JP2017197847A - 低下したニッケル含有率を有する白色銅合金 - Google Patents

低下したニッケル含有率を有する白色銅合金 Download PDF

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Abstract

【課題】白色または銀色の外見と、同様の外見をした従来の銅合金に比べ低下したニッケル含有率とを有する銅基合金を提供すること。【解決手段】a)6〜25重量%の亜鉛、b)7〜17重量%のマンガン、c)0.1〜2.5重量%の鉄、およびd)残余分の銅からなる銅合金を含む製品であって、該銅合金が、−2〜3のCIELAB a*値および−2〜10のCIELAB b*値を有する、製品。【選択図】なし

Description

[0001]本発明は、2008年9月10日提出の米国仮特許出願第61/095719号“WHITE−COLORED COPPER ALLOY WITH REDUCED NICKEL CONTENT”および2008年9月10日提出の米国仮特許第61/095733号“IMPROVED WHITE−COLORED COPPER ALLOY WITH REDUCED NICKEL CONTENT”の優先権の利益を主張するものである。
[0002]本発明は、白色または銀色の銅基合金であって、同様の色の標準的合金と比較して低下したニッケル含有率を有する合金に関する。
[0003]銅基合金は、加工の容易さ、耐腐食性、電気的および熱的伝導性、ならびに幅広い魅力的な色での利用可能性の組み合わせを有するため、幅広く用いられている。それらは、循環貨幣(circulating coinage)用に、多くの場合多層複合体系の一部として、世界中で好まれている材料である。加えて、最近の研究では、銅および銅合金の表面を抗菌性になるように製造して、2時間足らずでさまざまな微生物を不活性化させることができることが示されている。
[0004]銅は、それ自体が赤い色をしているが、大抵の合金化元素を加えると、いくぶん赤色または黄色がかった色になる。これらの色は典型的には周知であり、記述的な名称(黄銅色、金色、青銅色など)がついている。より白い色を有する(すべての光波長をより均一に反射する)合金も利用可能であるが、とりわけ材料が変色または部分的に酸化した後に、強く赤色または黄色がかったニュアンス(overtone)のない良好な白色を達成することは一般に難しい。より白いこれらの合金は、一般に、ニッケルの大量添加を用いて達成される(白銅および洋銀)。残念ながら、ニッケルは大抵の他の合金化元素より高価であり、ヒトの皮膚および他の組織と接触して用いられる場合、アレルギー性接触皮膚炎の症例増加の主要原因に関係があるとされている。本発明の目的は、良好な白色を有するが、低下させたニッケル含有率を用いる銅合金を提供することである。
[0005]主として銅およびニッケルからなる合金(他の元素が微量添加されている)は、白銅または銅−ニッケルとして公知である。ニッケル含有率が上昇すると、色は、銅赤色から、10%Ni(C706)での淡い赤色/紫色ないし25%Ni(C713)での適度に純粋な白になる。この白い銅−ニッケルは、5セント硬貨用材料として、ならびに10セント、25セントおよび50セント硬貨用の3層複合体の外側として、米国の循環貨幣に広く用いられている。該合金は、魅力的で耐久性がある一方、Niの価格が典型的には銅の2倍を超えるので、高いNi含有率に起因して高価である。C713の原価が高いため、米国では複合貨幣が使用されている;より安価な銅のコアを銀色のC713により包囲したものを代用することにより、望ましい外見をより安い原価で達成することができる。原価が高い白い銅−ニッケルの他の代替案は、銅の一部を合金中の亜鉛で置き換えて、色が銀色であるため“洋銀”として知られる合金を形成することである。銅合金の白色化物(whitener)としてはニッケルほど効果的ではないが、ZnはNiの必要性を低下させ、CuまたはNiのいずれよりも密度が低く安価である。高マンガン含有率(20%以上)の銅合金も確実に白いが、熱間加工が難しく、電気的および熱的伝導性が非常に低いという問題があるので、それらは、“洋銀”と比較して低い融点および増大した流動性が利点となる鋳物として主に用いられてきた。
[0006]白色銅合金中のニッケルの大部分をZnとMnの組み合わせで置き換えることにより、同様の外見および他の新規性質を有し、より原価が安い合金が可能である。提案した合金と外見上同様の他の白色銅基合金はこれまでに開示されているが、以下で明らかになるような本発明の組成物範囲に匹敵するものはない。
[0007]いくぶん白い色を有する非常に多くの銅−ニッケルおよび洋銀が、さまざまな銅合金製造業者により提供されている。非特許文献1に挙げられている41種の鍛造銅−ニッケル合金のうち、1%を超えるMn含有率を有するものは2種(C71640およびC72420)しかない;これらの合金はいずれも1%を超えるZnを含有していない。挙げられている25種の鍛造洋銀(Cu−Zn−Ni合金)のうち、最低限のMn含有率を有するものは4種だけである;これらはすべて、機械加工特性を改善するためにPbが加えられている。銅−アルミニウム合金(アルミニウム青銅)はZnまたはMnを含有するが、両方とも含有してはいない。CDAデータベースには鍛造Cu−Zn−Mn合金が2種だけ挙げられているが、両方−C66900およびC66950−ともニッケルを含まない。一番目のものは、最大0.25%のFe(不純物として)および最大0.20%の他の不純物を含有し、他の添加物は有さない。二番目のもの(Wieland Alloy FX9)は、14〜15%のZn、14〜15%のMn、1.0〜1.5%のAlおよび残余分のCuを含有する。
[0008]CDAデータベースに挙げられている鋳造合金は同様の傾向を示している;MnおよびZnの両方を1%より多く含有する合金は、少なくとも0.5%のAlも含有する。これの唯一の例外は、“Bronwite”(C99750)として知られる合金であり、これは、17〜23%のMn、17〜23%のZnおよび少なくとも0.5%のPbを最大5%のNiとともに含有する。Bronwiteは非常に白く、非常に流動性が高く、比較的低い溶融温度を有する。Bronwiteは、これにより、模造装身具のような小さく、薄く、精巧な鋳物に適したものになっているが、現行のRestrictions on Hazardous Substances(RoHS)およびConsumer Product Safetey規制に関連する問題を引き起こすのに足るPbを含有する。
[0009]ニッケルを有さない白い合金は、これまでに数多く開示されている。Wieland Alloy FX9(C66950)については上記した。日本、東京のYKK Corporationは、ニッケルを有さない合金の特許を数多く保持している。特許文献1は、以下の2つの範囲を包含する:1)70〜85%のCu、5〜22%のZn、7〜15%のMnおよび0〜4%のAlまたはSnまたはAlとSnの両方の組み合わせ(白色を有する);ならびに2)70〜85%のCu、10〜25%のZn、0〜7%のMnおよび0〜3%のAlまたはSnまたはAlとSnの両方の組み合わせ(明らかな黄色を有する)。第2のYKKの特許(特許文献2)には、0.5〜5%のZn、7〜17%のMn、0.5〜4%のAlおよび残余分の銅を含有しニッケルを有さない合金であって、Cr、Siおよび/またはTiの1以上を最大0.3%含有することもできる合金が、開示されている。第3のそのような特許(特許文献3)には、0.5〜30%のZnおよび1〜7%のTiを有しNiを有さない白い合金であって、Al、Sn、Mgおよび/またはMnの1以上の組み合わせを最大4%包含していてもよい合金が教示されている。
[0010]他の欧州特許(特許文献4)には、YKKの特許より一般に少ない銅(50〜70%のCu)および多いMn(8〜25%のMn)を有し、残余分が亜鉛であり、ニッケルを有さない合金が開示されている。これまでに開示されているこれらニッケルを有さない白い合金のほとんどは、(アレルギーおよび感作に関する問題に起因して)“ヒトの皮膚との直接的および長期的接触”状態になる宝飾品、眼鏡および同様の品目におけるNiを制限するEUの規制を、Niを完全に排除することにより満たすことを意図しており、鋳造物品またはワイヤー製品としての使用を一般に意図している。
