JP2017195061A - 照明装置及び車両用前照灯 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数を増加することなく色ムラを低減し得る照明装置及び車両用前照灯を提供する。
【解決手段】照明装置(1A)は、レーザ素子(2a)から出射されたレーザ光(L1)を受けて励起される蛍光体粒子を含む蛍光体発光部(12a)と、蛍光体発光部(12a)から放出される光を投光するパラボラリフレクタ(13)とを備える。蛍光体発光部(12a)は、発光のピーク波長が互いに異なる2種類以上の蛍光体粒子を含有している。蛍光体発光部(12a)とパラボラリフレクタ(13)との相対位置関係は、投光される光の色の分布が均一化されるように設定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、励起光源から出射された励起光を受けて励起される蛍光体粒子を含む蛍光体発光部から放出された光を、投光部を介して投光する照明装置及び車両用前照灯に関するものである。
従来、蛍光体を含有する発光部にレーザ光を照射し、蛍光体を励起することによって白色光源を得る技術が知られている。
例えば特許文献1に開示された車両用灯具100では、図10に示すように、半導体レーザ101と、蛍光体102と、混色部材103と、投影レンズ104とを備えている。そして、半導体レーザ101が近紫外レーザ光L1を放射することによって、蛍光体102は、半導体レーザ101からの近紫外レーザ光L1により、赤色光R、緑色光G及び青色光Bの蛍光L2を発光する。混色部材103は蛍光体102からの蛍光L2を混色して白色光L3とし、この白色光L3は、投影レンズ104によって照射光L4として所定の配光パターンで車両の外部に照射される。
この構成により、車両用灯具100は、混色部材103により、蛍光体102からの複数の色の蛍光L2を混色して白色光L3とする。この結果、混色部材103にて複数の色の蛍光を混色して白色光として色むらをなくすことができるとしている。
特開2015−76200号公報(2015年4月20日公開)
ところで、この種の照明装置においては、発光ピーク波長が異なる複数の蛍光体を混ぜて発光部が形成された場合には、蛍光体の分布に応じた色ムラが投光パターンにも生じる。
しかしながら、上記従来の特許文献1に開示された車両用灯具100では、混色部材103と称される導波路状の部材が蛍光体102の上に設けられており、混色部材103の出射端を疑似的に光源としている。
したがって、特許文献1に開示された車両用灯具100では、色ムラを無くすために、混色部材103が必須であり、その結果、部品点数が増加するという問題点を有している。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、部品点数を増加することなく色ムラを低減し得る照明装置及び車両用前照灯を提供することにある。
本発明の一態様における照明装置は、上記課題を解決するために、励起光源から出射された励起光を受けて励起される蛍光体粒子を含む蛍光体発光部と、上記蛍光体発光部から放出される光を投光する投光部とを備え、上記蛍光体発光部は、発光のピーク波長が互いに異なる2種類以上の蛍光体粒子を含有していると共に、上記蛍光体発光部と上記投光部との相対位置関係は、投光される光の色の分布が均一化されるように設定されていることを特徴としている。
本発明の一態様における照明装置は、上記課題を解決するために、励起光源から出射された励起光を受けて励起される蛍光体粒子を含む蛍光体発光部と、上記蛍光体発光部から放出される光を投光する投光部とを備え、上記蛍光体発光部は、発光のピーク波長が互いに異なる2種類以上の蛍光体粒子を含有していると共に、上記投光部は基準点を有し、上記蛍光体発光部の中心位置と上記投光部の基準点の位置とは、互いに異なる位置に配置されていることを特徴としている。
本発明の一態様における照明装置は、上記課題を解決するために、励起光源から出射された励起光を受けて励起される蛍光体粒子を含む蛍光体発光部と、上記蛍光体発光部から放出される光を投光する投光部とを備え、上記蛍光体発光部は、発光のピーク波長が互いに異なる2種類以上の蛍光体粒子を含有していると共に、上記蛍光体発光部と上記投光部との光の経路間には上記蛍光体発光部から放出される光を集光する集光光学系が設けられており、上記集光光学系は、集光された光の色の分布が均一化されるように形状が設定されていることを特徴としている。
本発明の一態様における照明装置は、上記課題を解決するために、励起光源から出射された励起光を受けて励起される蛍光体粒子を含む蛍光体発光部と、上記蛍光体発光部から放出される光を投光する投光部とを備え、上記蛍光体発光部は、発光のピーク波長が互いに異なる2種類以上の蛍光体粒子を含有していると共に、上記蛍光体発光部と上記投光部との光の経路間には上記蛍光体発光部から放出される光を集光する集光光学系が設けられており、上記集光光学系は、上記集光光学系の光が集光する第1基準点に配置された前記蛍光体発光部の光源の像を、上記集光光学系の光が集光する第2基準点に結像させるものであると共に、上記第2基準点における上記蛍光体発光部の光源の像は、上記第1基準点に配置された上記蛍光体発光部の光源の像とは異なっていることを特徴としている。
また、本発明の一態様における車両用前照灯は、上記記載の照明装置を備えていることを特徴としている。
本発明の一態様によれば、部品点数を増加することなく色ムラを低減し得る照明装置及び車両用前照灯を提供するという効果を奏する。
(a)は本発明の実施形態1における照明装置の構成を示す断面図であり、(b)は上記照明装置における発光装置の金属ベースに搭載された発光部の構成を示す断面図である。 (a)は上記発光部の構成を示す平面図であり、(b)は上記発光部の構成を示す断面図である。 (a)は上記照明装置における蛍光体発光部の中心位置と投光部の基準点の位置とをずらした場合の投光パターンの色分布を示す図であり、(b)は上記照明装置における蛍光体発光部の中心位置と投光部の基準点の位置とが一致している場合の投光パターンの色分布を示す図である。 本発明の実施形態2における照明装置の構成を示す断面図である。 (a)は上記照明装置における発光装置の発光部の構成を示す平面図であり、(b)は上記発光部の構成を示す側面図である。 本発明の実施形態3における照明装置の構成を示す断面図である。 (a)は上記照明装置における発光部の蛍光体発光部の構成を示す平面図であり、(b)は上記発光部の構成を示す断面図である。 本発明の実施形態4における照明装置の構成を示す断面図である。 (a)は上記照明装置における発光部の蛍光体発光部の構成を示す平面図であり、(b)は上記発光部の構成を示す側面図である。 従来の照明装置の構成を示す断面図である。
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図1〜図3に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
本実施の形態では、本発明の照明装置を、自動車のヘッドランプつまり車両用前照灯に適用した場合を例に挙げて説明する。ただし、本発明に係る照明装置は、自動車以外の前照灯、その他の照明装置に適用することも可能である。すなわち、本実施の形態の照明装置は、前照灯、スポットライト等の特定の方向に光を投光する用途に適している。
(照明装置の構成)
