JP2017205265A - ベッド装置 - Google Patents

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隆司 上田
佐藤 守
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【課題】この発明は利用者がヘッドボードに手を掛けたとき、その手が滑り難いようにしたベッド装置を提供すること。【解決手段】ベッド本体と、ベッド本体の長手方向の少なくとも一端に設けられたヘッドボード体11とを具備し、ヘッドボード体の少なくとも上端部の幅方向端部の表面は凹凸面16に形成されている。【選択図】 図3

Description

この発明はベッド本体の長手方向の一端と他端の少なくとも一方にボード体が設けられるベッド装置に関する。
一般に、ベッド装置は上面にマットレスが設けられたベッド本体を有し、このベッド本体の長手方向一端にはボード体としてのヘッドボード体、他端には同じくボード体としてのフットボード体が設けられている。
身体が不自由な老人や病院などで用いられる上述した構成のベッド装置の場合、利用者がベッド本体上のマットレスに載ったり、そのマットレスから降りたりする際、身体を支えたり、伝え歩きするために前記ボード体の上端部、とくに上端角部に手を掛けるということがある。
前記ボード体は木材やパイプ材などによって外形が矩形状に形成されているものの、前記上端角部は安全性や外観などを考慮してアール状に形成されていることが多い。
特開2004−129675号公報
前記ボード体がとくに木製であって、その上端角部がアール状に形成されていると、利用者が前記ボード体の上端角部に手を掛けたとき、その手が前記上端角部で滑り易いということがある。そのため、そのような場合、利用者が身体を確実に支えることができなくなるから、安定性が損なわれるという虞がある。
しかも、前記ボード体が木製の場合、外観の向上を図るために前記ボード体の表面を塗装するということが行われる。しかしながら、通常の塗料で塗装されたボード体の表面は塗膜が滑沢性を有する。そのため、前記ボード体の上端角部に手を掛けたとき、前記塗膜によってより一層、滑り易いということが生じる。
この発明は、利用者がボード体の上端角部に手を掛けてベッド本体に載り降りする際、その手が前記ボード体の少なくとも上端角部で滑り難いようにしたベッド装置を提供することにある。
この発明は、ベッド本体と、このベッド本体の長手方向の少なくとも一端に設けられた矩形状のボード体とを具備し、
前記ボード体の少なくとも上端部の幅方向端部の表面は凹凸面に形成されていることを特徴とするベッド装置にある。
この発明は、ベッド本体と、このベッド本体の長手方向の少なくとも一端に設けられた矩形状のボード体とを具備し、
前記ボード体は塗料が塗布された木製であって、前記塗料には摩擦抵抗を大きくするための防滑剤が含まれていることを特徴とするベッド装置にある。
この発明によれば、前記ボード体の少なくとも上端部の幅方向端部の表面を凹凸面にした。そのため、利用者がベッド本体に載り降りする際、前記端部に手を掛けても滑り難くなるため、身体を安定した状態で支えることができる。
また、この発明によれば、木製のボード体に塗布される塗料に摩擦抵抗を大きくするための防滑剤を含ませることで、塗膜の摩擦抵抗を増大させて滑り難くした。そのため、利用者がベッド本体に載り降りする際、前記ボード体の前記上端の端部に手を掛けても滑り難くいため、身体を安定した状態で支えることができる。
この発明の一実施の形態を示すベッド装置の正面図。 ボード体であるヘッドボードの正面図。 前記ヘッドボードの平面図。 前記ヘッドボードの上端の端部を拡大した断面図。
以下、この発明の一実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、たとえば医療用などに用いられるベッド装置を示す正面図である。このベッド装置はベッド本体1を有する。このベッド本体1は四隅部が脚部材2によって支持されたベースフレーム3と、このベースフレーム3上に上下駆動機構4によって上下方向に駆動可能に設けられたベッドフレーム5を備えている。
前記ベッドフレーム5の上面には、床板体6が設けられている。この床板体6は複数の床部、この実施の形態では4つの床部6a〜6dに分割されている。複数の床部6a〜6dは回動可能に連結されて前記ベッドフレーム5の長手方向に沿って設けられ、そのうちの1つの床部6bは前記ベッドフレーム5に固定されている。
