JP6317625B2 - 移動補助装置 - Google Patents

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本発明は、高齢者や身体障害者等の患者が自力で、あるいは介助者の援助により、主にベッドから車椅子等に移動する際に、被移動者である患者自身及び介助者の労力を軽減し、安全に患者を移乗させることを可能とする移動補助装置に関する。
近年、社会の高齢化に伴い、介護労働の需要は大幅に増加している。高齢者や身体障害者等の患者が車椅子からベッド、ソファー等の他の場所に移動する機会は頻繁であり、患者の負担が大きいばかりでなく、介護者の肉体的負担も大きく、特に腰痛を引き起こす大きな原因となっている。
そのため、患者自身、介護者双方の負担を軽減するための移動補助装置としては、つるべ型の介護リフター等が使用されてきた。しかし、リフター等は高価であるだけでなく、取り付けるためには工事が必要になることもあり、また段取り等にも時間がかかる等の欠点がある。その他には、以下の介護補助装置が提案されてきた。
特開平11−206813
上記、機械的な移動補助装置では、患者が移乗する乗部の底面にローラ等の回転体が装着されているために、患者が乗部に移乗した際に、患者の体重が加わることによって、板状の乗部が撓み、回転体がうまく回転せず、スムーズな移動ができない等の欠点があった。
上記問題点を解決するために、本発明では、長尺状で上面がほぼ平坦な基板と、このほぼ平坦な上面全体にわたって回転可能に支持され、当該上面より上方に露出する多数の回転体と、この多数の回転体の露出部分の上に当接して設置され、当該回転体の回転によって、上記基板上を長手方向に沿って、上記基板上を当該基板から離間して移動可能で、上に人が乗せられる乗部と、上記乗部を上記基板の回転体の露出部分の上に当接した状態に保持し、当該乗部の上記移動方向に沿って形成され、当該乗部と当該基板との間に設けられたガイド体と、上記基板の端に設けられた、上記乗部の移動を止める当接部とを備えたことを特徴とする移動補助装置を提供する。
本発明の移動補助装置によれば、患者を介護具間、例えば、ベッド等から車椅子等に移動させるときに、患者自身及び介護者の肉体的労力を軽減することができ、安全に患者を移動させることができる。介護者の腰痛等の問題も軽減される。
乗部4が始点側の端にある状態の移動補助装置15の側面を示す。 乗部4が終点側の端にある状態の移動補助装置15の側面を示す。 移動補助装置15の上面を示す。 A−Aで切断した場合の移動補助装置15の断面を示す。 B−Bで切断した場合の移動補助装置15の断面を示す。 始点側ストッパーピン11a付近の拡大断面を示す。 終点側ストッパーピン11b付近の拡大断面を示す。 移動補助装置15の使用例を示す。
1…基板 2…ゴムシート
3…金属板 4…乗部
5…紐体 6a…ガイドレール(ガイド体)
6b…ガイドレール(ガイド体) 7…連結棒
8a…ローラ回転軸(回転体)8b…ローラ(回転体)
9…カバー 10…係合ガイド(ガイド体)
10a…係合突縁
11a…始点側ストッパーピン(ストッパー体)
11b…終点側ストッパーピン(ストッパー体)
12a…引き上げ解除部(ストッパー体)
12b…基部(ストッパー体)
12c…回動当接部(ストッパー体)
12d…終点段差部(ストッパー体)
12e …始点当接部(ストッパー体)
12f…乗り越え部(ストッパー体)
13…ストッパーバネ(ストッパー体)
14…凹部 14a…始点側当接部
14b…終点側当接部 15…移動補助装置。
(1)基板1
図1、図2は、本移動補助装置15の一実施例の側面図であり、図3は本移動補助装置15の一実施例の平面図である。本移動補助装置15の基板1は水平方向にわたって長尺状で強度のある軽量の木材または樹脂で出来ており、縦約85cm、横約20cm、厚さ約2cmほどであり、基板1の上面は平坦で、この長尺状の一方の先端の底面が、斜めに削られ先端に向かって尖っており、基板1の上面は平坦のままとなっている。
これにより、基板1の端を患者(障害者、その他の「人」を指す。以下同じ)の臀部の下に差し込みやすくなっている。基板1の他の端の上面は傾斜して先端に向かって尖っており、基板1の底面は平坦のままとなっている。これにより、移動先の車椅子の上に移動したとき、患者等を本移動補助装置15から車椅子に下して本移動補助装置15を臀部の下から引き抜くとき違和感がない。
また、基板1上面の端縁には長方形状の薄い金属板3が貼り付けられ固定されている。この金属板3の上表面はなめらかで摩擦が少なく滑りやすくなっている。これにより、後述する乗部4が基板1の端・始点から円滑に滑るまたは滑り出しやすくなっている。
また、基板1の裏面つまり上記底面の始点付近つまり上記金属板3の下側には、布などとの摩擦が大きいメッシュ状のゴムシート2が貼り付けられて固定されて、これにより、本移動補助装置15がベッドの布団またはシーツの上で滑らず固定される。基板1の四隅の角のへりは、やや丸みを持たせられて、安全になっている。
基板1の上面は周縁を残して中央部分の内部は長方体状にほぼ平坦にくり抜かれて凹部14が形成され、この凹部14の底面は平坦で同じ深さとなっている。この凹部14の外側の周縁部の幅は一端から他端までおなじ幅で、基板1の左右両端つまり始点及び終点の周縁部の幅は太く、基板1の前後両端の幅は狭くなっている。なお、図1〜図4の左右方向を上記「左右」、図3の上下方向、図5の左右方向を上記「前後」とする。
