JP2017190673A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気の温度を早期に上昇させることと軸トルクの変動を抑えることとの両立を図ることができる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】内燃機関の制御装置70は、過給機40と、過給機40のシャフト45と軸受けであるフローティングメタルとの間に潤滑油を供給する給油装置60と、燃料噴射弁16と、排気浄化装置である酸化触媒29及びDPF30を備える内燃機関に適用される。内燃機関の制御装置70は、噴射弁制御部71と、内燃機関の運転状態に応じてベース噴射量を設定する噴射量設定部72と、油圧制御部73と、上記潤滑油のベース圧力を設定する油圧設定部74と、酸化触媒29に流れる排気温度を上昇させる排気温度上昇制御を実行する実行部75とを有し、実行部75は、排気温度上昇制御において、噴射量設定部72によって設定されたベース噴射量を増量補正するとともに油圧設定部74によって設定されたベース油圧を増大補正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、過給機を備える内燃機関の制御装置に関する。
従来、過給機を備える内燃機関が知られている。過給機は、吸気通路に配設されたコンプレッサーと、排気通路に配設されたタービンとを有する。コンプレッサーにはシャフトの一端が連結され、タービンにはシャフトの他端が連結されている。シャフトは軸受けによって回転可能に支持されている。タービンは排気通路を流れる排気によって回転する。タービンが回転すると、シャフトを回転中心としてコンプレッサーが一体に回転する。
特許文献1に開示されている内燃機関は、過給機のシャフトと該シャフトを回転可能に支持する軸受けとの間に潤滑油を供給するための給油装置を備えている。特許文献1に記載の内燃機関の制御装置は、給油装置を制御することによって、過給機が低負荷のときにシャフトと軸受けとの間に供給される潤滑油の圧力を低下させる。潤滑油の圧力は、過給機の機械効率に影響する。すなわち、潤滑油の圧力が低いと、潤滑油の粘度が小さくなり、過給機の回転抵抗が減少する。特許文献1に記載の内燃機関の制御装置では、過給機が低負荷のときに、シャフトと軸受けとの間に供給される潤滑油の圧力を低下させて、過給機の機械効率を高めている。
特開平8‐189371号公報
特許文献1に記載の内燃機関の制御装置では、過給機の低負荷時に過給機のシャフトと軸受けとの間に供給される潤滑油の圧力を低下させて、過給機の機械効率を高めている。この場合には、過給機の回転抵抗が減少し、燃焼室から排気を排出しやすくなるため、内燃機関のポンプ損失が減少する。ポンプ損失が減少する分、内燃機関の出力軸のトルク(以下「軸トルク」という。)は大きくなる。そのため、潤滑油の圧力を低下させたときに軸トルクの変動を抑えるためには、燃料噴射弁から噴射される燃料量を減少させることが望ましい。
ところで、排気通路には、排気を浄化する触媒や、排気に含まれる微粒子を捕集する捕集フィルタなどの排気浄化装置が設けられている。触媒の早期活性化を図る上では、排気の温度を早期に上昇させる必要がある。また、捕集フィルタに堆積した微粒子を燃焼除去する再生処理においても、排気の温度を早期に上昇させる必要がある。
特許文献1に記載の内燃機関の制御装置のように過給機のシャフトと軸受けとの間に供給される潤滑油の圧力を低下させた場合に、燃料噴射弁から噴射される燃料量を減少させて内燃機関の軸トルクの変動を抑えるようにすると、排気の温度が低下するため、触媒の早期活性化や捕集フィルタの再生処理を速やかに実行することが困難になるおそれがある。
内燃機関の制御装置では、排気の温度を早期に上昇させることと、軸トルクの変動を抑えることとの両立が求められている。
