JP2017205695A - 表面処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被処理物の表面を均一に且つ安定性良く処理することができる表面処理装置を提供する。【解決手段】表面処理装置1Aは、紫外光を出射する光源部2と、光源部2との間に処理空間Aを形成する光反射部3と、を備える。光源部2は、紫外光を発する平面状の発光領域4aを含む紫外光発生器4と、前記紫外光発生器4を収容し、発光領域4aから発せられた紫外光を通過させる光通過領域5aを含む筐体5と、を有する。光反射部3は、処理空間Aを介して光通過領域5aと対向する平面状の第1光反射面31aを有する。処理空間Aには、被処理物導入部11及び被処理物導出部12並びにガス導入部13及びガス導出部14が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、紫外光の照射によって被処理物の表面処理を行う表面処理装置に関する。
特許文献1には、紫外光を発する棒状の光源部と、楕円反射面を有する二つの光反射部とを備える表面処理装置が記載されている。特許文献1に記載の表面処理装置では、光源部が一方の光反射部の焦軸に配置され、被処理物が他方の光反射部の焦軸に配置されることで、被処理物の表面に紫外光が照射される。
特許第5851837号公報
しかしながら、上述のような表面処理装置では、被処理物の位置が光反射部の焦軸からずれた場合、紫外光が被処理物の表面に均一に照射されず、表面処理の品質が低下するおそれがある。
そこで、本発明は、被処理物の表面を均一に且つ安定性良く処理することができる表面処理装置を提供することを目的とする。
本発明の表面処理装置は、紫外光を出射する光源部と、光源部との間に、被処理物の表面処理が行われる処理空間を形成する光反射部と、を備え、光源部は、紫外光を発する平面状の発光領域を含む紫外光発生器と、紫外光発生器を収容し、発光領域から発せられた紫外光を通過させる光通過領域を含む筐体と、を有し、光反射部は、処理空間を介して光通過領域と対向する平面状の第1光反射面を有し、処理空間には、処理空間に被処理物が導入される被処理物導入部、及び処理空間から被処理物が導出される被処理物導出部が設けられており、処理空間には、処理空間に酸素含有ガスが導入されるガス導入部、及び処理空間からオゾン含有ガスが導出されるガス導出部が設けられている。
この表面処理装置では、平面状の発光領域から発せられた紫外光を通過させる光通過領域と平面状の第1光反射面とが処理空間を介して互いに対向しているため、紫外光の照射量が処理空間内において均一化される。しかも、処理空間に酸素含有ガスが導入されると共に、処理空間からオゾン含有ガスが導出されるため、表面処理に寄与しつつも、光源部や光反射部を酸化させるオゾン含有ガスの濃度が処理空間内において適切に制御される。よって、この表面処理装置によれば、被処理物の形状、処理空間内での被処理物の位置等によらず、被処理物の表面を均一に且つ安定性良く処理することができる。
本発明の表面処理装置では、光反射部は、光通過領域と第1光反射面とが互いに対向する方向と交差する方向において、互いに対向する一対の第2光反射面を更に有してもよい。この構成によれば、光通過領域と第1光反射面とが互いに対向する方向と交差する方向に進行した紫外光が第2光反射面で反射され、当該紫外光が処理空間内で有効に利用されるため、より確実に被処理物の表面処理を行うことができる。
本発明の表面処理装置では、光反射部は、筐体に固定されていてもよい。この構成によれば、紫外光が処理空間外に漏れることが抑制され、当該紫外光が処理空間内で有効に利用されるため、より確実に被処理物の表面処理を行うことができる。
本発明の表面処理装置では、筐体において光通過領域を包囲する領域は、光反射面であってもよい。この構成によれば、例えば第1光反射面で反射され、光通過領域を包囲する領域の光反射面に入射した紫外光は、再度光通過領域を包囲する領域の光反射面により反射される。このため、紫外光が処理空間内で有効に利用され、より確実に被処理物の表面処理を行うことができる。
本発明の表面処理装置では、ガス導入部は、光通過領域と第1光反射面とが互いに対向する方向と交差する第1方向における処理空間の一端部に設けられており、ガス導出部は、第1方向における処理空間の他端部に設けられており、ガス導入部又はガス導出部は、被処理物導入部及び被処理物導出部の両方として機能してもよい。この構成によれば、装置構成の単純化及び装置サイズの小型化を図ることができる。
本発明の表面処理装置では、被処理物導入部は、光通過領域と第1光反射面とが互いに対向する方向と交差する第1方向における処理空間の一端部に設けられており、被処理物導出部は、第1方向における処理空間の他端部に設けられており、ガス導入部は、光通過領域と第1光反射面とが互いに対向する方向と交差し且つ第1方向と交差する第2方向における処理空間の一端部に設けられており、ガス導出部は、第2方向における処理空間の他端部に設けられていてもよい。この構成によれば、処理空間に酸素含有ガスがより確実に導入されると共に、処理空間からオゾン含有ガスがより確実に導出されるため、表面処理に寄与しつつも、光源部や光反射部を酸化させるオゾン含有ガスの濃度を処理空間内においてより適切に制御することができる。