本実施の形態の照明装置1Aの構成を、図1の(a)に基づいて説明する。図1の(a)は本実施の形態における照明装置1Aの構成を示す断面図である。尚、本実施の形態では、投光光学系としてリフレクタ(凹面鏡)を用いた構成についての一例を示しているが、必ずしもこれに限らず、リフレクタと凸レンズとを併用したプロジェクタ型、凸レンズのみで蛍光体発光部の光源像を投影するダイレクトプロジェクション型等の他の構成も同様に適用が可能である。
本実施の形態の照明装置1Aは、図1の(a)に示すように、励起光源としてのレーザ素子2aを有する光源部2と、集光レンズ3と、レーザ素子2aから出射され集光レンズ3にて集光された励起光であるレーザ光L1を遠方に導く導光部材としての光ファイバ4と、光ファイバ4から出射されるレーザ光L1を、折り返しミラー5及び集光レンズ6を介して蛍光体発光部12aに照射し、蛍光又はレーザ光をパラボラリフレクタ13にて反射させて前方に出射する発光装置10とを備えている。
(光源部)
上記光源部2は、図示しないフィンを有する放熱ベースに搭載されたレーザ素子2aを有している。このように、レーザ素子2aは、該レーザ素子2aから発せられる発熱を廃熱するためのヒートシンク及び冷却冶具、並びに通電するための電源系統が接続されて用いられるが、図1の(a)では、省略している。
本実施の形態では、レーザ素子2aは複数設けられている。本実施の形態では、例えば、出力1Wのレーザ素子2aを5個使用している。尚、本実施の形態では、レーザ素子2aは5個等の複数設けられているが、これに限らず、1つのレーザ素子2aであってもよい。
レーザ素子2aは、レーザ光L1を出射するチップからなる発光素子であり、蛍光体発光部12aに含まれる蛍光体を励起する励起光源として機能する。レーザ素子2aは、1チップに1つの発光点を有するものであっても、1チップに複数の発光点であってもよい。レーザ素子2aが出射するレーザ光L1のピーク波長は、例えば380nm以上415nm以下の青紫色の波長領域から選択され、例えば405nmである。尚、波長405nmの光は人間の目には殆ど見えない。
ただし、レーザ素子2aのレーザ光L1のピーク波長はこれに限らず、照明装置1Aの用途又は蛍光体発光部12aに含まれる蛍光体粒子の種類に応じて、適宜選択してよい。例えば、レーザ素子2aは、420nm以上490nm以下の波長範囲にピーク波長を有するいわゆる青色近傍のレーザ光L1を出射してもよい。
励起光として、レーザ光L1を用いることにより、レーザ光L1でない例えば発光ダイオードからの光を用いる場合よりも励起光の照射領域を絞ることができるので、蛍光体発光部12aに含まれる蛍光体を高い光密度で励起することができる。励起光の光密度を高めることにより、蛍光体発光部12aを小型化することができるため、照明装置1Aから投光する投光角を狭くすることができ、より遠方まで照らすことができるようになる。
(光ファイバ)
光ファイバ4は、レーザ素子2aから出射されたレーザ光L1を、集光レンズ3を介して発光部12の蛍光体発光部12aへと導く導光部材である。この光ファイバ4は、レーザ素子2aから出射されたレーザ光L1を受け取る入射端部と、入射端部から入射したレーザ光L1を出射する出射端部とを有している。
光ファイバ4は、中心のコアを、該コアよりも屈折率の低いクラッドで覆った2層構造をしている。コアは、レーザ光L1の吸収損失が殆どない石英ガラス(酸化ケイ素)を主成分とするものである。クラッドは、コアよりも屈折率の低い石英ガラス又は合成樹脂材料を主成分とするものである。例えば、光ファイバ4は、コアの径が200μm、クラッドの径が800μm、開口数NAが0.1の石英製の光ファイバである。光ファイバ4の構造、太さ及び材質は上述したものに限定されず、光ファイバ4の長軸方向に対して垂直な断面が矩形であっても、コアの当該断面が円形であってもよい。
本実施の形態では、光ファイバ4は、入射端部側において、複数の光ファイバ4aを備えており、入射端部がレーザ素子2aの発光点と対向するように、各レーザ素子2aと光学的に結合されている。これらの複数の光ファイバ4aは、光ファイバコンバイナによって1本の光ファイバ4bに融着されている。レーザ素子2aと光ファイバコンバイナとの間で用いられる光ファイバ4aとしては、複数のレーザ素子2aにそれぞれ光学的に結合された複数の光ファイバをバンドル状にしたバンドルファイバであってもよい。
光ファイバ4bは、出射端部近傍において、光ファイバ固定部材によって支持されている。この構成により、出射端部から出射されたレーザ光L1が、折り返しミラー5を介して、蛍光体発光部12aへと導光される。
尚、全ての光ファイバ4が上記円形のコアの光ファイバである必要は必ずしもない。例えば、レーザ素子2aと光ファイバコンバイナとの間で用いられる光ファイバ4は、光ファイバ4の上記断面が円形状であり、コアの径が100μm、クラッドの径が240μm、開口数NAが0.22の石英製のものであるとすることができる。また、例えば、光ファイバコンバイナと光ファイバ固定部材との間で用いられる光ファイバ4は、上記円形コア型の光ファイバであってもよい。さらに、円形のコアの光ファイバではなく、矩形のコアの光ファイバを用いてもよい。
また、光ファイバコンバイナを用いる必要は必ずしもなく、光ファイバ4として、例えば、バンドルファイバを用いるだけであってもよい。この場合、入射端部が各レーザ素子2aと対向するように配置され、出射端部が光ファイバ固定部材によって束ねられてもよい。
さらに、光ファイバ4が複数本用いられる必要は必ずしもなく、1本であってもよい。この場合、レンズやミラー等の部材を用いて、複数のレーザ素子2aから出射されたレーザ光L1を1本の光ファイバ4にカップリングさせてもよい。また、レーザ素子2aと蛍光体発光部12aとを光学的に結合する導光部材として光ファイバ4以外の部材を用いてもよく、導光部材の種類は限定されない。
(折り返しミラー)
折り返しミラー5は、光ファイバ4の出射端部から出射されたレーザ光L1を、ミラーによって反射して光路を変更し、パラボラリフレクタ13の窓部13aを通して蛍光体発光部12aへ導くものである。折り返しミラー5は、レーザ光L1の反射率を高め、レーザ光L1による劣化を防止するために、本実施の形態では、例えば高反射(HR:High Reflect)コートが施されている。このHRコートは、誘電体多層膜からなり、レーザ素子2aのレーザ光L1の波長において、反射率が高くなるように調整されている。
(集光レンズ)
集光レンズ6は、凸レンズからなっており、折り返しミラー5にて反射されたレーザ光L1を発光部12の蛍光体発光部12aに照射するように集光する。
(発光装置)
次に、本実施の形態の照明装置1Aにおける発光装置10の構成について、図1の(a)(b)に基づいて説明する。図1の(b)は上記発光装置の金属ベースに搭載された発光部の構成を示す拡大断面図である。
発光装置10は、図1の(a)(b)に示すように、金属ベース11と、この金属ベース11に搭載された発光部12と、パラボラリフレクタ13とを備えている。
金属ベース11は、銅からなっており、発光部12が配置される側の表面にはアルミニウムが蒸着されている。また、その裏側には、例えば、長さ30mm、幅1mmの図示しないフィンが、5mm間隔で設けられており、蛍光体発光部12aにて発生した熱を逃がすようになっている。
パラボラリフレクタ13は、発光部12の後述する蛍光体発光部12aから出射された光をパラボラ状の反射板によって投光するものである。パラボラリフレクタ13には、窓部13aが形成されており、前述したように、折り返しミラー5にて反射されたレーザ光L1がこの窓部13aを介して発光装置10内に侵入し、蛍光体発光部12aに入射されるようになっている。窓部13aは、例えば、半径30mmの半円であり、パラボラリフレクタ13の奥行きは30mmである。