[0011] 特許文献5(Brauer,et.al)に開示されている合金は、5〜10%のMn、10〜14%のZn、3.5〜4.5%のNiおよび0.07%未満のAlを含有し、残余分はCuである。特許文献5の合金の含有率は、“金色の外観”と、米国の循環貨幣に使用するための一体式および金属被覆の両方の形での標準的合金C713(75Cu−25Ni)の代替物、とりわけSusan B.Anthony(SBA)ドル硬貨の黄色い合金の代替物として使用するのに適した導電性との両方がもたらされるように、具体的にバランスがとられており、現在、Sacajaweaドルおよび米国大統領硬貨シリーズの両方の循環硬貨の外側金属被覆層として使用されている。特許文献5の出願書類で言及されているこれ以前の関連特許(Berwickへの特許文献6、Olin Inc.に譲渡されている)には、最低5%のNiを有し、他の添加物を実質的に有さない、Cu−Zn−Ni−Mnタイプの四元(4成分)合金について教示されている。
[0012]実質的にNiを有さない他の合金は、具体的に食品サービスのための平らな食器または深みのある容器などの銀めっき物品のための基材として、特許文献7(Shapiro,et.al.)に開示されている。この合金は8〜16%のMn、20〜31%のZnおよび残余分のCuからなり、他の元素(Al、Fe、Sn、Si、Co、Mg、Mo、Ni、P、As、Sb)の少量添加が容認されているが、必須ではない。ニッケルは最大0.3%容認されているが、Niを加えないことが好ましい。特許文献8(Goldman,et.al.)は、0.5〜5%のNiを含有する合金に関する特許であるが、これも銀めっき物品のための基材として限定されている。Niを有さない他のCu−Mn−Zn合金は、特許文献9(Reichenecker、鋳造電気抵抗合金に関する)および特許文献10(AndersonおよびJillson,et.al.)に開示されている。
[0013] 特許文献1、特許文献2、特許文献5、特許文献6、特許文献8、特許文献7、特許文献9ならびに特許文献3および特許文献4を、全体として本明細書中で参考として援用する。
米国特許公報第5997663号 米国特許公報第6340446号 欧州特許EP1306453号 欧州特許EP0685564号 米国特許公報第6432556号 米国特許公報第2445868号 米国特許公報第3778237号 米国特許公報第3778236号 米国特許公報第2772962号 米国特許公報第2479596号
Copper Development Association(CDA)のデータベース
[0014]本発明の少なくとも1つの態様の目的は、白色または銀色の外見と、同様の外見をした従来の銅合金に比べ低下したニッケル含有率とを有する銅基合金を提供することである。本発明の少なくとも1つの態様の他の目的は、本発明の合金が、同様の色をした他の銅合金と少なくとも同等の耐変色性を示すことである。本発明の少なくとも1つの態様のさらに他の目的は、本発明の合金が、同様の色をした他の銅合金と少なくとも同等の耐汚染性(ヒトの皮膚に繰り返し接触させたとき)を示すことである。本発明の少なくとも1つの態様の他の目的は、本発明の合金が、ステンレス鋼と実質的に同様であるか循環貨幣に現在用いられている合金と同様の導電性を示すことである。本発明の少なくとも1つの態様のさらに他の目的は、これらの合金が、該合金のコーティングされていない表面上に暴露された細菌が、同様の色をした銅基合金に関し公表されているデータと同等以上で、同様の色をしたステンレス鋼より遙かに優れた不活性化率を示すような、抗菌性を示すことである。
[0015]上記目的、特徴および利点は、以下の明細書および図面から、より明らかになるであろう。
(1)本発明の少なくとも1つの態様の特徴は、特許請求する銅基合金が、白色または銀色の外見を有していて、さまざまなタイプの装飾用品、とりわけ(限定されるものではないが)建築用および工務店用金物の製造に適したものになっていることである。それはさらに、一体式の形において、または、本発明の合金の色、耐変色性および抗菌性および他の性質により、特定の用途に独自に合わせた特徴を備える新規材料系を生み出すことが可能である場合、他の材料との複合体系の一部として、用いることができる。
(2)本発明の少なくとも1つの態様のさらに他の特徴は、該合金が、亜鉛およびマンガンの両方と、従来の白色銅基合金に比べ低下したレベルのニッケルとを含有することである。
本発明の少なくとも1つの態様の他の特徴は、ニッケルも鉄も有さない合金と比較して改善された
(3)色および
(4)耐変色性および
(5)耐汚染性
を得るために、ニッケルの代わりに、またはニッケルに加えて、鉄を用いることができることである。
(6)本発明の少なくとも1つの態様の他の特徴は、該合金が、白い外観と、米国の循環貨幣に用いられているCDA合金C713と同様の導電性を有することである。
(7)本発明の少なくとも1つの態様のさらに他の特徴は、該合金が、ステンレス鋼と同様の外見を有し、ステンレス鋼と同範囲の導電性も示すことである。
[0016]本発明の少なくとも1つの態様の利点には、本発明の白色銅基合金が抗菌性を有するということが含まれる。本発明の少なくとも1つの態様の合金から構成される表面上に置かれた細菌の不活性化率は、同様の色をした他の銅基合金より優れているほか、提案した合金の成分を有する銅の商業的二元合金で見いだされる不活性化率から予想される不活性化率より優れている。
[0017]本発明に従って、重量に基づき最大30%の亜鉛、最大20%のマンガン、最大5%のニッケルを残余分の銅とともに含む白色銅合金を提供する。より好ましくは、この合金は、6%〜25%の亜鉛、4%〜17%のマンガン、0.1%〜3.5%のニッケルおよび残余分の銅を含有する。合金中の残余分の銅はさらに、以下:
Sn、Si、Co、Ti、Cr、Fe、Mg、ZrおよびAgからなる群の少なくとも1つを最大0.5%;ならびに
P、B、Ca、Ge、Se、Teからなる群の少なくとも1つを最大0.1%、
の少なくとも1つを含有することができる。この合金は、12%〜20%のZn、10%〜17%のMn、および0.5%〜3.5%のNiを含有することが好ましい。より好ましくは、それは、13%〜16%のZn、14%〜17%のMn、および1.5%〜2.5%のNiを含有する。それは、最大0.3重量%のZrを含有することもできる。
[0018]本発明に従って、重量に基づき最大30%の亜鉛、最大20%のマンガン、最大4%の鉄を残余分の銅とともに含む白色銅合金も提供する。より好ましくは、この合金は、6%〜25%の亜鉛、4%〜17%のマンガン、0.1%〜2.5%の鉄および残余分の銅を含有する。合金中の残余分の銅はさらに、以下:
Sn、Si、Co、Ti、Cr、Ni、Mg、ZrおよびAgからなる群の少なくとも1つを最大0.5%;ならびに
P、B、Ca、Ge、Se、Teからなる群の少なくとも1つを最大0.1%、
の少なくとも1つを含有することができる。好ましくは、この合金は、Niを不純物としてのみ含有し(すなわち約0.1%未満)、12%〜20%のZn、10%〜17%のMn、および0.5%〜2.5%のFeからなる。より好ましくは、それは、15%〜18%のZn、14%〜17%のMn、および0.5%〜1.5%のFeを含有する。
[0019]さらに、本発明に従って、重量に基づき最大30%の亜鉛、最大20%のマンガン、最大6%のニッケル、最大4%の鉄を残余分の銅とともに含む白色銅合金を提供する。より好ましくは、この合金は、6%〜25%の亜鉛、4%〜17%のマンガン、0.1%〜5%のニッケル、0.05%〜2.5%の鉄および残余分の銅を含有する。合金中の残余分の銅はさらに、以下:
Sn、Si、Co、Ti、Cr、Mg、ZrおよびAgからなる群の少なくとも1つを最大0.5%;ならびに
P、B、Ca、Ge、Se、Teからなる群の少なくとも1つを最大0.1%、
の少なくとも1つを含有することができる。この合金は、12%〜20%のZn、10%〜17%のMn、0.5%〜3.5%のNiおよび0.1%〜1%のFeを含有することが好ましい。より好ましくは、それは、13%〜16%のZn、14%〜17%のMn、1.5%〜2.5%のNiおよび0.2%〜0.6%のFeを含有する。この合金はさらに、最大1.0%のAlを含有することができる。
[0020]さらに、本発明に従って、60kHz〜480kHzの渦電流ゲージ励振周波数において2.5%IACSを超える導電率を有し、重量に基づき最大30%の亜鉛、最大20%のマンガン、最大10%のニッケル、最大4%の鉄、最大1%のZrを残余分の銅とともに含む、白色銅合金を提供する。より好ましくは、この合金は、6%〜25%の亜鉛、4%〜17%のマンガン、0.1%〜9%のニッケル、最大2.5%の鉄、最大0.5%のZrおよび残余分の銅を含有する。合金中の残余分の銅はさらに、以下:
Sn、Si、Co、Ti、Cr、MgおよびAgからなる群の少なくとも1つを最大0.5%;ならびに
P、B、Ca、Ge、Se、Teからなる群の少なくとも1つを最大0.1%、
