JP2017195818A - 冷凍喫食用ベーカリー製品 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は冷凍したまま食べても歯切れが良くしとり感のあるベーカリー製品を提供することを課題とする。【解決手段】穀粉類100質量部に対し糖類を固形分として10質量部超含有し、麩切りされているパン生地を焼成してなる、冷凍喫食用ベーカリー製品。上記パン生地は可塑性油脂及び/又はペースト状素材をヘテロの形態で含有するパン生地であることが好ましい。【選択図】なし
Description
本発明は、冷凍したまま食べても、歯切れが良くしとり感のあるベーカリー製品に関する。
消費者の嗜好の多様化から、これまでにないジャンルのベーカリー製品が次々と登場するようになり、新しい食感を付与したり、意外性のある素材を組合せた製品が販売されている。近年では、通常、常温で食べるベーカリー製品を0〜10℃程度のチルド条件で保存して食べるパン(チルドパン)が登場し人気を博している。ベーカリー製品の冷蔵保存は、澱粉質の老化が最も進行しやすい条件として敬遠されていたものであったため、チルドパンは驚きとともに受け入れられ、現在では一つの新しいジャンルを形成しつつある。
一方、長期の保存を目的として、一度焼成したベーカリー製品を冷凍保管し、喫食時に解凍したり、再焼成することは一般に行われていたものの、冷凍状態のベーカリー製品、とくに水分含量の高いパン類やフィリングクリームは喫食不可能なほどの硬度となる場合もあることから、冷凍したまま食べることは全く想定されてこなかった。
しかし、最近になり、ベーカリー製品の種類を選択したり、フィリングクリームに含まれる気泡の量を調整することで冷凍したままであっても軽い食感とした製品が販売され、注目を集めている。
ベーカリー製品の冷凍は、常温では賞味期限の短いものを長期にわたって保存できるほか、再焼成といった手間も必要ないことから、流通の面でもメリットが大きく、今後の期待が大きいものである。
ベーカリー製品の冷凍は、常温では賞味期限の短いものを長期にわたって保存できるほか、再焼成といった手間も必要ないことから、流通の面でもメリットが大きく、今後の期待が大きいものである。
これまで冷凍条件下で食べるベーカリー製品としては、下記のような提案がされている。例えば、焼成して得られたパンに生クリームを入れ、生クリームの凍結が70分以内に完了するよう常温から急冷する工程を含む、冷凍パンの製造方法(特許文献1)、油脂成分として−10℃以下で流動性を有する油脂組成物を用いた冷凍パン(特許文献2)、ベースとなるベーカリー生地中に、可塑性油脂及び/又はペースト状素材をヘテロの形態で含有する生地を焼成したパン類(特許文献3)、クロワッサン生地を半裁しクリームを詰めたパン(特許文献4)等が挙げられる。
特許文献1では、生クリームを急冷することで氷結時の風味成分低下を抑制するものであるが、生クリーム以外の部分の、氷結晶に由来する硬い食感はそのままであるため、依然として食感が硬く、冷凍のまま食べるには難があった。
特許文献2では、冷凍条件下でも流動性を有する油脂を用いることで、比較的冷蔵条件に近い条件下では、凍ったままでも違和感なく食べられるようにするものであるが、−10℃を下回る通常の冷凍条件下ではその効果は少なく、氷結晶に由来する硬い食感はそのままであるため、依然として食感が硬く、冷凍のまま食べるには難があった。また、ぱさついた食感となりやすいという問題もあった。
特許文献3は、ひきのある食感が感じられやすく、また油性感やペースト状素材の風味が強くなりやすいという問題が、特許文献4はフィリングの改良が基本でありベースとなるパンの部分の食感自体は通常のパンと変わらないという問題があった。
このように、冷凍したまま食べるベーカリー製品は新しいジャンルとして期待されるものの、課題が多く残されているのが現状である。
特許文献2では、冷凍条件下でも流動性を有する油脂を用いることで、比較的冷蔵条件に近い条件下では、凍ったままでも違和感なく食べられるようにするものであるが、−10℃を下回る通常の冷凍条件下ではその効果は少なく、氷結晶に由来する硬い食感はそのままであるため、依然として食感が硬く、冷凍のまま食べるには難があった。また、ぱさついた食感となりやすいという問題もあった。
特許文献3は、ひきのある食感が感じられやすく、また油性感やペースト状素材の風味が強くなりやすいという問題が、特許文献4はフィリングの改良が基本でありベースとなるパンの部分の食感自体は通常のパンと変わらないという問題があった。
このように、冷凍したまま食べるベーカリー製品は新しいジャンルとして期待されるものの、課題が多く残されているのが現状である。
従って、本発明の目的は、冷凍したまま食べても歯切れが良くしとり感のあるベーカリー製品を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく種々検討した結果、穀粉類100質量部に対し糖類を10質量部超含有し、麩切りされているパン生地を焼成してなる、冷凍喫食用ベーカリー製品により、上記目的を達成したものである。
本発明によれば、冷凍したまま食べても、歯切れが良くしとり感のあるベーカリー製品を得ることができる。
以下、本発明の冷凍喫食用ベーカリー製品について述べる。
本発明では、穀粉類100質量部に対し糖類を固形分として10質量部超含有し、麩切りされているパン生地を使用する。
本発明では、穀粉類100質量部に対し糖類を固形分として10質量部超含有し、麩切りされているパン生地を使用する。
