JP2017192515A - 携帯端末装置およびサーバ - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、遊技釘の点検作業の煩雑さおよびばらつきを防止することができる携帯端末装置およびサーバを提供することを目的とする。
【解決手段】携帯端末装置5は、遊技機100に設けられた基準点7に対する遊技釘の相対位置に関する相対位置データを記憶するRAM52と、基準点7および遊技釘を撮像領域に同時に収めて撮像する撮像部54と、撮像画像6上の基準点画像70に対する撮像画像6上の遊技釘画像の相対位置を算出する位置データ算出部501と、RAM52に記憶された相対位置データおよび相対位置算出データとを比較して遊技釘の状態を判定する釘状態判定部502とを備えている。
【選択図】図4

Description

本発明は、弾球遊技機(パチンコ機)に代表される遊技機の点検に用いられる携帯端末装置およびサーバに関する。
特許文献1および2には、遊技釘の位置を特定する技術が開示されている。
特開2004−167130号公報 特許第4685048号公報
遊技釘の点検は困難かつ長時間を要する作業であり、さらに点検者の習熟度などによって良否判断がばらついてしまうという問題がある。
本発明の目的は、遊技釘の点検作業の煩雑さおよびばらつきを防止することができる携帯端末装置およびサーバを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一態様による携帯端末装置は、遊技機に設けられた基準点に対する、遊技球が流下する遊技領域遊技領域に設けられた遊技釘の相対位置に関する相対位置データを記憶する記憶部と、前記基準点および前記遊技釘を撮像領域に同時に収めて撮像する撮像部と、前記撮像部で撮像された撮像画像の撮像データを用いて、前記撮像画像上の前記基準点に対する、前記撮像画像上の前記遊技釘の相対位置を算出する位置データ算出部と、前記記憶部に記憶された前記相対位置データと、前記位置データ算出部で算出された相対位置に関する相対位置算出データとを比較して、前記遊技釘の状態を判定する釘状態判定部とを備えることを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明の一態様によるサーバは、コンピュータを、遊技機に設けられた基準点に対する、遊技球が流下する遊技領域に設けられた遊技釘の相対位置に関する相対位置データを記憶する記憶部、前記基準点および前記遊技釘を撮像領域に同時に収めて撮像された撮像画像の撮像データを用いて、前記撮像画像上の前記基準点に対する、前記撮像画像上の前記遊技釘の相対位置を算出する位置データ算出部、および前記記憶部に記憶された前記相対位置データと、前記位置データ算出部で算出された相対位置に関する相対位置算出データとを比較して、前記遊技釘の状態を判定する釘状態判定部として機能させるための遊技釘点検プログラムを提供可能に保持することを特徴とする。
本発明の一態様によれば、遊技釘の点検作業の煩雑さおよびばらつきを防止することができる。
本発明の第1実施形態による携帯端末装置5を含む遊技釘点検システムを説明する図である。 遊技機100の正面図である。 遊技機100のブロック図である。 本発明の第1実施形態による携帯端末装置5の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態による携帯端末装置5を説明する図であって、図5(a)は遊技機100の正面模式図であり、図5(b)は遊技機100の撮像画像を表示した携帯端末装置5の正面模式図である。 遊技機100に設置された遊技釘42,43の状態を説明する図であって、図6(a)は正常な状態で設置された遊技釘42,43を示す模式図であり、図6(b)は異常な状態で設置された遊技釘42,43を示す模式図である。 本発明の第1実施形態による携帯端末装置5を説明する図であって、遊技釘の点検判定結果の一覧表を示す図である。 本発明の第2実施形態による携帯端末装置5を説明する図であって、図8(a)は遊技機100の正面模式図であり、図8(b)は遊技機100の一部を映している携帯端末装置5の正面模式図である。 本発明の第2実施形態による携帯端末装置5を説明する図であって、遊技釘の打ち込み位置のすれを説明する模式図である。 本発明の第2実施形態による携帯端末装置5を説明する図であって、正面右斜め方向から遊技機100の一部を映している携帯端末装置5を示す模式図である。 本発明の第1および第2実施形態による携帯端末装置5を説明する図であって、他のデータに基づく遊技釘の点検判定結果の一覧表を示す図である。 本発明の第1および第2実施形態による携帯端末装置5を説明する図であって、遊技機100の一部を映している携帯端末装置5の正面模式図である。 本発明の第1および第2実施形態による携帯端末装置5を説明する図であって、基準点の形成方法を説明するための模式図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
〔第1実施形態〕
図1に示すように、本発明の第1実施形態による携帯端末装置5を含む遊技釘点検システムは、携帯端末装置5と、点検対象の遊技釘が設けられた遊技機100と、遊技機100の製造メーカが所有するサーバ4とを備えている。
サーバ4は、遊技釘を点検するための遊技釘遊技釘点検プログラムと、製造した各種遊技機の遊技釘に関する情報を記憶している。遊技釘に関する情報には、遊技釘の点検に用いられる相対位置データ(詳細は後述)が含まれる。サーバ4は、ユーザ登録された携帯端末装置の取得要求に応じて、遊技機に対応付けて記憶された遊技釘に関する情報や遊技釘点検プログラムを提供できるように構成されている。
携帯端末装置5は、サーバ4およびその他の機器との間でデータを送受信するための送受信部や遊技機100を撮像する撮像部などを備えている。携帯端末装置5の詳細な構成については後述する。
次に、本発明の実施形態の理解を容易にするため、遊技機の機械的構成および電気的構成を簡単に説明する。
図1には、本実施形態の遊技機100であって、扉が開放された状態の遊技機100の斜視図が示されている。図示のように、遊技機100は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠102と、外枠102にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた中枠104と、中枠104に、ヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた前枠106と、を備えている。
中枠104は、外枠102と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されており、この囲繞空間に遊技盤108が保持されている。遊技盤108には、遊技釘の点検に用いられる不図示の基準点(詳細は後述する)が設けられている。また、前枠106には、ガラス製または樹脂製の透過板110が保持されている。そして、これら中枠104および前枠106を外枠102に対して閉じると、遊技盤108と透過板110とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、遊技機100の正面側から、透過板110を介して遊技盤108が視認可能となる。
図2は、遊技機100の正面図である。この図に示すように、前枠106の下部には、遊技機100の正面側に突出する操作ハンドル112が設けられている。操作ハンドル112は、遊技者が回転操作可能に設けられており、遊技者が操作ハンドル112を回転させて発射操作を行うと、当該操作ハンドル112の回転角度に応じた強度で、不図示の発射機構によって遊技球が発射される。このようにして発射された遊技球は、遊技盤108に設けられたレール114a、114b間を上昇して遊技領域116に導かれることとなる。
遊技領域116は、遊技盤108と透過板110との間隔に形成される空間であって、遊技球が流下または転動可能な領域である。遊技盤108には、多数の遊技釘や風車が設けられており、遊技領域116に導かれた遊技球が遊技釘や風車に衝突して、不規則な方向に流下、転動するようにしている。