の少なくとも1つを含有することができる。この合金は、10%〜18%のZn、4%〜7%のMn、4%〜9%のNiおよび0.05%〜0.2%のZrを含有することが好ましい。より好ましくは、それは、12%〜16%のZn、4%〜6%のMn、5%〜9%のNiおよび0.05%〜0.15%のZrを含有する;該組み合わせは、4%IACS〜7%IACSの導電率を有する。
即ち、本発明の要旨は、
[1]a)6〜25重量%の亜鉛、
b)7〜17重量%のマンガン、
c)0.1〜2.5重量%の鉄、および
d)残余分の銅
からなる銅合金を含む製品であって、該銅合金が、−2〜3のCIELAB a値および−2〜10のCIELAB b値を有する、製品、
[2]22mm×22mmの正方形の該銅合金が、コーティングされていない銅合金の表面上にある5〜20μlの懸濁液中の細菌の99.9%を曝露から120分以内に不活性化し、該懸濁液は、1ミリリットルあたり10〜10コロニー形成単位の該細菌を含み、該細菌は大腸菌または黄色ブドウ球菌である、[1]に記載の製品、
[3]銅合金が、12〜20重量%の亜鉛、10〜17重量%のマンガン、および0.5〜2.5重量%の鉄を含む、[1]または[2]に記載の製品、
[4]銅合金が、15〜18重量%の亜鉛、14〜17重量%のマンガン、および0.5〜1.5重量%の鉄を含む、[1]〜[3]いずれかに記載の製品
に関する。
本発明により、白色または銀色の外見と、同様の外見をした従来の銅合金に比べ低下したニッケル含有率とを有する銅基合金が提供される。
[0021] 図1は、従来技術から公知の明度、色相および彩度に関するCIELABカラーチャート属性を図示している。 [0022] 図2は、望ましい色の範囲を例示する二次元CIELABカラーチャート上にプロットした本発明の合金および比較合金を示している。 [0023] 図3は、図2と同じデータであるが、望ましい“白い外観”の範囲に焦点を合わせたものを示している。 [0024] 図4は、本発明の合金の抗菌有効性を示している。
[0025]以下に挙げる特許請求の範囲の意図に関し、以下の定義が当てはまるものとする:
[0026]組成物はすべて重量百分率で与えられている。Cu−18Zn−17Niとして挙げられている組成物は、公称18重量%のZn、17重量%のNiおよび残余の銅および必然的な不純物を意味する。同様の形で挙げられている他の組成物は、この例の類推によって理解することができる。
[0027]“銅基合金”は、これ以降、以下:
最低50重量%のCuを1以上の元素構成要素とともに有する合金、または、Cuの百分率が他のあらゆる構成要素より多い多成分合金
と定義されるものとする。
[0028]“白い外観”は、これ以降、以下:
色(D65光源および観測視野10°でd/8球面形状(sphere geometry)(正反射を包含する)の分光光度計で測定)が、CIE1976L(CIELAB)目盛りで−2≦a≦3および−2≦b≦10を満たす
と定義されるものとする。
[0029]“有効に抗菌性”は、これ以降、以下:
コーティングされていない表面上に置かれた懸濁液中の細菌の99.9%が120分以内の暴露で不活性化する
と定義されるものとする。
[0030]“完全不活性化までの時間”は、これ以降、表面上に細菌が置かれてから細菌の99.9%が不活性化するまでの時間と定義されるものとする。
[0031]“耐変色性”は、これ以降、以下:
ヒトの皮膚または体液と接触させずに20〜25℃の空気中で30日間暴露した後、最初の色と最終的な色の間の色の変化ΔECMC(ASTM D2244−07、2〜3頁に定義されている)が1未満である
と定義されるものとする。
[0032]“耐高温変色性”は、これ以降、以下:
150℃の空気中で24時間暴露した後、最初の色と最終的な色の間の色の変化ΔECMC(ASTM D2244−07、2〜3頁に定義されている)が20未満である
と定義されるものとする。
[0033]色(合金または他の材料の色)の決定は、分光分析法または他の客観的手段によることができる。X−Rite,Inc(ミシガン州Grand Rapids)またはHunter Associates Laboratory,Inc.(バージニア州Reston)により供給されているもののような計測器では、“色相”および“彩度”という2つの色属性と、“明度”として知られる明るさの属性とに従って、色が定量化される。色相は、色覚、すなわち物を赤、緑、黄色、青などと認識することである。彩度は、灰色から純粋な色相に及ぶ色の濃淡(鮮明度(intensity)または飽和度)である。明度は、純粋な白から純粋な黒に及ぶ色調の明るさの尺度である。これらの値の組み合わせは極座標中の色空間に特有の位置をもたらし、図1では色相が色調を示し(角の位置(angular location))、彩度が鮮明度を示し(半径方向の位置)、明度が明るさを示す(垂直方向の位置)。
[0034]色を特定する他の方法は、CIELAB目盛りによるものである。CIEはCommission Internationale de l’Eclairage(国際照明委員会)の略であり、LABは目盛りのL、a、b座標の略である;したがって、CIELABは、CIE1976L色目盛りの略語である。この目盛り上では、色相が、+aが赤で−aが緑であり、+bが黄色で−bが青であるという、色の対に関して表される。彩度(鮮明度または飽和度)は、座標系の中心(0が灰色である)から±60である色成分の最大限の鮮明度までの値として表される。任意の成分の値が大きいほど色が濃いことを意味し、値が小さいほど測定した材料が無色(colorless)に近いことを意味する。明るさの度合いLは0(純粋な黒)から100(純粋な白)に及ぶ。これに関しても、L、aおよびb値の具体的な組み合わせが、色空間中の特有の位置ならびに具体的な色、飽和度および輝度を識別する。
[0035]すべての合金の色は、X−Rite Inc.(ミシガン州Grand Rapids)により製造されたSP−62分光光度計を用いて分析した。分析条件は、D65光源および観測視野10°でのd/8球面幾何学(正反射を包含する)であった。すべての色の測定値を、CIE1976L(CIELAB)目盛りで報告する。最初の色の測定では、試料を同じ表面仕上げ(6−18Ra;表面荒さの尺度)で調製し、清浄して、最初の色の測定とその後の大気中での耐変色性の分析の両方に影響を及ぼす可能性がある表面酸化物を除去した。本発明に従った合金の化学的性質および色を、比較銅合金および選択したステンレス鋼の同じデータとともに表1に示す。本発明に従った合金は、I1、I2、I3などとして表中に挙げる。比較銅合金は、C1、C2、C3などとして挙げる。銅に基づいていない比較合金(炭素およびステンレス鋼、亜鉛およびアルミニウム合金、銅以外の純粋な金属など)は、S1、S2、S3などとして挙げる。
[0036]表1.化学的性質および元の(本当の金属の)色
Figure 2017197847
Figure 2017197847
[0037]“白い”銅基合金を作り出す上での問題点の一つは、“白”が何を意味するかを正確に決定することである。これらの合金の初期の用途の多くは、貨幣、平らな食器および深みのある容器のためのより原価の安い合金としてであったので、望ましい色は法定純銀および貨幣用銀と同様の色であった。最近では、“白い”銅合金は、工務店用金物および建築用途でのステンレス鋼または艶消しニッケル仕上げ材料の代用物として考えられるようになっており、その結果、銅合金の抗菌性をステンレス鋼の現代的な見た目と同様の外見と併せて利用することができるようになっている。多くの従来の“白い”銅合金が、わずかではあるが明確に赤色または黄色がかったニュアンスを示す他の合金とともに、色について分析されている。白色めっき製品の表面上に見いだされるような純粋なニッケル、亜鉛およびスズのほか、ステンレス鋼および炭素鋼も分析されている。これらの材料を比較して、白い合金に関するCIELAB値の実際の限界を決定した。aとbの両方の測定値がゼロに近い材料はほぼ無色に見え、したがって、同じ全体的な明るさ(L)の度合いおいてaまたはbのいずれかの値がより大きいものより白く見える。銅合金の明るさの度合い(L)は、酸化物を有さず表面荒さが6〜18Raである表面の場合、典型的には75〜86である;これは、鮮黄色のカートリッジ黄銅(合金C2、Cu−30Zn)から赤い純粋な銅(合金C1)ないし米国の循環貨幣に用いられている強力に白い銅−ニッケル(合金C5)まで、測定したすべての銅合金に当てはまる。
