JP2017193266A - シート装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストかつ簡易な構成で効果的にシート材の弛みや皺を防止できるシート装置を提供する。【解決手段】シート装置1が、シート体(トノカバー3)と、シート体の一端部が固定されている回転可能な巻取軸8と、を含み、シート体の他端部側には、シート体が引き出された状態で他部材(係止部10)によって係止可能な被係止部9が設けられており、巻取軸8は、シート体の引出方向に沿って移動可能に保持されている。【選択図】図15

Description

本発明はシート装置に関する。
従来から、自動車等の乗物に、直射日光を遮ったり室内のプライバシーを確保したりするためのサンシェード装置や、荷物収納部(トノ部)の開口部を覆うためのトノカバー装置(例えば特許文献1に開示)が設けられている。サンシェード装置やトノカバー装置等のシート装置は、シート体を引き出して窓部や荷室の開口部を覆うことができ、かつ、非使用時にはシート体を巻き取って窓部や開口部を開放することができる。このようなシート装置では、シート体を巻き取る巻取軸が乗物の室内に回転可能に保持されている。そして、巻取軸から引き出されたシート体が窓部や開口部を覆った状態で、シート体に設けられた被係止部を室内に設けられた係止部によって係止することで、シート体を固定することができる。
このようなシート装置において、シート体が巻取軸から真っ直ぐに引き出されず、巻取軸に対して傾斜した状態で固定される場合がある。例えば、シート体の引出方向に直交する幅方向の両端部に被係止部が設けられており、それらの被係止部が、乗物の室内に設けられた1対の係止部にそれぞれ係止されることによってシート体が引き出された状態で固定される構成において、引き出されたシート体の引き出し側端部の幅方向が、巻取軸に対して非平行になって(傾斜して)、シート体の幅方向の一方の側部における巻取軸からシート体の引き出し側端部までの直線距離と、他方の側部における巻取軸からシート体の引き出し側端部までの直線距離が一致しない場合がある。そのような場合には、シート体の幅方向の一方の側部は張力がかかって張られた状態で、他方の側部は張力がかからず弛んだり皺がよったりした状態になる。シート体に弛みや皺が発生すると、見栄えが悪くなるだけでなく、遮蔽効果が低下する。また、弛みや皺が発生した状態のまま巻き取ると、うまく巻き取られず、巻取機構の操作性の悪化や破損等の懸念がある。
これに対し、特許文献2には、シートの左右の巻出力や左右の位相差のずれを、プーリとワイヤを用いて調整することによって皺の発生を抑制する技術が開示されている。
特開2013-103679号公報 特開2013-252837号公報
特許文献2に開示されているサンシェード装置は、プーリやワイヤ等を含む大がかりで複雑な機構が必要であり、設置される車体の形状やサンシェード装置の周辺の他部品の干渉等による制約を受けやすく、設置の自由度が低く、さらに組み立てに手間がかかる。また、プーリやワイヤ等の様々な部品が必要なので、サンシェード装置のコストが高くなる。
そこで、本発明は、低コストかつ簡易な構成で効果的にシート材の弛みや皺を防止できるシート装置を提供することを目的とする。
本発明のシート装置は、シート体と、シート体の一端部が固定されている回転可能な巻取軸と、を含み、シート体の他端部側には、シート体が引き出された状態で他部材によって係止可能な被係止部が設けられており、巻取軸は、シート体の引出方向に沿って移動可能に保持されていることを特徴とする。
本発明によれば、複雑な構造を用いることなく、シート体の弛みや皺を防止でき、美観や使用効果が損なわれないシート装置が得られる。
