JP7493358B2 - レジスタ - Google Patents

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Description

本発明は、自動車室内等の換気や空調の空気吹出口に使用されるレジスタに関し、レジスタの風切り音の発生を低減しつつ、送風の指向性を確保することができるレジスタに関する。
自動車の室内の換気や空調の空気吹き出し口に使用されるレジスタとして、従来、下記特許文献1において、内部に空気を供給する通風路が形成されたリテーナと、通風路内に配置され、風向を調節する複数のフィンが回動可能に並設されたルーバと、を有するレジスタが知られている。このレジスタは、フィンの上流側の縁部に、多数の鋸歯を並設した鋸歯状部が形成され、この鋸歯状部が供給空気の流れを積極的に乱して不規則かつ小さな渦流を形成させることにより、レジスタ内での大きな渦流の形成を防止する。これにより、このレジスタは、レジスタの風切り音の低減を図るものである。
特開2019-098878号公報
自動車の室内に配設されるレジスタは、調整された空気を搭乗者に送風するものであり、風向を調整するフィンを上下左右に振ることによって、送風の方向を調整する。
しかしながら、特許文献1に記載の従来のレジスタは、風向を調節するフィンの多数の鋸歯の並設された鋸歯状部が形成されていることによって、大きな渦流の形成を防止し、ひいてはレジスタの風切り音の低減を図ることができるものの、可動フィンを正面方向から上下左右に振った状態では送風の指向性が低下することについて検討されているものではなかった。
すなわち、図16に示すように、従来のレジスタは、後フィン50(フィン)の鋸歯状部56に並設された多数の鋸歯57の間には多数の切欠部58が形成されているため、たとえば、後フィン50を正面方向から左右に最大の振り角で振り、フィンの上流側縁部を通風路13の内壁14に当接させたとしても、内壁14と後フィン50上流側縁部との間に、多数の切欠部58による隙間59が生じる。隙間59が生じることによって、従来のレジスタの通風路を流れる空気は、隙間59を通り抜け、通風路13の内壁14の表面に沿って流れる。内壁14の表面に沿って流れる空気は、内壁14に沿った方向である正面方向への指向性が強いものであり、後フィン50を振り方向に最大の振り角で回動させた際の送風方向が隙間59を通る空気流により乱される。このため、従来のレジスタは、フィン(後フィン50)を振り方向に回動させた際の指向性が十分でないという問題点があった。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、レジスタの風切り音の発生を低減しつつ、フィンを正面方向から振り方向に回動させた際の送風の指向性を確保することができるレジスタを提供することを目的とする。
本発明に係るレジスタは、リテーナ内の通風路に、風向を調節する複数のフィンを回動可能に並設したルーバが設けられ、該ルーバを振ったとき、該フィンの上流側の縁部が該通風路の内壁に接近するレジスタであって、
少なくとも1枚の該フィンの上流側の縁部長手方向に、半円柱面が設けられ、
該フィンは、該半円柱面における該縁部の頂点を通る長手方向の直線の両側に、多数の切欠凹部が長手方向に沿って交互に設けられた凹凸縁部を備える、ことを特徴とする。
本発明のレジスタによれば、通風路に流れる空気は、フィンの上流側の縁部を流れる際、一部の空気が凹凸縁部の切欠凹部に流れ、切欠凹部に流れた空気の流れる方向が変化させられ、供給空気の流れを積極的に乱して不規則かつ小さな渦流を形成させる。これにより、フィンの縁部での大きな渦流の形成が抑制され、レジスタの風切り音の低減を図ることができる。また、通風路の内壁に接近するフィンの上流側の縁部の頂点を通る長手方向の直線の上には、切欠凹部が現れないため、フィンの上流側の縁部は、直線状の壁となる。このため、ルーバを振ったとき、直線状のフィンの上流側の縁部が、通風路の内壁に接近してほぼ内壁との間の隙間を塞ぎ、リテーナの内壁の表面に沿って真直ぐ流れる空気の量を抑制する。このため、本発明のレジスタは、ルーバのフィンを振り方向に回動させた際、直進する空気流により送風方向が乱される不具合が抑制され、ルーバを振り方向に回動させた際の送風の指向性を確保することができる。