遊技領域116は、発射機構の発射強度に応じて遊技球の進入度合いを互いに異にする第1遊技領域116aおよび第2遊技領域116bを備えている。第1遊技領域116aは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の左側に位置し、第2遊技領域116bは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の右側に位置している。レール114a、114bが遊技領域116の左側にあることから、発射機構によって所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は第1遊技領域116aに進入し、所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球は第2遊技領域116bに進入することとなる。
また、遊技領域116には、遊技球が入球可能な一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122が設けられており、これら一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122に遊技球が入球すると、それぞれ所定の賞球が遊技者に払い出される。遊技球の入球に基づいて払い出される賞球数は、入賞口毎に異なっていてもよい。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口120内には第1始動領域が設けられ、また、第2始動口122内には第2始動領域が設けられている。そして、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球して第1始動領域または第2始動領域に遊技球が進入すると、予め設けられた複数の特別図柄の中からいずれか1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な大役遊技の実行可否や、以後の遊技状態をどのような遊技状態にするかといった種々の遊技利益が対応付けられている。したがって、遊技者は、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、所定の賞球を獲得するのと同時に、種々の遊技利益を受ける権利獲得の機会を獲得することとなる。
また、第2始動口122には、可動片122bが開閉可能に設けられており、可動片122bの状態に応じて、第2始動口122への遊技球の進入容易性が変化するようになっている。具体的には、可動片122bが閉状態にあるときには、第2始動口122への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、遊技領域116に設けられたゲート124内の進入領域を遊技球が通過すると、後述する普通図柄の抽選が行われ、この抽選によって当たりに当選すると、可動片122bが所定時間、開状態に制御される。このように、可動片122bが開状態になると、当該可動片122bが遊技球を第2始動口122に導く受け皿として機能し、第2始動口122への遊技球の入球が容易となる。なお、ここでは、第2始動口122が閉状態にあるときに、当該第2始動口122への遊技球の入球が不可能であることとしたが、第2始動口122が閉状態にある場合にも一定の頻度で遊技球が入球可能となるように構成してもよい。
さらに、遊技領域116には、遊技球が入球可能な大入賞口128が設けられている。大入賞口128には、開閉扉128bが開閉可能に設けられており、通常、開閉扉128bが大入賞口128を閉鎖して、大入賞口128への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、前述の大役遊技が実行されると、開閉扉128bが開放されて、大入賞口128への遊技球の入球が可能となる。そして、大入賞口128に遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出される。複数の大入賞口が設けられている場合、遊技球の入球に基づいて払い出される賞球数は、大入賞口ごとに異なっていてもよい。
なお、遊技領域116の最下部には、一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122、大入賞口128のいずれにも入球しなかった遊技球を、遊技領域116から遊技盤108の背面側に排出する排出口130が設けられている。
そして、遊技盤108には、遊技の進行中等に演出を行う演出装置として、液晶表示装置からなる演出表示装置200、可動装置からなる演出役物装置202(図2では不図示)、さまざまな点灯態様や発光色に制御されるランプからなる演出照明装置204、スピーカからなる音声出力装置206、遊技者の操作を受け付ける演出操作装置208が設けられている。
演出表示装置200は、画像を表示する画像表示部からなる演出表示部200aを備えており、演出表示部200aを、遊技盤108の略中央部分において、遊技機100の正面側から視認可能に配置している。演出表示部200aには、図示のように演出図柄210a、210b、210cが変動表示され、これら各演出図柄210a、210b、210cの停止表示態様によって大役抽選結果が遊技者に報知される変動演出が実行されることとなる。
演出役物装置202は、演出表示部200aよりも前面に配置され、通常、遊技盤108の背面側に退避しているが、上記の演出図柄210a、210b、210cの変動表示中などに、演出表示部200aの前面まで可動して、遊技者に大当たりの期待感を付与するものである。
演出照明装置204は、演出役物装置202や遊技盤108等に設けられており、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、さまざまに点灯制御される。
音声出力装置206は、前枠106の上部位置や外枠102の最下部位置に設けられ、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、遊技機100の正面側に向けてさまざまな音声を出力する。
演出操作装置208は、遊技者の押下操作を受け付けるボタンで構成され、遊技機100の幅方向略中央位置であって、かつ、透過板110よりも下方位置に設けられている。演出操作装置208は、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて有効化されるものであり、操作有効時間内に遊技者の操作を受け付けると、当該操作に応じて、さまざまな演出が実行される。
演出操作装置208の後ろ側(遊技盤108側)には、遊技機100から払い出される賞球や、遊技球貸出装置から貸し出される遊技球が導かれる上皿132が設けられており、上皿132が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿134に導かれることとなる。また、下皿134の底面には、当該下皿134から遊技球を排出するための球抜き孔(不図示)が形成されている。この球抜き孔は、通常、開閉板(不図示)によって閉じられているが、球抜きつまみ134aを図中左右方向にスライドさせることにより、当該球抜きつまみ134aと一体となって開閉板がスライドし、球抜き孔から下皿134の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
また、遊技盤108には、遊技領域116の外方であって、かつ、遊技者が視認可能な位置に、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が設けられている。これら各表示器160〜172は、遊技に係る種々の状況を表示するための装置であるが、その詳細については後述する。
(制御手段の内部構成)
図3は、遊技の進行を制御する制御手段の内部構成を示すブロック図である。
主制御基板300は遊技の基本動作を制御する。主制御基板300は、メインCPU300a、メインROM300b、メインRAM300cを備えている。メインCPU300aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM300bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM300cは、メインCPU300aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板300には、一般入賞口118に遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口120に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口122に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ122s、ゲート124を遊技球が通過したことを検出するゲート検出スイッチ124s、大入賞口128に遊技球が入球したことを検出する大入賞口検出スイッチ128sが接続されており、これら各検出スイッチから主制御基板300に検出信号が入力されるようになっている。
