JP2017202608A - シート材 - Google Patents

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Nobuhiro Yamamoto
延広 山本
亘宏 飛彈
Nobuhiro Hida
亘宏 飛彈
博人 野村
Hiroto Nomura
博人 野村
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Abstract

【課題】優れた透湿性、クッション性及び防水性を併せ持ったシート材を提供すること。【解決手段】基材層と、該基材層の一方面に接着層を介して接着された表皮層と、から構成されるシート材において、基材層は、互いに離間して配置された一対の基布と、該基布間を往復して両者を結合する連結糸とから編成された立体編物からなり、接着層は、両面に接着剤を保持し、透湿性及び防水性を有する樹脂フィルムから構成される。【選択図】図1

Description

本発明は、車のシートやチェアの表面に用いられるシート材に関し、特に立体編物からなる基材層に表皮層を積層したシート材に関する。
従来、自動車、列車等の座席シートや、椅子、寝具等の表皮材として、ポリウレタン製の基材に表皮材を積層した構成のものが使用されている。また、近年、通気性やクッション性を高めるために、ポリウレタン製の基材に代えて、立体編物を基材として用いたものも実用に供されている。
例えば、特許文献1には、立体編物からなる基材層と、織物又は編物から選ばれる布帛からなる表皮層と、基材層と表皮層とを接着する接着層とから構成される座席シート用布帛(シート材)が開示されている。
特開2010−196203号公報
特許文献1に記載の構成においては、優れた通気性とクッション性能を有する立体編物と、優れた通気性を有する表皮層(つまり、織物又は編物)とを組み合わせることによって、通気性とクッション性を併せ持つと共に、意匠性にも優れたシート材を得ている。
座席シート用のシート材としては、通気性とクッション性の機能を有することも重要であるが、体液や飲み物等のしみ込みを防止するため、ある程度の防水性を有することも求められる。しかしながら、特許文献1の構成においては、表皮層も立体編物も防水性を有するものではないため、体液や飲み物等のしみ込みを防止することはできない。つまり、例えば、ジュース等の液体をシート上にこぼしてしまうと、シート内に容易にしみ込んでしまい、シミや汚れが目立ってしまうといった問題がある。また、座席シートの下側にヒーター等の電気部品が配置されている場合には、多量の液体をシート上にこぼしてしまうと、電気部品がショートしてしまうといった問題もある。
座席シート用のシート材に防水性の機能を付与する方法としては、例えば、防水性を有する表皮材を用いることも考えられるが、このような構成を採ると、通気性(つまり、透湿性)がなくなってしまい、蒸れ易くなるといった問題が発生する。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、優れた透湿性、クッション性及び防水性を併せ持ったシート材を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のシート材は、基材層と、該基材層の一方面に接着層を介して接着された表皮層と、から構成されるシート材であって、基材層は、互いに離間して配置された一対の基布と、該基布間を往復して両者を結合する連結糸とから編成された立体編物からなり、接着層は、両面に接着剤を保持し、透湿性及び防水性を有する樹脂フィルムからなることを特徴とする。
このような構成によれば、表皮層と基材層との間に、透湿性及び防水性を有する樹脂フィルムがラミネートされるため、優れた透湿性、クッション性及び防水性を併せ持ったシート材が実現される。
また、樹脂フィルムが、ウレタン製フィルムであることが望ましい。
また、シート材の透湿度が、JIS L1099A−1法で1000g/m・24h以上であり、JIS L1099B−1法で2000g/m・24h以上であることが望ましい。
また、接着剤が、熱可塑性プラスチックからなるホットメルト型接着剤であることが望ましい。また、この場合、接着剤が、接着層の両面にストライプ状に塗布されていることが望ましい。
また、接着層の剥離強度が、縦方向及び横方向共に、1000g/cm以上であることが望ましい。
また、基材層の厚みが、5〜10mmであることが望ましい。
また、連結糸の目付重量が、900〜1100g/mであることが望ましい。
また、基布の地糸の編組織が、閉じ目であることが望ましい。
表皮層が、皮革、合成皮革、織物又は編物からなることが望ましい。
