JP2013158706A - 水浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、高効率でOHラジカルを生成する水浄化装置を提供することを目的とするものである。
【解決手段】電極3aと電極3bは電極基材17の表面に誘電体18がコーティングされている。誘電体18の内部には反射材19が担持されており、誘電体18の表面に露出している。
電極3aと電極3bに高電圧を印加することで、電極3aと電極3bの間で放電が行われ、被処理液体中の気泡14に含まれる酸素から気泡14の周囲にオゾンが生成される。紫外線光源から電極3aと電極3bに紫外線が照射されており、開口面積の広い開口部8bを通過した紫外線は、電極3aの表面の反射材により電極3b側へ反射される。電極3bおよび電極3aに向けて照射された紫外線は反射材の作用により電極間で反射を繰り返すことで、電極面の広い範囲にわたって照射され、放電で生成したオゾンおよび水分と反応して強い酸化力を有するOHラジカルが生成される。
【選択図】図2
【解決手段】電極3aと電極3bは電極基材17の表面に誘電体18がコーティングされている。誘電体18の内部には反射材19が担持されており、誘電体18の表面に露出している。
電極3aと電極3bに高電圧を印加することで、電極3aと電極3bの間で放電が行われ、被処理液体中の気泡14に含まれる酸素から気泡14の周囲にオゾンが生成される。紫外線光源から電極3aと電極3bに紫外線が照射されており、開口面積の広い開口部8bを通過した紫外線は、電極3aの表面の反射材により電極3b側へ反射される。電極3bおよび電極3aに向けて照射された紫外線は反射材の作用により電極間で反射を繰り返すことで、電極面の広い範囲にわたって照射され、放電で生成したオゾンおよび水分と反応して強い酸化力を有するOHラジカルが生成される。
【選択図】図2
Description
本発明は、電極間に高電圧を印加することで活性種を発生させ、当該活性種の作用により被処理液体の除菌や有機物の分解をおこなう水浄化装置に関するものである。
従来の水浄化装置として、一対の電極板の表面に誘電体を塗布し、電極間に高電圧を印加することで放電により生成するオゾン等の活性種の作用により被処理液体を浄化する水浄化装置が知られている(例えば下記特許文献1参照)。
以下、その水浄化装置について、図6を参照しながら説明する。
図6に示すように、対向する2枚の電極101には誘電体102が塗布されている。さらに対向する2枚の電極101は高電圧電源103に接続されている。被処理液体は流入口104から流出口105へ向かって電極101の間を通過する。被処理液体には気泡導入手段(図示せず)により気泡106が導入されている。
このような構成において2枚の電極101に高電圧を印加すると、電極表面に付着した気泡106を介して放電がおこなわれ、気泡106の内部や周辺部位にオゾンが生成される。電極間で生成されたオゾンは強い酸化力を有するので、その作用により被処理液体に含まれる微生物の除菌や有機物の分解がなされ、水浄化装置として活用できるものである。
また別の水浄化装置として、任意の方法で生成したオゾンに紫外線を作用させることでオゾンよりも高活性なOHラジカルを生成する水浄化装置が知られている(例えば下記特許文献2参照)。
以下、その水浄化装置について、図7を参照しながら説明する。
図7に示すように、オゾン発生器201により生成されたオゾン含有空気は流入口202と流出口203を有する反応容器204に導入される。反応容器204には拡散板205が設けられており、オゾンは反応容器204内に均一に拡散される。また、反応容器204は紫外線透過窓206を備えており、反応容器204の外部に設けられた紫外線光源207から紫外線が照射される。紫外線光源207は電源208により点灯されている。
紫外線が照射されたオゾンから以下の反応により空気中に含まれる水分と反応してOHラジカルが生成される。
O3+hν→O2+O(1D)
O(1D)+H2O→2OH・
OHラジカルはオゾンよりも強い酸化力を有しており、有機物の分解や微生物の殺菌に高い効果を示すので、水浄化に利用することができる。反応容器204から流出口203を経由して被処理液体にOHラジカルを放出することで、被処理液体中の有機物の分解や微生物の殺菌を高効率で実施することができる。
O3+hν→O2+O(1D)
O(1D)+H2O→2OH・
OHラジカルはオゾンよりも強い酸化力を有しており、有機物の分解や微生物の殺菌に高い効果を示すので、水浄化に利用することができる。反応容器204から流出口203を経由して被処理液体にOHラジカルを放出することで、被処理液体中の有機物の分解や微生物の殺菌を高効率で実施することができる。
