JP2021186338A - 容器の滅菌処理方法、容器の滅菌処理装置 - Google Patents

容器の滅菌処理方法、容器の滅菌処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】容器内に残留物を残すことなく容器を滅菌することが可能な滅菌処理方法及び滅菌処理装置を提供する。【解決手段】本発明に係る容器の滅菌処理方法は、容器内に過酸化水素を供給する工程(a)と、通流路内を通流する酸素を含む無菌ガスに対して波長160nm以上200nm以下の紫外光を照射して無菌ガスにオゾンを含有させる工程(b)と、工程(b)が実行された後の無菌ガスを通流路に連絡されたガス噴出口を介して工程(a)が実行された後の容器に供給する工程(c)とを有し、工程(b)の開始時点から工程(c)の開始時点までの間にわたって通流路を通流する無菌ガスの温度は100℃以下に維持されている。【選択図】図1

Description

本発明は、容器の滅菌処理方法及び容器の滅菌処理装置に関し、特に、過酸化水素を用いた容器の滅菌処理方法及び容器の滅菌処理装置に関する。
医薬品や食品等、高度な品質管理を要求される製品を収容するための容器は、過酸化水素を用いた滅菌処理が行われるのが一般的である。
過酸化水素は滅菌処理に適した物質であるが、過酸化水素が処理対象物に残留することが問題とされている。過酸化水素が容器の壁面に付着した状態で製品を収容すると、製品の品質に影響を及ぼす懸念があるため、好ましくない。
かかる観点から、滅菌処理後の過酸化水素の残留物を除去する技術が既に検証されている。例えば、下記特許文献1には、処理対象物である容器に対して過酸化水素で滅菌処理を行った後、オゾンを付着させて過酸化水素を分解する技術が記載されている。
特許第3767486号公報
オゾンガス生成手段としては、大気圧プラズマ放電によって大気中の酸素からオゾンを生成する手段が一般的である。特許文献1には、オゾンガス生成手段の構成についての具体的な記載はないことに鑑みれば、特許文献1の技術においても大気圧プラズマ放電によってオゾンを生成することが想定されていると考えられる。
しかしながら、大気圧プラズマ放電によってオゾンを発生させると、不可避的に硝酸などの副生成物も発生される。特に、処理対象物である容器に樹脂が含まれる場合には、この硝酸が樹脂と反応して樹脂成分を溶かしてしまい、反応によって生成された異物が容器内に混入するおそれがある。また、硝酸が樹脂と反応するとNOxが生成され、このNOxから硝酸が再生成される。この結果、樹脂と硝酸の反応が促進され、異物の生成量が増える懸念がある。
なお、上記の課題は、容器が樹脂製である場合の他、紙製であっても起こり得る。紙製の容器においても、紙の表面に樹脂のコーティング層が施されているのが一般的であるためである。
特許文献1の方法では、容器に対してオゾンガスを供給して処理を行った後、容器に対して加熱エアを噴射することで、容器内の付着物を除去する工程が行われている。しかし、このように加熱エアを噴射したとしても、容器内に残留物が残ってしまうことがある。また、この方法は、耐熱性を示す材料からなる容器に対してしか適用できなかった。
本発明は、上記の課題に鑑み、容器内に残留物を残すことなく容器を滅菌することが可能な滅菌処理方法及び滅菌処理装置を提供することを目的とする。
本発明に係る容器の滅菌処理方法は、
前記容器内に過酸化水素を供給する工程(a)と、
通流路内を通流する、酸素を含む無菌ガスに対して、波長160nm以上200nm以下の紫外光を照射して、前記無菌ガスにオゾンを含有させる工程(b)と、
前記工程(b)が実行された後の前記無菌ガスを、前記通流路に連絡されたガス噴出口を介して、前記工程(a)が実行された後の前記容器に供給する工程(c)とを有し、
前記工程(b)の開始時点から、前記工程(c)の開始時点までの間にわたって、前記通流路を通流する前記無菌ガスの温度は100℃以下に維持されていることを特徴とする。
工程(b)によって、波長160nm以上200nm以下の紫外光が無菌ガスに照射されると、この紫外光が無菌ガスに含まれる酸素に吸収され、下記(1)式及び(2)式の反応に従ってオゾン(O3)が生成される。なお、下記式(1)内において、hν(λ)とは波長λの光エネルギーを意味している。また、(2)式内のMは、反応の第三体である。
2 + hν(λ) → ・O + ・O ‥‥(1)
・O + O2 + M → O3 + M ‥‥(2)
なお、波長λが160nm以上200nm以下である場合、この光エネルギーhν(λ)は、窒素分子の結合エネルギーよりは小さい。このため、無菌ガスが清浄空気など、酸素の他に窒素を含むガスである場合であっても、工程(b)によってN原子は生成されない。従って、大気圧プラズマ放電によってオゾンを生成する場合のように、硝酸などのNOxが生成されることはない。