本発明で使用する穀粉類としては、特に限定されるものではないが、小麦粉(薄力粉、中力粉、準強力粉、強力粉)、小麦胚芽、全粒粉、小麦ふすま、デュラム粉、大麦粉、米粉、ライ麦粉、ライ麦全粒粉、大豆粉、ハトムギ粉等を挙げることができ、これらの中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。本発明では、これらの中でも、小麦粉、全粒粉、デュラム粉、ライ麦粉及びライ麦全粒粉の中から選ばれた1種又は2種以上を使用することが好ましく、小麦粉、全粒粉、デュラム粉の中から選ばれた1種又は2種以上を使用することがより好ましく、とくに好ましくは小麦粉のみを用いる。好ましい。また、上記穀粉類としては、市販されているパン用ミックスを用いてもよい。
上記糖類としては、特に制限されるものではないが、例えば、ブドウ糖、果糖、ショ糖、麦芽糖、酵素糖化水飴、乳糖、還元澱粉糖化物、異性化液糖、ショ糖結合水飴、還元糖ポリデキストロース、ソルビトール、還元乳糖、トレハロース、キシロース、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ラフィノース、ラクチュロース、パラチノースオリゴ糖等が挙げられる。本発明で用いるパン生地では、これらの中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。
尚、上記糖類は、加糖練乳、ジャム、果汁、フルーツソース、チョコペースト等の、糖類を含有し、パン生地に均一に練り込み可能な食品の形態で用いることもできる。
尚、上記糖類は、加糖練乳、ジャム、果汁、フルーツソース、チョコペースト等の、糖類を含有し、パン生地に均一に練り込み可能な食品の形態で用いることもできる。
本発明で用いるパン生地において、上記糖類の含有量は固形分として、上記穀粉類100質量部に対し、10質量部超であり、好ましくは12質量部以上、更に好ましくは15質量部以上である。10質量部以下であると、冷凍喫食に適さない硬さのベーカリー製品になってしまう。なお、糖類の含有量は、本発明のパン生地で使用する原料に由来する糖分も含めるものとする。また、糖類の含有量の上限は固形分として、上記穀粉類100質量部に対し、好ましくは40質量部以下、より好ましくは35質量部以下、さらに好ましくは30質量部以下である。40質量部超であると麩切り工程で麩切りに要する時間が長くなってしまい、生産性が悪化するおそれがあるため好ましくない。
なお、従来において麩切りされているパン生地として糖類含量が穀粉類100質量部に対し10質量部以下であるハンバーガー等に使用するバンズ生地が知られているが、本発明では10質量部超で使用することが特徴である。
また本発明のパン生地が、下述の可塑性油脂及び/又はペースト状素材がヘテロの形態で含有するものである場合、上記糖類の含有量には、可塑性油脂やペースト状素材の糖類含量は含めないものとする。
本発明で用いるパン生地は、油脂類を含有することが好ましい。
上記油脂類としては、特に制限されるものではないが、例えば、パーム油、パーム核油、ヤシ油、コーン油、綿実油、大豆油、菜種油、ハイエルシン酸菜種油、キャノーラ油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、落花生油、ゴマ油、オリーブ油、カカオ脂、サル脂、牛脂、豚脂、乳脂、魚油、鯨油等の各種の植物油脂及び動物油脂、並びにこれらに完全水素添加、分別及びエステル交換から選択された一又は二以上の処理を施した加工油脂や、MCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)等が挙げられる。本発明で用いるパン生地では、これらの油脂類の中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。
上記油脂類としては、特に制限されるものではないが、例えば、パーム油、パーム核油、ヤシ油、コーン油、綿実油、大豆油、菜種油、ハイエルシン酸菜種油、キャノーラ油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、落花生油、ゴマ油、オリーブ油、カカオ脂、サル脂、牛脂、豚脂、乳脂、魚油、鯨油等の各種の植物油脂及び動物油脂、並びにこれらに完全水素添加、分別及びエステル交換から選択された一又は二以上の処理を施した加工油脂や、MCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)等が挙げられる。本発明で用いるパン生地では、これらの油脂類の中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。
上記油脂類は、通常、油脂類を含有する食品の形態で用いられ、その代表的な例としては、マーガリン・ショートニング・バター等の可塑性油脂組成物や、流動ショートニング、液状油脂組成物、粉末油脂、純生クリーム・ホイップ用クリーム(コンパウンドクリーム)・植物性ホイップ用クリーム、クリームチーズ、チョコペースト等をあげることができる。本発明で用いるパン生地は、可塑性油脂組成物の形態で油脂類を用いることが好ましい。
上記油脂類を含有する食品が乳化物である場合、その乳化形態は、油中水型、水中油型、及び二重乳化型のいずれでも構わないが、後述のように、油中水型乳化物の形態で使用することが好ましい。
本発明で用いるパン生地において、上記油脂類の含有量は、上記穀粉類100質量部に対し、好ましくは3〜30質量部、より好ましくは4〜25質量部、更に好ましくは4〜20質量部である。
3質量部よりも少ないと、冷凍喫食時にソフト性に乏しい食感のベーカリー製品になってしまうおそれがあり、30質量部よりも多いと、麩切り工程で麩切りに要する時間が長くなってしまし生産性が悪化するおそれがあるため好ましくない。
尚、本発明に用いるパン生地における上記油脂類の含有量は、該油脂類を含有する食品、例えば可塑性油脂組成物の形態で使用する場合は、その純油脂含量である。
