JP2017189840A - 表面処理装置および表面処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】研磨剤の回収効率を向上させることのできる表面処理装置を提供する。【解決手段】被処理材Bに向けて、ブラスト処理用の研磨剤Pを鉛直方向の上側に噴射する噴射ノズル13、および噴射された研磨剤を吸引エアVAによって吸引する吸引孔14を備えるバキュームブラストヘッド10と、噴射された研磨剤Pを取り囲むリングブラシ12と、リングブラシの下側に設けられ、リングブラシから漏れ出た研磨剤を回収する回収槽20と、を有する表面処理装置1である。【選択図】図3

Description

本発明は、表面処理装置および表面処理方法に関する。
近年、軽量化の観点から、車両の車体構造において、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)が使用されている。CFRPにより車体構造を製造する際には、部材同士を接着剤により接合する。この場合、接着の前処理として、部材としての被処理材の被処理面に、例えば、バキュームブラスト処理によって、ブラスト処理が行われる。
バキュームブラスト処理では、バキュームブラストヘッドを用いて、被処理材に研磨剤を噴射して、被処理材の被処理面を粗面化することによって、接着面積を増大させ、接着強度を向上させる。また、バキュームブラストヘッドを用いて、被処理材に噴射された研磨剤および研磨剤を被処理材に噴射することによって生じた粉塵等を吸引し、研磨剤と粉塵等を分類して、研磨剤を回収することによって、研磨剤を再度利用する。
このようなバキュームブラスト処理が行われる表面処理装置において、噴射された研磨剤の外部への漏れを防止する目的で、リングブラシによって、噴射された研磨剤を囲んでいる(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−109029号公報
特許文献1に記載の研掃システムでは、被処理材の被処理面の形状などに起因して、リングブラシから研磨剤が漏れ出る可能性がある。また、特許文献1に記載の研掃システムでは、噴射ノズルから噴射された研磨剤が、被処理材の被処理面に残存する可能性がある。以上から、特許文献1に記載の研掃システムでは、研磨剤の回収効率が低くなる虞がある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、研磨剤の回収効率を向上させることのできる表面処理装置および表面処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明に係る表面処理装置は、被処理材に向けて、ブラスト処理用の研磨剤を鉛直方向の上側に噴射する噴射ノズル、および噴射された前記研磨剤を吸引エアによって吸引する吸引孔を備えるバキュームブラストヘッドを有する。また、表面処理装置は、前記噴射された研磨剤を取り囲むリングブラシと、前記リングブラシの下側に設けられ、前記リングブラシから漏れ出た前記研磨剤を回収する回収槽と、を有する。
また、上記目的を達成する本発明に係る表面処理方法は、バキュームブラストヘッドによって、被処理材に向けて、ブラスト処理用の研磨剤を鉛直方向の上側に噴射するとともに、噴射された前記研磨剤を吸引エアによって吸引する。また、前記噴射された研磨剤を取り囲むリングブラシから漏れ出た研磨剤を前記リングブラシの下側において回収する。
上述した表面処理装置および表面処理方法によれば、鉛直方向の上側に向けて、研磨剤を噴射しており、被処理材に噴射された研磨剤は、重力によって落下する。このため、被処理材の被処理面に残存する研磨剤が減少し、研磨剤の回収効率が向上する。また、リングブラシから漏れ出た研磨剤を、回収槽によって回収するため、研磨剤の回収効率を向上させることができる。以上から、研磨剤の回収効率を向上させることのできる表面処理装置および表面処理方法を提供することができる。
