JP2017204500A - チップ部品およびチップ部品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、表電極に端面電極を確実に接続させつつも、端面電極の形成により表電極の端部に突部が形成されないチップ部品を提供する。【解決手段】本発明のチップ部品(1)は、直方体形状の絶縁性基板(2)と、絶縁性基板の表面に所定間隔を存して配置された一対の表電極(3)と、絶縁性基板の表面に一対の表電極に接続するように形成された導体(4)と、絶縁性基板の端面に導電性材料の塗布により形成されて表電極に接続する一対の端面電極(7)とを備えている。表電極は、絶縁性基板の表面に形成された表面側電極部(3a)と、この表面側電極部から絶縁性基板の端面側に連続して延びる端面側電極部(3b)とを有しており、端面電極が端面側電極部に接続して表面側電極部と接続しないように形成されている。【選択図】図2
Description
本発明は、回路基板に実装されて使用されるチップ部品と、このチップ部品の製造方法とに関するものである。
従来の一般的なチップ部品は、直方体形状の絶縁性基板と、絶縁性基板の表面に所定間隔を存して配置された一対の表電極と、絶縁性基板の表面に一対の表電極に接続するように形成された導体(抵抗体やヒューズエレメント等)と、絶縁性基板の端面に形成されて表電極に接続する一対の端面電極と、によって主として構成されている。
例えば、一対の表電極に接続する導体として抵抗体が用いられているチップ抵抗器を製造する場合、大判基板に対して多数個分の電極や抵抗体を一括して形成した後、この大判基板を1次分割ライン(1次分割溝)に沿って1次分割して短冊状基板を形成し、短冊状基板の端面に端面電極を形成する。かかる後に、短冊状基板を2次分割ライン(2次分割溝)に沿って2次分割することにより、抵抗体と一対の表電極とを有するチップ抵抗器が一括して得られる。このように形成されたチップ抵抗器は、図示せぬ回路基板上に実装された状態で使用され、端面電極をランドに半田付けすることによって回路基板上に表面実装される(例えば、特許文献1)。
ところで、端面電極の形成方法には、短冊状基板の端面にNi−Cr等の導電性材料をスパッタして形成する方法や、銀ペースト等の導電性材料を塗布して形成する方法が知られており、特許文献1に記載のチップ抵抗器では、端面電極が導電性材料の塗布により形成されている。
しかし、端面電極を導電性材料の塗布により形成する場合には、端面電極を短冊状基板の表面に形成された表電極に確実に接続させるように導電性材料を塗布する必要があることから、この塗布の際に短冊状基板の表面に回り込んだ導電性材料が表電極の端部で上方に突出してしまうことがある。そうすると、表電極の端部に形成された突部によりチップ部品の上面側全体が吸盤状となり、例えば、吸盤状に形成されたチップ部品の上面側を吸着パッドで吸着させて回路基板にチップ部品を搭載するとき、チップ部品が吸着パッドから離れない不具合(所謂持ち帰り現象)を生じる虞がある。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、第1の目的は、表電極に端面電極を確実に接続させつつも、端面電極の形成により表電極の端部に突部が形成されないチップ部品を提供することにあり、第2の目的は、このようなチップ部品の製造方法を提供することにある。
上記第1の目的を達成するために、本発明は、直方体形状の絶縁性基板と、前記絶縁性基板の表面に所定間隔を存して配置された一対の表電極と、前記絶縁性基板の表面に前記一対の表電極に接続するように形成された導体と、前記絶縁性基板の端面に導電性材料の塗布により形成されて前記表電極に接続する一対の端面電極と、を備えたチップ部品において、前記表電極は、前記絶縁性基板の表面に形成された表面側電極部と、この表面側電極部から前記絶縁性基板の端面側に連続して延びる端面側電極部とを有しており、前記端面電極は前記端面側電極部に接続して前記表面側電極部と接続しないように形成されていることを特徴とする。
本発明によると、端面電極が表電極の端面側電極部に接続しているため、表電極と端面電極との接続を確実なものにすることができる。また、端面電極が表電極の表面側電極部と接続しないように形成されているため、端面電極の形成により表電極の端部に突部が形成されないチップ部品を提供することができる。