(発光部)
次に、発光部12の構成について、図1の(a)(b)及び図2の(a)(b)に基づいて説明する。図2の(a)は発光部12の構成を示す平面図であり、図2の(b)は発光部12の構成を示す断面図である。
発光部12は、前述したように、金属ベース11の表面に固定されている。この発光部12は、図2の(a)(b)に示すように、方形の支持台12cと、この支持台12cの上面における中央部に設けられた蛍光体発光部12aと、蛍光体発光部12aの周囲に設けられた反射性部材12bとからなっている。
上記方形の支持台12cは、アルミニウム等の金属基板からなっている。また、上記反射性部材12bは、TiOを含有する白色の部材にてなっている。
蛍光体発光部12aは、バインダー材料に蛍光体粒子が混入されている板状部材(直方体形状の部材)であり、例えば、平面形状が0.5mm×0.5mmの矩形に成形されている。蛍光体発光部12aには、複数の蛍光体粒子が含有されており、レーザ素子2aからのレーザ光L1の照射を受けて励起され、白色の蛍光を発する。そして、発せられた白色の蛍光は投光光学系としてのパラボラリフレクタ13にて所望の方向へ投光される。
本実施の形態では、投光光学系としてはパラボラリフレクタ13等の凹面鏡からなるリフレクタを用いることができる。ただし、必ずしもこれに限らず、例えばレンズや、リフレクタとレンズとの組み合わせ等、公知の任意の光学系を適用することができる。
次に、上記蛍光体発光部12aに混入される上記蛍光体粒子として、本実施の形態では、平均粒径(D50)10μmの青色発光蛍光体粒子(BAM蛍光体)と、平均粒径(D50)8μmの緑色発光蛍光体粒子(β−SiAlON蛍光体)と、平均粒径(D50)5μmの赤色発光蛍光体粒子(CASN蛍光体)との3種類の蛍光体粒子が混入されたものを使用している。
各蛍光体粒子は、粒子同士又は粒子と下地の材料とを、SiO又はTiOからなるバインダー材料にて固着させた構成である。構成材料には有機物は含有されない。
この蛍光体発光部12aにおいては、波長405nmのレーザ光L1により3種類の蛍光体粒子がそれぞれ励起され、青色、緑色及び赤色の発光が生じ、それらが混合されて白色となる。
蛍光体発光部12aは、蛍光体粒子同士がバインダー材料にて結着しており、密に積層されている。本実施の形態では、蛍光体発光部12a、集光されたレーザ光L1により 強く励起するために、蛍光体粒子からの発熱が大きい。したがって、蛍光体粒子間の距離を、バインダー材料を介して結着させることにより短くし、蛍光体粒子からの熱を放熱し易くさせている。
ここで、レーザ光L1にて蛍光体発光部12aの蛍光体粒子を励起して白色を得る場合、本実施の形態のように、複数種類の蛍光体粒子を混在させて蛍光体発光部12aを構成したときには、蛍光体発光部12aの内部には複数種類の蛍光体粒子がランダムに位置することになる。その蛍光体発光部12aを上面から見ると、複数種類の複数の蛍光体粒子が、ランダムに表面に露出することになる。これをレーザ光L1で表面から励起すると、蛍光体発光部12a全体から放出される蛍光を混合すると白色になるように蛍光体粒子の配合を調整したとしても、蛍光体発光部12aの最表面においては微小な局所的には蛍光体粒子の複数の単色からなるランダムな配置を反映した、面内でランダムに複数の単色で斑に光る状態となっている。
また、この蛍光体発光部12aのサイズが数mm程度以上の比較的大きい場合には、構成する蛍光体粒子のサイズが相対的に小さくなるために、蛍光体発光部12aの表面における色の分布の影響は小さく、全体として白色で発光していると見ることができる。一方、蛍光体発光部12aのサイズが1mm程度以下の小さい場合には、蛍光体発光部12aのサイズに対して、それを構成する蛍光体粒子のサイズが相対的に大きくなり、無視できなくなる。この結果、蛍光体発光部12aの最表面の複数の色の発光を反映した発光パターンが問題となる。特に、蛍光体発光部12aの表面の輝度分布をそのまま拡大投影するような照明装置の場合には、その影響が無視できない。
そこで、本実施の形態の照明装置1Aでは、この課題に対して、以下のようにして解消している。これを図3の(a)(b)を参照して説明する。図3の(a)は照明装置1Aにおける蛍光体発光部12aの中心位置Cとパラボラリフレクタ13の基準点Pの位置とをずらした場合の投光パターンの色分布を示す図であり、(b)は照明装置1Aにおける蛍光体発光部12aの中心位置Cとパラボラリフレクタ13の基準点Pの位置とが一致している場合の投光パターンの色分布を示す図である。尚、図3(a)(b)は、照明装置1Aから10m離れた位置に設置されたスクリーンに向かって投光された投光パターンにおいて、スクリーン上の投光パターンの中心を通る水平な直線の上における投光パターンの光強度分布を特定波長毎に測定したものである。光強度分布は、450nm(青色)、540nm(緑色)、650nm(赤色)の3つの波長にて測定されている。また、図3(a)(b)において、縦軸は光強度を示し、横軸はスクリーン上の水平方向の測定位置を示す。
すなわち、図1の(a)に示すように、蛍光体発光部12aにおいてレーザ光L1にて励起される位置つまり蛍光体発光部12aの中心位置Cが、パラボラリフレクタ13の基準点Pから+z方向にシフトした位置となるように配置している。尚、+z方向とは、投光方向、具体的には、図1において右側をいう。
これにより、パラボラリフレクタ13からターゲットであるスクリーンや路面等に投光されたときの投光パターンには蛍光体発光部12aの表面の発光パターンつまり近視野像が明瞭にターゲットに結像されることがなく。その結果、複数の発光ピークの異なる蛍光体粒子からの発光色が混在して投影され、均一化された白色光を投光することができるものとなる。
ここで、投光光学系の基準点とは、例えば投光光学系が本実施の形態のようにパラボラリフレクタ13であれば、その光学的な焦点位置のことを示す。また、所望の投光パターンを得るために設計された自由曲面又はマルチファセットミラー等であれば、その所望の投光パターンを、光源の近視野像が結像されることによって実現することができるときの光源位置に相当すると考えてよい。
換言すれば、投光光学系の基準点とは、基準点に光源が存在する場合に、投光パターンに光源の像が結像される点である。
ここで、仮に、光源である蛍光体発光部12aの中心位置Cがパラボラリフレクタ13の基準点Pに一致している場合には、図3の(b)に示すように、投光される光の色の分布が斑になる。詳細には、青色、緑色及び赤色の波長毎の位置分布が異なっており、位置毎に色の混合割合が異なる。その結果、目視においても均一な白色とはなっておらず、斑な色分布となる。
これに対して、本実施の形態のように、光源である蛍光体発光部12aの中心位置Cがパラボラリフレクタ13の基準点Pに対してずれている場合には、図3の(a)に示すように、青色、緑色及び赤色の波長毎の位置分布が凡そ一致しており、目視でも均一な白色の投光パターン、つまり投光される光の色の分布が均一化されたものとなっている。
このように、本実施の形態の照明装置1Aは、励起光源としてのレーザ素子2aから出射された励起光としてのレーザ光L1を受けて励起される蛍光体粒子を含む蛍光体発光部12aと、蛍光体発光部12aから放出される光を投光する投光部としてのパラボラリフレクタ13とを備え、蛍光体発光部12aは、発光のピーク波長が互いに異なる2種類以上の蛍光体粒子を含有していると共に、蛍光体発光部12aとパラボラリフレクタ13との相対位置関係は、投光される光の色の分布が均一化されるように設定されている。
