JPH08216676A - ダンパ装置 - Google Patents

ダンパ装置

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JPH08216676A
JPH08216676A JP3054295A JP3054295A JPH08216676A JP H08216676 A JPH08216676 A JP H08216676A JP 3054295 A JP3054295 A JP 3054295A JP 3054295 A JP3054295 A JP 3054295A JP H08216676 A JPH08216676 A JP H08216676A
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JP
Japan
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damper
main body
seal
air passage
resin
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JP3054295A
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English (en)
Inventor
Shigeru Fukazawa
滋 深沢
Hidehiko Osada
秀彦 長田
Toshimichi Yamada
俊道 山田
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Nihon Plast Co Ltd
Original Assignee
Nihon Plast Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 空気通路を確実に開閉できるダンパ装置を安
価に提供する。 【構成】 空気通路12を構成するケース体11の内部に、
この空気通路12を開閉するダンパ21を設ける。硬質の合
成樹脂によりダンパ本体22を形成する。このダンパ本体
22を金型にインサートし、軟質の合成樹脂エラストマを
射出して、ダンパ本体22に一体的にシール部23を形成
し、ダンパ21を形成する。ダンパ本体22に挿通部31を形
成し、シール部23に形成したシール係止部34を係止す
る。 【効果】 ダンパ21を容易に製造できる。シール部23の
剥がれを防止できる。ダンパ本体22の剛性を確保しつ
つ、シール部23の軟らかさを確保できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のベンチレータ
などの空気通路を開閉するダンパ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のベンチレータなどにおい
て、空気通路(風路)を構成するケース体の内部に板状
のダンパを軸支し、このダンパを回動することにより空
気通路を開閉するダンパ装置が知られている。
【0003】そして、このダンパ装置に用いるダンパと
して、例えば、図12に示す構成が知られている。この
ダンパ1は、略矩形板状をなすダンパ本体2とシール部
材3とを備え、図12(a)に示すように、このダンパ
本体2の両端部には、図示しないケース体に軸支される
回動軸2a,2bが形成されているとともに、図12(b)
に示すように、このダンパ本体2の外周の端縁部には、
ほぼ全周にわたって溝部2cが形成されている。また、シ
ール部材3は、中央が開口した平板な枠状をなし、内周
部を溝部2cに嵌着してダンパ本体2に取り付けられてい
る。そして、このダンパ1は、ケース体の内壁に対して
平行に支持された状態で、空気通路が最大に開口される
とともに、このダンパ1を回動し、シール部材3をケー
ス体の内壁に押し付けた状態で、空気通路が閉鎖される
ようになっている。
【0004】しかしながら、この図12に示す構成で
は、シール部材3が嵌着によりダンパ本体2に取り付け
られているため、このシール部材3がダンパ本体2から
剥がれやすいとともに、シール部材3をダンパ本体2に
嵌着する工程が必要で、製造コストが上昇する問題を有
している。
【0005】また、ダンパ装置に用いるダンパとして
は、例えば、図13に示す構成が知られている。このダ
ンパ5は、略矩形板状をなすダンパ本体6と対をなすシ
ール部材7,7とを備えている。そして、このダンパ本
体6の両端部には、図示しないケース体に軸支される回
動軸6a,6bが形成されているとともに、このダンパ本体