以上のように、本発明によれば、優れた通気性、クッション性及び防水性を併せ持ったシート材が実現される。
図1は、本発明の実施形態に係るシート材の概略構成を示す断面図である。 図2は、本発明の実施形態に係るシート材の製造方法を説明する流れ図である。 図3は、本発明の実施形態に係るシート材の基材層を編成するために使用する編機の構成を示す図である。 図4は、本発明の実施形態に係るシート材の基材層を編成するために使用する各構成糸の編組織の一例を示す図である。 図5は、本発明の実施形態に係るシート材の基材層を編成する連結糸の編組織の第1の変形例を示す図である。 図6は、本発明の実施形態に係るシート材の基材層を編成する連結糸の編組織の第2の変形例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、材質、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。なお、図中同一又は相当部分には同一の符号を付してその説明は繰り返さない。
(シート材10の構成)
図1は、本発明の実施形態に係るシート材10の概略構成を示す断面図である。本実施形態のシート材10は、車のシートやチェアの表面に用いられるシート状の材料であり、図1に示すように、基材層20と、表皮層30と、接着層40とからなり、これらを積層して(ラミネートして)一体化したものである。
(基材層20の構成)
基材層20は、互いに離間して配置された一対の前側基布22及び後側基布24と、前側基布22と後側基布24の間を往復して両者を結合する連結糸26とから編成されるダブルラッシェル立体基布である。前側基布22及び後側基布24の地糸の編組織は、特に限定されるものではないが、接着層40との接着性の観点から、前側基布22の編組織は、ウェール方向及びコース方向のいずれの方向にも連続したフラットな編地構造となっていることが好ましい。
連結糸26は、前側基布22と後側基布24の間隔を保持するように、前側基布22と後側基布24との間に編み込んだものであり、基材層20にクッション性を付与する部分である。
基材層20を編成する糸の素材としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートに代表されるポリエステル樹脂、ナイロン6等のポリアミド樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂等の合成繊維のマルチフィラメントやモノフィラメントを用いることができるが、特に前側基布22及び後側基布24を編成する糸の素材としては、柔軟性、耐久性、耐候性、耐摩耗性に優れるポリエステルが好適である。また、連結糸26の素材としては、形態回復性やクッション性に優れるポリトリメチレンテレフタレートのモノフィラメント糸が好適である。なお、糸の太さとしては、優れたクッション性、反発性を得るために、太い方が好ましく、実際には使用する編機の仕様によって決定される。例えば、編機として、カールマイヤー社製のダブルラッシェル機 RD6DPLM/8・RD6DPLM/12-3(22ゲージ/2.54cm)を使用する場合、1本の針に掛かる太さの限界値は長繊維において529デニール/588デシテックスであり、短繊維においては310デニール/345デシテックスであるため、各地糸は200デシテックス程度が望ましい。
また、本実施形態の基材層20の厚さは、クッション性、反発性の観点からは、厚い方が好ましいが、厚くすると、後加工が難しくなり、また糸消費量が増加することから、5〜10mm程度とするのが好ましい。
(表皮層30の構成)
表皮層30は、皮革、合成皮革、織物又は編物から選ばれる表皮材であり、従来から用いられているシート用表皮材を適用することができる。表皮層30は、シート材10に着座した者に直接触れる部分であるため、柔軟性、耐久性、耐候性、耐摩耗性に優れたものが好ましく、また長時間着座しても蒸れることがないように、透湿性に優れたものが好ましい。
(接着層40の構成)
接着層40は、基材層20と表皮層30との間に配置され、両者を一体的に接着固定する部材である。図1に示すように、本実施形態の接着層40は、樹脂フィルム42と、接着剤44と、接着剤46とから構成されている。
樹脂フィルム42は、透湿性と防水性を備えた樹脂製のフィルムである。樹脂フィルム42の素材としては、例えば、厚さ10〜35μmの無孔透湿防水ウレタンフィルム、多孔透湿防水ウレタンフィルム、多孔延伸PTFE(ポリテトラフルオロエチレン:polytetrafluoroethylene)フィルムを適用することができる。なお、無孔透湿防水ウレタンフィルムの市販品として、テックワン株式会社製のRUSTORE(登録商標)SGX、SGX−βを挙げることができる。また、多孔透湿防水ウレタンフィルムの市販品として、テックワン株式会社製のRUSTORE(登録商標)FGXを挙げることができる。