3質量部よりも少ないと、冷凍喫食時にソフト性に乏しい食感のベーカリー製品になってしまうおそれがあり、30質量部よりも多いと、麩切り工程で麩切りに要する時間が長くなってしまし生産性が悪化するおそれがあるため好ましくない。
尚、本発明に用いるパン生地における上記油脂類の含有量は、該油脂類を含有する食品、例えば可塑性油脂組成物の形態で使用する場合は、その純油脂含量である。
また本発明のパン生地が、下述の可塑性油脂及び/又はペースト状素材がヘテロの形態で含有するものである場合、上記油脂類の含有量には、可塑性油脂やペースト状素材の油脂含量は含めないものとする。
本発明では上記パン生地中に、可塑性油脂及び/又はペースト状素材がヘテロの形態で含有するものであることが好ましい。
ヘテロの形態とは、パン生地中に、ペースト状素材及び/又は可塑性油脂が均質に練りこまれている、いわゆるホモの形態ではなく、可塑性油脂及び/又はペースト状素材が、マーブル状、縞状又は層状の状態で存在するか、可塑性油脂及び/又はペースト状素材が、パン生地中に粒状の状態で存在する等、パン生地中で可塑性油脂及び/又はペースト状素材とが別個に視認できる状態で存在することを指す。
ヘテロの形態とは、パン生地中に、ペースト状素材及び/又は可塑性油脂が均質に練りこまれている、いわゆるホモの形態ではなく、可塑性油脂及び/又はペースト状素材が、マーブル状、縞状又は層状の状態で存在するか、可塑性油脂及び/又はペースト状素材が、パン生地中に粒状の状態で存在する等、パン生地中で可塑性油脂及び/又はペースト状素材とが別個に視認できる状態で存在することを指す。
ここで上記パン生地中に、ヘテロの形態で含有することのできる可塑性油脂について説明する。
上記可塑性油脂としては、特に限定されず、一般的な可塑性油脂が使用可能である。可塑性油脂としては、バターや、水中油型マーガリン、油中水型マーガリン、ショートニング、ラード等が挙げられる。
なお、上記可塑性油脂中の油脂の含有量は、好ましくは30〜100質量%、より好ましくは50〜90質量%、更に好ましくは60〜85質量%である。
上記可塑性油脂としては、特に限定されず、一般的な可塑性油脂が使用可能である。可塑性油脂としては、バターや、水中油型マーガリン、油中水型マーガリン、ショートニング、ラード等が挙げられる。
なお、上記可塑性油脂中の油脂の含有量は、好ましくは30〜100質量%、より好ましくは50〜90質量%、更に好ましくは60〜85質量%である。
また、本発明においては、上記可塑性油脂中、糖類を固形分として5〜45質量%含有するのが好ましく、10〜45質量%含有するのが好ましく、15〜40質量%含有するのが最も好ましい。可塑性油脂中に、糖類を5〜45質量%含有することで、最終的に得られる冷凍喫食ベーカリー用製品は、さらに、ぱさつきがなく、しとり感の良好なものとなる。
上記糖類としては、例えば、上白糖、グラニュー糖、粉糖、液糖、ブドウ糖、果糖、ショ糖、麦芽糖、乳糖、酵素糖化水飴、還元澱粉糖化物、異性化液糖、ショ糖結合水飴、オリゴ糖、還元糖ポリデキストロース、還元乳糖、ソルビトール、トレハロース、キシロース、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、マルトトリオース、乳果オリゴ糖、ラフィノース、ラクチュロース、パラチノースオリゴ糖等が挙げられる。これらの糖類は、単独で用いることもでき、又は2種以上を組合せて用いることもできる。
なお、上記可塑性油脂は、一般的な可塑性油脂に使用される各種の呈味成分等の食品素材や食品添加物を含有するものであってもよい。
本発明においては、上記可塑性油脂はシート状であっても、また小片状であってもよいが、小片状の可塑性油脂を使用することが好ましい。
小片状とは、立方体状、直方体状、角柱状、円柱状、半円柱状、球状等の形状で、その大きさが、立方体状又は直方体状のものは一辺の長さが35mm以下、角柱状のものは断面となる多角形の一辺が35mm以下で長さが100mm以下、円柱状又は半円柱状のものは直径が35mm以下で長さが100mm以下、球状のものは直径が35mm以下程度のものである。
小片状に成形する方法としては、特に限定されるものではないが、包丁や自動ラインでカットする方法や、小穴をあけた口金を通す押し出し成形で吐出させた後にカットする方法等が挙げられる。
小片状とは、立方体状、直方体状、角柱状、円柱状、半円柱状、球状等の形状で、その大きさが、立方体状又は直方体状のものは一辺の長さが35mm以下、角柱状のものは断面となる多角形の一辺が35mm以下で長さが100mm以下、円柱状又は半円柱状のものは直径が35mm以下で長さが100mm以下、球状のものは直径が35mm以下程度のものである。
小片状に成形する方法としては、特に限定されるものではないが、包丁や自動ラインでカットする方法や、小穴をあけた口金を通す押し出し成形で吐出させた後にカットする方法等が挙げられる。
上記可塑性油脂を使用する場合の使用量は、パン生地に含まれる穀粉類100質量部に対し、10〜90質量部が好ましく、20〜70質量部がより好ましく、30〜50質量部が最も好ましい。可塑性油脂含有量が10〜90質量部であることで、最終的に得られる冷凍喫食ベーカリー用製品は、より歯切れが良好でしとり感を感じられるものとなる。
次に、上記パン生地中に、ヘテロの形態で含有することのできるペースト状素材について説明する。
上記ペースト状素材としては、ベーカリー製品に呈味成分を配合するために用いるペースト状の素材を特に制限なく用いることができ、具体例としては、フラワーペースト、シュー生地、カスタードクリーム、ジャム、ゼリー、アーモンドクリーム、マロンペースト、あん、さつまいもあん、チョコペースト、ヌガー等を挙げることができる。本発明においては、これらの中でも、可塑性のあるシート状から軟らかいペースト状まで適度の硬さに調整することが可能であり、且つ所望の各種風味を付与することが可能である点において、フラワーペーストを使用するのが好ましい。
