JP2017198595A - ネプツニウム含有水の処理方法 - Google Patents

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【課題】ネプツニウム含有水からネプツニウムを効率よく吸着除去することができるネプツニウム含有水の処理方法を提供する。【解決手段】化学式がM2Ti2O5(M:一価カチオン)で表されるチタン酸塩を含む放射性物質吸着材にネプツニウム含有水を接触させてネプツニウムを吸着させるネプツニウム含有水の処理方法。Mはカリウムが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は放射性ネプツニウムを含有する水の処理方法に関する。
再処理工場で発生する放射性廃液や燃料デブリ取出し時の冠水等の高汚染水処理において、マイナーアクチノイド元素(MA)を中心とした超長半減期の除染が重要になると考えられている。MAを選択的に分離することは、現行のCs,Srを中心とした核分裂生成物(FP)含有二次固体廃棄物の保管および処分での負荷を大幅に改善できる可能性を有するためである。
ネプツニウムは236Np,237Np,238Np,239Npの4つの同位体を有する。236Np,238Np,239Npの半減期はそれぞれ22h,2.1d,2.35dと短半減期であり、また236Np,238Npはそれぞれ237Npの(n,2n)反応と中性子捕獲反応で発生し、239Npはβ崩壊して239Puになるため、237Npがネプツニウムにおける支配的な同位体である。237Npの核的性質としては、237Npはその半減期が2.14×10年と長く、核分裂生成物や他のアクチノイド元素の大部分が崩壊した後も、長期間廃棄物中の放射能として残る。237Npはその半減期が長く、また娘核種もその放射線的毒性が高いため、高レベル放射性廃棄物の長期にわたる有毒性の源となる。
特許文献1には、チタン酸一ナトリウムを含む水性ゲル組成物による核分裂イオン除去が記載されており、この核分裂イオンとしてネプツニウムイオンが例示されている。
特許文献2には、化学式がMTi(M:1価カチオン特にカリウム)で表わされるチタン酸塩を含む放射性物質吸着材によって放射性ストロンチウムを除去することが記載されているが、ネプツニウムの除去についての記載はない。
特表2015−218136号公報 特開2013−246145号公報
特許文献1に記載されるチタン酸一ナトリウムは、交換カチオンであるナトリウム/チタンのモル比が低い為、吸着容量が小さいという課題があった。
本発明は、ネプツニウム含有水からネプツニウムを効率よく吸着除去することができるネプツニウム含有水の処理方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、MTi(M:一価カチオン)で表されるチタン酸塩がネプツニウム吸着量に優れていることを見出した。
本発明はこのような知見に基いて達成されたものであり、以下を要旨とする。
[1] 化学式がMTi(M:一価カチオン)で表されるチタン酸塩を含む放射性物質吸着材にネプツニウム含有水を接触させてネプツニウムを吸着させるネプツニウム含有水の処理方法。
[2] 前記ネプツニウム含有水のpHを5〜9に調整することを特徴とする[1]に記載のネプツニウム含有水の処理方法。
[3] 前記一価カチオンMがカリウムであることを特徴とする[1]又は[2]に記載のネプツニウム含有水の処理方法。
[4] 前記放射性物質吸着材が粒径150〜3000μmの成形体であることを特徴とする[1]ないし[5]のいずれかに記載のネプツニウム含有水の処理方法。
本発明によれば、ネプツニウム含有水をMTi(M:一価カチオン)で表されるチタン酸塩と接触させることによりネプツニウムが吸着除去される。
また、このようなチタン酸塩の粉末にバインダーを加えて成形した後、焼成することによって、機械的強度が向上し、輸送中等に加えられる振動や衝撃等による破砕や、水に投入したときの一次粒子の脱落を抑制することができる。このため、微粉粒子による吸着塔ストレーナーの閉塞や、放射線を帯びた微粉のリークを防止することができる。
実施例3の結果を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであって、何ら本発明を限定するものではなく、本発明はその要旨を超えない範囲において、以下の実施形態に開示される各要素を種々変更して実施することができる。
本発明のネプツニウム含有水の処理方法に用いる放射性物質吸着材は、MTi(M:一価カチオン)で表されるチタン酸塩を含むことを特徴とする。
チタン酸塩は一般的にMTi2n+1(M:一価カチオン)で表され、カチオン交換体としてのチタン酸塩は、nが大きい程チタン酸塩一分子当たりのカチオン交換サイトが少なくなってしまう為、カチオン交換容量は小さくなる。