工程(b)によって得られたオゾンを含む無菌ガスは、工程(c)において過酸化水素が供給された後の容器に対して供給される。これにより、下記(3)式の反応に従って、容器に付着していた残留過酸化水素が分解される。なお、下記(3)式におけるヒドロペルオキシルラジカル(・HO2)及びヒドロキシラジカル(・OH)は、いずれも反応性が極めて高く短寿命であるため、直ちに安定性の高い水(H2O)や酸素(O2)に変化する。
3 + H22 → O2 + ・OH + ・HO2‥‥(3)
上述したように、工程(b)で導入されるオゾンを含む無菌ガスにはNOxが含まれないため、工程(c)でこの無菌ガスが容器に供給されても、容器と硝酸が反応して副生成物が生じるということがない。つまり、従来のように、この副生成物を除去するために別途の加熱清浄空気を容器内に導入する必要がない。
上記方法では、工程(b)の開始時点から工程(c)の開始時点までの間にわたって、無菌ガスの温度が100℃以下に維持されている。これにより、無菌ガスにオゾンが含まれてから無菌ガスが容器に供給されるまでの間に、オゾンが熱分解されることが抑制される。よって、高濃度でオゾンを含む無菌ガスを容器に対して供給することができる。
また、100℃以下の温度で、容器に対してオゾンを含む無菌ガスを供給することができるため、耐熱性の低い材料で構成された容器の滅菌処理にも適用が可能である。
酸素を含む無菌ガスを通流路内に導入する方法としては、種々の方法が採用できる。一例として、HEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタを介して空気が通流路に導入されるものとしても構わないし、予め別の場所で作成された無菌空気が通流路内に直接導入されるものとしても構わない。
前記工程(b)は、前記通流路内に配置されたエキシマランプから、前記通流路内を通流する前記無菌ガスに対して前記紫外光を照射する工程であるものとしても構わない。
このようなエキシマランプとしては、Xe、ArF等の材料を含む発光ガスが封入されたものを利用できる。
前記工程(c)は、前記工程(b)の実行後にHEPAフィルタを通過した前記無菌ガスを、前記ガス噴出口を介して前記容器に供給する工程であるものとしても構わない。
特にエキシマランプの発光管の管壁に接触しながら無菌ガスが通流する場合、万一、管壁に異物が付着していた場合には、無菌ガスにこの一部が混在した状態でガス噴出口に向かって流れ、そのまま容器内に供給されるおそれがある。上記のように、紫外光が照射された後の無菌ガスを、HEPAフィルタを通過させてから容器に供給することで、仮にエキシマランプの近傍を通過した後に異物が付着しても、HEPAフィルタの手前で除去することができる。
前記工程(c)の実行後、前記容器に残留したオゾンを分解する工程(d)を有するものとしても構わない。
オゾンに対して熱エネルギーや光エネルギーを加えると、オゾンは下記(4)式に従って分解される。なお、(4)式内において、Eとは熱エネルギー又は光エネルギーが加えられることを意味する。
3 + E → O2 + ・O ‥‥(4)
この(4)式で得られた酸素ラジカル(・O)は、容器内に付着していた過酸化水素と反応して、下記(5)式の反応が生じる。
22 + ・O → ・HO2 + ・OH ‥‥(5)
そして、上述したように、・HO2及び・OHは、いずれも反応性が極めて高く短寿命であるため、直ちに安定性の高い水や酸素に変化する。
酸素ラジカル(・O)は、オゾン(O3)と比べて反応性が高い。このため、上記方法によれば、容器に付着していた過酸化水素の分解速度を高めることができる。
工程(d)の具体的な方法としては、容器の外側から赤外光を照射して容器内のガス温度を昇温する方法や、容器の外側から可視光を照射してオゾンに対して光エネルギーを与える方法が利用できる。また、容器が耐熱性を有する場合であれば、容器内に加温された無菌ガスを導入したり、容器の外側から加熱する方法を採用しても構わない。
本発明に係る容器の滅菌処理装置は、
前記容器を所定の搬送方向に搬送する搬送ラインと、
前記容器に対して過酸化水素を供給する第一ユニットと、
前記搬送方向に関して前記第一ユニットよりも後段に配置された第二ユニットとを備え、
前記第二ユニットは、
酸素を含む無菌ガスが導入されるガス導入口と、
前記ガス導入口に連絡された通流路と、
前記通流路内を通流する100℃以下の前記無菌ガスに対して波長160nm以上200nm以下の紫外光を照射する光源と、
前記通流路に連絡され、前記光源を基準としたときに前記ガス導入口とは反対側に配置されており、オゾンを含む前記無菌ガスを100℃以下で噴出するガス噴出口とを有することを特徴とする。