[0038]望ましい白色を決定するために、これ以降、aの上限を、銅合金の外観がもはや主として白ではなく、初めて明確な赤い色相を有する白になる点において定義する。白から赤へのこの推移を、合金C31(Cu−15Ni)のa値により定義する。合金C31は2.9のa値を有する。比較しうる市販の銅合金(合金C4、Cu−10Ni−1Fe)は著しく赤みを帯びており、3.7のa値を有する。本発明の目的では、3未満のa値および適したb値(CIELAB目盛りで)を有する合金を白とみなすことが適切である。
[0039]白い外観を有する銅合金に関し、bの上限を、銅合金がもはや主として白ではなく、初めて明確な黄色(または黄色い色相を有する白)になる点において定義する。白から黄色へのこの推移を、比較合金C3(Cu−12Zn−7Mn−4Ni)のb値により定義する。これは、“金色の外観”を有する特許合金(Brauer et al.への米国特許公報第6432556B1号で論じられている)であり、米国の循環貨幣に用いられている合金C5の白より18Kの金に近い色を示すように具体的に配合されている;この合金は、10.2の測定されたb値を有する。われわれは、合金C3ほど黄色くない合金のみが許容可能になるように、bの上限を10に設定した。
[0040]aおよびbの下限は、純粋な亜鉛(合金C35、a−1.7、b−1.9)の色に基づき設定した。純粋な亜鉛は本質的に白く見えるが、清浄および調製したばかりの表面上にはかすかに青色および緑色がかったニュアンスが見られる。したがって、白い合金の帯域に亜鉛が含まれるように、aおよびbの下限を両方とも−2に設定した。われわれの研究で測定した銅合金はすべて、a>−1.5およびb>1.5のCIELAB値を有していた。
白とみなすためには、銅合金はaおよびbの両方に関し先に挙げた制約を満たしていなければならない;すなわち、aは好ましくは約−2〜約+3であり、bは好ましくは約−2〜約+10である。より好ましくは、aが約−2〜約+2であると同時にbが約−2〜約+8である。もっとも好ましくは、aが約−2〜約+1であると同時にbが約−2〜約+7である。一方または他方を満たすが両方ともは満たさない合金は、白とみなさない。例えば、合金C2(Cu−30Zn)は(−1.5、21.5)のCIELABa、b値を有する;これは白に関するaの範囲に入っているが(赤みが少ない)、白とみなすための最大許容bを超えており、したがって、合金C2は黄色い銅合金である。他の例は、CIELABa、b値が(3.7、8.2)である合金C4(Cu−10Ni−1Fe)である;b値は白の範囲内にあるが(黄色みが少ない)、許容aを超えており、視覚的に赤みを帯びている。さらに、上記範囲内に端点(endpoint)を有する範囲が、それらの端点または範囲を具体的に挙げていなくても考えられる。例えば、aの値の範囲は−1.9、−1.8、−1.7などから+2.7、+2.8および+2.9の下側端点を有することができる一方、上側端点は+2.9、+2.8、+2.7などから−1.7、−1.8および−1.9であることができる。値bに関する同様の端点も考えられる。また、aの範囲のいずれかをbの範囲のいずれかとを組み合わせることも考えられる。例えば、aの値の範囲は−2〜+2であることができ、bの値の範囲は−2〜約+10であることができる。
[0041]本発明は、重量に基づき最大30%が亜鉛、最大20%がマンガン、最大5%がニッケルで残余分が銅である合金を包含する。より好ましくは、これらの合金は、6%〜25%の亜鉛、4%〜17%のマンガン、0.1%〜3.5%のニッケルおよび残余分の銅を含有する。合金中の残余分の銅はさらに、以下:
Sn、Si、Co、Ti、Cr、Fe、Mg、ZrおよびAgからなる群の少なくとも1つを最大0.5%;ならびに
P、B、Ca、Ge、Se、Teからなる群の少なくとも1つを最大0.1%、
の少なくとも1つを含有することができる。これらの合金は、12%〜20%のZn、10%〜17%のMn、および0.5%〜3.5%のNiを含有することが好ましい。より好ましくは、それは、13%〜16%のZn、14%〜17%のMn、および1.5%〜2.5%のNiを含有する。これらの合金は、最大0.3重量%のZrを含有することもできる。もっとも好ましい態様において、上記組成物の合金はまた、白い銅基合金である;すなわち、それらは、aが好ましくは約−2〜約+3である一方、bが好ましくは約−2〜約+10であるCIELAB値を有する。より好ましくは、aが約−2〜約+2であると同時にbが約−2〜約+8である。もっとも好ましくは、aが約−2〜約+1であると同時にbが約−2〜約+7である。上記組成物は、上記CIELAB値の各範囲と組み合わせることができると考えられる。
[0042]本発明は、重量に基づき最大30%が亜鉛、最大20%がマンガン、最大4%が鉄で残余分が銅である合金を包含する。より好ましくは、これらの合金は、6%〜25%の亜鉛、4%〜17%のマンガン、0.1%〜2.5%の鉄および残余分の銅を含有する。合金中の残余分の銅はさらに、以下:
Sn、Si、Co、Ti、Cr、Ni、Mg、ZrおよびAgからなる群の少なくとも1つを最大0.5%;ならびに
P、B、Ca、Ge、Se、Teからなる群の少なくとも1つを最大0.1%、
の少なくとも1つを含有することができる。好ましくは、これらの合金は、Niを不純物としてのみ含有し(すなわち約0.1%未満)、12%〜20%のZn、10%〜17%のMn、および0.5%〜2.5%のFeを有する。より好ましくは、これらの合金は、15%〜18%のZn、14%〜17%のMn、および0.5%〜1.5%のFeを含有する。もっとも好ましい態様において、上記組成物の合金はまた、白い銅基合金である;すなわち、それらは、aが好ましくは約−2〜約+3である一方、bが好ましくは約−2〜約+10であるCIELAB値を有する。より好ましくは、aが約−2〜約+2であると同時にbが約−2〜約+8である。もっとも好ましくは、aが約−2〜約+1であると同時にbが約−2〜約+7である。上記組成物は、上記CIELAB値の各範囲と組み合わせることができると考えられる。
[0043]本発明は、重量に基づき最大30%が亜鉛、最大20%がマンガン、最大6%がニッケル、最大4%が鉄で残余分が銅である合金を包含する。より好ましくは、これらの合金は、6%〜25%の亜鉛、4%〜17%のマンガン、0.1%〜5%のニッケル、0.05%〜2.5%の鉄および残余分の銅を含有する。合金中の残余分の銅はさらに、以下:
Sn、Si、Co、Ti、Cr、Mg、ZrおよびAgからなる群の少なくとも1つを最大0.5%;ならびに
P、B、Ca、Ge、Se、Teからなる群の少なくとも1つを最大0.1%、
の少なくとも1つを含有することができる。これらの合金は、12%〜20%のZn、10%〜17%のMn、0.5%〜3.5%のNiおよび0.1%〜1%のFeを含有することが好ましい。より好ましくは、これらの合金は、13%〜16%のZn、14%〜17%のMn、1.5%〜2.5%のNiおよび0.2%〜0.6%のFeを含有する。これらの合金はさらに、最大1.0%のAlを含有することができる。もっとも好ましい態様において、上記組成物の合金はまた、白い銅基合金である;すなわち、それらは、aが好ましくは約−2〜約+3である一方、bが好ましくは約−2〜約+10であるCIELAB値を有する。より好ましくは、aが約−2〜約+2であると同時にbが約−2〜約+8である。もっとも好ましくは、aが約−2〜約+1であると同時にbが約−2〜約+7である。上記組成物は、上記CIELAB値の各範囲と組み合わせることができると考えられる。
[0044]本発明の他の態様において、該合金は、60kHz〜480kHzの渦電流ゲージ励振周波数において2.5%IACSを超える導電率を有し、重量に基づき最大30%が亜鉛、最大20%がマンガン、最大10%がニッケル、最大4%が鉄、最大1%がZrで残余分が銅である。より好ましくは、これらの合金は、6%〜25%の亜鉛、4%〜17%のマンガン、0.1%〜9%のニッケル、最大2.5%の鉄、最大0.5%のZrおよび残余分の銅を含有する。合金中の残余分の銅はさらに、以下:
Sn、Si、Co、Ti、Cr、MgおよびAgからなる群の少なくとも1つを最大0.5%;ならびに
P、B、Ca、Ge、Se、Teからなる群の少なくとも1つを最大0.1%、
の少なくとも1つを含有することができる。これらの合金は、10%〜18%のZn、4%〜7%のMn、4%〜9%のNiおよび0.05%〜0.2%のZrを含有することが好ましい。より好ましくは、該合金は、12%〜16%のZn、4%〜6%のMn、5%〜9%のNiおよび0.05%〜0.15%のZrを含有する。より好ましい態様において、上記組成物のそれぞれはまた、4%IACS〜7%IACSの導電率を有する。もっとも好ましい態様において、上記組成物の合金はまた、白い銅基合金である;すなわち、それらは、aが好ましくは約−2〜約+3である一方、bが好ましくは約−2〜約+10であるCIELAB値を有する。より好ましくは、aが約−2〜約+2であると同時にbが約−2〜約+8である。もっとも好ましくは、aが約−2〜約+1であると同時にbが約−2〜約+7である。上記組成物は、上記CIELAB値の各範囲と組み合わせることができるほか、上記導電率特性のそれぞれと組み合わせることができると考えられる。
