JP2017193895A - 波板の取付構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】外観品質を損なうことなく、波板を互いに重ね合わせた部分から室内側へ水が浸入するのをより安価に防止する。
【解決手段】凹凸20a,20bが交互に現れる方向に沿って並設した複数の波板20を一対の支柱10の間に支持させる波板20の取付構造であって、支柱10の間に架け渡すように設けた板受部材30と、波板20の室外に臨む表面において凹部20aとなる部分に凹部20aの延在方向に沿い、かつその全長にわたる部位に配設した板押え部材70と、板押え部材70を介して板受部材30に螺合したネジ部材Sとを備え、板押え部材70には、ネジ部材Sを挟んで両側となる部分に長手方向に沿って延在し、波板20の表面に押圧された外方止水材73が設けてあり、複数の波板20は、室外側に位置される波板20の縁部が外方止水材73の相互間に配置されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、テラスやカーポート等の建築物の周囲壁として適用される波板の取付構造に関するものである。
テラスやカーポート等の建築物には、支柱の相互間に波板を配設することによって前後壁や側壁等の周囲壁を構成するようにしたものが種々提供されている。波板は、凹凸が交互に連続するように構成されたパネルであり、例えば透光性を有した樹脂によって構成されている。この波板は、支柱の間に架け渡すように配設された板受部材にフックボルトを介して取り付けられている(例えば、特許文献1参照)。
実開昭58−167102号公報
ところで、テラスやカーポート等の建築物の周囲壁には、雨水等の室外側の水が室内側に浸入する事態を防止できることが望まれている。しかしながら、複数の波板を並設して周囲壁を構成した場合には、一方の波板の縁部が室外に露出するため、他方の波板との隙間から室外側の水が室内側に浸入するおそれがある。こうした状況は、波板の重ね代を大きく設定することで改善を図ることが可能である。しかしながら、波板の重ね代を大きく設定した場合には、重ねた幅の分だけ無駄が生じ、製造コストを増大させる要因となるのは否めない。しかも、透光性を有した波板を適用した場合には、波板を重ねた部分だけ透光性が低下するため、周囲壁に大きな幅の薄暗い部分が構成されることになり、外観品質上の問題を生じるおそれもある。
本発明は、上記実情に鑑みて、外観品質を損なうことなく、波板を互いに重ね合わせた部分から室内側へ水が浸入するのをより安価に防止することのできる波板の取付構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る波板の取付構造は、凹凸が交互に現れる方向に沿って並設した複数の波板を一対の支持部材の間に支持させる波板の取付構造であって、前記支持部材の間に設けた板受部材と、前記波板の室外に臨む表面において凹部となる部分に当該凹部の延在方向に沿い、かつその全長にわたる部位に配設した板押え部材と、前記板押え部材を介して前記板受部材に螺合したネジ部材とを備え、前記板押え部材には、前記ネジ部材を挟んで両側となる部分に長手方向に沿って延在する外方止水材が設けてあり、前記複数の波板は、室外側に位置される波板の縁部が前記外方止水材の相互間に配置されていることを特徴とする。
この発明によれば、波板においてネジ部材が通過する孔や室外側に位置される波板の縁部が外方止水材の相互間に配置されているため、波板の重ね代を小さく設定した場合にも互いに重ね合わせた部分から水が室内側に浸入する事態を防止することができ、製造コストが増大したり、外観品質が損なわれるおそれがない。
また本発明は、上述した波板の取付構造において、上下方向に沿って延在した一対の支柱を前記支持部材として互いの間に前記板受部材を設け、前記波板は、凹部となる部分が左右方向に沿って延在し、かつ上方に位置される波板が下方に位置される波板の室外側に重ね合わされた状態で上下に並設されていることを特徴とする。