接着剤44は、樹脂フィルム42と基材層20とを接着する接着剤であり、接着剤46は、樹脂フィルムと42と表皮層30とを接着する接着剤である。接着剤44、46としては、例えば、アクリル樹脂系接着剤、α−オレフィン系接着剤、ウレタン樹脂系接着剤およびホットメルト接着剤等を用いることができるが、短時間で接着できる、加工性に優れる、溶剤を使用しない、という観点から、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂が好適である。なお、ホットメルト接着剤の市販品として、DIC株式会社製の「タイフォース」(登録商標)シリーズ、スリーエムカンパニー社製の「Scotch−Weld」(登録商標)シリーズ、日立化成ポリマー株式会社製の「ハイボン」(登録商標)シリーズ、三井武田ケミカル株式会社製の「タケメルト」(登録商標)MAシリーズ、東亜合成株式会社製の「アロンメルト」(登録商標)Rシリーズ、新田ゼラチン株式会社製の「ニッタイト」(登録商標)ARXシリーズ、およびコニシ株式会社製の「ボンド」(登録商標)KUMシリーズを挙げることができる。
(シート材10の製造方法)
次に、本実施形態のシート材10の製造方法について説明する。図2は、本実施形態に係るシート材10の製造方法を説明する流れ図である。なお、図2の右側の図は、各工程におけるシート材10の状態を示したものである。
製造方法の概略を説明すると、先ず、基材層20を製造し(基材層20の製造)、次に、樹脂フィルム42に接着剤44を塗布し(接着剤44の塗布)、基材層20に樹脂フィルム42を接着する(樹脂フィルム42の接着)。そして、樹脂フィルム42に接着剤46を塗布し(接着剤46の塗布)、樹脂フィルム42に表皮層30を接着する(表皮層30の接着)。
(基材層20の製造)
基材層20の製造工程では、編機(ダブルラッシェル機)を用いて、基材層20を製造する。図3は、本実施形態の基材層20のダブルラッシェル地を編成するために使用する、複列の編み針列を有する編機100の構成を示す図である。ここで、符号L1〜L6は、編み糸を導糸するガイド(筬)を示し、符号103は、フロント側針床のトリックプレートを示し、符号104は、バック側針床のトリックプレートを示している。また、符号101は、フロント針であり、符号102は、バック針であり、符号105は、釜間を示している。
ガイドL1、L2には、地糸S1、S2が通糸され、地糸S1、S2によって前側基布22が形成される。ガイドL4、L5には、地糸S4、S5が通糸され、地糸S4、S5によって後側基布24が形成される。また、ガイドL3には、前側基布22と後側基布24とを連結する連結糸26の地糸S3が通糸され、地糸S3によって前側基布22と後側基布24との間に間隙が形成される。
図4は、本実施形態の基材層20を編成するために使用する各構成糸の編組織の一例を示す図である。図4中、「・」(黒点)は、フロント針101とバック針103の位置を示しており、フロント側の編み針列を「F」で示し、バック側の編み針列を「B」で示している。また、各編組織の編成の下側の数字は、編針位置番号を示している。
図4に示すように、本実施形態においては、前側基布22の一番外側の編組織の地糸S1の位置は、ガイドL1によりフロント針101に対して編針位置番号3からスイングインし、編針位置番号4までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号1までアンダーラップを行ない、編針位置番号1からスイングインし、編針位置番号0までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号3までアンダーラップをすることでワンサイクルとする閉じ目である。
前側基布22の外側から二番目の編組織の地糸S2の位置は、ガイドL2によりフロント針101に対して編針位置番号1からスイングインし、編針位置番号0までオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号1までアンダーラップを行ない、編針位置番号1からスイングインし、編針位置番号2へオーバーラップを行ない、スイングアウトし、編針位置番号1までアンダーラップをすることでワンサイクルとする閉じ目である。