また、主制御基板300には、第2始動口122の可動片122bを作動する普通電動役物ソレノイド122cと、大入賞口128を開閉する開閉扉128bを作動する大入賞口ソレノイド128cと、が接続されており、主制御基板300によって、第2始動口122および大入賞口128の開閉制御がなされるようになっている。
さらに、主制御基板300には、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が接続されており、主制御基板300によって、これら各表示器の表示制御がなされるようになっている。
また、本実施形態の遊技機100が実行する遊技は、主に第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球によって開始される特別遊技と、ゲート124を遊技球が通過することによって開始される普通遊技とに大別される。そして、主制御基板300のメインROM300bには、特別遊技および普通遊技を進行するための種々のプログラムや、各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
また、主制御基板300には、払出制御基板310および副制御基板330が接続されている。
払出制御基板310は、遊技球を発射させるための制御、および、賞球を払い出すための制御を行う。払出制御基板310も、CPU、ROM、RAMを備えており、主制御基板300に対して双方向に通信可能に接続されている。払出制御基板310には遊技情報出力端子板312が接続されており、主制御基板300から出力される遊技進行上の種々の情報が、払出制御基板310および遊技情報出力端子板312を介して、遊技店のホールコンピュータ等に出力されることとなる。
また、払出制御基板310には、貯留部に貯留された遊技球を賞球として遊技者に払い出すための払出モータ314が接続されている。払出制御基板310は、主制御基板300から送信された払出個数指定コマンドに基づいて払出モータ314を制御して所定の賞球を遊技者に払い出すように制御する。このとき、払い出された遊技球数が払出球計数スイッチ316sによって検出され、払い出すべき賞球が遊技者に払い出されたかが把握されるようになっている。
また、払出制御基板310には、下皿134の満タン状態を検出する皿満タン検出スイッチ318sが接続されている。皿満タン検出スイッチ318sは、賞球として払い出される遊技球を下皿134に導く通路に設けられており、当該通路を遊技球が通過するたびに、遊技球検出信号が払出制御基板310に入力されるようになっている。
そして、下皿134に所定量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、下皿134に向かう通路内に遊技球が滞留し、皿満タン検出スイッチ318sから払出制御基板310に向けて、遊技球検出信号が連続的に入力される。払出制御基板310は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿134が満タン状態であると判断し、皿満タンコマンドを主制御基板300に送信する。一方、皿満タンコマンドを送信した後、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断し、皿満タン解除コマンドを主制御基板300に送信する。
また、払出制御基板310には、発射制御基板320が双方向に通信可能に接続されている。発射制御基板320は、払出制御基板310から発射制御データを受信すると発射の許可を行う。発射制御基板320には、操作ハンドル112に設けられ、当該操作ハンドル112に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ112sと、操作ハンドル112の操作角度を検出する操作ボリューム112aと、が接続されている。そして、タッチセンサ112sおよび操作ボリューム112aから信号が入力されると、発射制御基板320において、遊技球発射装置に設けられた発射用ソレノイド112cを通電して遊技球を発射させる制御がなされる。
副制御基板330は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。副制御基板330は、サブCPU330a、サブROM330b、サブRAM330cを備えており、主制御基板300に対して、当該主制御基板300から副制御基板330への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU330aは、主制御基板300から送信されたコマンドやタイマからの入力信号等に基づいて、サブROM330bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出を実行するためのコマンドを、画像制御基板340または電飾制御基板350に送信する。このとき、サブRAM330cは、サブCPU330aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
画像制御基板340は、上記演出表示部200aに画像を表示させる画像表示制御を行うものであり、CPU、CGROM、RAM、VRAMを備えている。画像制御基板340のCGROMには、演出表示部200aに表示される図柄や背景等の画像データが多数格納されている。画像制御基板340に備えられたCPUは、副制御基板330から送信されたコマンドに基づいて画像データをCGROMからVRAMに読み出して、演出表示部200aの画像表示を制御する。
電飾制御基板350は、副制御基板330から送信されたコマンドに基づいて、音声出力装置206から音声を出力させる音声出力制御を行う。また、電飾制御基板350は、副制御基板330から送信されるコマンドに基づいて、演出役物装置202を可動したり演出照明装置204を点灯制御したりする。さらには、演出操作装置208が押下操作されたことを検出する演出操作装置検出スイッチ208sから操作検出信号が入力された際に、所定のコマンドを副制御基板330に送信する。
なお、各基板には、不図示の電源基板が接続されており、電源基板を介して商用電源から各基板に電力供給がなされている。また、電源基板にはコンデンサからなるバックアップ電源が設けられている。
(携帯端末装置の構成)
次に、本実施形態による携帯端末装置5の概略構成について図4を用いて説明する。
図4に示すように、携帯端末装置5は、サーバ4(図1参照)やその他の機器(不図示)との間で所定データを送受信するための送受信部53を備えている。送受信部53は、位置データ算出部501および釘状態判定部502(いずれも詳細は後述)としてCPU(制御部の一例)50(詳細は後述)を機能させるための遊技釘点検プログラム、および相対位置データ(詳細は後述)をサーバ4から受信する受信部の一例に相当する。
携帯端末装置5は、携帯端末装置5を統括的に制御する制御部としてのCPU(Central Processing Unit:中央処理装置)50を備えている。また、携帯端末装置5は、種々の処理プログラムや種々のデータなどが記憶されるROM51を有している。また、携帯端末装置5は、ROM(Read Only Memory:読み出し専用メモリ)51に記憶された処理プログラムをCPU50が実行する際に使用されるワークエリアなどを有するRAM(Random Access Memory:ランダムアクセスメモリ)52を備えている。
RAM52には、サーバ4から取得した遊技釘点検プログラムおよび相対位置データ(詳細は後述)、並びに遊技釘点検プログラムの実行中に取得される相対位置算出データ(詳細は後述)などが記憶される。図4では、遊技釘点検プログラム、遊技機αの相対位置データ(相対位置データ(遊技機α))、遊技機βの相対位置データ(相対位置データ(遊技機β))および遊技機αの相対位置算出データ(相対位置算出データ(遊技機α))を記憶している状態のRAM52が図示されている。
また、携帯端末装置5は、遊技機100(図1および図2参照)などを撮像する撮像部54と、撮像部54が撮像した撮像データを取得する撮像データ取得部55と、撮像部54で撮像する撮像対象物を映したり撮像部54で撮像した画像を表示したりする表示部56とを備えている。