カチオン交換容量の点ではMTiO(M:一価カチオン)が理想ではあるが、MTiO(M:一価カチオン)で表されるチタン酸塩は非常に不安定であり、加熱等により直ちにMTi(M:一価カチオン)に変性してしまう。
Ti(M:一価カチオン)であれば、熱的にも安定であり、酸・アルカリ等の耐薬品性にも優れており、ネプツニウム吸着処理用の吸着材として好適である。
一価カチオンがカリウムであるKTiは、一般的な溶融法等にて合成を行うと繊維形状が得られるが、WO2008/123046に記載されているように、チタン源及びカリウム源をメカノケミカルに粉砕しながら混合した後、その粉砕混合物を650〜1000℃で焼成する製法により、不規則な方向に複数の突起物が延びる形状とすることが可能である。当該形状とすることで、造粒体にした際の粉体強度を向上させることができ、短径サイズを大きくできるため、カチオン交換速度を制御することができる。
また、本発明で用いる化学式がMTi(M:一価カチオン)で表されるチタン酸塩は、平均粒子径が1〜150μmの範囲にある粉末状であることが好ましい。平均粒子径は、例えばレーザー回折式粒度分布測定装置により測定することができる。
チタン酸塩粉末の平均粒子径が1〜150μmの範囲であれば、吸着容量も高く、また、後の成形工程においてハンドリング面で優位である。即ち、平均粒子径が1μm以上であれば、飛散や静電気による容器付着など製造上の難点が生じることがなく、また、平均粒子径が150μm以下であれば、比表面積の低下で吸着容量が低下することもない。
従って、本発明においては、このような粒径のチタン酸塩粉末を用いることが好ましい。チタン酸塩粉末の平均粒子径は、より好ましくは4〜30μmである。
また、本発明においては、好ましくは、上記のようなチタン酸塩粉末を所定の大きさにして用いることが好ましく、特に、成形後、所定の条件で焼成して用いることが好ましい。
この場合、チタン酸塩粉末を成形して得られる成形体の形状や大きさは、吸着容器や吸着塔に充填して、放射性物質を含む水を通水するのに適応した形状であればよく、例えば、球状、立方体形状、長方体形状、円柱形状等の定形粒状体であってもよいし、不定形形状であってもよい。これらのうち、吸着容器や吸着塔への充填性を考慮すると球状粒状体であることが好ましい。
チタン酸塩粉末を成形する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、バインダー等を用いてチタン酸塩粉末を粒状体に成形する方法が挙げられる。
上記バインダーとしては、例えば、ベントナイト、アタパルジャイト、セピオライト、アロフェン、ハロイサイト、イモゴライト、カオリナイト等の粘土鉱物;ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カルシウム、メタケイ酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸ナトリウム、メタケイ酸アルミン酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムなどのケイ酸塩化合物等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
これらのうち、バインダーとしては、化成品であるケイ酸塩化合物よりも天然物である粘土鉱物を用いる方が安価に製造できる点で好ましく、さらに、粘土鉱物の中でも粒状体の機械的強度の点でアタパルジャイトやセピオライト等の繊維状の粘土鉱物を用いることが好ましい。
また、成形時には、造粒に必要な塑性を与える可塑剤も同様に添加することが好ましい。上記可塑剤としては、例えば、デンプン、コーンスターチ、糖蜜、乳糖、セルロース、セルロース誘導体、ゼラチン、デキストリン、アラビアゴム、アルギン酸、ポリアクリル酸、グリセリン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、水、メタノール、エタノール等が挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
チタン酸塩とバインダーと可塑剤を所定の混合比で混合した後、造粒成形し、乾燥させた後、焼成することで、機械的強度が向上し、輸送中等に加えられる振動や衝撃等による破砕や、水に投入したときの一次粒子の脱落を抑制することができる。
バインダーの使用量は、特に限定されるものではなく、チタン酸塩粉末1質量部に対し、0.1〜0.5質量部であることが好ましい。バインダーの使用量が少な過ぎると、得られる粒状体の強度が弱く、輸送中等に加えられる振動や衝撃等によって破砕したり、水に投入したときに一次粒子が脱落したりするおそれがある。バインダーの使用量が多過ぎると、カチオン交換の活性部位であるMTi(M:一価カチオン)で表されるチタン酸塩の割合が小さくなる為、カチオン交換容量(放射性物質吸着量)が小さくなってしまう。
可塑剤の使用量は、特に限定されるものではなく、チタン酸塩粉末1質量部に対し0.01〜0.1質量部であることが好ましい。可塑剤の使用量が上記範囲内であれば、チタン酸塩粉末を効果的に成形することができる。