本実施形態に係る表面処理装置を示す概略斜視図である。 表面処理装置のバキュームブラストヘッド、回収槽、および回転機構を示す概略斜視図である。 リングブラシから漏れ出た研磨剤を、回収槽によって回収する様子を示す概略図である。 研磨剤の噴射方向が被処理材の被処理面の直交方向となるように、バキュームブラストヘッドが回転された状態を示す図である。 被処理材を搬送する搬送機構を示す斜視図である。 本実施形態に係る表面処理方法を示すフローチャートである。 改変例1に係る表面処理装置を示す図であって、図3に対応する図である。 改変例2に係る表面処理装置を示す概略斜視図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
本実施形態に係る表面処理装置1は、バキュームブラスト装置である。表面処理装置1は、被処理材Bの被処理面を粗面化する。これによって、接着面積が増大し、接着剤を介して接着強度が向上する。また、表面処理装置1は、被処理材Bに噴射された研磨剤Pおよび研磨剤Pを被処理材Bに噴射することによって生じた粉塵等を回収し、研磨剤Pと粉塵等を分類する。そして、再利用可能な研磨剤Pのみを回収して再利用する。
被処理材Bとしては、例えばCFRP製の自動車部品が挙げられるが、特に限定されない。
また、研磨剤Pとしては、アルミナ(Al)、カーボランダム、川砂、珪砂、エメリー等を用いることができるが、経済的でブラスト処理が高いという観点からアルミナが好ましい。
図1は、本実施形態に係る表面処理装置1を示す概略斜視図である。図2は、表面処理装置1のバキュームブラストヘッド10、回収槽20、および回転機構30を示す概略斜視図である。図3は、リングブラシ12から漏れ出た研磨剤Pを、回収槽20によって回収する様子を示す概略図である。図4は、研磨剤Pの噴射方向が被処理材Bの被処理面の直交方向となるように、バキュームブラストヘッド10が回転された状態を示す図である。図5は、被処理材Bを搬送する搬送機構90を示す斜視図である。
表面処理装置1は、図1に示すように、被処理材Bの被処理面を粗面化するバキュームブラストヘッド10と、リングブラシ12から漏れ出た研磨剤Pを回収する回収槽20と、を有する。また、表面処理装置1は、バキュームブラストヘッド10の姿勢を変更する回転機構30を有する。また、表面処理装置1は、研磨剤Pが貯蔵される研磨剤タンク40と、バキュームブラストヘッド10の噴射ノズルに圧縮空気を供給するコンプレッサ50と、を有する。また、表面処理装置1は、被処理材Bに噴射された研磨剤Pを回収する回収タンク60と、研磨剤Pを被処理材Bに噴射することによって生じる粉塵等を捕集するダストコレクタ70と、を有する。また、表面処理装置1は、回収タンク60およびダストコレクタ70内を負圧にする排風機80と、被処理材Bを搬送する搬送機構90と、ハンドロボット100と、を有する。
バキュームブラストヘッド10は、図2に示すように、湾曲形状の本体部11と、本体部11の先端側に設けられたリングブラシ12と、を有する。また、バキュームブラストヘッド10は、図3に示すように、研磨剤Pを噴射する噴射ノズル13と、被処理材Bに噴射された研磨剤Pを吸引する吸引孔14と、噴射ノズル13の下方に設けられる接続部15と、を有する。
本体部11は、図3に示すように、その内部において、研磨剤Pが噴射されるとともに、吸引エアVAによって、噴射された研磨剤Pが吸引される。
また、本体部11には、図2に示すように、後述する回転機構30の第1ピン31が挿通される貫通孔(不図示)を有する。
リングブラシ12は、噴射ノズル13から噴射された研磨剤Pを取り囲むように、本体部11および被処理材Bの間に配置される。
噴射ノズル13は、図1および図3に示すように、接続部15および研磨剤ホース41を介して、研磨剤タンク40に連結される。また、噴射ノズル13は、接続部15およびエアホース51を介してコンプレッサ50に連結される。研磨剤ホース41およびエアホース51は、可撓性を備えるゴム製のチューブである。
