JP3215056U - レジスタ - Google Patents
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Abstract
【課題】レジスタの風切り音の発生を低減しつつ、送風の指向性を確保することができるレジスタを提供する。【解決手段】レジスタは、リテーナ2内に、風向を調節する複数のフィン50を回動可能に並設した後可動ルーバ5が設けられ、フィン50の上流側の縁部に多数の鋸歯61を並設した鋸歯状部60が形成されている。後可動ルーバ5のフィン50を振り方向に最大の振り角まで回動させた際、鋸歯状部60が当接するリテーナ2の内壁21の部位に、内壁21と該鋸歯状部60とから生じる隙間を略閉塞する鋸歯受部22が形成されている。【選択図】図9
Description
本考案は、自動車室内等の換気や空調の空気吹出口に使用されるレジスタに関し、レジスタの風切り音の発生を低減しつつ、送風の指向性を確保することができるレジスタに関する。
車室内の換気や空調の空気吹き出し口に使用されるレジスタとして、従来、下記特許文献1において、内部に空気供給路が形成されたリテーナと、空気供給路内に配置された風向調節羽根と、を有するレジスタが知られている。このレジスタは、風向調節羽根の供給空気に対する上流縁部および/または下流縁部に、複数の切欠部が形成され、この切欠部が供給空気の流れを積極的に乱して不規則かつ小さな渦流を形成させることにより、レジスタ内での大きな渦流の形成を防止するものである。これにより、このレジスタは、レジスタの風切り音の低減を図るものである。
自動車の室内に配設されるレジスタは、調整された空気を搭乗者に送風するものであり、フィン(風向調節羽根)を上下左右に振ることによって、送風の方向を調整する。
しかしながら、特許文献1に記載の従来のレジスタは、フィンに複数の切欠部が形成されているため、フィンを、正面方向から左右に最大の振り角で振り、フィンの上流側縁部をリテーナの内壁に当接させた際に、図15に示す如く、リテーナ2の内壁21とフィン50との間に、複数の切欠部65による隙間62が生じる。隙間62が生じることによって、上記レジスタの通風路を流れる空気は、隙間62を通り抜け、リテーナ2の内壁21の表面に沿って流れる。内壁21の表面に沿って流れる空気は、内壁21に沿った方向である正面方向への指向性が強いものであり、フィン50を振り方向に最大の振り角で回動させた際の送風方向が隙間62を通る空気流により乱される。このため、上記レジスタは、フィンを振り方向に最大の振り角で回動させた際の指向性が十分でないという問題点があった。
本考案は、上述の点に鑑みてなされたものであり、レジスタの風切り音の発生を低減しつつ、フィンを正面方向から振り方向に大きく回動させた際の送風の指向性を確保することができるレジスタを提供することを目的とする。
本考案に係るレジスタは、
リテーナ内に、風向を調節する複数のフィンを回動可能に並設したルーバが設けられ、該フィンの上流側の縁部に多数の鋸歯を並設した鋸歯状部が形成されたレジスタにおいて、
該ルーバの該フィンを振り方向に最大の振り角まで回動させた際、該鋸歯状部が当接する該リテーナの内壁の部位に、該内壁と該鋸歯状部とから生じる隙間を略閉塞する鋸歯受部が形成されていることを特徴とする。
リテーナ内に、風向を調節する複数のフィンを回動可能に並設したルーバが設けられ、該フィンの上流側の縁部に多数の鋸歯を並設した鋸歯状部が形成されたレジスタにおいて、
該ルーバの該フィンを振り方向に最大の振り角まで回動させた際、該鋸歯状部が当接する該リテーナの内壁の部位に、該内壁と該鋸歯状部とから生じる隙間を略閉塞する鋸歯受部が形成されていることを特徴とする。