上記構成によれば、搬送ライン上に設置された容器は、第一ユニットから供給された過酸化水素によって滅菌処理された後、引き続き、第二ユニットから供給されたオゾンを含む無菌ガスによって残留過酸化水素が分解除去される。そして、本発明に係る容器の滅菌処理装置が備える第二ユニットは、オゾンを含む無菌ガスの生成時にNOxを生成しないため、この無菌ガスを容器に対して供給しても、容器の構成物質とNOxとが反応して副生成物が得られるということがない。よって、この副生成物を容器から除去するための専用装置を別途設ける必要がない。
前記通流路は、前記無菌ガスの通流方向に関して前記光源と前記ガス噴出口との間の位置に、HEPAフィルタを備えるものとしても構わない。
前記光源はエキシマランプであり、
前記第二ユニットは、前記エキシマランプの点灯を制御する制御部を備えるものとしても構わない。
上記構成によれば、制御部の制御によってエキシマランプを消灯した状態で、ガス導入口より酸素を含む無菌ガスが導入されると、第二ユニットはオゾンを含まない状態の無菌ガスをガス噴出口より噴出できる。これにより、対象物の性状に応じて、無菌ガスに対してオゾンを含める場合とオゾンを含めない場合とを使い分けることができる。
本発明によれば、容器内に残留物を残すことなく容器を滅菌することが可能となる。
本発明に係る容器の滅菌処理装置の第一実施形態の構成例を模式的に示す図面である。 第二ユニットの構成例を模式的に示す図面である。 エキシマランプの構成例を模式的に示す側面図である。 図3A内のA1−A1線断面図である。 Xeを含む発光ガスが封入されたエキシマランプから出射される紫外光のスペクトルと、酸素(O2)の吸収スペクトルとを重ねて表示したグラフである。 オゾンの半減期と温度の関係を示すグラフである。 エキシマランプの別の構成例を模式的に示す断面図である。 エキシマランプの別の構成例を模式的に示す側面図である。 図7A内のA2−A2線断面図である。 図7A内のA2−A2線断面図である。 第二ユニットの別の構成例を模式的に示す図面である。 本発明に係る容器の滅菌処理装置の第二実施形態の構成例を模式的に示す図面である。 本発明に係る容器の滅菌処理装置の第三実施形態の構成例を模式的に示す図面である。 本発明に係る容器の滅菌処理装置の第三実施形態の別の構成例を模式的に示す図面である。 本発明に係る容器の滅菌処理装置の第四実施形態の構成例を模式的に示す図面である。 エキシマランプの別の構成例を模式的に示す側面図である。 エキシマランプの別の構成例を模式的に示す側面図である。
本発明に係る容器の滅菌処理方法、及び容器の滅菌処理装置の実施形態につき、以下において適宜図面を参照して説明する。以下の各図面は、いずれも模式的に図示されたものであり、図面上の寸法比は必ずしも実際の寸法比に一致していない。また、以下では、「容器の滅菌処理装置」は、適宜「滅菌処理装置」と略記される。
[第一実施形態]
図1は、本発明に係る滅菌処理装置の第一実施形態の構成を模式的に示す図面である。滅菌処理装置1は、処理対象物である容器2をd1方向に搬送する搬送ライン3と、第一ユニット4と、第二ユニット10とを備える。なお、図2は、第二ユニット10の構成を模式的に示す図面である。
第一ユニット4は、容器2に対して過酸化水素ガスG4を供給する。第一ユニット4が備えるガス噴出口41はノズル状を呈しており、過酸化水素ガスG4を容器2の内部に向かって噴射可能な構成である。
第二ユニット10は、搬送方向d1に関して第一ユニット4よりも後段に位置している。第二ユニット10は、容器2に対してオゾンを含む無菌ガスG10を供給する。第二ユニット10が備えるガス噴出口12はノズル状を呈しており、オゾンを含む無菌ガスG10を容器2の内部に向かって噴射可能な構成である。
第二ユニット10は、図2に示すように、ガス導入口11と、ガス噴出口12と、通流路13と、エキシマランプ14と、HEPAフィルタ15とを備える。なお、本実施形態では、第二ユニット10がエキシマランプ14の点灯制御を行う制御部21を備えるものとするが、制御部21を有するか否かは任意である。
ガス導入口11は、第二ユニット10の外側より、酸素を含む無菌ガスG1を第二ユニット10内に導入するための端部である。この酸素を含む無菌ガスG1は、例えばHEPAフィルタを通過した後の空気や、別の場所で準備された清浄ガスとすることができる。
酸素を含む無菌ガスG1は、ガス導入口11から100℃以下の温度で第二ユニット10内に導入される。なお、酸素を含む無菌ガスG1の温度の下限値については、気体として通流路13内を通流可能な限りにおいて限定はない。すなわち、酸素を含む無菌ガスG1の温度は、室温程度とすることも可能である。
通流路13は、ガス導入口11とガス噴出口12とを連絡する流路である。ガス導入口11から導入された酸素を含む無菌ガスG1は、ガス噴出口12に向かって通流路13内を流れる。