ここで、上記レジスタにおいて、前記切欠凹部は、内面が略直角に交わる2面を有している構成とすることができる。
これによれば、凹部形状に流れた空気は、内面が略直角に交わる2面によって流れる方向が的確に変化させられ、供給空気の流れをより積極的に乱して不規則かつ小さな渦流を形成させる。これにより、レジスタの風切り音の低減をより図ることができる。
また、上記レジスタにおいて、前記フィンは、複数並設され、前記凹凸縁部を設けたフィンを除き、少なくとも1枚のフィンが上流側の縁部に複数の鋸歯を長手方向に並設した鋸歯状部を備える、構成とすることができる。
これによれば、鋸歯状部を備えるフィンは、鋸歯が供給空気の流れをより積極的に乱して不規則かつ小さな渦流を形成させ、レジスタの風切り音の低減をより促進することができ、且つ、凹凸縁部を備えるフィンと共に、風切り音の低減をより図ることができる。
また、上記レジスタにおいて、前記凹凸縁部を設けた前記フィンが、前記リテーナ内の前記通風路の前記内壁寄りに配置され、該フィンを最大の振り角まで回動させたときに、該フィンの凹凸縁部が該通風路の該内壁に接近する、構成とすることができる。
これによれば、ルーバを最大の振り角まで振ったとき、直線状のフィンの上流側の縁部が、通風路の内壁に接近して、内壁との隙間を略閉塞し、リテーナの内壁の表面に沿って真直ぐ流れる空気が遮断される。このため、ルーバのフィンを振り方向に最大の振り角まで回動させた際、直進する空気流により送風方向が乱される不具合が解消され、ルーバを振り方向に最大の振り角まで回動させた際の送風の指向性を確保することができる。
本発明に係るフィンは、レジスタのリテーナ内に、回動可能に軸支されるフィンであって、
該フィンは、上流側の縁部長手方向に、半円柱面が設けられ、該半円柱面における該縁部の頂点を通る長手方向の直線の両側に、多数の切欠凹部が長手方向に沿って交互に設けられた凹凸縁部を備える、ことを特徴とする。
本発明のフィンによれば、通風路に流れる空気は、フィンの上流側の縁部を流れる際、一部の空気が凹凸縁部の切欠凹部に流れ、切欠凹部に流れた空気の流れる方向が変化させられ、供給空気の流れを積極的に乱して不規則かつ小さな渦流を形成させる。これにより、レジスタ内での大きな渦流の形成を防止し、レジスタの風切り音の低減を図ることができる。また、通風路の内壁に接近するフィンの上流側の縁部の頂点を通る長手方向の直線の上には、切欠凹部が現れないため、フィンの上流側の縁部は、直線状の壁となる。このため、通風路の内壁寄りに配置され、ルーバを振ったとき、直線状のフィンの上流側の縁部が、通風路の内壁に接近して、内壁との隙間をほぼ塞ぎ、リテーナの内壁の表面に沿って真直ぐ流れる空気の量を抑制する。このため、フィンを振り方向に回動させた際、直進する空気流により送風方向が乱される不具合が抑制され、ルーバを振り方向に回動させた際の送風の指向性を確保することができる。
本発明のレジスタによれば、レジスタの風切り音の発生を低減しつつ、フィンを正面から振り方向に回動させた際の送風の指向性を確保することができる。
本発明の第1実施形態のレジスタの正面側から見た斜視図である。 同レジスタの分解斜視図である。 Aは凹凸縁部を備える後フィンの平面図、Bはその左側面図、Cはその背面図である。 Aは同フィンの背面側から見た斜視図、Bはその凹凸縁部の部分拡大図である。 Aは図3CのV-V線断面図、Bはその上流側端部の部分拡大図である。 Aは切欠凹部の拡大側面図、Bはその他実施形態の切欠凹部の拡大側面図、Cはその他実施形態の切欠凹部の拡大側面図である。 Aは鋸歯状部を備える後フィンの平面図、Bはその左側面図、Cはその背面図である。 後可動ルーバの分解斜視図である。 後フィンとリンクバーの背面側から見た斜視図である。 本発明の第2実施形態の後フィンとリンクバーの背面側から見た斜視図である。 本発明の第3実施形態の後フィンとリンクバーの背面側から見た斜視図である。 本発明の第4実施形態の後フィンとリンクバーの背面側から見た斜視図である。 Aは操作ノブが嵌合された前フィンの平面図、Bはその背面側から見た斜視図である。 縦フィンを正面方向に向けたときの図1のXIV-XIV断面図である。 縦フィンを左に回動させたときの図1のXIV-XIV断面図である。 従来のレジスタの縦フィンを左に回動させたときの同レジスタの背面側から見た部分拡大図付きの斜視図である。