(2)ガイドレール6a、6b(ガイド体)
基板1の長方体状の凹部14内の、この長方体の長辺に沿った位置、つまり長手方向両端にはアルミニウム製またはスチール製のガイドレール6a、6bが2体ネジ止め等で固定されている。このガイドレール6a、6bは、基板1の側面部と平行に、かつ上記凹部14の内側面に平行に、基板1の始点部分から終点部分まで設けられている。
図5に示すように、ガイドレール6a、6bは断面が「コの字型」になっており、「コの字型」の凸部が基板1の周縁部内側に互いに向き合うように基板1の上面に装着され、この「コの字型」の凹部は互いに外方を向いている。この2体のガイドレール6a、6bは、複数の金属製の連結棒7で連結されて固定され、平行かつ等間隔に保持される。
そして、このガイドレール6a、6bにより、後述する乗部4は、基板1に対して移動方向がガイドレール6a、6bに沿った、一方向のみに規制される。また、乗部4が基板1上面上でスピン回転するのが禁止される。
(3)ローラ回転軸8a及びローラ8b(回転体)
上記2体のガイドレール6a、6bの間には、上記基板1の側部及びガイドレール6a、6bとほぼ直角な方向に、多数の(10本ほどの)金属製のローラ回転軸8aが互いに平行にかつ基板1上面及び凹部14底面と平行に架け渡されて固定されており、このローラ回転軸8aの外側には樹脂製の円筒状のローラ8bそれぞれが、回転可能に支持されている。このため、各ローラ8bは、ガイドレール6a、6bとほぼ直角方向に、互いに平行にかつ水平に設けられている。
円筒状のローラ8bの長さは、両ガイドレール6a、6b間の距離よりわずかに短くなっており、円筒状のローラ8bの直径は基板1に設けられた凹部14の深さよりわずかに大きくなっている。これにより、円筒状ローラ8bの上部は基板1の上面からわずかに突き出て一部が上方に露出するように設置されている。さらにこれにより、乗部4は基板1から離間して基板1などに引っ掛からずに基板1に沿って移動できる。このように、基板1のほぼ平坦な上面全体にわたって多数の回転体が回転可能に支持され、基板1上面より上方に露出している。
円筒状のローラ8bの設置密度は、上記基板1の中央部より端部が密になっている。つまり、基板1の金属板3が貼り付けられている先端(始点)の方が基板1中央部よりも密になっている。これにより、乗部4が始点付近で撓みが減って滑り出しやすいようになっている。
ローラ8bの数は多くてもよいが、移動補助装置15全体の重量及びコストが増えるので、乗部4の移動方向に対して、乗部4の下に3〜6本ほど、望ましくは3本〜5本、より望ましくは3本〜4本ほど存在する密度で設けられるのがよい。
また、ローラ8bとローラ8bの間のすべての隙間には、樹脂製の薄い透明の板状のカバー9がガイドレール6a、6bの上面に架け渡され、この各カバー9の下面両端はガイドレール6a、6bの上面に接着されて固定されている。これにより、患者の衣服等がローラ8b間、または凹部14とローラ8bとの間、その他の箇所の隙間にはさまらないようになっている。
(4)乗部4
上記多数のローラ8bの露出部分の上縁には、上に人が乗せられる長方形板状の乗部4の下面が当接して載置されている。この乗部4の上面及び下面はなめらかで平坦となっており、硬質樹脂、金属、木材などからなり、例えばスライディングボードと同じ材質からなっている。乗部4は、幅は基板1の幅とほぼ同じ20cmほど、長さは基板1よりも短く30cmほどとなっている。
図5は、本移動補助装置15の長手方向に直交する方向の断面図を示す。乗部4の底面の前縁と後縁つまり移動方向に沿った両縁には長手方向に延びる金属製の係合ガイド10、10がねじ止めなどで固定されている。
この係合ガイド10、10は移動方向に沿った細長い板状で、この板状部分が乗部4下面に複数個所でねじ止めされて密着され、この板状部分の内縁は下方へほぼ直角に折れ曲がってさらに内方に水平に内側に直角に折れ曲がって、先端は係合突縁10a、10aとなっている。この係合突縁10a、10aは、上記断面コの字状のガイドレール6a、6bの中に入り込んでスライド可能に係合されている。
係合突縁10a、10aの先端どうしの間隔は、係合突縁10a、10aの外縁どうしの間隔より小さいので、係合ガイド10、10はガイドレール6a、6bからはずれない。したがって、乗部4は基板1から外れないように規制される。
このように、乗部4は、当該乗部4と当該基板1との間に設けられたガイド体6a、6bによって、多数の回転体8bの露出部分の上に当接して設置され、当該回転体8bの回転によって、上記基板1上を長手方向に沿って、上記基板1上を当該基板から離間して移動可能となる。
この係合ガイド10、10の長さは、上記乗部4の左右の長さより短く、図1において、係合ガイド10、10の左端は上記凹部14内の垂直な左内壁に設けられた始点側当接部14aに当接しており、係合ガイド10、10の右端は乗部4の右端まで達している。これにより、乗部4が基板1の左端の始点まで移動したとき、乗部4のほぼ左半分は、凹部14の左内壁よりさらに左に移動して基板1の左端は、図1に示すように、乗部4の先端が基板1の薄くなった先端よりさらに外にせり出した状態になる。