なお、上記反応式においてO(1D)は一重項酸素を示し、π*2p軌道がスピンの向きが反対の電子により一重項状態で占有され、励起状態にあることを示す。
このような従来の水浄化装置を組み合わせることで、オゾンを生成する電極間に紫外線を照射すれば、オゾンからOHラジカルを生成することが可能となるが、オゾンの生成効率を向上するために電極を近接させると、電極の全面に紫外線を照射することが困難になりOHラジカルの生成効率が低下するという課題を有していた。
つまり、放電により生成するオゾンの生成効率を向上するためには、低電圧で放電が成立するように電極を近接させればよい。一方、オゾンへの紫外線照射により生成するOHラジカルの生成効率を向上させるためには、オゾンの濃度が高い電極表面に紫外線を照射すればよい。しかし、オゾンの生成効率を向上するために電極を近接させると、お互いの電極が影になり、放電している電極表面の全面に紫外線を照射することが困難になる。
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、オゾンの生成効率とOHラジカルの生成効率を両立することのできる水浄化装置を提供することを目的とする。
そして、この目的を達成するために、本発明は、対向する電極の表面に光反射材を担持することを特徴とする水浄化装置としたものであり、これにより所期の目的を達成するものである。
本発明は、対向する電極の表面に光反射材を担持する構成としたものである。上記構成によれば、放電によるオゾン生成効率を向上するために電極を近接させても、電極の端面で受光した紫外線が電極表面の光反射材による反射を繰り返すことで、電極全面に紫外線を照射することができ、電極が対向して近接している場合においても高効率にOHラジカルを生成するという効果を得ることができる。
本発明の請求項1記載の水浄化装置は、電極の上流側に気泡発生部を備え、少なくとも一対の電極間に被処理液体を導入し、前記電極間に電圧を印加するとともに紫外線を照射することで活性酸素種を生成する水浄化装置において、前記電極の表面に光反射材を担持するという構成を有する。これにより、電極表面に照射された紫外線が光反射材により反射することで、電極表面の広範囲にわたって紫外線を照射することができるので、電極が対向して近接している場合においても高効率にOHラジカルを生成するという効果を奏する。
また、電極に異なる開口面積を有する複数の開口部を設け、対向する開口部のうち開口面積の広い開口部を通して紫外線を照射する構成にしてもよい。これにより、広い開口部を通過した紫外線は狭い開口部を有する電極の表面の光反射材で反射するので、広い開口部を有する電極に照射されることになり、電極が対向して近接している場合においても高効率にOHラジカルを生成するという効果を奏する。
また、電極に複数の開口部を設け、対向する電極の開口部が被処理液体の流通経路において一致しない配置とする構成にしてもよい。これにより開口部を通過した紫外線は対向する電極の表面の光反射材で反射するので、対向した電極表面を照射することになり、電極が対向して近接している場合においても高効率にOHラジカルを生成するという効果を奏する。
また、電極の表面に担持する反射材として石英砂を用いた構成にしてもよい。これにより石英砂の表面で紫外線が反射されることになり、電極表面の広範囲にわたって紫外線を照射することができるので、電極が対向して近接している場合においても高効率にOHラジカルを生成するという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1に示すように、水浄化装置1は本体2の内部に電極3a、電極3b、紫外線光源4を備えている。流入口5から本体2内に吸引された被処理液体はポンプ6により流出口7を経由して排出される。電極3aと電極3bはそれぞれ開口部8aと開口部8bを備えており、高圧パルス電源9と電気的に接続されている。被処理液体の流れにおいて、上流部に位置する開口部8bは下流部に位置する開口部8aよりも開口径が大きいものである。
図1に示すように、水浄化装置1は本体2の内部に電極3a、電極3b、紫外線光源4を備えている。流入口5から本体2内に吸引された被処理液体はポンプ6により流出口7を経由して排出される。電極3aと電極3bはそれぞれ開口部8aと開口部8bを備えており、高圧パルス電源9と電気的に接続されている。被処理液体の流れにおいて、上流部に位置する開口部8bは下流部に位置する開口部8aよりも開口径が大きいものである。