このように構成された噴射ノズル13において、コンプレッサ50から、エアホース51を介して、接続部15に圧縮空気を供給する。これによって、接続部15内が負圧になり、研磨剤ホース41を介して研磨剤タンク40内の研磨剤Pが接続部15内に吸引される。そして、噴射ノズル13から被処理材Bに向けて、研磨剤Pが噴射される。この結果、被処理材Bの被処理面がブラスト処理され、被処理材Bの被処理面が粗面化される。
吸引孔14は、図1および図3に示すように、バキュームホース61を介して、回収タンク60に連結される。噴射ノズル13から噴射された研磨剤Pは、吸引エアVAによって、バキュームホース61を介して、回収タンク60に吸引される。バキュームホース61は、可撓性を備えるゴム製のチューブである。
接続部15は、図3に示すように、本体部11および研磨剤ホース41、ならびに本体部11およびエアホース51をそれぞれ接続する。
回収槽20は、リングブラシ12から漏れ出た研磨剤Pを回収する。本明細書において、「リングブラシ12から研磨剤Pが漏れ出る」とは、例えば、リングブラシ12と被処理材Bとの間や、各リングブラシ12の隙間から研磨剤Pが漏れ出ることを示す。
回収槽20は、図2に示すように、上部において漏斗形状を有する。また、回収槽20は下部において、研磨剤Pを貯蔵する貯蔵部21を有する。
貯蔵部21には、後述する回転機構30の第2ピン32が挿通する貫通孔(不図示)が設けられる。また、回収槽20は、バキュームブラストヘッド10の下側に設けられる。
回収槽20は、上部において漏斗形状を有するため、リングブラシ12から漏れ出た研磨剤Pは、貯蔵部21に貯蔵される。
回収槽20は、後述する回転機構30のシャフト33などを介して、バキュームブラストヘッド10に固定される。このため、回収槽20は、バキュームブラストヘッド10の移動に追従して移動することができる。したがって、バキュームブラストヘッド10が移動した際も、バキュームブラストヘッド10の真下に回収槽20を配置することができる。
このように回収槽20が設けられるため、図3に示すように、リングブラシ12から漏れ出た研磨剤Pを、回収槽20によって回収することができる。したがって、研磨剤Pの回収効率を向上させることができる。
回転機構30は、回収槽20を水平に保った状態で、研磨剤Pの噴射方向が被処理材Bの被処理面の直交方向となるように、バキュームブラストヘッド10の姿勢を変更する。
回転機構30は、図2に示すように、本体部11に設けられる貫通孔に挿通される第1ピン31と、貯蔵部21に設けられる貫通孔に挿通される第2ピン32と、を有する。また、回転機構30は、第1ピン31および第2ピン32を連結する一対のシャフト33と、第1ピン31の両端にネジ止めされる一対の第1ナット34と、第2ピン32の両端にネジ止めされる一対の第2ナット35と、を有する。また、回転機構30は、回収槽20を水平に保つための重し36を有する。なお、図2において、一対の第1ナット34および一対の第2ナット35は、手前側のみ図示する。
第1ピン31は、本体部11の貫通孔に回転可能に挿通される。すなわち、バキュームブラストヘッド10は、第1ピン31に対して回転可能に配置される。第1ピン31の両端には、雄ネジ部が形成され、第1ナット34の内方にシャフト33を配置した状態で、第1ナット34を雄ネジ部に対してネジ止めする。このとき、シャフト33と、本体部11との間には隙間が設けられるようにネジ止めする。このように構成することによって、シャフト33に対して、バキュームブラストヘッド10を自由に回転させることができる。
第2ピン32は、貯蔵部21の貫通孔に回転可能に挿通される。第2ピン32の両端には、雄ネジ部が形成され、貯蔵部21の内部にシャフト33が配置された状態で、第2ナット35を雄ネジ部に対してネジ止めする。このとき、シャフト33と、貯蔵部21との間には隙間が設けられるようにネジ止めする。
第2ピン32は、貯蔵部21の貫通孔に対して抜き差し可能であって、貯蔵部21に研磨剤Pが溜まったら、第2ピン32を抜いて、貯蔵部21内の研磨剤Pを回収タンク60に供給または廃棄する。