そして、後述するように、ガイドレール6aの内底面上面に設けられた始点側ストッパーピン11aにより、乗部4の左半分が基板1からせり出した状態で固定できる。つまり、当該乗部4の一部は、当該基板1の端では、当該端より外にせり出している。これにより、たとえば、ベッドに寝たままの状態の患者の臀部下に、本移動補助装置15を容易に差し込むことができる。
(5)紐体5
乗部4には、乗部4を牽引または押すための紐体5が設けられている。乗部4の長尺状の四隅のうち基板1終点側の二つの隅には、乗部4を牽引する縄状の紐体5が取り付けられており、この紐体5を引くことによって、乗部4を始点から終点に向かって楽にスライドさせることができる。紐体5にはアジャスターがついており、長さが調節できるようになっている。したがって、比較的要介護度の軽い患者が自分で紐体5を引いて移動する場合には紐体5を短くし、介護者が患者の体を支えながら紐体5を引いて乗部4を移動させる場合には長めにできるようになっている。
(6)始点側ストッパーピン11a、終点側ストッパーピン11b、引き上げ解除部12a、基部12b、回動当接部12c、終点段差部12d、始点当接部12e、乗り越え部12f、ストッパーバネ13(ストッパー体)
図6は始点側ストッパーピン11a付近の拡大断面図であり、図7は終点側ストッパーピン11b付近の拡大断面図である。また、図6、図7の左側、右側がそれぞれ基板1の始点側、終点側に当たる。図3、図6、図7に示すように、一方のガイドレール6aの内底面上面には、基板1の始点側の端からやや終点よりの付近に、円板状の始点側ストッパーピン11aが突設され、他方のガイドレール6bの内底面上面には、基板1の終点側の端からやや始点よりの付近に、円板状の始点側ストッパーピン11bが突設されている。
一方、ストッパー体(引き上げ解除部12a、基部12b、回動当接部12c)は、紐体5の両端の根元付近に、設けられている。乗部4の下の係合ガイド10、10の下面には、終点側の端よりやや始点より(図の左側)の位置に、略直方体状の基部12b、12bがほぼ水平に取り付けられ、固定されている。この基部12b、12bは、終点側(図の右側)内部には凹部が設けられており、上方または下方から見るとU字型になっている。
そして、この基部12b、12bの凹部の幅より、やや小さい幅を持った棒状の回動当接部12c、12cの一端が、12b、12bの凹部に嵌入され、回転軸で両者がこの凹部内で連結され、回動当接部12c、12cは基部12b、12bに対して、この回転軸を中心としてこの凹部内で回転可能に取り付けられている。この回動当接部12c、12cの回動する先端下部分は上部分に対して180度よりやや小さい角度を持って湾曲しており、回動当接部12c、12cの先端部分の外方の側面には、引き上げ解除部12a、12aの内側面がピンなどで連結、固定されている。また、回動当接部12c、12cの先端下部分上面には凹部が設けられ、後述するストッパーバネ13、13の端が収納される。
また、図6に示すように、一方のガイドレール6a側に設けられた回動当接部12cの回動先端は垂直面になっていて始点当接部12eとなっており、この始点当接部12eは、始点側ストッパーピン11aに当接かつ係合する。
さらに、図7に示すように、他方のガイドレール6b側に設けられ回動当接部12cには、下面の中央部分に凹んだ終点段差部12dが形成されており、回動先端は斜めにカットされて乗り越え部12fを形成する。この終点段差部12dは終点側ストッパーピン11bに当接かつ係合する。また、乗り越え部12fは、引かれて移動すると、容易に終点側ストッパーピン11bを乗り越える。
紐体5の根元には、板状の薄型の引き上げ解除部12a、12aが連結され、引き上げ解除部12a、12aは基板1とガイドレール6a、6bの間から下方に延び、さらに始点方向に向かって延びた略L字型をしており、引き上げ解除部12a、12aの下方は、ガイドレール6a、6bの内底面上面に当接する状態となっている。紐体5を牽引または押すと、この動きに連動して引き上げ解除部12a、12aも動くようになっている。回動当接部12c、12cの下部分の外方の側面は、引き上げ解除部12a、12aと連結、固定されている。
係合ガイド10、10の、引き上げ解除部12a、12aと基部12b、12bの間の位置には、コイル状のストッパーバネ13、13が垂直方向に固定されており、ストッパーバネ13、13の上端は係合ガイド10、10の下面の凹部内に収納、連結、固定され、ストッパーバネ13、13の下端は回動当接部12cの下部分の上面の凹部内に収納、連結、固定されている。このストッパーバネ13、13は、上記回動する回動当接部12c、12cの先端を下方に付勢し、紐体5を引かない状態では、回動当接部12c、12cの下面をガイドレール6a、6bの内底面に当接させている。
乗部4が始点位置にあり、紐体5を持ち上げていない状態では、図6に示すように、回動当接部12cの終点側の端つまり始点当接部12eが始点側ストッパーピン11aの始点側の端と当接係合している。このため、回動当接部12cは終点方向への移動が禁止され、これに連結された基部12b、係合ガイド10、10を介して基部12bに連結されている乗部4も、終点方向への移動が禁止される。