[0045]考えられる組成物のいくつかの具体例は、以下:
1)6〜25%の亜鉛、4〜17%のマンガン、0.1〜3.5%のニッケルおよび残余分のCu;ならびに、
2)1)と同様で、Sn、Si、Co、Ti、Cr、Fe、Mg、ZrまたはAgの少なくとも1つを0.5%およびP、B、Ca、Ge、SeまたはTeを最大0.1%有するもの。
3)1)または2)と同様で、0.1〜2.5%の鉄を有するもの。
4)1)または2)と同様で、0.1〜5%のニッケルおよび0.05%〜2.5%の鉄を有するもの。
5)12〜20%のZn、10〜17%のMn、および0.5〜3.5%のNiおよび残余分のCu。
6)13〜16%のZn、14〜17%のMn、および1.5〜2.5%のNiおよび残余分のCu。
7)1)と同様で、最大0.3%のZrを有するもの。
8)12〜20%のZn、10〜17%のMn、および0.5〜2.5%のFeおよび残余分のCu。
9)15〜18%のZn、14〜17%のMn、および0.5〜1.5%のFeおよび残余分のCu。
10)13〜16%のZn、14〜17%のMn、1.5〜2.5%のNi、および0.2〜0.6%のFeおよび残余分のCu。
11)6〜25%の亜鉛、4〜17%のマンガン、0.1〜9.0%のニッケルおよび残余分のCu。
12)11)と同様で、最大0.3%のZrを有するもの。
13)10〜18%のZn、4〜7%のMn、4〜9%のNi、0.05〜0.20%のZrおよび残余分のCu。
14)12〜16%のZn、4〜6%のMn、5〜9%のNi、0.05〜0.15%のZrおよび残余分のCu。
を包含する。
これらの例はすべて、a値とb値の任意の組み合わせおよび導電率の任意の範囲と組み合わせることができる。
[0046]組成物中のすべての成分に関し、上記範囲内に端点を有する範囲も、それらの端点または範囲を具体的に挙げていなくても考えられる。例えば、Znの値の範囲は、6.1%、6.2%、6.3%などから24.7%、24.8%および24.9%の下側端点を有することができる一方、上側端点は24.9%、24.8%、24.7%などから6.3%、6.2%および6.1%であることができる。他の成分の範囲に関しても同様の端点が考えられる。また、Znについて具体的に挙げる範囲のいずれかと、他の成分について具体的に挙げる範囲のいずれかとの組み合わせも考えられる。例えば、6%〜25%の亜鉛の範囲を、10%〜17%のMnおよび0.5%〜3.5%のNiの範囲と組み合わせることができる。
[0047]本発明の特徴は、該合金が、ZnおよびMnの両方と、従来の“白い”銅基合金より低レベルのNiとを含有することである。これは合金化元素の相乗効果に起因し、複数成分の組み合わせが単純な二元合金では得ることができない結果をもたらす。
[0048]ニッケルは銅合金における強力な白色化物である。10%のNiをCuに加えると(合金C4)、白っぽいが、なお赤みを帯びた紫の色合いを有する合金が得られる。15%のNi(合金C31)またはこれより多くを加えると明らかに白い色がもたらされ、Ni含有率が30%に上昇すると(合金C6)合金はより無色に近くなる。増大したNiは大気中での耐変色性に寄与し、黒ずんだ酸化銅の形成を抑制する。残念ながら、NiはCuより著しく高価でもあり(一般に原価が2〜3倍)、したがって、外見は同様であるがNiがより少ない合金を生産する強い経済的利点が存在する。また、Niの添加量が多いと合金の抗菌有効性が低下するので、Niは、望ましい色および耐変色性と調和する最低限に維持すべきである。ニッケルは金属−接触皮膚炎の主要因として考えられており、これがきっかけとなって、欧州連合は、欧州特許公開EP0635564B1号(Ammannati);“Copper−zinc−manganese alloy for the production of articles coming into direct and prolonged contact with the human skin”;2000年12月1日;表題、1〜2頁に見られるように、 “ヒトの皮膚との直接的および長期的接触” 状態になる宝石類、眼鏡および同様の品目に関し、Niを有さない合金の法制化を行っている。
[0049]マンガンも銅合金における有効な白色化物であるが、二元合金は、強度が弱く、インゴット鋳造および熱間圧延が困難であり、短距離秩序に関する延性が低く一貫性がないため、商業的にあまり重要ではなかった。12%以上のMnをCuに加えると比較的白い合金(合金C30、[a、b]=[5.05、8.27])が得られるが、これは、二元合金において短距離秩序が顕著になる範囲である。マンガンは一般に、Al、Zn、Si、Niまたはこれらの組み合わせを含有するより複雑な銅合金において、補強のために低レベルで用いられている。これら低レベルのMnの添加は、これらの合金の鋳造および熱間圧延特性を改善することもできる。
[0050]Znを銅合金に加えると色が強力に変化するが、合金は“白”または無色にはならない;その代わりに、Cu−Zn合金(“黄銅”)は含有率が約30%Znに上昇するにつれて金色から黄色になる。33%Znを超えると、新しい結晶構造が形成して合金は再び赤みを帯びる。高Zn−黄銅も特定の条件下で短距離秩序を示し、これにより、延性が制限され、使用中に性質が変化する可能性がある。亜鉛は、銅基合金の白色化においてNiの必要性を低下させることができる(“洋銀”Cu−Ni−Zn合金の基礎原料)。外見は白いCu−Ni合金に近く、Zn含有率に起因してわずかに黄色が混ざっている。
[0051]銅合金への鉄の添加は、溶解性が低いため限定される。3.5%Feを超えると混和性の差がみられ、Feがより多い合金の鋳造は妨げられる。0.5%〜2.5%では、Feを適した熱処理により固溶体中に保持することができ、Feは同レベルのNiとほぼ同様に有効な白色化物である。Feは強力な補強剤であることができ、合金中で直接およびP(リン)との反応により沈殿を形成することができる。
[0052]亜鉛およびアルミニウムは色に関する限り銅合金においてよく似ているが、明るい黄色を達成するという点でAlは著しくより有効である。6%のAlを加えると(合金C32)、Cu−15Zn(合金C29)と同様の色が得られる。時間とともに、Cu−Al合金(Zn、MnおよびFeなど他の元素を有するものを含む)は、耐変色性および耐腐食性に有益である密な不動酸化物薄膜を形成する。この同じ作用は、Alを有するCuの合金の抗菌有効性を低下させるので、抗菌性の用途ではAlを最低限に保持すべきである。Al含有合金の熱間および冷間圧延ならびに熱処理は、多くの他の合金化元素との相互作用に起因して、Alを有さない合金より複雑である。
[0053]本発明の主要目的の一つは、外観は白いがNi含有率は低減している銅合金を提供することである。銅基合金の色に対する合金化添加物の作用に関する上記説明は、この目標を達成するための方法を提示している。Niの一部をZnで置き換えることにより、Ni含有率が低下した合金を作り出すことができるが、色は、全Cu含有率が同じCu−Ni合金より黄色くなる傾向がある。残りのNiの一部をMnでさらに置き換えることにより、Ni含有率が遙かに低く、実質的に白い(無色)外見を有する合金が可能である。われわれは、低レベルのNi(特定の全合金含有率での)の保持は、望ましい白色を維持するのに役立つほか、大気中での耐変色性の点およびヒトの皮膚からの流体との接触に起因する汚染の低減という点で、利益を有することを見いだした。したがって、白い外観の銅合金は、ZnとMnの組合わせで従来の合金中のNiを置き換えるとともに、改善された色および耐変色性のために低レベルのNiを維持することにより見いだされる。