6の一面の一側部と他面の他側部とには、それぞれ外周
部の近傍に沿って突条6c,6cが形成されている。また、
各シール部材7は、それぞれ平板な平面略コの字状をな
し、内周部を突条6cに当接した状態で、ダンパ本体6の
両面にそれぞれ接着剤などを用いて貼着され、ダンパ本
体6に取り付けられている。
【0006】しかしながら、この図13に示す構成で
は、シール部材7をダンパ本体6に貼着する工程が必要
で、製造コストが上昇するとともに、接着剤などを用い
るため、異臭が発生するおそれがあるなどの問題を有し
ている。
【0007】また、例えば、実開平3−93349号公
報に記載されたダンパが知られている。そして、このダ
ンパでは、ダンパ本体と、このダンパ本体の外周部に位
置するシール部とが、同一の合成樹脂にて一体に形成さ
れている。
【0008】しかしながら、この実開平3−93349
号公報記載の構成では、硬い合成樹脂を用いてダンパを
形成すると、シール部が変形しにくくなってケース体の
内壁に密着しにくくなり、風を完全に遮断できなくなる
とともに、軟らかい合成樹脂を用いてダンパを形成する
と、ダンパ本体が変形しやすくなり、空気通路を確実に
開閉しにくくなるなどの問題を有している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、シール
部材を嵌着によりダンパ本体に取り付ける構成では、こ
のシール部材がダンパ本体から剥がれやすいとともに、
シール部材をダンパ本体に嵌着する工程が必要で、製造
コストが上昇する問題を有している。また、シール部材
をダンパ本体に貼着する構成では、作業工程が増加し、
製造コストが上昇するとともに、接着剤などを用いるた
め、異臭が発生するおそれがあるなどの問題を有してい
る。さらに、ダンパ本体とシール部とを同一の合成樹脂
にて一体に形成する構成では、硬い合成樹脂を用いてダ
ンパを形成すると、シール部が変形しにくくなってケー
ス体の内壁に密着しにくくなり、風を完全に遮断できな
くなるとともに、軟らかい合成樹脂を用いてダンパを形
成すると、ダンパ本体が変形しやすくなり、空気通路を
確実に開閉しにくくなるなどの問題を有している。
【0010】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、空気通路を確実に開閉できるとともに、製造コス
トを低減できるダンパ装置を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のダンパ装
置は、空気通路を構成するケース体の内部に、この空気
通路を開閉するダンパを設けたダンパ装置において、前
記ダンパは、樹脂により形成されたダンパ本体と、この
ダンパ本体の外周部から突出し、前記ダンパ本体を装着
した金型に前記ダンパ本体を形成する樹脂よりも硬度の
低い樹脂を入れて前記ダンパ本体に一体的に形成された
シール部とを備えたものである。
【0012】請求項2記載のダンパ装置は、請求項1記
載のダンパ装置において、ダンパ本体は、一面から他面
に挿通する挿通部を備え、シール部は、前記ダンパ本体
の一面に密着するシール本体部と、このシール本体部に
一体形成され前記挿通部を挿通して前記ダンパ本体の他
面上に係止されるシール係止部とを備えたものである。
【0013】請求項3記載のダンパ装置は、請求項1記
載のダンパ装置において、ダンパ本体は、外周の端縁部
に沿って形成された溝部を備え、シール部は、前記溝部
に挿入されたシール取付部を備えたものである。
【0014】
【作用】請求項1記載のダンパ装置では、空気通路を開
閉するダンパのダンパ本体を樹脂により形成し、このダ
ンパ本体を金型に装着し、この金型に樹脂を入れてシー
ル部をダンパ本体に一体的に形成するので、別体のシー
ル部材をダンパ本体に嵌め込み接着などして組み付ける
作業が不要になり、製造が容易になる。また、ダンパ本
体を形成する樹脂よりも、シール部を形成する樹脂の硬
度を低くしたので、ダンパ本体の剛性を確保しつつ、シ
ール部の軟らかさが確保される。
【0015】請求項2記載のダンパ装置では、請求項1
記載の作用に加え、ダンパ本体には、一面から他面に挿
通する挿通部を形成し、シール部には、ダンパ本体の一
面に密着するシール本体部と、挿通部を挿通してダンパ
本体の他面上に係止されるシール係止部とを一体形成し
たので、シール部がダンパ本体に強固に取り付けられ、
シール部の剥がれが防止される。
【0016】請求項3記載のダンパ装置では、請求項1
記載の作用に加え、ダンパ本体に、外周の端縁部に沿っ
