JP2020173052A - レジスタ - Google Patents
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Abstract
Description
以下、本願のレジスタを、自動車等の空調や換気に用いるレジスタ10に具体化した一実施形態である第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。尚、以下の説明では、図1に示すように、本実施形態のレジスタ10における送風方向の下流側(即ち、車室側)を前方とし、送風方向の上流側(即ち、空調装置側)を後方として説明する。また、以下の説明では、レジスタ10の前方においてレジスタ10と正対した使用者の視点を用いて、上下方向及び左右方向を定義し説明する。また、図1は、操作ノブ45を初期位置に配置し、前フィン15を左右方向に沿わせ、後フィン17を上下方向に沿わせ、空調空気の吹出方向を変更しない状態(以下、ニュートラル状態という場合がある)を示している。
図1は、本実施形態のレジスタ10の斜視図である。図2は、レジスタ10の背面図である。図3は、図2に示すA−A線で切断した断面を示す断面図である。図4は、図2に示すB−B線で切断した断面を示す断面図である。なお、図3及び図4は、一部の部材(アーム45Aやダンパプレート19など)についてはその端面を図示している。本実施形態のレジスタ10は、例えば、自動車等の車室前方に配置されるインストルメントパネルに配設され、空調装置で調節された空調空気を車室内に吹き出す装置である。図1〜図4に示すように、レジスタ10は、リテーナ11と、ベゼル13と、前フィン15と、後フィン17と、ダンパプレート19等を備えている。
レジスタ10は、複数(本実施形態では3つ)の前フィン15を備えている。3つの前フィン15は、略同様の形状をなしている。複数の前フィン15は、ベゼル13の空気吹出口31(ベゼル13とリテーナ11の接続部分)の内側に配置されている。前フィン15は、左右方向に長い板状をなしている。前フィン15の平面は、ニュートラル状態において、前後方向及び左右方向と略平行をなしている。前フィン15は、左右方向の両端の各々にフィン軸33(図1参照)が形成されている。
図4に示すように、前フィン15の上流側であって、リテーナ11の内部には、複数(本実施形態では、7本)の後フィン17が配置されている。複数の後フィン17の各々は、上下方向に延び、上下方向及び前後方向と略平行な平面を有する略板状をなしている。複数の後フィン17の各々は、ニュートラル状態において、厚さ方向で対向する一対の平面を左右方向で対向させ、互いに平行な状態で配設されている。
図4及び図5に示すように、後フィン17の後方側(上流側)であって、リテーナ11の送風路21内にはダンパプレート19が設けられている。ダンパプレート19は、左右方向に長い板状をなし、リテーナ11により上下方向へ回転可能に保持されている。ダンパプレート19は、ベゼル13に設けられた操作ダイヤル49と連結されており、操作ダイヤル49の回転に合わせて上下方向へ回転する。ダンパプレート19は、回動して送風路21を開閉し、空調空気を供給又は停止する。
次に、後フィン17の詳細な構成について説明する。図6及び図7に示すように、本実施形態の後フィン17は、3つの第1可動フィン53と、4つの第2可動フィン54とを有する。第1及び第2可動フィン53,54は、左右方向において交互に配置されている。左右方向における中央の第1可動フィン53は、操作ノブ45に連結される機構(リンク軸51)を除いて他の第1可動フィン53と同様の構成となっている。また、第2可動フィン54は、上流側の縁部の構造を除いて第1可動フィン53と同様の構成となっている。このため、以下の説明では、まず、左右方向における中央の第1可動フィン53について説明する。第2可動フィン54の説明において、第1可動フィン53と同様の構成については、その説明を適宜省略する。また、第1及び第2可動フィン53,54をまとめて説明する場合は、後フィン17と称して説明する。