本発明のシート装置の一例であるトノカバー装置を備えた乗用自動車の、バックドアを開いた状態を示す斜視図である。 図1に示すトノカバー装置のトノカバーが引き出された状態を示す平面図である。 図1に示すトノカバー装置のトノカバーが巻き取られた状態を示す平面図である。 トノカバー装置のトノカバーが偏って引き出された状態の一例を示す平面図である。 トノカバー装置のトノカバーが偏って引き出された状態の他の例を示す平面図である。 図1に示すトノカバー装置の巻取軸の支持構造を、支持部の一部を省略して示す側面図である。 図6に示す支持構造を示す斜視図である。 図6に示す支持構造を示す正面断面図である。 図6に示す支持構造を示す側面図である。 図6に示す支持構造の長穴部の大きさを説明するための説明図である。 図6に示す支持構造の長穴部の大きさを説明するための参考図である。 (a)は図1に示すトノカバー装置の巻取軸の支持構造の変形例を示す正面断面図、(b)はその要部を示す側面図である。 図1に示すトノカバー装置の巻取軸の支持構造の他の変形例の要部を示す側面図である。 図1に示すトノカバー装置の巻取軸の支持構造のさらに他の変形例を示す側面図である。 (a1)〜(d2)は本発明のシート装置の一例であるトノカバー装置のトノカバーの引き出しおよび固定の動作を順番に示す平面図と支持構造の側面図である。 (a1)〜(e2)は本発明のシート装置の一例であるトノカバー装置の他の例のトノカバーの引き出しおよび固定の動作を順番に示す平面図と支持構造の側面図である。 (a1)〜(b2)は本発明のシート装置の一例であるトノカバー装置のさらに他の例のトノカバーの引き出しおよび固定の動作を順番に示す平面図と支持構造の側面図である。 (a1)〜(b2)は図17に示すトノカバー装置のトノカバーの引き出しおよび固定の動作の他の例を順番に示す平面図と支持構造の側面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。本発明はトノカバーやサンシェードなどのシート体を含むシート装置に関するものであり、本発明のシート装置の一実施形態であるトノカバー装置について以下に説明する。
[トノカバー装置の基本構成]
本実施形態のトノカバー装置1は、図1に示すハッチバックタイプの乗用自動車の荷物収納部であるトノ部2の上部の開口部を遮蔽するシート材であるトノカバー3と、トノカバー3を巻き取り可能な巻取機構15を含む。トノ部2は、リアシート4の背面部(リアシートバック)からバックドア5に至るまで設けられた、ラッゲージサイドトリム6とラッゲージフロアトリム7とによって囲まれて上方に開口部を有する空間である。トノ部2の開口部を覆うトノカバー3は、例えばレザー(塩ビレザー(PVCレザー)やターポリンレザー等を含む)からなり、遮光性と柔軟性とを有するシート材である。
巻取機構15は、本実施形態ではバックドア5に内包されており、図2に示すように、主要な構成要素として、トノカバー3の一端部(巻き取り側端部)が固定された巻取軸8と、巻取軸8を回転可能に支持する支持部(図2では省略)と、トノカバー3を巻き取る方向に巻取軸8を付勢するコイルばね等の付勢部材(図示せず)とを含む。トノカバー3の一端部(巻き取り側端部)は巻取軸8に固定されている。トノカバー3の他端部(引き出し側端部)には把持部16が取り付けられており、かつ、引き出し側端部の幅方向の両側部には、側方に突出する被係止部9がそれぞれ設けられている。
そして、乗用自動車のリアシート4の背面部であって、トノ部2のリアシート側端部の近傍に1対の係止部10が設けられている。トノカバー3の引き出し側端部を引っ張って付勢部材による付勢力に抗して巻取軸8を回転させつつケースから引き出して、被係止部9を係止部10に引っかけて係止すると、トノカバー3はトノ部2の上方(開口部)を覆った状態で、トノ部2の高さ方向の中間位置に固定される。係止部10による被係止部9の係止を解除すると、付勢部材の付勢力によって巻取軸8が、トノカバー3の引き出し時と反対方向に回転して、図3に示すようにトノカバー3は巻き取られる。ただし、柔軟でない把持部16は巻取軸8に巻き取られない。巻取機構15のその他の構成および支持部の詳細については後述する。