シャフト33は、バキュームブラストヘッド10および回収槽20を連結する。
重し36は、回収槽20の貯蔵部21の下方に例えばネジ止めによって取り付けられている。重し36は、例えばケースの内部に水や砂が配置されて構成するが、特に限定されない。
このように回収槽20の下側に重し36を取り付けることによって、回収槽20が第2ピン32の軸周りに回転することを防止して、回収槽20は水平に保たれる。さらに、シャフト33は、鉛直方向となるように保たれる。
上述の回転機構30を有するため、バキュームブラストヘッド10を被処理材Bに押し当てると、図3および図4に示すように、研磨剤Pの噴射方向が被処理材Bの被処理面の直交方向となるように、バキュームブラストヘッド10の姿勢が変更する。
なお、回転機構30の構成は、研磨剤Pの噴射方向が、被処理材Bの被処理面に対して直交方向となるように姿勢を変更することができる構成であれば、特に限定されない。
研磨剤タンク40は、研磨剤Pを貯蔵する。研磨剤タンク40の上方には、図1に示すように、回収タンク60が配置され、ダンプバルブ42を介して連結されている。ダンプバルブ42は、電磁弁(不図示)によって開閉が行われる。
回収タンク60は、図1に示すように、被処理材Bに噴射された研磨剤Pおよび研磨剤Pを被処理材Bに噴射することによって生じた粉塵等を回収する。回収タンク60は、研磨剤Pと粉塵等を分離するサイクロンによって構成される。上述したように、回収タンク60は、ダンプバルブ42を介して、研磨剤タンク40に連結される。回収タンク60において分離された研磨剤Pおよび粉塵等のうち、再使用可能な研磨剤Pは、回収タンク60へ滞留し、ダンプバルブ42が開いたとき、研磨剤タンク40に移動する。
ダストコレクタ70は、図1に示すように、管71を介して、回収タンク60において分離された粉塵等を捕集する。ダストコレクタ70の底部には粉塵等を集積するダストボックス(不図示)が設けられる。ダストボックスは、粉塵等を廃棄するために取出し可能に設けられている。
排風機80は、図1に示すように、ダストコレクタ70の上部に配置される。排風機80は、不図示のモータにより回転し、ダストコレクタ70、回収タンク60、バキュームホース61内を負圧にする。このため、ブラスト空間内から順に、バキュームホース61、回収タンク60、ダストコレクタ70へ気流が生じる。したがって、被処理材Bに噴射された研磨剤Pおよび粉塵等を吸引することができる。
搬送機構90は、ベルトコンベア方式によって、被処理材Bを把持しつつ所定方向に搬送する。
搬送機構90は、図5に示すように、所定距離離間した一対のベルト91と、ベルト91を搬送するモータ92と、ベルト91に固定される4つの固定部93と、を有する。また、搬送機構90は、固定部93の下方に設けられる矩形部材94と、固定部93および矩形部材94を連結する連結部材95と、を有する。また、搬送機構90は、矩形部材94の対向する辺にそれぞれ2つ設けられ被処理材Bを把持する把持部96を有する。
固定部93は、連結部材95が挿通される貫通孔93Aを有する。また、矩形部材94は、連結部材95が挿通される貫通孔94Aを有する。
連結部材95は、線状部材であって、貫通孔93Aおよび貫通孔94Aに挿通され、貫通孔93Aおよび貫通孔94Aにおいて、水平となるように形状付けされている。このため、矩形部材94は、連結部材95を介して、固定部93に懸架される。
把持部96は、クランプ部材96Aによって、被処理材Bをクランプすることによって把持する。
このように構成された搬送機構90において、モータ92を作動させることによって、一対のベルト91が同じ方向に移動する(図5矢印参照)。この結果、ベルト91に固定された4つの固定部93が移動する。そして、矩形部材94が移動し、把持部96に把持される被処理材Bが搬送される。
なお、搬送機構90の構成は、被処理材Bを把持しつつ搬送する構成であれば、特に限定されない。