上記課題を解決するための内燃機関の制御装置は、吸気通路に配設されたコンプレッサー及び排気通路に配設されたタービンを連結するシャフトと、該シャフトを回転可能に支持する軸受けとを有する過給機と、前記シャフトと前記軸受けとの間に潤滑油を供給する給油装置と、内燃機関の燃焼室に供給される燃料を噴射する燃料噴射弁と、前記排気通路に設けられて排気を浄化する排気浄化装置とを備える内燃機関に適用される内燃機関の制御装置であって、前記燃料噴射弁を制御して、該燃料噴射弁から噴射される燃料量を調節する噴射弁制御部と、前記燃料噴射弁から噴射される燃料量のベース値であるベース噴射量を内燃機関の運転状態に応じて設定する噴射量設定部と、前記給油装置を制御して、前記シャフトと前記軸受けとの間における潤滑油の圧力を調節する油圧制御部と、前記シャフトと前記軸受けとの間における潤滑油の圧力のベース値であるベース圧力を設定する油圧設定部と、前記排気浄化装置に流れる排気の温度を上昇させる排気温度上昇制御を実行する実行部とを有し、前記実行部は、前記排気温度上昇制御において、前記噴射量設定部によって設定されたベース噴射量を増量補正するとともに前記油圧設定部によって設定されたベース油圧を増大補正する。
上記構成では、排気温度上昇制御において、噴射量設定部によって設定されたベース噴射量を増量補正して燃料噴射弁から噴射される燃料量を増大させる。これにより、排気の温度を速やかに上昇させる。一方で、燃料量が増大すると、内燃機関の軸トルクも増大することとなるが、排気温度上昇制御では、油圧設定部によって設定されたベース油圧を増大補正して、過給機のシャフトと軸受けとの間における潤滑油の圧力も増大させている。潤滑油の圧力が増大すると、該潤滑油の粘度が増大し、過給機の回転抵抗が増大する。これにより、燃焼室から排気が排出されにくくなり、ポンプ損失が増大する。その結果、内燃機関の軸トルクが減少する。したがって、上記構成のように、燃料噴射弁から噴射される燃料量を増大させて排気温度を上昇させるとともに、過給機のシャフトと軸受けとの間における潤滑油の圧力を増大させることにより、排気の温度を早期に上昇させることと、軸トルクの変動を抑えることとの両立を図ることができる。
内燃機関の制御装置の一実施形態の構成を示す模式図。 過給機のシャフト及び軸受けを拡大して示す断面図。 内燃機関の制御装置が実行する排気温度上昇制御の一連の処理の流れを示すフローチャート。 (a)〜(c)は、燃料噴射弁から噴射される燃料量を増量補正した場合の排気温度と軸トルクとの変化態様の一例を示すタイミングチャート。 過給機のシャフトと軸受けとの間における潤滑油の圧力とポンプ損失との関係を示すグラフ。 (a)、(b)は、過給機のシャフトと軸受けとの間における潤滑油の圧力を増大補正した場合の軸トルクの変化態様の一例を示すタイミングチャート。 (a)〜(f)は、排気温度上昇制御の実行態様の一例を示すタイミングチャート。
内燃機関の制御装置の一実施形態について、図1〜図7を参照して説明する。
図1に示すように、内燃機関のシリンダブロック10には、シリンダ10Aが設けられている。シリンダ10Aにはピストン11が摺動可能に収容されている。ピストン11には、コネクティングロッド12の一端が連結されている。コネクティングロッド12の他端は、内燃機関の出力軸であるクランクシャフト13に連結されている。クランクシャフト13は、コネクティングロッド12が連結されているアーム部13Aと、該アーム部13Aが固定されている軸部13Bとからなる。
シリンダブロック10の上端には、シリンダヘッド14が固定されている。シリンダ10A、ピストン11、及びシリンダヘッド14によって燃焼室15が構成されている。燃焼室15には、燃料噴射弁16が設けられている。燃料噴射弁16には、燃料供給系20を通じて燃料が供給される。燃料供給系20は、一端が燃料噴射弁16に連結されている燃料供給通路21を有している。燃料供給通路21の他端は、燃料が貯留されている燃料タンク22に連結されている。燃料供給通路21の経路上には燃料ポンプ23が設けられている。燃料ポンプ23は、燃料タンク22内の燃料を燃料供給通路21に汲み上げて燃料噴射弁16に供給する。