撮像部54は、遊技釘の点検に用いられる基準点および遊技釘を同時に収めることが可能な撮像領域を有している。この撮像領域は、例えば複数の固体撮像素子で構成されている。固体撮像素子として、例えば相補型金属酸化膜半導体(CMOS:Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサおよび電荷結合素子(CCD:Charge Coupled Device)イメージセンサを用いることができる。撮像部54の撮像領域は、赤色用固体撮像素子、緑色用固体撮像素子および青色用固体撮像素子を1画素として、複数の画素で構成されている。撮像部54は、撮像対象物を撮像して得られた撮像データを各画素の番地に対応付けて一時的に記憶するように構成されている。
撮像データ取得部55は、CPU51の指令に基づいて、撮像部54に一時的に記憶された撮像データを画素の番地とともに取得し、RAM52に記憶するようになっている。
表示部56は、例えば液晶表示パネルで構成された表示画面を有している。表示部56は、表示画面に撮像中の撮像対象物をリアルタイムで表示したり、携帯端末装置5に記憶された画像や送受信部53を介して外部から取得した種々の情報を表示したりするように構成されている。
CPU50、ROM51、RAM52、送受信部53、撮像データ取得部55および表示部56は、携帯端末装置5に設けられたバスライン57を介して所定信号や所定データを送受信するようになっている。
RAM52に記憶された相対位置データは、遊技機100に設けられた基準点に対する、遊技球が流下する遊技領域116に設けられた遊技釘の相対位置に関するデータである。例えば、相対位置データは、基準点を原点とするxy直交座標系において、遊技領域に設けられた各遊技釘に対応付けられたx座標およびy座標(以下、x座標およびy座標を「xy座標」と称する場合がある)で構成されている。このxy直交座標系におけるx軸は、遊技機に正対した遊技者から見て水平かつ右向き方向に設定されている。また、このxy直交座標系におけるy軸は、遊技機に正対した遊技者から見てx軸に直交しかつ鉛直下向き方向に設定されている。相対位置データには、遊技機に設けられた遊技釘の個数分のxy座標が含まれている。
サーバ4(図1参照)には、遊技機の機種ごとに相対位置データが記憶されている。遊技釘の点検者は、サーバ4にアクセスし、点検対象の遊技機を指定して相対位置データをダウンロードすることにより、点検対象の遊技機に設けられた全ての遊技釘のxy座標を一括して取得することができる。また、サーバ4は、相対位置データとともに、基準点の色データ(階調値)および画素数データと、遊技釘の色データ(階調値)および画素数データとを携帯端末装置5に送信するようになっている。この色データは、赤色の階調値、緑色の階調値および青色の階調値によって構成されている。また、この画素数データは、1つの基準点を構成するために必要な画素数の情報と、1つの遊技釘を構成するために必要な画素数の情報とを含むデータである。
RAM52に記憶された遊技釘点検プログラムは、CPU50によって起動されると、CPU50を位置データ算出部501および釘状態判定部502として機能させるようになっている。
位置データ算出部501は、撮像部54で撮像された撮像画像の撮像データを用いて、撮像画像上の基準点に対する、撮像画像上の遊技釘の相対位置を算出するように構成されている。位置データ算出部501は、RAM52から読み出した撮像データを走査して基準点を表す色データの塊を抽出し、この色データの塊を構成する個数が基準点の画素数データに対して所定閾値以内であると判定すると、抽出した色データが基準点の色データであると判断する。また、位置データ算出部501は、RAM52から読み出した撮像データを走査して遊技釘を表す色データの塊を抽出し、抽出した色データの塊を構成する個数が遊技釘の画素数データに対して所定閾値以内であると判定すると、抽出した色データが遊技釘の色データであると判断する。
位置データ算出部501は、抽出した遊技釘ごとに抽出した基準点に対する相対位置を算出する。位置データ算出部501は、基準点として抽出した一の塊の中心の画素データをxy座標の原点とする。遊技機100は4つの基準点7が備えているため、位置データ算出部501は、基準点として抽出した4つの塊のうちの一の塊の中心の画素データをxy座標の原点とする。位置データ算出部501は、設定した原点に対する遊技釘の相対位置を算出する。位置データ算出部501は、基準点として抽出された複数の塊の少なくとも1つの塊の中心の画素データを用いて遊技釘として抽出された一の塊の中心の画素データに対してxy座標を算出する。位置データ算出部501は、基準点として抽出された複数の塊のうちの2つの塊の中心の画素データを用いて、例えば三角測量によって遊技釘として抽出された一の塊の中心の画素データに対してxy座標を算出してもよい。なお、位置データ算出部501は、遊技釘として抽出された一の塊の全ての画素データに対してxy座標を算出するように構成されていてもよい。位置データ算出部501は、例えばy座標(初期値は0)を固定した上でx軸を0からx座標の最大値まで走査し、算出した相対位置データが発見されるごとに番号を付して相対位置算出データを作成する。位置データ算出部501は、一のy座標についてx軸方向の走査が終了したら、y座標の値を1増加させた上で、再びx軸方向に同様に走査して相対位置算出データを作成する。位置データ算出部501は、こうして作成した相対位置算出データをRAM52に記憶する。
釘状態判定部502は、RAM(記憶部の一例)52に記憶された相対位置データ(サーバ4から取得した相対位置データ)と、位置データ算出部501で算出された相対位置に関する相対位置算出データとを比較して、遊技釘の状態(例えば遊技釘の打ち込み状態)を判定するように構成されている。サーバ4から取得した相対位置データには、相対位置算出データと同様の規則に基づく番号が付されている。このため、釘状態判定部502は、番号順に相対位置データと相対位置算出データとが一致するか否かを判定する。釘状態判定部502は、相対位置データのx座標と相対位置算出データのx座標と差、および相対位置データのy座標と相対位置算出データのy座標との差が、それぞれ所定の誤差範囲内であるか否かを判定する。釘状態判定部502は、x座標同士の差およびy座標同士の差のいずれも所定の誤差範囲内である場合には「異常なし」と判定する。一方、釘状態判定部502は、x座標同士の差およびy座標同士の差のいずれか一方が所定の誤差範囲内にない場合には「異常あり」と判定する。
釘状態判定部502が全ての相対位置算出データに対して遊技釘の状態を判定し終えたら、CPU50は、例えば遊技釘番号、相対位置データ、相対位置算出データおよび判定結果を一覧表形式にして表示部56に表示する。これにより、点検者は、遊技釘の状態を容易に判定できる。また、本実施形態では、携帯端末装置5を用いて検査対象の遊技機の目の前で判定結果を即時得ることができるので、異常ありと判定された遊技釘の状態をリアルタイムで確認できる。
(遊技釘の点検方法)
次に、遊技釘の点検方法について図4を参照しつつ図5から図7を用いて説明する。説明の便宜上、遊技機100の遊技領域116に設けられた複数の遊技釘のうちの3つの遊技釘41,42,43を用いて説明する。遊技釘41は演出表示装置200の左隣に設けられている。遊技釘42,43は第1始動口120の直上に設けられており、いわゆる命釘である。また、図5および図6では、理解を容易にするため、実際には現されていないx軸およびy軸が図示されている。
図5(a)に示すように、遊技機100には、4つの基準点7が設けられている。4つの基準点7は、遊技領域116の左右上方および左右下方に設けられている。4つの基準点7は、遊技盤108に設けられているものの、遊技領域116内には設けれられていない。4つの基準点7は、前枠106を開放状態とすることによって視認することができようになっている。したがって、遊技中の遊技者は4つの基準点7を視認することができないようになっている。なお、図5では、理解を容易にするため、本来視認することができない4つの基準点7が図示されている。