紫外線光源4は電源10と電気的に接続されている。流入口5の内部には気泡発生部11が備えられ、配管12を経由して空気供給部13から供給された空気が被処理液体中に気泡14として導入される。気泡発生部11の上部、下流側には開口部15を有する拡散板16が備えられている。
拡散板16は被処理液体の流れをさえぎるので、気泡発生部11により被処理液体中に導入された気泡14を本体2内に均一に拡散する。本体2内に均一に拡散された気泡14は電極3bの複数の開口部8bから電極3aと電極3b間に導入されることになる。
電極3aと電極3bの主要部分Aを図2で示す。図2に示すように、電極3aと電極3bは電極基材17の表面に誘電体18がコーティングされている。誘電体18の内部には反射材19が担持されており、誘電体18の表面に露出している。
このような構成によれば、気泡14を含む被処理液体は電極3aと電極3bの開口部8bおよび開口部8aを通過する。また、電極3aと電極3bの開口径が異なることから、開口部8bを通過した後で電極3aの開口径が電極3bの開口径より小さいため流れを遮られた気泡14は、電極3aと電極3bの間に広がる。気泡14を含む被処理液体が存在する状態で、電極3aと電極3bに高電圧を印加することで、電極3aと電極3bの間で放電が行われ、電極3aと電極3bの間に存在する気泡14の周辺にオゾンが生成される。
その結果、流入口5から本体2内に吸引された被処理液体は電極3aと電極3bの間で生成されたオゾンの作用により、浄化されるものである。
さらに、紫外線光源4から電極3aと電極3bに紫外線が照射されており、図2の折れ線矢印で示すように、開口面積の広い開口部8bを通過した紫外線は、電極3aの表面の反射材により電極3b側へ反射されることになる。
このように、電極3bおよび電極3aに向けて照射された紫外線は反射材19の作用により反射を繰り返すことで、電極面の広い範囲にわたって照射されることになる。
電極3aまたは電極3bの表面では紫外線が照射されたオゾンから以下の反応により空気中に含まれる水分と反応してOHラジカルが生成される。
O3+hν→O2+O(1D)
O(1D)+H2O→2OH・
OHラジカルはオゾンよりも強い酸化力を有しており、有機物の分解や微生物の殺菌に高い効果を示すので、水浄化に利用することができる。
O3+hν→O2+O(1D)
O(1D)+H2O→2OH・
OHラジカルはオゾンよりも強い酸化力を有しており、有機物の分解や微生物の殺菌に高い効果を示すので、水浄化に利用することができる。
なお、上記反応式においてO(1D)は一重項酸素を示し、π*2p 軌道がスピンの向きが反対の電子により一重項状態で占有され、励起状態にあることを示す。
その結果、流入口5から本体2内に吸引された被処理液体は電極3aと電極3bの間で生成されたオゾンとOHラジカルの双方の作用により、浄化されるものである。
本実施の形態では、従来の水浄化装置とは異なり、放電によりオゾンが生成される電極3a、電極3bの表面に紫外線を照射しているので、被処理液体中にオゾンが拡散する前の高濃度のオゾンに紫外線を照射することができ、紫外線の利用効率が高いものである。
また、低い放電電圧でオゾンを生成するように、近接させた電極3aと電極3bの間においても反射材19の作用により広範囲に紫外線を照射することができるので、紫外線の利用効率が高いものである。
また、電極3aと電極3b間では放電に伴い直接生成されるOHラジカルも存在するので、オゾンに紫外線を照射することで生成されるOHラジカルと合わせて、高濃度のOHラジカルが被処理液体に作用することとなり、水浄化性能を向上することができる。
また、電極3aと電極3bの表面に担持される反射材19は紫外線を高効率に反射する材料が好ましく、石英砂を反射材に用いることで、石英砂の表面および石英砂と誘電体18の界面で紫外線が反射されることになる。
なお、本実施の形態では、電極3aと電極3b間での安定的な放電を実現するために電極3aと電極3bの表面に誘電体18をコーティングしているものであるから、電極3aと電極3b間の放電に影響を与えにくい反射材が求められる。金属等の電気伝導性の高い材料は局所的な放電を形成する可能性があるので、電気伝導性の低い材料を反射材として用いるほうが好ましい。
なお、誘電体18の素材とそのコーティング方法については、特に限定するものではない。具体的にはゾルゲル法による無機酸化被膜を形成させる方法が好ましく、また材料は、SiO2、Al2O3、MgO、ZrO2、TiO2、ZnO、Y2O3、BaTiO2などが使用できる。比誘電率などの観点から、好ましくはBaTiO2、Al2O3、TiO2が採用される。
