用の複数のフィンがリテーナの内部に傾動可能な状態で支持されており、それらフィンの隙間を空調用空気が高速で通過することに起因して笛吹音が発生するため、この笛吹音の発生を抑えるべくフィンにおける上記隙間の近傍に突起が設けられている。この突起により、上記隙間に流入する空調用空気の流れの一部が遮られて乱れが生じる。これにより、上記隙間を通過する空調用空気の流れのエネルギーが低下して、笛吹音の発生が抑えられる。
特開2011−251663号公報
シャットダンパを有する空調用レジスタでは、シャットダンパの先端とリテーナの内面との隙間の近傍において突出する形状の突起を同シャットダンパに一体に設けることにより、その隙間を通過する空調用空気の流れに乱れを生じさせることが可能になるため、笛吹音の発生を抑える効果を見込める。ただし、上述した外縁にシール部が取り付けられたシャットダンパでは、上記隙間の近傍に突起を設けることが難しい。そのため、単にシャットダンパに突起を設けたとしても、突起と隙間との距離が遠くなる分だけ同隙間を通過する空調用空気の流れを乱す効果は限定的になり、笛吹音の発生を抑える効果も限定的になってしまう。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、笛吹音の発生を効果的に抑えることのできる空調用レジスタを提供することにある。
上記課題を解決するための空調用レジスタは、内部が空調用空気の通風路になる筒状のリテーナと、板状をなすとともに前記リテーナの内部に傾動可能に支持されて、その傾動を通じて前記通風路を開放する状態と閉鎖する状態とを切り替えるシャットダンパと、前記シャットダンパの下流端に取り付けられた軟質の材料からなるシール部と、前記シャットダンパの下流端から間隔を置いた位置に、前記閉鎖する状態において上流側に突出する形状で、前記シャットダンパに一体形成された凸部と、を有し、笛吹音が発生し易くなる程度に前記通風路が開放される傾動位置まで前記シャットダンパが傾動したときに、前記シャットダンパの延設方向と直交する方向、且つ前記空調用空気の通風方向の断面において前記凸部における前記リテーナの内面に最も近い点と前記シール部における前記リテーナの内面に最も近い点との距離のうちの、前記延設方向の距離を「A」とし、前記延設方向と直交する方向の距離を「B」とすると、それら距離Aおよび距離Bが、関係式「0.75(A+1.00)−1.00≦B≦0.75(A+1.00)+2.00」と関係式「5.00≦A≦15.00」とを満たす値に設定されてなる。
空調用レジスタでは、シャットダンパに一体の凸部の突出量(上記距離B)が小さいと、空調用空気の流れを遮ることができず、空調用空気の流れに適度の乱れを生じさせることができないため、笛吹音の発生を抑えることはできない。凸部の突出量を適度に大きくすることにより、空調用空気の流れに適度の乱れが生じて、笛吹音の発生が抑えられるようになる。また、凸部の突出量を大きくし過ぎると、この凸部が通風路の流路抵抗になって圧力損失が大きくなるため、空調装置の性能低下を招いてしまう。
一方、シャットダンパの延設方向におけるシール部の下流端と凸部の突端との距離(上記距離A)を適度に短くすると、シール部の下流端とリテーナ内面との隙間に対して適度に近い位置に凸部が配置されるようになる。これにより、凸部によって乱れが生じた空調用空気の流れがその状態を保ったまま上記隙間に流れ込むようになるため、同隙間を通過する空調用空気の流れに十分な乱れを生じさせて、笛吹音の発生が抑えられるようになる。そして、基本的には、上記距離Aが短いほど、突出量の小さい凸部によって、上記隙間を通過する空調用空気の流れに十分な乱れを生じさせることが可能になり、笛吹音の発生が抑えられるようになる。ただし、上記距離Aを短かくし過ぎると、上記隙間にごく近い位置に凸部が配置されてしまい、同隙間を通過する空調用空気の流れに適度の乱れを生じさせることができなくなるために、笛吹音の発生を抑えられなくなってしまう。また、上記距離Aを長くし過ぎると、凸部の突出量を大きくしないと笛吹音の発生が抑えられなくなるため、同凸部による圧力損失が大きくなってしまう。