燃焼室15には、吸気通路25及び排気通路26が接続されている。また、内燃機関には、吸気通路25と燃焼室15とを連通、遮断する吸気バルブ27、及び排気通路26と燃焼室15とを連通、遮断する排気バルブ28が設けられている。吸気バルブ27が開弁しているときに、ピストン11が下降すると、吸気通路25から燃焼室15に吸気が導入される。燃料噴射弁16から燃焼室15に噴射された燃料は、吸気と混合されて混合気を形成する。そして、吸気バルブ27が閉弁しているときに、ピストン11が上昇して燃焼室15内を加圧することにより、混合気が自着火して燃焼する。こうして混合気が燃焼すると、該混合気は膨張しピストン11を押し下げる。その後、排気バルブ28が開弁しているときに、ピストン11が上昇することにより、混合気の燃焼によって発生した排気が燃焼室15から排気通路26に排出される。ピストン11の上下運動は、コネクティングロッド12によってクランクシャフト13の回転運動に変換される。こうした一連の行程によって回転するクランクシャフト13の軸部13Bのトルクを軸トルクという。
排気通路26には、排気を浄化する排気浄化装置として、酸化触媒29と、該酸化触媒29よりも排気下流側に配設されたディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF30)とが設けられている。酸化触媒29は、排気中の未燃燃料(HC)や一酸化炭素(CO)を酸化する。DPF30は、排気中の煤などの微粒子を捕集する。排気通路26には、酸化触媒29の床温を検出する床温センサ31が設けられている。また、排気通路26には、DPF30の入口側の排気圧と出口側の排気圧との差を検出する差圧センサ32も設けられている。
内燃機関には、過給機40が設けられている。過給機40は、吸気通路25に配設されているコンプレッサー41と排気通路26に配設されているタービン42とを有している。コンプレッサー41は、コンプレッサーハウジング43に収容されている。タービン42は、排気通路26における酸化触媒29よりも排気上流側に配設されており、タービンハウジング44に収容されている。図1及び図2に示すように、コンプレッサー41とタービン42とは、コンプレッサーハウジング43及びタービンハウジング44を貫通して延びているシャフト45によって連結されている。
図2に示すように、シャフト45は、コンプレッサーハウジング43及びタービンハウジング44に連結されている筒状のベアリングハウジング47に挿通されている。ベアリングハウジング47の内周面には、凹み形成された凹溝471が形成されており、該凹溝471に軸受けとしてのフローティングメタル48が収容されている。フローティングメタル48は円筒状をなし、ベアリングハウジング47に挿通されているシャフト45の中央部分の外周面を覆っている。フローティングメタル48の軸方向(図2の左右方向)の両端部は、その中央部分の薄肉部49に比して厚肉の厚肉部50を構成しており、フローティングメタル48はこの厚肉部50をもってシャフト45を回転可能に支持している。薄肉部49の外周面はベアリングハウジング47の内周面から離間しており、薄肉部49の内周面はシャフト45の外周面から離間している。そのため、薄肉部49の外周面とベアリングハウジング47の内周面との間には、第1隙間S1が形成されており、薄肉部49の内周面とシャフト45の外周面との間には、第2隙間S2が形成されている。薄肉部49には、第1隙間S1と第2隙間S2とを連通する連通孔49Aが周方向に複数設けられている。
図1及び図2に示すように、ベアリングハウジング47には、給油装置60を通じて潤滑油が供給される。給油装置60は、ベアリングハウジング47に一端が連結されている潤滑油供給通路61を有している。潤滑油供給通路61の他端は、潤滑油が貯留されているオイルパン62に配設されている。潤滑油供給通路61の経路上にはオイルポンプ63が設けられている。オイルポンプ63は、電動式のポンプであり、オイルパン62内の燃料を潤滑油供給通路61に汲み上げてベアリングハウジング47に供給する。また、給油装置60には、ベアリングハウジング47に一端が連結されている潤滑油排出通路64も設けられている。潤滑油排出通路64は、他端がオイルパン62に指向するようにベアリングハウジング47から鉛直方向下方に延びている。