また、上記基板1の端には、上記乗部4の移動を止める当接部14aが設けられている。具体的には、乗部4の係合ガイド10、10の始点側の端は、基板1に設けられた凹部14の始点側の垂直な内壁面(当接切欠部)が始点側当接部14aとなっており、これに当接しているため、乗部4の始点方向への移動も禁止される。したがって、乗部4は始点側の端に到達し、基板1からせり出した状態で、基板1に対して移動が禁止され、固定される。
このため、患者がベッド等から乗部4に移動する際に、乗部4が不意に動くことがなく、患者を安全に乗部4に乗せることができる。このように、乗部4と上記基板1または上記係合ガイド10、10との間の始点付近には、上記基板1または上記係合ガイド10、10に対して、当接及び離間が可能なストッパー体が設けられ、上記乗部4の移動が禁止される。また、始点側ストッパーピン11aによって、乗部4の移動が禁止される状態では、乗部4の一部は、基板1の端より外にせり出している。
乗部4が始点側の端にある状態で、ストッパーバネ13に抗して、紐体5を基板1から離間する方向、つまり上方に持ち上げると、引き上げ解除部12aも上方に持ち上げられる。同時にストッパーバネ13が圧縮され、これに固定された回動当接部12cも上方に向かって回転移動する。このため、回動当接部12cの終点側の端つまり始点当接部12eが、始点側ストッパーピン11aから外れて離間して乗り越え、乗部4全体がガイドレール6a、6bに沿って基板1の始点側から終点側に向かって移動可能となる。
以上説明したように、本移動補助装置15では、上記紐体5にストッパー体が連結されており、片手で紐体5を上記基板から離間する方向に持ち上げたときに解除され、簡単にストッパーの当接を解除し、離間がなされることから、患者が乗部4に完全に乗ったことを確認した後には、紐体5を水平に引けば、楽に乗部4を滑り出させることができる。
乗部4が始点位置にあるときに紐体5の持ち上げを解除すると、ストッパーバネ13の作用により、再び回動当接部12cの始点当接部12eが始点側ストッパーピン11aに当接係合し、乗部4の移動が禁止された状態となる。このように、引き上げ解除部12aは、紐体5に連結され、当該紐体5を動かすことによって、具体的には紐体5を基板1から離間する方向に持ち上げたときに、当該ストッパー体の当接が解除されて離間がなされる。
また始点側ストッパーピン11aが設けられているガイドレール6aと反対側のガイドレール6bの内底面の終点付近は、乗部4が基板1の終点側の端まで到達して当接した状態で固定できる位置に、終点側ストッパーピン11bが設けられている。そして、紐体5のガイドレール6b側の根元にも、ストッパー体(引き上げ解除部12a、基部12b、回動当接部12c)が連結されている。
前述したように回動当接部12cの形状は、ガイドレール6a側の回動当接部12cの形状とは異なるが、それ以外のストッパー体である引き上げ解除部12a、基部12bの形状はガイドレール6a側の引き上げ解除部12a、基部12bの形状と同一である。
これら、一対の回動当接部12c、引き上げ解除部12a、基部12bは、いずれも紐体の根元付近に連結されて設けられている。図7は、終点側ストッパーピン11b付近の拡大断面図であり、図の左側、右側が、それぞれ基板の始点側、終点側に当たる。
紐体5を上方に持ち上げると、回動当接部12c等が、始点側ストッパーピン11aを乗り超えることができ、その後は、乗部4の紐体5を基板1の始点側から終点側に向かって水平に引くと、ガイドレール6b側の回動当接部12cの底面は斜めにカットされて乗り越え部12fとなっているため、ストッパーピン11bを容易に乗り越えることができる。このため、乗部4を終点側の端まで容易に移動させることができる。
乗部4が終点まで移動すると、図7に示すように、引き上げ解除部12aの端縁が基板1に設けられた凹部14内の終点側の内側壁に設けられた終点側当接部14bに当接し、これにより乗部4の終点方向への移動が禁止される。
また、回動当接部12cが終点側ストッパーピン11bを乗り越え、乗部4が基板1の終点側の端まで移動した状態で、紐体5から手を離すと、回動当接部12cの左下部分に設けられた終点段差部12dが終点側ストッパーピン11bに当接して係合する。
このため、回動当接部12c、基部12bおよび係合ガイド10、10を介して終点段差部12dと連結している乗部4は、始点方向への移動も禁止され、乗部4が終点側の端に到達した状態が保持され、基板1に対して移動が禁止される。
これにより、乗部4が終点側の端まで移動した状態で、紐体5から手を離して紐体5の引き上げを解除すれば、乗部4を終点側の端で固定させることができ、不用意に乗部4が動かず、安全に患者を移動先の車椅子等に下ろすことができる。したがって、乗部4と上記基板1または上記係合ガイド10、10との間の終点付近には、上記基板1または上記係合ガイド10、10に対して、当接及び離間が可能なストッパー体が設けられ、上記乗部4の移動が禁止される。
(7)本発明の移動補助装置の使用例
図8は、本移動補助装置15の使用例を示している。図8に沿って、本発明の移動補助装置15によって、介護者が患者をベッドから車椅子に移動する場合の使用例を説明する。
1.ベッドの上面と車椅子の上面が同一の高さになるようにベッドの高さを調節する。