ハンドロボット100は、搬送機構90の把持部96によって把持された被処理材Bに対して、バキュームブラストヘッド10を位置決めする。ハンドロボット100は、図1に示すように、胴体部101と、第1回転部102と、第1アーム103と、第2回転部104と、第2アーム105と、を有する。
第1アーム103は、胴体部101に対して、第1回転部102を介して回転可能に連結される。第2アーム105は、第1アーム103に対して、第2回転部104を介して回転可能に連結される。また、図2に示すように、第2アーム105の先端には、L字状の接続部材106が取り付けられる。第2アーム105は、接続部材106を介して、バキュームブラストヘッド10に連結されている。第2アーム105と接続部材106との連結方法、および接続部材106とバキュームブラストヘッド10との連結方法は、特に限定されないが、例えばネジ止めである。
このように、ハンドロボット100は、回転軸が複数設けられた多関節のロボットであり、上記のように構成することによって、バキュームブラストヘッド10をさまざまな状態で把持したり、様々な軌跡によって、被処理材Bにアプローチしたりすることができる。
以上、本実施形態に係る表面処理装置1の構成について説明した。
次に、図6のフローチャートを参照して、本実施形態に係る表面処理装置1を用いた表面処理方法について説明する。
まず、バキュームブラストヘッド10を、被処理材Bの被処理面の下方のうち所定の位置に配置する(S01)。具体的には、ハンドロボット100を用いて、バキュームブラストヘッド10を所定の位置に配置する。なお、手動によって、バキュームブラストヘッド10を移動させてもよい。
次に、研磨剤Pを上側に向けて噴射する(S02)。具体的には、コンプレッサ50から、エアホース51を介して、接続部15内に圧縮空気を供給する。この圧縮空気により、接続部15内および研磨剤ホース41が負圧になる。そして、研磨剤タンク40内の研磨剤Pが吸引されて噴射ノズル13から被処理材Bに向けて噴射される。この結果、被処理材Bの被処理面がブラスト処理され、被処理材Bの被処理面が粗面化される。このとき、研磨剤タンク40の上方に配置されるダンプバルブ42は閉じており、回収タンク60と研磨剤タンク40との連通は遮断されている。また、ハンドロボット100によって、バキュームブラストヘッド10を移動させるとともに、搬送機構90によって被処理材Bを搬送させつつ、研磨剤Pを噴射する。ハンドロボット100の移動および搬送機構90の搬送は、不図示の制御部によって制御される。
上側に向けて噴射された研磨剤Pのうちリングブラシ12から漏れ出た研磨剤Pは、図3および図4に示すように、回収槽20によって回収される。
次に、被処理材Bの被処理面に噴射された研磨剤Pおよび粉塵等を回収する(S03)。具体的には、排風機80を回転することによって吸引エアVAを発生させ、ダストコレクタ70、管71、回収タンク60、およびバキュームホース61内を負圧にする。これによって、被処理材Bに噴射された研磨剤Pおよび粉塵等を、バキュームホース61を介して回収タンク60へ回収する。
次に、回収タンク60において、研磨剤Pおよび粉塵等を分離する(S04)。回収タンク60において分離された粉塵等は、管71を介してダストコレクタ70へ運ばれる。そして、粉塵等は、ダストボックス72に集積され、清浄な空気が排風機80から大気中へ排出される。一方、回収タンク60において分離された再使用可能な研磨剤Pは、回収タンク60の下部に滞留する。
次に、被処理材Bの所定の範囲が粗面化したかを判断する(S05)。被処理材Bの所定の範囲が粗面化していないと判断された場合(S05:NO)、ステップS02の工程に戻る。被処理材Bの所定の範囲が粗面化したかの判断は、例えば、不図示のカメラによって行うが、特に限定されない。
一方、被処理材Bの所定の範囲が粗面化したと判断された場合(S05:YES)、コンプレッサ50からの圧縮空気の供給を停止する。また、ダンプバルブ42を開くことによって、研磨剤タンク40内の負圧を解除する。これによって、研磨剤Pの噴射は停止し、表面処理工程を終了する。このとき、回収タンク60の底部に滞留している研磨剤Pは、研磨剤タンク40内に落下する。また、貯蔵部21に溜まった研磨剤Pを回収タンク60に供給する。このように、研磨剤Pを再利用することができる。