本考案のレジスタによれば、ルーバのフィンを振り方向に最大の振り角まで回動させた際、鋸歯状部が当接する内壁の部位に、内壁と鋸歯状部とから生じる隙間を略閉塞する鋸歯受部が形成されているため、鋸歯受部によって、内壁と鋸歯状部とから生じる隙間が略閉塞され、リテーナの内壁の表面に沿って真直ぐ流れる空気が遮断される。このため、ルーバのフィンを振り方向に最大の振り角で回動させた際、直進する空気流により送風方向が乱される不具合が解消され、ルーバを振り方向に最大の振り角で回動させた際の送風の指向性を確保することができる。
ここで、上記レジスタにおいて、前記鋸歯受部には、前記鋸歯状部と咬合して前記隙間を略閉塞する三角凸部が、間隔をおいて突設されている構成とすることができる。
これによれば、内壁と鋸歯状部とから生じる隙間が三角凸部によって閉塞されるため、内壁に沿った、正面方向への指向性が強い空気の流れが遮断され、フィンを振り方向に最大の振り角で回動させた際の指向性を確保することができる。
また、本考案に係るレジスタは、
リテーナ内に、風向を調節する複数のフィンを回動可能に並設したルーバが設けられ、該フィンの上流側の縁部に多数の鋸歯を並設した鋸歯状部が形成されたレジスタにおいて、
該ルーバの各々の該フィンは、長手方向と平行に設けた回動軸により回動可能に軸支された回動フィンと、該回動フィンの上流側に折り曲げ可能に連結され、多数の鋸歯を並設した鋸歯状部を上流側に設けたガイドフィンと、から構成され、
複数の該ガイドフィンが、並設状態で接続バーを介して一体に形成されて、ガイドフィン群が形成され、
該ルーバの該フィンを振り方向に回動させた際、該フィンの該回動フィンが該回動軸を中心に回動し、複数の該回動フィンが、該ガイドフィン群を平行移動させ、
該ルーバの該フィンを振り方向に最大の振り角まで回動させた際、反振り方向側の端部の該ガイドフィンが、該リテーナの内壁との間の通風路を略閉塞することを特徴とする。
リテーナ内に、風向を調節する複数のフィンを回動可能に並設したルーバが設けられ、該フィンの上流側の縁部に多数の鋸歯を並設した鋸歯状部が形成されたレジスタにおいて、
該ルーバの各々の該フィンは、長手方向と平行に設けた回動軸により回動可能に軸支された回動フィンと、該回動フィンの上流側に折り曲げ可能に連結され、多数の鋸歯を並設した鋸歯状部を上流側に設けたガイドフィンと、から構成され、
複数の該ガイドフィンが、並設状態で接続バーを介して一体に形成されて、ガイドフィン群が形成され、
該ルーバの該フィンを振り方向に回動させた際、該フィンの該回動フィンが該回動軸を中心に回動し、複数の該回動フィンが、該ガイドフィン群を平行移動させ、
該ルーバの該フィンを振り方向に最大の振り角まで回動させた際、反振り方向側の端部の該ガイドフィンが、該リテーナの内壁との間の通風路を略閉塞することを特徴とする。
本考案のレジスタによれば、ルーバの回動フィンを振り方向に回動させた際、回動フィンが回動軸を中心に回動し、回動フィンの上流側に折り曲げ可能に連結されたガイドフィンは、回動フィンの振り方向側と反対側に平行移動する。並設された複数のガイドフィンは、並設方向に並んで接続バーを介して一体に形成されているため、各々のガイドフィンは回動を規制され、複数のガイドフィンからなるガイドフィン群は、回動することなく、ルーバの振り方向側と反対側に平行移動する。これにより、ルーバを正面方向から振り方向に最大の振り角で振った際に、反振り方向側の端部のガイドフィンが、リテーナの内壁との間の通風路を略閉塞し、リテーナの内壁の表面に沿って真直ぐ流れる空気が遮断される。このため、ルーバを振り方向に最大の振り角で振った際、直進する空気流により送風方向が乱される不具合が解消され、ルーバを振り方向に最大の振り角で振った際の送風の指向性を確保することができる。