この発明によれば、波板の凹部となる部分に沿って板受部材及び板押え部材が配置され、これら板受部材と板押え部材との間に波板の凹部となる部分が支持されるため、透光性を有した波板を適用した場合にも室外側から板押え部材が透けて見えてしまうことがない。
また本発明は、上述した波板の取付構造において、前記支柱の上端部間にベース部材が配設されており、前記ベース部材には、室外に臨む部位の上縁に室外に向けて突出した庇部が設けられているとともに、前記庇部よりも下方となる部位の左右方向に沿って全長にわたる部位に上縁止水材が配設されており、最も上方に位置される波板は、上縁部において室内に臨む部分が前記庇部の下方域において前記上縁止水材に押圧されていることを特徴とする。
この発明によれば、最上位に位置する波板の上縁がベース部材の庇によって覆われ、かつ上縁部の室内に臨む部分が上縁止水材に押圧されるため、波板の上縁から室内側に水が浸入するおそれがない。
また本発明は、上述した波板の取付構造において、前記板受部材は、前記外方止水材に対応する部位に内方止水材を備え、前記内方止水材を介して前記波板に押圧されていることを特徴とする。
この発明によれば、波板が外方止水材及び内方止水材によって挟持されるため、波板が熱収縮した場合にも軋み音が発生することはなく、風を受けて振動した場合にもばたつき音が発生することがない。
また本発明は、上述した波板の取付構造において、前記波板の左右両端となる部位にエッジ材を備えるとともに、前記エッジ材において前記波板の端面に対向する部位に端部止水材を備え、前記波板の端面が前記端部止水材に押圧されていることを特徴とする。
この発明によれば、波板の端面が端部止水材に押圧された状態でエッジ材に覆われるため、波板の端部から室内側に水が浸入するおそれがない。
また本発明は、上述した波板の取付構造において、前記支柱において隣接する支柱に対向した表面に添材が配設されており、前記エッジ材が前記添材の室外に臨む表面に配設されていることを特徴とする。
この発明によれば、支柱の室外に臨む表面から突出させることなく波板を配設することが可能となる。
本発明によれば、波板においてネジ部材が通過する孔や室外側に位置される波板の縁部が外方止水材の相互間に配置されているため、波板の重ね代を小さく設定した場合にも互いに重ね合わせた部分から水が室内側に浸入する事態を防止することができ、製造コストが増大したり、外観品質が損なわれるおそれがない。
図1は、本発明の実施の形態である波板の取付構造を適用した建築物の外観斜視図である。 図2は、図1に示した建築物の要部正面図である。 図3は、図1に示した建築物の要部側面図である。 図4は、図1に示した建築物の要部断面正面図である。 図5は、図1に示した建築物の要部断面平面図である。 図6は、図1に示した建築物の要部断面側面図である。 図7は、図6に示した建築物の部分拡大図である。 図8は、図6に示した建築物の部分拡大図である。 図9は、図6に示した建築物の部分拡大図である。 図10は、図1に示した建築物に適用する波板、板受部材及び板押え部材を示す分解側面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る波板の取付構造の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1〜図9は、本発明の実施の形態である波板の取付構造を適用した建築物を示したものである。ここで例示する建築物は、家屋(図示せず)に隣接したテラスの周囲を周囲壁1によって取り囲むとともに、テラスの上面部分に屋根2を設けることによって構成したものである。
周囲壁1は、基礎面から立設した複数の支柱10の間にそれぞれ波板20を配設することによって構成してある。本実施の形態では、正面及び2つの側面にそれぞれ周囲壁1を備えた建築物を例示している。なお、建築物の側面とは家屋の外壁面からほぼ直角に突出するように設けた部分とし、正面とは2つの側壁の突出端部間に設けた部分としている。屋根2は、正面側が傾斜下端となるように設けてある。