以上の工程によって、表面処理方法が行われる。
以上説明したように、本実施形態に係る表面処理装置1は、バキュームブラストヘッド10と、噴射された研磨剤Pを取り囲むリングブラシ12と、リングブラシ12の下側に設けられ、リングブラシ12から漏れ出た研磨剤Pを回収する回収槽20と、を有する。バキュームブラストヘッド10は、被処理材Bに向けて、ブラスト処理用の研磨剤Pを鉛直方向の上側に噴射する噴射ノズル13、および噴射された研磨剤Pを吸引エアVAによって吸引する吸引孔14を備える。このように構成された表面処理装置1によれば、鉛直方向の上側に向けて、研磨剤Pを噴射しており、被処理材Bに噴射された研磨剤Pは、重力によって落下する。このため、被処理材Bの被処理面に残存する研磨剤Pが減少し、研磨剤Pの回収効率が向上する。また、リングブラシ12から漏れ出た研磨剤Pを、回収槽20によって回収するため、研磨剤Pの回収効率を向上させることができる。
また上述の表面処理装置1によれば、被処理材Bの被処理面の反対面に設けられ接着された後に外観面となる造形面が天側となる。このため、跳ね返り等に起因する造形面側に研磨剤Pが噴射される可能性が極めて低い。したがって、造形面における傷(チッピング)の発生を防止することができる。
また、回収槽20は、バキュームブラストヘッド10に固定され、バキュームブラストヘッド10の移動に追従して移動する。よって、漏れ出る研磨剤Pの真下に回収槽20を配置することができるため、研磨剤Pの回収効率が向上する。
また、被処理材Bの表面形状に応じて研磨剤Pの噴射方向が被処理材Bの被処理面の直交方向となるように、バキュームブラストヘッド10の姿勢を変更する回転機構30を有する。このため、被処理材Bの被処理面に直交する方向から研磨剤Pを噴射することができ、形状に追従したブラスト処理が可能である。
また、以上説明したように、本実施形態に係る表面処理方法は、バキュームブラストヘッド10によって、被処理材Bに向けて、ブラスト処理用の研磨剤Pを鉛直方向の上側に噴射するとともに、噴射された研磨剤Pを吸引エアVAによって吸引する。また、噴射された研磨剤Pを取り囲むリングブラシ12から漏れ出た研磨剤Pをリングブラシ12の下側において回収する。この表面処理方法によれば、鉛直方向の上側に向けて、研磨剤Pを噴射しており、被処理材Bに噴射された研磨剤Pは、重力によって落下する。このため、被処理材Bの被処理面に残存する研磨剤Pが減少し、研磨剤Pの回収効率が向上する。また、リングブラシ12から漏れ出た研磨剤Pを、回収槽20によって回収するため、研磨剤Pの回収効率を向上させることができる。
また、バキュームブラストヘッド10の移動に追従して、研磨剤Pを回収する。よって、漏れ出る研磨剤Pの真下において、研磨剤Pを回収することができるため、研磨剤Pの回収効率が向上する。
また、被処理材Bの表面形状に応じて研磨剤Pの噴射方向が被処理材Bの被処理面の直交方向となるように、バキュームブラストヘッド10の姿勢を変更する。このため、被処理材Bの被処理面に直交する方向から研磨剤Pを噴射することができ、形状に追従したブラスト処理が可能である。
以下、上述した実施形態の改変例について説明する。
<改変例1>
図7は、改変例1に係る表面処理装置2を示す図であって、図3に対応する図である。改変例1に係る表面処理装置2は、上述した実施形態に係る表面処理装置1に対して、ノズル110をさらに有する。
ノズル110は、図7に示すように、バキュームブラストヘッドの移動方向(図7矢印参照)の後方側から、研磨剤Pが噴射された被処理材Bの被処理面にエアAを吹きつける。ノズル110は、バキュームブラストヘッド10の移動に追従して移動するように、バキュームブラストヘッド10に直接または間接的に取り付けられていることが好ましいが、特に限定されない。
このように、改変例1に係る表面処理装置2によれば、ノズル110を有するため、研磨剤Pの噴射後に、被処理材Bの被処理面に残存する研磨剤・埃を効率的に落とすことができる。