上記構成において、前記絶縁性基板の表面と端面との境界に特定面が形成され、前記端面側電極部は前記特定面を覆うように形成されている構成にすると、表電極と端面電極とを絶縁性基板の表面と端面との境界における特定面で接続できる。
上記第2の目的を達成するために、第1の発明は、大判基板を格子状に延びる1次分割ラインと2次分割ラインに沿って分割することにより、一対の表電極および前記一対の表電極に接続する導体を有するチップ部品が一括して得られるチップ部品の製造方法において、前記1次分割ラインは楔状の1次分割溝であって、前記大判基板の表面で前記1次分割溝を跨ぐように複数対の前記表電極を形成する表電極形成工程と、前記大判基板の表面に前記複数対の表電極に接続される複数の前記導体を形成する導体形成工程と、前記大判基板を前記1次分割溝に沿って短冊状基板に分割することにより、前記表電極に前記短冊状基板の表面を覆う表面側電極部と前記1次分割溝の表面を覆う端面側電極部とを形成する1次分割工程と、前記短冊状基板の端面に導電性材料を塗布することにより、前記端面側電極部に接続して前記表面側電極部に接続しない端面電極を形成する端面電極形成工程と、前記短冊状基板を前記2次分割ラインに沿って分割して個々のチップ素子を形成する2次分割工程と、を含むことを特徴とする。
第1の発明によると、端面電極形成工程によって、短冊状基板の端面に導電性材料の端面電極が表電極の端面側電極部に接続して表面側電極部に接続しないように形成されるため、端面電極を表電極に確実に接続させることが可能になると共に、表電極の端部に突部が形成されないチップ部品の製造工程を提供することができる。
特に、本発明では、大判基板の表面に表電極が1次分割溝を跨ぐように形成され、この1次分割溝に沿って大判基板が分割されると、表電極に表面側電極部と端面側電極部とが形成される構成になっているため、比較的に簡単な方法で、端面電極に接続する端面側電極部と、端面電極に接続しない表面側電極部とを形成することができる。
上記第2の目的を達成するために、上記第1の発明と異なる第2の発明は、大判基板を格子状に延びる1次分割ラインと2次分割ラインに沿って分割することにより、一対の表電極および前記一対の表電極に接続する導体を有するチップ部品が一括して得られるチップ部品の製造方法において、前記1次分割ラインは楔状の1次分割溝であって、前記大判基板の表面で前記1次分割溝を跨ぐように複数対の前記表電極を形成する表電極形成工程と、前記大判基板の表面に前記複数対の表電極に接続される複数の前記導体を形成する導体形成工程と、前記大判基板を前記1次分割溝および前記2次分割ラインに沿って分割して個々の単基板を形成することにより、前記表電極に前記単基板の表面を覆う表面側電極部と前記1次分割溝の表面を覆う端面側電極部とを形成する分割工程と、前記単基板の端面に導電性材料を塗布することにより、前記端面側電極部に接続して前記表面側電極部に接続しない端面電極を形成する端面電極形成工程と、を含むことを特徴とする。
第2の発明によると、端面電極形成工程によって、単基板の端面に導電性材料の端面電極が表電極の端面側電極部に接続して表面側電極部に接続しないように形成されるため、上記第1の発明と同様に、端面電極を表電極に確実に接続させることが可能になると共に、表電極の端部に突部が形成されないチップ部品の製造工程を提供することができる。
本発明によれば、表電極に端面電極を確実に接続させつつも、端面電極の形成により表電極の端部に突部が形成されないチップ部品を提供することが可能になり、このようなチップ部品の製造方法を提供するが可能になる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1,2に示すように、本発明の実施形態例に係るチップ抵抗器1は、直方体形状の絶縁性基板2と、絶縁性基板2の表面に所定間隔を存して配置された一対の表電極3と、絶縁性基板2の表面に一対の表電極3に接続するように形成された抵抗体(導体)4と、抵抗体4を覆う保護層5と、絶縁性基板2の裏面に設けられた導電材料からなる一対の裏電極6と、絶縁性基板2の端面に形成され表電極3と裏電極6を橋絡する一対の端面電極7と、これら端面電極7を覆う一対の外部電極8とによって主として構成されている。なお、図示省略されているが、保護層5はアンダーコート層とオーバーコート層の2層構造からなり、抵抗体4とアンダーコート層とに図示せぬ抵抗値調整用のトリミング溝が形成されている。