上記ペースト状素材としては、ベーカリー製品に呈味成分を配合するために用いるペースト状の素材を特に制限なく用いることができ、具体例としては、フラワーペースト、シュー生地、カスタードクリーム、ジャム、ゼリー、アーモンドクリーム、マロンペースト、あん、さつまいもあん、チョコペースト、ヌガー等を挙げることができる。本発明においては、これらの中でも、可塑性のあるシート状から軟らかいペースト状まで適度の硬さに調整することが可能であり、且つ所望の各種風味を付与することが可能である点において、フラワーペーストを使用するのが好ましい。
なお、上記フラワーペーストは、シート状、ペースト状、小片状などのいかなる形状のものであっても使用することができるが、本発明では、シート状のフラワーペーストを使用することが好ましい。
また、これらのペースト状素材は、それらの中に固形物が存在していても、全体の物性がベーカリー生地製造時の障害にならない限りは、問題なく使用可能である。この場合の固形物としては、例えば、果肉、つぶあん、チョコチップ、ナッツのダイス等が挙げられる。
上記ペースト状素材を使用する場合の使用量は、パン生地に含まれる穀粉類100質量部に対し、10〜120質量部が好ましく、20〜90質量部がより好ましく、30〜60質量部が最も好ましい。ペースト状素材含有量が10〜120質量部であることで、最終的に得られる冷凍喫食ベーカリー用製品は、よりソフト性が良好でしとり感を感じられるものとなる。
本発明において、上記ペースト状素材中、糖類を固形分として5〜45質量%含有するのが好ましく、10〜45質量%含有するのが好ましく、20〜40質量%含有するのが最も好ましい。ペースト状素材中に、糖類を5〜45質量%含有することで、最終的に得られる冷凍喫食ベーカリー用製品は、ぱさつきがなく、さらにしとり感の良好なものとなる。
上記糖類としては、例えば、上白糖、グラニュー糖、粉糖、液糖、ブドウ糖、果糖、ショ糖、麦芽糖、乳糖、酵素糖化水飴、還元澱粉糖化物、異性化液糖、ショ糖結合水飴、オリゴ糖、還元糖ポリデキストロース、還元乳糖、ソルビトール、トレハロース、キシロース、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、マルトトリオース、乳果オリゴ糖、ラフィノース、ラクチュロース、パラチノースオリゴ糖等が挙げられる。これらの糖類は、単独で用いることもでき、又は2種以上を組合せて用いることもできる。
なお、本発明では、パン生地中、上記可塑性油脂と上記ペースト状素材が同時にヘテロの形態で含まれていることが好ましく、その場合、上記可塑性油脂として小片状の可塑性油脂及びペースト状素材としてシート状のフラワーペーストを使用するのが最も好ましい。
上記可塑性油脂とペースト状素材が同時に含まれる場合、その質量比は、特に限定されないが、可塑性油脂1質量部に対し、好ましくはペースト状素材が0.1〜10質量部、より好ましくは0.3質量部〜3質量部である。
本発明で用いるパン生地は、上記穀粉類、糖類、油脂類、ヘテロの形態で含有させる可塑性油脂及び/又はペースト状素材に加え、通常のパンの生地に使用可能な成分(以下、その他の成分という)を特に限定せず使用することができる。該その他の成分としては、例えば、水、イースト、甘味料、澱粉、増粘安定剤やゲル化剤、着色料、酸化防止剤、デキストリン、カゼイン・ホエー・クリーム・脱脂粉乳・発酵乳・牛乳・全粉乳・ヨーグルト・練乳・全脂練乳・脱脂練乳・濃縮乳等の乳や乳製品、ナチュラルチーズ・プロセスチーズ・ゴーダチーズ・チェダーチーズ等のチーズ類、アルコール類、膨張剤、無機塩類、食塩、ベーキングパウダー、イーストフード、生地改良剤、チョコチップ等のカカオ及びカカオ製品、コーヒー及びコーヒー製品、ハーブ、豆類、小麦蛋白や大豆蛋白といった植物蛋白、保存料、苦味料、酸味料、pH調整剤、日持ち向上剤、果実、果汁、調味料、香辛料、香料、野菜類・肉類・魚介類等の食品素材、コンソメ・ブイヨン等の植物及び動物エキス、食品添加物等が挙げられる。
上記のパン生地の製造方法は、麩切り工程を行う以外はとくにその製法に制限はなく、速成法、ストレート法、中種法、液種法、サワー種法、酒種法、湯種法、ホップ種法、中麺法、チョリーウッド法、連続製パン法、冷蔵生地法、冷凍生地法等の製パン法を適宜選択して製造することができ、本発明ではストレート法または中種法で製造することが好ましい。
このようにして得られたパン生地は続いて麩切りを行う。麩切りとは、パン生地をいったんデベロップさせて完成させた後に、グルテン構造を破壊する工程のことを言い、デベロップさせた生地にさらに長時間のミキシングをするか、あるいは、パンチングマシン、ドウポンプ、ミートチョッパー、エクストルーダーなどの装置を使用して行うことができる。
麩切り工程を経ることにより、パン生地はべたついた弾性のない物性となる。
麩切り工程を経ることにより、パン生地はべたついた弾性のない物性となる。
麩切り工程を行った生地はいったん冷却して生地温度を好ましくは15℃以下、より好ましくは5℃以下とすることが、生地物性が扱いやすくなるため好ましい。
なお、パン生地中に、可塑性油脂及び/又はペースト状素材をヘテロの形態で含有させる場合は、この麩切り工程の後に含有させる。含有させる方法としては、特に限定されず、例えば、小片状の可塑性油脂及び/又はペースト状素材を使用する場合は、麩切り工程の終わったパン生地を必要に応じ冷却した後、小片状の可塑性油脂及び/又はペースト状素材を添加し、軽くミキシングを行い、その後必要に応じて折り畳み操作を加える方法が挙げられ、また、シート状の可塑性油脂及び/又はペースト状素材を使用する場合は、麩切り工程の終わったパン生地を必要に応じ冷却した後、シート状の可塑性油脂及び/又はペースト状素材を積置し、その後折り畳み操作を加える方法を挙げることができる。