そして、発明者等によって行われた各種実験の結果、上記関係式を満たすように距離Aと距離Bとを設定することにより、凸部を設けることによる通風路の圧力損失の増大を適正レベルに抑えつつ上記隙間を通過する空調用空気の流れに適度の乱れを生じさせることができるようになることが確認された。したがって上記空調用レジスタによれば、笛吹音の発生を効果的に抑えることができる。
本発明の空調用レジスタによれば、笛吹音の発生を効果的に抑えることができる。
一実施形態の空調用レジスタを示す図であり、(a)は空調用レジスタの内部構造を示す平断面図、(b)は図1(a)の一部を拡大して示す平断面図。 同空調用レジスタの内部構造を示す側断面図。 同空調用レジスタの内部構造を空調用空気の通過態様とともに示す平断面図。 距離と突出量と騒音との関係を測定した結果の一例を示すグラフ。 距離および突出量を設定可能な範囲を示すグラフ。
以下、空調用レジスタの一実施形態について説明する。
図1(a)および図2に示すように、空調用レジスタは、リテーナ10、複数のフィン21,22、およびシャットダンパ30を備えている。
リテーナ10は、硬質の樹脂材料により、車両上下方向に延びる一対の縦壁部11,12(図1(a))と車両幅方向に延びる一対の横壁部13,14(図2)とからなる四角筒状に形成されている。このリテーナ10における縦壁部11,12と横壁部13,14との境界部分は、同リテーナ10の外方に膨らむ円弧状に湾曲している。リテーナ10の内部空間は、空調装置(図示略)から送られてくる空調用空気Gの流路(以下、通風路15)になっている。また、通風路15における空気流れ方向下流側(図1(a)および図2の右側)の端部は、車室内に空調用空気Gが吹出す吹出口16になっている。
複数のフィン21,22は、複数の下流側フィン21と複数の上流側フィン22とからなる。
複数の下流側フィン21は、それぞれ平板形状をなしている。それら下流側フィン21は、通風路15における吹出口16の近傍に、空調用空気Gの流通方向と交差する方向(車幅方向)に延びるように、上下方向において間隔を置いた状態で配置されている。各下流側フィン21は、リテーナ10の縦壁部11,12に傾動可能な状態で支持されている。これら下流側フィン21は、長尺状の連結ロッド23(図1(a))によって連結されている。この連結ロッド23により、全ての下流側フィン21が同期した状態で傾動するようになっている。
複数の上流側フィン22は、それぞれ平板形状をなしている。それら上流側フィン22は、通風路15における下流側フィン21よりも空気流れ方向上流側(図1(a)および図2の左側)に、空調用空気Gの流通方向と上記下流側フィン21の傾動軸との両者に交差する方向(上下方向)に延びるように、車幅方向において間隔を置いた状態で配置されている。各上流側フィン22は、リテーナ10の横壁部13,14に傾動可能な状態で支持されている。これら上流側フィン22は、長尺状の連結ロッド24(図2)によって連結されている。この連結ロッド24により、全ての上流側フィン22が同期した状態で傾動するようになっている。
複数の下流側フィン21のうちの1つには、吹出口16からの空調用空気Gの吹出し方向を変更する際に乗員によって操作される操作ノブ25が取り付けられている。この操作ノブ25を、下流側フィン21とともに上下方向に傾けることにより、各下流側フィン21を上下方向に傾動させることが可能になっている。また操作ノブ25は、複数の上流側フィン22のうちの1つに連結されるとともに、車幅方向にスライド可能な状態で下流側フィン21に取り付けられている。そして、この操作ノブ25を下流側フィン21に対してスライド操作することにより、各上流側フィン22を車幅方向に傾動させることが可能になっている。本実施形態の空調用レジスタでは、空調用空気Gが、下流側フィン21および上流側フィン22の各傾きに応じた方向に流れて吹出口16から吹出すようになる。