すなわち、蛍光体発光部12aとパラボラリフレクタ13との相対位置関係として、例えば、蛍光体発光部12aの中心位置Cとパラボラリフレクタ13の基準点Pの位置とをずらすことによって、パラボラリフレクタ13から投光される投光パターンがボケ、投光される光の色の分布が均一化され、色ムラを抑制することができる。
したがって、部品点数を増加することなく色ムラを低減し得る照明装置1Aを提供することができる。
また、本実施の形態の照明装置1Aでは、パラボラリフレクタ13は基準点Pを有し、基準点Pに光源である蛍光体発光部12aが存在する場合に投光される光の色の分布が斑になると共に、蛍光体発光部12aの中心位置Cとパラボラリフレクタ13の基準点Pの位置とは、互いに異なる位置に配置されている。尚、基準点Pに光源である蛍光体発光部12aが存在する場合には、光源の像が投光部の外部に結像される。
これにより、パラボラリフレクタ13から投光される投光パターンがボケ、投光される光の色の分布が均一化され、色ムラを抑制することができる。
また、本実施の形態の照明装置1Aは、蛍光体発光部12aの中心位置Cとパラボラリフレクタ13の基準点Pの位置とは、パラボラリフレクタ13から投光される光の主たる投光方向に平行な方向に互いに位置が異なる。
これにより、パラボラリフレクタ13から投光される投光パターンがボケ、投光される光の色の分布が均一化され、確実に色ムラを抑制することができる。
また、本実施の形態の照明装置1Aでは、蛍光体発光部12aの中心位置Cとパラボラリフレクタ13の基準点Pの位置との間隔は、パラボラリフレクタ13の焦点深度よりも大きい。
この結果、パラボラリフレクタ13から投光される投光パターンが確実にボケ、投光される光の色の分布が確実に均一化され、確実に色ムラを抑制することができる。
尚、本実施の形態においては、蛍光体発光部12aの中心位置Cとパラボラリフレクタ13の基準点Pの位置との間隔は、例えば0.8mmとした。パラボラリフレクタ13の焦点深度から、蛍光体発光部12aの中心位置Cとパラボラリフレクタ13の基準点Pの位置との間隔を設定してもよい。
また、焦点深度の範囲内であれば投光パターンは斑に観察され、焦点深度の範囲外であれば投光パターンの斑は大幅に減少する。そのため、目視によりその臨界点を見極めて、蛍光体発光部12aの中心位置Cとパラボラリフレクタ13の基準点Pの位置との間隔を設定してもよい。
さらに、蛍光体発光部12aの中心位置Cとパラボラリフレクタ13の基準点Pの位置との間隔を少なくとも焦点深度以上とすることによって、パラボラリフレクタ13から投光される投光角を小さく保ちつつ、確実に色ムラを抑制することができる。
また、本実施の形態の車両用前照灯は、本実施の形態の照明装置1Aを備えている。これにより、部品点数を増加することなく色ムラを低減し得る照明装置1Aを備えた車両用前照灯を提供することができる。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について図4及び図5に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態1の照明装置1Aは、蛍光体発光部12aにおいて主に照明光を取り出す面と同じ面に励起用のレーザ光L1を照射する所謂反射させる反射型の発光装置10であった。また、投光部は、パラボラリフレクタ13にてなっていた。これに対して、本実施の形態の照明装置1Bは、蛍光体発光部12aにおいて主に照明光を取り出す面と反対側の面に励起用のレーザ光L1を照射する所謂透過型の発光装置20である点、及び投光部が投光用レンズ23からなっている点が異なっている。
本実施の形態の照明装置1Bの構成について、図4及び図5の(a)(b)に基づいて説明する。図4は、本実施形態2における照明装置1Bの構成を示す断面図である。図5の(a)は、上記照明装置1Bにおける発光装置20の発光部22の構成を示す平面図であり、図5の(b)は発光部22の構成を示す側面図である。
本実施の形態の照明装置1Bは、図4に示すように、図示しないレーザ素子2aから出射されたレーザ光L1を光ファイバ4に通し、光ファイバ4から出射したレーザ光L1を、集光レンズ6を通して透明基板21の背面側から入射させる。この透明基板21の前面側の中央には後述する蛍光体発光部22aを有する発光部22が設けられている。このため、レーザ光L1は、蛍光体発光部22aに入射する。この蛍光体発光部22aには、蛍光体粒子が混入されているので、レーザ光L1により励起されて蛍光体粒子から発生される蛍光が蛍光体発光部22aから放射される。
本実施の形態では、蛍光体発光部22aの前方に、投光部としての非球面平凸レンズからなる投光用レンズ23が設けられているので、蛍光体発光部22aから放射された光は、投光用レンズ23を通して外部に投光されるようになっている。
ここで、本実施の形態の発光部22は、図5の(a)(b)に示すように、蛍光体発光部22aを有している。この蛍光体発光部22aは、1.0mmφの円形であり、透明基板21上に形成されている。透明基板21としては、ガラス又はサファイアなどの部材を用いることができる。
上記蛍光体発光部22aには、本実施の形態では、2種類の蛍光体粒子が含有されている。具体的には、平均粒径15μmの青色発光蛍光体粒子(BAM蛍光体)と平均粒径20μmの黄色発光蛍光体粒子(YAG蛍光体)とが含有されている。
蛍光体発光部22aは、蛍光体粒子同士又は蛍光体粒子と下地の材料とを、無機ガラスからなるバインダー材料にて固着させた構成である。構成材料には有機物は含有されない。
本実施の形態では、波長405nmのレーザ光L1により上記青色発光蛍光体粒子が励起されると共に、青色光により黄色発光蛍光体粒子が励起され、青色及び黄色の発光が生じ、それが混合されて白色となる。
蛍光体発光部22aは、蛍光体粒子同士がバインダーで結着しており、密に積層されている。
ところで、レーザ光L1にて蛍光体発光部22aの蛍光体粒子を励起して白色を得る場合、本実施の形態のように、複数種類の蛍光体粒子を混在させて蛍光体発光部22aを構成したときには、蛍光体発光部22aの内部には複数種類の蛍光体粒子がランダムに位置することになる。その蛍光体発光部22aを見ると、複数種類の複数の蛍光体粒子が、ランダムに表面に露出することになる。これをレーザ光L1で裏面から励起すると、蛍光体発光部22a全体から放出される蛍光を混合すると白色になるように蛍光体粒子の配合を調整したとしても、蛍光体発光部22aの最前面においては微小な局所的には蛍光体粒子の複数の単色からなるランダムな配置を反映した、面内でランダムに複数の単色で斑に光る状態となっている。
また、この蛍光体発光部22aのサイズが数mm程度以上の比較的大きい場合には、構成する蛍光体粒子のサイズが相対的に小さくなるために、蛍光体発光部22aの表面における色の分布の影響は小さく、全体として白色で発光していると見ることができる。一方、蛍光体発光部22aのサイズが1mm程度以下の小さい場合には、蛍光体発光部22aのサイズに対して、それを構成する蛍光体粒子のサイズが相対的に大きくなり、無視できなくなる。この結果、蛍光体発光部22aの最前面の複数の色の発光を反映した発光パターンが問題となる。特に、蛍光体発光部22aの前面の輝度分布をそのまま拡大投影するような照明装置の場合には、その影響が無視できない。
そこで、本実施の形態の照明装置1Bでは、図4に示すように、蛍光体発光部22aにおいてレーザ光L1にて励起される位置つまり蛍光体発光部22aの中心位置Cが、投光部としての投光用レンズ23の基準点Pから−z方向にシフトした位置となるように配置している。尚、−z方向とは、投光方向具体的には、図4において左側をいう。