なお、パン生地中に、可塑性油脂及び/又はペースト状素材をヘテロの形態で含有させる場合は、この麩切り工程の後に含有させる。含有させる方法としては、特に限定されず、例えば、小片状の可塑性油脂及び/又はペースト状素材を使用する場合は、麩切り工程の終わったパン生地を必要に応じ冷却した後、小片状の可塑性油脂及び/又はペースト状素材を添加し、軽くミキシングを行い、その後必要に応じて折り畳み操作を加える方法が挙げられ、また、シート状の可塑性油脂及び/又はペースト状素材を使用する場合は、麩切り工程の終わったパン生地を必要に応じ冷却した後、シート状の可塑性油脂及び/又はペースト状素材を積置し、その後折り畳み操作を加える方法を挙げることができる。
具体的には以下の方法を挙げることができる。
最初に本発明における好ましい形態である、可塑性油脂として小片状可塑性油脂を使用する場合を例に説明する。
まず、麩切り工程の終わったパン生地を必要に応じ冷却した後、小片状の可塑性油脂を添加し、軽くミキシングを行う。このとき、ミキシングが強すぎたり、時間が長すぎる場合、可塑性油脂がパン生地中に練りこまれてしまい、ヘテロの形態で存在できなくなる場合があるため注意する。ここで、小片状の可塑性油脂は、冷蔵又は冷凍した状態で添加・混合することが好ましい。
最初に本発明における好ましい形態である、可塑性油脂として小片状可塑性油脂を使用する場合を例に説明する。
まず、麩切り工程の終わったパン生地を必要に応じ冷却した後、小片状の可塑性油脂を添加し、軽くミキシングを行う。このとき、ミキシングが強すぎたり、時間が長すぎる場合、可塑性油脂がパン生地中に練りこまれてしまい、ヘテロの形態で存在できなくなる場合があるため注意する。ここで、小片状の可塑性油脂は、冷蔵又は冷凍した状態で添加・混合することが好ましい。
次に、必要に応じて折り畳み操作を加える。このとき、操作方法としては、リバースシーターやラミネーター等、通常の装置を用いることができる。
次に、本発明における好ましい形態である、ペースト状素材としてシート状のフラワーペーストを含有する場合を例に説明する。
まず、麩切り工程の終わったパン生地を必要に応じ冷却した後、シート状のフラワーペーストを積置し、その後折り畳み操作を加える。このとき、操作方法としては、リバースシーターやラミネーター等、通常の装置を用いることができる。このとき、シート状のフラワーペーストの層数は、好ましくは3層〜96層、より好ましくは6層〜48層、さらに好ましくは6層〜12層である。上記シート状のフラワーペーストの層数が3層未満であると、シート状のフラワーペーストが局在しすぎることになり、最終的に得られる冷凍喫食ベーカリー用製品は一体感のない食感となってしまう場合がある。また、96層を超えると、生地製造時にフラワーペーストが練りこまれ、良好なフラワーペースト層が得られなくなり、ヘテロの状態で存在できなくなる場合がある。
まず、麩切り工程の終わったパン生地を必要に応じ冷却した後、シート状のフラワーペーストを積置し、その後折り畳み操作を加える。このとき、操作方法としては、リバースシーターやラミネーター等、通常の装置を用いることができる。このとき、シート状のフラワーペーストの層数は、好ましくは3層〜96層、より好ましくは6層〜48層、さらに好ましくは6層〜12層である。上記シート状のフラワーペーストの層数が3層未満であると、シート状のフラワーペーストが局在しすぎることになり、最終的に得られる冷凍喫食ベーカリー用製品は一体感のない食感となってしまう場合がある。また、96層を超えると、生地製造時にフラワーペーストが練りこまれ、良好なフラワーペースト層が得られなくなり、ヘテロの状態で存在できなくなる場合がある。
次に、本発明における最も好ましい形態である、小片状の可塑性油脂とシート状のフラワーペーストを同時に使用する場合について説明する。
まず、上記の方法と同様にして麩切り工程の終わったパン生地を必要に応じ冷却した後、パン生地中に、小片状の可塑性油脂を含有させる。続いて、リバースシーターやラミネーター等により折り畳み操作を行う。このとき、折り畳み操作の初めから、又は途中でシート状のフラワーペーストを積置し、さらに折り畳み操作を加える。このとき、シート状フラワーペーストの層数は、好ましくは3層〜96層、より好ましくは6層〜48層、さらに好ましくは6層〜12層である。
まず、上記の方法と同様にして麩切り工程の終わったパン生地を必要に応じ冷却した後、パン生地中に、小片状の可塑性油脂を含有させる。続いて、リバースシーターやラミネーター等により折り畳み操作を行う。このとき、折り畳み操作の初めから、又は途中でシート状のフラワーペーストを積置し、さらに折り畳み操作を加える。このとき、シート状フラワーペーストの層数は、好ましくは3層〜96層、より好ましくは6層〜48層、さらに好ましくは6層〜12層である。
最後に、本発明の冷凍喫食用ベーカリー製品について述べる。
本発明の本発明の冷凍喫食用ベーカリー製品は、上記のようにして得られた麩切りしたパン生地、あるいはさらに可塑性油脂及び/又はペースト状素材をヘテロの形態で含有させたパン生地を、常法により、必要に応じ、折り畳み、圧延、包餡、成形、ホイロ等の処理をした後、焼成及び/又はフライ等の加熱処理し、その後、冷凍処理してなるものである。
また、上記加熱処理の後、粗熱が取れた後にホイップドクリーム等の起泡性クリームを注入してもよい。
本発明の本発明の冷凍喫食用ベーカリー製品は、上記のようにして得られた麩切りしたパン生地、あるいはさらに可塑性油脂及び/又はペースト状素材をヘテロの形態で含有させたパン生地を、常法により、必要に応じ、折り畳み、圧延、包餡、成形、ホイロ等の処理をした後、焼成及び/又はフライ等の加熱処理し、その後、冷凍処理してなるものである。