本考案のレジスタによれば、ルーバのフィンを振り方向に最大の振り角まで回動させた際、鋸歯受部又はガイドフィンによって、内壁と鋸歯状部とから生じる隙間が略閉塞され、リテーナの内壁の表面に沿って真直ぐ流れる空気が遮断される。このため、ルーバのフィンを振り方向に最大の振り角で回動させた際、直進する空気流により送風方向が乱される不具合が解消され、ルーバを振り方向に最大の振り角で回動させた際の送風の指向性を確保することができる。
以下、本考案の第1実施形態に係るレジスタを図面に基づいて説明する。図2に示すように、このレジスタは、略方形断面のダクト状で、筐体となるリテーナ2と、リテーナ2の前部に嵌着されるベゼル1とを備えている。リテーナ2内は、図1に示すように、空気吸入口2aとベゼル1の空気吹出口11とが連通して設けられている。空気吹出口11の内側(上流側)には、クロスフィン型となる前可動ルーバ3と後可動ルーバ5が、フィンを相互に直交配置して備えられている。図3に示すように、後可動ルーバ5のフィン50の上流側の縁部には、多数の鋸歯61を並設した鋸歯状部60が形成されている。なお、第1実施形態のレジスタでは、後可動ルーバ5のフィン50の上流側に鋸歯状部60を備えたが、前可動ルーバ3の前フィン30の上流側に鋸歯状部を備えても良く、また、後可動ルーバ5のフィン50の上流側に加えて前可動ルーバ3の前フィン30の上流側にも鋸歯状部を備えても良いものである。また、本明細書において、レジスタの各部の前後は、前が空気吹出口11側(下流側)で、後が空気吸入口2a側(上流側)であり、上下左右は、搭乗者が着座した状態から見た上下左右と同じである。
前可動ルーバ3は、図1に示すように、リテーナ2内の前部側に設けられている。図4に示すように、横方向の3枚の前フィン30は、左右両端部に設けられたフィン支軸30aを介して、回動可能(上下に傾動可能)に軸支されている。前フィン30のフィン支軸30aを回動可能にするために、前フィン30の左右のフィン支軸30aは、左軸受部32と右軸受部33によって軸支されている。各前フィン30は、1本のリンクバー34によって各前フィン30の連結軸30bが連結され、全ての前フィン30が同期してその向きを上下に変え得る構造となっている。
上下方向の中央の前フィン30には、図2,4に示すように、スライドノブ4が左右に摺動可能に外嵌されている。スライドノブ4の後部には、ラック状の連係部41が設けられ、連係部41が後述する後可動ルーバ5の各フィン50を左右に傾動させるようになっている。これにより、スライドノブ4は、スライドノブ4に指を当てて前可動ルーバ3を上下に傾動させることができるとともに、図6〜8に示すように、左右方向にスライドさせて、後可動ルーバ5を左右に傾動させることができる。スライドノブ4は、合成樹脂により上下別体に成形され、中央の前フィン30に対して左右に摺動可能に上下から嵌着される。スライドノブ4内の前方の定位置には、ゴム弾性体などの弾性部材から形成された荷重付与部材42が嵌入される(図6〜8)。スライドノブ4が、中央の前フィン30に対して左右に摺動可能に上下から嵌着されることによって、荷重付与部材42が前フィン30の前部に接触し、前フィン30を外嵌するスライドノブ4は、適度な操作荷重を付与されて摺動可能となる。
前可動ルーバ3の後側のリテーナ2内には、図1〜3に示すように、後可動ルーバ5が設けられている。後可動ルーバ5は、複数枚のフィン50を縦方向に間隔をおいて配置し、図4に示すように、各フィン50は、上下に配設された上軸受部52と下軸受部53に対し、フィン50の上下のフィン支軸50aを介して回動可能(左右に傾動可能)に軸支される。各フィン50の上端側には連結軸50bが突設され、連結軸50bにはリンクバー54が連結され、全てのフィン50が同期してその向きを左右に変え得る構造となっている(図6〜8)。