なお、電極3aと電極3b間に印加する高電圧の条件については、特に限定するものではない。具体的には対向する電極3aと電極3bの面積と電極間の距離に応じて、火花放電に移行しない程度の高電圧を印加すればよく、パルス状である数kVの高電圧や高周波の高電圧を印加してもよい。
なお、紫外線光源4については、特に限定するものではない。放電で生成されるオゾンは200nm〜300nmの波長を吸収して励起状態の酸素原子を放出するので、254nmの紫外線を放射する高圧水銀ランプなど、紫外線を高効率に照射できる光源であればよい。
なお、紫外線光源4を点灯させるための電源10については、特に限定するものではない。具体的には紫外線光源として水銀ランプを用いるのであれば、商用電源から点灯に必要な電圧を得るためのトランスや高周波電源を得るためのインバータを備えた電源であれば、紫外線を点灯することができる。
なお、紫外線光源4を上流側に配置された電極3bの上流側に配置するものとしたが、下流側に配置された電極3aの下流側に配置してもよい。その場合においては、下流側に配置された電極3aの開口部8aの開口径を上流側に配置された電極3bの開口部8bの開口径よりも大きくすれば同様の効果を得ることができる。
すなわち、開口面積の広い開口部8aを通過した紫外線は、電極3bの表面の反射材により電極3a側へ反射されることになる。
なお、紫外線光源4の配置位置については、特に制限するものではないが、電極3aと電極3bの間に紫外線が照射されるような配置であれば良く、開口部の開口径が大きい電極側から照射したほうが、電極3aと電極3bの間に効率よく照射することが可能になる。
また、電極の開口部の開口径については、特に制限するものではないが、開口径を大きくすれば被処理液体の流通抵抗を低減することができるが、放電に寄与する電極面積が低減することによりオゾンの生成効率が低減する。したがって、被処理液体の流通抵抗に大きな影響を与えないようにできるだけ小さな開口径にするほうが好ましい。
また、上流側の開口径を下流側の開口径より大きくすることで、電極3aと電極3bの間を通過する被処理液体の量を増加することができるものである。
なお、気泡発生部11は電極3aと電極3bの上流側に配置しているが、電極3aと電極3bの間に気泡14を効率良く導入できる位置であれば、電極3aと電極3bの上流側のいずれの位置でもよい。
図3に実施の形態1の別構造の電極3aと電極3bの主要部分を示す。図2と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
上流側に配置した電極3bの開口部8bの中心の、下流側に配置した電極3aへの投影位置が、下流側に配置した電極3aの開口部8a中心と異なるようにそれぞれの開口部を配置した構成であるので、図3の折れ線矢印で示すように、開口部8bを通過した紫外線は、電極3aの表面の反射材19により電極3b側へ反射されることになる。
このように、電極3bおよび電極3aに向けて照射された紫外線は反射材19の作用により反射を繰り返すことで、電極3aと電極3bの広い範囲にわたって照射されることになる。
この構成によれば、図2で示した2枚の電極の開口径が異なる電極構造に比べて、2枚の電極が同一の開口径であるので電極を作り分ける必要が無く、電極の製造コストを低減することができる。
ただし、電極面に照射される紫外線を反射材19の作用により有効に活用するためには、紫外線光源4の設置されていない側の電極の開口部は、被処理液体の流通抵抗に大きな影響を与えない程度にできるだけ小さな開口径にするほうが好ましい。
また、電極3aおよび電極3bの開口部8aおよび開口部8bの開口面積は、被処理液体に含有する気泡14を電極3aと電極3bの間に流通させることと、電極3aと電極3bから気泡を排出させることの両面を満足できる開口径であればよく、気泡14の大きさにあわせて設定すればよい。
また、気泡14に含まれる酸素から電極3aと電極3bの間の放電でオゾンが生成されるので、気泡14には酸素を含む必要があり、空気供給部13から周辺の大気を供給すればよい。
さらに、空気供給部13に酸素ボンベ等を接続し、高濃度の酸素を供給すればオゾン生成効率を向上する事が可能になる。
(実施の形態2)
図4に実施の形態2における水浄化装置の電極部周辺の概略斜視図を示す。実施の形態1と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図4に実施の形態2における水浄化装置の電極部周辺の概略斜視図を示す。実施の形態1と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
実施の形態1とは異なり、電極には開口部が無く、被処理液体は電極間を電極面に沿って流通するものである。