本発明の表面処理装置では、紫外光発生器は、平板状のエキシマランプであってもよい。この構成によれば、紫外光の照射量がより大きくなるため、より確実に被処理物の表面処理を行うことができる。
本発明によれば、被処理物の表面を均一に且つ安定性良く処理することができる表面処理装置を提供することが可能となる。
第1実施形態の表面処理装置の分解斜視図である。 図1の表面処理装置をZ軸方向から見た図である。 第2実施形態の表面処理装置の分解斜視図である。 図3の表面処理装置をZ軸方向から見た図である。 第3実施形態の表面処理装置の分解斜視図である。 図5の表面処理装置をY軸方向から見た図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する部分を省略する。
[第1実施形態]
図1に示されるように、第1実施形態の表面処理装置1Aは、光源部2と、光反射部3と、を備えている。光源部2は、紫外光を出射する。光反射部3は、光源部2との間に処理空間Aを形成している。処理空間Aでは、被処理物Sの表面処理が行われる。つまり、表面処理装置1Aは、紫外光の照射によって被処理物Sの表面処理を行う装置である。被処理物Sの表面処理としては、例えば、金属や樹脂等の材料からなる被処理物Sの表面に対する親水性の付与等が挙げられる。なお、以下の説明では、図1に示される直交座標系のX軸に平行な方向をX軸方向といい、当該直交座標系のY軸に平行な方向をY軸方向といい、当該直交座標系のZ軸に平行な方向をZ軸方向という。
光源部2は、紫外光発生器4と、筐体5と、複数の支持部材6と、バネ板71と、背面電極72と、反射板73と、を有している。紫外光発生器4は、紫外光発生器4内で発生した紫外光を紫外光発生器4の外部に発する平面状の発光領域4aを含んでいる。筐体5は、紫外光発生器4を収容している。筐体5は、発光領域4aから発せられた紫外光を通過させる光通過領域5aを含んでいる。
筐体5は、第1部分51及び第2部分52によって直方体状に構成されている。第1部分51は、正面壁51a及び一対の側壁51b,51cによって一体的に構成されている。第2部分52は、背面壁52a及び一対の側壁52b,52cによって一体的に構成されている。正面壁51a及び背面壁52aは、Y軸方向において互いに対向する位置関係にある。一対の側壁51b,51cは、Z軸方向において互いに対向する位置関係にある。一対の側壁52b,52cは、X軸方向において互いに対向する位置関係にある。第1部分51及び第2部分52の材料には、アルミニウム、ステンレス等の金属材料が用いられている。
筐体5の正面壁51aには、矩形状の開口が形成されている。筐体5では、当該開口が、紫外光発生器4の発光領域4aから発せられた紫外光を通過させる光通過領域5aであって、光源部2の光出射窓部として機能する。つまり、紫外光発生器4の発光領域4aから発せられた紫外光のうち、光通過領域5aを通過した光が、光源部2からの出射光となる。筐体5において光通過領域5aを包囲する領域5b(より具体的には、正面壁51aの外面のうち光通過領域5aを包囲する領域)は、鏡面処理等が施された光反射面である。筐体5の側壁52bのうちZ軸方向における一方の端部には、吸気孔5cが形成されている。筐体5の側壁52cのうちZ軸方向における他方の端部には、排気孔5dが形成されている。
複数の支持部材6は、筐体5の背面壁52aの内面に固定されている。一例として、各支持部材6は、矩形状の背面壁52aの各角部に位置するように配置されている。複数の支持部材6は、筐体5内において、バネ板7を介して紫外光発生器4を支持している。各支持部材6には、ZX平面(Z軸方向及びX軸方向に平行な平面)に平行な方向に紫外光発生器4及びバネ板7が移動するのを規制する凸部6aが設けられている。各支持部材6の材料には、セラミックス等の絶縁性材料が用いられている。
紫外光発生器4は、平板状のエキシマランプである。紫外光発生器4は、ランプ筐体41と、正面電極42と、を有している。
ランプ筐体41は、矩形板状(X軸方向およびZ軸方向に比べて、Y軸方向の厚さが小さい直方体状)に構成されている。ランプ筐体41は、Y軸方向において互いに対向する平面状の正面41a及び背面41bを有している。正面41aは、筐体5の光通過領域5a側の面であり、背面41bは、筐体5の光通過領域5aとは反対側の面である。ランプ筐体41内には、放電用ガスが封入されている。ランプ筐体41には、製造時に放電用ガスを封入するために用いられた管状部41cが設けられている。管状部41cの外周面には、トリガ電極(図示省略)が設けられている。ランプ筐体41の材料には、紫外光に対して透過性を有する誘電体材料(合成石英ガラス、溶融石英ガラス等)が用いられている。放電用ガスには、キセノン等の希ガス、希ガスとハロゲンガスとの混合ガス等が用いられている。
正面電極42は、ランプ筐体41の正面41aの縁部を除いた略全面に配置されている。正面電極42は、金属材料によってメッシュ状に形成されており、ランプ筐体41内で発生した紫外光を透過するように構成されている。正面電極42の縁部は、筐体5の正面壁51aの内面と接触しており、筐体5を介して電気的に接地されている。筐体5の光通過領域5aからは、正面41aのうち、正面電極42が設けられた領域のみが露出されている。