2.ベッドに対して20度位の角度で車椅子を近づけ、車椅子のブレーキをかける。
3. 移動補助装置15の乗部4を基板1の始点側の端に固定して、寝たままの状態の患者の臀部下に本移動補助装置15を差し込み、本移動補助装置15の終点側の先端を移動先である車椅子に渡す。乗部4中央に患者の臀部が乗ったことを確認する。
4.ベッドの頭部側を起こすか、または患者の手及び肩を持って患者の上体を支え起こし、かつ患者の肩を支えながら、患者の足部をベッドの側面に垂らす。
5.患者の肩を支えたまま、乗部4の紐体5を引き始点側ストッパーピン11aとの係合を解除して、乗部4を基板1の始点から終点まで滑らせる。これにより、患者を車椅子まで移動させる。紐体5から手を離し、ストッパーピン11bをかけ、乗部4を基板1の終点で固定させる。
6.患者の後部に回り、患者を抱き上げて車椅子の座面奥までずらし、本移動補助装置15を臀部下から抜き、車椅子のブレーキを外す。
(8)他の実施の形態
患者は介護者・補助者がいても一人でも乗り移りできる。上記乗部4の上記始点と上記終点は、便宜上のものであり、上記実施例では、患者がベッドから車椅子に移動する事例で、始点がベッド側、終点が車椅子側である。しかし、本移動補助装置を逆向きにして、始点側を車椅子側、終点側を別途側にしても同様に使用できる。
ベッドと車椅子の高さが異なるときは、一方の高さを調整して、本移動補助装置を水平に保つが、傾いていても、ストッパーピン11が設置されているので、乗部4がひとりでに動き出すことはない。本移動補助装置15は、ベッドと車椅子との間のほか、ベッドどうし、車椅子どうし、ソファー、ベンチ、通常の椅子、トイレ便座、風呂椅子、床の布団、座椅子、台等、座る場所、横になる場所など、どのような場所でも使用できる。
上記患者は、障害者のほか、全身まひの人、半身まひの人、片まひの人、怪我・病気をした者、障害者スポーツをする者、健常者、要介護者、その他の「人」でもよく、動物でも荷物でも人形でも介護練習用ロボットでもその他のロボットでもよく、「人」には動物、擬人化物、荷物も含む。
また、本発明の移動補助装置1は、寝たままの患者等をベッド等から他のベッド等に移動させる際にも、使用することができる。この場合、元のベッドと移動先のベッドを平行に近接して並べ、寝たきりの患者の体の下、患者の頭部、肩甲骨、臀部の部分に、体とほぼ垂直な方向に、複数台の本補助装置1の終点を移動先に向けて互いに平行に差し込んで、複数台の本補助装置1の乗部4を移動先のベッドに向けて、スライドさせ、移動先のベッドに患者を寝たまま移動させることもできる。
また、患者の肩甲骨から臀部まで届く程の横幅を持った本移動補助装置1の大型のものを使用して、これを患者の体の下、頭部、肩甲骨から臀部までの位置に差し込み、同じように本移動補助装置1の乗部4を移動先に向かってスライドさせれば、単体ので、移動先のベッドに寝たまま移動することも可能である。この場合、本移動補助装置1の前部、つまり図3の上方向に、患者の頭部を乗せる枕が取り付けられていてもよい。
本発明では、患者を移動させる際に、患者の臀部下に本移動補助装置15を差し込むだけなので、特別な段取りを必要とせず、比較的短時間で患者を移動させることができる。基板1の先端部分が薄くなっており、更に、乗部4の先端は基板1の先端からせり出して固定できる構造となっているため、患者の体を少し浮かせるだけで、容易に患者の臀部下に本移動補助装置15を差し込むことができる。
始点部分で始点側ストッパーピン11aにより乗部4を基板1に対し固定することができるので、患者を安全に乗部4に乗せることができ、乗せるときに乗部4が不用意に動いてしまうことがない。乗部4のせり出し構造は、基板1の始点側以外に終点側に設けられてもよい。これに応じて、係合ガイド10、10の長さは乗部4の右端から短くなり、始点側ストッパーピン11aも乗部4の中央付近に移動し、紐体5も乗部4の中央付近から外方に引き出される。
始点側ストッパーピン11aは基板1に対し、紐体5を持ち上げることによって簡単に解除できるので、介護者が患者を抱えながら容易に解除することができ介護者の負担が少なく、あるいは要介護度が比較的軽い患者が独力で移動する場合にも、簡単にストッパーを外すことができる。
紐体5は長さを調節できるため、患者自身が自分で紐を引く場合には短く、要介護者が患者を抱きかかえて移動させる場合には、長くすることで、様々な状況に対応することができる。
また、基板1に装着された複数のローラ8bは、基板1の始点に近い所で中央部よりも、設置密度が密になっているため、乗部4が撓むことがなく、乗部4を容易に滑り出させることができる。乗部4を基板1の終点まで移動させれば、終点側ストッパーピン11bにより、乗部4が基板1に対して固定されるため、患者が本移動補助装置15から車椅子等移動先に降りる際にも、安全に移動することができる。
本移動補助装置15は、場所を取らないため、たとえば、ベッドから車椅子に簡単に渡すことができ、肘が上がらないタイプの車椅子に患者を移動する際にも、使用することができる。
本移動補助装置15の基板1は、長尺状でなくても、たとえば、ブーメラン状のものでもよい。基板1は、木材製でなくても、ある程度の強度のある材質または軽量の材質であれば、樹脂製、金属製、これらの複合材等でもよい。通常の使用の仕方で、100kg乃至500kg程度の荷重に耐えるものであればよい。基板1の下面は平坦ではなく、箱状、カート状、キャスター付でもよい。基板1の上面は前後にも大きくせり出してもよく、全体が楕円板状、円板状などでもよい。