図2に示すように、ベアリングハウジング47には、潤滑油供給通路61の一端に連通している供給孔51が設けられている。供給孔51は、第1隙間S1にも連通している。そのため、潤滑油供給通路61から供給孔51に供給された潤滑油は、第1隙間S1の供給孔51側の部分から該第1隙間S1に流入する。第1隙間S1に流入した潤滑油は、フローティングメタル48の厚肉部50とベアリングハウジング47との間に油膜を形成する。また、第1隙間S1に流れた潤滑油は、供給孔51側の連通孔49Aを通じて第2隙間S2の供給孔51側の部分から該第2隙間S2にも流入する。各連通孔49Aの流路断面積の合計は、その上流側の供給孔51の流路断面積よりも大きい。第2隙間S2に流入した潤滑油は、厚肉部50とシャフト45との間に油膜を形成する。これにより、過給機40では、シャフト45と軸受けであるフローティングメタル48との間に潤滑油が供給される。このように、フローティングメタル48は潤滑油によって潤滑され、ベアリングハウジング47及びシャフト45に対して相対回転可能な状態となる。なお、給油装置60やベアリングハウジング47は、潤滑油が漏れないように液密に構成されている。
また、ベアリングハウジング47には、潤滑油排出通路64と第1隙間S1とを連通している排出孔52も設けられている。そのため、供給孔51から第1隙間S1に流入した潤滑油は、フローティングメタル48の外周面に沿って周方向に流れて、該第1隙間S1の排出孔52側の部分から排出孔52に排出される。そして、潤滑油排出通路64を通じてオイルパン62に戻される。また、第1隙間S1から供給孔51側の連通孔49Aを通じて第2隙間S2に流入した潤滑油は、シャフト45の外周面に沿って周方向に流れて、排出孔52側の連通孔49Aを通じて第1隙間S1に戻される。こうして第1隙間S1に戻された潤滑油も排出孔52を流れて潤滑油排出通路64に排出され、該潤滑油排出通路64を通じてオイルパン62に戻される。
過給機40では、排気通路26を流れる排気がタービン42を回転させると、コンプレッサー41がシャフト45を回転中心として一体に回転する。これにより、吸気通路25を流れる吸気が下流側に圧送される。
図1に示すように、内燃機関の制御装置70には、床温センサ31や差圧センサ32などの各種センサから出力された信号が入力される。また、内燃機関の制御装置70には、アクセル操作量を検出するアクセルセンサ80、及び機関回転速度を検出する回転速度センサ81などからの出力信号も入力される。内燃機関の制御装置70は、ソフトウェア及びハードウェアのうち少なくとも一方で構成されている機能部として、噴射弁制御部71、噴射量設定部72、油圧制御部73、油圧設定部74、及び実行部75を有している。
噴射弁制御部71は、燃料噴射弁16を制御して、該燃料噴射弁16から噴射される燃料量を調節する。すなわち、燃料噴射弁16の開弁時期や時間、及び噴射圧を制御する。なお、噴射圧は、燃料ポンプ23の駆動量を制御することによって調節することができる。噴射量設定部72は、内燃機関の運転状態、すなわちアクセル操作量や機関回転速度に応じて、燃料噴射弁16から燃焼室15に噴射される燃料量のベース値であるベース噴射量を算出する。噴射弁制御部71は、噴射量設定部72によって算出されたベース噴射量分の燃料が噴射されるように、燃料噴射弁16を制御している。
また、油圧制御部73は、給油装置60のオイルポンプ63の駆動量を制御して、ベアリングハウジング47に供給される潤滑油の油量を調節することにより、シャフト45とフローティングメタル48との間における潤滑油の圧力を調節している。油圧設定部74は、シャフト45とフローティングメタル48との間における潤滑油の圧力のベース値であるベース圧力を設定する。本実施形態では、油圧設定部74は、内燃機関の運転状態によらずシャフト45の潤滑を十分に行えるように予め実験やシミュレーションによって求めた所定の油圧をベース油圧として設定している。油圧制御部73は、オイルポンプ63の駆動量を制御することにより、シャフト45とフローティングメタル48との間における潤滑油の圧力がベース油圧で一定になるように制御している。