背面電極72は、反射板73を介してランプ筐体41の背面41bに配置されている。背面電極72及び反射板73は、それぞれ、金属材料によって板状に形成されており、反射板73がランプ筐体41の背面41bに密着し、背面電極72が反射板73に密着している。背面電極72には、給電部72aが設けられている。給電部72aは、1MHz以上の周波数を有する高周波電圧を供給することができる高周波電源(図示省略)と接続されている。反射板73はランプ筐体41内で発生した紫外光のうち、背面41b側に向かうものを正面41a側に反射することで、ランプ筐体41内で発生した紫外光を効率よく正面41aから出射させることができる。背面電極72及び反射板73は、ともに正面電極42とほぼ同じ大きさであり、且つ、ランプ筐体41を挟んで正面電極42と正対するように配置されている。
紫外光発生器4では、高周波電源によって背面電極72に高周波電圧が印加されると、接地された正面電極42と高周波電圧が印加された背面電極72とで挟まれた領域内において、ランプ筐体41内の放電用ガスが放電発光し、ランプ筐体41内で紫外光が発生する。ランプ筐体41内で発生した紫外光は、直接正面41a側に向かったり、板状の反射板73によって反射される等により、メッシュ状の正面電極42を透過して紫外光発生器4外に出射される。つまり、紫外光発生器4では、メッシュ状の正面電極42が配置されたランプ筐体41の正面41aが、紫外光を発する平面状の発光領域4aとして機能する。そして、紫外光発生器4の発光領域4aのうち、筐体5の光通過領域5aから露出した領域からの紫外光が筐体5外に出射される。なお、発光領域4aのうち、光通過領域5aから露出した領域は、正面電極42が設けられた領域のみである。そして、紫外光発生器4では、ランプ筐体41の正面電極42が設けられた領域に該当する領域、つまり、正面電極42と背面電極72とで挟まれた領域においては、ほぼ均一に放電する。このため、光通過領域5aから出射される紫外光は、光通過領域5aから露出した発光領域4aの全面にわたって、ほぼ均一な発光分布を有する。
バネ板71は、金属材料によって板状に形成されている。バネ板71は、筐体5の正面壁51aの内面に対して紫外光発生器4を付勢している。これにより、背面電極72と反射板73との接触、反射板73とランプ筐体41の背面41bとの接触、ランプ筐体41の正面41aと正面電極42との接触、及び正面電極42と正面壁51aの内面との接触が確実化されている。
図1及び図2に示されるように、光反射部3は、第1光反射部31、一対の第2光反射部32及び一対の固定部33によって一体的に構成されている。第1光反射部31は、Y軸方向において、処理空間Aを介して筐体5の光通過領域5a(及び紫外光発生器4の発光領域4a)と対向している。一対の第2光反射部32は、X軸方向における第1光反射部31の両端部のそれぞれから光源部2側に延在している。一対の固定部33は、各第2光反射部32における第1光反射部31とは反対側の端部から外側に(すなわち、互いに離間するように)延在している。光反射部3は、一対の固定部33が筐体5の正面壁51aの外面にネジ止め等によって固定されることで、筐体5に固定されている。光反射部3としては、アルミニウム、ステンレス等の金属材料によって形成された平板状の部材が用いられている。
第1光反射部31における処理空間A側の面は、鏡面処理等が施された第1光反射面31aである。つまり、光反射部3は、Y軸方向において、処理空間Aを介して、筐体5の光通過領域5a(及び紫外光発生器4の発光領域4a)と対向する第1光反射面31aを有している。各第2光反射部32における処理空間A側の面は、鏡面処理等が施された第2光反射面32aである。つまり、光反射部3は、X軸方向(光通過領域5a及び発光領域4aと、第1光反射面31aとが互いに対向する方向と交差する方向)において、処理空間Aを介して互いに対向する一対の第2光反射面32aを有している。そして、第1光反射面31a及び一対の第2光反射面32aのそれぞれは、平面状であるため、第1光反射面31a及び一対の第2光反射面32aにより反射された反射光は、特定の強度分布が与えられることなく、入射光に応じた反射光分布を有する。
処理空間Aには、被処理物導入部11及び被処理物導出部12、並びにガス導入部13及びガス導出部14が設けられている。処理空間Aには、被処理物導入部11を介して被処理物Sが導入される。一方、処理空間Aからは、被処理物導出部12を介して被処理物Sが導出される。また、処理空間Aには、ガス導入部13を介して酸素含有ガスが導入される。一方、処理空間Aからは、ガス導出部14を介してオゾン含有ガスが導出される。酸素含有ガスは、酸素を含む気体であり、例えば空気である。オゾン含有ガスは、処理空間Aにおいて酸素含有ガスに紫外光が照射されることで生成されたオゾンを含む気体である。
ガス導入部13は、Z軸方向(光通過領域5a及び発光領域4aと、第1光反射面31aとが互いに対向する方向と交差する第1方向)における処理空間Aの一端部に設けられている。より具体的には、ガス導入部13は、光反射部3の第1光反射部31及び一対の第2光反射部32、並びに筐体5の正面壁51aによって、Z軸方向における処理空間Aの一端部に画定されている。ガス導出部14は、Z軸方向における処理空間Aの他端部に設けられている。より具体的には、ガス導出部14は、光反射部3の第1光反射部31及び一対の第2光反射部32、並びに筐体5の正面壁51aによって、Z軸方向における処理空間Aの他端部に画定されている。表面処理装置1Aでは、ガス導入部13が、被処理物導入部11及び被処理物導出部12の両方として機能する。