エキシマランプ14は、波長160nm以上200nm以下の紫外光L1を出射する。エキシマランプ14は、「光源」の一例である。エキシマランプ14から出射された紫外光L1は、通流路13内を通流する酸素を含む無菌ガスG1に対して照射される。図3A及び図3Bは、エキシマランプ14の構成例を模式的に示す図面である。図3Aは、エキシマランプ14の側面図に対応し、図3Bは、図3A内のA1−A1線における断面図に対応する。
エキシマランプ14は、管軸方向d2に沿って延伸する管体23を有する。本実施形態では、管体23は二重管構造を呈している。より詳細には、図3Bに示すように、管体23は、円筒形状を呈し外側に位置する外側管23aと、外側管23aの内側において外側管23aと同軸上に配置され外側管23aよりも内径が小さい円筒形状を呈した内側管23bとを有する。いずれの管体23(23a,23b)も、合成石英ガラスなどの誘電体材料で構成される。
外側管23aと内側管23bとは、共に管軸方向d2に係る端部において封止されており(不図示)、両者の間には管軸方向d2から見たときに円環形状を呈する発光空間が形成される。この発光空間内には、放電によってエキシマ分子を形成する発光ガス25Gが封入されている。
外側管23aの外壁には、一方の電極24aが配設されている。本実施形態では、この電極24aはメッシュ形状又は線形状を呈している。また、内側管23bの内側には、管軸方向d2に沿って延在する棒状の電極24bが挿通されている。電極(24a,24b)は、例えばステンレス、アルミニウム、銅、タングステン、チタン、ニッケル等の金属材料で構成される。
不図示の点灯電源は、制御部21からの制御信号i21に基づいて(図2参照)、給電線を介して電極(24a,24b)の間に例えば1kHz〜5MHz程度の高周波の交流電圧を印加する。すなわち、発光ガス25Gに対して、管体23を介して前記電圧が印加される。このとき、発光ガス25Gが封入されている放電空間内で放電プラズマが生じ、発光ガス25Gの原子が励起されてエキシマ状態となり、この原子が基底状態に移行する際にエキシマ発光を生じる。
発光ガス25Gの材料によって、管体23から発せられる紫外光L1の波長が決定される。発光ガス25Gとして、キセノン(Xe)を含むガスを用いた場合には、このエキシマ発光は、172nm近傍に主ピーク波長を有する紫外光L1となる。
なお、発光ガス25Gとして利用する物質を異ならせることで、紫外光L1の波長を変えることができる。例えば、発光ガス25Gとしては、ArBr(主ピーク波長165nm近傍)、ArCl(主ピーク波長175nm近傍)、ArF(主ピーク波長193nm近傍)などを利用することができる。ここでは、発光ガス25GがXeを含むガスである場合について説明する。
上述したように、本実施形態のエキシマランプ14では、外側管23aの外壁に配設された電極24aがメッシュ形状を呈している。このため、電極24aには隙間が存在し、紫外光L1は、この隙間を通じて外側管23aよりも外側に向かって取り出される。この紫外光L1が、通流路13内を通流する酸素を含む無菌ガスG1に対して照射される。
図4は、Xeを含む発光ガス25Gが封入されたエキシマランプ14から出射される紫外光L1のスペクトルと、酸素(O2)の吸収スペクトルとを重ねて表示したグラフである。図4において、横軸は波長を示し、左縦軸は紫外光L1の光強度の相対値を示し、右縦軸は酸素(O2)の吸収係数を示す。
エキシマランプ14の発光ガス25GとしてXeを含むガスを用いる場合、図4に示されるように、エキシマランプ14から出射される紫外光L1は、主ピーク波長が172nmであり、およそ155nm以上190nm以下の範囲内に帯域を有する。なお、酸素は、光の波長が190nmよりも長くなるに伴い、吸収係数の低下が顕著となり、波長が200nmを超えると吸収係数が極めて低くなる。つまり、200nmよりも長波長の光(例えば波長222nmの光)を酸素に照射しても、酸素をほとんど透過してしまう。
エキシマランプ14から出射された波長λの紫外光L1が、通流路13内をガス噴出口12に向かって通流する、酸素を含む無菌ガスG1に対して照射されると、紫外光L1が酸素(O2)に吸収されて、上述した(1)式の反応が進行する。以下において、(1)式を再掲する。
2 + hν(λ) → ・O + ・O ‥‥(1)
なお、紫外光L1の波長が200nmよりも長波長である場合には、酸素に対して吸収される光量が極めて少ないため、(1)式の反応がほとんど生じないことになる。
(1)式によって生成された酸素ラジカル(・O)は、周囲の酸素分子と反応し、上述した(2)式によってオゾン(O3)を生成する。以下において、(2)式を再掲する。
・O + O2 + M → O3 + M ‥‥(2)
