JP2017189763A - 複層塗膜形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基材との密着性及び耐冷熱負荷性に優れた複層塗膜形成方法を提供すること。【解決手段】基材上に2層以上の塗膜を形成する複層塗膜形成方法であって、基材上にビスフェノール骨格を有するポリオール(a1)を含有する下塗り塗料組成物(A)を塗装して最下層の塗膜を形成する工程、ならびにガラス転移温度(Tg)が−20℃以上50℃未満の水酸基含有アクリル樹脂(b1)及びポリイソシアネート化合物(b2)を含有する上塗り塗料組成物(B)を塗装して最上層の塗膜を形成する工程、を含む複層塗膜形成方法。【選択図】なし

Description

本発明は、基材上に、該基材との密着性及び耐冷熱負荷性に優れた複層塗膜を形成するための方法に関する。
従来、基材上に優れた外観及び性能等を付与することを目的として、該基材上に塗料組成物を塗装し、形成されたウエット塗膜を硬化させて塗膜が形成することが行われている。該塗膜は一般に、上記基材との高い密着性を有することが求められ、さらに最近は、高い耐冷熱負荷性を有することも求められている。
特許文献1には、特定のポリエステル樹脂、エポキシ樹脂及び有機溶剤を含有し、かつ該ポリエステル樹脂とエポキシ樹脂との含有割合が特定の範囲内であるコーティング剤が、基材や金属蒸着層に対する密着性が高く、冷熱衝撃処理や熱水処理に付されても十分な耐性を有する塗膜を形成できることが記載されている。しかしながら、該コーティング剤においても、特に形成される塗膜が比較的厚い場合に、基材との密着性及び耐冷熱負荷性が不十分な場合があるという課題があった。
特開2011−74134号公報
本発明は上記事情を勘案してなされたものであり、基材との密着性及び耐冷熱負荷性に優れた複層塗膜形成方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、基材上に2層以上の塗膜を形成する複層塗膜形成方法であって、基材上にビスフェノール骨格を有するポリオール(a1)を含有する下塗り塗料組成物(A)を塗装して最下層の塗膜を形成する工程、ならびにガラス転移温度(Tg)が−20℃以上50℃未満の水酸基含有アクリル樹脂(b1)及びポリイソシアネート化合物(b2)を含有する上塗り塗料組成物(B)を塗装して最上層の塗膜を形成する工程、を含む複層塗膜形成方法によれば、上記目的を達成できることを見出した。
即ち、本発明は、下記の態様を包含する。
項1、基材上に2層以上の塗膜を形成する複層塗膜形成方法であって、基材上にビスフェノール骨格を有するポリオール(a1)を含有する下塗り塗料組成物(A)を塗装して最下層の塗膜を形成する工程、ならびにガラス転移温度(Tg)が−20℃以上50℃未満の水酸基含有アクリル樹脂(b1)及びポリイソシアネート化合物(b2)を含有する上塗り塗料組成物(B)を塗装して最上層の塗膜を形成する工程、を含む複層塗膜形成方法。
項2、ビスフェノール骨格を有するポリオール(a1)がビスフェノールA骨格を有するポリオール(a1’)である項1に記載の複層塗膜形成方法。
項3、ビスフェノール骨格を有するポリオール(a1)の水酸基価が50〜600mgKOH/gの範囲内である項1又は2に記載の複層塗膜形成方法。
項4、下塗り塗料組成物(A)が、さらにポリイソシアネート化合物(a2)を含有する項1〜3のいずれか1項に記載の複層塗膜形成方法。
項5、最下層の塗膜及び最上層の塗膜を、同時に加熱硬化させる項1〜4のいずれか1項に記載の複層塗膜形成方法。
本発明の複層塗膜形成方法は、基材との密着性及び耐冷熱負荷性に優れた複層塗膜を形成できるという効果を奏することができる。
以下、本発明の複層塗膜形成方法について、さらに詳細に説明する。
本発明の複層塗膜形成方法(以下、「本方法」と略称する場合がある)は、
基材上に2層以上の塗膜を形成する複層塗膜形成方法であって、基材上にビスフェノール骨格を有するポリオール(a1)を含有する下塗り塗料組成物(A)を塗装して最下層の塗膜を形成する工程、ならびにガラス転移温度(Tg)が−20℃以上50℃未満の水酸基含有アクリル樹脂(b1)及びポリイソシアネート化合物(b2)を含有する上塗り塗料組成物(B)を塗装して最上層の塗膜を形成する工程、を含むことを特徴とする。
基材
本発明の複層塗膜形成方法が適用される基材の材質としては、特に制限はなく、無機材料、有機材料、或いは、有機と無機とのハイブリッド材料のいずれであってもよい。
上記無機材料としては、例えば、鉄、アルミニウム、真鍮、銅、ブリキ、ステンレス鋼、亜鉛メッキ鋼、亜鉛合金(Zn−Al、Zn−Ni、Zn−Fe等)メッキ鋼等の金属材料;ガラス;セメント;コンクリート;ポリシロキサン等が挙げられる。
前記有機材料は有機樹脂を含む材料であり、該有機樹脂としては、例えば、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ−1、4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−1、2−ジフェノキシエタン−4、4’−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレートなどのようなポリエステル樹脂、エピコート(商品名:油化シェルエポキシ(株)製)などの市販品に代表されるエポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、ノボラック樹脂、フェノール樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロースエステル(例、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース、ニトロセルロース)、ポリアミド、ポリスチレン(例、シンジオタクチックポリスチレン)、ポリオレフィン(例、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン)、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン等が挙げられる。