点検者は、携帯端末装置5にインストールされている遊技釘点検プログラム(以下、「遊技釘点検アプリケーション」と称する場合がある)を起動した後に、全ての基準点7と、全ての遊技釘41,42,43とを撮像部54の撮像領域(すなわち1画面)に収めた状態で遊技機100を撮像する。これにより、図5(b)に示すように、全ての基準点7と、全ての遊技釘41,42,43が撮像された撮像画像6が撮像される。撮像画像6には、基準点7の画像である基準点画像70が4つ写し出されており、遊技釘41,42,43の画像である遊技釘画像61,62,63が写し出されている。
ここで、遊技釘41は、設計通りに遊技盤108に取り付けられているのに対し、遊技釘42,43は設計通りに遊技盤108に取り付けられていないとする。図6(a)は、遊技釘42および遊技釘43が設計通りに取り付けられている状態を示す模式図である。図6(a)中の左側には、第1始動口120の入球口側から見た遊技釘42,43が模式的に示され、図6(b)中の右側には、遊技機100の正面側から見た遊技釘42,43が模式的に示されている。図6では、理解を容易にするため、第1始動口120および遊技球1が併せて図示されている。また、図6(a)および図6(b)には、実際には遊技盤108に明示されていない、遊技釘42の取り付け誤差許容範囲420と、遊技釘43の取り付け誤差許容範囲430とが破線により図示されている。
図6(a)に示すように、遊技釘42は、半球状の釘笠42aと、釘笠42aの直径よりも小さい直径を有し釘笠42aの釘笠裏面から遊技盤108に向かって突出する円柱状の本体42bとを有している。また、遊技釘43は、半球状の釘笠43aと、釘笠43aの直径よりも小さい直径を有し釘笠43aの釘笠裏面から遊技盤108に向かって突出する円柱状の本体43bとを有している。遊技盤108に打ち込まれる側の本体42bおよび本体42bの端部は、尖端形状を有している。遊技釘42および遊技釘43は、同じ形状を有している。遊技釘42および遊技釘43は、設計上、遊技盤108の盤面(遊技釘が取り付けられる取付面)に対して直交して取り付けられるようになっている。つまり、本体42bおよび本体43bが遊技盤108の盤面に直交して屹立した状態で取り付けられる。
図6(a)中の右側に示すように、第1始動口120への遊技球1の入球を阻害しないように、遊技釘42の取り付け誤差許容範囲420は、第1始動口120とは反対側(左側)に向かって広がる半円形状に設定されている。遊技釘42の釘笠42aの中心(図6(a)では「×」印で示されている)が誤差許容範囲420に収まっている場合には、遊技釘42は異常なしと判定される。遊技釘42の釘笠42aの中心が誤差許容範囲420に収まっているか否かは、遊技釘画像62の釘笠の中心の相対位置算出データから遊技釘42の釘笠42aの中心の相対位置データを減算した減算値の座標(xa,ya)が以下の式(1)および式(2)を満たすか否かによって判定される。式(1)において、raは誤差許容範囲420の半径を表している。
xa+ya≦ra ・・・(1)
xa≦0 ・・・(2)
遊技釘42の釘笠42aの中心に関する減算値の座標(xa,ya)が式(1)および式(2)を満たすと、遊技釘42の釘笠42aの中心が誤差許容範囲420に収まっていると判定される。一方、遊技釘42の釘笠42aの中心に関する減算値の座標(xa,ya)が式(1)および式(2)の少なくとも一方を満たさないと、遊技釘42の釘笠42aの中心が誤差許容範囲420に収まっていないと判定される。
また、図6(a)中の右側に示すように、第1始動口120への遊技球1の入球を阻害しないように、遊技釘43の取り付け誤差許容範囲430は、第1始動口120とは反対側(右側)に向かって広がる半円形状に設定されている。遊技釘43の釘笠43aの中心(図6(a)では「×」印で示されている)が誤差許容範囲430に収まっている場合には、遊技釘43は異常なしと判定される。遊技釘43の釘笠43aの中心が誤差許容範囲430に収まっているか否かは、遊技釘画像63の釘笠の中心の相対位置算出データから遊技釘43の釘笠43aの中心の相対位置データを減算した減算値の座標(xb,yb)が以下の式(3)および式(4)を満たすか否かによって判定される。式(3)において、rbは誤差許容範囲420の半径を表している。
xb+yb≦rb ・・・(3)
xb≧0 ・・・(4)
遊技釘43の釘笠43aの中心に関する減算値の座標(xb,yb)が式(3)および式(4)を満たすと、遊技釘43の釘笠43aの中心が誤差許容範囲430に収まっていると判定される。一方、遊技釘43の釘笠43aの中心に関する減算値の座標(xb,yb)が式(3)および式(4)の少なくとも一方を満たさないと、遊技釘43の釘笠43aの中心が誤差許容範囲430に収まっていないと判定される。
第1始動口120の上方に設けられた遊技釘が第1始動口120の入球口の上方側に曲がって打ち込まれていると、遊技球が第1始動口120に入球できなくなったり入球しにくくなったりして、遊技不能や遊技者に不利益を及ぼしてしまう場合がある。このため、第1始動口120の上方に設けられる遊技釘が曲がっているか否かについては厳密に管理する必要がある。そこで、図6に示すように、本実施形態による遊技機100では、第1始動口120の直上に設けられた遊技釘42,43の誤差許容範囲420,430は、第1始動口120の上方を避けるようにして外側に張り出した半円形状を有している。これにより、遊技機100は、第1始動口120への遊技球の入球を遊技釘42,43が阻害することを防止できる。
遊技機100では、第1始動口120に限られず、第2始動口122および一般入賞口118の上方(特に直上)に設けられた遊技釘の誤差許容範囲は、例えば第2始動口122および一般入賞口118の上方を避けるようにして外側に張り出した形状(例えば半円形状)を有している。これにより、遊技機100は、第2始動口122および一般入賞口118への遊技球の入球を遊技釘が阻害することを防止できる。
さらに、ゲート124の上方(特に直上)に設けられた遊技釘の誤差許容範囲は、例えばゲート124の上方を避けるようにして外側に張り出した形状(例えば半円形状)を有している。これにより、遊技機100は、遊技球のゲート124の通過を遊技釘が阻害することを防止できる。
図6(b)に示すように、遊技釘42および遊技釘43は、遊技盤108に対して傾斜して取り付けられている。遊技釘42は、水平方向かつ第1始動口120が設けられていない側(左側)に向かって傾斜して遊技盤108に取り付けられている。遊技釘43は、第1始動口120に向かって左下向きに傾斜して遊技盤108に取り付けられている。
このため、図6(b)中の左側に示すように、遊技釘42は、第1始動口120の入球口を塞がないように配置されているのに対し、遊技釘43は、第1始動口120の入球口を塞ぐように配置されている。さらに、図6(b)中の右側に示すように、遊技釘42の釘笠42aの中心は、誤差許容範囲420に含まれているのに対し、遊技釘43の釘笠43aの中心は、誤差許容範囲430に含まれていない。したがって、遊技釘42は異常なしの状態で遊技盤108に取り付けられているのに対し、遊技釘43は異常ありの状態で遊技盤108に取り付けられている。
点検者が携帯端末装置5を用いて、このような状態で遊技盤108に取り付けられた遊技釘41、遊技釘42および遊技釘43を撮像すると、携帯端末装置5は、起動中の遊技釘点検アプリケーションの処理手順に従って、図4を用いて説明したように動作し、遊技釘の状態の判定結果を表示部56に表示する。
携帯端末装置5は、図7に示すような遊技釘の点検判定結果の一覧表を表示部56に表示する。遊技釘の点検判定結果の一覧表は、「遊技釘番号」、「設計値」、「実測値」、「誤差」および「判定結果」の5つの項目に大別されている。「遊技釘番号」は、遊技機100に設けられた遊技釘に対して付与された番号であって、相対位置データおよび相対位置算出データに対応付けられた番号を示している。「設計値」は、遊技釘の相対位置データの設計値を示している。「実測値」は、位置データ算出部501が算出した相対位置算出データを示している。「誤差」は、相対位置算出データから相対位置データを減算した減算値であって釘状態判定部502が算出した値を示している。「判定結果」は、遊技釘の状態の異常の有無を示している。
「設計値」、「実測値」および「誤差」はそれぞれ、「横方向位置(mm)」および「縦方向位置(mm)」に区分されている。「横方向位置(mm)」は、基準点に対する遊技釘のx軸方向の相対位置を示し、「縦方向位置(mm)」は、基準点に対する遊技釘のy軸方向の相対位置を示している。横方向位置は、遊技釘のx座標から基準点のx座標を減算した値であり、縦方向位置は、遊技釘のy座標から基準点のy座標を減算した値である。このため、基準点のxy座標を原点(0,0)とした場合には、遊技釘のx座標が横方向位置の値となり、遊技釘のy座標が縦方向位置の値となる。