波板20は、湾曲状の凹部20aと凸部20bとが交互に連続するように構成した薄板のプレート状を成すものである。波板20の凹凸20a,20bは、同一の形状及び同一の寸法に形成してある。本実施の形態では、耐衝撃性及び耐候性を有し、かつ透光性を有した樹脂によって波板20を成形するようにしている。適用する波板20は、図10に示すように、一方の縁部が凹部20aで、他方の縁部が凸部20bとなるように定形のサイズに構成されたもので、構成すべき周囲壁1の大きさに応じて複数並設するようにしている。本実施の形態では、上下に3枚の波板20を並設するようにしている。波板20を配設する向きは特に限定されないが、本実施の形態では凹凸20a,20bが上下に沿って交互に現れるように、換言すればそれぞれの凹部20aや凸部20bが左右方向に沿って延在するように波板20を配設するようにしている。特に本実施の形態では、波板20の下方の縁部が室外に臨む表面において凹部20aとなるように、凹凸20a,20bの順番についても設定するようにしている。複数の波板20を並設する場合には、凹凸20a,20bが交互に現れる方向に沿って、つまり互いに上下の位置となるように配置している。
支柱10は、アルミニウム合金等の金属によって成形した押し出し形材であり、矩形の筒状に構成してある。本実施の形態では、家屋に近接した部分の両側に設けた2つ支柱(以下、独立柱10Aという)と、家屋から離隔した部分の両側に設けた2つの支柱(以下、隅柱10Bという)とによってテラスを囲繞する矩形の領域を構成し、さらに独立柱10Aと隅柱10Bとの間及び隅柱10Bの相互間にそれぞれ支柱(以下、中柱10Cといい、特に両者を区別する場合に前者を側方中柱10Ca、後者を前方中柱10Cbという)を設けるようにしている。独立柱10Aは、図5に示すように、外形寸法及び肉厚が隅柱10B及び中柱10Cよりも大きく構成したものである。正面においては、室外に臨む表面10B1,10Cb1が同一の平面上に位置するように、隅柱10B及び前方中柱10Cbが配設してある。これに対して側面においては、隅柱10B及び側方中柱10Caの室外に臨む表面10B2,10Ca2が同一の平面上に位置するものの、外形寸法の大きい独立柱10Aは室外に臨む表面10A2が隅柱10B及び側方中柱10Caよりも室外側に突出した位置にある。
独立柱10Aにおいて側方中柱10Caに対向する表面10A1及び隅柱10Bにおいて側方中柱10Caに対向する表面10B3には、それぞれ添材10Dが配設してある。添材10Dは、独立柱10Aよりも外形寸法の小さい矩形の筒状を成すもので、室外に臨む表面10D2が隅柱10B及び側方中柱10Caの室外に臨む表面10B2,10Ca2と同一の平面上に位置した状態で独立柱10A及び隅柱10Bに固定してある。以下、建築物の正面においては隅柱10B及び前方中柱10Cbをそれぞれ支持部材とし、側面においては添材10D及び側方中柱10Caをそれぞれ支持部材として、それぞれの面に波板20を取り付けるための構造について説明を行う。
建築物の支持部材10B,10C,10Dには、相互間に板受部材30及びベース部材40が設けてあるとともに、室外に臨む表面10B1,10Ca2,10Cb1,10D2にエッジ材50が設けてある。
板受部材30は、アルミニウム合金等の金属によって成形した押し出し形材であり、隅柱10Bと前方中柱10Cbとの間及び添材10Dと側方中柱10Caとの間にそれぞれ架け渡すように配設してある。図7〜図10に示すように、本実施の形態では、略矩形の筒状に構成した共通の板受部材30を適用している。板受部材30の短辺は、波板20の凹部20aに収容することのできる寸法に設定してある。板受部材30の一方の短辺には、1本のネジ螺合溝31及び2本の内方止水材32がそれぞれ板受部材30の長手方向に沿って設けてある。ネジ螺合溝31は、板受部材30の短辺において中央となる部分に設けた一連の凹溝である。このネジ螺合溝31には、任意の位置にネジ部材Sを螺合することが可能である。内方止水材32は、弾性材によって成形した中空部を有するもので、中空部が突出する状態でネジ螺合溝31の両側となる部分に装着してある。この板受部材30は、ネジ螺合溝31及び内方止水材32がそれぞれ室外に向いた姿勢で、両端に設けたフランジプレート35を介して支持部材10B,10C,10Dの間に架け渡すようにネジ36で取り付けてある。