後可動ルーバ5の左右方向の中央に位置する1本のフィン50の前部には、図5に示すように、スライドノブ4の連係部41と連係する被連係部51が設けられ、図6〜8に示すように、スライドノブ4を左右方向に摺動させたとき、後可動ルーバ5の各フィン50の向きがそれぞれ左右に調整される構造となっている。これにより、スライドノブ4は、その上下の回動操作により、前可動ルーバ3の各前フィン30の向きを上又は下に調整し、その左右の摺動操作により、後可動ルーバ5の各フィン50の向きを左又は右に調整することができる。
後可動ルーバ5の各フィン50の上流側の縁部には、図3,5に示すように、多数の鋸歯61を並設した鋸歯状部60が形成されている。フィン50の上流側の縁部に、鋸歯状部60が形成されることによって、鋸歯状部60が供給空気の流れを積極的に乱して不規則かつ小さな渦流を形成させ、レジスタ内での大きな渦流の形成を防止し、レジスタの風切り音の半減を図ることができる。
図9に示すように、鋸歯状部60が当接するリテーナ2の内壁21の部位には、鋸歯受部22が形成されている。鋸歯受部22は、後可動ルーバ5の各フィン50を振り方向に最大の振り角まで回動させた際に、内壁21と鋸歯状部60とから生じる隙間62を略閉塞する、鋸歯状部60と咬合する三角凸部24が、間隔をおいて突設されている。鋸歯受部22が形成されることによって、後可動ルーバ5の各フィン50を振り方向に最大の振り角まで回動させた際、鋸歯状部60が当接する内壁21の部位に、内壁21と鋸歯状部60とから生じる隙間62が略閉塞され、リテーナ2の内壁21の表面に沿って真直ぐ流れる空気が遮断される。このため、後可動ルーバ5の各フィン50を振り方向に最大の振り角で振った際、直進する空気流により送風方向が乱される不具合が解消され、この際の送風の指向性を確保することができる。
製造時、レジスタは、図4に示すように、リテーナ2内の上流側に、前方から、後可動ルーバ5が、その上軸受部52と下軸受部53をリテーナ2内の上壁部と下壁部に挿入して嵌着される。後可動ルーバ5の下流側には、前可動ルーバ3が、その左軸受部32と右軸受部33をリテーナ2内の左壁部と下右壁部に挿入して嵌着される。
ベゼル1は最後にリテーナ2の前部に嵌着される。図3に示すように、ベゼル1は、その係止爪13がリテーナ2の係止爪受26に係止されることによって、リテーナ2の前部に嵌着され、組立てが完了する。この状態で、前可動ルーバ3のスライドノブ4の連係部41が、後可動ルーバ5の中央のフィン50の被連係部51に係合する(図3,図6〜8)。これにより、操作者は、スライドノブ4の上下に回動操作することによって、前可動ルーバ3の各前フィン30の向きを上又は下に調整することができ、左右に摺動操作することによって、後可動ルーバ5の各フィン50の向きを左又は右に調整することができる。つまり、スライドノブ4は上下方向と水平方向とについて、風向を調整することができる。
上記構成のレジスタは、自動車の車内のインストルメントパネルやダッシュボードの部分に、そのリテーナ2の空気吸入口2aを図示しない通風ダクトに接続するようにして装着される。通風ダクトから送られる空気は、リテーナ2から空気吹出口11を通して吹き出される。
空気の吹出向きを上または下に調整する場合、スライドノブ4を上または下に操作すると、前可動ルーバ3の各前フィン30がフィン支軸30aを軸に上または下に回動して、その向きが上下に変化し、レジスタは、空気の吹出方向が上下に調整される。空気の吹出向きを左右に調整する場合、スライドノブ4を左または右に摺動操作すると、図6〜8に示すように、スライドノブ4後部の連係部41が、被連係部51を介して、後可動ルーバ5の左右方向中央に位置する1本のフィン50を左または右に回動させる。後可動ルーバ5の全てのフィン50は、リンクバー54を介して、その左右の向きが所定の角度範囲で変化し、レジスタは、空気の吹出方向が左右に調整される。