また、実行部75は、酸化触媒29に流れる排気の温度を上昇させる排気温度上昇制御を実行する。実行部75は排気温度上昇制御を実行することにより、酸化触媒29の早期活性化を図る。
図3のフローチャートを参照して、排気温度上昇制御に係る一連の処理の流れについて説明する。なお、この制御は、実行部75により所定の周期毎に繰り返し実行される。
図3に示すように、排気温度上昇制御を開始すると、実行部75まず、床温センサ31によって検出された酸化触媒29の床温が、該酸化触媒29の活性温度(例えば300℃)未満であるか否かを判定する(ステップS300)。この処理において、酸化触媒29の床温が活性温度以上であると判定したときには(ステップS300:NO)、酸化触媒29は既に活性状態にあり、該酸化触媒29を活性化させるために排気温度を上昇させる必要はないため、以降の処理を行わずに排気温度上昇制御に係る一連の処理を終了する。
一方、ステップS300の処理において、酸化触媒29の床温が活性温度未満であると判定したときには(ステップS300:YES)、実行部75は次に、噴射量設定部72によって設定されたベース噴射量を増量補正するとともに油圧設定部74によって設定されたベース油圧を増大補正する(ステップS301)。すなわち、予め設定されている所定量Qfをアクセル操作量及び機関回転速度に応じて算出されたベース噴射量に加算することにより、ベース噴射量を増量補正する。このようにベース噴射量が増量補正されると、噴射弁制御部71は、補正後のベース噴射量分の燃料が噴射されるように燃料噴射弁16を制御する。これにより、燃料噴射弁16から噴射される燃料量は、内燃機関の運転状態に応じて算出された補正前の噴射量に対して増量されることとなる。図4(a)に示すように、燃料噴射弁16から噴射される燃料量が増量補正されると(タイミングt41)、図4(b)に示すように排気温度が上昇するとともに、図4(c)に示すように軸トルクが増大する。なお、このタイミングチャートは、タイミングt41において、燃料噴射弁16から噴射される燃料量のみを変化させたときの排気温度及び軸トルクの変化を示している。
また、ステップS301の処理では、予め設定されている所定圧Pfを油圧設定部74によって設定されているベース油圧に加算することにより、ベース油圧を増大補正する。このようにベース油圧が増大補正されると、油圧制御部73は、補正後のベース油圧になるようにオイルポンプ63の駆動量を増大させて、給油装置60からベアリングハウジング47に供給される潤滑油の量を増大させる。ベアリングハウジング47に供給される潤滑油の量が増大すると、第1隙間S1及び第2隙間S2に供給された潤滑油の圧力も増大する。そのため、シャフト45とフローティングメタル48との間に供給される潤滑油の圧力が増大補正前のベース油圧に対して増大することとなる。シャフト45とフローティングメタル48との間における潤滑油の圧力が増大すると、潤滑油の粘度が増大して過給機40の回転抵抗が増大する。そのため、燃焼室15から排気が排出されにくくなり、ポンプ損失が増大する。すなわち、図5に示すように、シャフト45とフローティングメタル48との間における潤滑油の圧力が高いときほど、ポンプ損失が増大する傾向を示す。したがって、図6(a)に示すように、シャフト45とフローティングメタル48との間における潤滑油の圧力が増大補正されると(タイミングt61)、図6(b)に示すように内燃機関の軸トルクが減少する。図4及び図6に示すように、所定圧Pfは、燃料噴射弁16から噴射される燃料量を内燃機関の運転状態に応じて設定されたベース噴射量に対して上記所定量Qfだけ増量補正したときの軸トルクの増大分(=Tq)と等しい分だけ軸トルクを減少させることができるように設定されている。なお、図6に示すタイミングチャートは、タイミングt61において、シャフト45とフローティングメタル48との間における潤滑油の圧力のみを変化させたときの軸トルクの変化を示している。