フランジプレート35は、板受部材30の上下から突出する大きさを有した矩形のプレートであり、板受部材30のビスホール33にネジを螺合することによって予め板受部材30の両端部に固定してある。板受部材30を設ける位置は、波板20の上下両縁部及び中間部に対応する3位置であり、いずれも波板20の室外に臨む表面において凹部20aとなる位置である。具体的には、波板20の下方に位置する縁部、波板20の最も上方に位置する凹部20a及びこれらの中間となる凹部20aに対応する部位にそれぞれ板受部材30が設けてある。図7中の符号35aは、フランジプレート35に設けた水抜き孔である。
ベース部材40は、アルミニウム合金等の金属によって成形した押し出し形材であり、隅柱10Bの相互間及び添材10Dの相互間にわたる長さを有している。ベース部材40には、取付基部41、装着部42及び庇部43が設けてある。取付基部41は、平板状を成す部分である。装着部42は、取付基部41の上縁部から屈曲して突出した後、さらに上方に屈曲した部分の室外に臨む部位に設けた溝状の凹部であり、上縁止水材44を保持している。上縁止水材44は、内方止水材32と同様、弾性材によって成形した中空部を有するもので、中空部が突出する状態で装着部42に装着してある。庇部43は、装着部42よりも上方となる位置から屈曲して突出した後、屈曲端部が下方に向けてわずかに屈曲した部分である。このベース部材40は、上縁止水材44が最も上方に位置される波板20において上方に位置する縁部に対応した位置となる状態で取付基部41を介して支持部材10B,10Dの室外に臨む表面10B1,10D2にネジ45を螺合することによって支持部材10B,10Dの間に架け渡すように取り付けてある。
図2、図3、図6に示すように、建築物の正面においては、ベース部材40の上端部に前枠カバー60の下端部が連結してある。前枠カバー60は、隅柱10Bの上端部間に架設した前枠61と、ベース部材40との間を覆い隠すものである。この前枠カバー60と前枠61との間には、集水器62が設けてある。集水器62は、前枠61の樋部61aから流下した雨水を受けるためのもので、樋部61aの一方の端部に配設してある。この集水器62には、蛇腹管63を介して縦樋64が接続してある。蛇腹管63は、集水器62から下方に延在した後、建築物の側面に回り込むように延在している。縦樋64は、側面において隅柱10Bの室外に臨む表面10B2に沿って延在したもので、縦樋カバー65の内部に収容してある。
エッジ材50は、アルミニウム合金等の金属によって成形した押し出し形材であり、図2、図3、図5に示すように、支持部材10B,10C,10Dの室内に臨む表面10B1,10Ca2,10Cb1,10D2に取り付けてある。エッジ材50は、平板状を成す基板部51の一方の表面に一対の脚板部52を有するとともに、基板部51の他方の表面に一対の縦カバー板部53を有したものである。脚板部52は、基板部51から略直角方向に突出した平板状部分であり、互いの間にネジ54の軸部54aを挿通することのできる隙間が確保してある。基板部51からの脚板部52の突出寸法は、波板20の凹部20aから凸部20bまでの寸法d(図10参照)よりもわずかに大きく設定してある。縦カバー板部53は、基板部51から略直角方向に突出した平板状部分であり、互いの間にネジ54の頭部54bを配置することのできる隙間が確保してある。