以下、本発明の第1実施形態に係るレジスタを図面に基づいて説明する。図1、図2に示すように、このレジスタは、略方形断面のダクト状で、内部に通風路13を有し、筐体となるリテーナ12と、リテーナ12の前部に嵌着されるベゼル11とを備えている。リテーナ12内は、通風路13とベゼル11の空気吹出口11aとが連通して設けられている。空気吹出口11aの内側(上流側)には、クロスフィン型となる前可動ルーバ2と後可動ルーバ4が、フィンを相互に直交配置して備えられている。第1実施形態に係るレジスタは、自動車のフロントダッシュボードのセンターに配置され、前席の左右の搭乗者にそれぞれ送風を行なうレジスタであって、左側の搭乗者に送風を行なうレジスタを例に説明する。なお、本明細書において、レジスタの各部の前後は、前が吹出口側(下流側)で、後が吸入口側(上流側)であり、上下左右は、搭乗者が着座した状態から見た上下左右と同じとする。
前可動ルーバ2は、図1に示すように、リテーナ12内の前部側に設けられている。図2に示すように、横方向の3枚の前フィン21は、左右両端部に設けられたフィン支軸21aを介して、回動可能(上下に傾動可能)に軸支されている。前フィン21のフィン支軸21aを回動可能にするために、前フィン21の左右のフィン支軸21aは、左軸受部22と右軸受部23によって軸支されている。各前フィン21は、1本のリンクバー24によって各前フィン21の連結軸(図示せず)が連結され、全ての前フィン21が同期してその向きを上下に変え得る構造となっている。
上下方向の中央の前フィン21には、図1、図13に示すように、スライドノブ3が左右に摺動可能に外嵌されている。スライドノブ3は、上下別体に成形され、中央の前フィン21に対して左右に摺動可能に上下から嵌着される。スライドノブ3の後部には、1組の係合脚部34aを備えるアーム部材34が設けられ、図14、図15に示すように、アーム部材34が後可動ルーバ4の左右方向の中心の後フィン50の前側に設けられた被連係部44を左右に傾動させることにより、各後フィン50を左右に傾動させるようになっている。これにより、スライドノブ3は、スライドノブ3に指を当てて前可動ルーバ2を上下に傾動させることができるとともに、左右方向にスライドさせて、後可動ルーバ4を左右に傾動させることができる。
図14に示すように、実施形態のレジスタは、通風路13の左右方向の中心線CLVに対して、空気吹出口11aの左右方向の中心線CLOが左にずれている。このため、スライドノブ3の後端部は、アーム部材34がスライドノブ3の右側に設けられ、図13Bに示す如く、左側は平坦な形状となっている。スライドノブ3の後端部の左側端部に、供給空気の流れを積極的に乱す乱流突起35が設けられ、送風時、スライドノブ3の後部に流れる供給空気の流れを積極的に乱して不規則かつ小さな渦流を形成させる。これにより、スライドノブ3の後部によって生じる大きな渦流の形成を防止し、レジスタの風切り音の低減を図ることができる。
前可動ルーバ2の後側のリテーナ12内には、図1、図2に示すように、後可動ルーバ4が設けられている。後可動ルーバ4は、5枚の後フィン50を縦方向に間隔をおいて配置し、図8に示すように、各後フィン50は、上下に配設された上軸受部42と下軸受部43に対し、後フィン50の上下のフィン支軸50aを介して回動可能に軸支される。各後フィン50の上端側には連結軸50bが突設され、連結軸50bにはリンクバー41が連結され、全ての後フィン50が同期してその向きを左右に変え得る構造となっている(図14、図15)。
後可動ルーバ4の左右方向の中央に位置する1本の後フィン50の前側には、スライドノブ3のアーム部材34と連係する被連係部44が設けられ(図8)、図14、図15に示すように、スライドノブ3を左右方向に摺動させたとき、後可動ルーバ4の各後フィン50の向きがそれぞれ左右に調整される構造となっている。これにより、スライドノブ3は、その上下の回動操作により、前可動ルーバ2の各前フィン21の向きを上又は下に調整し、その左右の摺動操作により、後可動ルーバ4の各後フィン50の向きを左又は右に調整することができる。