つまり、無菌ガスG1に混在していた酸素の少なくとも一部がオゾンに変化する。従って、第二ユニット10の通流路13内を通流する酸素を含む無菌ガスG1は、オゾンを含む無菌ガスG10に変化する。なお、ここでいう「オゾンを含む無菌ガスG10」とは、ガス導入口11より導入された「酸素を含む無菌ガスG1」と比較して、酸素濃度が低下してオゾン濃度が上昇した無菌ガスを指し、酸素を含まないことを意味するものではない。
オゾンを含む無菌ガスG10は、後段に配置されたHEPAフィルタ15を通過した後、ガス噴出口12に導かれる。図2及び図3Aを参照して上述したように、酸素を含む無菌ガスG1は、エキシマランプ14の管体23の管壁に一部接触しながら通流する。このため、酸素を含む無菌ガスG1は、通流路13内を通流時に管体23の管壁表面に付着していた異物を巻き込む可能性がある。
この場合、生成されたオゾンを含む無菌ガスG10に、当該付着物が異物として含まれる可能性がある。しかし、オゾンを含む無菌ガスG10は、HEPAフィルタ15を通過するため、かかる異物が除去された状態でガス噴出口12に導かれる。その後、このオゾンを含む無菌ガスG10は、ガス噴出口12から容器2内に供給される。
なお、第二ユニット10は、酸素を含む無菌ガスG1がエキシマランプ14から紫外光L1が照射されてから、オゾンを含む無菌ガスG10としてガス噴出口12から噴出される迄の間、無菌ガス(G1,G10)の温度を引き続き100℃以下に維持するのが好適である。前述したように、ガス導入口11より100℃以下の温度で酸素を含む無菌ガスG1が導入される場合には、第二ユニット10に特段の加熱装置を搭載しない限りにおいて、ガス噴出口12から噴出される迄の間、無菌ガス(G1,G10)の温度は引き続き100℃以下に保たれる。
オゾンは、温度が高いほど熱分解によって上記(4)式の反応が進行することが知られている。以下において(4)式を再掲する。
3 + E → O2 + ・O ‥‥(4)
図5は、オゾンの熱分解速度(半減期)と温度の関係をグラフにしたものである。図5によれば、100℃の場合にオゾンの半減期が約1000秒であり、200℃以上の場合にはオゾンの半減期が1秒以内であることが分かる。また、オゾンの温度が100℃以下である場合には、オゾンの半減期は1000秒以上であることが分かる。
つまり、酸素を含む無菌ガスG1に紫外光L1が照射されてオゾンを含む無菌ガスG10に変化してから、ガス噴出口12から噴出される迄の間、当該無菌ガスG10の温度が100℃以下に保たれることで、ガス噴出口12から噴出される迄に(4)式に従ってオゾンが分解されることが抑制される。言い換えれば、ガス噴出口12から容器2に対して供給されるオゾンを含む無菌ガスG10のオゾン濃度を、高い状態で維持できる。
これに対し、仮に、酸素を含む無菌ガスG1に紫外光L1が照射されてからガス噴出口12より噴出される迄の間、当該無菌ガスG10の温度が100℃より高い温度である場合には、(4)式に従って短時間でオゾンが分解される。そして、この(4)式で得られる酸素ラジカル(・O)についても反応性が高く極めて短寿命であるため、容器2に対して導入される前の時点で消滅してしまう。つまり、この場合には、オゾンや酸素ラジカルの濃度の低い無菌ガスG10が容器2内に供給されてしまい、過酸化水素の分解速度が低下するおそれがある。
以上説明したように、本発明に係る滅菌処理装置1によれば、まず容器2に対して第一ユニット4から過酸化水素ガスG4が供給される(工程(a))。この工程により、容器2内の滅菌処理が行われる。
また、第二ユニット10内において、エキシマランプ14から出射された紫外光L1が、通流路13内を通流する酸素を含む無菌ガスG1に対して照射される。これにより、無菌ガスG1に混在していた酸素の少なくとも一部がオゾンに変化し、オゾンを含む無菌ガスG10が得られる(工程(b))。
そして、過酸化水素ガスG4による滅菌処理が施された後の容器2に対して、第二ユニット10のガス噴出口12から、オゾンを含む無菌ガスG10が供給される(工程(c))。この工程により、容器2内の過酸化水素ガスが容器2外へと追い出されると共に、容器2の壁面等に付着した残留過酸化水素がオゾンによって分解除去される。
上述したように、第二ユニット10が備えるエキシマランプ14は、波長160nm以上200nm以下の紫外光L1を出射する構成である。ところで、窒素分子の結合エネルギーは945kJ/mol程度であり、波長換算すると127nmである。つまり、上記紫外光L1は、窒素分子の結合エネルギーよりも大きな光エネルギーを有していない。この結果、酸素を含む無菌ガスG1として清浄空気が用いられた場合でも、第二ユニット10内において生成されるNOxの量は実質的にゼロに近い。
言い換えれば、本実施形態の滅菌処理装置1が備える第二ユニット10によれば、酸素を含む無菌ガスG1から、NOxフリーでオゾンを含む無菌ガスG10を生成できる。よって、このオゾンを含む無菌ガスG10を容器2内に導入した後、NOx由来の硝酸が容器2と反応して異物が生成されるという事態が生じないため、第二ユニット10の後段に容器2内の異物を除去する目的で別途の洗浄処理を行う必要がない。