このエッジ材50は、縦カバー板部53の相互間から基板部51を介して支持部材10B,10C,10Dにネジ54を螺合することにより、上下方向に沿う状態で支持部材10B,10C,10Dに取り付けてある。エッジ材50の相互間隔は、波板20の左右に沿った幅寸法よりもわずかに大きく、基板部51の対向する端面の間の距離は、波板20の左右に沿った幅寸法よりもわずかに小さい。支持部材10B,10C,10Dに取り付けたエッジ材50は、基板部51と支持部材10B,10C,10Dとの間に脚板部52の突出寸法に対応した隙間を構成しており、この隙間に端部止水材55を保持している。端部止水材55は、例えばスポンジ等の吸水性を有した多孔部材であり、支持部材10B,10C,10Dとエッジ材50との間の互いに対向する部分に配設してある。
上述した波板20は、左右両側縁部を支持部材10B,10C,10Dとエッジ材50の基板部51との間に挿入して端部止水材55に押圧させ、この状態から、図10に示すように、板押え部材70を介して板受部材30のネジ螺合溝31にネジ部材Sを螺合することによって取り付けてある。板押え部材70の両端部は、それぞれ波板20と共に適宜撓めながらエッジ材50の基板部51と支持部材10B,10C,10Dとの間に挿入し、端部止水材55に押圧させるようにしている。
板押え部材70は、アルミニウム合金等の金属によって成形した押し出し形材であり、平板状を成す主板部71の一方の表面に一対の横カバー板部72を有するとともに、他方の表面に2本の外方止水材73を有したものである。横カバー板部72は、主板部71から略直角方向に突出した平板状部分であり、互いの間にネジ部材Sの頭部hを配置することのできる隙間が確保してある。外方止水材73は、弾性材によって成形した中空部を有するもので、中空部が突出する状態で主板部71の両側縁部に装着してある。
波板20には、図7〜図10に示すように、上縁部及び中間部の板受部材30に対応する部位にネジ挿通孔21を形成し、ネジ挿通孔21を介して板受部材30のネジ螺合溝31にネジ部材Sを螺合する。一方、波板20の下縁部については、予め板受部材30のネジ螺合溝31に螺合させたネジ部材Sの軸部に当接させるようにしている。
取付手順としては、波板20の下縁部をネジ部材Sに当接させた状態で上縁部及び中間部にネジ部材Sを螺合すれば良い。従って、ネジ部材Sを螺合する際に両手で波板20を押えておく必要がなく、単独作業であっても波板20の取り付けを容易に行うことが可能となる。波板20を上下に並設する場合には、上方の波板20が下方の波板20の室外側となるように配置し、かつ上方の波板20の下縁を板押え部材70の2本の外方止水材73の相互間に位置させる。
上記のようにして取り付けた波板20は、ネジ部材Sが通過するネジ挿通孔21及び室外側に配置される波板20の下縁部がいずれも板押え部材70に設けた外方止水材73の相互間に配置されることになる。板押え部材70は、その両端部がエッジ材50と支持部材10B,10C,10Dとの間に挿入され、かつ端部止水材55に押圧されている。従って、波板20を互いに重ね合わせた部分から室内側に雨水等の水が浸入する事態を招来するおそれがない。これにより、波板20の重ね代を小さく設定することにより、製造コストを抑えることができるばかりか、重ね合わせによって透光性が低下した部分を最小限とすることができ、外観品質上も有利となる。
しかも、波板20の左右両端縁は、上述したように、板押え部材70の端部と共に支持部材10B,10C,10Dとエッジ材50との間に収容され、かつ端部止水材55に押圧された状態にある。最も上方に位置する波板20については、その上端がベース部材40の庇部43によって覆われるとともに、室内に臨む部分が上縁止水材44に押圧された状態にある。従って、波板20の周囲から室内側に雨水等の水が浸入する事態についても確実に防止することができるようになる。
さらに、波板20は、外方止水材73及び内方止水材32によって挟持された状態となり、板受部材30や板押え部材70と直接接触することがない。従って、日射等の影響によって波板20が熱収縮した場合にも、軋み音が発生することはなく、また、風を受けて波板20が振動した場合にもばたつき音が発生することがない。