前述した構成のトノカバー装置1において、巻取機構15の巻取軸8や1対の係止部10が、車体の形状に対応して、トノカバー装置1の周辺の他部品の干渉を避けるように配置された結果、巻取軸8と、係止部10によって係止されたトノカバー3の引き出し側端部の幅方向とが非平行になる場合がある。また、巻取軸8とトノカバー3の引き出し側端部の幅方向とが平行(例えば車幅方向に平行)になるように設計されていても、バックドア5と車体との間に、バックドア5の建付けの誤差や、バックドア5の開閉の衝撃や熱膨張による変形等によって、車幅方向の寸法のばらつきが生じることがある。それに加えて、巻取機構15をバックドア5に組み付ける際の組み付け誤差や、巻取機構15自体の設計と実際の製品との寸法誤差等による車幅方向の寸法のばらつきがさらに生じることがある。それらの理由から、従来は、図4,5に示すように、バックドア5に内包された巻取機構15からトノカバー3を引き出して、引き出し側端部の被係止部9を車体内部の係止部10に係止した際に、トノカバー3の引き出し側端部が引出方向に対して斜めになり、トノカバー3の幅方向の一方の側部における巻取軸8からトノカバー3の引き出し側端部までの直線距離と、他方の側部における巻取軸8からトノカバー3の引き出し側端部までの直線距離が一致しない場合がある。そのような場合には、トノカバー3の幅方向の一方の側部(図4の下側部および図5の上側部)は張力がかかって張られた状態で、他方の側部(図4の上側部および図5の下側部)は張力がかからず弛んだり皺がよったりした状態になる。トノカバー3の弛みや皺により、見栄えや遮蔽効果の低下を招く。また、弛みや皺が発生したトノカバー3を巻取軸8によって巻き取ると、うまく巻き取られず、巻取機構15の操作性の悪化や破損等を生じる可能性がある。この問題を解決するために、本実施形態では、巻取軸8をトノカバー3の引き出し方向に移動可能に保持している。そのような構成について次に説明する。
[巻取機構]
本実施形態の巻取機構15の巻取軸8は、回転可能であるとともに、トノカバー3の引出方向に沿って移動可能に保持されている。具体的には、図6に模式的に示すように、巻取軸8の中心軸線から側方に延びる突起12が、支持部11に設けられている、引出方向に沿って延びる長穴部13内に挿入されている。図6に示す例では巻取軸8と突起12が一体的に回転可能であり、かつ突起12が長穴部13内に位置する範囲内で巻取軸8が引出方向に移動可能である。さらに、支持部11には摺動部材14が支持されている。摺動部材14は本体部14aと付勢部材(例えばコイルばね14b)とを有し、本体部14aは、巻取軸8の突起12に当接する当接部14cと、当接部14cと一体に形成された棒状部14dを有する。当接部14cに設けられた半円状の凹部が突起12に当接しており、棒状部14dの外周にコイルばね14bが取り付けられている。従って、コイルばね14bの付勢力によって本体部14aが移動すると、それに伴って巻取軸8が引出方向に移動する。一例ではこのような構成が巻取軸8の両端にそれぞれ設けられており、巻取軸8の両端部が、摺動部材14によって互いに独立して移動可能である。
支持部11の詳細な構成について、図7〜9を参照して説明する。支持部11は、巻取軸8に近接する位置で巻取軸8を支持する隔壁となる基部11aと、基部11aの上部と下部から外側に向かってそれぞれ突出する1対の立壁部11bと、上部の立壁部11bの先端から下方に向かって延びる上押さえ部11cと、下部の立壁部11bの先端から上方に向かって延びる下押さえ部11dと、トノカバー3の引出方向の端部において、互いに対向する1対の立壁部11bからそれぞれに向かって突出している奥壁部11eとからなる。巻取軸8に近接する基部11aに前述した長穴部13が形成され、長穴部13内に巻取軸8の突起12が挿入されている。向かい合う立壁部11b同士の間の間隔は、摺動部材14の本体部14aの当接部14cの高さ方向の寸法とほぼ同じである。