図1に示されるように、表面処理装置1Aの外側においてガス導入部13(すなわち、被処理物導入部11及び被処理物導出部12)と対向する位置には、被処理物移動機構100が配置されている。被処理物移動機構100は、金属や樹脂からなるノズル状の被処理物Sの端部を把持し、ガス導入部13(すなわち、被処理物導入部11及び被処理物導出部12)を介して、処理空間Aに対して被処理物Sを導入出させる。
表面処理装置1Aの外側においてガス導出部14及び排気孔5dの近傍には、排ガス処理装置200が配置されている。排ガス処理装置200は、ダクト210からオゾン含有ガスを吸引し、当該オゾン含有ガスを処理する。
以上のように構成された表面処理装置1Aでは、以下のように、紫外光の照射によって被処理物Sの表面処理が行われる。まず、排ガス処理装置200が駆動され、吸引動作が開始される。排ガス処理装置200が駆動されると、ダクト210の近傍の空気はダクト210を介して排ガス処理装置200によって吸引される。この吸引動作によって、処理空間A内の気体がガス導出部14を介して外部に導出される。これと共に、表面処理装置1Aの外部の新しい酸素含有ガスがガス導入部13を介して処理空間Aに導入される。つまり、排ガス処理装置200が駆動されているときは、処理空間Aにおいて、ガス導入部13からガス導出部14へのガス流が形成される。また、排ガス処理装置200の吸引動作によって、筐体5内の気体が排気孔5dを介して外部に導出されると共に、表面処理装置1Aの外部の新しい酸素含有ガスが吸気孔5cを介して筐体5内に導入される。
続いて、紫外光発生器4が駆動される。具体的には、給電部72aを介して背面電極72に高周波電圧が印加される。背面電極72に高周波電圧が印加されると、接地された正面電極42と背面電極72との間に位置するランプ筐体41内の放電用ガスが発光し、ランプ筐体41から紫外光が発せられる。ランプ筐体41から発せられた紫外光は、板状の反射板73によって反射される等して、メッシュ状の正面電極42を介して紫外光発生器4外に出射される。そして、正面電極42を介して出射された紫外光は、筐体5の光通過領域5aを介して筐体5外に出射される。
少なくとも紫外光の出射中は、排ガス処理装置200は駆動されている。そして、排ガス処理装置200の吸引動作によって、ガス導入部13を介して処理空間Aに酸素含有ガスが導入されつつ、ガス導出部14を介して処理空間Aからオゾン含有ガスが導出される。一方、筐体5内においても、吸気孔5cを介して酸素含有ガスが導入されつつ、排気孔5dからオゾン含有ガスが導出される。そして、処理空間A及び筐体5から導出されたオゾン含有ガスは、排ガス処理装置200によって吸引されて処理される。
続いて、被処理物Sが処理空間Aに導入される。具体的には、被処理物Sは被処理物移動機構100によって、被処理物導入部11(すなわち、ガス導入部13)を介して、処理空間Aに導入される。
処理空間Aにおいて、光通過領域5aを介して出射された紫外光は、被処理物Sに照射される。また、光通過領域5aを介して出射された紫外光は、第1光反射面31a及び一対の第2光反射面32aによって反射される。そして、第1光反射面31a及び一対の第2光反射面32aによって反射された紫外光は、再び領域5bによって反射される。これら、第1光反射面31a、一対の第2光反射面32a及び領域5bによって反射された紫外光も被処理物Sに照射される。これにより、被処理物Sの表面において結合手からHが切断される。
一方で、処理空間Aに導入された酸素含有ガスにも紫外光が照射される。酸素含有ガスが紫外光に照射されると、酸素含有ガス中の酸素からオゾン及び活性化酸素が生成される。なお、紫外光発生器4からの紫外光の一部は筐体5内にも放出されるため、筐体5内においても酸素含有ガス中の酸素からオゾン及び活性化酸素が生成される。そして、オゾン及び活性化酸素は、被処理物Sの表面においてHが切断された結合手と化学反応し、親水性の高い官能基(−OH、−COOH等)が形成される。表面処理が終了した被処理物Sは、被処理物移動機構100によって、被処理物導出部12(すなわち、ガス導入部13)を介して処理空間Aから導出される。そして、複数の被処理物Sに表面処理を行う場合には、被処理物移動機構100によって新たな被処理物Sを被処理物導入部11を介して、処理空間Aに導入し、同様の表面処理を行うことを繰り返す。その際、紫外光発生器4は、連続的に駆動されてもよいし、表面処理時のみ駆動されても良い。
被処理物Sの表面処理が終了すると、給電部72aに対する高周波電圧の印加が停止され、紫外光発生器4による紫外光の発生が終了される。その後、排ガス処理装置200による吸引動作が終了される。
以上説明したように、第1実施形態の表面処理装置1Aでは、平面状の発光領域4aから発せられたほぼ均一な発光分布を有する紫外光を通過させる光通過領域5aと、入射された紫外光を特定の強度分布を持たず、入射光に応じた反射光分布を有する反射光として反射する平面状の第1光反射面31aとが処理空間Aを介して互いに対向しているため、紫外光の照射量が処理空間A内において均一化される。しかも、処理空間Aに酸素含有ガスが導入されると共に、処理空間Aからオゾン含有ガスが導出されるため、表面処理に寄与しつつも、光源部2や光反射部3を酸化させるオゾン含有ガスの濃度が処理空間A内において適切に制御される。よって、この表面処理装置1Aによれば、被処理物Sの形状、処理空間A内での被処理物Sの位置等によらず、被処理物Sの表面を均一に且つ安定性良く処理することができる。