「遊技釘番号」欄には、番号[1]、[2]および[3]が記載されている。図7では、例えば番号[1]は遊技釘41および遊技釘画像61に付された番号とし、番号[2]は遊技釘42および遊技釘画像62に付された番号とし、番号[3]は遊技釘43および遊技釘画像63に付された番号とする。また、「遊技釘番号」欄の「・」は、番号[1]、[2]および[3]以外の番号が記載されていることを示している。なお、「設計値」欄、「実測値」欄、「誤差」欄の「・」は、任意の数値が記載されていることを示し、「判定結果欄」の「・」は、異常ありまたは異常なしを示す判定結果が記載されていることを示している。
「遊技釘番号」欄の番号[1]に対応付けて「設計値」欄の、「横方向位置(mm)」欄には「X1」が記載され、「縦方向位置(mm)」欄には「Y1」が記載されている。ここで、「X1」および「Y1」は、サーバ4から取得した遊技釘41の相対位置データに基づく所定値を表している。また、「遊技釘番号」欄の番号[1]に対応付けて「実測値」欄の、「横方向位置(mm)」欄には「x1」が記載され、「縦方向位置(mm)」欄には「y1」が記載されている。ここで、「x1」および「y1」は、位置データ算出部501が算出した遊技釘画像61の相対位置算出データに基づく所定値を表している。さらに、「遊技釘番号」欄の番号[1]に対応付けて「誤差」欄の、「横方向位置(mm)」欄には「0.0」が記載され、「縦方向位置(mm)」欄には「0.0」が記載されている。上述のとおり、遊技釘41は設計通りに遊技盤108に取り付けられているため、値「X1」および値「x1」は同じ数値となり、値「Y1」および値「y1」は同じ数値となる。このため、相対位置算出データに基づく値「x1」から相対位置データに基づく値「X1」を減算した減算値は「0.0」となる。同様に、相対位置算出データに基づく値「y1」から相対位置データに基づく値「Y1」を減算した減算値は「0.0」となる。その結果、「遊技釘番号」欄の番号[1]に対応付けて「判定結果」には異常なしを示す「○」が記載される。
「遊技釘番号」欄の番号[2]に対応付けて「設計値」欄の、「横方向位置(mm)」欄には「X2」が記載され、「縦方向位置(mm)」欄には「Y2」が記載されている。ここで、「X2」および「Y2」は、サーバ4から取得した遊技釘42の相対位置データに基づく所定値を表している。また、「遊技釘番号」欄の番号[2]に対応付けて「実測値」欄の、「横方向位置(mm)」欄には「x2」が記載され、「縦方向位置(mm)」欄には「y2」が記載されている。ここで、「x2」および「y2」は、位置データ算出部501が算出した遊技釘画像62の相対位置算出データに基づく所定値を表している。さらに、「遊技釘番号」欄の番号[2]に対応付けて「誤差」欄の、「横方向位置(mm)」欄には「−0.1」が記載され、「縦方向位置(mm)」欄には「0.0」が記載されている。図6(b)に示すように、遊技釘42は、左側方向(すなわちx軸の負方向)に傾斜し、かつ上下方向(すなわちy軸の正負方向)に傾斜していない。このため、相対位置算出データに基づく値「x2」から相対位置データに基づく値「X2」を減算した減算値は「−0.1」となる。一方、相対位置算出データに基づく値「y2」から相対位置データに基づく値「Y2」を減算した減算値は「0.0」となる。
例えば、誤差許容範囲420の形状は半径2.0mmの半円形であるとする。この場合、図7に示す番号「2」に対応付けられた「誤差」欄の横方向位置「−0.1」mmおよび縦方向位置「0.0」mmは、誤差許容範囲420に含まれる。その結果、「遊技釘番号」欄の番号[2]に対応付けて「判定結果」には異常なしを示す「○」が記載される。
「遊技釘番号」欄の番号[3]に対応付けて「設計値」欄の、「横方向位置(mm)」欄には「X3」が記載され、「縦方向位置(mm)」欄には「Y3」が記載されている。ここで、「X3」および「Y3」は、サーバ4から取得した遊技釘43の相対位置データに基づく所定値を表している。また、「遊技釘番号」欄の番号[3]に対応付けて「実測値」欄の、「横方向位置(mm)」欄には「x3」が記載され、「縦方向位置(mm)」欄には「y3」が記載されている。ここで、「x3」および「y3」は、位置データ算出部501が算出した遊技釘画像63の相対位置算出データに基づく所定値を表している。さらに、番号[3]に対応付けて「誤差」欄の、「横方向位置(mm)」欄には「−0.1」が記載され、「縦方向位置(mm)」欄には「+0.1」が記載されている。図6(b)に示すように、遊技釘43は、左下方向(すなわちx軸の負方向およびy軸の正方向)に傾斜している。このため、相対位置算出データに基づく値「x3」から相対位置データに基づく値「X3」を減算した減算値は「−0.1」となる。相対位置算出データに基づく値「y3」から相対位置データに基づく値「Y3」を減算した減算値は「+1.0」となる。
例えば、誤差許容範囲430の形状は半径2.0mmの半円形であるとする。つまり、誤差許容範囲430の右方向(x軸の正方向)の許容範囲は、0mmから+2.0mmとなる。この場合、図7に示す「遊技釘番号」欄の番号「3」に対応付けられた「誤差」欄の横方向位置「−1.0」mmおよび縦方向位置「+1.0」mmのうち、横方向位置「−1.0」が誤差許容範囲430に含まれない。その結果、「遊技釘番号」欄の番号[3]に対応付けて「判定結果」には異常ありを示す「×」が記載される。
点検者は、表示部56に表示された遊技釘の点検判定結果を示す一覧表を確認することにより、遊技機100に設けられた遊技釘の打ち込み状態の良否を判断できる。また、点検者は、遊技釘の点検対象の遊技機100を目の前にしているため、遊技釘の点検判定結果において異常ありと判定された遊技釘の状態を即時確認することができる。
以上説明したように、本実施形態による携帯端末装置5は、遊技機100の遊技盤108に設けられた基準点7に対する遊技釘(例えば遊技釘41,42,43)の相対位置に関する相対位置データを記憶するRAM52と、基準点7および遊技釘(例えば遊技釘41,42,43)を撮像領域に同時に収めて撮像する撮像部54と、撮像画像6上の基準点画像70に対する撮像画像6上の遊技釘画像(例えば遊技釘画像61,62,63)の相対位置を算出する位置データ算出部501と、RAM52に記憶された相対位置データおよび相対位置算出データとを比較して遊技釘(例えば遊技釘41,42,43)の状態を判定する釘状態判定部502とを備えている。これにより、携帯端末装置5は、遊技釘の点検作業の煩雑さおよびばらつきを防止することができる。
また、遊技釘の打ち込み状態に異常のない遊技機が出荷された後に、遊技釘が不正に調整されたとしても、例えば遊技店の店員は、携帯端末装置5を用いて手軽に遊技釘の打ち込み状態を判定できる。このように、携帯端末装置5は、遊技釘の不正調整を容易に発見できる。さらに、携帯端末装置5は、遊技釘の不正調整を容易に発見できるために、遊技釘を不正に調整しても無駄であることを示唆して、遊技釘の不正調整を予防できる。
〔第2実施形態〕
本発明の第2実施形態による携帯端末装置について図8から図10を用いて説明する。上記第1実施形態による携帯端末装置5は、遊技盤108の全体を撮像した撮像画像が、基準点を示す基準点画像および遊技釘を示す遊技釘画像を判別できる精度を有している場合に有効である。これに対し、本実施形態による携帯端末装置は、遊技盤108の全体を撮像した撮像画像が、基準点画像および遊技釘画像の少なくとも一方を判別できない精度を有している場合に有効である。本実施形態による携帯端末装置の構成および遊技機の構成は、上記第1実施形態による携帯端末装置5の構成および遊技機100とほぼ同様であるため、異なる点について説明する。
図8(a)に示すように、本実施形態における遊技機100は、遊技領域116に設けられた複数の基準点7を有している。本実施形態による携帯端末装置5は、少なくとも1つの基準点7と、撮像対象の遊技釘が撮像領域に収まるようにして遊技盤108を撮像するようになっている。このため、撮像画像に写し出される基準点画像および遊技釘画像は、撮像画像に対して相対的に広い領域を占めるため、撮像画像の精度が低くても基準点画像や遊技釘画像を特定できる。