排気温度上昇制御が開始される直前は、燃料量がベース噴射量に設定され、シャフト45とフローティングメタル48との間における潤滑油の圧力がベース油圧に設定されている。そして、排気温度上昇制御が実行されると、ステップS301の処理において、燃料噴射弁16から噴射される燃料量であるベース噴射量が増量補正されるとともにシャフト45とフローティングメタル48との間における潤滑油の圧力であるベース油圧が増大補正される。したがって、排気温度上昇制御では、該制御を実行する直前に比して、燃料噴射弁16から噴射される燃料量が増大するとともにシャフト45とフローティングメタル48との間における潤滑油の圧力が増大することとなる。
実行部75は、ステップS301の処理を実行すると、次に、床温センサ31の出力信号を読み込み、該床温センサ31によって検出された酸化触媒29の床温が、酸化触媒29の上記活性温度以上となっているか否かを判定する(ステップS302)。この処理において、酸化触媒29の床温が活性温度に達していないと判定した場合には(ステップS302:NO)、繰り返しこの処理を実行する。その後、排気温度の上昇に伴い酸化触媒29の床温が上昇し、該床温が上記活性温度に達すると、ステップS302の処理において肯定判定される(ステップS302:YES)。ステップS302に処理において肯定判定されると、実行部75は、排気温度上昇制御に係る一連の処理を終了する。排気温度上昇制御が終了すると、以降は、噴射弁制御部71は、噴射量設定部72によって設定された補正のなされていないベース噴射量分の燃料量が噴射されるように燃料噴射弁16を制御し、油圧制御部73は、油圧設定部74によって設定された補正のなされていないベース油圧になるようにオイルポンプ63を制御する。
本実施形態の作用効果について、図7を参照して説明する。
(1)図7(a)に示すように、実行部75によって、タイミングt71において排気温度上昇制御が実行される。このとき、図7(e)に示すように、酸化触媒29の床温が活性温度よりも低いと、図7(b)に示すように、燃料噴射弁16から噴射される燃料量が増大されるとともに、図7(c)に示すように、過給機40のシャフト45とフローティングメタル48との間における潤滑油の圧力が増大される。燃料量が増大すると、図7(d)に示すように、排気の温度が上昇する。これにより、図7(e)に実線で示すように、酸化触媒29の床温が早期に上昇し、燃料量を増量させない場合(図7(e)の一点鎖線)に比して、酸化触媒29の床温が活性温度まで上昇する時間が短くなる。その結果、酸化触媒29が早期に活性化される。そして、排気温度が活性温度まで上昇したタイミングt72では、図7(a)に示すように、排気温度上昇制御が終了される。本実施形態では、排気温度上昇制御において燃料噴射弁16から噴射される燃料量を増大させて排気温度を上昇させるタイミングt71において、過給機40のシャフト45とフローティングメタル48との間における潤滑油の圧力を増大させている。そのため、図7(f)に示すように、燃料量を増大させたことによる軸トルクの変動が抑えられる。また、排気温度上昇制御が終了するタイミングt72においては、ベース噴射量の増量補正とベース油圧の増大補正とが共に終了する。これにより、燃料噴射弁16から噴射される燃料量は内燃機関の運転状態に応じた増量補正のなされていないベース噴射量に設定され、シャフト45とフローティングメタル48との間における潤滑油の圧力は増大補正のなされていないベース油圧に設定される。そのため、排気温度上昇制御の終了時における軸トルクの変動も抑えられる。したがって、本実施形態によれば、排気の温度を早期に上昇させることと、軸トルクの変動を抑えることとの両立を図ることができる。
上記実施形態は以下のように変更して実施することができる。
・シャフト45を回転可能に支持する軸受けとしてフローティングメタル48を用いた例を説明したが、軸受けはフローティングメタル48に限られない。例えば、フローティングメタル48に代えてまたは加えて、ボールベアリングを軸受けとして設けるようにしてもよい。
・酸化触媒29の床温を床温センサ31によって検出するのではなく、排気温度などに基づいて推定するようにしてもよい。この構成では、推定された床温が酸化触媒29の活性温度未満であると判定したときに、ベース噴射量の増量補正とベース油圧の増大補正とを実行すればよい。