シャットダンパ30は略四角形の板状をなしている。シャットダンパ30は、通風路15における上流側フィン22よりも上流側において、リテーナ10の横壁部13,14に傾動可能な状態で支持されている。このシャットダンパ30の傾動軸と上流側フィン22の傾動軸とは平行の関係にある。なお本実施形態の空調用レジスタは、シャットダンパ30の配設部分における通風路15の断面積が数千平方ミリメートル程度(本実施形態では、5000平方ミリメートル)のものに適用される。
シャットダンパ30の上流端(対向縁部31)と下流端(対向縁部32)とには、軟質の材料(例えばスポンジ等の軟質の発泡体)からなるシール部40が取り付けられている。詳しくは、シャットダンパ30の対向縁部31,32の先端面には、上下方向に延びる係止溝33がそれぞれ形成されている。そして、この係止溝33にシート状のシール部40の端部を嵌め込んだ状態で、同シール部40をシャットダンパ30の端部ともどもステープラーの針41で留めることにより、シール部40はシャットダンパ30に固定されている。これらシール部40は、一方の端部全体がシャットダンパ30の端部から外方に向けて突出した状態になっている。このようにしてシール部40がシャットダンパ30の対向縁部31,32にそれぞれ取り付けられている。なお、シール部40の上下方向における両端部は、リテーナ10における縦壁部11,12と横壁部13,14との境界部分と同様に、同シャットダンパ30外方に向けて膨らむ円弧状に湾曲している。
リテーナ10には、シャットダンパ30を傾動させる際に操作される操作ダイヤル34(図2)が取り付けられている。この操作ダイヤル34とシャットダンパ30とはリンク機構およびギヤ機構を介して連結されている。そして、操作ダイヤル34が乗員によって回動操作されると、その回動がリンク機構やギヤ機構を介してシャットダンパ30に伝達されて、同シャットダンパ30が傾動する。
図1(a)に示すように、シャットダンパ30は、開位置(実線で示す位置)と閉位置(2点鎖線で示す位置)との間で傾動可能になっている。シャットダンパ30は、開位置では、両縦壁部11,12の間でそれら縦壁部11,12と平行な状態または平行に近い状態、表現を変えると、空調用空気Gの通風方向に沿った状態になって、通風路15を大きく開放する。一方、シャットダンパ30は、閉位置では、空調用空気Gの流通方向に対して大きく傾斜した状態になる。このときシャットダンパ30の対向縁部31,32に取り付けられたシール部40の先端がリテーナ10の縦壁部11,12の内面に押し付けられた状態になる。したがって、このときシャットダンパ30は通風路15を閉鎖する。
図1(a)、図1(b)および図2に示すように、シャットダンパ30には、その下流端(対向縁部32)から若干の間隔(本実施形態では、4.00mm)を置いた位置に凸部35が一体に形成されている。凸部35は、シャットダンパ30が閉位置になったときに上流側になる面(受け面36)から同シャットダンパ30の延設方向と直交する方向に突出する形状で、シャットダンパ30の対向縁部32に沿うように、車両上下方向において受け面36の上端から下端まで延びている。
以下、本実施形態の空調用レジスタの基本動作について説明する。
図1(a)に2点鎖線で示すように、シャットダンパ30が閉位置にあるときには、通風路15が同シャットダンパ30によって閉鎖される。このときには通風路15での空調用空気Gの流通が遮断されて、吹出口16からの空調用空気Gの吹出しが停止される。また、このときシール部40がリテーナ10の縦壁部11,12に接触することにより、シャットダンパ30と縦壁部11,12との間がシールされる。
一方、図1(a)に実線で示すように、シャットダンパ30が開位置にあるときには、通風路15が全開となり、空調用空気Gがシャットダンパ30を境として、車幅方向の両側に分かれて流れる。そして、シャットダンパ30を通過した空調用空気Gは、上流側フィン22および下流側フィン21に沿って流れた後、吹出口16から吹出す。