また、上記加熱処理の後、粗熱が取れた後にホイップドクリーム等の起泡性クリームを注入してもよい。
冷凍させるための条件は一般にアイスクリーム等の冷凍条件と同様であり、特に限定されるものではないが、好ましくは-50〜0℃、より好ましくは−45〜−2℃、最も好ましくは−40〜−10℃で流通させることが好ましい。
また、食する際のベーカリー製品の温度は好ましくは−30〜−2℃、より好ましくは−25〜−10℃である。−30℃を下回ると、口を付けた瞬間に舌や唇が付着して凍傷を負う危険性がある。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例等により何等制限されるものではない。
〔製造例1〕
<シート状フラワーペーストの製造>
パーム油24.5質量部及びナタネ極度硬化油0.5質量部に、キサンタンガム0.01質量部及びペクチン0.3質量部を添加し、油相とした。水30質量部、澱粉4質量部、小麦粉3質量部、ゼラチン2質量部、砂糖混合果糖ブドウ糖液糖27質量部、脱脂粉乳3質量部、乾燥全卵5質量部及び香料0.69質量部を混合し、水相とした。この油相と水相とを混合、乳化、均質化した後、加熱殺菌し、次いで、22℃まで冷却した後、長さ400mm、幅200mm、厚さ8mmのシート状に成形し、ペースト状素材である、カスタード風味のシート状フラワーペーストを得た。
<シート状フラワーペーストの製造>
パーム油24.5質量部及びナタネ極度硬化油0.5質量部に、キサンタンガム0.01質量部及びペクチン0.3質量部を添加し、油相とした。水30質量部、澱粉4質量部、小麦粉3質量部、ゼラチン2質量部、砂糖混合果糖ブドウ糖液糖27質量部、脱脂粉乳3質量部、乾燥全卵5質量部及び香料0.69質量部を混合し、水相とした。この油相と水相とを混合、乳化、均質化した後、加熱殺菌し、次いで、22℃まで冷却した後、長さ400mm、幅200mm、厚さ8mmのシート状に成形し、ペースト状素材である、カスタード風味のシート状フラワーペーストを得た。
〔製造例2〕
<小片状フラワーペーストの製造>
製造例1で得られたシート状フラワーペーストを2℃で7日間冷蔵後、包丁を用いて8mm角の立方体に切りだし、ペースト状素材である、カスタード風味の小片状フラワーペーストを得た。
<小片状フラワーペーストの製造>
製造例1で得られたシート状フラワーペーストを2℃で7日間冷蔵後、包丁を用いて8mm角の立方体に切りだし、ペースト状素材である、カスタード風味の小片状フラワーペーストを得た。
〔製造例3〕
<小片状可塑性油脂の製造>
豚脂、大豆極度硬化油及びパーム中部油を75:5:20の質量割合で配合した混合油脂81質量部、レシチン0.5質量部並びにステアリン酸モノグリセリド0.5質量部からなる油相と、水17質量部及び食塩1質量部からなる水相とを、常法により、油中水型乳化後、急冷可塑化し、可塑性油脂(マーガリン)を得た。この可塑性油脂(マーガリン)を2℃で7日間冷蔵後、押し出し成形により、直径13mm、長さ30mmのストロー状に成形し、小片状可塑性油脂Aを得た。
<小片状可塑性油脂の製造>
豚脂、大豆極度硬化油及びパーム中部油を75:5:20の質量割合で配合した混合油脂81質量部、レシチン0.5質量部並びにステアリン酸モノグリセリド0.5質量部からなる油相と、水17質量部及び食塩1質量部からなる水相とを、常法により、油中水型乳化後、急冷可塑化し、可塑性油脂(マーガリン)を得た。この可塑性油脂(マーガリン)を2℃で7日間冷蔵後、押し出し成形により、直径13mm、長さ30mmのストロー状に成形し、小片状可塑性油脂Aを得た。
〔製造例4〕
製造例3の水17質量部及び食塩1質量部からなる水相を、砂糖混合果糖ブドウ糖液糖17質量部及び食塩1質量部からなる水相に変更した以外は製造例3と同様の配合及び製法で小片状可塑性油脂Bを得た。
製造例3の水17質量部及び食塩1質量部からなる水相を、砂糖混合果糖ブドウ糖液糖17質量部及び食塩1質量部からなる水相に変更した以外は製造例3と同様の配合及び製法で小片状可塑性油脂Bを得た。
<冷凍喫食用ベーカリー製品の製造>
〔実施例1〕
薄力粉20質量部、強力粉80質量部、イースト5質量部、イーストフード0.1質量部、上白糖20質量部、食塩1.2質量部、全卵(正味)12質量部、水45質量部をミキサーボウルに投入し、縦型ミキサーにて低速で4分、中速で4分混合後、練込油脂(マーガリン)10質量部を投入し、低速で4分、中速で5分混合後、フロアタイム30分(25℃)とった後、2℃で12時間静置した。再びミキサーボウルに投入し、縦型ミキサーにて高速で10分ミキシングし、麩切りを行った。
続いて、麩切りしたパン生地を、60gに分割した後、丸め成形をし、38℃、相対湿度80%、50分ホイロをとった後、固定オーブンにて180℃で13分焼成し、本発明の冷凍喫食用ベーカリー製品Aを得た。
得られた冷凍喫食用ベーカリー製品Aの粗熱を取った後、−40℃で1時間冷凍させ、その後−20℃の冷凍庫で1週間保管したのち、これを冷凍のまま食べたところ、歯切れ、しとり感ともに良好であった。
〔実施例1〕
薄力粉20質量部、強力粉80質量部、イースト5質量部、イーストフード0.1質量部、上白糖20質量部、食塩1.2質量部、全卵(正味)12質量部、水45質量部をミキサーボウルに投入し、縦型ミキサーにて低速で4分、中速で4分混合後、練込油脂(マーガリン)10質量部を投入し、低速で4分、中速で5分混合後、フロアタイム30分(25℃)とった後、2℃で12時間静置した。再びミキサーボウルに投入し、縦型ミキサーにて高速で10分ミキシングし、麩切りを行った。
続いて、麩切りしたパン生地を、60gに分割した後、丸め成形をし、38℃、相対湿度80%、50分ホイロをとった後、固定オーブンにて180℃で13分焼成し、本発明の冷凍喫食用ベーカリー製品Aを得た。