これにより、投光用レンズ23からターゲットであるスクリーンや路面等に投光されたときの投光パターンには蛍光体発光部22aの表面の発光パターンつまり近視野像が明瞭にターゲットに結像されることがなく。その結果、複数の発光ピークの異なる蛍光体粒子からの発光色が混在して投影され、均一化された白色光を投光することができるものとなる。
ここで、投光光学系の基準点とは、例えば投光光学系が本実施の形態のように投光用レンズ23であれば、その光学的な焦点位置がその一例となる。また、所望の投光パターンを得るために設計された自由曲面又はマルチファセットミラー等であれば、その所望の投光パターンを、光源の近視野像が結像されることによって実現することができるときの光源位置に相当すると考えてよい。
換言すれば、投光光学系の基準点とは、基準点に光源が存在する場合に、投光パターンに光源の像が結像される点である。
ここで、仮に、光源である蛍光体発光部22aの中心位置Cが投光用レンズ23の基準点Pに一致している場合には、投光される光の色の分布が斑になる。詳細には、青色、黄色の波長毎の位置分布が異なっており、位置毎に色の混合割合が異なる。その結果、目視においても均一な白色とはなっておらず、斑な色分布となる。
これに対して、本実施の形態のように、光源である蛍光体発光部22aの中心位置Cが投光用レンズ23の基準点Pに対してずれている場合には、青色、黄色の波長毎の位置分布が凡そ一致しており、目視でも均一な白色の投光パターン、つまり投光される光の色の分布が均一化されたものとなっている。
〔実施の形態3〕
本発明のさらに他の実施の形態について図6及び図7に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1及び実施の形態2と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1及び実施の形態2の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態1の照明装置1Bは、透過型の発光装置20を備えると共に、投光部は投光用レンズ23からなっていた。これに対して、本実施の形態の照明装置1Cの発光装置30では、透過型の発光装置30を備える点は同じであるが、投光部がパラボラリフレクタ33を使用している点が異なっている。
本実施の形態の照明装置1Cの構成について、図6及び図7の(a)(b)に基づいて説明する。図6は、本実施の形態における照明装置1Cの構成を示す断面図である。図7の(a)は、照明装置1Cにおける発光装置30の発光部32の構成を示す平面図であり、図7の(b)は発光部32の構成を示す断面図である。
本実施の形態の照明装置1Cは、図6に示すように、レーザ素子2aから出射されたレーザ光L1を、集光レンズ6を通して透明基板31の背面側から入射させる。この透明基板31の上面側の中央には蛍光体発光部32aを有する発光部32が設けられている。このため、レーザ光L1は蛍光体発光部32aに入射する。この蛍光体発光部32aには、蛍光体粒子が混入されているので、レーザ光L1により励起されて蛍光体粒子から発生される蛍光と、発光部32で散乱されたレーザ光L1とが一緒になって蛍光体発光部32aから放射される。すなわち、本実施の形態では、レーザ素子2aから波長450nmのレーザ光L1が出射され、このレーザ光L1は、蛍光体発光部32aの蛍光体粒子を励起すると共に、蛍光と混合されることによって、白色の光が放出されるようになる。
本実施の形態では、蛍光体発光部32aの前方に、投光部としてのパラボラリフレクタ33が設けられているので、蛍光体発光部32aから放射された光は、パラボラリフレクタ33を通して外部に投光されるようになっている。
尚、本実施の形態では、投光部としてのパラボラリフレクタ33を使用しているが、必ずしもこれに限らず、他の自由曲面を有する凹面鏡からなるリフレクタを用いることができる。或いは、例えばレンズや、リフレクタとレンズとの組み合わせ等、公知の任意の光学系を適用することができる。また、レーザ素子2aから蛍光体発光部32aまでの光路について、必ずしも本実施の形態の構成にする必要はなく、例えば、レーザ素子2aからの出力が光ファイバ4等を通して蛍光体発光部32aに照射される構成であってもよい。
ここで、本実施の形態の発光部32は、図7の(a)(b)に示すように、蛍光体発光部32aを有している。この蛍光体発光部32aは、2.0mmφの円形であり、透明基板31の開口に設けられている。透明基板31は、アルミニウムからなる金属製の保持部材としての機能を有している。
上記蛍光体発光部32aには、本実施の形態では、2種類の蛍光体粒子が含有されている。具体的には、平均粒径10μmの緑色発光蛍光体粒子(β−SiAlON蛍光体)と平均粒径5μmの赤色発光蛍光体粒子(CASN蛍光体)とが含有されている。
蛍光体発光部32aは、蛍光体粒子を焼結し、板状のセラミックとした構成である。構成材料には有機物は含有されない。
本実施の形態では、波長450nmのレーザ光L1により上記緑色発光蛍光体粒子及び赤色発光蛍光体粒子がそれぞれ励起され、散乱されたレーザ光L1による青色と、緑色発光蛍光体粒子から発せられる緑色の発光と、赤色発光蛍光体粒子から発せられる赤色の発光が生じ、それが混合されて白色となる。
蛍光体発光部32aは、蛍光体粒子同士が焼結されており、密に積層されている。
ところで、レーザ光L1にて蛍光体発光部32aの蛍光体粒子を励起して白色を得る場合、本実施の形態のように、複数種類の蛍光体粒子を混在させて蛍光体発光部32aを構成したときには、蛍光体発光部32aの内部には複数種類の蛍光体粒子がランダムに位置することになる。その蛍光体発光部32aを見ると、複数種類の複数の蛍光体粒子が、ランダムに表面に露出することになる。これをレーザ光L1で裏面から励起すると、蛍光体発光部32a全体から放出される蛍光を混合すると白色になるように蛍光体粒子の配合を調整したとしても、蛍光体発光部32aの最上面においては微小な局所的には蛍光体粒子の複数の単色からなるランダムな配置を反映した、面内でランダムに複数の単色で斑に光る状態となっている。
また、この蛍光体発光部32aのサイズが数mm程度以上の比較的大きい場合には、構成する蛍光体粒子のサイズが相対的に小さくなるために、蛍光体発光部32aの表面における色の分布の影響は小さく、全体として白色で発光していると見ることができる。一方、蛍光体発光部32aのサイズが1mm程度以下の小さい場合には、蛍光体発光部32aのサイズに対して、それを構成する蛍光体粒子のサイズが相対的に大きくなり、無視できなくなる。この結果、蛍光体発光部32aの最前面の複数の色の発光を反映した発光パターンが問題となる。特に、蛍光体発光部32aの前面の輝度分布をそのまま拡大投影するような照明装置の場合には、その影響が無視できない。
そこで、本実施の形態の照明装置1Cでは、図6に示すように、蛍光体発光部32aにおいてレーザ光L1にて励起される位置つまり蛍光体発光部32aの中心位置Cが、投光部としての投光用レンズ23の基準点Pから−z方向にシフトした位置となるように配置している。尚、−z方向とは、投光方向具体的には、図6において左側をいう。
これにより、パラボラリフレクタ33からターゲットであるスクリーンや路面等に投光されたときの投光パターンには蛍光体発光部32aの表面の発光パターンつまり近視野像が明瞭にターゲットに結像されることがなく。その結果、複数の発光ピークの異なる蛍光体粒子からの発光色が混在して投影され、均一化された白色光を投光することができるものとなる。