連結糸26の編組織の地糸S3の位置は、ガイドL3により、フロント針101に対して編針位置番号4からスイングインし、編針位置番号5へオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号2までアンダーラップを行ない、バック針102に対して編針位置番号2からスイングインし、編針位置番号3へオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号1までアンダーラップを行ない、フロント針101に対して編針位置番号1からスイングインし、編針位置番号0へオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号3までアンダーラップを行ない、バック針102に対して編針位置番号3からスイングインし、編針位置番号2へオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号4までアンダーラップすることでワンサイクルとする閉じ目である。
後側基布24の外側から二番目の編組織の地糸S4の位置は、ガイドL4によりバック針102に対して編針位置番号1までアンダ―ラップし、編針位置番号1からスイングインし、編針位置番号0へオーバーラップを行ない、スイングアウトした後、編針位置番号1へアンダーラップし、編針位置番号1からスイングインし、編針位置番号2へオーバーラップを行ないスイングアウトすることをワンサイクルとする閉じ目である。
後側基布24の一番外側の編組織の地糸S5の位置は、ガイドL5によりバック針102に対して編針位置番号2までアンダーラップし、編針位置番号2からスイングインし、編針位置番号3へオーバーラップを行なった後スイングアウトし、編針位置番号1までアンダーラップし、編針位置番号1からスイングインし、編針位置番号0へオーバーラップを行ないスイングアウトすることをワンサイクルとする閉じ目である。
このように、本実施形態においては、前側基布22及び後側基布24の地糸S1、S2、S4、S5が閉じ目で構成され、ウェール方向及びコース方向のいずれの方向にも連続したフラットな編地構造となっている。従って、本実施形態の製造工程によれば、優れた透湿性、クッション性を有しつつも、接着層40との接着安定性が高い(つまり、剥離強度の高い)基材層20を得ることができる。
なお、本実施形態の編組織によれば、連結糸26に対して地糸S2のアンダーラップ、オーバーラップの方向が同じ方向となるため、地糸S2が連結糸26を隠すことになる。また、連結糸26に対して地糸S1のアンダーラップ、オーバーラップの方向が逆方向となるため、前側基布22の表面にニードルループを浮かすことになるため、裏漏れ(連結糸26が前側基布22の表面に漏れる現象)がない、優れた外観を備えることができる。また、後述するラミネート加工においても、連結糸26が前側基布22の表面に漏れないため、加工が容易になる。また、ラミネート加工が容易になることにより、前側基布22のバリエーションを増やすことができるため、シート材10を様々な用途に適用することができるようになる。例えば、前側基布22を編成する地糸S1と地糸S2に先染め糸を使用することによって、多彩なカラーバリエーションを展開することができる。
(接着剤44の塗布)
図2に戻り、接着剤44の塗布工程では、樹脂フィルム42の下面(基材層20に対向する面)に接着剤44を塗布する。具体的には、本実施形態においては、樹脂フィルム42上に加熱したグラビアコーターを用いて、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を幅約0.3mm、間隔約0.02mm、高さ約0.1mmで等間隔にストライプ状に塗布する。そして、樹脂フィルム42の接着工程に進む。
(樹脂フィルム42の接着)
樹脂フィルム42の接着工程では、接着剤44が塗布された樹脂フィルム42を基材層20の前側基布22上に重ね、基材層20が変形してつぶれる程度のニップ圧力を加える。そして、約48時間室温にて放置して接着剤44を硬化させ、樹脂フィルム42を基材層20に接着固定する。
(接着剤46の塗布)
接着剤46の塗布工程では、樹脂フィルム42の上面(表皮層30に対向する面)に接着剤46を塗布する。具体的には、本実施形態においては、樹脂フィルム42上に加熱したグラビアコーターを用いて、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を幅約0.3mm、間隔約0.02mm、高さ約0.1mmで等間隔にストライプ状に塗布する。そして、表皮層30の接着工程に進む。
(表皮層30の接着)
表皮層30の接着工程では、表皮層30を接着剤46が塗布された樹脂フィルム42上に重ね、基材層20が変形してつぶれる程度のニップ圧力を加える。そして、約48時間室温にて放置して接着剤46を硬化させ、表皮層30を樹脂フィルム42に接着固定する。そして、表皮層30が樹脂フィルム42上に接着固定されると、本実施形態のシート材10が得られる。