絶縁性基板2は、後述する大判基板を格子状の1次分割溝(1次分割ライン)と2次分割溝(2次分割ライン)に沿って分割して多数個取りされたものであり、大判基板の主成分はアルミナを主成分とするセラミックス基板である。絶縁性基板2の表面2aと端面2bとの境界に特定面2cが形成され、絶縁性基板2の裏面2dと端面2bとの境界に特定面2eが形成されている。
一対の表電極3はAg−Pdペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成させたものである。これら表電極3は、絶縁性基板2の表面2aに形成された表面側電極部3aと、この表面側電極部3aから絶縁性基板2の端面2b側に連続して延びる端面側電極部3bとを有しており、端面側電極部3bは絶縁性基板2の特定面2cを覆うように形成されている。
抵抗体4は酸化ルテニウム等の抵抗ペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成させたものである。この抵抗体4は平面視長方形に形成されており、抵抗体4の両端部は表電極3と重なっている。
保護層5のアンダーコート層はガラスペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成させたものであり、保護層5のオーバーコート層はエポキシ系樹脂ペーストをスクリーン印刷して加熱硬化させたものである。
一対の裏電極6はAgペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成させたものである。これら裏電極6は、表電極3と同様に、絶縁性基板2の裏面2dに形成された裏面側電極部6aと、この裏面側電極部6aから絶縁性基板2の端面2b側に連続して延びる端面側電極部6bとを有しており、端面側電極部6bは絶縁性基板2の特定面2eを覆うように形成されている。
一対の端面電極7はエポキシ系樹脂に銀を含有させた導電性樹脂ペースト(Agペースト)を塗布して乾燥・焼成させたものである。これら端面電極7が表電極3の端面側電極部3bおよび裏電極6の端面側電極部6bに接続して表電極3の表面側電極部3aおよび裏電極6の裏面側電極部6aと接続しないように形成されている。
一対の外部電極8は端面電極7等の表面にNi,Sn等を電解メッキして形成されたものであり、チップ抵抗器1を回路基板に表面実装する場合、これら外部電極8に対して半田接合されるようになっている。
次に、上述のごとく構成されたチップ抵抗器1の製造方法について、図3および図4を用いて説明する。なお、図3および図4に記載の図面は、説明の便宜上、図1および図2に示すチップ抵抗器1を構成する各部位の寸法を適宜変形させたものであり、図3(b1)〜(b3)、図4(b4)〜(b6)は、それぞれ図3(a1)〜(a3)、図4(a4)〜(a6)のA−A線に沿う断面図である。
まず、図3(a1),(b1)に示すように、絶縁性基板2が多数個取りされる大判基板40を準備する。この大判基板40には予め楔状の1次分割溝41と2次分割溝42が格子状に設けられており、両分割溝41,42によって区切られたマス目の1つ1つが1個分のチップ形成領域となる。
次に、図3(a2),(b2)に示すように、大判基板40の表面に形成された1次分割溝41を跨ぐように、大判基板40の表面にAg−Pdペーストをスクリーン印刷して乾燥させることによって未焼成の表電極3を複数形成する(表電極形成工程)。同様に、大判基板40の裏面に形成された1次分割溝41を跨ぐように、大判基板40の裏面にAgペーストをスクリーン印刷して乾燥させることによって、表電極群の形成位置と対応する位置に未焼成の裏電極6を複数形成する。しかる後に、表電極3と裏電極6を850℃程度の高温で焼成する。これにより、大判基板40の表面と裏面にそれぞれ焼成銀からなる表電極3と裏電極6が密着して形成される。なお、図示は省略するが、表電極と裏電極の形成順序を逆にすることも可能であり、大判基板40の裏面に複数の裏電極を形成した後に、大判基板40の表面に複数の表電極を形成する製造方法であっても良い。
次に、図3(a3),(b3)に示すように、大判基板40の表面に酸化ルテニウム等の抵抗体ペーストをスクリーン印刷して乾燥させることにより、各チップ領域に未焼成の抵抗体4を形成した後に、抵抗体4を850℃程度の高温で焼成する(導体形成工程)。
次に、図4(a4),(b4)に示すように、抵抗体4を覆う領域にガラスペーストをスクリーン印刷した後、このガラスペーストを600℃程度の高温で焼成することにより、抵抗体4を覆う保護層5のアンダーコート層を形成する。このアンダーコート層は、次工程で照射されるレーザの熱で抵抗体4のトリミング溝近傍が損傷しないようにするためのものである。