なお、上述した実施の形態では、家屋に隣接したテラスの周囲に周囲壁1を備えた建築物に適用する波板の取付構造を例示したが、カーポート等、その他の建築物の周囲壁を構成する場合にも適用することが可能である。因に、カーポートに適用する場合には、駐車スペースとなる「庫内」が実施の形態及び図面で記載した「室内」に対応し、「庫外」が「室外」に対応する。また、上述した実施の形態では、凹凸20a,20bが上下に沿って交互に現れる状態で波板20を配設するようにしているが、本発明は、凹凸が左右に沿って交互に現れるように波板を配設するようにしても構わない。さらに、上述した実施の形態では、波板20の凹部20aとなる部分に沿って板受部材30及び板押え部材70を配置するようにしているため、透光性を有した波板20を適用した場合にも室外側から板押え部材70が透けて見えてしまうことがない。しかしながら、板受部材は必ずしも波板の凹部に沿って配設する必要はない。またさらに、上述した実施の形態では、板受部材30に内方止水材32を設け、内方止水材32を介して波板20に接触するようにしているが、必ずしも板受部材が内方止水材を備えている必要はない。
10 支柱、10D 添材、20 波板、20a 凹部、20b 凸部、30 板受部材、32 内方止水材、40 ベース部材、43 庇部、44 上縁止水材、50 エッジ材、55 端部止水材、70 板押え部材、73 外方止水材、S ネジ部材

Claims (6)

  1. 凹凸が交互に現れる方向に沿って並設した複数の波板を一対の支持部材の間に支持させる波板の取付構造であって、
    前記支持部材の間に設けた板受部材と、
    前記波板の室外に臨む表面において凹部となる部分に当該凹部の延在方向に沿い、かつその全長にわたる部位に配設した板押え部材と、
    前記板押え部材を介して前記板受部材に螺合したネジ部材とを備え、
    前記板押え部材には、前記ネジ部材を挟んで両側となる部分に長手方向に沿って延在する外方止水材が設けてあり、
    前記複数の波板は、室外側に位置される波板の縁部が前記外方止水材の相互間に配置されていることを特徴とする波板の取付構造。
  2. 上下方向に沿って延在した一対の支柱を前記支持部材として互いの間に前記板受部材を設け、
    前記波板は、凹部となる部分が左右方向に沿って延在し、かつ上方に位置される波板が下方に位置される波板の室外側に重ね合わされた状態で上下に並設されていることを特徴とする請求項1に記載の波板の取付構造。
  3. 前記支柱の上端部間にベース部材が配設されており、
    前記ベース部材には、室外に臨む部位の上縁に室外に向けて突出した庇部が設けられているとともに、前記庇部よりも下方となる部位の左右方向に沿って全長にわたる部位に上縁止水材が配設されており、
    最も上方に位置される波板は、上縁部において室内に臨む部分が前記庇部の下方域において前記上縁止水材に押圧されていることを特徴とする請求項2に記載の波板の取付構造。
  4. 前記板受部材は、前記外方止水材に対応する部位に内方止水材を備え、前記内方止水材を介して前記波板に押圧されていることを特徴とする請求項2に記載の波板の取付構造。
  5. 前記波板の左右両端となる部位にエッジ材を備えるとともに、前記エッジ材において前記波板の端面に対向する部位に端部止水材を備え、前記波板の端面が前記端部止水材に押圧されていることを特徴とする請求項2に記載の波板の取付構造。
  6. 前記支柱において隣接する支柱に対向した表面に添材が配設されており、前記エッジ材が前記添材の室外に臨む表面に配設されていることを特徴とする請求項5に記載の波板の取付構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020051132A (ja) * 2018-09-27 2020-04-02 Ykk Ap株式会社 面材の支持構造及び屋根構造体

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