基板1の上面はほぼ平坦でなければならないが、底面は凹凸があっても構わないし、基板1の上面は、凸状に湾曲してもよいし、凹状に湾曲してもよいし、基板1の上面は平坦のまま右にカーブしたり左にカーブしていてもよい。基板1の底面には、滑り止めのためのゴムシート2が全体に貼られていてもよいし、始点付近及び終点付近にのみ貼られていてもよい。また、ゴムシート2が全く貼られていなくてもよい。
ガイドレール6a、6bは、金属製、樹脂製、木材製、これらの複合材などであっても、乗部4を始点から終点まで滑らせることができる材質であればよい。断面は「コの字型」以外に、U字状、L字状、T字状、Z字状、V字状、N字状、E字状でもよく、乗部4の係合ガイド10、10と係合する形状であればどんなものでもよい。
上記ガイドレール6の数は、一本でも、三本以上でもよい。この場合、一本のガイドレール6が、基板1の中央に設けられ、このガイドレール6の両側に、ローラ8b(回転体)が配置され、係合ガイド10は乗部4の中央下面に設けられる。ガイドレール6a、6bは、直線状のほか、カーブしていてもよいし、複数本が組み合わせられ、X字状、L字状、T字状、#字状などでもよく、これにより、乗部4は、基板1に対して複数方向に移動可能となる。
ローラ8b(回転体)は、円筒状ローラ以外にも、例えば、ボール等でもよい。ローラ8b(回転体)の数は10本程度でよいが、これより多くても少なくてもよい。回転体8bがボールである場合には、複数のボールが軸棒に回転可能に挿通されて、凹部14内に取り付けられる。
また、このようなボールまたはローラ8bなどの回転体は、それぞれの間隔の隙間はないほど多くてもよい。これにより、カバー9を省略できる。なお、この隙間はある場合でも、カバー9は省略されてもよい。また、カバー9は透明でなくともよい。
ローラ8bの間隔は、全て等間隔でもよいし、疎密二段階ではなく、三段階以上にわたって変化してもよい。凹部14は底の無い穴でもよく、これにより本移動補助装置1を薄くできる。
乗部4の形状は、略長方形以外にも、例えば、円形、扇形、三角形等の平面状であってもよいし、背もたれを有する椅子状、箱状等の立体形状のものであってもよい。また、乗部4の患者の臀部を乗せる部分は、安定性を高めるために、丸みを持った一対の凹部が形成され、お椀型をしていてもよい。実施例では乗部4の幅は基板1と同じであったが、基板1の幅より大きくても小さくてもよいし、乗部4の長さは基板1より小さかったが、同じ大きさでも大きくてもよい。乗部4の上に乗部4に対してスピン可能な乗部がさらに設けられてもよい。これにより、患者の乗り降りにあたって乗部4の向きを基板1に対して水平方向で変更できる。また、患者には皮膚の弱い人も多いため、安全性を高めるため、木材製等の基板1の周り全体あるいは、四隅、全周囲または全体を低反発ウレタンゲルクッション等柔らかい素材で覆ってもよい。
乗部4の底面に設置される、係合ガイド10、10は、金属製以外に、木材製、樹脂製、これらの複合材などでもよく、乗部4と一体成型されていてもよい。また、本実施例で示したような断面形状でなくても、ガイドレール6a、6bと係合可能な形状であればどんな断面形状でもよい。また、乗部4の移動方向に沿った両縁の始点側の端から終点側の端まで取り付けられていてもよいが、一部だけに取り付けられていてもよい。
紐体5は鎖状、棒状であってもよいし、図面のような二連ではなく一連、三連以上でもよいし、繊維製のほか、金属製、樹脂製、木材製、これらの複合材でもよく、二重、三重であってもよいし、可撓性があるほか、乗部4に固定された棒状の金属製のような可撓性の無い変形しないものでもよい。これにより、乗部4を引くだけでなく、押すこともできる。紐体5は、なくてもよいし、着脱可能となっていてもよい。また、乗部4の終点側のほか、始点側、これら両側に設けられてもよく、始点側及び終点側以外、つまり移動方向側以外の側面側に設けられていてもよいし、乗部4の上面にも下面にも設けられてもよい。
ストッパーピン11、ストッパー部品(引き上げ解除部12a、基部12b、回動当接部12c、終点段差部12d、始点当接部12e、 乗り越え部12f)は、金属製でなくても、不撓性であれば樹脂製でも木材製でもよい。また、ストッパーピン11bと回動当接部12cに設けられた終点段差部12dの形状は、互いに当接係合可能であれば、どんな形状でもよい。
ストッパーピン11はなくてもよいし、始点側または終点側に一つだけあってもよい。また、始点側ストッパーピン11aと終点側ストッパーピン11bは、同じ側のガイドレール6a、6bに設置されていてもよいし、反対側のガイドレール6a、6bに設置されていてもよい。さらに、始点側または終点側以外にも、ガイドレール6a、6bの始点と終点の中間に、さらに複数のストッパーピン11を設けて、途中でストッパーがかかってもよい。