て溝部を形成し、シール部に、この溝部に挿入されるシ
ール取付部を形成したので、シール部がダンパ本体に強
固に取り付けられ、シール部の剥がれが防止される。
【0017】
【実施例】以下、本発明のダンパ装置の一実施例の構成
を図面を参照して説明する。
【0018】図1ないし図3において、11は自動車のベ
ンチレータに用いる合成樹脂製のケース体で、このケー
ス体11は、上板部11a 、下板部11b 、および両側の側壁
部11c ,11d により略角筒状に構成されている。そし
て、このケース体11の内部に、空気通路12が構成されて
いるとともに、前面に空気吹出し口14が形成され、後面
に空気吸込み口15が形成されている。
【0019】そして、空気通路12の内部後側には、空気
通路12を開閉するとともに空気流量を調節する合成樹脂
製のダンパ21が収納され、空気通路12を閉塞する全閉状
態から、ケース体11の上板部11a および下板部11b に対
してほぼ平行となる全開状態までの間で、所定角度回動
可能に支持されている。
【0020】また、このダンパ21は、図1、図2、図4
ないし図6に示すように、平面略矩形板状をなすダンパ
本体22と、このダンパ本体22の一面(図6における上
面)に配置されてダンパ本体22の外周部から突出するシ
ール部23とが一体的に形成されている。そして、ダンパ
本体22は、硬質合成樹脂にて形成され、長手方向の一端
部に、略円筒状をなす駆動軸挿入部25が形成されている
とともに、長手方向の他端部に、駆動軸挿入部25と同一
軸心上に軸部26が形成されている。また、この軸部26
は、略円柱状をなす基部26a が形成されているととも
に、この基部26a の先端部からは、基部26a よりも径寸
法が小さく先端部が曲面状をなす嵌合部26b が突設され
ている。さらに、この嵌合部26b の先端部から基部26a
の中間部にかけて、スリット部26c が形成され、嵌合部
26b が縮径する方向に変形可能になっているとともに、
基部26a の基端側には、肉抜部26d が形成されている。
【0021】また、このダンパ本体22の他面(図6にお
ける下面)には、ダンパ本体22の外周の縁部から一定寸
法だけ離間した位置に沿って、駆動軸挿入部25および軸
部26が形成された部分を除き略環状をなす突条部28が突
設されている。さらに、この突条部28の外側部に沿っ
て、ダンパ本体22の一面から他面に挿通する溝状の挿通
部31が、それぞれ所定の間隔を介して複数形成されてい
る。
【0022】一方、シール部23は、ダンパ本体22の一面
に密着する枠状のシール本体部33と、挿通部31を通って
外周側に折り返されダンパ本体22の他面に密着するシー
ル係止部34とが、ダンパ本体22よりも軟質の軟質合成樹
脂エラストマにて一体に形成されている。そして、シー
ル本体部33の外周の縁部は、所定の寸法だけダンパ本体
22の外周の縁部よりも外周側に突出するように形成され
ているとともに、シール係止部34の外周の縁部は、ダン
パ本体22の外周の縁部にほぼ揃うように形成されてい
る。
【0023】そして、このダンパ21は、図1に示すよう
に、ケース体11の一方の側壁部11dに形成した軸受孔36
に軸部26の嵌合部26b を挿入するとともに、ケース体11
の他方の側壁部11c に形成した軸受孔37に駆動軸挿入部
25を対向させ、この軸受孔37に外側から挿入されたレバ
ー体41の軸部42を駆動軸挿入部25に挿入して固定するこ
とにより、空気通路12の内部で所定角度回動可能に支持
されている。また、ダンパ21を空気通路12に装着した状
態で、このダンパ21のシール部23は、両側の側壁部11c
,11d に常時密着するようになっている。
【0024】また、図3に示すように、ケース体11の上
板部11a および下板部11b の複数箇所には、ケース体11
を車体に取り付けるための保持爪部43がそれぞれ一体に
形成されている。そして、図2および図3に示すよう
に、側壁部11c には、レバー体41を案内する断面L字状
の案内壁部44および断面円弧状をなす案内壁部45が一体
に形成されている。なお、この案内壁部45は、レバー体
41の配置により、案内壁部44の上下側のいずれかに形成
するようになっている。
【0025】さらに、このケース体11の空気吹出し口14
の近傍には、略半円筒状をなすハウジング取付部47が一
体に形成され、このハウジング取付部47に、ハウジング
48が上下方向に回動自在に収納されている。また、この
ハウジング48には、複数の水平板状の合成樹脂製の横ル
ーバ49が一体に形成されているとともに、この横ルーバ