図9は、後可動ルーバ5(フィン50)を左に最大の振り角まで回動させたときのレジスタを背面側から見た図である。図10は、このときのフィン50(鋸歯状部60)と内壁21(鋸歯受部22)の状態を、フィン50の左側面から見た図である。このとき、フィン50の上流側の縁部に形成された鋸歯状部60が当接するリテーナ2の内壁21の部位に、鋸歯状部60と咬合して隙間62を閉塞する三角凸部24が間隔をおいて突設した鋸歯受部22が形成されているため、隙間62が略閉塞され、リテーナ2の内壁21の表面に沿って真直ぐ流れる空気が遮断される。このため、後可動ルーバ5のフィン50を振り方向に最大の振り角で回動させた際、直進する空気流により送風方向が乱される不具合が解消され、後可動ルーバ5を最大の振り角で回動させた際の送風の指向性を確保することができる。なお、隙間62が略閉塞された際の、鋸歯状部60と鋸歯受部22の隙間62の間隔は、0.8mmとした。間隔が0.5〜1.0mmであることによって、隙間62を閉塞することができるためである。
なお、第1実施形態に係るレジスタの後可動ルーバ5のフィン50の上流側の縁部に形成される鋸歯状部60の形状は、鋸歯61が略同一の形状及び略同一のピッチに配置されたものとしたが、大きさの異なる鋸歯が異なるピッチで配置されたものであっても良い。
大きさの異なる鋸歯が異なるピッチで配置された鋸歯状部60として、鋸歯状部60の形状が、大形状の鋸歯と小形状の鋸歯とを交互に配置させたものや、大形状の鋸歯、中形状の鋸歯及び小形状の鋸歯を規則的に配置させたものを用いることができる。このような鋸歯状部60をフィン50の上流側に備えるレジスタは、鋸歯状部60が供給空気の流れをより積極的に乱して不規則かつ小さな渦流を形成させ、レジスタ内での大きな渦流の形成をより防止することができるため、フィン50を大きく振った際の風切り音の低減をより図ることができる。
リテーナ2の内壁21に形成される鋸歯受部22は、内壁21と鋸歯状部60とから生じる隙間を略閉塞させるため、上記の鋸歯状部60と咬合して隙間を閉塞する形状とする。これにより、鋸歯受部22によって、内壁21と鋸歯状部60とから生じる隙間が略閉塞され、リテーナ2の内壁21の表面に沿って真直ぐ流れる空気が遮断され、後可動ルーバ5を最大の振り角で回動させた際の送風の指向性を確保することができる。
図11〜14は、本考案の第2実施形態に係るレジスタを示している。このレジスタは、第1実施形態のレジスタとは、後可動ルーバ5のフィン50の形態が異なり、鋸歯受部22が形成されていない点でも異なるものである。
第2実施形態の後可動ルーバ7の複数のフィン70は、図11に示すように、間隔をおいて並設され、各々のフィン70が、フィン70の長手方向である上下方向に設けた回動軸75により回動可能に軸支された回動フィン71と、回動フィン71の上流側部に連結軸74を介して折り曲げ可能に連結され、多数の鋸歯61を並設した鋸歯状部60を上流側部に設けたガイドフィン72と、から構成されている。複数のガイドフィン72は、並設状態で接続バー76を介して一体に形成されて、ガイドフィン群73が形成される。
後可動ルーバ7のフィン70を正面方向(図12)から左方向(図13)に回動させると、フィン70の回動フィン71が回動軸75を中心に回動する。複数のガイドフィン72は、回動フィン71の上流側部に連結軸74を介して折り曲げ可能に連結され、並設方向に並んで接続バー76を介して並設され一体に形成されている。このため、各々のガイドフィン72の回動が規制され、回動フィン71の回動により、複数のガイドフィン72からなるガイドフィン群73は、回動することなく、ルーバの振り方向側と反対側の右方向に平行移動する。各回動フィン71は、ガイドフィン群73が連結されることによって、ガイドフィン群73の接続バー76がリンクバーとして作用し、全ての回動フィン71が同期してその向きを左右に変え得る構造となっている(図12〜14)。