なお、製造コストを考慮すると、使用する可塑剤は水であることが好ましく、さらには、水と接触すると増粘する性質を有し、その粘化作用により粒子同士の結合に寄与する物質と水とを併用することが好ましい。この点を考慮すると、可塑剤として、水とセルロース誘導体やPVA等とを併用することが好ましい。
可塑剤として水とセルロース誘導体及び/又はPVAとを併用する場合、バインダーにおける水とセルロース誘導体及び/又はPVAとの配合比(質量基準)は、1000:1〜10:1であることが好ましい。配合比がこの範囲内であれば、チタン酸塩粉末を効果的に成形することができる。
バインダーと可塑剤を用いてチタン酸塩の粉末を成形する方法としては、例えば、チタン酸塩粉末とアタパルジャイト等のバインダーを混合し、可塑剤である水とセルロース誘導体等とを混合した粘性流体をチタン酸塩とアタパルジャイトの混合粉末に添加しながら造粒成形する方法、アタパルジャイト等のバインダーとセルロース等の可塑剤を粉体のままチタン酸塩粉末に混合し、水等の液体を添加しながら造粒成形する方法等が挙げられる。
この造粒成形法としては、具体的には、ドラム型造粒機、皿型造粒機等を使用した転動造粒法;フレキソミックス、バーティカルグラニュレーター等を使用した混合撹拌造粒法;スクリュー型押出造粒機、ロール型押出造粒機、ブレード型押出造粒機、自己成形型押出造粒機等を使用した押出造粒法;打錠形造粒機、ブリケット形造粒機等を使用した圧縮造粒法;吹き上げる流体(主として空気)中にチタン酸塩粉末とバインダーを浮遊懸濁させた状態に保ちながら水やアルコール等のバインダーを噴霧して造粒する流動層造粒法等が挙げられるが、粒状体に成形することを考慮すると、転動造粒法又は混合撹拌造粒法が好ましい。
このようにして得られるチタン酸塩の粒状体の大きさは、粒径で150〜3000μm、好ましくは300〜2000μmである。この粒状体の大きさが上記範囲よりも大きいと、表面積が小さくなってしまう為、放射性物質吸着能が低下し、小さいと吸着塔のストレーナーからリークする恐れがある。
なお、ここで、粒状体の粒径とは、粒状体が球状であればその直径に該当し、その他の形状の場合、当該粒状体を2枚の平行な板で挟んだとき、その板の間隔が最も大きくなる部位の長さ(2枚の板の間隔)をさす。
本発明ではまた、成形したチタン酸塩の粒状体を空気雰囲気下、500〜900℃で焼成することが好ましく、この焼成により、バインダー粉末とチタン酸塩粉末とが焼結され、粒子強度が向上する。この焼成処理において、焼成温度が500℃未満であると、未焼結部位が残存して粒子強度が弱くなり、900℃を超えるとチタン酸塩結晶の構造に影響を及ぼして吸着性能が低下してしまう。
焼成時間は、焼成温度、粒状体の大きさによっても異なるが、通常0.5〜10時間程度である。
本発明の放射性物質吸着材は、下部又は上部にストレーナー構造を有した吸着容器又は吸着塔に充填して使用するのが好ましく、放射性ネプツニウムを含有する汚染水を当該吸着容器又は吸着塔に通水して放射性ネプツニウムを除去する水処理装置に有効に適用することができる。
円筒状容器のアスペクト比(高さ/直径)は1〜10であることが好ましい。また、円筒状吸着容器に充填された吸着材の充填層の高さ/直径比は1〜10であることが好ましい。
即ち、円筒状容器に吸着材を充填して吸着除去対象液を通水する方法において、当該円筒状容器は、化学工学分野における押し出し流れ反応器に相当する。押し出し流れ反応器においては吸着材と除去対象物質との吸着速度、吸着容量及び流体の流速等によって、充填層内に吸着帯(物質移動帯)と呼ばれる流れ方向に拡がる吸着分布を形成する。吸着帯は反応器入口方向から通水と共に少しずつ出口方向へ拡がり、やがて吸着帯が反応器出口に達すると除去対象物質のリーク(破過)が始まる。
従って、円筒状吸着容器又は吸着塔内に形成される吸着材の充填層の長さ(高さ)は少なくとも吸着帯より長い必要があり、破過までの時間を長くするためには円筒状吸着容器又は吸着塔内の吸着材の充填層の高さは高いほど良い。しかし、高くしすぎると転倒防止のための補強コストが大きくなるので、高さを確保したい場合、円筒状吸着容器又は吸着塔を直列に複数個接続して、高さを確保するように設計するのが一般的である。このような理由から、本発明の円筒状吸着容器又は吸着塔における吸着材の充填層の高さ/直径比には適切な範囲があり、この高さ/直径比は1〜10、特に2〜5が好適である。