ここで、投光光学系の基準点とは、例えば投光光学系が本実施の形態のようにパラボラリフレクタ33であれば、その光学的な焦点位置が一例となる。また、所望の投光パターンを得るために設計された自由曲面又はマルチファセットミラー等であれば、その所望の投光パターンを、光源の近視野像が結像されることによって実現することができるときの光源位置に相当すると考えてよい。
換言すれば、投光光学系の基準点とは、基準点に光源が存在する場合に、投光パターンに光源の像が結像される点である。
ここで、仮に、光源である蛍光体発光部32aの中心位置Cがパラボラリフレクタ33の基準点Pに一致している場合には、投光される光の色の分布が斑になる。詳細には、青色、緑色及び赤色の波長毎の位置分布が異なっており、位置毎に色の混合割合が異なる。その結果、目視においても均一な白色とはなっておらず、斑な色分布となる。
これに対して、本実施の形態のように、光源である蛍光体発光部32aの中心位置Cがパラボラリフレクタ33の基準点Pに対してずれている場合には、青色、緑色及び赤色の波長毎の位置分布が凡そ一致しており、目視でも均一な白色の投光パターン、つまり投光される光の色の分布が均一化されたものとなっている。
〔実施の形態4〕
本発明のさらに他の実施の形態について図8及び図9に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1及〜実施の形態3と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1〜実施の形態3の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態の照明装置1Dは、図8に示すように、投光部が投光用レンズ44にてなり、蛍光体発光部42aと投光用レンズ44との間に集光光学系としての凹面リフレクタ43が設けられたプロジェクタ型の照明装置となっている点が前記実施の形態1〜3の照明装置1A〜1Cと異なっている。
本実施の形態の照明装置1Dの構成について、図8及び図9の(a)(b)に基づいて説明する。図8は、本実施の形態における照明装置1Dの構成を示す断面図である。図9の(a)は、照明装置1Dにおける発光装置40の発光部42の構成を示す平面図であり、図9の(b)は発光部42の構成を示す側面図である。
本実施の形態の照明装置1Dは、図8に示すように、投光部が投光用レンズ44にてなり、蛍光体発光部42aと投光用レンズ44との光の経路の間に集光光学系としての凹面リフレクタ43が設けられたプロジェクタ型の照明装置となっている。
また、光源部2は、出力1Wのレーザ素子2aを3個用いている。
上記照明装置1Dでは、レーザ素子2aから出射されたレーザ光L1を凸レンズからなる集光レンズ3を介して複数の光ファイバ4に結合させる。複数の光ファイバ4は束ねられ、その出力は折り返しミラー5と凸レンズからなる集光レンズ6を介して凹面鏡からなるパラボラリフレクタ43に設けられた穴を通して蛍光体発光部42aに照射される。尚、上記の説明では、レーザ素子2aからの出力を光ファイバ4等を通して蛍光体発光部42aに照射される構成を一例として示したが、レーザ素子2aからの出力を別の光学系を通して蛍光体発光部42aに照射してもよい。
ここで、蛍光体発光部42aは以降に述べる構成により複数の蛍光体粒子が含有されており、レーザ素子2aからのレーザ光L1の照射を受けて励起され、白色の蛍光を発する。発せられた白色の蛍光は、集光光学系としての凹面リフレクタ43を介して投光光学系としての非球面平凸レンズからなる投光用レンズ44にて所望の方向へ投光される。
ここで、本実施の形態の発光部42における蛍光体発光部42aは、図9の(a)(b)に示すように、0.3×1.0mmの矩形に成形されている。上記蛍光体発光部42aは、窒化アルミニウムからなる高熱伝導性基板であるセラミックベース41の上に搭載されている。
上記蛍光体発光部42aには、本実施の形態では、2種類の蛍光体粒子が含有されている。具体的には、平均粒径8μmの黄色発光蛍光体粒子(YAG:Ce蛍光体)と平均粒径5μmの赤色発光蛍光体粒子(CASN蛍光体)とが含有されている。
蛍光体発光部42aは、蛍光体粒子同士又は粒子と下地の材料とを、SiO又はTiOからなるバインダー材料にて固着させた構成となっている。構成材料には有機物は含有されない。
本実施の形態では、波長450nmのレーザ光L1により上記黄色発光蛍光体粒子及び赤色発光蛍光体粒子がそれぞれ励起され、黄色及び赤色の発光が生じ、それらと波長450nmの青色のレーザ光L1が散乱されたものとが混合されて白色となる。すなわち、本実施の形態では、レーザ素子2aの発振波長として可視光である450nmを用いており、レーザ素子2aからのレーザ光L1も白色の照明光の一成分として利用している点が、前記実施の形態1〜実施の形態2と異なっている。
ところで、レーザ光L1にて蛍光体発光部42aの蛍光体粒子を励起して白色を得る場合、本実施の形態のように、複数種類の蛍光体粒子を混在させて蛍光体発光部42aを構成したときには、蛍光体発光部42aの内部には複数種類の蛍光体粒子がランダムに位置することになる。その蛍光体発光部42aを見ると、複数種類の複数の蛍光体粒子が、ランダムに表面に露出することになる。これをレーザ光L1で励起すると、蛍光体発光部42a全体から放出される蛍光を混合すると白色になるように蛍光体粒子の配合を調整したとしても、蛍光体発光部42aの最上面においては微小な局所的には蛍光体粒子の複数の単色からなるランダムな配置を反映した、面内でランダムに複数の単色で斑に光る状態となっている。
また、この蛍光体発光部42aのサイズが数mm程度以上の比較的大きい場合には、構成する蛍光体粒子のサイズが相対的に小さくなるために、蛍光体発光部42aの表面における色の分布の影響は小さく、全体として白色で発光していると見ることができる。一方、蛍光体発光部42aのサイズが1mm程度以下の小さい場合には、蛍光体発光部42aのサイズに対して、それを構成する蛍光体粒子のサイズが相対的に大きくなり、無視できなくなる。この結果、蛍光体発光部42aの最上面の複数の色の発光を反映した発光パターンが問題となる。特に、蛍光体発光部42aの上面の輝度分布をそのまま拡大投影するような照明装置の場合には、その影響が無視できない。
そこで、本実施の形態の照明装置1Dでは、図8に示すように、集光光学系としての凹面鏡からなる凹面リフレクタ43と投光光学系としての非球面平凸レンズからなる投光用レンズ44とを併用している。
通常、このような構成を実現するためには、凹面鏡として楕円ミラー(回転楕円体の内壁の一部分)を用いることができる。すなわち、発光点である蛍光体発光部42aを楕円ミラーの第1基準点P1である第1焦点位置に配置すると、その光源像が楕円ミラーの第2基準点P2である第2焦点に結像され、その第2基準点P2を凸レンズからなる投光用レンズ44の焦点位置に配置することにより楕円ミラーの第2基準点P2の光源像を遠方に投光することができるものである。このような構成においては、楕円ミラー及び凸レンズの焦点位置を基準点と呼ぶことができる。
ここで、本実施の形態では、凹面鏡として用いた楕円ミラーとして、理想的な回転楕円体の内壁の一部を用いるのではなく、変形された回転楕円体の内壁の一部を用いた凹面リフレクタ43としている。