基部11aと上押さえ部11cおよび下押さえ部11dとの間の間隔は、当接部14cの幅方向の寸法とほぼ同じである。奥壁部11eには、摺動部材14の本体部14aの棒状部14dの径とほぼ同じ径の孔が設けられ、そこに棒状部14dが挿入されている。摺動部材14の本体部14aが、基部11aと立壁部11bと上押さえ部11cと下押さえ部11dとに囲まれた空間内で、奥壁部11eの孔に棒状部14dが案内されつつ、がたつきなく円滑に摺動可能である。棒状部14dの外周部に取り付けられたコイルばね14bは、奥壁部11eの孔の外側の壁面に当接している。支持部11の各部11a〜11eが摺動部材14の本体部14aを案内する案内部を構成している。コイルばね14bは、奥壁部11eに当接して位置ずれしないため、コイルばね14bに加わる力の方向は一定である。奥壁部11eと上押さえ部11cと下押さえ部11dと突起12に当接して摺動部材14が抜け止めされ、支持部11から摺動部材14が脱落することが防止されている。
基部11aの長穴部13はトノカバー3の引き出し方向に延びており、その長さは、突起12が長穴部13内に保持されている状態で巻取軸8が傾いた姿勢になっても、図10に示すように最大限に巻き取ったトノカバー3が基部11aに干渉すること(A部分参照)がないように、長過ぎない程度に抑えられている(図11参照)。図6,7,9に示す長穴部13の幅(長手方向に直交する方向の寸法)は、突起12ががたつきなく円滑に摺動できる程度の大きさである。
摺動部材14と支持部11の材質は特に限定されず、金属製であっても樹脂製であってもよい。摺動部材14および支持部11の各部の少なくとも1個所に、異音防止材や潤滑材が付与されていてもよい。支持部11の基部11a、立壁部11b、上押さえ部11c、下押さえ部11d、奥壁部11eは、一体形成であることが好ましいが、別部材を組み付けた構成であってもよい。

突起12は、図7〜9に示すように巻取軸8と一体に形成されて巻取軸8の回転とともに支持部11に対して回転する構成であってもよいが、巻取軸8と別に形成した突起12が巻取軸8に取り付けられた構成であってもよい。巻取軸8の回転時に、突起12は支持部11に対して回転不能であってもよく、その場合、図12に示すように、突起12の断面形状は円形に限らず、四角形状等であってもよい。突起12が支持部11に対して回転不能であり、突起12の断面形状が四角形状である場合には、摺動部材14の当接部14cの凹部は半円形状ではなく、突起12の形状に対応した形状(例えば四角形状)であってもよい。また、図13に示すように、摺動部材14の当接部14cに貫通孔14eを形成し、その貫通孔14eに突起12を挿入する構成であってもよい。当接部14cに、貫通孔14eの代わりに、突起12が当接する窪みが形成されていてもよい。このように摺動部材14の当接部14aには様々な形状の凹部14aや貫通孔14dや窪みが設けられているが、当接部14aが突起12に当接するならば、これらの特別な形状の部位は設けられなくても構わない。
摺動部材14の棒状部14dおよびコイルばね14bは、図6等に示すように当接部14aの片側のみに設けられていてもよいが、図14に示すように当接部14aの両側にそれぞれ設けられていてもよい。棒状部14dおよびコイルばね14bを当接部14cの両側に設ける場合、基部11aの引出方向の両側方に奥壁部11eをそれぞれ設け、各奥壁部11eによって、当接部14aの両側に設けられた棒状部14dおよびコイルばね14bをそれぞれ支持してもよい。ただし、この構成の場合、両奥壁部11eの間に当接部14aを配置するために、奥壁部11e、立壁部11b、上押さえ部11c、または下押さえ部11dのうちの少なくとも一つを、基部11aとは別部材として形成しておいて、摺動部材14を配置した後に取り付けることが好ましい。本体部14aを付勢する付勢部材は、前述した実施形態のようなコイルばね14bには限定されず、板ばねやその他の弾性体であってもよい。