[0054]本発明の他の特徴は、FeをNiの代わりまたはNiに加えて用いて、Cu−Zn−Mn合金の白色度を改善することができることである。商業的なCu−Ni合金の色を測定したときに、われわれは、これらの合金のいくつかの白色度が、Ni含有率からのみ予想した白色度より良好であることを見いだした。当該合金は、これらの合金の鋳造ならびに熱間および冷間加工特性を改善するために加えられた大量のFeを含有することを見いだした。Cu−Fe合金のさらなる調査により、それらは、全体的合金含有率が低いためなお明らかに赤い色をしているが、同じ合金含有率のCu−ZnまたはCu−Mnに関し予想されるより白に近い(CIELAB目盛りで、より小さいa値を有する)ことが示された。これに基づき、われわれは最大2.5%の鉄を本発明の合金に加え、全合金含有率が30%を超えても改善された白色度が持続することを見いだした。さらに、われわれは、Niの存在はFeの作用を妨げないので、どちらか一方または両方をCu−Zn−Mn合金の白色度を改善するのに用いることができることを見いだした。われわれはまた、合金中の固溶体中でのFeの存在(特定の全合金含有率で)は、望ましい白色を維持するのに役立つほか、大気中での耐変色性の点およびヒトの皮膚からの流体との接触に起因する汚染の低減という点で利益を有することを見いだした。これは、これらの性質に対する低レベルのNiの作用と同様である。これらの作用は、FeまたはFeとNiの組合わせをNi単独の代わりに用いたときにも見いだされた。したがって、白い外観の銅合金は、ZnとMnの組合わせで従来の合金中のNiを置き換えるとともに、改善された色および耐変色性のために低レベルのNiまたはFeまたはNiとFe両方の組み合わせを維持することにより見いだされる。
[0055]外見(例えば建築用および工務店用金物)に関する銅基合金の選択における重要な因子は、長い期間にわたる外見の安定性である。ステンレス鋼は、大気に暴露されたときに外見が著しく変化しない;これは、不動酸化物層の形成が可視的な変色および腐食を妨げるためであり、ステンレス鋼が“さびない”とみなされている理由である。残念ながら、ステンレス鋼は銅基合金で達成することができる広い範囲の色および色調で利用可能ではなく、また、ステンレス鋼は適切に調製された銅合金の抗菌特性を保有してもいない。Niはステンレス鋼の不動態表面と機能が似ている不動酸化物層を表面に形成するため、従来、Niは、改善された大気中での耐変色性を得るために銅合金に加えられている。われわれは、低下したNi含有率を有する白い銅合金の化学組成を調整して、望ましい白い外見と、Niがより多い従来の白い銅基合金と実質的に同様の大気中での耐変色性とを有する合金を得ることが可能であることを見いだした。
[0056]銅合金の変色は、大気からの酸素との反応による長期間にわたる酸化物薄膜の形成が原因である。それは一般に表面の黒ずみとして現れるが、基材から形成される酸化物のさまざまな色(および干渉層の作用)は、材料の元来の外見と比較して色相および彩度に差を発生させる可能性もある。暴露前後の色を比較することにより、変色の大きさを定量化することができ、さまざまな合金の客観的な比較を行うことができる。
[0057]CIELAB値が測定されている試料間の色差は容易に算出される;さまざまな色差および色の許容差の方程式は、ASTM標準D2244−07ε1“Standard Practice for Calculation of Color Tolerances and Color Differences from Instrumentally Measured Color Coordinates”;ASTM Internatiolnal;2007年5月1日;に与えられている。それぞれL、a、bに関して与えられている2つの色の全色差ΔE abは、以下:
ΔE ab=[(ΔL+(Δa+(Δb1/2
のように算出することができる。
[0058]ΔE abは色差の大きさを提供するが、色相、彩度および明度の差の相対量および方向を示さないので、差の特徴の指標は与えない。(ASTM標準D2244−07ε1、6.2.2.節)。それは、色の変化が3つの因子のうち1つにより支配され、色の変化の性質が容易に理解される場合はもっとも有用であるが、測定された色の変化に2または3つの成分が明らかに寄与している場合はあまり有用ではない。明度L、彩度Cおよび色相Hの相対差をよりよく理解するために、L、a、b直交座標をL、C、H円筒座標に変換することも可能である。その場合、同等の全色差の方程式は以下である:
ΔE ab=[(ΔL+(ΔC+(ΔH1/2
[0059]他の計算された色差ΔECMC(英国のSociety of Dyers and ColouristsのColour Measurement Committee(CMC)により定義されているとおり)は、単一の数字で色調の合否を決定する方程式(single-number shade-passing equation)(同様にASTM D2244−07ε1に定義されている)として用いるためのものである。それはCIELCH円筒座標に基づく許容範囲系として開発されており、標準色(色空間内の特定点)周囲の楕円を定義し、その範囲内では、標準からの差は意図する用途に関し許容可能である。色差ΔECMCは、以下:
ΔE CMC=cf[(ΔL/(l・S))+(ΔC/(c・S))+(ΔH/(S)))1/2
により与えられる。
[0060]該方程式中のパラメーターは、分光感度の差と彩度および色相に対する明度の相対的重要性とを説明するものであり、したがって、ヒトの知覚に視覚的に許容可能な色の数字上の許容範囲と実際の範囲がより良好に一致する。とりわけ、商業的因子cfは、所定の用途に望ましい範囲に適合するように変動させることができる。ちょうど知覚しうる色の差を表すためには、ΔEcmc=1と仮定する。
[0061]大気中への暴露による色の変化に対する耐性を比較するために、ΔECMCを、暴露前(時間=0)ならびに所定の時間および温度で暴露後の試料の実際の色差に基づき算出した。より小さい値のΔECMC(暴露による色の変化がより少ない)を、より優れた大気中での耐変色性の尺度と考える。
[0062]表2:大気中での変色の表−室温
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[0063]大気中での変色による色の変化を表2に示す。室温で30日後、ニッケルを有さない比較合金(合金C11〜C24)の多くはΔECMC>1を示している。ニッケル含有比較合金C3〜C8(Ni含有率>4%を有する)はすべてΔECMC<1で、より少ない色の変化を示している。本発明の合金(合金I1〜I9)も、Ni<3.5%であってもΔECMC<1を示している。合金C16を合金I8と比較すると、1%のFeの添加(色のバランスがとられているCu−Zn−Mn合金への)により、耐変色性を低下させることはできず、外観をより無色に近くすることができることがわかるであろうと予想される。同様に合金I7を合金C16と比較すると、3%のNiの添加も、より白い合金をもたらすことができ、耐変色性を著しく改善することがわかるであろうと予想される。NiとFeの両方の添加(合金I9)は、両元素の色および変色に関する恩恵が独立したものであり、互いに干渉する可能性がないことを示すと予想される。
Figure 2017197847
[0064]高温は、酸化または腐食の研究のための長期暴露をシミュレートするためにしばしば用いられる。酸化物または腐食生成物の性質がシミュレートする条件下と同じになるような温度−時間の型(regime)を選択することが重要である。例えば、空気中の適度な高温(200℃以上)では、黒いCuOの直接的な形成が、後にCuOに転化する赤いCuOより優先される;これは、3つの要素(色相、彩度および明度)のすべてに関し大気中での変色中に色の変化の性質に影響を与える。これらの暴露は、適度な高温で用いられたとき(台所用品上のパネルなど)または自動食器洗い機またはオートクレーブ滅菌サイクルに付されたときの材料の反応も示す。
[0065]高温での大気暴露による色の変化を表3に示す。合金試料(クーポンともよばれる)を他の色の試料と同じ手順により清浄および調製し、暴露前にCIELAB色を測定した。暴露後に色を再評価し、ΔECMCを算出した。150℃の炉で7または24時間処理した後、本発明の合金(合金I2〜I9)は、表3に挙げたあらゆる比較銅合金(合金C3〜C26)と同等以下の色の変化を示した。本発明の好ましい態様(合金I7〜I9)は、挙げたあらゆる銅合金のうちもっとも少ない色の変化を示した。とりわけ興味深いのは、合金C16とこれら好ましい態様との比較である。合金C16はこれらの態様と実質的に同じであるが、NiもFeも有さない;150℃で24時間後、色の変化ΔECMC=15.6であった。1%のFeを有する同じ合金(合金I8)ではΔECMC=11.9であり、Feの添加が、合金の白色度を改善しただけでなく、耐変色性も高めたことを示している。同じことが合金I7およびI9(ΔECMC=9.1〜9.9)に当てはまる(より当てはまる);基礎原料のCu−Zn−Mn合金へのNi(またはNiプラスFe)の添加は、合金の耐変色性および白色度を劇的に改善した。