・排気温度上昇制御において燃料噴射弁16から噴射されるベース噴射量を増大補正する際に、酸化触媒29の床温と活性温度との差に基づいてその補正量を可変設定してもよい。すなわち、該差が大きいときほど多くなるように所定量Qfを設定し、酸化触媒29の床温が活性温度よりも低いときほど、排気温度上昇制御による排気温度の上昇度合いを高めるようにしてもよい。この構成では、ベース油圧を増大補正する際に加算される所定圧Pfを、所定量Qfに応じて可変設定するようにすれば、燃料量を増大することによる軸トルクの変動を好適に抑えることができる。
・排気温度上昇制御では、ステップS302の処理において、床温センサ31によって検出された酸化触媒29の床温が、酸化触媒29の活性温度以上となるまでベース噴射量の増量補正とベース油圧の増大補正を行うようにした。こうした構成に代えて、酸化触媒29の床温に関わらず、所定時間継続してベース噴射量の増量補正とベース油圧の増大補正とを行うようにしてもよい。
・イグニッションスイッチがオフからオンに切り替えられたことを実行条件として排気温度上昇制御を実行することもできる。この場合には、内燃機関が始動される度に、排気温度上昇制御が実行されることになる。こうした構成によれば、内燃機関の始動時に排気温度を上昇させることができるとともに、排気温度上昇制御の終了時における軸トルクの変動も抑えられる。したがって、排気の温度を早期に上昇させることと、軸トルクの変動を抑えることとの両立を図ることができる。
・排気温度上昇制御では、酸化触媒29の床温に基づいて、ベース噴射量の増量補正とベース油圧の増大補正とを行うようにしていたが、この構成を変更することもできる。例えば、差圧センサ32によって検出された差圧が所定圧以上になっているときにベース噴射量の増量補正とベース油圧の増大補正とを行うようにしてもよい。すなわち、DPF30には排気中の微粒子が捕集される。捕集された微粒子の量が多くなるほど、該DPF30の入口側の排気圧と出口側の排気圧との差が大きくなる。DPF30に捕集された微粒子の量が許容量以上となり、差圧センサ32によって検出された差圧が所定圧以上になっているときには、排気の温度を上昇させて、DPF30に捕集されている微粒子を燃焼除去することが望ましい。そのため、内燃機関の制御装置70は、排気温度上昇制御において、差圧センサ32によって検出された差圧が所定圧以上になっているときにベース噴射量の増量補正とベース油圧の増大補正とを行い、排気の温度を早期に上昇させることにより、DPF30の再生処理を速やかに実行するようにしてもよい。
・オイルポンプ63は、ベアリングハウジング47に供給される潤滑油の量を変更可能であれば、電動式に限られず、機関駆動式のものであってもよい。
・油圧設定部74は、排気温度上昇制御が実行されていないときには、機関運転状態に応じて潤滑に必要な最低限の油量が得られるようにベアリングハウジング47に供給される潤滑油の油量を可変設定してもよい。
・給油装置60は、潤滑油排出通路64にその流路断面積を変更可能な絞り弁を備えてもよい。この構成では、油圧制御部73は、絞り弁を制御して潤滑油排出通路64の流路面積を減少させることにより、ベアリングハウジング47から潤滑油を排出されにくくして、シャフト45とフローティングメタル48との間における潤滑油の圧力を増大させることもできる。また、こうした絞り弁を潤滑油供給通路61に備えてもよい。この構成では、油圧制御部73は、絞り弁を制御して潤滑油供給通路61の流路面積を増大させることにより、ベアリングハウジング47に供給される潤滑油の量を増大させて、シャフト45とフローティングメタル48との間における潤滑油の圧力を増大させることもできる。さらには、絞り弁を、潤滑油排出通路64と潤滑油供給通路61との両方にそれぞれ備えるようにしてもよい。