前述した構成の支持部11および摺動部材14が巻取軸8の両端部にそれぞれ設けられていてもよいが、巻取軸8の一端部のみに設けられている構成であってもよい。前述した支持部11および摺動部材14が巻取軸8の一端部のみに設けられる場合には、他端部には巻取軸8を保持するための公知の軸受部材(支持部材)が設けられる。ただし、この他端部に設けられる軸受部材は、前述した支持部11および摺動部材14による一端部の移動を許容するように、すなわち、巻取軸8が傾斜した姿勢に移行することを許容するように、ある程度フレキシブルな軸受け部であることが好ましい。
[トノカバー装置の動作]
以上説明した構成のトノカバー装置による動作について説明する。
[第1,2の例]
まず、巻取軸8の一端部のみに、前述した支持部および摺動部材14が設けられた構成の動作について説明する。
巻取軸8からトノカバー3を引き出す際に、何らかの理由でトノカバー3が偏った姿勢で引き出された場合、図15に示すように、前述した支持部11および摺動部材14が設けられた側(図15の下側)においてトノカバー3が弛み、摺動部材14を持たない公知の軸受部が設けられた側(図15の上側)においてトノカバー3に張力がかかって張られた状態(第1の例)になる可能性がある。すなわち、図15(a1)〜(a2)に示す巻き取り位置から、図15(b1)〜(b2)に示すようにトノカバー3を引き出すと、トノカバー3を引き出す力によって、突起12および巻取軸8は回転しながら、摺動部材14のコイルばね14bを縮めつつ引き出し方向へ移動する。そして、図15(c1)〜(c2)に示すようにトノカバー3の被係止部9が係止部10に引っかけられて固定される。この時、トノカバー3は、摺動部材14が設けられた側で弛み、その反対側でピンと張った状態であり、トノカバー3の弛んだ側には張力がかからず、ピンと張った側にのみ張力がかかっている。係止部10によって被係止部9が係止されることにより、トノカバー3がさらに引き出されることはない。トノカバー3の弛んだ側には張力がかからないため、縮んだコイルばね14bの復元力によって摺動部材14が突起12を押して、巻取軸8を、トノカバー3の引き出し方向の反対方向(引き出し側端部および係止部10から離れる方向であって、本実施形態では車両後方)へ押す。それによって、図15(d1)〜(d2)に示すように、トノカバー3が引っ張られて弛みが無くなる。トノカバー3の両側における引き出し量(巻取軸8から引き出し側端部までの距離)が一致して、トノカバー3の引出側端部の幅方向と、巻取軸8の長手方向とが平行になるため、見栄えと遮蔽効果が良好で、巻取動作が円滑に行えるため、巻取手段の操作性が悪化せず、破損等を引き起こすおそれはない。そして、トノカバー3の幅方向の両側に均等に張力がかかっているため、この状態において安定して保持される。この図15と後述する図16〜18では、巻取軸8が本来の位置(一部の図面に破線で図示)からずれて傾斜した状態になって弛みが生じた例を示しているが、巻取軸8が所定の位置にあって係止部10による被係止部の係止位置が何らかの要因でずれることにより弛みが生じる場合も、本発明の構成は有効であって弛み解消の効果が得られる。
次に、図16に示すように、摺動部材14を持たない公知の軸受部が設けられた側(図16の上側)においてトノカバー3が弛み、前述した支持部11および摺動部材14が設けられた側(図16の下側)においてトノカバー3に張力がかかって張られた状態(第2の例)になる場合について説明する。図16(a1)〜(a2)に示す巻き取り位置から、図16(b1)〜(b2)に示すようにトノカバー3を引き出すと、トノカバー3を引き出す力によって、突起12および巻取軸8は回転しながら、摺動部材14のコイルばね14bを縮めつつ引き出し方向へ移動する。この時点で、コイルばね14bは、さらに縮む余裕がある程度の縮み量である。そして、図16(c1)〜(c2)に示すようにトノカバー3の被係止部9が係止部10に引っかけられて固定される。