[0066]接触表面(手すり、ドア付属品、調理台、電化製品用パネル、病院用機材など)は、それらの機能の一部として、水、汗、皮脂および他の体液の薄膜と繰り返し接触する状態にある。これらの体液は物質の複雑な混合物を含有し、これらの物質の多くは銅および銅合金に対し顕著な腐食性を示す。ヒトの皮膚と繰り返し接触した後のこれらの合金の外見の変化を評価することは、接触表面の用途に関するこれらの合金の選択において重要であるだけでなく、それらの外見を維持するのに必要な清浄の頻度を決定するのにも有用である。機能的観点から、健康管理の状況における二次汚染を最低限に抑えるために、ステンレス鋼および同様の病院内の表面では、週1回から毎日複数回の清浄および殺菌サイクルが推奨される。
Figure 2017197847
Figure 2017197847
[0067]当該合金のクーポンを清浄し、望ましい表面仕上げ(6〜18Ra)で調製した。ヒトの皮膚および/または流体とのあらゆる接触の前に最初の色を決定した。クーポンを毎日接触させ、比較のために色の変化を決定し算出した。結果を表4に挙げる。3日間繰り返し皮膚と接触させた後、白い合金はすべて、対汚染性においてほとんど差を示さなかった;ΔECMCは1.2〜2.8であった。任意の特定の合金化元素または元素の組み合わせの含有率との強い相関は存在しないように思われた。7日間繰り返し暴露した後、合金間の差はさらに小さくなったが、全体的な色の変化は大きくなった;ΔECMCは2.9〜4.4であった。本発明の合金は、Niおよび/またはFeの含有率が従来の白い銅基合金のNi含有率より著しく低いにもかかわらず、ヒトの皮膚および/または体液との接触による色の変化に対する耐性の点で従来の合金ほど悪くなかった。
[0068]銅基合金の用途の多くは、電気の伝導またはそのような伝導に対する耐性を伴うものである。例えば、制御された導電率または抵抗率は、合法的な循環貨幣または代用硬貨と法的に無効な“偽造硬貨”を判別する安全保障上の特徴として用いられており、これに関しては、色と電気的性質の特定の組み合わせが望ましい。それは、ヒューズおよびブレーカーのような電気機器の働きを制御するためにも用いられている。伝導率はおもに合金含有率により制御される;純粋な銅(100%IACS伝導率を有する)にさまざまな合金化元素を加えると、程度の差はあるが伝導率が低下する。比較合金および本発明に従った合金の伝導率を表1に挙げる。
[0069]比較合金C29(Cu−15Zn、37%IACS)、合金C31(Cu−15Ni、9.15%IACS)および合金C30(Cu−12Mn、4.15%IACS)を比較すると、われわれは、さまざまな合金化元素が導電率に対し異なる作用を有することがわかる。このことを生かして、特定の外観を維持しつつ具体的な伝導率を得るために合金を設計することが可能である。合金I1は合金C5と同様の白い外観および導電率(5.1%IACS)を有するが、C5中の24.5%Niと比較して6%Niしか含有しておらず、米国の循環貨幣で置き換えられる場合、著しい原価節約につながる可能性がある。
[0070]本発明の利点には、本発明の白色銅基合金が抗菌性を有することが含まれる。銅および多くの銅基合金は、適切に調製すると、これらの合金の表面上に暴露された細菌および他の微生物の生存能力を低下させる。細菌の不活性化における合金表面の有効性は、合金の化学的性質および他の因子、例えば、PCT出願_PCT/US2007/069413号で実証されているように表面荒さに関連する。表面上で99.9%の細菌を不活性化するのに要する暴露時間は、検討中の合金の抗菌性の有用な尺度であり、Copper Development Association(Wilks,et.al)後援の2003年11月の研究での試験に基づく試験手順を、それらの公表値と比較するために用いた。
[0071]当該合金のクーポン(1辺約22mmの正方形)を調製し、暴露前に滅菌した。調製したクーポンをペトリ皿中の滅菌した濾紙上に置いた。栄養培養液中の活性細菌培養物(E.Coli、American Type Culture Collection[ATCC]菌株11229、グラム陰性)の懸濁液5〜20μLアリコートを、クーポンの表面上に施用した;この接種材料は1ミリリットルあたり最低10〜10のコロニー形成単位(CFU/mL)を含有していた。望ましい暴露時間の後、20mLの滅菌Butterfield緩衝液(濾過した実験用グレードの脱イオン水/逆浸透水中の3.1×10−4M KHPO)を含有する管にクーポンを入れ、5分間超音波攪拌して、クーポンの表面からあらゆる生存細菌コロニーを懸濁させた。生存細菌コロニーの懸濁液を連続的に4回(1/10、1/100、1/1000および1/10000)希釈した。この最初の懸濁液および各希釈物20μLアリコートを栄養寒天上に置き、35〜37℃で48時間培養して、生存コロニーを計数した。ベースライン(クーポン上に暴露した最初の接種材料中のコロニー数)を確認するために、20μLアリコートの最初の接種材料を、金属クーポン上に暴露することなく20mLの滅菌緩衝液を含有する管に直接入れた後、これを、クーポンからの生存物の懸濁液と同一の方法(超音波攪拌し、希釈し、寒天プレート上に置き、培養した後、計数する)で処理した。二重のクーポンを暴露し、希釈物を二重で置いて、生物学的実験で一般的な統計的変動の平均化を行った。各寒天プレート上に存在するコロニー数を計数し、最初のベースラインおよび暴露したクーポンからの懸濁液中の1mLあたりのコロニー形成単位(CFU)の数を算出し、すべての希釈物について明らかにした。統計的変動性を最小限に抑えるために、5〜400コロニーを示したプレートのみを最終的な計算に用いた。細菌総数の99.9%低下(CFUにおける3Log10の減少)を達成するのに要する暴露時間および完全不活性化までの時間は、抗菌有効性の主要な尺度である。
[0072]
[0073]E.Coliで試みた本発明の合金の抗菌試験の結果を表5および図4に示す。比較のために、E.Coliで試みられている商業的合金に関する公表されている情報(WilksおよびKeevilから)を以下に包含させる。
Figure 2017197847
[0074]比較合金C32(Cu−10Zn)は、90〜105分の暴露後に細菌総数の99.9%低下を示し、完全不活性化を105分後に示している。合金C4(Cu−10Ni−1Fe)は合金C32と実質的に同じ有効性を有する。より高い合金含有率を有する同様の合金(C2[Cu−30Zn]およびC5[Cu−25Ni−0.5Fe])はわずかに低い有効性を示し、99.9%低下は90〜105分で、完全不活性化はようやく120分後である。合金C8(Cu−17Zn−18Ni)はこれらの合金のなかでは化学的性質が中間であり、C22000合金C32および合金C4よりほんのわずかに低い中間の抗菌有効性を示す。商業的貨幣合金(Olin BrassからのY90、比較合金C3、Cu−12Zn−4Ni−7Mn)も本発明の合金のようにMnを含有するが、これは、本発明の実質的に白い色ではなく“金色の外観”を有するようにバランスがとられている。C3の抗菌有効性はMnを有さない合金よりわずかに良好であり、99.9%低下はほぼ90分の暴露、完全不活性化は120分後である。合金C1(商業的に純粋な銅)は細菌総数の99.9%低下を75〜90分の暴露後に示し、完全不活性化は90分後である。
[0075]これらの公表されている結果に基づき、われわれは、本発明の合金の抗菌有効性が合金C3(Y90)と同様であると予想した。亜鉛はいくぶん多く(合金C32および合金C2との比較から、より長い時間をもたらす)、ニッケルはわずかに少ない(合金C4とC5を比較して、より短い時間)。合金C8とC3を比較すると、Mnは抗菌有効性に対し強い作用を有さないと思われたが、細菌総数において、大抵の合金で見られる急激な下落ではなくより段階的でより早期の下落が存在した。意外にも、最初の試験では、CFU総数の99.9%低下が45〜60分で(他の合金より40%速い)、完全不活性化が60分後(40〜50%速い)であることが示された。これに続く試験では、10分以下という短い時間での99.9%低下および15〜30分での完全不活性化が示され、同じ試料調製および手順を用い、同じ合金でグラム陽性細菌Staph.Aureus[ATCC6538]で試みた場合も同様の結果が示された。われわれが改変したMnがより多い合金において死滅率が上昇したことの原因となるメカニズムは不明であるが、ZnおよびNiを有するCuの合金上に存在する不動酸化物層の抑制に関連すると思われる。
[0076]本発明に従って、本明細書中で示したような本発明の目的、特徴および利点を完全に満たす銅合金が提供されたことは明らかである。本発明をその具体的態様と組み合わせて記載してきたが、これらの記載に基づく多くの代替、修正および変動が存在することは明白であり、それは当業者には明らかであろう。したがって、本発明は、添付する請求項の広範な精神および範囲に含まれるそのような代替、修正および変動をすべて包含するものであり、本明細書中に示した具体例に制限されるものではない。