(エキシマランプの別構成例)
本実施形態において第二ユニット10内に搭載されているエキシマランプ14は、図3A及び図3Bに図示された構造に限定されない。
〈1〉図6に示すように、エキシマランプ14は1つの管体23を有するものとしても構わない。図6は、図3Bにならって図示されたエキシマランプ14の模式的な断面図である。管体23は、長手方向すなわち管軸方向d2に係る端部において封止されており(不図示)、内側の空間内に発光ガス25Gが封入される。そして、管体23の外壁面にはメッシュ形状又は線形状の電極24aが配設され、管体23の内側(内部)には棒状の電極24bが配設される。
〈2〉エキシマランプ14は、管体23の外壁面に双方の電極(24a,24b)が配設されてなる構成としても構わない。図7A及び図7Bは、このエキシマランプ14の構造例を模式的に示す図面である。図7Aは平面図に対応し、図7Bは図7A内のA2−A2線断面図に対応する。図7A及び図7Bに示すエキシマランプ14は1つの管体23を有し、双方の電極(24a,24b)がそれぞれ管体23の外壁面に管体23を介して対向するように配置されている。電極(24a,24b)は、管体23内で生じた紫外光L1を管体23の外側に取り出す際の妨げにならないよう、いずれもメッシュ形状又は線形状を呈している。
なお、図7Bの構造に替えて、エキシマランプ14が備える管体23の一方の面のみを光取り出し面23cとしても構わない(図7C参照)。図7Cは、図7Bにならって図7A内のA2−A2線でエキシマランプ14を切断したときの模式的な断面図である。この場合、光取り出し面23c側に形成される電極24bについてはメッシュ形状又は線形状とする一方、この電極24bと反対側に形成される電極24aについては、膜形状とされる。この場合、電極24aは、紫外光L1に対して反射性を示す材料で構成されるのが好ましく、例えばアルミニウム、ステンレス等が用いられる。また、別の例としては、電極24aの表面に反射層が形成されるものとしても構わない。これにより、管体23内で生成された紫外光L1(L1a,L1b)のうち、光取り出し面23cとは反対側(電極24a側)に進行した光L1aについても、電極24a又は反射層によって光取り出し面23c側に反射させて導くことができる。
このように、エキシマランプ14の一方の面が光取り出し面23cとされる場合には、通流路13の内壁の一部を光取り出し面23cとした状態で、エキシマランプ14を通流路13よりも外側の筐体内に埋め込むように配置しても構わない(図8参照)。
なお、図8には、第二ユニット10が2灯のエキシマランプ14を備える場合が図示されているが、エキシマランプ14の灯数は1灯でも構わないし、3灯以上であっても構わない。
また、図3A〜図3Bに示す形状のエキシマランプ14や、図6に示す形状のエキシマランプ14についても、図8と同様に通流路13の内壁の外側に配置しても構わない。
[第二実施形態]
本発明に係る滅菌処理装置の第二実施形態の構成につき、第一実施形態と異なる点を主として説明する。なお、以下の各実施形態では、第一実施形態と共通の要素については、同一の符号を付すことで説明が適宜割愛される。
図9は、本発明に係る滅菌処理装置の第二実施形態の構成を模式的に示す図面である。第二実施形態の滅菌処理装置1は、第一実施形態と比較して、第三ユニット7を更に備える点が異なる。
この第三ユニット7は、搬送方向d1に関して第一ユニット4よりも後段に位置している。なお、第二ユニット10は、搬送方向d1に関して第三ユニット7よりも後段に位置している。
第三ユニット7は、容器2に対して無菌ガスG7を供給する。この無菌ガスG7は、第二ユニット10で生成されるオゾンを含む無菌ガスG10とは異なり、オゾンを含有しない。一例として、この無菌ガスG7は、清浄空気を用いることができる。言い換えれば、無菌ガスG7としては、第二ユニット10に導入される酸素を含む無菌ガスG1と同一種のガスを用いることができる。
第三ユニット7は、第一ユニット4より過酸化水素ガスG4が供給された状態の容器2内に対して、無菌ガスG7を導入する。この無菌ガスG7の容器2内への導入により、容器2内に存在していた過酸化水素ガスG4が押し出される。これにより、容器2内に存在していた過酸化水素の量が低下する。
ただし、無菌ガスG7の供給のみで容器2内に存在する過酸化水素ガスG4を全て取り除くには、極めて多くの量の無菌ガスG7が必要となる上、その処理時間も増大する。この事情は、容器2の内壁面に付着した過酸化水素を、容器2への無菌ガスG7の供給のみで取り除く場合には、より顕著になる。