49の後側に位置して、垂直板状の合成樹脂製の縦ルーバ
50が複数平行に軸支されている。そして、これら縦ルー
バ50は、それぞれ水平方向に回動自在に軸支されている
とともに、リンク軸51により互いに連結されており、1
枚の縦ルーバ50から突設された操作ノブ52を把持して操
作することにより、これらの縦ルーバ50が連動して回動
し、風向を上下左右に自在に調整できるようになってい
る。
【0026】また、図1ないし図3に示すように、ケー
ス体11の空気吹出し口14の周囲には、枠状をなす化粧パ
ネル54が嵌合して取り付けられている。そして、この化
粧パネル54には、側壁部11c の外側に位置して、上下方
向を長手方向とする操作用溝部55が形成されているとと
もに、この操作用溝部55の上下に位置して、空気通路12
を開閉する操作方向を示す表示部56,57が設けられてい
る。
【0027】そして、ハウジング取付部47の一側部から
は、外方に向かって支持部61が一体に突設され、この支
持部61の先端部に、弾性変形可能な円盤体62がビス63に
て取り付けられている。また、この円盤体62には、略円
柱状をなす軸部62a と、この軸部62a から径方向に突設
された摺接部62b とが一体に形成されている。そして、
この円盤体62の軸部62a に、略円盤状をなす操作ダイヤ
ル65が回動可能に嵌合して支持されているとともに、円
盤体62の摺接部62b がこの操作ダイヤル65に摺接し、操
作ダイヤル65を回動操作する際に、この操作ダイヤル65
に一定の摺動抵抗が加わるようになっている。
【0028】また、この操作ダイヤル65の外周部の前側
部に沿って、厚さ寸法の大きい操作部66が一体に形成さ
れており、操作ダイヤル65をケース体11に装着した状態
で、この操作部66が化粧パネル54の操作用溝部55を介し
て前面に突出するようになっている。
【0029】さらに、この操作ダイヤル65と、ダンパ21
の駆動軸挿入部25に固定されたレバー体41とが、リンク
体68により連結されている。
【0030】そこで、ケース体11の前面から操作ダイヤ
ル65の操作部66を回動操作すると、リンク体68およびレ
バー体41を介してダンパ21が回動される。そして、図1
に二点鎖線Aで示すように、ケース体11の上板部11a お
よび下板部11b に対してダンパ21を平行とした全開状態
で、空気の流量が最大になり、この全開状態からダンパ
21を傾斜させることにより、空気の流量が絞られていく
とともに、図1に実線で示すように、ダンパ21のシール
部23をケース体11の上板部11a および下板部11b に圧接
して密着させた全閉状態で、空気通路12を完全に閉塞す
るようになっている。
【0031】次に、図7を参照して、ダンパ21の製造工
程を説明する。
【0032】この製造工程で用いる金型装置は、図7
(a)に示すように、固定盤71上に設けられた複数の固
定型72,73と、可動盤74上に設けられた複数の金型開閉
用の可動型75,76とを備えている。そして、可動盤74に
接続されたシリンダ77を進退駆動および回転駆動するこ
とにより、各固定型72,73と各可動型75,76とが互いに
組み合わされて接離されるようになっている。また、各
固定型72,73には,型内に樹脂を射出、充填するための
シリンダ(ゲート)78が接続されている。
【0033】そして、この金型装置では、まず、固定型
72と可動型75とを型合わせして、硬質の合成樹脂、例え
ば、住友ノーガタック株式会社製ABS樹脂、グレード
MTA(熱変形温度92℃)を230℃〜240℃で
射出し、ダンパ本体22を成形する。
【0034】次いで、形成したダンパ本体22を可動型75
に保持しながら型開きし、図7(b)に示すように、可
動盤74を回転させ、続いて、この可動型75を他の固定型
73に型合わせする。この状態で、固定型73と可動型75と
の間には、シール部23を形成する空間が形成され、この
空間に、軟質合成樹脂エラストマ、例えば、東レ・デュ
ポン株式会社製ポリエステルエラストマー樹脂、グレー
ド ハイトレル4047(熱変形温度65℃)を180
℃〜190℃で射出し、ダンパ本体22に密着した状態で
シール部23を形成する。
【0035】続いて、シール部23が冷却した後に、固定
型73と可動型75とを型開きし、ダンパ21を得るようにな
っている。
【0036】このように、本実施例のダンパ装置によれ
ば、空気通路12を開閉するダンパ21のダンパ本体22を硬
質の合成樹脂による一次成形により形成し、このダンパ
本体22を装着した金型へ軟質の合成樹脂エラストマを射