このように、本実施形態においては、透湿性とクッション性を有する基材層20の上に、透湿性と防水性を有する樹脂フィルム42が積層され、さらに樹脂フィルム42の上に、透湿性を有する表皮層30が積層されてシート材10が得られる。従って、シート材10は、優れた透湿性、クッション性及び防水性を併せ持ったものとなる。
次に、本実施形態のシート材10の具体的な実施例を示す。なお、本発明のシート材は、本実施例に限定されるものではない。
[使用材料]
(1)基材層20
前側基布22:220dtex/72fのポリエステルのマルチフィラメント糸
後側基布24:220dtex/72fのポリエステルのマルチフィラメント糸
連結糸26:200dtex/1fのポリトリメチレンテレフタレートのモノフィラメント糸
なお、編機として、カールマイヤー社製のダブルラッシェル機 RD6DPLM/8・RD6DPLM/12-3(22ゲージ/2.54cm、釜間距離10mm)を使用し、仕上がり厚みは、10mm±0.1mmとした。目付重量は、1022.57g/mであった。
(2)表皮層30
合成皮革:厚さ1.0mm
(3)接着層40
樹脂フィルム42:テックワン株式会社製無孔透湿防水ウレタンフィルムSGX−β
なお、主な仕様は、以下のとおりである。
厚さ:14μm
耐水圧(JIS L 1092B):18000mmH
透湿度(JIS L 1099A−1):6500g/m・24h
透湿度(JIS L 1099B−1):150000g/m・24h
接着剤44、46:湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂
上記材料を用い、上述の製造方法によって得られたシート材10は、以下のような特性を有し、クッション性もよく、表皮層30と基材層20を一体化する接着層40の存在を感じさせない程度に柔らかく、表皮層の風合の生かされたシート材であった。また、剥離強度も1000g/cm以上あり、座席シート用のシート材としては十分なものであった。
剥離強度(縦方向):1272g/cm
剥離強度(横方向):1210g/cm
透湿度(JIS L 1099A−1):1300g/m・24h
透湿度(JIS L 1099B−1):2300g/m・24h
以上が本発明の実施の形態、及び実施例の説明であるが、本発明は、上記の構成に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内において様々な変形が可能である。
例えば、シート材10の製造方法において、接着剤44、46を幅約0.3mm、間隔約0.02mm、高さ約0.1mmで等間隔にストライプ状に塗布するとしたが、このような構成に限定されるものではなく、所望の剥離強度及び透湿度が得られる範囲において、適宜変更可能である。
また、図4において、本実施形態の基材層20を編成するために使用する各構成糸の編組織を示したが、編組織はこれに限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
(第1の変形例)
図5は、連結糸26の編組織の第1の変形例を示す図である。図5に示すように、本変形例に係る連結糸26の地糸S3aの位置は、ガイドL3により、フロント針101に対して編針位置番号1からスイングインし、編針位置番号0までオーバーラップし、スイングアウトした後、編針位置番号1までアンダーラップを行ない、バック針102に対して編針位置番号1からスイングインし、編針位置番号0へオーバーラップした後、スイングアウトを行ない、再度、編針位置番号1へアンダ―ラップを行ない、フロント針に対して編針位置番号1からスイングインし、編針位置番号2へオーバーラップを行なった後、スイングアウトし、編針位置番号1までアンダーラップし、バック針102に対して編針位置番号1からスイングインし、編針位置番号2へオーバーラップした後、スイングアウトし、編針位置番号1へアンダーラップすることでワンサイクルとする閉じ目である。
本変形例の編組織においては、前側基布22と後側基布24を連結する組織を経断面で見ると、糸が直立しているため、本実施形態の編組織(図4)と比較して、一方向に倒れ易いものの、高反発性を有するものとなる。なお、本変形例の編組織を上記実施例に適用した場合の基材層20の目付重量は、972g/mとなり、本実施形態の編組織(図4)と比較して軽くなる(つまり、糸消費量が少なくなる)。
(第2の変形例)