図8(a)に示すように、例えば、演出表示装置200の左側の一定領域を含むように撮像領域540が設定される。これにより、図8(b)に示すように、携帯端末装置5の表示部56には、4つの基準点7および3つの遊技釘44が拡大された状態でリアルタイムに表示される。このように、基準点7および遊技釘44を拡大して遊技領域116の一部を撮像することにより、基準点7の画像である基準点画像および遊技釘44の画像である遊技釘画像は、撮像画像内の所定領域を占める。これにより、本実施形態による携帯端末装置5では、撮像画像の精度が低くても、基準点画像および遊技釘画像を特定できる。
このように、携帯端末装置5は、複数の基準点7のうち所定数の基準点7と遊技釘とが1画面内に収まるように、遊技領域116の全領域を複数回に分けて撮像する。本実施形態における遊技釘点検アプリケーションには、遊技領域116を分割した複数の撮像領域と、この複数の撮像領域の撮像順序とが組み込まれている。このため、点検者は、遊技釘点検アプリケーションに基づいて携帯端末装置5が報知する遊技釘の点検ガイドに従って携帯端末装置5を操作することにより、遊技釘の状態を点検するために必要なデータを取得できる。
ところで、位置データ算出部501は、遊技釘の釘笠の位置のみで相対位置算出データを算出した場合、遊技釘の打ち込み位置および打ち込み角度が設計位置からずれていても、遊技釘が設計値通りに打ち込まれている場合と同じ相対位置算出データを作成してしまう可能性がある。そこで、本実施形態による携帯端末装置5は、遊技釘の遊技盤への打ち込み位置による誤差を補正できるように構成されている。
ここで、本実施形態による携帯端末装置5において実行される遊技釘の遊技盤への打ち込み位置の補正について図9を用いて説明する。図9において、遊技釘46は、遊技盤108に設計通りの位置に打ち込まれた状態を示している。また、遊技釘46は、遊技盤108の盤面の法線方向に対する打ち込みの角度(以下、「打ち込み角度」と称する場合がある)が設計値のθ0となっている。一方、図9において、遊技釘44は、打ち込み位置が設計値からΔyだけずれて打ち込まれた状態を示している。さらに、遊技釘44は、打ち込み角度がθ0よりも大きいθ1となっている。
図9に示すように、遊技釘44および遊技釘46を遊技盤108の盤面(遊技釘44,46が打ち込まれた面)をこの盤面の法線方向に見ると、遊技釘44の釘笠と遊技釘46の釘笠とがほぼ重なる。このため、本来、遊技釘46のように遊技盤108に打ち込むべき遊技釘44が、打ち込み位置および打ち込み角度が設計値からずれることにより、設計通りに打ち込まれていると誤って判定される場合がある。そこで、本実施形態による携帯端末装置5は、遊技盤108の盤面に対して斜め方向から撮像した撮像画像を用いて、遊技釘の打ち込み位置を補正して、相対位置算出データを作成できるようになっている。
図10に示すように、遊技盤108の盤面の法線方向に対して斜め方向から基準点7および遊技釘44を撮像する場合、携帯端末装置5の表示部56には、基準点指定範囲700が表示される。基準点指定範囲700は、基準点をずらしてもよい範囲を示している。撮像対象の遊技釘を斜めから撮像するために、携帯端末装置5の位置をずらし過ぎてしまうと、遊技釘の打ち込み位置を補正できなくなる。このため、携帯端末装置5は、表示部56に基準点指定範囲700を表示することにより、遊技釘の打ち込み位置の補正が可能な撮像画像を取得できるようになっている。
位置データ算出部501は、撮像画像に写し出された遊技釘画像の本体が遊技盤に打ち込まれている位置と遊技釘画像の釘笠の位置とを抽出する。本実施形態では、サーバ4から取得される相対位置データには、遊技釘の打ち込み位置とこの遊技釘の釘笠の位置との情報が含まれている。そこで、釘状態判定部502は、遊技釘番号が同一の相対位置データに含まれる遊技釘の打ち込み位置および釘笠の位置と、相対位置算出データに含まれる遊技釘画像の打ち込み位置および釘笠の位置とを比較する。釘状態判定部502は、両データにおける打ち込み位置の座標がずれている場合には、相対位置算出データの打ち込み位置を相対位置データの打ち込み位置と同じ位置に補正するとともに、釘笠の座標も打ち込み位置と同じだけ補正する。釘状態判定部502は、補正後の相対位置算出データと相対位置データとを比較して、遊技釘の打ち込み状態の良否を判定する。
遊技釘の打ち込み位置の誤差は、釘笠の直径に比べて極めて小さい。このため、本実施形態のように、遊技釘の打ち込み位置および釘笠の位置を用いて遊技釘の打ち込み位置を補正する場合に、補正対象とは異なる遊技釘(例えば、補正対象の遊技釘の隣に打ち込まれた遊技釘)を補正してしまうことはない。
以上説明したように、本実施形態による携帯端末装置5は、上記第1実施形態による携帯端末装置5が発揮する機能と同等の機能を発揮することができる。このため、本実施形態による携帯端末装置5は、上記第1実施形態による携帯端末装置5と同様の効果が得られる。
さらに、本実施形態による携帯端末装置5は、遊技釘の打ち込み位置を補正できるので、より高精度に遊技釘の状態を判定できる。
また、アクリルによって形成された遊技盤は、遊技釘の打ち込み位置のずれが発生し難い。これに対し、木材の板によって形成された遊技盤は、アクリル製の遊技盤と比較して、遊技釘の打ち込み位置のずれが生じ易い。このため、本実施形態による携帯端末装置5は、木材製の遊技盤を備えた遊技機に対して好適である。
(変形例1)
相対位置データと相対位置算出データとの比較は、基準点からの相対位置に限られず、型式方向および型式角度を用いることも可能である。この場合の遊技釘の点検判定結果の一覧表の一例を図11に示す。
図11に示すように、相対位置データと相対位置算出データとの比較を型式方向および型式角度を用いる場合には、遊技釘の点検判定結果の一覧表の「設計値」欄および「実測値」欄は、「型式方向(時)」および「型式角度(度)」にそれぞれ区分される。また、「誤差」欄は、「方向誤差(時)」および「角度誤差(度)」に区分される。「型式方向(時)」は、遊技釘の方位角を示し、「型式角度(度)」は、遊技釘の極角を示している。ここで、方位角は、遊技釘が打ちこまれる遊技盤の盤面の右方向を基準として反時計回りに計った角度とする。また極角は、この盤面の中心に立てた垂線となす角とする。「方向誤差(時)」は、設計値の型式方向から実測値の型式方向を減算した減算値を示している。「角度誤差(度)」は、設計値の型式角度から実測値の型式角度を減算した減算値を示している。
図11に示すように、「遊技釘番号」欄に記載された番号「n」に対応する遊技釘の設計上の打ち込み角度は、型式方向(時)が12時であり、型式角度が6度であるため、方位角が90度、極角が6度となる。また、番号「n」に対応する遊技釘の実測値、すなわち遊技釘画像から得られた遊技釘画像の打ち込み角度は、型式方向(時)が12時であり、型式角度が6度であるため、方位角が90度、極角が6度となる。したがって、番号「n」に対応する遊技釘は、設計値と実測値とで方向誤差および角度誤差がなく(値は「0」)、判定結果は異常なし(○)となる。
また、図11に示すように、「遊技釘番号」欄に記載された番号「n+1」に対応する遊技釘の打ち込み角度は、型式方向(時)が11時であり、型式角度が5度であるため、方位角が120度、極角が5度となる。また、番号「n+1」に対応する遊技釘の実測値、すなわち遊技釘画像から得られた遊技釘画像の打ち込み角度は、型式方向(時)が10時であり、型式角度が5度であるため、方位角が150度、極角が5度となる。したがって、番号「n+1」に対応する遊技釘は、設計値と実測値とで方向誤差が1時、すなわち方位角で30度、および角度誤差は「0」であり、判定結果は異常なし(○)となる。なお、本例では、方位誤差は±1度とする。
さらに、図11に示すように、「遊技釘番号」欄に記載された番号「n+2」に対応する遊技釘の打ち込み角度は、型式方向(時)が1時であり、型式角度が4度であるため、方位角が60度、極角が4度となる。また、番号「n+2」に対応する遊技釘の実測値、すなわち遊技釘画像から得られた遊技釘画像の打ち込み角度は、型式方向(時)が1時であり、型式角度が4度であるため、方位角が60度、極角が4度となる。したがって、番号「n+2」に対応する遊技釘は、設計値と実測値とで方向誤差および角度誤差がなく(値は「0」)、判定結果は異常なし(○)となる。
「型式方向(時)」および「型式角度(度)」の実測値は、例えば複数の斜め方向から遊技釘を撮像し、撮像方向の異なる複数の遊技釘画像の釘笠の位置および打ち込み位置の相対位置からを算出することができる。このように、「型式方向(時)」および「型式角度(度)」を用いても、遊技釘の点検を行うことができる。
(変形例2)