得られた冷凍喫食用ベーカリー製品Aの粗熱を取った後、−40℃で1時間冷凍させ、その後−20℃の冷凍庫で1週間保管したのち、これを冷凍のまま食べたところ、歯切れ、しとり感ともに良好であった。
〔実施例2〕
薄力粉20質量部、強力粉80質量部、イースト5質量部、イーストフード0.1質量部、上白糖20質量部、食塩1.2質量部、全卵(正味)12質量部、水45質量部をミキサーボウルに投入し、縦型ミキサーにて低速で4分、中速で4分混合後、練込油脂(マーガリン)10質量部を投入し、低速で4分、中速で5分混合後、フロアタイム30分(25℃)とった後、2℃で12時間静置した。再びミキサーボウルに投入し、縦型ミキサーにて高速で10分ミキシングし、麩切りを行った。
麩切りしたパン生地は、フロアタイム30分(25℃)とった後、2℃で12時間静置した。次いで、リバースシーターを用いて、空折り4つ折りを1回行ない、この生地上に、製造例1で得られたシート状フラワーペースト50質量部を積置して、更に3つ折りを2回(9層)実施し、パン生地中にペースト状素材であるシート状フラワーペーストが層状にヘテロの形態で含有されている状態とした。
薄力粉20質量部、強力粉80質量部、イースト5質量部、イーストフード0.1質量部、上白糖20質量部、食塩1.2質量部、全卵(正味)12質量部、水45質量部をミキサーボウルに投入し、縦型ミキサーにて低速で4分、中速で4分混合後、練込油脂(マーガリン)10質量部を投入し、低速で4分、中速で5分混合後、フロアタイム30分(25℃)とった後、2℃で12時間静置した。再びミキサーボウルに投入し、縦型ミキサーにて高速で10分ミキシングし、麩切りを行った。
麩切りしたパン生地は、フロアタイム30分(25℃)とった後、2℃で12時間静置した。次いで、リバースシーターを用いて、空折り4つ折りを1回行ない、この生地上に、製造例1で得られたシート状フラワーペースト50質量部を積置して、更に3つ折りを2回(9層)実施し、パン生地中にペースト状素材であるシート状フラワーペーストが層状にヘテロの形態で含有されている状態とした。
リバースシーターを用いて、厚さ10mmまで最終圧延を行い、幅30mm、長さ120mmの長方形に切り出し、38℃、相対湿度80%、50分ホイロをとった後、固定オーブンにて180℃で13分焼成し、本発明の冷凍喫食用ベーカリー製品Bを得た。
得られた冷凍喫食用ベーカリー製品Bの粗熱を取った後、−40℃で1時間冷凍させ、その後−20℃の冷凍庫で1週間保管したのち、これを冷凍のまま食べたところ、歯切れ、しとり感ともに良好であり、とくにしとり感に優れていた。
得られた冷凍喫食用ベーカリー製品Bの粗熱を取った後、−40℃で1時間冷凍させ、その後−20℃の冷凍庫で1週間保管したのち、これを冷凍のまま食べたところ、歯切れ、しとり感ともに良好であり、とくにしとり感に優れていた。
〔実施例3〕
薄力粉20質量部、強力粉80質量部、イースト5質量部、イーストフード0.1質量部、上白糖20質量部、食塩1.2質量部、全卵(正味)12質量部、水45質量部をミキサーボウルに投入し、縦型ミキサーにて低速で4分、中速で4分混合後、練込油脂(マーガリン)10質量部を投入し、低速で4分、中速で5分混合後、フロアタイム30分(25℃)とった後、2℃で12時間静置した。再びミキサーボウルに投入し、縦型ミキサーにて高速で10分ミキシングし、麩切りを行った。ここに、製造例3で得られた小片状可塑性油脂Aを30質量部加えたのち、さらに低速で1分混合し、パン生地に小片状可塑性油脂Aを分散させた。
フロアタイム30分(25℃)とった後、2℃で12時間静置した。次いで、リバースシーターを用いて、空折り4つ折りを1回行ない、この生地上に、製造例1で得られたシート状フラワーペースト50質量部を積置して、更に3つ折りを2回(9層)実施し、パン生地中にペースト状素材であるシート状フラワーペーストが層状に、また小片状可塑性油脂Aが分散状態でそれぞれヘテロの形態で含有されている状態とした。
薄力粉20質量部、強力粉80質量部、イースト5質量部、イーストフード0.1質量部、上白糖20質量部、食塩1.2質量部、全卵(正味)12質量部、水45質量部をミキサーボウルに投入し、縦型ミキサーにて低速で4分、中速で4分混合後、練込油脂(マーガリン)10質量部を投入し、低速で4分、中速で5分混合後、フロアタイム30分(25℃)とった後、2℃で12時間静置した。再びミキサーボウルに投入し、縦型ミキサーにて高速で10分ミキシングし、麩切りを行った。ここに、製造例3で得られた小片状可塑性油脂Aを30質量部加えたのち、さらに低速で1分混合し、パン生地に小片状可塑性油脂Aを分散させた。
フロアタイム30分(25℃)とった後、2℃で12時間静置した。次いで、リバースシーターを用いて、空折り4つ折りを1回行ない、この生地上に、製造例1で得られたシート状フラワーペースト50質量部を積置して、更に3つ折りを2回(9層)実施し、パン生地中にペースト状素材であるシート状フラワーペーストが層状に、また小片状可塑性油脂Aが分散状態でそれぞれヘテロの形態で含有されている状態とした。
リバースシーターを用いて、厚さ10mmまで最終圧延を行い、幅30mm、長さ120mmの長方形に切り出し、38℃、相対湿度80%、50分ホイロをとった後、固定オーブンにて180℃で13分焼成し、本発明の冷凍喫食用ベーカリー製品Cを得た。
得られた冷凍喫食用ベーカリー製品Cの粗熱を取った後、−40℃で1時間冷凍させ、その後−20℃の冷凍庫で1週間保管したのち、これを冷凍のまま食べたところ、歯切れ、しとり感ともに実施例2で得られた冷凍喫食用ベーカリー製品Bよりも優れていた。
得られた冷凍喫食用ベーカリー製品Cの粗熱を取った後、−40℃で1時間冷凍させ、その後−20℃の冷凍庫で1週間保管したのち、これを冷凍のまま食べたところ、歯切れ、しとり感ともに実施例2で得られた冷凍喫食用ベーカリー製品Bよりも優れていた。