他方、図3に示すように、シャットダンパ30が閉位置から若干開かれた状態では、同シャットダンパ30は空調用空気Gの流通方向(図3の左右方向)に対して傾斜した状態になる。このとき空調用空気Gの一部は、図3中に実線の矢印で示すように、シャットダンパ30の上流側の面(受け面36)に当たって偏向されるとともに、同受け面36に沿って下流側に流れるようになる。また、空調用空気Gの中には、縦壁部12の内面に沿って下流側へ流れるものもある。そして、これらの空調用空気Gがシャットダンパ30の対向縁部32(詳しくは、シール部40)とリテーナ10の縦壁部12との隙間Fに集まって流入する。このとき上記隙間Fが狭くなっていることもあり、同隙間Fを通過する空調用空気Gの流速が速くなってしまう。
そして、仮にシャットダンパ30に凸部35が形成されていないと、図3中に2点鎖線の矢印で示すように、隙間Fからシャットダンパ30の下流側に向けて高速で放出される空調用空気Gの流れによって渦流が発生して、この渦流に起因して笛吹音が発生してしまい、乗員に不快感を与えるおそれがある。
これに対して、本実施形態では、シャットダンパ30の対向縁部32近傍に、同シャットダンパ30が閉位置になったときに上流側に突出する形状の凸部35が形成されている。そのため、図3中に実線の矢印で示すように、シャットダンパ30の受け面36に沿って流れる空調用空気Gは、同シャットダンパ30の対向縁部32付近を通過する際に、すなわち隙間Fに到達する直前に、凸部35の上流側の面に突き当たる。これにより、シャットダンパ30の受け面36に沿う空調用空気Gの流れは、受け面36から離間する方向に偏向されながら(流れを乱されながら)、縦壁部12の内面に近づくようになる。また、シャットダンパ30の受け面36に沿って流れる空調用空気Gの勢いは、凸部35の側面に突き当たることによって弱められるようになる。
こうしたことから、空調用空気Gが上記隙間Fを通過する際の流速は、凸部35が設けられていないものにおける流速よりも遅くなる。したがって、隙間Fからシャットダンパ30の下流側に向けて放出される空調用空気Gの勢いが弱くなって、シャットダンパ30の下流側において渦流が発生しなくなる(あるいは発生したとしても勢いの弱い渦流しか発生しなくなる)ため、笛吹音の発生が抑えられるようになる。
ここで、本実施形態では、シール部40が、ステープラーを用いてシャットダンパ30の対向縁部32に固定される。そのため、そうしたステープラーによるシール部40の固定作業に際して邪魔になる部分、すなわちシャットダンパ30の対向縁部32におけるステープラーの針41が留められる部分の周辺や同部分よりも先端側の部分には、凸部35を形成することができない。したがって、凸部35を上記隙間Fの近傍に設けることが難しい。
こうしたことから本実施形態の空調用レジスタでは、凸部35と隙間Fとの距離が遠くなり易く、その分だけ隙間Fを通過する空調用空気Gの勢いを弱める効果が限定的になることによって、笛吹音の発生を抑える効果が限定的になるおそれがある。
以下では、笛吹音が発生し易くなる程度に通風路15が開放される傾動位置(図3に示す傾動位置)までシャットダンパ30が傾動したときにおいて、図1(b)に示すように、凸部35の断面におけるリテーナ10の内面に最も近い点を「P1」とし、シール部40の断面におけるリテーナ10の内面に最も近い点を「P2」とする。なお、これら点P1,P2は、シャットダンパ30の延設方向と直交する方向における断面上に配置され、且つ空調用空気Gの通風方向における断面上に配置される点である。そして、それら点P1と点P2との距離のうちの、シャットダンパ30の延設方向における距離を「A」とし、同延設方向と直交する方向における距離を「B」とする。本実施形態では、笛吹音を効果的に抑えるために、距離Aおよび距離Bが関係式「B=0.75(A+1.00)」を満たす値に設定されている。具体的には、距離Aが「9.00mm」に設定されるとともに、距離Bが「7.50mm」に設定されている。