・給油装置60として、潤滑油供給通路61に代えて、ベアリングハウジング47とオイルパン62とを連結する第1給油通路及び第2給油通路を備えるようにしてもよい。第1給油通路の流路断面積は、第2給油通路の流路断面積よりも大きい。給油装置60には、オイルパン62からベアリングハウジング47に潤滑油を供給する経路を、第1給油通路と第2給油通路とで切り替える切替弁を有する。こうした構成では、油圧制御部73は、切替弁を制御して、オイルパン62からベアリングハウジング47に潤滑油を供給する経路を、第2給油通路から第1給油通路に切り替える。潤滑油を供給する経路では、流路断面積が大きくなると流路抵抗が減少するため、オイルポンプ63から吐出される潤滑油の量が同じでもベアリングハウジング47に供給される潤滑油の量が増大する。そのため、シャフト45とフローティングメタル48との間における潤滑油の圧力を増大させることができる。
・給油装置60として、潤滑油排出通路64に代えて、ベアリングハウジング47からオイルパン62に潤滑油を排出する第1排油通路及び第2排油通路を備えるようにしてもよい。第1排油通路の流路断面積は、第2排油通路の流路断面積よりも小さい。給油装置60には、ベアリングハウジング47からオイルパン62に潤滑油を排出する経路を、第1排油通路と第2排油通路とで切り替える切替弁を有する。こうした構成では、油圧制御部73は、切替弁を制御して、ベアリングハウジング47からオイルパン62に潤滑油を排出する経路を、第2排油通路から第1排油通路に切り替えることにより、シャフト45とフローティングメタル48との間における潤滑油の圧力を増大させることもできる。また、こうした構成を、上述した第1給油通路及び第2給油通路を備える構成と組み合わせることも可能である。
10…シリンダブロック、10A…シリンダ、11…ピストン、12…コネクティングロッド、13…クランクシャフト、13A…アーム部、13B…軸部、14…シリンダヘッド、15…燃焼室、16…燃料噴射弁、20…燃料供給系、21…燃料供給通路、22…燃料タンク、23…燃料ポンプ、25…吸気通路、26…排気通路、27…吸気バルブ、28…排気バルブ、29…酸化触媒(排気浄化装置)、30…DPF(排気浄化装置)、31…床温センサ、32…差圧センサ、40…過給機、41…コンプレッサー、42…タービン、43…コンプレッサーハウジング、44…タービンハウジング、45…シャフト、47…ベアリングハウジング、471…凹溝、48…フローティングメタル(軸受け)、49…薄肉部、49A…連通孔、50…厚肉部、51…供給孔、52…排出孔、60…給油装置、61…潤滑油供給通路、62…オイルパン、63…オイルポンプ、64…潤滑油排出通路、70…制御装置、71…噴射弁制御部、72…噴射量設定部、73…油圧制御部、74…油圧設定部、75…実行部、80…アクセルセンサ、81…回転速度センサ。

Claims (1)

  1. 吸気通路に配設されたコンプレッサー及び排気通路に配設されたタービンを連結するシャフトと、該シャフトを回転可能に支持する軸受けとを有する過給機と、
    前記シャフトと前記軸受けとの間に潤滑油を供給する給油装置と、
    内燃機関の燃焼室に供給される燃料を噴射する燃料噴射弁と、
    前記排気通路に設けられて排気を浄化する排気浄化装置と
    を備える内燃機関に適用される内燃機関の制御装置であって、
    前記燃料噴射弁を制御して、該燃料噴射弁から噴射される燃料量を調節する噴射弁制御部と、
    前記燃料噴射弁から噴射される燃料量のベース値であるベース噴射量を内燃機関の運転状態に応じて設定する噴射量設定部と、
    前記給油装置を制御して、前記シャフトと前記軸受けとの間における潤滑油の圧力を調節する油圧制御部と、
    前記シャフトと前記軸受けとの間における潤滑油の圧力のベース値であるベース圧力を設定する油圧設定部と、
    前記排気浄化装置に流れる排気の温度を上昇させる排気温度上昇制御を実行する実行部とを有し、
    前記実行部は、前記排気温度上昇制御において、前記噴射量設定部によって設定されたベース噴射量を増量補正するとともに前記油圧設定部によって設定されたベース油圧を増大補正する
    内燃機関の制御装置。
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