また、表面処理装置1Aでは、光反射部3は、光通過領域5aと第1光反射面31aとが互いに対向する方向と交差する方向において、互いに対向する一対の第2光反射面32aを更に有している。この構成によれば、発光領域4aと第1光反射面31aとが互いに対向する方向と交差する方向に進行した紫外光が第2光反射面32aで反射され、当該紫外光が処理空間A内で有効に利用されるため、より確実に被処理物Sの表面処理を行うことができる。
また、表面処理装置1Aでは、光反射部3は、筐体5に固定されている。この構成によれば、紫外光が処理空間A外に漏れることが抑制され、当該紫外光が処理空間A内で有効に利用されるため、より確実に被処理物Sの表面処理を行うことができる。
また、表面処理装置1Aでは、筐体5において光通過領域5aを包囲する領域5bは、光反射面である。この構成によれば、例えば第1光反射面31aで反射され、光通過領域5aを包囲する領域5bの光反射面に入射した紫外光は、再度光通過領域5aを包囲する領域5bの光反射面により反射される。このため、紫外光が処理空間A内で有効に利用され、より確実に被処理物Sの表面処理を行うことができる。
また、表面処理装置1Aでは、ガス導入部13は、光通過領域5aと第1光反射面31aとが互いに対向する方向と交差する第1方向における処理空間Aの一端部に設けられており、ガス導出部14は、第1方向における処理空間Aの他端部に設けられており、ガス導入部13又はガス導出部14は、被処理物導入部11及び被処理物導出部12の両方として機能する。この構成によれば、装置構成の単純化及び装置サイズの小型化を図ることができる。
また、表面処理装置1Aでは、紫外光発生器4は、平板状のエキシマランプである。この構成によれば、紫外光の照射量がより大きくなるため、より確実に被処理物Sの表面処理を行うことができる。
また、表面処理装置1Aでは、処理空間Aにおいてはガス導入部13及びガス導出部14が設けられており、筐体5においては吸気孔5c及び排気孔5dが設けられている。この構成によれば、処理空間A内及び筐体5内においてオゾン含有ガスの除去経路が形成され、オゾン含有ガスが円滑に外部に排出されるため、オゾン含有ガスによる光源部2や光反射部3の酸化を抑制することができる。
[第2実施形態]
第2実施形態の表面処理装置1Bは、カバー8を更に備える点で、第1実施形態の表面処理装置1Aと主に相違している。
図3及び図4に示されるように、カバー8は、主壁81及び複数の側壁82,83,84によって一体的に構成されている。主壁81は、Y軸方向において、光反射部3を介して筐体5の正面壁51aと対向している。各側壁82,83,84は、主壁81の端部から正面壁51a側に延在している。カバー8は、光反射部3を覆った状態で、筐体5に固定されている。カバー8のうちZ軸方向における一方の端部には、開口8aが形成されている。カバー8のうちZ軸方向における他方の端部には、排気孔8bが形成されている。カバー8としては、アルミニウム、ステンレス等の平板状の金属材料が用いられている。
排ガス処理装置200は、ダクト210に接続された吸引管220,230を更に有している。吸引管220の先端部は、カバー8の排気孔8bの近傍に配置されている。吸引管230の先端部は、筐体5の排気孔5dの近傍に配置されている。
以上のように構成された表面処理装置1Bでは、以下のように、紫外光の照射によって被処理物Sの表面処理が行われる。まず、排ガス処理装置200が駆動され、吸引動作が開始される。排ガス処理装置200が駆動されると、吸引管220及び吸引管230の先端部の近傍の空気は吸引管220、吸引管230及びダクト210を介して排ガス処理装置200によって吸引される。この吸引動作によって、処理空間A内の気体がガス導出部14及び排気孔8bを介して外部に導出される。これと共に、表面処理装置1Aの外部の新しい酸素含有ガスがガス導入部13及び開口8aを介して処理空間Aに導入される。つまり、排ガス処理装置200が駆動されているときは、処理空間Aにおいて、ガス導入部13及び開口8aからガス導出部14及び排気孔8bへのガス流が形成される。また、排ガス処理装置200の吸引動作によって、筐体5内の気体が排気孔5dを介して外部に導出されると共に、表面処理装置1Aの外部の新しい酸素含有ガスが吸気孔5cを介して筐体5内に導入される。
続いて、紫外光発生器4が駆動される。具体的には、給電部72aを介して背面電極72に高周波電圧が印加される。背面電極72に高周波電圧が印加されると、接地された正面電極42と背面電極72との間に位置するランプ筐体41内の放電用ガスが発光し、ランプ筐体41から紫外光が発せられる。ランプ筐体41から発せられた紫外光は、板状の反射板73によって反射される等して、メッシュ状の正面電極42を介して紫外光発生器4外に出射される。そして、正面電極42を介して出射された紫外光は、筐体5の光通過領域5aを介して筐体5外に出射される。