〔実施例4〕
実施例3で使用した小片状可塑性油脂Aを小片状可塑性油脂Bに変更した以外は実施例3と同様の配合及び製法で本発明の冷凍喫食用ベーカリー製品Dを得た。
得られた冷凍喫食用ベーカリー製品Cの粗熱を取った後、−40℃で1時間冷凍させ、その後−20℃の冷凍庫で1週間保管したのち、これを冷凍のまま食べたところ、歯切れ、しとり感ともに良好であり、とくにしとり感は実施例3で得られた冷凍喫食用ベーカリー製品Cよりも優れていた。
実施例3で使用した小片状可塑性油脂Aを小片状可塑性油脂Bに変更した以外は実施例3と同様の配合及び製法で本発明の冷凍喫食用ベーカリー製品Dを得た。
得られた冷凍喫食用ベーカリー製品Cの粗熱を取った後、−40℃で1時間冷凍させ、その後−20℃の冷凍庫で1週間保管したのち、これを冷凍のまま食べたところ、歯切れ、しとり感ともに良好であり、とくにしとり感は実施例3で得られた冷凍喫食用ベーカリー製品Cよりも優れていた。
〔実施例5〕
薄力粉20質量部、強力粉80質量部、イースト5質量部、イーストフード0.1質量部、上白糖20質量部、食塩1.2質量部、全卵(正味)12質量部、水45質量部をミキサーボウルに投入し、縦型ミキサーにて低速で4分、中速で4分混合後、練込油脂(マーガリン)10質量部を投入し、低速で4分、中速で5分混合後、フロアタイム30分(25℃)とった後、2℃で12時間静置した。再びミキサーボウルに投入し、縦型ミキサーにて高速で10分ミキシングし、麩切りを行った。ここに、製造例2で得られた小片状フラワーペーストを40質量部加えたのち、さらに低速で1分混合し、パン生地に小片状のフラワーペーストが分散状態でヘテロの形態で含有されている状態とした。
薄力粉20質量部、強力粉80質量部、イースト5質量部、イーストフード0.1質量部、上白糖20質量部、食塩1.2質量部、全卵(正味)12質量部、水45質量部をミキサーボウルに投入し、縦型ミキサーにて低速で4分、中速で4分混合後、練込油脂(マーガリン)10質量部を投入し、低速で4分、中速で5分混合後、フロアタイム30分(25℃)とった後、2℃で12時間静置した。再びミキサーボウルに投入し、縦型ミキサーにて高速で10分ミキシングし、麩切りを行った。ここに、製造例2で得られた小片状フラワーペーストを40質量部加えたのち、さらに低速で1分混合し、パン生地に小片状のフラワーペーストが分散状態でヘテロの形態で含有されている状態とした。
続いて、60gに分割した後、丸め成形をし、38℃、相対湿度80%、50分ホイロをとった後、固定オーブンにて180℃で13分焼成し、本発明の冷凍喫食用ベーカリー製品Eを得た。
得られた冷凍喫食用ベーカリー製品Eの粗熱を取った後、−40℃で1時間冷凍させ、その後−20℃の冷凍庫で1週間保管したのち、これを冷凍のまま食べたところ、歯切れ、しとり感ともに良好であった。
得られた冷凍喫食用ベーカリー製品Eの粗熱を取った後、−40℃で1時間冷凍させ、その後−20℃の冷凍庫で1週間保管したのち、これを冷凍のまま食べたところ、歯切れ、しとり感ともに良好であった。
〔比較例1〕
薄力粉20質量部、強力粉80質量部、イースト5質量部、イーストフード0.1質量部、上白糖20質量部、食塩1.2質量部、全卵(正味)12質量部、水45質量部をミキサーボウルに投入し、縦型ミキサーにて低速で4分、中速で4分混合後、練込油脂(マーガリン)10質量部を投入し、低速で4分、中速で5分混合し、パン生地を得た。
続いて28℃で60分の発酵を行った後、60gに分割し30分ベンチタイムをとった。その後、丸め成形をし、38℃、相対湿度80%、50分ホイロをとった後、固定オーブンにて180℃で13分焼成し、比較例である冷凍喫食用ベーカリー製品Fを得た。
得られた冷凍喫食用ベーカリー製品Fの粗熱を取った後、−40℃で1時間冷凍させ、その後−20℃の冷凍庫で1週間保管したのち、これを冷凍のまま食べたところ、非常に硬くて歯切れも悪く、ぱさついた食感で、しとり感の乏しいものであった。
薄力粉20質量部、強力粉80質量部、イースト5質量部、イーストフード0.1質量部、上白糖20質量部、食塩1.2質量部、全卵(正味)12質量部、水45質量部をミキサーボウルに投入し、縦型ミキサーにて低速で4分、中速で4分混合後、練込油脂(マーガリン)10質量部を投入し、低速で4分、中速で5分混合し、パン生地を得た。
続いて28℃で60分の発酵を行った後、60gに分割し30分ベンチタイムをとった。その後、丸め成形をし、38℃、相対湿度80%、50分ホイロをとった後、固定オーブンにて180℃で13分焼成し、比較例である冷凍喫食用ベーカリー製品Fを得た。
得られた冷凍喫食用ベーカリー製品Fの粗熱を取った後、−40℃で1時間冷凍させ、その後−20℃の冷凍庫で1週間保管したのち、これを冷凍のまま食べたところ、非常に硬くて歯切れも悪く、ぱさついた食感で、しとり感の乏しいものであった。
Claims (4)
- 穀粉類100質量部に対し糖類を固形分として10質量部超含有し、麩切りされているパン生地を焼成してなる、冷凍喫食用ベーカリー製品。
- 上記パン生地中に、可塑性油脂及び/又はペースト状素材をヘテロの形態で含有することを特徴とする、請求項1記載の冷凍喫食用ベーカリー製品。
- 上記可塑性油脂が小片状油脂である、請求項2に記載の冷凍喫食用ベーカリー製品。
- 上記ペースト状素材がフラワーペーストである請求項2又は3に記載の冷凍喫食用ベーカリー製品。
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JP2016089086A JP2017195818A (ja) | 2016-04-27 | 2016-04-27 | 冷凍喫食用ベーカリー製品 |
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