たとえば、高い場所からより低い場所に本移動補助装置15を渡す場合には、本移動補助装置15が移動先に向かって下向きに傾斜してしまう。しかし、ガイドレール6a、6bの始点と終点の中間に、第三のストッパーピン11を設けていれば、患者を移動させる際に、乗部4の動きを始点から終点に移動させる途中で一度ストッパーピン11により乗部4の動きを止め、その後、再び紐体5を持ち上げてストッパーピン11を解除させて、乗部4の移動を再開させることができる。これにより、より安全に患者を移動先に移動することができ、患者にも移動の際に安心感を与えることができる。
本移動補助装置15は、ベッドから車椅子に患者を移動させる場合以外にも、車椅子からベッドに移動する際、ベッドから食事用の椅子、ソファーまたはポータブルトイレの便座などに移動させる場合や、浴室で車椅子からシャワーキャリーへ移動させる場合、車椅子からリフター―付の介護車両に移動する場合など、あらゆる介護器具間での移動場面で使用することができるし、この車椅子は肘掛けが持ち上がる方式のものでも持ち上がらない方式でもよい。
更に、本補助装置は、比較的要介護度の低い患者、特に上半身に障害のない患者が独力で操作して、介護者の手助けなしに、自力でベッドから車椅子等、その他の移動に移動する際にも、使用することが可能である。
ストッパー体は、上記形状に限られるものではなく、同じ機能が果たされれば、どのような形状でもよい。また、紐体5上記構造に限られず、始点側ストッパーピン11a、終点側ストッパーピン11bは、係合ガイド10、10の垂直側面、内天井面下面に設けられてもよい。これに応じて、ストッパーバネ13の向きは横向き縦向きなどになり、回動当接部12cの付勢方向も水平方向向き(横向き)上向きとなる。
そして、紐体5の操作方向も、水平方向となったり、係合解除が上下逆向きとなったりする。始点側ストッパーピン11a、終点側ストッパーピン11bは、穴状になってもよく、回動当接部12c側に、この穴に嵌合される突起が設けられる。
ストッパー体は、摩擦方式でもよく、回動当接部12cは、表面摩擦の大きいゴム体、樹脂体などでもよく、ガイドレール6a、6bの内底面に当接したり離間したりする。ストッパー体11は、フック方式でもよく、このフックは、回動当接部12cまたは引き上げ解除部12aから突設され、紐体5の引き上げまたは解除に応じて、連結棒7、カバー9、ローラ回転軸8a(回転体)またはローラ8b(回転体)に当接係合または離間解除される。
ストッパー体のブレーキ機能は、ガイドレール6a、6bに対してではなく、基板1、ゴムシート2、金属板3、カバー9、凹部14に対して当接係合または離間解除されてもよい。これに応じて、始点側ストッパーピン11a、終点側ストッパーピン11b、上記フックに係合する被フックも、これら基板1などに設けられる。
上記のようなストッパー体(ブレーキ機構)、つまり基部12b、回動当接部12c、引き上げ解除部12a、終点段差部12d、始点当接部12e、乗り越え部12f、ストッパーバネ13、上記摩擦方式、フック方式は、乗部4側ではなく、基板1側、係合ガイド10側、連結棒7側、カバー9側等に設けられてもよく、これに応じて、始点側ストッパーピン11a、終点側ストッパーピン11b、当接面、被フックなどは、乗部4側に設けられる。
始点側当接部14a及び終点側当接部14bは、垂直面だけではなく、傾斜していてもよいし、凹んだ凹部14内ではなく、基板1の上面または側面に、板状、突起状などに突出していてもよいし、係合する穴でもよいし、磁石でもよく、乗部4の移動を止めればどのような形状・機構であってもよい。
上記の基板1、ゴムシート2、金属板3、乗部4、紐体5、ガイドレール(ガイド体)6a、6b、連結棒7、ローラ回転軸8a、ローラ(回転体)8b、カバー9、係合ガイド(ガイド体)10、始点側ストッパーピン11a、終点側ストッパーピン11b、引き上げ解除部12a、基部12b、回動当接部12c、終点段差部12d、始点当接部12e 、乗り越え部12f、ストッパーバネ13、凹部14、始点側当接部14a、終点側当接部14bそれぞれの一部または全体はなくてもよいし、その形状は任意に変更可能であり、均等の他のものに置き換えられてもよいし、これらの2つまたは3つ以上が合体または一体化されて兼用されていてもよい。
(9)他の発明の効果
[1]長尺状で、上面がほぼ平坦な基板と、このほぼ平坦な上面全体にわたって回転可能に支持され、当該上面より上方に露出する多数の回転体と、この多数の回転体の露出部分の上に当接して設置され、当該回転体の回転によって、上記基板上を長手方向に沿って、上記基板上を当該基板から離間して移動可能で、上に人が乗せられる乗部と、上記乗部を上記基板の回転体の露出部分の上に当接した状態に保持し、当該乗部の上記移動方向に沿って形成され、当該乗部と当該基板との間に設けられたガイド体と、上記基板の端に設けられた、上記乗部の移動を止める当接部とを備えたことを特徴とする移動補助装置。これにより、患者が乗部に乗っても、乗部が撓むことがなく、ガイド体に沿ってスムーズに動かすことができ、介助者、患者自身双方の負担を軽減することができる。
[2]上記ガイド体は、上記乗部を、上記基板に対しての移動方向を一方向のみに規制することを特徴とする請求項1記載の移動補助装置。これにより、患者が一端、乗部に乗った後は、乗部が予期せぬ動きをすることがなく、安全に患者を移動先に移動させることができる。
[3]上記ガイド体は、上記乗部が上記基板の上面上でスピン回転するのを禁止することを特徴とする請求項2記載の移動補助装置。これにより、患者を安全に乗部に座らせ、更に安全に移動させることができる。