この時、トノカバー3は、摺動部材14が設けられた側でピンと張った状態であり、この張力によって、図16(d1)〜(d2)に示すようにコイルばね14bを縮ませながら巻取軸8がトノカバー3に引き寄せられる。巻取軸8がトノカバーに引き寄せられるのと同時に、トノカバー3にかかる張力が低下して、巻取機構15の内部の付勢部材(図示せず)の付勢力が張力を上回り、巻き取り動作が行われる。こうしてトノカバー3が巻取軸8に巻き取られることにより、図16(e1)〜(e2)に示すように摺動部材14が設けられた側(図16の下側)とその反対側(図16の上側)の両方において弛みがなくなる。この状態で、トノカバー3の幅方向の両側に均等に張力がかかり、被係止部9が係止部10に係止されているので、トノカバー3および巻取軸8は、それ以上変位することなく安定して保持される。
[第3,4の例]
巻取軸8の両端部に、前述した支持部および摺動部材14が設けられた構成の動作について説明する。この構成では、基本的に、前述した第1の例と同じ動作が行われる。
例えば、図17(a1)〜17(a2)に示すように、図面の下側においてトノカバー3が弛み、上側においてトノカバー3に張力がかかって張られた状態(第3の例)になると、トノカバー3を引き出す際に縮んだ上側のコイルばね14bの復元力によって、図17(b1)〜17(b2)に示すように摺動部材14が突起12を押して、巻取軸8を後退させる。それによって、トノカバー3が引っ張られて弛みが無くなる。
また、図18(a1)〜(a2)に示すように、図面の上側においてトノカバー3が弛み、下側においてトノカバー3に張力がかかって張られた状態(第4の例)になると、トノカバー3を引き出す際に縮んだ下側のコイルばね14bの復元力によって、図18(b1)〜(b2)に示すように摺動部材14が突起12を押して、巻取軸8を後退させる。それによって、トノカバー3が引っ張られて弛みが無くなる。
このように、第1〜4の例のいずれにおいても、巻取軸8と、シート体の引き出し側端部とが非平行になって、トノカバー3の弛みが発生しても、摺動部材14がトノカバー3の両側部に加わる張力差をなくすように、言い換えるとトノカバー3に生じた弛みをなくすように巻取軸8を移動させることで、弛みが解消される。このような弛みの解消は、トノカバーの幅方向のどちらの側部に弛みが生じた場合であっても行われる。巻取軸8の両端部に本発明の支持構造(支持部11および摺動部材14)が設けられた構成はもちろん、巻取軸8の一方の端部にのみ本発明の支持構造(支持部11および摺動部材14)が設けられた構成であっても、本発明の支持構造が設けられた側に弛みが生じてもその反対側に弛みが生じても解消できる。それによって、低コストかつ簡易な構成で効果的にトノカバー3の弛みや皺を防止できる。なお、図15〜18には、便宜上、トノカバー3に一旦弛みが生じてからその後に弛みが解消されるように図示しているが、実際には瞬間的に弛みが解消されるので、実質的にはトノカバー3の弛みが防止されていると言える。
以上の説明はすべて、図1に示すバックドアが閉じている時の動作を示しているが、バックドアが開いている時に被係止部9をリアシートバックの係止部10によって固定する場合にも同様の効果を発揮する。
(変形例)
前述した例では、巻取機構15がバックドア側に、係止部10がリアシートバック側にそれぞれ設けられているが、巻取機構15をリアシートバックや荷室側壁部等のトノ部2内に設け、係止部10をバックドア側に設けても同様の効果を発揮する。いずれの場合も開口部の一側部に配置された巻取軸8から引き出されたトノカバー3がトノ部2の開口部を覆う。