少なくとも紫外光の出射中は、排ガス処理装置200は駆動されている。そして、排ガス処理装置200の吸引動作によって、ガス導入部13及び開口8aを介して処理空間Aに酸素含有ガスが導入されつつ、ガス導出部14及び排気孔8bを介して処理空間Aからオゾン含有ガスが導出される。このとき、吸気孔5cを介して筐体5に酸素含有ガスが導入されつつ、排気孔5dからオゾン含有ガスが導出される。そして、処理空間A及び筐体5から導出されたオゾン含有ガスは、排ガス処理装置200によって吸引されて処理される。
続いて、被処理物Sが処理空間Aに導入される。具体的には、被処理物Sは被処理物移動機構100によって、被処理物導入部11(すなわち、ガス導入部13)及び開口8aを介して、処理空間Aに導入される。
処理空間Aにおいて、光通過領域5aを介して出射された紫外光は、被処理物Sに照射される。また、光通過領域5aを介して出射された紫外光は、第1光反射面31a及び一対の第2光反射面32aによって反射される。そして、第1光反射面31a及び一対の第2光反射面32aによって反射された紫外光は、再び領域5bによって反射される。これら、第1光反射面31a、一対の第2光反射面32a及び領域5bによって反射された紫外光も被処理物Sに照射される。これにより、被処理物Sの表面において結合手からHが切断される。
一方で、処理空間Aに導入された酸素含有ガスにも紫外光が照射される。酸素含有ガスが紫外光に照射されると、酸素含有ガス中の酸素からオゾン及び活性化酸素が生成される。なお、紫外光発生器4からの紫外光の一部は筐体5内にも放出されるため、筐体5内においても酸素含有ガス中の酸素からオゾン及び活性化酸素が生成される。そして、オゾン及び活性化酸素は、被処理物Sの表面においてHが切断された結合手と化学反応し、親水性の高い官能基(−OH、−COOH等)が形成される。表面処理が終了した被処理物Sは、被処理物移動機構100によって、被処理物導出部12(すなわち、ガス導入部13)及び開口8aを介して処理空間Aから導出される。そして、複数の被処理物Sに表面処理を行う場合には、被処理物移動機構100によって新たな被処理物Sを被処理物導入部11及び開口8aを介して、処理空間Aに導入し、同様の表面処理を行うことを繰り返す。その際、紫外光発生器4は、連続的に駆動されてもよいし、表面処理時のみ駆動されても良い。
被処理物Sの表面処理が終了すると、給電部72aに対する高周波電圧の印加が停止され、紫外光発生器4による紫外光の発生が終了される。その後、排ガス処理装置200による吸引動作が終了される。
以上説明したように、第2実施形態の表面処理装置1Bによれば、上述した第1実施形態の表面処理装置1Aと同様に、被処理物Sの表面を均一に処理することができる。
また、表面処理装置1Bでは、カバー8は光反射部3を覆った状態で筐体5に固定されている。また、カバー8のうちZ軸方向における両端部には開口8a及び排気孔8bが形成されている。そして、吸引管220及び吸引管230の先端部は排気孔8b及び排気孔5dの近傍に配置されている。この構成によれば、光反射部3を外部から保護すると共に、処理空間A及び筐体5内において生成されたオゾン含有ガスが処理空間A及び筐体5から外部に漏れることをより確実に抑制することができる。
[第3実施形態]
第3実施形態の表面処理装置1Cは、被処理物導入部11、被処理物導出部12、ガス導入部13及びガス導出部14のそれぞれが別々に設けられている点で、第1実施形態の表面処理装置1Aと主に相違している。
図5及び図6に示されるように、表面処理装置1Cでは、紫外光発生器4の発光領域4aがXY平面(X軸方向及びY軸方向に平行な平面)に平行となるように、光源部2が配置されている。光反射部3は、平板状に形成されており、複数の支持部材15によって筐体5の正面壁51aの外面上に支持されている。一例として、各支持部材15は、矩形状の正面壁51aの各角部に位置するように配置されている。光反射部3における処理空間A側の面は、鏡面処理等が施された第1光反射面31aである。つまり、光反射部3は、Z軸方向において、処理空間Aを介して紫外光発生器4の発光領域4aと対向する第1光反射面31aを有する。
被処理物導入部11は、Y軸方向(光通過領域5a及び発光領域4aと、第1光反射面31aとが互いに対向する方向と交差する第1方向)における処理空間Aの一端部に設けられている。より具体的には、被処理物導入部11は、光反射部3、筐体5の正面壁51a及び一対の支持部材15によって、Y軸方向における処理空間Aの一端部に画定されている。被処理物導出部12は、Y軸方向における処理空間Aの他端部に設けられている。より具体的には、被処理物導出部12は、光反射部3、筐体5の正面壁51a及び一対の支持部材15によって、Y軸方向における処理空間Aの他端部に画定されている。
ガス導入部13は、X軸方向(光通過領域5a及び発光領域4aと、第1光反射面31aとが互いに対向する方向と交差し且つ第1方向と交差する第2方向)における処理空間Aの一端部に設けられている。より具体的には、ガス導入部13は、光反射部3、筐体5の正面壁51a及び一対の支持部材15によって、X軸方向における処理空間Aの一端部に画定されている。ガス導出部14は、X軸方向における処理空間Aの他端部に設けられている。より具体的には、ガス導出部14は、光反射部3、筐体5の正面壁51a及び一対の支持部材15によって、X軸方向における処理空間Aの他端部に画定されている。