次に、図示は省略するが、抵抗体4および保護層5のアンダーコート層にレーザ光を照射して目標抵抗値となるようにトリミング溝を形成し、次工程で、アンダーコート層やトリミング溝を覆うようにエポキシ系等の樹脂ペーストをスクリーン印刷した後、この樹脂ペーストを200℃程度の低温で加熱硬化させることにより、保護層5のオーバーコート層を形成する。
ここまでの工程は多数個取り用の大判基板40に対する一括処理であるが、次の工程では、大判基板40を1次分割溝41に沿って図示せぬ分割装置で短冊状に分割するという1次ブレーク加工を行う(1次分割工程)。これにより、図4(a5),(b5)に示すように、複数個分のチップ領域が設けられた短冊状基板43を得る。そして、この1次分割工程により、表電極3に短冊状基板43の表面を覆う表面側電極部3aと1次分割溝41の表面を覆う端面側電極部(1次分割溝側電極部とも言う)3bとが形成される。また、1次分割工程により、大判基板40に形成された1次分割溝41の表面が絶縁性基板2の表面(裏面)と端面との境界に形成された上述の特定面2c(特定面2e)となる。
次に、図4(a6),(b6)に示すように、短冊状基板43の端面(分割面)にエポキシ系樹脂に銀を含有させた導電性樹脂ペーストを塗布することにより、表電極3と裏電極6を橋絡する端面電極7を形成する(端面電極形成工程)。この端面電極形成工程については図5を用いて以下に説明する。
本実施形態例に係る端面電極形成工程では、図5(a)に示すように、基台30を使用して短冊状基板43の端面に端面電極7が形成されるようになっており、まず、基台30の上面に端面電極7の材料である導電性樹脂ペースト31をスクリーン印刷などにより塗布する。
次に、図5(b)に示すように、基台30の上面に塗布された導電性樹脂ペースト31が均一に塗布された状態となって平滑化(レベリング)されると、次工程において、短冊状基板43の端面に導電性樹脂ペースト31が塗布される。具体的には、図5(c),(d)に示すように、短冊状基板43の一方の端面を導電性樹脂ペースト31に接触させた後に基台30から離反させ、図5(e),(f)に示すように、短冊状基板43の他方の端面も同様に導電性樹脂ペースト31に接触させた後に基台30から離反させる。このとき、平滑化された導電性樹脂ペースト31の幅31Aは、短冊状基板43の端面の高さ43a、表電極3の端面側電極部3bの高さ3c、裏電極6の端面側電極部6bの高さ6cの全てを加算して得られる寸法よりも狭くなっている。このため、図5(g)に示すように、導電性樹脂による端面電極7は、表電極3の端面側電極部3bに接続して表面側電極部3aと接続しないように形成されると共に、裏電極6の端面側電極部6bに接続して裏面側電極部6aと接続しないように形成されることになる。
そして、図示は省略するが、端面電極7の表面にNi,Sn等を電解メッキして一対の外部電極8を形成した後、短冊状基板43を2次分割溝42に沿って図示せぬ分割装置で分割するという2次ブレーク加工を行うことにより(2次分割工程)、図1および図2に示すチップ抵抗器1(チップ素子)が完成する。
本実施形態例では、Agペースト等の導電性樹脂の塗布により端面電極を形成する構成になっているが、この構成に限られず、銀ペーストや銅ペースト等の導電性材料の塗布により端面電極を形成する構成、即ち、端面電極7を焼成銀や焼成銅で形成する構成であっても良い。なお、端面電極を導電性樹脂の塗布により形成する場合には、導電性樹脂の収縮性により温度急変(ヒートショック)などの熱の影響による端面電極のクラックを軽減できるという利点がある。
上述のごとく製造されたチップ抵抗器1は、図示を省略するが、チップ抵抗器1の上面を吸着パッドで吸着させて回路基板に搭載され、回路基板上に半田付けで表面実装される。ここで、本実施形態例のチップ抵抗器1では、端面電極7が表電極3の表面側電極部3aと接続しないよう形成されているため、表電極3の端部に突部が形成されてチップ抵抗器1の上面全体が吸盤状に形成されることを防止することができる。これにより、チップ抵抗器1の上面側を吸着パッドで吸着させて回路基板にチップ抵抗器1を搭載するとき、チップ抵抗器1が吸着パッドから離れない不具合(持ち帰り現象)を解消することができる。また、本実施形態例では、導電性材料の端面電極7が表電極3の端面側電極部3bに接続しているため、表電極3と端面電極7との接続を確実なものにすることができる。