図6は、連結糸26の編組織の第2の変形例を示す図である。図6に示すように、本変形例に係る連結糸26の地糸S3bの位置は、ガイドL3により、フロント針101に対して編針位置番号4からスイングインし、編針位置番号5へオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号1までアンダーラップし、バック針102に対して編針位置番号1からスイングインし、編針位置番号0へオーバーラップした後スイングアウトし、編針位置番号3までアンダーラップし、フロント針101に対して、編針位置番号3からスイングインし、編針位置番号2へオーバーラップし、スイングアウトした後、編針位置番号6へアンダーラップを行ない、バック針102に対して、編針位置番号6からスイングインし、編針位置番号7へオーバーラップを行ない、スイングアウトし、編針位置番号4までアンダーラップすることをワンサイクルとする閉じ目である。
本変形例の編組織においては、本実施形態の編組織(図4)と比較して、アンダーラップ量が長いため、本実施形態の編組織(図4)よりもクッション性、反発性が優れたものとなる。なお、本変形例の編組織を上記実施例に適用した場合の基材層20の目付重量は、1031.78g/mとなり、本実施形態の編組織(図4)と比較して重くなる(つまり、糸消費量が多くなる)。
なお、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
10 シート材
20 基材層
22 前側基布
24 後側基布
26 連結糸
30 表皮層
40 接着層
42 樹脂フィルム
44、46 接着剤
100 編機
101 フロント針
102 バック針
103、104 トリックプレート
105 釜間
L1、L2、L3、L4、L5、L6 ガイド
S1、S2、S3、S4、S5、S6、S3a、S3b 地糸

Claims (10)

  1. 基材層と、該基材層の一方面に接着層を介して接着された表皮層と、から構成されるシート材であって、
    前記基材層は、互いに離間して配置された一対の基布と、該基布間を往復して両者を結合する連結糸とから編成された立体編物からなり、
    前記接着層は、両面に接着剤を保持し、透湿性及び防水性を有する樹脂フィルムからなる
    ことを特徴とするシート材。
  2. 前記樹脂フィルムが、ウレタン製フィルムであることを特徴とする請求項1に記載のシート材。
  3. 前記シート材の透湿度が、JIS L1099A−1法で1000g/m・24h以上であり、JIS L1099B−1法で2000g/m・24h以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシート材。
  4. 前記接着剤が、熱可塑性プラスチックからなるホットメルト型接着剤であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のシート材。
  5. 前記接着剤が、前記接着層の両面にストライプ状に塗布されていることを特徴とする請求項4に記載のシート材。
  6. 前記接着層の剥離強度が、縦方向及び横方向共に、1000g/cm以上であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のシート材。
  7. 前記基材層の厚みが、5〜10mmであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のシート材。
  8. 前記連結糸の目付重量が、900〜1100g/mであることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のシート材。
  9. 前記基布の地糸の編組織が、閉じ目であることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のシート材。
  10. 前記表皮層が、皮革、合成皮革、織物又は編物からなることを特徴とする請求項1から請求項9に記載のシート材。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017213865A (ja) * 2016-05-27 2017-12-07 トヨタ紡織株式会社 表皮材及び構造体並びに表皮材の製造方法
KR20200132322A (ko) * 2019-05-17 2020-11-25 정연호 탄력성, 통기성, 및 압박력이 우수한 원단 및 이를 이용한 근육 압박라인을 포함하는 의류
KR20210151915A (ko) 2019-06-25 2021-12-14 디아이씨 가부시끼가이샤 습기 경화형 폴리우레탄 수지 조성물, 접착제, 및, 적층체
KR20220029712A (ko) 2019-09-20 2022-03-08 디아이씨 가부시끼가이샤 습기 경화형 폴리우레탄 수지 조성물, 접착제, 및, 적층체
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