以下、このように距離Aおよび距離Bを設定した理由について図4および図5を参照しつつ説明する。発明者等は、距離Aと距離Bとを様々な値に変更しつつ、空調用レジスタの使用時における騒音を測定する実験を行った。なお図4は、そうした実験の結果の一例として、距離Aを9.00mmとし、距離Bを「1.50〜7.50mm」の範囲で変更して騒音を測定した結果を示している。
図4および図5に示すように、距離B(言い換えれば、凸部35の突出量)が以下の関係式(1)を満たす値よりも小さい領域(図4では、B=1.50mm、またはB=5.50mm)では、乗員が気になる程度に騒音が大きくなってしまう。

B=0.75(A+1.00)−1.00…(1)

これはシャットダンパ30に一体の凸部35の突出量が小さいと、シャットダンパ30の受け面36に沿って流れる空調用空気Gの流れを凸部35によって適度に遮ることができずに、空調用空気Gの流れに適度の乱れを生じさせることができないためと考えられる。
距離Bを徐々に大きくしていった場合、距離Bが関係式(1)を満たす値よりも小さい領域では、基本的に、騒音のレベルが大きい状態で殆ど変化しない。ただし、距離Bが関係式(1)を満たす値に近い領域では、距離Bが関係式(1)を満たす値に近づくのに伴って騒音のレベルが急速に小さくなり、距離Bが関係式(1)を満たす値(図4では、距離B=6.5)になると、騒音のレベルが乗員の気にならない程度になる。
そして、距離Bが上記関係式(1)を満たす値以上の値になる領域では、乗員が気にならない程度に騒音が小さくなる。さらには、距離Bが以下の関係式(2)を満たす値以上の値になる領域(図4では、距離B=6.5)では、騒音が十分に小さくなることが分かった。

B=0.75(A+1.00)…(2)

これは、凸部35の突出量が適度に大きくなると、シャットダンパ30の受け面36に沿って流れる空調用空気Gの流れが凸部35によって遮られることによって同空調用空気Gの流れに適度の乱れが生じて、隙間Fを通過する空調用空気Gの流速が低くなり、笛吹音の発生が抑えられるようになるためと考えられる。
一方、距離Bが以下の関係式(3)を満たす値よりも大きい領域においても、騒音は乗員が気にならない程度に小さくなる。

B=0.75(A+1.00)+2.00…(3)

ただし、この領域では、空調用空気Gの流量低下による空調性能の低下を招くことが分かった。これは、凸部35の突出量を大きくし過ぎると、この凸部35が通風路15の流路抵抗になって圧力損失が大きくなってしまうためと考えられる。
また、距離Bが前記関係式(1)を満たす値以上の値であっても、距離Aが「5.00mm」よりも短い領域では、乗員が気になる程度に騒音が大きくなってしまうことが分かった。これは、凸部35の突出量を大きくしたところで、前記隙間Fのごく近い位置に凸部35が配置されてしまい、同隙間Fを通過する空調用空気Gの流れに適度の乱れを生じさせることができないためだと考えられる。
さらに、距離Bが前記関係式(1)を満たす値以上の値であっても、距離Aが「15.00mm」よりも長い領域では、空調用空気Gの流量低下による空調性能の低下を招くことも分かった。これは、距離Aを長くし過ぎると、凸部35の突出量を大きくしないと騒音のレベルを適度に抑えられなくなることから、同凸部35が通風路15の流路抵抗になって圧力損失が大きくなるためと考えられる。
本実施形態の空調用レジスタでは、基本的には、距離Aが短いほど、突出量の小さい凸部35により、上記隙間Fを通過する空調用空気Gの流れに十分な乱れを生じさせることが可能になって、渦流の発生、ひいては笛吹音の発生が抑えられるようになる。そして、距離Aを適度に短くすると(5.00≦A≦15.00)、上記隙間Fに対して適度に近い位置に凸部35が配置されるようになる。これにより、凸部35によって乱れが生じた空調用空気Gの流れがその状態を保ったまま上記隙間Fに流れ込むようになるため、同隙間Fを通過する空調用空気Gの流れに十分な乱れを生じさせて、笛吹音の発生が抑えられるようになる。