後可動ルーバ4の各後フィン50は、上流側の縁部の形状の違いにより、凹凸縁部51を備える後フィン50と鋸歯状部56を備える後フィン50の2種類が使用される。第1実施形態に係るレジスタは、図8、図9に示すように、右側の3枚が凹凸縁部51を備える後フィン50で構成され、左側の2枚が鋸歯状部56を備える後フィン50で構成されている。
鋸歯状部56を備える後フィン50は、図7に示すように、上流側の縁部に鋸歯状部56を備え、鋸歯状部56は、後フィン50の上流側の縁部に、多数の鋸歯57が並設されている。後フィン50の上流側の縁部に、鋸歯状部56が形成されることによって、鋸歯状部56が供給空気の流れを積極的に乱して不規則かつ小さな渦流を形成させ、レジスタ内での大きな渦流の形成を防止し、レジスタの風切り音の半減を図ることができる。鋸歯状部56の鋸歯57の高さH(図7B)は2~15mmであり、鋸歯状部56の鋸歯57と鋸歯57のピッチP(図7B)は2~12mmである。これにより、風切り音の低減を好適に図ることができる。
凹凸縁部51を備える後フィン50は、図3~図5に示すように、上流側の縁部に凹凸縁部51を備える。凹凸縁部51は、後フィン50の上流側縁部が長手方向の半円柱面50dをベースとし、図4Bに示す如く、半円柱面50dの長手方向の後縁部の頂点を通る直線Lから左右両側に、多数の切欠凹部52が長手方向に沿って左右両側に交互に形成されている。図5Bに示すように、切欠凹部52は、内面に、前後方向の縦断面53と左右方向の横断面54との2面を有し、縦断面53と横断面54とが略直角に交わり(外角α≒90°)、横断面54と後フィン50の側面50cとが略直角に交わり(内角β≒90°)、縦断面53と後フィン50の半円柱面50dとが略直角に交わる(内角γ≒90°)。通風路13の上流から流れる空気は、後フィン50の上流側縁部にて、一部の空気が凹凸縁部51の切欠凹部52に流れる。切欠凹部52に流れた空気は、縦断面53と横断面54とが形成する略直角により流れる方向が変化させられ、切欠凹部52に流れない空気の送風方向である後フィン50の側面50cの方向(主送風方向)に対して、横断面54から略直角に交わる。このため、切欠凹部52に流れた空気は、主送風方向を流れる空気の流れを積極的に乱して不規則かつ小さな渦流を形成する。これにより、後フィン50の上流側縁部での大きな渦流の形成が抑制され、レジスタの風切り音の低減を図ることができる。
切欠凹部52の形状は、第1実施形態のレジスタでは、図4B、図6Aに示すように、上流側が開口したコ字状形状としたが、図6Bに示す上流側が広く開口したコ字状形状、図6Cに示す上流側が開口した半円形状や、これらの組み合わせを採用することもできる。
凹凸縁部51を備える後フィン50の上流側となる後縁部の頂点を通る長手方向の直線Lの上には、切欠凹部52が現れないため、フィンの上流側となる後縁部は、直線状の壁となる。このため、後可動ルーバ4を左に最大限に振ったとき、図15に示すように、最も右側に配置された凹凸縁部51を備える後フィン50の上流側となる後縁部の直線状の壁が、通風路13の右側の内壁14に接近してほぼ内壁14との間の隙間を塞ぎ、通風路13の内壁14の表面に沿って真直ぐ流れる空気の量を抑制する。通風路13の左側の内壁14の表面に沿って真直ぐ流れる空気は、最も左側に配置された後フィン50の下流側となる前縁部の直線状の壁が、通風路13の左側の内壁14に接近してほぼ内壁14との間の隙間を塞ぎ、通風路13の内壁14の表面に沿って真直ぐ流れる空気の量を抑制する。このため、実施形態に係るレジスタは、後可動ルーバ4の後フィン50を左に最大限に回動させた際、直進する空気流により送風方向が乱される不具合が抑制され、後可動ルーバ4を振り方向(左)に回動させた際の送風の指向性を確保することができる。
実施形態に係るレジスタは、後フィン50の上流側縁部に、凹凸縁部51を設けた場合、鋸歯状部56を設けた場合、何れの後フィン50であっても、不規則で小さな渦流を生じさせ風切り音を低下させることができるが、レジスタの大きさ、形状、送風量又は送風速度により、後フィン50の上流側縁部の凹凸縁部51及び鋸歯状部56の組み合わせを設定することができる。なお、風切り音を低減する効果は、凹凸縁部51を備える後フィン50より、鋸歯状部56を備える後フィン50の方が優れている。