(1)本実施形態のレジスタ10は、空気吹出口31が形成されたベゼル13と、空気吹出口31に連通する筒状をなし、送風方向22へ空調空気(空気の一例)を送風する送風路21を有するリテーナ11と、送風路21内に設けられ、回転可能に設けられる複数の後フィン17と、を備えている。複数の後フィン17は、第1可動フィン53と、第1可動フィン53と形状の異なる第2可動フィン54と、を有している。第1可動フィン53は、送風方向22に交差する軸方向56へ延びる板状をなす第1本体部57と、軸方向56における第1本体部57の両端のそれぞれに設けられ第1本体部57をリテーナ11に対して回転可能に支持する第1フィン軸58と、を有している。同様に、第2可動フィン54は、第2本体部71と、第2フィン軸72と、を有している。そして、第1本体部57の送風方向22における長さが、第2本体部71の送風方向22における長さと異なっている(図6参照)。
上記実施形態では、後フィン17に溝部67を設けたが、設けなくとも良い。例えば、図14の第2実施形態の後フィン17に示すように、第1可動フィン53及び第2可動フィン54は、溝部67を有しない構成でも良い。あるいは、第1可動フィン53又は第2可動フィン54のどちらか一方に溝部67を形成しても良い。このような構成であっても、第1及び第2上流側縁部57A,71Aの形状を変え、軸方向56の直交方向や送風方向22における第1及び第2本体部57,71の長さを変えることで、騒音の低減を図ることができる。
また、上記実施形態では、第1及び第2上流側縁部57A,71Aを傾斜させることで、第1及び第2本体部57,71の長さを変えていたが、これに限らない。例えば、図15〜図17の第3実施形態に示すように、第1及び第2上流側縁部57A,71Aを軸方向56と平行な面で形成しても良い。第3実施形態の後フィン17Aは、軸方向56に長い略長方形の板状をなしている。第1及び第2上流側縁部57A,71Aは、軸方向56に沿って形成されている。第1上流側縁部57Aと第1フィン軸58の軸中心との間の距離L3(図16参照)は、軸方向56の何れの位置においても一定距離となっている。また、第2上流側縁部71Aと第2フィン軸72の軸中心との間の距離L4(図17参照)は、軸方向56の何れの位置においても一定距離となっている。そして、第2可動フィン54の距離L4は、第1可動フィン53の距離L3に比べて短くなっている。即ち、第1可動フィン53の第1本体部57は、第2可動フィン54の第2本体部71に比べて、軸方向56の直交方向において長くなっている。距離L4は、例えば、第1実施形態の距離L2(図8参照)と同一長さである。また、距離L3は、例えば、距離L4の約1.1倍の長さである。このような第3実施形態の後フィン17Aにおいても、上記した第1実施形態と同様に、騒音を低減する効果を得ることができる。
第3実施形態の複数の後フィン17Aの各々は、左右方向に並んで配置されている。第1フィン軸58と第2フィン軸72とは、互いに平行で、且つ左右方向に並んで配置されている(図15参照)。そして、第1フィン軸58から第1上流側縁部57Aまでの距離L3(図16参照)が、第2フィン軸72から第2上流側縁部71Aまでの距離L4(図17参照)に比べて長くなっている。これによれば、上流から流れてきた空調空気は、第2可動フィン54(第2上流側縁部71A)と衝突する位置に比べて、送風方向22における上流側で第1可動フィン53(第1上流側縁部57A)と衝突する。これにより、第1及び第2可動フィン53,54の上流側で渦78の発生を効果的に抑制できる。
上記した第1実施形態では、溝部67によって第1面64と第2面65の表面を流れようとする空調空気の流れを変更し、渦78の発生の抑制等を図ったが、これに限らない。例えば、図18〜図20に示す第4実施形態のように、後フィン17Bの表面に凹部81を形成しても良い。第4実施形態の後フィン17Bは、上記した第3実施形態と同様に、軸方向56に直交する方向に沿った長さL3,L4が異なっている。
第4実施形態の第1面64,73及び前記第2面65,74の各々には、複数の凹部81が形成されている。複数の凹部81は、第1面64,73及び第2面65,74の平面視において円形をなし、第1面64,73及び第2面65,74の全体に形成され、互いに隣接して形成されている。これによれば、第1及び第2本体部57,71の両面には、円形の凹部81(ディンプル)が複数且つ隣接して形成される。第1面64,73及び第2面65,74に沿って流れようとする空調空気は、凹部81によって流れが変化する。これにより、第1及び第2可動フィン53,54の下流側において渦78の発生の抑制や、発生した渦78の崩壊の助長を図れ、効果的に騒音を低減できる。