こうしたことから、以下の関係式(4)および(5)を満たすように距離Aと距離Bとを設定することにより(図5に一点鎖線で示す範囲Sの値)、凸部35を設けることによる通風路15の圧力損失の増大を適正レベルに抑えつつ上記隙間Fを通過する空調用空気Gの流れに適度の乱れを生じさせることができるようになると云える。

5.00≦A≦15.00…(4)
0.75(A+1.00)−1.00≦B
≦0.75(A+1.00)+2.00…(5)

本実施形態の空調用レジスタでは、距離Aおよび距離Bが、上記範囲Sの値の中でも、関係式(3)および(4)を満たす値(詳しくは、A=「9.00mm」、B=「7.50mm」)に設定されている。そのため、距離Aおよび距離Bを、騒音のレベルを十分に小さくすることの可能な値(すなわち、関係式(3)を満たす値以上の値になる領域)の中でも、同距離B(凸部35の突出量)を小さい値にすることの可能な値にすることができる。したがって、笛吹音の発生を十分に抑えながらも、通風路15の圧力損失を好適に小さくして空調性能の低下を抑えることができる。このように本実施形態の空調用レジスタでは、笛吹音の発生を効果的に抑えることができる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・下流側フィン21および上流側フィン22の数や形状、それら下流側フィン21および上流側フィン22を操作するための機構の構造は、任意に変更することができる。
・上記実施形態の空調用レジスタは、下流側フィンや上流側フィンがリテーナに固定されるタイプの空調用レジスタなどにも適用可能である。
・シール部40としては、軟質の材料によって形成されたものであれば、スポンジ以外の材料(例えば合成ゴム材料)によって形成されたものを採用することができる。
・シール部40をシャットダンパ30に固定する方法は、ステープラーの針41以外の部材(金属線など)をシャットダンパ30およびシール部40に貫通させるとともに変形させて固定する方法や、シャットダンパ30の一部を塑性変形させてシール部40を挟み込んだ状態で固定する方法など、任意に変更可能である。
・凸部35をシャットダンパ30の上端から下端まで延びる形状に形成することに限らず、シャットダンパ30の上端部分や下端部分には凸部35を形成しないようにするなど、シャットダンパ30の上端から下端までの範囲の一部に凸部35を設けるようにしてもよい。
・距離Aおよび距離Bは、関係式(4)および(5)を満たす値であれば、任意の値に変更することができる。
10…リテーナ、11,12…縦壁部、13,14…横壁部、15…通風路、16…吹出口、21…下流側フィン、22…上流側フィン、23,24…連結ロッド、25…操作ノブ、30…シャットダンパ、31,32…対向縁部、33…係止溝、34…操作ダイヤル、35…凸部、36…受け面、40…シール部、41…針。

Claims (1)

  1. 内部が空調用空気の通風路になる筒状のリテーナと、
    板状をなすとともに前記リテーナの内部に傾動可能に支持されて、その傾動を通じて前記通風路を開放する状態と閉鎖する状態とを切り替えるシャットダンパと、
    前記シャットダンパの下流端に取り付けられた軟質の材料からなるシール部と、
    前記シャットダンパの下流端から間隔を置いた位置に、前記閉鎖する状態において上流側に突出する形状で、前記シャットダンパに一体形成された凸部と、を有し、
    笛吹音が発生し易くなる程度に前記通風路が開放される傾動位置まで前記シャットダンパが傾動したときに、前記シャットダンパの延設方向と直交する方向、且つ前記空調用空気の通風方向の断面において前記凸部における前記リテーナの内面に最も近い点と前記シール部における前記リテーナの内面に最も近い点との距離のうちの、前記延設方向の距離を「A」とし、前記延設方向と直交する方向の距離を「B」とすると、それら距離Aおよび距離Bが、関係式「0.75(A+1.00)−1.00≦B≦0.75(A+1.00)+2.00」と関係式「5.00≦A≦15.00」とを満たす値に設定されてなる空調用レジスタ。
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