そして、残り3つの床部6a,6c,6dは前記ベッドフレーム5の下面側に設けられた背上げ駆動機構7によって起伏駆動されるようになっている。
なお、前記床板体6上には利用者が横臥するためのマットレス(図示せず)が載置される。
前記ベッドフレーム5の長手方向の一端にはボード体としての木製のヘッドボード体11が下端部の内面を前記ベッドフレーム5の端面に着脱可能に連結して立設され、長手方向の他端には同じくボード体としての木製のフットボード体12が下端部の内面を前記ベッドフレーム5の端面に着脱可能に連結して立設されている。
なお、前記ヘッドボード体11と前記フットボード体12はともにほぼ矩形状に形成され、前記ヘッドボード体11は前記フットボード体12に比べて高さ寸法が大きく設定されている。
図2と図3に示すように、前記ヘッドボード体11の上端部の幅方向の両端部はそれぞれ凸状の曲面部13に形成されている。つまり、前記ヘッドボード体11の上端部の幅方向の両端部は凸曲面に形成されている。前記ヘッドボード体11の上端部の前記曲面部13にはそれぞれL字状のつかみ孔14が前記ヘッドボード体11の厚さ方向に貫通して形成されている。
それによって、前記ベッド装置の利用者が前記床板体6の上面の前記マットレス上で上体を起こすとき、あるいは前記ベッド装置から降りて立ち上がるとき、さらには前記ベッド装置上に載るときなど、前記つかみ孔14に手指を差し込み、前記ヘッドボード体11の上端部の幅方向の端部を把持することで、それらの動作を安定した状態で確実に行うことができるようになっている。
図2乃至図4に示すように、前記ヘッドボード体11の上端部の幅方向の両端部の表面である、前記曲面部13の表面は凹凸面16に形成されている。この凹凸面16は、前記曲面部13の表面に所定間隔で、前記ヘッドボード体11の厚さ方向に沿って形成された凹曲面状の複数の凹部16aと、隣り合う前記凹部16a間に形成された凸曲面状の複数の凸部16bとによって構成されている。
前記凹凸面16が形成された前記ヘッドボード体11の表面は塗料が塗布されている。それによって、前記ヘッドボード体11の表面には図4に示すように塗膜17が形成されている。
前記ヘッドボード体11に塗布される塗料には、前記塗膜17の摩擦係数の増大や撥水性を高めるための防滑剤が含まれている。前記防滑剤としては、たとえば溶剤可溶性シリコーン系高分子が用いられている。
なお、防滑剤としては溶剤可溶性シリコーン系高分子に限られず、前記塗膜17の摩擦係数の増大を図ることができるものであれば、他の種類の防滑剤であってもよい。
このような構成によれば、利用者がベッド装置に載り降りする際、利用者は前記ヘッドボード体11の上端部の幅方向の端部に形成された前記曲面部13に手を掛けることがある。前記曲面部13には前記凹凸面16が形成されている。この凹凸面16は利用者の手指との摩擦抵抗を増大させる。
そのため、利用者が前記凹凸面16に手指を掛けて前記ベッド装置に載り降りする際、その手指が前記凹凸面16で滑り難いため、利用者は安定した姿勢を維持しながら前記ベッド装置に載り降りすることができる。
さらに、前記ベッド装置から降りた利用者は、前記ヘッドボード体11を伝わって歩くことがあるが、その場合にも前記曲面部13の前記凹凸面16や摩擦抵抗を増大させた前記塗膜17によって手を滑らすことなく、安定した状態で伝い歩きすることができる。
前記ヘッドボード体11の前記曲面部13にはつかみ孔14が形成されている。そのため、利用者は前記凹凸面16に手を掛けたとき、前記つかみ孔14に手指を差し込むことで、前記ヘッドボード体11の上端部の幅方向の端部である、前記曲面部13の部分を把持することが可能となる。
そのため、前記曲面部13の部分を把持すれば、前記曲面部13の前記凹凸面16によるすべり止め効果と相まって、利用者は身体を確実に支えることができるから、より一層、安定した状態で前記ベッド装置に載り降りしたり、降りた後に確実な立ち姿勢を維持することが可能となる。
前記ヘッドボード体11の表面には、防滑剤を含む塗料を塗布した塗膜17が設けられている。防滑剤を含む前記塗膜17は通常の塗料による塗膜に比べて摩擦抵抗が大きい。