例えば、本願の可動フィンは、前フィン15でも良い。例えば、送風方向22における前フィン15の長さを、互いに異なる長さにしても良い。例えば、前フィン15の上流側縁部を傾斜した形状にしても良い。
また、レジスタ10は、前フィン15を備えなくとも良い。
また、上記したレジスタ10が有する部材の数、形状等は一例であり、適宜変更可能である。例えば、レジスタ10は、1枚の前フィン15を備えても良く、4枚以上の前フィン15を備えても良い。また、レジスタ10は、2枚や8枚以上の後フィン17を備えても良い。
また、第1可動フィン53と第2可動フィン54とは、交互に並んでいなくとも良い。
また、本願のレジスタは、自動車に用いられる装置に限らず、例えば、家屋の空調や換気に用いられる装置でも良い。
Claims (6)
- 空気吹出口が形成されたベゼルと、
前記空気吹出口に連通する筒状をなし、送風方向へ空気を送風する送風路を有するリテーナと、
前記送風路内に設けられ、回転可能に設けられる複数の可動フィンと、
を備え、
前記複数の可動フィンは、
第1可動フィンと、
前記第1可動フィンと形状の異なる第2可動フィンと、
を有し、
前記第1可動フィンは、
前記送風方向に交差する交差方向へ延びる板状をなす第1本体部と、前記交差方向における前記第1本体部の両端のそれぞれに設けられ前記第1本体部を前記リテーナに対して回転可能に支持する第1フィン軸と、
を有し、
前記第2可動フィンは、
前記交差方向へ延びる板状をなす第2本体部と、前記交差方向における前記第2本体部の両端のそれぞれに設けられ前記第2本体部を前記リテーナに対して回転可能に支持する第2フィン軸と、
を有し、
前記第1本体部の前記送風方向における長さが、
前記第2本体部の前記送風方向における長さと異なっている、レジスタ。 - 前記複数の可動フィンの各々は、
一方向に並んで配置され、前記第1可動フィンと前記第2可動フィンとが交互に並んで配置される、請求項1に記載のレジスタ。 - 前記第1可動フィンは、
前記送風方向における前記第1本体部の上流側に第1上流側縁部を有し、
前記第1上流側縁部は、
前記交差方向における一端側から他端側へ行くに従って、前記送風方向における上流側から下流側へ傾斜する形状をなし、
前記第2可動フィンは、
前記送風方向における前記第2本体部の上流側に第2上流側縁部を有し、
前記第2上流側縁部は、
前記第1上流側縁部とは逆に、前記交差方向における前記他端側から前記一端側へ行くに従って、前記送風方向における上流側から下流側へ傾斜する形状をなす、請求項1又は請求項2に記載のレジスタ。 - 前記複数の可動フィンの各々は、
一方向に並んで配置され、
前記第1フィン軸と前記第2フィン軸とは、
互いに平行で、且つ前記一方向に並んで配置され、
前記第1可動フィンは、
前記送風方向における前記第1本体部の上流側に第1上流側縁部を有し、
前記第2可動フィンは、
前記送風方向における前記第2本体部の上流側に第2上流側縁部を有し、
前記第1フィン軸から前記第1上流側縁部までの距離が、
前記第2フィン軸から前記第2上流側縁部までの距離に比べて長い、請求項1又は請求項2に記載のレジスタ。 - 前記第1可動フィンの前記第1本体部は、
厚さ方向で対向する第1面及び第2面を有し、
前記第1面及び前記第2面の各々には、
複数の溝部が形成され、
前記複数の溝部の各々は、
前記第1本体部を厚さ方向へ凹設して形成され、前記送風方向へ延び、前記交差方向において並んで配置され、
前記第1面の前記複数の溝部は、
前記第2面の前記複数の溝部と、前記交差方向においてずれた位置に設けられる、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のレジスタ。 - 前記第1可動フィンの前記第1本体部は、
厚さ方向で対向する第1面及び第2面を有し、
前記第1面及び前記第2面の各々には、
複数の凹部が形成され、
複数の凹部は、
前記第1面及び前記第2面の平面視において円形をなし、前記第1面及び前記第2面の全体に形成され、互いに隣接して形成される、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のレジスタ。
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