電極20a、電極20b、側壁21で被処理液体の流通経路が構成され、流入口22、流出口23が備えられている。電極20aと電極20bは高圧パルス電源24に接続されている。流入口22の上部には紫外線光源25と紫外線透過窓26が備えられており、紫外線光源25は電源27と接続されている。流入口22側には気泡発生部28が備えられている。
図5に実施の形態2における水浄化装置の電極部周辺の概略断面図を示す。被処理液体はポンプ(図示せず)の作用により流入口22から吸引され、流出口23から吐出される。
また、吸入される被処理液体には気泡発生部28から気泡29が注入される。
電極20aおよび電極20bが対向する側の表面には誘電体30がコーティングされており、誘電体30により反射材31が担持されている。紫外線光源25には反射板32が備えられており、紫外線光源25から放出される紫外線を電極20bの表面に照射している。
このような構成によれば、実施の形態1と同様に電極20aと電極20bの間で放電が行われ、被処理液体中の気泡29に含まれる酸素から気泡29の周辺でオゾンが生成される。
さらに、電極20aと電極20bの表面に紫外線を照射することで電極20aと電極20bの間に存在する気泡29の周辺のオゾンからOHラジカルを生成することができる。低い電圧で放電を行うために、電極20aと電極20bを近接させると、対向する電極20aと電極20bの表面に紫外線を照射することが困難になるが、紫外線光源25からの紫外線は電極20bの表面の反射材により電極20a側へ反射されることになる。
このように、電極20bおよび電極20aに向けて照射された紫外線は反射材の作用により反射を繰り返すことで、電極20aと電極20bの広い範囲にわたって照射されることになる。
特に、実施の形態1と異なり、電極に被処理液体が通過する開口部を有していない本実施の形態では、電極20aと電極20bの表面における紫外線受光面積を増加させるためには、紫外線透過窓の面積を拡大するか、電極間に紫外線光源25を設置する必要がある。
しかし、紫外線透過窓26を拡大することは電極20aの面積を削減することにつながり、オゾンの生成効率を低下させることになる。また、電極20aと電極20bの間に紫外線光源25を設置すると被処理液体を流通させる際の抵抗となり、被処理液体の処理量を低減することになる。また、低い電圧で放電を開始する目的で電極を近接するので、電極間に紫外線光源25を設置すると、電極の近接を阻害することになる。つまり、本実施の形態2では反射材31を電極20aと電極20bの表面に担持しているので上記課題を解決することができる。
なお、紫外線透過窓26の材質は石英ガラスが好ましい。オゾンをOHラジカルに変換するために必要な波長の紫外線をできるだけ減衰することなく透過させる特性を有する材質であれば、石英ガラス以外の素材でも紫外線透過窓として利用することができる。
なお、紫外線によりオゾンから生成されるOHラジカルの利用については実施の形態1と同様である。
なお、気泡発生部28については特にその構造について限定するものではないが、図4および図5に示すように所望の大きさの気泡が発生するような開口径を有する部材であればよい。
以上のように本発明の水浄化装置は、オゾンの生成効率とOHラジカルの生成効率を両立することで、OHラジカルを高効率に生成するものである。したがって、電子部品製造工場等における有機物を含む超純水排水のリサイクルや、上水道における浄水場での有機物分解や殺菌について、OHラジカルを活用して水浄化を行う水浄化装置として有用である。
1 水浄化装置
2 本体
3a 電極
3b 電極
4 紫外線光源
5 流入口
6 ポンプ
7 流出口
8a 開口部
8b 開口部
9 高圧パルス電源
10 電源
11 気泡発生部
12 配管
13 空気供給部
14 気泡
15 開口部
16 拡散板
17 電極基材
18 誘電体
19 反射材
20a 電極
20b 電極
21 側壁
22 流入口
23 流出口
24 高圧パルス電源
25 紫外線光源
26 紫外線透過窓
27 電源
28 気泡発生部
29 気泡
30 誘電体
31 反射材
32 反射板
101 電極
102 誘電体
103 高電圧電源
104 流入口
105 流出口
106 気泡
201 オゾン発生器
202 流入口
203 流出口
204 反応容器
205 拡散板
206 紫外線透過窓
207 紫外線光源
208 電源
2 本体
3a 電極
3b 電極
4 紫外線光源
5 流入口
6 ポンプ
7 流出口
8a 開口部
8b 開口部
9 高圧パルス電源
10 電源
11 気泡発生部
12 配管
13 空気供給部
14 気泡