本実施形態の滅菌処理装置1では、第三ユニット7からの無菌ガスG7によって一定程度の量の過酸化水素が容器2内から排除された後、第二ユニット10からのオゾンを含む無菌ガスG10が容器2に対して供給される。これにより、無菌ガスG7の導入による押し出しによって第一次的に過酸化水素の量が低下された状態の容器2に対して、オゾンを含む無菌ガスG10が導入されるため、残留する過酸化水素を分解するために導入するオゾンの量を少なくできる。言い換えれば、容器2内に残留する過酸化水素の分解時間を短縮できる。
[第三実施形態]
本発明に係る滅菌処理装置の第三実施形態の構成につき、第一実施形態と異なる点を主として説明する。
図10Aは、本発明に係る滅菌処理装置の第三実施形態の構成を模式的に示す図面である。第三実施形態の滅菌処理装置1は、第一実施形態と比較して、容器2に対して可視光L2を照射するための光源19を更に備える点が異なる。
光源19は、第二ユニット10からのオゾンを含む無菌ガスG10が導入された状態の容器2に対して、可視光L2を照射する。可視光L2の波長λ2は、例えば450nm以上、800nm以下であり、より好ましくは、500nm以上、700nm以下である。この波長帯は、オゾンの吸収スペクトルにおけるChappuis帯に重なりを有する。従って、光源19から出射された可視光が容器2内に存在するオゾンに吸収され、オゾンに対して光エネルギーが与えられる結果、上記(4)式の反応速度が向上し、酸素ラジカル(・O)の生成速度が上昇する。なお、この構成の場合、(4)式内のEは、波長λ2の光エネルギーhν(λ2)に置き換えることができる。
この構成によれば、容器2内にオゾンを含む無菌ガスG10が導入されてから、オゾンの分解速度が向上するため、容器2内にオゾンを含む無菌ガスG10が導入される前にオゾンが分解されることでオゾン濃度が低下してしまうという問題が生じない。そして、容器2内にオゾンを含む無菌ガスG10が導入された後にオゾンの分解速度が上昇するため、酸素ラジカルの生成速度が上昇する。この結果、酸素ラジカルによる過酸化水素の分解速度も上昇する。
光源19は、白色LEDのように広帯域のスペクトルを有する光に限られず、青色LEDや赤色LEDなどのように、狭帯域のスペクトルを有する光を出射可能な光源であっても構わない。
なお、光源19に替えて、赤外光L3を発する光源19aとすることも可能である(図10B参照)。この光源19aは、波長1500nm以上、3000nm以下の赤外光L3を出射可能な光源であり、例えば赤外LEDや赤外レーザ素子からなる。
光源19aは、第二ユニット10からのオゾンを含む無菌ガスG10が導入された状態の容器2に対して、赤外光L3を照射する。この赤外光L3がオゾンに照射されることで、オゾンに対して赤外光L3由来の熱エネルギーが与えられ、オゾンが酸素ラジカルに分解される。
上記の波長1500nm以上、波長3000nm以下の赤外光L3は水分に吸収されやすい波長帯である。このため、過酸化水素の一部が分解されることで容器2の表面上に存在する水分によって赤外光L3が吸収されやすく、この結果、容器2の内壁の温度が上昇して、過酸化水素の拡散速度が上昇する。従って、容器2の内部に浸透していた過酸化水素が揮発して表面側に露出されやすくなり、過酸化水素の分解が促進される。
なお、本実施形態の滅菌処理装置1において、光源19と光源19aとを併用しても構わない。また、本実施形態の滅菌処理装置1を、第二実施形態の滅菌処理装置1と組み合わせることも可能である。
[第四実施形態]
本発明に係る滅菌処理装置の第四実施形態の構成につき、第一実施形態と異なる点を主として説明する。
図11は、本発明に係る滅菌処理装置の第四実施形態の構成を模式的に示す図面である。第四実施形態の滅菌処理装置1は、第一実施形態と比較して、第四ユニット8を更に備える点が異なる。
この第四ユニット8は、搬送方向d1に関して第二ユニット10よりも後段に位置している。なお、第二ユニット10は、搬送方向d1に関して第三ユニット7よりも後段に位置している。
第四ユニット8は、容器2に対して無菌液体L8を供給する。この無菌液体L8は、例えば無菌純水を用いることができる。第四ユニット8は、第二ユニット10からのオゾンを含む無菌ガスG10が導入されて過酸化水素の分解処理を実行後の容器2に対して、最終的な洗浄を行う目的で設けられている。
なお、本実施形態の滅菌処理装置1を、第二実施形態や第三実施形態の滅菌処理装置1と組み合わせることも可能である。
[別実施形態]
以下、別実施形態について説明する。
〈1〉上記各実施形態において、第二ユニット10が備える電極(24a,24b)のうち、無菌ガス(G1,G10)が通流する通流路13に対して対向する位置に配設された電極(24a,24b)については、その外表面が別の絶縁性部材で覆われているものとしても構わない。