また、上記有機材料は、その成分の一部として、顔料及び/又は繊維を含有するものであってもよい。
上記顔料としては、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、硫酸バリウム、炭酸バリウム、タルク、クレー、カオリン、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム等が挙げられる。
また、前記繊維としては、例えば、ガラス繊維、アラミド繊維、炭素繊維、セルロース繊維等が挙げられる。
このため、各種の繊維強化プラスチック材料(Fiber Reinforced Plastics:以下FRP材料又は単にFRPという。)は上記有機材料に包含される。
上記基材の材質としては、該基材と該基材上に形成される塗膜との密着性等の観点から、有機材料が好ましい。
次に、下塗り塗料組成物(A)について説明する。
ビスフェノール骨格を有するポリオール(a1)
ビスフェノール骨格を有するポリオール(a1)は、1分子中に、1個以上のビスフェノール骨格と、2個以上の水酸基とを有する化合物である。
上記ビスフェノール骨格を有するポリオール(a1)としては、例えば、ビスフェノール化合物(a11);ビスフェノール骨格及びエポキシ基を有する化合物と、該エポキシ基との反応性基及び水酸基を有する化合物の反応生成物(a12);上記ビスフェノール骨格及びエポキシ基を有する化合物と、該エポキシ基と反応し水酸基を生成する反応性基を有しかつ水酸基を有さない化合物の反応生成物(a13)等を使用することができる。なかでも、基材との密着性及び耐冷熱負荷性等の観点から、上記ビスフェノール化合物(a11)及び/又は上記反応生成物(a12)を使用することが好ましく、上記反応生成物(a12)を使用することがより好ましい。
上記ビスフェノール化合物(a11)としては、例えば、下記一般式(I)
Figure 2017189763
[式I中、R、R、R、R、R、R、R、R、R及びR10は、各々独立して、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、又はアリール基を示す]
で表されるビスフェノール化合物を使用することができる。
また、上記ビスフェノール化合物(a11)の具体例としては、例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(慣用名:ビスフェノールA)、2,2’−、2,4’−及び4,4’−メチレンジフェノールの混合物(慣用名:ビスフェノールF)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン(慣用名:ビスフェノールAP)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン(慣用名:ビスフェノールB)、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(慣用名:ビスフェノールC)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(慣用名:ビスフェノールE)等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。なかでも、上記ビスフェノール化合物(a11)としては、基材との密着性等の観点から、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(慣用名:ビスフェノールA)を好適に使用することができる。
また、前記反応生成物(a12)の製造において使用されるビスフェノール骨格及びエポキシ基を有する化合物としては、例えば、上記ビスフェノール化合物(a11)とジグリシジルエーテル化合物との反応生成物;該ビスフェノール化合物(a11)とエピハロヒドリン(例えば、エピクロルヒドリン等)との反応生成物等を使用することができる。
上記ジグリシジルエーテル化合物としては、例えば、下記一般式(II)
Figure 2017189763

[式II中、R11及びR12は、各々独立して、水素原子、水酸基又はメチル基を表し、mは0〜4の整数を表し、nは1〜20の整数を表し、n個の
Figure 2017189763
は互いに同じであっても又は互いに異なっていてもよい]
で表される化合物を好適に使用することができる。
上記ジグリシジルエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、エチレン(プロピレン)グリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレン(プロピレン)グリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等が挙げられ、これらは1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。なお、本明細書において、「ポリエチレン(プロピレン)グリコール」は、エチレングリコールとプロピレングリコールの共重合体を意味し、ブロック共重合体とランダム共重合体のいずれも含むものとする。
また、上記ジグリシジルエーテル化合物としては、市販品を使用できる。市販品の商品名としては、例えば、「エポライト40E」、「エポライト100E」、「エポライト200E」、「エポライト400E」、「エポライト70P」、「エポライト200P」、「エポライト400P」、「エポライト1500NP」、「エポライト1600」、「エポライト80MF」(以上、共栄社化学社製)等が挙げられる。