さらに、本実施形態例では、絶縁性基板2の表面2aと端面2bとの境界に特定面2cが形成され、端面電極7と接続する表電極3の端面側電極部3bは特定面2cを覆うように形成されているため、表電極3と端面電極7との接続を絶縁性基板2の特定面2cで確実に行うことができる。同様に、絶縁性基板2の裏面2dと端面2bとの境界に特定面2eが形成され、端面電極7と接続する裏電極6の端面側電極部6bは特定面2eを覆うように形成されているため、裏電極6と端面電極7との接続を絶縁性基板2の特定面2eで確実に行うことができる。そして、本実施形態例では、大判基板40を1次分割溝41に沿って短冊状に分割する1次分割工程により1次分割溝41の表面が特定面2c,2eとなるため、特定面2c,2eを別途形成する必要がない。
また、本実施形態例では、端面電極形成工程によって、短冊状基板43の端面に導電性樹脂の端面電極7が表電極3の端面側電極部3bに接続して表面側電極部3aに接続しないように形成されるため、表電極3に端面電極7を確実に接続させることが可能になると共に、表電極3の端部に突部が形成されないチップ抵抗器の製造工程を提供することができる。
特に、本実施形態例では、大判基板40の表面に表電極3が1次分割溝41を跨ぐように形成されることにより、表電極3が大判基板40の表面(絶縁性基板2の表面)から1次分割溝41の表面にかけて連続して形成されることになる。そして、1次分割溝41に沿って大判基板40が1次分割される1次分割工程により、表電極3に短冊状基板43の表面(絶縁性基板2の表面)を覆う表面側電極部3aと特定面2c(1次分割溝41の表面)を覆う端面側電極部3bが形成され、裏電極6に短冊状基板43の裏面(絶縁性基板2の裏面)を覆う裏面側電極部6aと特定面2e(1次分割溝41の表面)とを覆う端面側電極部6bが形成される構成になっている。このように、本実施形態例では、楔状の1次分割溝41を跨いで表電極3を形成するという比較的に簡単な方法で、端面電極7に接続する端面側電極部3bおよび端面側電極部6bと、端面電極7に接続しない表面側電極部3aおよび裏面側電極部6aとを形成することができる。
なお、本実施形態例では、大判基板40に予め楔状の1次分割溝41と2次分割溝42が格子状に設けられ、両分割溝41,42は図示せぬ分割装置で分割される構成になっているが、この構成に限られず、大判基板に予め1次分割ラインと2次分割ラインが格子状に設けられ、両分割ラインはダイシングやレーザ光等で分割される構成であっても良いし、大判基板に予め楔状の1次分割溝と2次分割ラインが格子状に設けられ、1次分割溝は図示せぬ分割装置で分割され、2次分割ラインはダイシングやレーザ光等で分割される構成であっても良い。
なお、本実施形態例では、大判基板40の表面と裏面の双方に楔状の1次分割溝41が形成され、この1次分割溝41の表面が絶縁性基板2の特定面2c,2eになるという構成、すなわち、絶縁性基板2の表面側と裏面側の双方に特定面が形成される構成になっているが、この構成に限られず、大判基板の表面側のみに楔状の1次分割溝が形成されることにより、絶縁性基板2の表面側のみに特定面が形成される構成(すなわち、図2中に示す特定面2cが形成され、特定面2eが形成されない構成)であっても良い。
なお、本実施形態例では、一対の表電極に接続する導体として抵抗体が用いられているチップ抵抗器に対して本発明を適応させているが、これに限られず、一対の表電極に接続する導体として合金等のヒューズエレメントが用いられているヒューズ抵抗器に対しても本発明を適応させることが可能である。この場合、本実施形態例と同様に、表電極に端面電極を確実に接続させつつも、端面電極の形成により表電極の端部に突部が形成されないヒューズ抵抗器を提供することができ、また、このようなヒューズ抵抗器の製造方法を提供するができる。
また、本実施形態例におけるチップ部品の製造方法では、大判基板を1次分割溝に沿って短冊状基板に分割することにより、表電極に短冊状基板の表面を覆う表面側電極部と1次分割溝の表面を覆う端面側電極部とを形成し(1次分割工程)、しかる後に、短冊状基板の端面に導電性材料を塗布することにより、端面側電極部に接続して表面側電極部に接続しない端面電極を形成する(端面電極形成工程)構成になっているが、この構成に限られなくとも良い。具体的には、大判基板を1次分割溝および2次分割溝に沿って分割して個々の単基板(絶縁性基板2)を形成することにより、表電極に単基板の表面を覆う表面側電極部と1次分割溝の表面を覆う端面側電極部とを形成し(分割工程)、しかる後に単基板の端面に導電性材料を塗布することにより、端面側電極部に接続して表面側電極部に接続しない端面電極を形成する構成であっても良い。このように構成したとしても、本実施形態例の奏する効果、即ち、チップ部品が吸着パッドから離れない不具合を解消することができると共に、表電極と端面電極との接続を確実なものにすることができるという効果を奏し得る。