点検対象の遊技釘は、全ての遊技釘に限られず、全ての遊技釘から選択された遊技釘の状態を点検するようにしてもよい。本変形例では、例えばサーバ4から取得される相対位置データに点検対象の遊技釘番号の情報も含まれている。位置データ算出部501は、点検対象の遊技釘番号の遊技釘のみ相対位置算出データを作成すればよい。例えば、図12に示すように、複数の遊技釘45のうち、点検対象の遊技釘45aには、色、窪み、不可視インクなどのマークを付しておくことにより、位置データ算出部501は、マークが付された遊技釘画像のみ相対位置算出データを作成すればよい。これにより、携帯端末装置5の処理負荷の軽減を図ることができる。遊技釘に付されるマークは、不可視インクであると、マークが付されたことが遊技者に認識されないので、遊技中に遊技者が違和感を覚えることを防止できて望ましい。
(基準点の形成方法)
基準点は、種々の方法を用いて形成することができる。図13は、遊技盤108の断面を模式的に示している。
図13(a)に示すように、基準点7は、遊技盤108を構成するアクリル板に形成された貫通孔に全体に色が付けられた杭を挿入することによって形成されてもよい。また、図13(b)に示すように、基準点7は、遊技盤108を構成するアクリル板に形成された貫通孔に、先端に色が付けられた杭を挿入することによって形成されてもよい。この場合、この杭は、色付きの先端側が遊技者側に向けられて貫通孔に挿入される。
本発明は、上記実施形態に限らず、種々の変形が可能である。
基準点は、遊技機100に設けられた演出役物装置や遊技盤に設けられた装飾物であってもよい。
上記第1および第2実施形態では、基準点は遊技盤に設けられているが、本発明はこれに限られない。例えば、基準点は、外枠102、中枠104または前枠106など、遊技釘とともに撮像できる遊技機100の部位に設けられていてもよい。
上記第1実施形態では、半円形状の誤差許容範囲を例示したが、本発明はこれに限られない。誤差許容範囲は種々の形状に設定することができる。また、誤差許容範囲は、遊技釘の種別(命釘、天釘、連釘、バラ釘、添え釘など)ごとに異なる形状に設定されてもよい。
上記第1および第2実施形態による携帯端末装置5は、遊技釘の点検判定結果の一覧表に総合判断結果を表示するように構成されていてもよい。携帯端末装置5は、遊技釘の全数に対する異常ありの遊技釘の本数の割合に基づいて、総合判断結果を判定するように構成されていてもよい。また、携帯端末装置5は、例えば連釘において隣り合う遊技釘が異常ありと判定されたら、総合判断結果を異常ありとするなど、総合判断結果の異常/正常の条件が遊技釘の種別に応じて設定されていてもよい。
携帯端末装置5は、遊技釘の撮像環境(例えば照明の色や明るさなど)に応じて、撮像部54で取得された色データ(階調値)を補正するように構成されていてもよい。
また、位置データ算出部501は、携帯端末装置5に設けられた撮像部54の解像度に応じて相対位置を補正するように構成されていてもよい。例えば、撮像領域が同一でも解像度が異なると1画素の大きさは異なる。撮像領域が同一である場合、相対位置データを作成するために設定した解像度(基準解像度)よりも、携帯端末装置5に設けられた撮像部54の解像度が高いと、撮像部54の1画素は相対位置データを作成するために設定した1画素(基準1画素)よりも小さくなる。この場合、基準点から遊技釘までの画素数が同じであっても、画素数に基づいて算出される距離は異なってしまう。そこで、位置データ算出部501は、撮像部54の1画素を基準1画素と同じ大きさに補正した上で、遊技釘画像の相対位置を算出して相対位置算出データを作成する。また、位置データ算出部501は、撮像部54の1画素が基準1画素よりも大きい場合には、撮像部54の1画素の大きさが基準1画素の大きさと同じになるように、1画素の大きさが小さくなるように補正する。これにより、遊技釘の点検の精度を向上できる。
また、解像度が同じでも撮像領域の大きさが異なると、1画素の大きさも異なる。そこで、この場合にも、位置データ算出部501は、撮像部54の1画素の大きさを基準1画素と同じ大きさに補正した上で、遊技釘画像の相対位置を算出して相対位置算出データを作成する。これにより、遊技釘の点検の精度を向上できる。
上記第1実施形態による携帯端末装置5は、上記第2実施形態による携帯端末装置5と同様の方法により遊技釘の打ち込み位置を補正してももちろんよい。
本発明は、コンピュータプログラムとして具体化することができる。例えば、携帯端末装置5の各部の機能、より具体的には、CPU50(位置データ算出部501および釘状態判定部502)、RAM(記憶部の一例)52および撮像データ取得部55の機能を遊技釘点検プログラムとして実現することもできる。したがって、本発明の一部または全ては、ハードウェアまたはソフトウェア(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード、ステートマシン、ゲートアレイ等を含む)に組み入れることができる。さらに、本発明は、コンピュータ(コンピュータとしての携帯端末装置を含む)によって使用可能な、またはコンピュータ可読の記憶媒体上のコンピュータプログラム製品の形態をとることができ、この媒体には、コンピュータによって使用可能な、またはコンピュータ可読のプログラムコードが組み入れられる。コンピュータによって使用可能な、またはコンピュータ可読の媒体は、命令実行システム、装置若しくはデバイスによって、またはそれらとともに使用されるプログラムを、収録する、記憶する、通信する、伝搬する、または搬送することのできる、任意の媒体とすることができる。
さらに、本発明は、このようなコンピュータプログラムを提供可能に保持するサーバ(例えば図1に示すサーバ4)としても実現することができる。
本発明の技術的範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらす全ての実施形態をも含む。さらに、本発明の技術的範囲は、請求項により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、全ての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画されうる。
4 サーバ
5 携帯端末装置
6 撮像画像
7 基準点
41,42,43,44,45,45a,46 遊技釘
50 CPU
51 ROM
52 RAM
53 送受信部
54 撮像部
55 撮像データ取得部
56 表示部
57 バスライン
61,62,63 遊技釘画像
70 基準点画像
100 遊技機
108 遊技盤
116 遊技領域
200 演出表示装置
420,430 誤差許容範囲
501 位置データ算出部
502 釘状態判定部
540 撮像領域
700 基準点指定範囲

Claims (3)

  1. 遊技機に設けられた基準点に対する、遊技球が流下する遊技領域に設けられた遊技釘の相対位置に関する相対位置データを記憶する記憶部と、
    前記基準点および前記遊技釘を撮像領域に同時に収めて撮像する撮像部と、
    前記撮像部で撮像された撮像画像の撮像データを用いて、前記撮像画像上の前記基準点に対する、前記撮像画像上の前記遊技釘の相対位置を算出する位置データ算出部と、
    前記記憶部に記憶された前記相対位置データと、前記位置データ算出部で算出された相対位置に関する相対位置算出データとを比較して、前記遊技釘の状態を判定する釘状態判定部と
    を備えることを特徴とする携帯端末装置。
  2. 前記位置データ算出部および前記釘状態判定部として制御部を機能させるための遊技釘点検プログラム、および前記相対位置データを所定のサーバから受信する受信部をさらに備えること
    を特徴とする請求項1記載の携帯端末装置。
  3. コンピュータを、
    遊技機に設けられた基準点に対する、遊技球が流下する遊技領域に設けられた遊技釘の相対位置に関する相対位置データを記憶する記憶部、
    前記基準点および前記遊技釘を撮像領域に同時に収めて撮像された撮像画像の撮像データを用いて、前記撮像画像上の前記基準点に対する、前記撮像画像上の前記遊技釘の相対位置を算出する位置データ算出部、および
    前記記憶部に記憶された前記相対位置データと、前記位置データ算出部で算出された相対位置に関する相対位置算出データとを比較して、前記遊技釘の状態を判定する釘状態判定部
    として機能させるための遊技釘点検プログラムを提供可能に保持すること
    を特徴とするサーバ。
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