そのため、前記曲面部13に形成された前記凹凸面16によるすべり止め効果とともに、前記塗膜17によるすべり止め効果によって、利用者はより一層、安定した姿勢を維持しながら、前記ベッド装置に載り降りしたり、伝い歩きをすることができる。
しかも、前記塗膜17は前記ヘッドボード体11の表面全体に設けられている。そのため、利用者が前記ヘッドボード体11の上端面に手を掛けて伝い歩きする場合、利用者の前記ヘッドボード体11を掴む手が前記凹凸面16が形成された前記ヘッドボード体11の幅方向の端部から中央部分に移動しても、前記塗膜17の摩擦抵抗によるすべり止め効果によって、安定性した状態で伝い歩きすることができる。
つまり、前記ヘッドボード体11の前記曲面部13に前記凹凸面16を形成することで、滑り止め効果が得られるとともに、前記ヘッドボード体11に形成された防滑剤を含む前記塗膜17によってもすべり止め効果が得られる。
そのため、これら両者のすべり止め効果によって利用者は、前記ヘッドボード体11に触れた手を不用意に滑らせて身体の安定性を損なうということを防止することができる。
なお、上述した一実施の形態では、前記凹凸面16を前記ヘッドボード体11の上端部の幅方向の端部の前記曲面部13に形成したが、前記曲面部13だけでなく、前記ヘッドボード体11の上端面の全長にわたって形成するようにしてもよい。
つまり、前記凹凸面16は前記ヘッドボード体11の少なくとも上端部の幅方向の端部に設けられていればよい。
また、利用者の手が前記ヘッドボード体11で滑るのを防止するため、前記ヘッドボード体11には前記凹凸面16と、防滑剤を含む前記塗膜17の両方を設けるようにしたが、どちらか一方を設けることによっても、前記ヘッドボード体11の摩擦抵抗を高め、利用者の手が滑るのを防止することができる。
なお、防滑剤を含む前記塗膜17の塗布は、前記ヘッドボード体11の表面全体でなく、上面だけ或いは上端部だけであってもよく、要は利用者が前記ベッド装置に載り降りしたり、伝い歩きする際、手が触れる部分だけに塗布し、他の部分は防滑剤を含まない塗料を塗布するようにしてもよい。
また、前記凹凸面16は、前記曲面部13に前記ヘッドボード体11の厚さ方向に沿う直線状の複数の前記凹部16aを所定間隔で設けて形成したが、直線状の複数の前記凹部16aに代わり、複数の球形状の凹曲面を所定間隔で形成することで、前記曲面部13にディンプル状の凹凸面を設けるようにしてもよい。
また、前記ヘッドボード体11の上端部の幅方向の両端部を前記曲面部13とし、この曲面部13に前記凹凸面16を形成したが、前記ヘッドボード体11の上端部の幅方向の両端部に十分な長さで前記曲面部13が形成されていない場合であっても、前記凹凸面16を形成したり、防滑剤が含まれた塗膜17を形成することで、すべり止め効果を得ることができる。
また、前記ヘッドボード体11と前記フットボード体12のうち、前記ヘッドボード体11だけに凹凸面16及び防滑剤が含まれた塗料を塗布した塗膜17を形成する例を挙げて説明したが、前記ヘッドボード体11と前記フットボード体12の両方、或いはどちらか一方に前記凹凸面16や防滑剤が含まれた前記塗膜17を設けるようにしてもよい。
1…ベッド本体、11…ヘッドボード(ボード体)、12…フットボード(ボード体)、13…曲面部、14…つかみ孔、16…凹凸面、17…塗膜。

Claims (5)

  1. ベッド本体と、このベッド本体の長手方向の少なくとも一端に設けられたボード体とを具備し、
    前記ボード体の少なくとも上端部の幅方向端部の表面は凹凸面に形成されていることを特徴とするベッド装置。
  2. 前記凹凸面は前記ボード体の厚さ方向に沿う凹部と凸部を有することを特徴とする請求項1記載のベッド装置。
  3. 前記ボード体の上端部の前記幅方向端部には、手指を入れて前記端部を把持するためのつかみ孔が前記ボード体の厚さ方向に貫通して形成されていることを特徴とする請求項1記載のベッド装置。
  4. 前記ボード体は塗料が塗布された木製であって、前記塗料には摩擦抵抗を大きくするための防滑剤が含まれていることを特徴とする請求項1記載のベッド装置。
  5. ベッド本体と、このベッド本体の長手方向の少なくとも一端に設けられた矩形状のボード体とを具備し、
    前記ボード体は塗料が塗布された木製であって、前記塗料には摩擦抵抗を大きくするための防滑剤が含まれていることを特徴とするベッド装置。
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