15 開口部
16 拡散板
17 電極基材
18 誘電体
19 反射材
20a 電極
20b 電極
21 側壁
22 流入口
23 流出口
24 高圧パルス電源
25 紫外線光源
26 紫外線透過窓
27 電源
28 気泡発生部
29 気泡
30 誘電体
31 反射材
32 反射板
101 電極
102 誘電体
103 高電圧電源
104 流入口
105 流出口
106 気泡
201 オゾン発生器
202 流入口
203 流出口
204 反応容器
205 拡散板
206 紫外線透過窓
207 紫外線光源
208 電源
Claims (4)
- 被処理液体を流出入させる流入口と流出口を有する本体内に、
少なくとも一対の電極と紫外線光源と気泡発生部を備え、
前記電極間に被処理液体を導入し、前記電極間に電圧を印加するとともに前記紫外線光源により紫外線を照射することで活性酸素種を生成する水浄化装置であって、前記気泡発生部は前記電極の上流側に設け、少なくとも前記電極の対向する表面に光反射材を担持することを特徴とする水浄化装置。 - 前記電極は複数の開口を有し、前記電極を前記被処理液体の流れに対し略垂直方向に配置し、
前記電極が各々有する複数の開口径は同一であり、上流側に配置した前記電極の開口径は下流側に配置した前記電極の開口径より大きい構成とした請求項1記載の水浄化装置。 - 前記電極は複数の開口を有し、前記電極を前記被処理液体の流れに対し略垂直方向に配置し、
上流側に配置した前記電極の開口中心の、下流側に配置した前記電極への投影位置が、下流側に配置した前記電極の開口中心と異なるように前記開口を配置した請求項1記載の水浄化装置。 - 前記光反射材が石英砂である請求項1から3のいずれか一項に記載の水浄化装置。
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---|---|---|---|
JP2012022670A JP2013158706A (ja) | 2012-02-06 | 2012-02-06 | 水浄化装置 |
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JP2012022670A Pending JP2013158706A (ja) | 2012-02-06 | 2012-02-06 | 水浄化装置 |
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JP (1) | JP2013158706A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013240487A (ja) * | 2012-05-21 | 2013-12-05 | Nok Corp | 殺菌装置 |
KR20170026482A (ko) | 2014-06-27 | 2017-03-08 | 고쿠리츠 다이가쿠 호진 큐슈 코교 다이가쿠 | 상계면 반응을 이용한 반응 생성물 제조 방법 및 상계면 반응 장치, 그리고 2차 반응 생성물 제조 방법 |
JP2022020554A (ja) * | 2020-06-30 | 2022-02-01 | キヤノン株式会社 | 活性酸素供給装置、活性酸素による処理装置及び活性酸素による処理方法 |
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2012
- 2012-02-06 JP JP2012022670A patent/JP2013158706A/ja active Pending
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JP2013240487A (ja) * | 2012-05-21 | 2013-12-05 | Nok Corp | 殺菌装置 |
KR20170026482A (ko) | 2014-06-27 | 2017-03-08 | 고쿠리츠 다이가쿠 호진 큐슈 코교 다이가쿠 | 상계면 반응을 이용한 반응 생성물 제조 방법 및 상계면 반응 장치, 그리고 2차 반응 생성물 제조 방법 |
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JP7140885B2 (ja) | 2020-06-30 | 2022-09-21 | キヤノン株式会社 | 活性酸素供給装置、活性酸素による処理装置及び活性酸素による処理方法 |
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