<改変例2>
図8は、改変例2に係る表面処理装置3を示す概略斜視図である。
改変例2に係る表面処理装置3は、実施形態に係る表面処理装置1に対して、回収槽120の構成が異なる。回収槽120は、床面に固定して設けられる。回収槽120が設けられる範囲は、バキュームブラストヘッド10が被処理材Bに対して、研磨剤Pを噴射する範囲よりも広いことが好ましい。
改変例2に係る表面処理装置3によれば、回収槽120を移動させる必要がないため、バキュームブラストヘッド10を容易に移動させることができる。
本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内において種々改変することができる。
上述した実施形態では、回収槽20の貯蔵部21に研磨剤Pが溜まった際に、第2ピン32を抜いて、回収槽20内の研磨剤Pを回収タンク60に供給するまたは廃棄する形態を説明した。しかしながら、回収槽20および回収タンク60をホースによって連結して、ホースを介して回収槽20内に溜まった研磨剤Pを回収タンク60に供給してもよい。
また、上述した実施形態では、研磨剤Pを鉛直方向の真上に向かって噴射した。しかしながら、重力によって、被処理材Bの被処理面から研磨剤Pが落下する角度であれば特に限定されない。
また、上述した実施形態では、表面処理装置1は、被処理材Bの被処理面を粗面化する用途に用いられた。しかしながら、表面処理装置1は、被処理材Bの被処理面を、クリーニング、バリ取り、ショットピーニングする等の用途に用いられてもよい。
1 表面処理装置、
10 バキュームブラストヘッド、
12 リングブラシ、
13 噴射ノズル、
14 吸引孔、
20、120 回収槽、
30 回転機構、
110 ノズル、
B 被処理材、
P 研磨剤、
VA 吸引エア。

Claims (8)

  1. 被処理材に向けて、ブラスト処理用の研磨剤を鉛直方向の上側に噴射する噴射ノズル、および噴射された前記研磨剤を吸引エアによって吸引する吸引孔を備えるバキュームブラストヘッドと、
    前記噴射された研磨剤を取り囲むリングブラシと、
    前記リングブラシの下側に設けられ、前記リングブラシから漏れ出た前記研磨剤を回収する回収槽と、を有する表面処理装置。
  2. 前記回収槽は、前記バキュームブラストヘッドに固定され、前記バキュームブラストヘッドの移動に追従して移動する請求項1に記載の表面処理装置。
  3. 前記被処理材の表面形状に応じて前記研磨剤の噴射方向が前記被処理材の被処理面の直交方向となるように、前記バキュームブラストヘッドの姿勢を変更する回転機構を有する請求項1または2に記載の表面処理装置。
  4. 前記バキュームブラストヘッドの移動方向の後方側から、前記研磨剤が噴射された前記被処理材の被処理面にエアを吹きつけるノズルをさらに有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の表面処理装置。
  5. バキュームブラストヘッドによって、被処理材に向けて、ブラスト処理用の研磨剤を鉛直方向の上側に噴射するとともに、噴射された前記研磨剤を吸引エアによって吸引し、
    前記噴射された研磨剤を取り囲むリングブラシから漏れ出た研磨剤を前記リングブラシの下側において回収する表面処理方法。
  6. 前記バキュームブラストヘッドの移動に追従して、前記研磨剤を回収する請求項5に記載の表面処理方法。
  7. 前記被処理材の表面形状に応じて前記研磨剤の噴射方向が前記被処理材の被処理面の直交方向となるように、前記バキュームブラストヘッドの姿勢を変更する請求項5または6に記載の表面処理方法。
  8. 前記バキュームブラストヘッドの移動方向の後方側から、前記研磨剤が噴射された前記被処理材の被処理面にエアを吹きつける請求項5〜7のいずれか1項に記載の表面処理方法。
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