出する二次成形によりこのダンパ本体22にシール部23を
一体的に形成するため、別体のシール部材をダンパ本体
に嵌め込み接着などして組み付ける作業などが不要にな
り、製造を容易にして、製造コストを低減することがで
きる。
【0037】そして、ダンパ本体22には、一面から他面
に挿通する挿通部31を形成し、シール部23には、ダンパ
本体22の一面に密着するシール本体部33と、挿通部31を
挿通してダンパ本体22の他面上に係止されるシール係止
部34とを一体形成したため、シール部23をダンパ本体22
に密着した状態で強固に取り付けて、シール部23の剥が
れを防止することができる。
【0038】また、ダンパ本体22とシール部23とを異な
る合成樹脂にて形成し、ダンパ本体22を形成する樹脂よ
りも、シール部23を形成する樹脂の硬度を低くしたた
め、ダンパ本体22の剛性を確保しつつ、シール部23の軟
らかさを確保し、空気通路12を確実に開閉することがで
きる。
【0039】さらに、シール部23をエラストマー材によ
り形成したため、発泡ネオプレンゴムや発泡ウレタンシ
ールを用いる構成に比べて、発泡部からの風漏れがな
く、空気通路12を閉鎖する際の気密性を向上することが
できる。
【0040】なお、上記の実施例では、ダンパ本体22の
一面の上に、シール部23のシール本体部33を配置した
が、例えば、図8ないし図10に示すダンパ80を用いる
こともできる。このダンパ80は、駆動軸挿入部81および
軸部82を形成したダンパ本体84の外周の縁部に、これら
駆動軸挿入部81および軸部82を形成した部分を除いて、
外方に開口する溝部85をほぼ全周に形成している。ま
た、枠状をなすシール部86の内周部には、シール取付部
87が設けられている。そして、このシール部86のシール
取付部87を、ダンパ本体84の溝部85に挿入した状態で、
ダンパ本体84とシール部86とが一体的に構成されてい
る。すなわち、金型に硬質の合成樹脂を射出して、ダン
パ本体84を形成した後、このダンパ本体84の周囲に軟質
の合成樹脂エラストマを射出してシール部86を形成する
ようになっている。また、金型の型抜きを容易にするな
どのために、駆動軸挿入部81および軸部82の近傍では、
ダンパ本体84に溝部85は形成されておらず、シール部86
は、駆動軸挿入部81および軸部82の一面上に沿って配置
されている。
【0041】そして、この図8ないし図10に示す実施
例においても、別体のシール部材をダンパ本体に嵌め込
み接着などして組み付ける作業などが不要になり、製造
を容易にして、製造コストを低減することができる。そ
して、ダンパ本体84に形成した溝部85にシール取付部87
を挿入した状態で一体的に形成するため、シール部86を
ダンパ本体84に密着した状態で強固に取り付けて、シー
ル部86の剥がれを防止することができる。また、ダンパ
本体84とシール部86とを異なる合成樹脂にて形成し、ダ
ンパ本体84を形成する樹脂よりも、シール部86を形成す
る樹脂の硬度を低くしたため、ダンパ本体84の剛性を確
保しつつ、シール部86の軟らかさを確保し、空気通路を
確実に開閉することができる。
【0042】また、上記の実施例では、図7に示すよう
に、可動盤74を進退および回転させ、各固定型72,73と
各可動型75,76との組み合わせを変えることにより、各
可動型75,76にダンパ本体22を保持した状態のまま、ダ
ンパ21を形成したが、ダンパ本体を形成する際に用いる
金型と、シール部を形成する際に用いる金型とを別個の
金型とすることもできる。例えば、図11に示すよう
に、第1の固定型91と第1の可動型92とを型合わせし、
第1の固定型91に接続されたシリンダ(ゲート)93か
ら、硬質の合成樹脂、例えば、チッソ株式会社製ポリプ
ロピレン(PP)複合材 グレードCL5384(熱変
形温度138℃)を200℃〜220℃で射出し、ダン
パ本体22を成形する。
【0043】次いで、形成したダンパ本体22を、第1の
固定型91と第1の可動型92とから取り出し、第2の可動
型96にインサートする。この状態で型閉めを行い、第2
の固定型95に接続されたシリンダ(ゲート)97から、軟
質の合成樹脂エラストマ、例えば、ポリプラスチック株
式会社製 POMエラストマー樹脂 グレードTC20
L(熱変形温度158℃)を180℃〜190℃で射出
する。そして、冷却後に第2の固定型95と第2の可動型
96とを型開きすることにより、ダンパ21を得ることがで
きる。
【0044】さらに、ダンパ本体およびシール部を形成
する樹脂は、適宜選択することができ、例えば、ダンパ
本体を形成する樹脂としては、鐘淵化学工業株式会社製