本発明では、ネプツニウム汚染水のpHを5〜9の範囲に調整することが好ましい。水溶液中でNpはNp(III),Np(IV),Np(V),Np(VI),Np(VII)の5種類の酸化状態で存在するが、7価のNp(VII)はアルカリ性溶液中のみで安定である。Np(III),Np(IV),Np(V),Np(VI)の4種類の酸化状態はそれぞれNp3+,Np7+,NpO ,NpO 2+として通常は水和物の形で存在する。5価のNpは溶液中で最も安定な状態であり、大気開放系での実験では溶液中のNpは5価である。5価のNpの溶存種フラクションを計算すると、pH2〜8の範囲においてはネプツニルイオン(NpO )が主要な溶存種である。一方、pH9以上では炭酸錯体のコロイドとなり、生成コロイドが時間経過と共に凝集粗大化する。従ってネプツニウム汚染水をpH9以上で吸着塔に通水すると前記凝集コロイドが充填層空隙を埋めて吸着塔の圧力損失上昇の要因となるため、pHは9以下が好ましい。また、本発明のチタン酸塩はpHが低くなるほどカチオン交換能も低くなり、pHを5以下とするとほとんどカチオン交換能が失われるため、pHは5以上が好ましい。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
[合成例1:二チタン酸カリウムの合成]
酸化チタン418.94g及び炭酸カリウム377.05gをヘンシェルミキサーで混合し、得られた混合物を振動ミルで粉砕しながら0.5時間混合した。
得られた粉砕混合物50gをルツボに充填し、電気炉にて780℃で4時間焼成を行い、焼成物をハンマーミルにて粉砕を行い、不規則な方向に複数の突起が延びる形状を有した二チタン酸カリウムを得た。平均粒子径20μmであった。
239Np水溶液の調製]
239Npを製造する方法として、234Amから239NpをミルキングするSillらの手法(Sill,C.W.,Preparation of neptunium-239 tracer,Anal.Chem.,38,p.802(1966).)を参考に製造した。1)抽出剤(5%Tri−n−octylamin in xylene)をHClで予備平衡、2)抽出剤に234Am溶液(in HCl)を加え239Npを有機相に抽出、3)水相を除去した後HClで有機相を洗浄、4)HOを加え239Npを水相に逆抽出、5)水相に残った有機物を除去、6)239Np溶液(in HO)、となる。試験溶液を1mL採取しNalシンチレーションカウンタを用いて測定した結果、234Amから239Npのミルキングが達成されており、239Np水溶液が調製されたことが確認された。
[実施例1]
上記合成例1で合成した二チタン酸カリウムの239Npに対する吸着評価試験を行った。
具体的には、上記239Np水溶液5mLにNaClを0.1モル/Lとなるように添加して試験水とした(初期放射能濃度1300cps/mL)。この試験水に上記二チタン酸カリウム50mgを添加し、24時間振盪し、放射能濃度を測定した。放射能濃度は、放出されるγ線をシンチレーションカウンターで測定することにより測定した。
測定した放射線量分配係数Kdの算出を、式(1)に基づいて行ったところ、Kd=6800mL/gであり、ネプツニウム吸収能が非常に高いことが認められた。
Figure 2017198595
:振盪前の液相の放射線カウント数[cpm/mL]
:振盪後の液相の放射線カウント数[cpm/mL]
:所定時間後での放射線カウント数[cpm/mL]
V:溶液体積[mL]
m:吸着材の重量[g]
[実施例2]
上記239Np水溶液5mLにNaClの代りに海水を30wt%、ホウ酸(HBO)を3000ppm添加したこと以外は実施例1と同様にして試験を行った。その結果、放射線量分配係数Kd=80mL/gであった。
この実施例2でも、優れたNp分配係数を示したが、実施例1と比較すると大きく低減しており、競合イオン種のMg2+,Ca2+等の影響が大きいと考えられる。なお、ホウ酸は実排水を想定して添加した。
[実施例3]
239Np吸着のpH依存性)
実施例1の条件では、平衡pHが12を超えており、炭酸錯体コロイドの吸着と沈降による影響が現れていることが考えられる。このため実施例1において、HClを0.04〜0.06M添加して平衡pHを調整して再実験を実施した。これはNpO の存在領域でのNp吸着を確かめるためである。実施例試料の平衡pHとNp分配係数との関係を図1に示す。図1から明らかなように、平衡pHが5〜9の範囲でも、Npに対して高い分配係数を示し、Npに対する吸着性が優れていることが実証された。

Claims (4)

  1. 化学式がMTi(M:一価カチオン)で表されるチタン酸塩を含む放射性物質吸着材にネプツニウム含有水を接触させてネプツニウムを吸着させるネプツニウム含有水の処理方法。
  2. 前記ネプツニウム含有水のpHを5〜9に調整することを特徴とする請求項1に記載のネプツニウム含有水の処理方法。
  3. 前記一価カチオンMがカリウムであることを特徴とする請求項1又は2に記載のネプツニウム含有水の処理方法。
  4. 前記放射性物質吸着材が粒径150〜3000μmの成形体であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のネプツニウム含有水の処理方法。
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