これにより、凹面鏡である凹面リフレクタ43の第2基準点P2に結像される光源像は第1基準点P1にある実際の光源の発光パターンが変形されたものとなる。ここで、凹面リフレクタ43について、回転楕円体の内壁のミラーのカーブを調整することによって、第2基準点P2に結像される蛍光体発光部42aの光源像を、第1基準点P1に配置された光源の色ムラが無くなり均一に混色されるようにすることができる。具体的には、例えば、光学シミュレーションを用いて色ムラが無くなるようにミラーの形状を最適化することが可能である。
そして、投光光学系として、凹面リフレクタ43の第2基準点P2の位置にできる光源像を投影するように非球面平凸レンズからなる投光用レンズ44を配置する。本実施の形態では、凹面リフレクタ43の第2基準点P2が非球面平凸レンズからなる投光用レンズ44の焦点位置つまり非球面平凸レンズの基準点になるように投光用レンズ44を配置している。
これにより、投光光学系である凹面リフレクタ43からターゲットであるスクリーン又は路面等に照らされた際の投光パターンには蛍光体発光部42aの表面の発光パターンである近視野像がくっきりとターゲットに結像されることがなくなる。その結果、複数の発光ピークの異なる蛍光体粒子からの発光色が混在して投影され、均一化された白色光を投光することができるようになる。
このように、本実施の形態の照明装置1Dは、蛍光体発光部42aと投光部としての投光用レンズ44との間には蛍光体発光部42aから放出される光を集光する集光光学系としての凹面リフレクタ43が設けられていると共に、凹面リフレクタ43は、集光された光の色の分布が均一化されるように形状が設定されている。
したがって、色の分布が均一化された光を投光部から投光することにより、均一な色の光を投光することができる。
また、本実施の形態の照明装置1Dでは、凹面リフレクタ43は、凹面リフレクタ43の光が集光する第1基準点P1に配置された蛍光体発光部42aの光源の像を、凹面リフレクタ43の光が集光する第2基準点P2に結像させるものであると共に、第2基準点P2における蛍光体発光部42aの光源の像は、第1基準点P1に配置された蛍光体発光部42aの光源の像とは異なっている。
これにより、確実に、色の分布が均一化された光を投光部から投光することができ、均一な色の光を投光することができる。
すなわち、実施の形態1〜実施の形態3の照明装置1A〜1Cでは、光源である蛍光体発光部12a・22a・32aをパラボラリフレクタ13・投光用レンズ23・パラボラリフレクタ33の基準点Pからずらして配置することにより光源の色を均一化する構成としていた。これに対して、本実施の形態の照明装置1Dでは、光源である蛍光体発光部12aから放出される光を一旦集光する凹面リフレクタ43をベースに、その凹面リフレクタ43を変形させることによって集光された光源の像を変形させ、その結果、光源の像の色が均一化される構成となっている。そして、さらに別途投光用レンズ44を準備することにより、色が均一化された光源の像を投光する。これにより、均一な色の光を投光することができるものとなっている。
〔まとめ〕
本発明の態様1における照明装置1A〜1Cは、励起光源(レーザ素子2a)から出射された励起光(レーザ光L1)を受けて励起される蛍光体粒子を含む蛍光体発光部12a・22a・32aと、上記蛍光体発光部12a・22a・32aから放出される光を投光する投光部(パラボラリフレクタ13・投光用レンズ23・パラボラリフレクタ33)とを備え、上記蛍光体発光部12a・22a・32aは、発光のピーク波長が互いに異なる2種類以上の蛍光体粒子を含有していると共に、上記蛍光体発光部12a・22a・32aと上記投光部(パラボラリフレクタ13・投光用レンズ23・パラボラリフレクタ33)との相対位置関係は、投光される光の色の分布が均一化されるように設定されていることを特徴としている。
上記の発明によれば、照明装置は、励起光源から出射された励起光を受けて励起される蛍光体粒子を含む蛍光体発光部と、蛍光体発光部から放出される光を投光する投光部とを備え、蛍光体発光部は、発光のピーク波長が互いに異なる2種類以上の蛍光体粒子を含有している。
ところで、この種の照明装置においては、各色の蛍光体を混ぜた場合には、蛍光体の分布に応じた色ムラが投光パターンに生じる。特に、励起光源としてレーザを使用した場合には、蛍光体粒子を含む蛍光体発光部を励起して高輝度光源とするので、発光部を小さくすることができる。このため、蛍光体発光部から放射される光の色ムラが大きくなる。
この原因は、レーザで蛍光体粒子を高い光密度で励起した場合、高輝度であるが故に所定の光束を得ることができる光源サイズが小さくなる。そのため、一つの蛍光体粒子のサイズが光源サイズに占める割合が相対的に大きくなる。その結果、蛍光体粒子のサイズが発光部の全体サイズに対して十分に小さくなく、かつ密に詰まった蛍光体粒子を励起するので、発光部における個々の蛍光体粒子の発光が十分に混ざらず、発光部の表面で色のムラとして観測されるためである。
具体的な現象として、一般に、投光部は基準点を有しており、基準点に光源が存在する場合には、投光される光の色の分布が斑になる。
そこで、本発明では、蛍光体発光部と投光部との相対位置関係は、投光される光の色の分布が均一化されるように設定されている。すなわち、例えば、蛍光体発光部と投光部との相対位置関係として、蛍光体発光部の中心位置と投光部の基準点の位置とをずらすことによって、投光部から投光される投光パターンがボケ、投光される光の色の分布が均一化され、色ムラを抑制することができる。
この場合、本発明では、色ムラを抑制するために、蛍光体発光部と投光部との相対位置関係を変えているだけであり、新たな部品の追加はない。
したがって、部品点数を増加することなく色ムラを低減し得る照明装置を提供することができる。
本発明の態様2における照明装置1A〜1Cは、励起光源(レーザ素子2a)から出射された励起光(レーザ光L1)を受けて励起される蛍光体粒子を含む蛍光体発光部12a・22a・32aと、上記蛍光体発光部12a・22a・32aから放出される光を投光する投光部(パラボラリフレクタ13・投光用レンズ23・パラボラリフレクタ33)とを備え、上記蛍光体発光部12a・22a・32aは、発光のピーク波長が互いに異なる2種類以上の蛍光体粒子を含有していると共に、上記投光部(パラボラリフレクタ13・投光用レンズ23・パラボラリフレクタ33)は基準点Pを有し、上記蛍光体発光部12a・22a・32aの中心位置Cと上記投光部(パラボラリフレクタ13・投光用レンズ23・パラボラリフレクタ33)の基準点Pの位置とは、互いに異なる位置に配置されていることを特徴としている。
これにより、蛍光体発光部の中心位置と投光部の基準点の位置とは、互いに異なる位置に配置されているので、投光部から投光される投光パターンがボケ、投光される光の色の分布が均一化され、色ムラを抑制することができる。
本発明の態様3における照明装置1A〜1Cは、態様2における照明装置において、前記蛍光体発光部12a・22a・32aの中心の位置(中心位置C)と前記投光部(パラボラリフレクタ13・投光用レンズ23・パラボラリフレクタ33)の基準点Pの位置とは、上記投光部(パラボラリフレクタ13・投光用レンズ23・パラボラリフレクタ33)から投光される光の主たる投光方向に平行な方向に互いに位置が異なることが好ましい。
これにより、投光部から投光される投光パターンがボケ、投光される光の色の分布が均一化され、確実に色ムラを抑制することができる。
本発明の態様4における照明装置1A〜1Cは、態様2又は3における照明装置において、前記蛍光体発光部12a・22a・32aの中心の位置(中心位置C)と前記投光部(パラボラリフレクタ13・投光用レンズ23・パラボラリフレクタ33)の基準点Pの位置との間隔は、上記投光部(パラボラリフレクタ13・投光用レンズ23・パラボラリフレクタ33)の焦点深度よりも大きいことが好ましい。