また、本発明はトノカバー装置に限らず、ルーフシェードやドアシェード等のあらゆるシート装置に採用することができ、前述した支持部11及び摺動部材14を設ければよい。そして、シート体の引出方向は車両前後方向に限らず、車両の上から下に向かう方向や下から上へ向かう方向にシート対を引き出す構成にも、本発明を採用することができる。一例としては、窓部の一側部に配置された巻取軸8から引き出されたシート体が窓部を覆う。このように車両の上下方向にシート体を引き出す構成の場合、シートを引っ張る力や巻取機構の付勢力の他に、シート体の自重も作用するため、摺動部材14の両側にばね等の付勢部材や棒状部材を設けるのが好適である。
本発明は前述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載の内容を逸脱しない範囲で、変形や変更が可能である。
1 トノカバー装置
2 トノ部(荷物収納部)
3 トノカバー(シート材)
4 リアシート
5 バックドア
6 ラッゲージサイドトリム
7 ラッゲージフロアトリム
8 巻取軸
9 被係止部
10 係止部(他部材)
11 支持部
11a 基部
11b 立壁部
11c 上押さえ部
11d 下押さえ部
11e 奥壁部
12 突起
13 長穴部
14 摺動部材
14a 本体部
14b コイルばね(付勢部材)
14c 当接部
14d 棒状部
14e 貫通孔
15 巻取機構
16 把持部

Claims (13)

  1. シート体と、前記シート体の一端部が固定されている回転可能な巻取軸と、を含み、
    前記シート体の他端部側には、該シート体が引き出された状態で他部材によって係止可能な被係止部が設けられており、
    前記巻取軸は、前記シート体の引出方向に沿って移動可能に保持されている、シート装置。
  2. 前記巻取軸の両端部のうちのいずれか一方または両方に、該巻取軸を前記引出方向またはその反対方向に移動させる摺動部材が設けられている、請求項1に記載のシート装置。
  3. 前記摺動部材は、前記巻取軸に直接または間接的に係合する本体部と、前記本体部を前記シート体の引出方向またはその反対方向に付勢する付勢部材とを含む、請求項2に記載のシート装置。
  4. 前記付勢部材は、前記シート体の幅方向の両側部の張力差をなくす方向に前記本体部を付勢する、請求項3に記載のシート装置。
  5. 前記巻取軸の前記摺動部材が設けられている端部に突起を有し、
    前記巻取軸の前記摺動部材が設けられている端部を支持する支持部をさらに有し、
    前記支持部は、前記突起が挿入される長穴部を有し、
    前記摺動部材は、前記長穴部内に挿入された前記突起に当接し、かつ前記引出方向に沿って移動可能に、前記支持部によって支持されている、請求項1から4のいずれか1項に記載のシート装置。
  6. 前記支持部は乗物の内部に移動不能に設けられている、請求項5に記載のシート装置。
  7. 前記シート体が、さらなる巻き取りが不能になるまで前記巻取軸に巻き取られた状態で、前記突起は前記長穴部の両端部の間の中間部に位置する、請求項5または6に記載のシート装置。
  8. 前記巻取軸の両端部がそれぞれ独立して前記引出方向に沿って移動可能である、請求項1から7のいずれか1項に記載のシート装置。
  9. 前記巻取軸は、前記引出方向に直交する方向に対して傾斜した状態になるように変位可能である、請求項1から8のいずれか1項に記載のシート装置。
  10. 前記被係止部を係止して前記シート体を引き出された位置に固定する係止部をさらに有する、請求項1から9のいずれか1項に記載のシート装置。
  11. 前記係止部は乗物の内部に移動不能に設けられている、請求項10に記載のシート装置。
  12. 前記巻取軸は車両の荷物収納部の開口部の一側部に配置され、前記シート体は前記開口部を覆うように引き出されるトノカバーである、請求項1から11のいずれか1項に記載のシート装置。
  13. 前記巻取軸は車両の窓部の一側部に配置され、前記シート体は前記窓部を覆うように引き出されるサンシェードである、請求項1から11のいずれか1項に記載のシート装置。
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