[0077]さらに、複数の成分または段階の機能または構造を単一の成分または段階に組み合わせることができ、あるいは、1つの段階または成分の機能または構造を複数の段階または構造に分けることができることが、理解されるであろう。本発明はこれらの組合わせをすべて考慮している。特記しない限り、本明細書中で描写したさまざまな構造物の寸法および形状は本発明のものに限定することを意図したものではなく、他の寸法または形状が可能である。複数の構造成分または段階を、単一の統合された構造または段階により提供することができる。あるいは、単一の統合された構造または段階を別個の複数の成分または段階に分割してもよい。加えて、本発明の特徴を、例示した態様の1つのみの文脈において記載してきたかもしれないが、そのような特徴を、任意の所定の用途のために、他の態様の1以上の他の特徴と組み合わせてもよい。本明細書中の独特な構造物の加工およびその操作も本発明に従った方法の構成要素となることも、上記から理解されるであろう。本発明は、本明細書中の方法の実行から得られる中間製品および最終製品も網羅する。“含む”または“包含する”の使用は、列挙した特徴“から実質的になる”または列挙した特徴“からなる”態様も考慮している。
[0078]本明細書中に示した説明および例証は、他の当業者に、本発明、その原理、およびその実際の施用を伝えることを意図するものである。当業者なら、特定用途の要件に最適になることができるように、本発明をその多くの形に適合および適用させることができる。したがって、示したような本発明の具体的態様は、本発明を包括または限定することを意図するものではない。したがって、本発明の範囲は、上記説明に関連して決定すべきでなく、その代わりに、添付する請求項およびそのような請求項が権利を与える等価物の全範囲に関連して決定すべきである。特許出願書類および特許公報を含むすべての論文および参考文献の開示物を、すべての目的のために参考として援用する。
本発明の態様として、以下のものが挙げられる。
〔1〕ステンレス鋼および“洋銀”の1つと同様の外観を有する有効に抗菌性の銅合金であって、該銅合金が、
a)6〜25%の亜鉛(Zn)
b)4〜17%のマンガン(Mn)、
c)0.1〜3.5%のニッケル(Ni)、
d)実質的にCuである残余分;および
e)白い外観を示し有効に抗菌性であるa〜dの組み合わせ、
を含む、前記銅合金。
〔2〕実質的にCuである残余分が、
Sn、Si、Co、Ti、Cr、Fe、Mg、Zr、Agからなる群の少なくとも1つを最大0.5%;および
P、B、Ca、Ge、Se、Teからなる群の少なくとも1つを最大0.1%、
の少なくとも1つも含有する〔1〕に記載の銅合金であって、前記合金が、60分未満の完全不活性化までの時間を有する、前記銅合金。
〔3〕ステンレス鋼および“洋銀”の1つと同様の白い外観の銅合金であって、該銅合金が実質的に
a)6〜25%の亜鉛(Zn)、
b)4〜17%のマンガン(Mn)、
c)0.1〜2.5%の鉄(Fe)、
d)実質的にCuである残余分
e)ここにおいて、a〜dの組み合わせは、白い外観を示し、有効に抗菌性である、
からなる、前記銅合金。
〔4〕実質的に銅である残余分が、
Sn、Si、Co、Ti、Cr、Ni、Mg、Zr、Agからなる群の少なくとも1つを最大0.5%、および
P、B、Ca、Ge、Seからなる群の少なくとも1つを最大0.1%、
の少なくとも1つも含有する、〔3〕に記載の銅合金。
〔5〕ステンレス鋼および“洋銀”の1つと同様の白い外観の銅合金であって、該銅合金が実質的に
a)6〜25%の亜鉛(Zn)、
b)4〜17%のマンガン(Mn)、
c)0.1〜5%のニッケル(Ni)、
d)0.05〜2.5%の鉄(Fe)、および
e)実質的にCuである残余分;
f)ここにおいて、a〜eの組み合わせは、有効に抗菌性であり、白い外観を有する、
からなる、前記銅合金。
〔6〕Sn、Si、Co、Ti、Cr、Mg、Zr、Agからなる群の少なくとも1つを最大0.5%、および
P、B、Ca、Ge、Se、Teからなる群の少なくとも1つを最大0.1%、
の少なくとも1つも含有する、〔5〕に記載の銅合金。
〔7〕組み合わせが、大気中での室温暴露において耐変色性を示し、60分未満の完全不活性化までの時間を有する、〔1〕に記載の銅合金。
〔8〕12〜20%のZn、10〜17%のMnおよび0.5〜3.5%のNiを含有する、〔7〕に記載の銅合金。
〔9〕13〜16%のZn、14〜17%のMnおよび1.5〜2.5%のNiを含有し、前記完全不活性化までの時間が20分未満である、〔8〕に記載の銅合金。
〔10〕最大0.3重量%のZrを含有する、〔1〕に記載の銅合金。
〔11〕有効に抗菌性であり、Niを不純物としてのみ含有する、〔3〕に記載の銅合金。
〔12〕12〜20%のZn、10〜17%のMn、および0.5〜2.5%のFeを含有する、〔11〕に記載の銅合金。
〔13〕15〜18%のZn、14〜17%のMn、および0.5〜1.5%のFeを含有する、〔12〕に記載の銅合金。
〔14〕耐高温変色性を示す、〔5〕に記載の銅合金。
〔15〕12〜20%のZn、10〜17%のMn、0.5〜3.5%のNiおよび0.1〜1.0%のFeを含有する、〔14〕に記載の銅合金。
〔16〕13〜16%のZn、14〜17%のMn、1.5〜2.5%のNiおよび0.2〜0.6%のFeを含有する、〔15〕に記載の銅合金。
〔17〕以下の少なくとも1つを含有する、〔14〕に記載の銅合金:
最大1.0%のAl;ならびに
Sn、Si、Co、Ti、Cr、Mg、Zr、Agからなる群の少なくとも1つを最大0.5%、および;
P、B、Ca、Ge、Se、Teからなる群の少なくとも1つを最大0.1%、
の少なくとも1つ。
〔18〕白い外観を有し、接触による変色に対し耐性を示し、C713の直接的代用物として貨幣用途に用いられる銅合金であって、該銅合金が、
a)6〜25%の亜鉛(Zn)、
b)4〜17%のマンガン(Mn)、
c)0.1〜9.0%のニッケル(Ni)、
d)実質的にCuである残余分;および
e)白い外観を有し、有効に抗菌性であり、60kHz〜480kHzの渦電流ゲージ励振周波数において2.5%IACSを超える導電率を有する、前記a〜dの組み合わせ、を含む、前記銅合金。
〔19〕実質的にCuである残余分が、
Sn、Si、Co、Ti、Cr、Fe、Mg、Zr、Agからなる群の少なくとも1つを最大0.5%;および
P、B、Ca、Ge、Se、Teからなる群の少なくとも1つを最大0.1%、
の少なくとも1つも含有する、〔18〕に記載の銅合金。
〔20〕〔19〕に記載の銅合金であって、
前記導電率が4%IACS〜7%IACSであり;
そしてさらに、60分未満の完全不活性化までの時間を有する、
前記銅合金。
〔21〕〔19〕に記載の銅合金であって、
最大0.3重量%のZrを含有し;そして
完全不活性化までの時間が30分未満である、
前記銅合金。
〔22〕〔21〕に記載の銅合金であって、
10〜18%のZn、4〜7%のMn、4〜9%のNiおよび0.05〜0.20%のZrを含有し;そして
完全不活性化までの時間が20分未満である、
前記銅合金。
〔23〕〔22〕に記載の銅合金であって、
12〜16%のZn、4〜6%のMn、5〜9%のNiおよび0.05〜0.15%のZrを含有し;そして
完全不活性化までの時間が15分未満である、
前記銅合金。
〔24〕貨幣地板に形成されている、〔18〕に記載の銅合金。

Claims (4)

  1. a)6〜25重量%の亜鉛、
    b)7〜17重量%のマンガン、
    c)0.1〜2.5重量%の鉄、および
    d)残余分の銅
    からなる銅合金を含む製品であって、該銅合金が、−2〜3のCIELAB a値および−2〜10のCIELAB b値を有する、製品。
  2. 22mm×22mmの正方形の該銅合金が、コーティングされていない銅合金の表面上にある5〜20μlの懸濁液中の細菌の99.9%を曝露から120分以内に不活性化し、該懸濁液は、1ミリリットルあたり10〜10コロニー形成単位の該細菌を含み、該細菌は大腸菌または黄色ブドウ球菌である、請求項1に記載の製品。
  3. 銅合金が、12〜20重量%の亜鉛、10〜17重量%のマンガン、および0.5〜2.5重量%の鉄を含む、請求項1または2に記載の製品。
  4. 銅合金が、15〜18重量%の亜鉛、14〜17重量%のマンガン、および0.5〜1.5重量%の鉄を含む、請求項1〜3いずれかに記載の製品。
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