第1実施形態に係るレジスタは、自動車のフロントダッシュボードのセンターに配置され、前席の左右の搭乗者にそれぞれ送風を行なうレジスタであって、左側の搭乗者に送風を行なうレジスタである。このため、後可動ルーバ4の後フィン50を右に最大限に回動させた際の送風の指向性については考慮されていない。つまり、右側の搭乗者には、第1実施形態に係るレジスタの右側に、第1実施形態に係るレジスタと左右対称のレジスタが配置され、この左右対称のレジスタが後可動ルーバ4を振り方向(右)に回動させた際の送風の指向性を確保することになる。
製造時、レジスタは、図2に示すように、ダンパ7(ダンパプレート71及びダンパプレート71の開閉の操作を行なうダイヤルノブ72)が装着されたリテーナ12内の上流側に、前方から、後可動ルーバ4が、その上軸受部42と下軸受部43をリテーナ12内の上壁部と下壁部に挿入して嵌着される。後可動ルーバ4の下流側には、前可動ルーバ2が、その左軸受部22と右軸受部23をリテーナ12内の左壁部と右壁部に挿入して嵌着される。ベゼル11は最後にリテーナ12の前部に嵌着され、組立てが完了する。この状態で、前可動ルーバ2のスライドノブ3のアーム部材34が、後可動ルーバ4の中央の後フィン50の被連係部44に係合する(図14、図15)。これにより、操作者は、スライドノブ3の上下に回動操作することによって、前可動ルーバ2の各前フィン21の向きを上又は下に調整することができ、左右に摺動操作することによって、後可動ルーバ4の各後フィン50の向きを左又は右に調整することができる。つまり、スライドノブ3は上下方向と水平方向とについて、風向を調整することができる。
上記構成のレジスタは、自動車の車内のダッシュボードのセンター部分に、そのリテーナ12の後端部を図示しない通風ダクトに接続するようにして装着される。通風ダクトから送られる空気は、リテーナ12内の通風路13から空気吹出口11aを通して吹き出される。
空気の吹出向きを上または下に調整する場合、スライドノブ3を上または下に操作すると、前可動ルーバ2の各前フィン21がフィン支軸21aを軸に上または下に回動して、その向きが上下に変化し、レジスタは、空気の吹出方向が上下に調整される。空気の吹出向きを左右に調整する場合、スライドノブ3を左または右に摺動操作すると、図14、図15に示すように、スライドノブ3後部のアーム部材34が、被連係部44を介して、後可動ルーバ4の左右方向中央に位置する1本の後フィン50を左または右に回動させる。後可動ルーバ4の全ての後フィン50は、リンクバー41(図8、図9)を介して、その左右の向きが所定の角度範囲で変化し、レジスタは、空気の吹出方向が左右に調整される。
通風ダクトから送られる空気は、リテーナ12内の通風路13から空気吹出口11aを通して吹き出される。このとき、上流側の縁部に鋸歯状部56を備える後フィン50の表面に流れる空気は、鋸歯状部56が供給空気の流れを積極的に乱して不規則かつ小さな渦流を形成させ、レジスタ内での大きな渦流の形成を防止し、レジスタの風切り音の半減を図る。また、上流側の縁部に凹凸縁部51を備える後フィン50の表面に流れる空気は、一部の空気が凹凸縁部51の切欠凹部52に流れ、切欠凹部52内で流れる方向が変化させられ、供給空気の流れを積極的に乱して不規則かつ小さな渦流を形成させ、後フィン50の縁部での大きな渦流の形成が抑制され、レジスタの風切り音の低減を図る。
図15は、後可動ルーバ4の後フィン50を左に最大限回動させたときのレジスタの水平方向の断面図である。このとき、最も右側に配置された凹凸縁部51を備える後フィン50の上流側となる後縁部の直線状の壁が、通風路13の右側の内壁14に接近してほぼ内壁14との間の隙間を塞ぎ、通風路13の内壁14の表面に沿って真直ぐ流れる空気の量を抑制する。また、最も左側に配置された後フィン50の下流側となる前縁部の直線状の壁が、通風路13の左側の内壁14に接近してほぼ内壁14との間の隙間を塞ぎ、通風路13の内壁14の表面に沿って真直ぐ流れる空気の量を抑制する。このため、本発明のレジスタは、後可動ルーバ4の後フィン50を左に最大限に回動させた際、直進する空気流により送風方向が乱される不具合が抑制され、後可動ルーバ4を振り方向に回動させた際の送風の指向性が確保される。