[4]上記回転体の設置密度は、上記基板の中央部より端部が密になっていることを特徴とする請求項3記載の移動補助装置。これにより、回転体が密の箇所では、乗部がより円滑に移動でき、特に力を入れなくとも、乗部をスムーズに滑り出させることができる。
[5]上記乗部には当該乗部を牽引または押すための紐体が設けられていることを特徴とする請求項1または4記載の移動補助装置。これにより、紐体を引くまたは押すことによって、患者を乗部に乗せたまま楽に乗り部を基板の始点から終点まで移動させることができる。
[6]上記乗部と上記基板または上記ガイド体との間には、上記基板または上記ガイド体に対して、当接及び離間が可能なストッパー体が設けられ、上記乗部の移動を禁止することを特徴とする請求項5記載の移動補助装置。これにより、患者を乗部に乗せるときまたは降ろすとき、若しくは患者を乗部に乗せたまま、必要に応じて乗部を基板に対し、固定させることができる。
[7]上記ストッパー体は、上記紐体に連結され、当該紐体を動かすことによって、当該ストッパー体の上記当接が解除されて上記離間がなされることを特徴とする請求項6記載の移動補助装置。これにより、紐体で乗部を引く押すほか、紐体で上記ストッパー体による移動禁止を解除できる。また、片手で簡単にストッパーを解除することができるので、患者が独力で介護具間を移動する場合にも、介助者が援助する場合にも、楽に本移動補助装置を操作することができる。
[8]上記ストッパー体は、上記紐体の根元付近に設けられ、上記紐体を上記基板から離間する方向に持ち上げたときに解除されることを特徴とする請求項7記載の移動補助装置。これにより、紐体を基板から離間する方向につまり上方に軽く持ち上げるだけで、簡単にストッパーを解除することができるので、患者が独力で介護具間を移動する場合にも、介助者が援助する場合にも、楽に本移動補助装置を操作することができる。
[9]当該乗部の一部は、当該基板の端では、当該端より外にせり出していることを特徴とする請求項8記載の移動補助装置。これにより、たとえばベッドに寝ている患者の臀部下に本移動補助装置を差し込む場合にも、基板を差し込まないで乗部を差し込むだけで、つまり少し患者の体を持ち上げるだけで、患者の臀部下に楽に差し込むことができる。
高齢者や身体障害者等をベッドから車椅子等に移動させる場合において、患者及び介護者の肉体的負担を軽減する、特に介護者を腰痛等から解放させる。長尺状で上面が平坦な基板1を持ち、この基板1の中央部分に設けられた凹部14のほぼ平坦な底面の長手方向両端に、基板1の長手方向に沿って、2本のガイドレール(ガイド体)6a、6bが設けられている。
このガイドレール(ガイド体)6a、6bの間に、上記凹部14のほぼ平坦な底面全体にわたって多数のローラ(回転体)8bが回転可能に支持され、基板1の上面より上方に露出して設置されている。このローラ(回転体)8bの上縁には人が乗ることができる乗部4が載置され、ローラ8bの回転によって、乗部4を、上記基板1上を長手方向つまりガイドレール(ガイド体)6a、6bに沿って、当該基板1から離間して移動可能となっている。また、上記基板1の凹部14の端には、上記乗部4の移動を止める始点側当接部14a、終点側当接部14bが設けられている。

Claims (6)

  1. 長尺状で、上面がほぼ平坦な基板と、
    このほぼ平坦な上面全体にわたって回転可能に支持され、当該上面より上方に露出する多数の回転体と、
    この多数の回転体の露出部分の上に当接して設置され、当該回転体の回転によって、上記基板上を長手方向に沿って、上記基板上を当該基板から離間して移動可能で、上に人が乗せられる乗部と、
    上記乗部を上記基板の回転体の露出部分の上に当接した状態に保持し、当該乗部の上記移動方向に沿って形成され、当該乗部と当該基板との間に設けられたガイド体と、
    上記基板の端に設けられた、上記乗部の移動を止める当接部と、
    上記乗部に設けられた、当該乗部を牽引または押すための紐体と、
    上記乗部と上記基板または上記ガイド体との間に設けられた、上記基板または上記ガイド体に対して、当接及び離間が可能で、上記乗部の移動を禁止するストッパー体と、を備え、
    上記ストッパー体は、上記紐体に連結され、当該紐体を動かすことによって、当該ストッパー体の上記当接が解除されて上記離間がなされることを特徴とする移動補助装置。
  2. 上記ストッパー体は、上記紐体の根元付近に設けられ、上記紐体を上記基板から離間する方向に持ち上げたときに解除されることを特徴とする請求項記載の移動補助装置。
  3. 当該乗部の一部は、当該基板の端では、当該端より外にせり出していることを特徴とする請求項記載の移動補助装置。
  4. 上記ガイド体は、上記乗部を、上記基板に対しての移動方向を一方向のみに規制することを特徴とする請求項1、2及び3のいずれかに記載の移動補助装置。
  5. 上記ガイド体は、上記乗部が上記基板の上面上でスピン回転するのを禁止することを特徴とする請求項記載の移動補助装置。
  6. 上記回転体の設置密度は、上記基板の中央部より端部が密になっていることを特徴とする請求項記載の移動補助装置。
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