例えば、図3Bに示すエキシマランプ14において、外側管23aを更に覆うように、紫外光L1に対する透過性を示す材料からなる保護管26を設けるものとしても構わない(図12A参照)。同様に、図6に示すエキシマランプ14において、管体23を覆うように、紫外光L1に対する透過性を示す材料からなる保護管26を設けるものとしても構わない(図12B参照)。
エキシマランプ14の点灯中には、露出した電極(24a、24b)に対して高電圧が印加されている。この高電圧の印加中に、通流路13内を通流する無菌ガス(G1,G10)が露出した電極(24a,24b)と接触すると、稀に無菌ガス(G1,G10)に対して放電が生じる場合がある。かかる放電が生じると、無菌ガス(G1,G10)内に微量のNOxが含まれてしまう。上記のように、電極(24a、24b)を無菌ガス(G1,G10)と直接接触しないように構成することで、かかる放電現象が抑止できる。
〈2〉上記実施形態では、第二ユニット10に搭載される光源が、波長160nm以上200nm以下の紫外光L1を出射するエキシマランプ14である場合について説明した。しかし、紫外光L1の波長帯が160nm以上200nm以下である限りにおいて、第二ユニット10に搭載される光源はエキシマランプ14には限られず、例えば、LED素子やLD素子などであっても構わない。
1 :滅菌処理装置
2 :容器
3 :搬送ライン
4 :第一ユニット
7 :第三ユニット
8 :第四ユニット
10 :第二ユニット
11 :ガス導入口
12 :ガス噴出口
13 :通流路
14 :エキシマランプ
15 :HEPAフィルタ
19 :光源
19a :光源
21 :制御部
23 :管体
23a :外側管
23b :内側管
23c :光取り出し面
24 :管体
24a :電極
24b :電極
25G :発光ガス
26 :保護管
41 :ガス噴出口
G1 :酸素を含む無菌ガス
G10 :オゾンを含む無菌ガス
G4 :過酸化水素ガス
G7 :無菌ガス
L1 :紫外光
L1a :紫外光
L2 :可視光
L3 :赤外光
L8 :無菌液体
d1 :搬送方向
d2 :管軸方向

Claims (7)

  1. 容器の滅菌処理方法であって、
    前記容器内に過酸化水素を供給する工程(a)と、
    通流路内を通流する、酸素を含む無菌ガスに対して、波長160nm以上200nm以下の紫外光を照射して、前記無菌ガスにオゾンを含有させる工程(b)と、
    前記工程(b)が実行された後の前記無菌ガスを、前記通流路に連絡されたガス噴出口を介して、前記工程(a)が実行された後の前記容器に供給する工程(c)とを有し、
    前記工程(b)の開始時点から、前記工程(c)の開始時点までの間にわたって、前記通流路を通流する前記無菌ガスの温度は、100℃以下に維持されていることを特徴とする、容器の滅菌処理方法。
  2. 前記工程(b)は、前記通流路内に配置されたエキシマランプから、前記通流路内を通流する前記無菌ガスに対して前記紫外光を照射する工程であることを特徴とする、請求項1に記載の容器の滅菌処理方法。
  3. 前記工程(c)は、前記工程(b)の実行後にHEPAフィルタを通過した前記無菌ガスを、前記ガス噴出口を介して前記容器に供給する工程であることを特徴とする、請求項2に記載の容器の滅菌処理方法。
  4. 前記工程(c)の実行後、前記容器に残留したオゾンを分解する工程(d)を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の容器の滅菌処理方法。
  5. 容器の滅菌処理装置であって、
    前記容器を所定の搬送方向に搬送する搬送ラインと、
    前記容器に対して過酸化水素を供給する第一ユニットと、
    前記搬送方向に関して前記過酸化水素供給ユニットよりも後段に配置された第二ユニットとを備え、
    前記第二ユニットは、
    酸素を含む無菌ガスが導入されるガス導入口と、
    前記ガス導入口に連絡された通流路と、
    前記通流路内を通流する100℃以下の前記無菌ガスに対して波長160nm以上200nm以下の紫外光を照射する光源と、
    前記通流路に連絡され、前記光源を基準としたときに前記ガス導入口とは反対側に配置さられており、オゾンを含む前記無菌ガスを100℃以下で噴出するガス噴出口とを有することを特徴とする、容器の滅菌処理装置。
  6. 前記通流路は、前記無菌ガスの通流方向に関して前記光源と前記ガス噴出口との間の位置に、HEPAフィルタを備えることを特徴とする、請求項5に記載の容器の滅菌処理装置。
  7. 前記光源はエキシマランプであり、
    前記第二ユニットは、前記エキシマランプの点灯を制御する制御部を備えることを特徴とする、請求項5又は6に記載の容器の滅菌処理装置。
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