また、前記反応生成物(a12)の製造において使用される、前記エポキシ基との反応性基及び水酸基を有する化合物としては、例えば、水酸基含有アミン、水酸基含有カルボン酸等を使用することができる。
上記水酸基含有アミンとしては、例えば、モノアルカノールアミン、ジアルカノールアミン等を使用することができる。具体的には、例えば、2−アミノエタノール(慣用名:モノエタノールアミン)、2−(2−ヒドロキシエチルアミノ)エタノール(慣用名:ジエタノールアミン)等を使用することができ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記水酸基含有カルボン酸としては、例えば、ヒドロキシエタン酸(慣用名:グリコール酸)、2−ヒドロキシプロパン酸(慣用名:乳酸)、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロパン酸(慣用名:ヒドロキシピバリン酸)、2,3−ジヒドロキシプロパン酸(慣用名:グリセリン酸)、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロパン酸(慣用名:ジメチロールプロピオン酸)、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸(慣用名:ジメチロールブタン酸)等を使用することができ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、前記反応生成物(a13)の製造において使用される、前記エポキシ基と反応し水酸基を生成する反応性基を有しかつ水酸基を有さない化合物としては、例えば、水酸基を有さないアミン化合物、水酸基を有さないカルボン酸化合物、水等を使用することができる。
また、上記ビスフェノール骨格を有するポリオール(a1)としては、基材との密着性等の観点から、ビスフェノールA骨格を有するポリオール(a1’)を好適に使用することができる。
上記ビスフェノールA骨格を有するポリオール(a1’)は、例えば、前記ビスフェノール化合物(a11)として、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(慣用名:ビスフェノールA)を使用する方法;前記反応生成物(a12)及び(a13)の原料である前記ビスフェノール骨格及びエポキシ基を有する化合物として、ビスフェノールA骨格及びエポキシ基を有する化合物を使用する方法等によって得ることができる。
上記ビスフェノール骨格を有するポリオール(a1)の水酸基価は、基材との密着性、塗膜の耐水性等の観点から、50〜600mgKOH/g、好ましくは70〜500mgKOH/g、さらに好ましくは100〜500mgKOH/gの範囲内であることが好適である。
また、上記ビスフェノール骨格を有するポリオール(a1)は、エポキシ基を有さないか、エポキシ基量が微量であることが好ましい。具体的には、該ビスフェノール骨格を有するポリオール(a1)のエポキシ当量が2,000g/eqより大きいことが好ましく、2,500g/eqより大きいことがさらに好ましい。なお、上記エポキシ当量が大きいほど、エポキシ基量が少ないことを意味する。
また、上記ビスフェノール骨格を有するポリオール(a1)の数平均分子量は、基材との密着性等の観点から、180〜20,000、好ましくは300〜15,000、さらに好ましくは400〜7,000の範囲内であることが好適である。
本明細書において、数平均分子量及び重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用いて測定した保持時間(保持容量)を、同一条件で測定した分子量既知の標準ポリスチレンの保持時間(保持容量)によりポリスチレンの分子量に換算して求めた値である。具体的には、ゲルパーミエーションクロマトグラフ装置として、「HLC−8120GPC」(商品名、東ソー社製)を使用し、カラムとして、「TSKgel G4000HXL」、「TSKgel G3000HXL」、「TSKgel G2500HXL」及び「TSKgel G2000HXL」(商品名、いずれも東ソー社製)の計4本を使用し、検出器として、示差屈折率計を使用し、移動相:テトラヒドロフラン、測定温度:40℃、流速:1mL/minの条件下で測定することができる。
本発明に係る下塗り塗料組成物(A)において、上記ビスフェノール骨格を有するポリオール(a1)の含有量は、基材との密着性及び耐冷熱負荷性等の観点から、下塗り塗料組成物(A)の合計固形分を基準として、15〜90質量%、好ましくは20〜85質量%、さらに好ましくは25〜80質量%の範囲内であることが好適である。
本明細書において、「固形分」は、110℃で1時間乾燥させた後に残存する、組成物中に含有される樹脂、硬化剤、顔料等の不揮発性成分を意味する。このため、例えば、上記下塗り塗料組成物(A)の合計固形分は、アルミ箔カップ等の耐熱容器に下塗り塗料組成物(A)を量り取り、容器底面に該下塗り塗料組成物(A)を塗り広げた後、110℃で1時間乾燥させ、乾燥後に残存する下塗り塗料組成物(A)中の下塗り塗料組成物(A)中の成分の質量を秤量して、乾燥前の下塗り塗料組成物(A)の全質量に対する乾燥後に残存する成分の質量の割合を求めることにより、算出することができる。
また、上記下塗り塗料組成物(A)は、基材との密着性及び耐冷熱負荷性等の観点から、さらにポリイソシアネート化合物(a2)を含有することが好ましい。
ポリイソシアネート化合物(a2)
ポリイソシアネート化合物(a2)は、1分子中に少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物であって、例えば、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、該ポリイソシアネートの誘導体等を挙げることができる。