次に、本発明の第2~第4実施形態に係るレジスタを図10~図12に基づいて説明する。これらレジスタは、第1実施形態に係るレジスタとは後可動ルーバ4の後フィン50の組み合わせが異なる。
第2~第4実施形態に係るレジスタは、左右両端部の後フィン50が共に凹凸縁部51を備える後フィン50である。これにより、後フィン50を左に最大限に回動させた際、最も右側に配置された後フィン50の上流側となる後縁部の直線状の壁が、通風路13の右側の内壁14に接近してほぼ内壁14との間の隙間を塞ぎ、通風路13の内壁14の表面に沿って真直ぐ流れる空気の量を抑制する。後フィン50を右に最大限に回動させた際、最も左側に配置された後フィン50の上流側となる後縁部の直線状の壁が、通風路13の左側の内壁14に接近してほぼ内壁14との間の隙間を塞ぎ、通風路13の内壁14の表面に沿って真直ぐ流れる空気の量を抑制する。つまり、後可動ルーバ4を左右それぞれに回動させた際の送風の指向性が確保されるものである。
第2実施形態に係るレジスタは、図10に示すように、全ての後フィン50が凹凸縁部51を備える後フィン50であり、後フィン50に鋸歯状部56を備えていないため、風切り音を低減する効果は第1実施形態に係るレジスタより劣るが、送風量又は送風速度を抑えた仕様に適するものである。
第3実施形態に係るレジスタは、図11に示すように、左右両端部と中央が凹凸縁部51を備える後フィン50であり、それぞれの間となる左右両端部からそれぞれ2枚目が鋸歯状部56を備える後フィン50である。2枚の後フィン50が鋸歯状部56を備えているため、第2実施形態に係るレジスタと比して、風切り音を低減する効果に優れるものである。
第4実施形態に係るレジスタは、図12に示すように、第3実施形態に係るレジスタの2枚の鋸歯状部56を備える後フィン50の1枚について凹凸縁部51を備える後フィン50に変更したものである。1枚の後フィン50が鋸歯状部56を備えているため、第2実施形態に係るレジスタと比して、風切り音を低減する効果に優れるが、第3実施形態に係るレジスタと比すると劣るものである。
2…前可動ルーバ、3…スライドノブ、4…後可動ルーバ、7…ダンパ、11…ベゼル、11a…空気吹出口、12…リテーナ、13…通風路、14…内壁、21…前フィン、21a…フィン支軸、22…左軸受部、23…右軸受部、24…リンクバー、34…アーム部材、34a…係合脚部、35…乱流突起、41…リンクバー、42…上軸受部、43…下軸受部、44…被連係部、50…後フィン、50a…フィン支軸、50b…連結軸、50c…側面、50d…半円柱面、51…凹凸縁部、52…切欠凹部、53…縦断面、54…横断面、56…鋸歯状部、57…鋸歯、58…切欠部、59…隙間、71…ダンパプレート、72…ダイヤルノブ、CLO…中心線(空気吹出口)、CLV…中心線(通風路)、H…高さ、L…直線、P…ピッチ、α…外角、β…内角、γ…内角。

Claims (4)

  1. リテーナ内の通風路に、風向を調節する複数のフィンを回動可能に並設したルーバが設けられ、該ルーバを振ったとき、該フィンの上流側の縁部が該通風路の内壁に接近するレジスタであって、
    少なくとも1枚の該フィンの上流側の縁部長手方向に、半円柱面が設けられ、
    該フィンは、該半円柱面における該縁部の頂点を通る長手方向の直線の両側に、多数の切欠凹部が長手方向に沿って交互に設けられた凹凸縁部を備える、ことを特徴とするレジスタ。
  2. 前記切欠凹部は、内面が略直角に交わる2面を有していることを特徴とする請求項1に記載のレジスタ。
  3. 前記フィンは、複数並設され、前記凹凸縁部を設けたフィンを除き、少なくとも1枚のフィンが上流側の縁部に複数の鋸歯を長手方向に並設した鋸歯状部を備える、ことを特徴とする請求項1に記載のレジスタ。
  4. 前記凹凸縁部を設けた前記フィンが、前記リテーナ内の前記通風路の前記内壁寄りに配置され、該フィンを最大の振り角まで回動させたときに、該フィンの凹凸縁部が該通風路の該内壁に接近する、ことを特徴とする請求項1に記載のレジスタ。
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