例えば、蛍光体発光部の中心の位置と投光部の基準点の位置とをずらした場合に、そのずらした距離が投光部の焦点深度以下では、投光部から投光される投光パターンがボケることがない。
これに対して、本発明では、前記蛍光体発光部の中心の位置と前記投光部の基準点の位置との間隔は、上記投光部の焦点深度よりも大きい。この結果、投光部から投光される投光パターンが確実にボケ、投光される光の色の分布が確実に均一化され、確実に色ムラを抑制することができる。
本発明の態様5における照明装置1Dは、励起光源(レーザ素子2a)から出射された励起光(レーザ光L1)を受けて励起される蛍光体粒子を含む蛍光体発光部42aと、上記蛍光体発光部42aから放出される光を投光する投光部(投光用レンズ44)とを備え、上記蛍光体発光部42aは、発光のピーク波長が互いに異なる2種類以上の蛍光体粒子を含有していると共に、上記蛍光体発光部42aと上記投光部(投光用レンズ44)との光の経路間には上記蛍光体発光部42aから放出される光を集光する集光光学系(凹面リフレクタ43)が設けられており、上記集光光学系(凹面リフレクタ43)は、集光された光の色の分布が均一化されるように形状が設定されていることを特徴としている。
本発明では、蛍光体発光部から放出される光を一旦集光する集光光学系が設けられており、その集光光学系の形状を変形させることによって蛍光体発光部から放出された像を変形させ、その結果、励起光源の像の色が均一化される構成となっている。
そして、さらに、集光光学系からの光を受けて投光部からその投光パターンが投光される。
したがって、色の分布が均一化された光を投光部から投光することにより、均一な色の光を投光することができるものとなる。
本発明の態様6における照明装置1Dは、励起光源(レーザ素子2a)から出射された励起光(レーザ光L1)を受けて励起される蛍光体粒子を含む蛍光体発光部42aと、上記蛍光体発光部42aから放出される光を投光する投光部(投光用レンズ44)とを備え、上記蛍光体発光部42aは、発光のピーク波長が互いに異なる2種類以上の蛍光体粒子を含有していると共に、上記蛍光体発光部42aと上記投光部(投光用レンズ44)との光の経路間には上記蛍光体発光部42aから放出される光を集光する集光光学系(凹面リフレクタ43)が設けられており、上記集光光学系(凹面リフレクタ43)は、上記集光光学系(凹面リフレクタ43)の光が集光する第1基準点P1に配置された前記蛍光体発光部42aの光源の像を、上記集光光学系(凹面リフレクタ43)の光が集光する第2基準点P2に結像させるものであると共に、上記第2基準点P2における上記蛍光体発光部42aの光源の像は、上記第1基準点P1に配置された上記蛍光体発光部42aの光源の像とは異なっていることを特徴としている。
これにより、集光光学系の第2基準点における蛍光体発光部の光源の像は、集光光学系の第1基準点に配置された蛍光体発光部の光源の像とは異なっているので、確実に、色の分布が均一化された光を投光部から投光することができ、均一な色の光を投光することができる。
すなわち、態様2〜態様5の照明装置では、光源である蛍光体発光部を投光部の基準点からずらして配置することにより光源の色を均一化する構成としていた。これに対して、態様6の照明装置では、光源である蛍光体発光部から放出される光を一旦集光する集光光学系をベースに、その集光光学系を変形させることによって集光された光源の像を変形させ、その結果、光源の像の色が均一化される構成となっている。そして、さらに別途投光部を準備することにより、色が均一化された光源の像を投光する。これにより、均一な色の光を投光することができるものとなっている。
本発明の態様7における車両用前照灯は、態様1〜6のいずれか1に記載の照明装置1A〜1Dを備えていることを特徴としている。
上記の発明によれば、部品点数を増加することなく色ムラを低減し得る照明装置を備えた車両用前照灯を提供することができる。
尚、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1A〜1D 照明装置
2a レーザ素子(励起光源)
3・6 集光レンズ
4 光ファイバ
5 折り返しミラー
10・20・30・40 発光装置
12・22・32・42 発光部
12a・22a・32a・42a 蛍光体発光部
13・33 パラボラリフレクタ(投光部)
23・44 投光用レンズ
43 凹面リフレクタ
C 中心位置
L1 レーザ光(励起光)
L2 投光
P 基準点
P1 第1基準点
P2 第2基準点

Claims (7)

  1. 励起光源から出射された励起光を受けて励起される蛍光体粒子を含む蛍光体発光部と、
    上記蛍光体発光部から放出される光を投光する投光部とを備え、
    上記蛍光体発光部は、発光のピーク波長が互いに異なる2種類以上の蛍光体粒子を含有していると共に、
    上記蛍光体発光部と上記投光部との相対位置関係は、投光される光の色の分布が均一化されるように設定されていることを特徴とする照明装置。
  2. 励起光源から出射された励起光を受けて励起される蛍光体粒子を含む蛍光体発光部と、
    上記蛍光体発光部から放出される光を投光する投光部とを備え、
    上記蛍光体発光部は、発光のピーク波長が互いに異なる2種類以上の蛍光体粒子を含有していると共に、
    上記投光部は基準点を有し、
    上記蛍光体発光部の中心位置と上記投光部の基準点の位置とは、互いに異なる位置に配置されていることを特徴とする照明装置。
  3. 前記蛍光体発光部の中心の位置と前記投光部の基準点の位置とは、上記投光部から投光される光の主たる投光方向に平行な方向に互いに位置が異なることを特徴とする請求項2に記載の照明装置。
  4. 前記蛍光体発光部の中心の位置と前記投光部の基準点の位置との間隔は、上記投光部の焦点深度よりも大きいことを特徴とする請求項2又は3に記載の照明装置。
  5. 励起光源から出射された励起光を受けて励起される蛍光体粒子を含む蛍光体発光部と、
    上記蛍光体発光部から放出される光を投光する投光部とを備え、
    上記蛍光体発光部は、発光のピーク波長が互いに異なる2種類以上の蛍光体粒子を含有していると共に、
    上記蛍光体発光部と上記投光部との光の経路間には上記蛍光体発光部から放出される光を集光する集光光学系が設けられており、
    上記集光光学系は、集光された光の色の分布が均一化されるように形状が設定されていることを特徴とする照明装置。
  6. 励起光源から出射された励起光を受けて励起される蛍光体粒子を含む蛍光体発光部と、
    上記蛍光体発光部から放出される光を投光する投光部とを備え、
    上記蛍光体発光部は、発光のピーク波長が互いに異なる2種類以上の蛍光体粒子を含有していると共に、
    上記蛍光体発光部と上記投光部との光の経路間には上記蛍光体発光部から放出される光を集光する集光光学系が設けられており、
    上記集光光学系は、上記集光光学系の光が集光する第1基準点に配置された前記蛍光体発光部の光源の像を、上記集光光学系の光が集光する第2基準点に結像させるものであると共に、
    上記第2基準点における上記蛍光体発光部の光源の像は、上記第1基準点に配置された上記蛍光体発光部の光源の像とは異なっていることを特徴とする照明装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の照明装置を備えていることを特徴とする車両用前照灯。
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