被処理物Sは、例えば、樹脂等の材料からなる糸状の部材であり、被処理物送り機構300によって処理空間Aに対して送られる。より具体的には、被処理物送り機構300は、第1ローラ310と、第2ローラ320と、を有している。第1ローラ310は、被処理物導入部11の近傍に配置されている。第2ローラ320は、被処理物導出部12の近傍に配置されている。第1ローラ310及び第2ローラ320は、Y軸方向において、処理空間Aを介して互いに対向している。第1ローラ310から送り出された糸状の被処理物Sは、処理空間Aを通過し、第2ローラ320に巻き取られる。
表面処理装置1C及び被処理物送り機構300は、筐体400内に配置されている。筐体400のうちガス導入部13及び筐体5の吸気孔5cの近傍の部分には、吸気孔400aが形成されている。筐体400のうちガス導出部14及び筐体5の排気孔5dの近傍の部分には、排気孔400bが形成されている。排ガス処理装置200のダクト210は、筐体400の排気孔400bの近傍に配置されている。
以上のように構成された表面処理装置1Cでは、以下のように、紫外光の照射によって被処理物Sの表面処理が行われる。まず、排ガス処理装置200が駆動され、吸引動作が開始される。排ガス処理装置200が駆動されると、ダクト210の近傍の空気はダクト210を介して排ガス処理装置200によって吸引される。この吸引動作によって、処理空間A内の気体がガス導出部14及び排気孔400bを介して外部に導出される。これと共に、表面処理装置1Aの外部の新しい酸素含有ガスが吸気孔400a及びガス導入部13を介して処理空間Aに導入される。つまり、排ガス処理装置200が駆動されているときは、処理空間Aにおいて、吸気孔400a及びガス導入部13からガス導出部14及び排気孔400bへのガス流が形成される。また、排ガス処理装置200の吸引動作によって、筐体5内の気体が排気孔5d及び排気孔400bを介して外部に導出されると共に、表面処理装置1Cの外部の新しい酸素含有ガスが吸気孔400a及び吸気孔5cを介して筐体5内に導入される。
続いて、紫外光発生器4が駆動される。具体的には、給電部72aを介して背面電極72に高周波電圧が印加される。背面電極72に高周波電圧が印加されると、接地された正面電極42と背面電極72との間に位置するランプ筐体41内の放電用ガスが発光し、ランプ筐体41から紫外光が発せられる。ランプ筐体41から発せられた紫外光は、板状の反射板73によって反射される等して、メッシュ状の正面電極42を介して紫外光発生器4外に出射される。そして、正面電極42を介して出射された紫外光は、筐体5の光通過領域5aを介して筐体5外に出射される。
少なくとも紫外光の出射中は、排ガス処理装置200は駆動されている。そして、排ガス処理装置200の吸引動作によって、吸気孔400a及びガス導入部13を介して処理空間Aに酸素含有ガスが導入されつつ、ガス導出部14及び排気孔400bを介して処理空間Aからオゾン含有ガスが導出される。このとき、吸気孔400a及び吸気孔5cを介して筐体5に酸素含有ガスが導入されつつ、排気孔5d及び排気孔400bからオゾン含有ガスが導出される。そして、処理空間A及び筐体5から導出されたオゾン含有ガスは、排ガス処理装置200によって吸引されて処理される。
続いて、被処理物Sが処理空間Aに対して導入出される。具体的には、被処理物Sは第1ローラ310によって、被処理物導入部11を介して、処理空間Aに導入される。これと同時に、被処理物Sは第2ローラ320によって、被処理物導出部12を介して、処理空間Aから導出される。つまり、被処理物Sは第1ローラ310及び第2ローラ320によって、処理空間Aに対して連続的に導入出される。
処理空間Aにおいて、光通過領域5aを介して出射された紫外光は、被処理物Sに照射される。また、光通過領域5aを介して出射された紫外光は、第1光反射面31aによって反射される。そして、第1光反射面31aによって反射された紫外光は、再び領域5bによって反射される。これら、第1光反射面31a及び領域5bによって反射された紫外光も被処理物Sに照射される。これにより、被処理物Sの表面において結合手からHが切断される。
一方で、処理空間Aに導入された酸素含有ガスにも紫外光が照射される。酸素含有ガスが紫外光に照射されると、酸素含有ガス中の酸素からオゾン及び活性化酸素が生成される。なお、紫外光発生器4からの紫外光の一部は筐体5内にも放出されるため、筐体5内においても酸素含有ガス中の酸素からオゾン及び活性化酸素が生成される。そして、オゾン及び活性化酸素は、被処理物Sの表面においてHが切断された結合手と化学反応し、親水性の高い官能基(−OH、−COOH等)が形成される。
被処理物Sの表面処理が終了すると、給電部72aに対する高周波電圧の印加が停止され、紫外光発生器4による紫外光の発生が終了される。紫外光発生器4による紫外光の発生が終了されると、第1ローラ310及び第2ローラ320による被処理物Sの導入出が終了される。その後、排ガス処理装置200による吸引動作が終了される。
以上説明したように、第3実施形態の表面処理装置1Cによれば、上述した第1実施形態の表面処理装置1Aと同様に、被処理物Sの表面を均一に処理することができる。