ABS樹脂 グレードM3000(熱変形温度105
℃)、あるいは、三菱油化株式会社製ポリプロピレン
(PP)樹脂 グレードBC6S(熱変形温度110
℃)などを用いることもできる。
【0045】
【発明の効果】請求項1記載のダンパ装置によれば、空
気通路を開閉するダンパのダンパ本体を樹脂により形成
し、このダンパ本体を金型に装着し、この金型に樹脂を
入れてシール部をダンパ本体に一体的に形成するため、
別体のシール部材をダンパ本体に嵌め込み接着などして
組み付ける作業などが不要になり、製造を容易にして、
製造コストを低減することができる。また、ダンパ本体
を形成する樹脂よりも、シール部を形成する樹脂の硬度
を低くしたため、ダンパ本体の剛性を確保しつつ、シー
ル部の軟らかさを確保し、空気通路を確実に開閉するこ
とができる。
【0046】請求項2記載のダンパ装置によれば、請求
項1記載の効果に加え、ダンパ本体には、一面から他面
に挿通する挿通部を形成し、シール部には、ダンパ本体
の一面に密着するシール本体部と、挿通部を挿通してダ
ンパ本体の他面上に係止されるシール係止部とを一体形
成したため、シール部をダンパ本体に強固に取り付け
て、シール部の剥がれを防止することができる。
【0047】請求項3記載のダンパ装置によれば、請求
項1記載の効果に加え、ダンパ本体に、外周の端縁部に
沿って溝部を形成し、シール部に、この溝部に挿入され
るシール取付部を形成したため、シール部をダンパ本体
に強固に取り付けて、シール部の剥がれを防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のダンパ装置の一実施例を示す断面図で
ある。
【図2】同上ダンパ装置の一部を切り欠いた断面図であ
る。
【図3】同上ダンパ装置の斜視図である。
【図4】同上ダンパの図2のI−I断面図である。
【図5】同上ダンパの図2のII−II断面図である。
【図6】同上ダンパの図2のIII −III 断面図である。
【図7】同上ダンパを製造する金型装置の説明図であ
る。
【図8】本発明のダンパの他の実施例を示す平面図であ
る。
【図9】同上ダンパの図8のIV−IV断面図である。
【図10】同上ダンパの図8のV−V断面図である。
【図11】本発明のダンパを製造する金型装置の他の実
施例の説明図である。
【図12】従来のダンパの一例を示す説明図である。 (a)は平面図 (b)は一部の断面図
【図13】従来のダンパの他の例を示す説明図である。 (a)は平面図 (b)は一部の断面図
【符号の説明】
11 ケース体 12 空気通路 21,80 ダンパ 22,84 ダンパ本体 23,86 シール部 31 挿通部 33 シール本体部 34 シール係止部 85 溝部 87 シール取付部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気通路を構成するケース体の内部に、
    この空気通路を開閉するダンパを設けたダンパ装置にお
    いて、 前記ダンパは、 樹脂により形成されたダンパ本体と、 このダンパ本体の外周部から突出し、前記ダンパ本体を
    装着した金型に前記ダンパ本体を形成する樹脂よりも硬
    度の低い樹脂を入れて前記ダンパ本体に一体的に形成さ
    れたシール部とを備えたことを特徴とするダンパ装置。
  2. 【請求項2】 ダンパ本体は、一面から他面に挿通する
    挿通部を備え、 シール部は、前記ダンパ本体の一面に密着するシール本
    体部と、このシール本体部に一体形成され前記挿通部を
    挿通して前記ダンパ本体の他面上に係止されるシール係
    止部とを備えたことを特徴とする請求項1記載のダンパ
    装置。
  3. 【請求項3】 ダンパ本体は、外周の端縁部に沿って形
    成された溝部を備え、 シール部は、前記溝部に挿入されたシール取付部を備え
    たことを特徴とする請求項1記載のダンパ装置。
JP3054295A 1995-02-20 1995-02-20 ダンパ装置 Pending JPH08216676A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107379927A (zh) * 2016-05-16 2017-11-24 丰田合成株式会社 空调用调风器
CN107379927B (zh) * 2016-05-16 2019-09-27 丰田合成株式会社 空调用调风器

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