1 チップ抵抗器
2 絶縁性基板(単基板)
2c,2e 特定面
3 表電極
3a 表面側電極部
3b 端面側電極部
4 抵抗体
5 保護層
6 裏電極
6a 裏面側電極部
6b 端面側電極部
7 端面電極
8 外部電極
40 大判基板
41 1次分割溝
42 2次分割溝
43 短冊状基板
2 絶縁性基板(単基板)
2c,2e 特定面
3 表電極
3a 表面側電極部
3b 端面側電極部
4 抵抗体
5 保護層
6 裏電極
6a 裏面側電極部
6b 端面側電極部
7 端面電極
8 外部電極
40 大判基板
41 1次分割溝
42 2次分割溝
43 短冊状基板
Claims (4)
- 直方体形状の絶縁性基板と、前記絶縁性基板の表面に所定間隔を存して配置された一対の表電極と、前記絶縁性基板の表面に前記一対の表電極に接続するように形成された導体と、前記絶縁性基板の端面に導電性材料の塗布により形成されて前記表電極に接続する一対の端面電極と、を備えたチップ部品において、
前記表電極は、前記絶縁性基板の表面に形成された表面側電極部と、この表面側電極部から前記絶縁性基板の端面側に連続して延びる端面側電極部とを有しており、
前記端面電極は前記端面側電極部に接続して前記表面側電極部と接続しないように形成されていることを特徴とするチップ部品。 - 請求項1の記載において、前記絶縁性基板の表面と端面との境界に特定面が形成され、前記端面側電極部は前記特定面を覆うように形成されていることを特徴とするチップ部品。
- 大判基板を格子状に延びる1次分割ラインと2次分割ラインに沿って分割することにより、一対の表電極および前記一対の表電極に接続する導体を有するチップ部品が一括して得られるチップ部品の製造方法において、
前記1次分割ラインは楔状の1次分割溝であって、前記大判基板の表面で前記1次分割溝を跨ぐように複数対の前記表電極を形成する表電極形成工程と、
前記大判基板の表面に前記複数対の表電極に接続される複数の前記導体を形成する導体形成工程と、
前記大判基板を前記1次分割溝に沿って短冊状基板に分割することにより、前記表電極に前記短冊状基板の表面を覆う表面側電極部と前記1次分割溝の表面を覆う端面側電極部とを形成する1次分割工程と、
前記短冊状基板の端面に導電性材料を塗布することにより、前記端面側電極部に接続して前記表面側電極部に接続しない端面電極を形成する端面電極形成工程と、
前記短冊状基板を前記2次分割ラインに沿って分割して個々のチップ素子を形成する2次分割工程と、
を含むことを特徴とするチップ部品の製造方法。 - 大判基板を格子状に延びる1次分割ラインと2次分割ラインに沿って分割することにより、一対の表電極および前記一対の表電極に接続する導体を有するチップ部品が一括して得られるチップ部品の製造方法において、
前記1次分割ラインは楔状の1次分割溝であって、前記大判基板の表面で前記1次分割溝を跨ぐように複数対の前記表電極を形成する表電極形成工程と、
前記大判基板の表面に前記複数対の表電極に接続される複数の前記導体を形成する導体形成工程と、
前記大判基板を前記1次分割溝および前記2次分割ラインに沿って分割して個々の単基板を形成することにより、前記表電極に前記単基板の表面を覆う表面側電極部と前記1次分割溝の表面を覆う端面側電極部とを形成する分割工程と、
前記単基板の端面に導電性材料を塗布することにより、前記端面側電極部に接続して前記表面側電極部に接続しない端面電極を形成する端面電極形成工程と、
を含むことを特徴とするチップ部品の製造方法。
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JPH02207501A (ja) * | 1989-02-07 | 1990-08-17 | Rohm Co Ltd | 電子部品における電極膜の形成方法 |
JPH06342703A (ja) * | 1993-05-31 | 1994-12-13 | Rohm Co Ltd | チップ型抵抗器の製造方法 |
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