後可動ルーバ7のフィン70を左側に最大の振り角まで回動させると、右側の端部のガイドフィン72が、リテーナ2の内壁21に近づき、内壁21との間の通風路を略閉塞する。これにより、リテーナ2の内壁21の表面に沿って真直ぐ流れる空気が遮断され、後可動ルーバ7を左方向に最大の振り角で振った際、直進する空気流により送風方向が乱される不具合が解消され、後可動ルーバ7を左方向に最大の振り角で振った際の送風の指向性を確保することができる。後可動ルーバ7のフィン70を正面方向(図12)から右方向(図14)に回動させた際も、同様に、後可動ルーバ7のフィンを右側に最大の振り角まで回動させると、左側の端部のガイドフィン72が、リテーナ2の内壁21との間の通風路を略閉塞する。これにより、リテーナ2の内壁21の表面に沿って真直ぐ流れる空気が遮断され、後可動ルーバ7を右方向に最大の振り角で振った際、直進する空気流により送風方向が乱される不具合が解消され、後可動ルーバ7を右方向に最大の振り角で振った際の送風の指向性を確保することができる。通風路を略閉塞した際の、左右の端部のガイドフィン72とリテーナ2の内壁21との間隔は、0.8mmとした。間隔が0.5〜1.0mmであることによって、通風路を閉塞することができるためである。
1…ベゼル、2…リテーナ、2a…空気吸入口、3…前可動ルーバ、4…スライドノブ、5…後可動ルーバ(ルーバ)、7…後可動ルーバ(ルーバ)、11…空気吹出口、13…係止爪、21…内壁、22…鋸歯受部、24…三角凸部、26…係止爪受、30…前フィン、30a…フィン支軸、30b…連結軸、32…左軸受部、33…右軸受部、34…リンクバー、41…連係部、42…荷重付与部材、50…後フィン(フィン)、50a…フィン支軸、50b…連結軸、51…被連係部、52…上軸受部、53…下軸受部、54…リンクバー、60…鋸歯状部、61…鋸歯、62…隙間、65…切欠部、71…回動フィン、72…ガイドフィン、73…ガイドフィン群、74…連結軸、75…回動軸、76…接続バー。
Claims (3)
- リテーナ内に、風向を調節する複数のフィンを回動可能に並設したルーバが設けられ、該フィンの上流側の縁部に多数の鋸歯を並設した鋸歯状部が形成されたレジスタにおいて、
該ルーバの該フィンを振り方向に最大の振り角まで回動させた際、該鋸歯状部が当接する該リテーナの内壁の部位に、該内壁と該鋸歯状部とから生じる隙間を略閉塞する鋸歯受部が形成されていることを特徴とするレジスタ。 - 前記鋸歯受部には、前記鋸歯状部と咬合して前記隙間を略閉塞する三角凸部が、間隔をおいて突設されていることを特徴とする請求項1に記載のレジスタ。
- リテーナ内に、風向を調節する複数のフィンを回動可能に並設したルーバが設けられ、該フィンの上流側の縁部に多数の鋸歯を並設した鋸歯状部が形成されたレジスタにおいて、
該ルーバの各々の該フィンは、長手方向と平行に設けた回動軸により回動可能に軸支された回動フィンと、該回動フィンの上流側に折り曲げ可能に連結され、多数の鋸歯を並設した鋸歯状部を上流側に設けたガイドフィンと、から構成され、
複数の該ガイドフィンが、並設状態で接続バーを介して一体に形成されて、ガイドフィン群が形成され、
該ルーバの該フィンを振り方向に回動させた際、該フィンの該回動フィンが該回動軸を中心に回動し、複数の該回動フィンが、該ガイドフィン群を平行移動させ、
該ルーバの該フィンを振り方向に最大の振り角まで回動させた際、反振り方向側の端部の該ガイドフィンが、該リテーナの内壁との間の通風路を略閉塞することを特徴とするレジスタ。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
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