また、表面処理装置1Cでは、被処理物導入部11は、光通過領域5aと第1光反射面31aとが互いに対向する方向と交差する第1方向における処理空間Aの一端部に設けられており、被処理物導出部12は、第1方向における処理空間Aの他端部に設けられており、ガス導入部13は、光通過領域5aと第1光反射面31aとが互いに対向する方向と交差し且つ第1方向と交差する第2方向における処理空間Aの一端部に設けられており、ガス導出部14は、第2方向における処理空間Aの他端部に設けられている。この構成によれば、処理空間Aに酸素含有ガスがより確実に導入されると共に、処理空間Aからオゾン含有ガスがより確実に導出されるため、表面処理に寄与しつつも、光源部2や光反射部3を酸化させるオゾン含有ガスの濃度を処理空間A内においてより適切に制御することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。
各実施形態において、発光領域4aと光通過領域5aとが直接対面する例を示したが、直接対面することなく、ミラー等の光学部材を介して、紫外光を伝達してもよい。また、紫外光発生器4が反射板73を有する例を示したが、紫外光発生器4はこれに限定されない。反射板73ではなく、ランプ筐体41の背面41bに金属をコーティングすることで光反射面が形成されてもよいし、背面電極72のランプ筐体41に対向する面に鏡面処理が施されていてもよい。
また、各実施形態において、正面電極42はメッシュ状の電極である例を示したが、正面電極42はこれに限定されない。正面電極42を紫外光に対して透明の材料にすることによって、紫外光を透過することができるようにしてもよい。この際、正面電極42はメッシュ状でなくてもよい。
また、第1実施形態及び第2実施形態において、ガス導入部13が被処理物導入部11及び被処理物導出部12の両方として機能する例を示したが、被処理物導入部11及び被処理物導出部12、並びにガス導入部13及びガス導出部14の構成は、これに限定されない。ガス導出部14が、被処理物導入部11及び被処理物導出部12の両方として機能してもよい。なお、この際、被処理物移動機構100は、ガス導出部14に対向して配置される。
また、被処理物Sは、ノズル状又は糸状である例を示したが、被処理物Sの形状はこれに限定されない。被処理物Sは、フィルム状のものであってもよい。
また、表面処理装置1A,1B,1Cは、カテール、注射針、ハサミ、クーパー、メス等の医療器具の表面改質や殺菌に用いられてもよい。
1A,1B,1C…表面処理装置、2…光源部、3…光反射部、31a…第1光反射面、32a…第2光反射面、A…処理空間、4…紫外光発生器、5…筐体、5a…光通過領域、11…被処理物導入部、12…被処理物導出部、13…ガス導入部、14…ガス導出部。

Claims (7)

  1. 紫外光を出射する光源部と、
    前記光源部との間に、被処理物の表面処理が行われる処理空間を形成する光反射部と、を備え、
    前記光源部は、前記紫外光を発する平面状の発光領域を含む紫外光発生器と、前記紫外光発生器を収容し、前記発光領域から発せられた前記紫外光を通過させる光通過領域を含む筐体と、を有し、
    前記光反射部は、前記処理空間を介して前記光通過領域と対向する平面状の第1光反射面を有し、
    前記処理空間には、前記処理空間に前記被処理物が導入される被処理物導入部、及び前記処理空間から前記被処理物が導出される被処理物導出部が設けられており、
    前記処理空間には、前記処理空間に酸素含有ガスが導入されるガス導入部、及び前記処理空間からオゾン含有ガスが導出されるガス導出部が設けられている、表面処理装置。
  2. 前記光反射部は、前記光通過領域と前記第1光反射面とが互いに対向する方向と交差する方向において、互いに対向する一対の第2光反射面を更に有する、請求項1に記載の表面処理装置。
  3. 前記光反射部は、前記筐体に固定されている、請求項1又は2に記載の表面処理装置。
  4. 前記筐体において前記光通過領域を包囲する領域は、光反射面である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の表面処理装置。
  5. 前記ガス導入部は、前記光通過領域と前記第1光反射面とが互いに対向する方向と交差する第1方向における前記処理空間の一端部に設けられており、
    前記ガス導出部は、前記第1方向における前記処理空間の他端部に設けられており、
    前記ガス導入部又は前記ガス導出部は、前記被処理物導入部及び前記被処理物導出部の両方として機能する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の表面処理装置。
  6. 前記被処理物導入部は、前記光通過領域と前記第1光反射面とが互いに対向する方向と交差する第1方向における前記処理空間の一端部に設けられており、
    前記被処理物導出部は、前記第1方向における前記処理空間の他端部に設けられており、
    前記ガス導入部は、前記光通過領域と前記第1光反射面とが互いに対向する方向と交差し且つ前記第1方向と交差する第2方向における前記処理空間の一端部に設けられており、
    前記ガス導出部は、前記第2方向における前記処理空間の他端部に設けられている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の表面処理装置。
  7. 前記紫外光発生器は、平板状のエキシマランプである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の表面処理装置。
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