上記脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、2,4,4−又は2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトヘキサン酸メチル(慣用名:リジンジイソシアネート)等の脂肪族ジイソシアネート;2,6−ジイソシアナトヘキサン酸2−イソシアナトエチル、1,6−ジイソシアナト−3−イソシアナトメチルヘキサン、1,4,8−トリイソシアナトオクタン、1,6,11−トリイソシアナトウンデカン、1,8−ジイソシアナト−4−イソシアナトメチルオクタン、1,3,6−トリイソシアナトヘキサン、2,5,7−トリメチル−1,8−ジイソシアナト−5−イソシアナトメチルオクタン等の脂肪族トリイソシアネート等を挙げることができる。
前記脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,3−シクロペンテンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(慣用名:イソホロンジイソシアネート)、4−メチル−1,3−シクロヘキシレンジイソシアネート(慣用名:水添TDI)、2−メチル−1,3−シクロヘキシレンジイソシアネート、1,3−もしくは1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(慣用名:水添キシリレンジイソシアネート)もしくはその混合物、メチレンビス(4,1−シクロヘキサンジイル)ジイソシアネート(慣用名:水添MDI)、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート;1,3,5−トリイソシアナトシクロヘキサン、1,3,5−トリメチルイソシアナトシクロヘキサン、2−(3−イソシアナトプロピル)−2,5−ジ(イソシアナトメチル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、2−(3−イソシアナトプロピル)−2,6−ジ(イソシアナトメチル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、3−(3−イソシアナトプロピル)−2,5−ジ(イソシアナトメチル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、5−(2−イソシアナトエチル)−2−イソシアナトメチル−3−(3−イソシアナトプロピル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、6−(2−イソシアナトエチル)−2−イソシアナトメチル−3−(3−イソシアナトプロピル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、5−(2−イソシアナトエチル)−2−イソシアナトメチル−2−(3−イソシアナトプロピル)−ビシクロ(2.2.1)−ヘプタン、6−(2−イソシアナトエチル)−2−イソシアナトメチル−2−(3−イソシアナトプロピル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン等の脂環族トリイソシアネート等を挙げることができる。
前記芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、メチレンビス(4,1−フェニレン)ジイソシアネート(慣用名:MDI)、1,3−もしくは1,4−キシリレンジイソシアネート又はその混合物、ω,ω'−ジイソシアナト−1,4−ジエチルベンゼン、1,3−又は1,4−ビス(1−イソシアナト−1−メチルエチル)ベンゼン(慣用名:テトラメチルキシリレンジイソシアネート)もしくはその混合物等の芳香脂肪族ジイソシアネート;1,3,5−トリイソシアナトメチルベンゼン等の芳香脂肪族トリイソシアネート等を挙げることができる。
前記芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート(慣用名:2,4−TDI)もしくは2,6−トリレンジイソシアネート(慣用名:2,6−TDI)もしくはその混合物、4,4'−トルイジンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルエーテルジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;トリフェニルメタン−4,4',4''−トリイソシアネート、1,3,5−トリイソシアナトベンゼン、2,4,6−トリイソシアナトトルエン等の芳香族トリイソシアネート;4,4'−ジフェニルメタン−2,2',5,5'−テトライソシアネート等の芳香族テトライソシアネート等を挙げることができる。
また、前記ポリイソシアネートの誘導体としては、例えば、上記したポリイソシアネートのダイマー、トリマー、ビウレット、アロファネート、ウレトジオン、ウレトイミン、イソシアヌレート、オキサジアジントリオン、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(クルードMDI、ポリメリックMDI)、クルードTDI等を挙げることができる。
ポリイソシアネート化合物(a2)としては、基材との密着性及び耐冷熱負荷性等の観点から、上記脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート及びこれらの誘導体を好適に使用することができる。
また上記ポリイソシアネート化合物(a2)としては、上記ポリイソシアネート及びその誘導体と、該ポリイソシアネートと反応し得る化合物とを、イソシアネート基過剰の条件で反応させてなるプレポリマーを使用してもよい。該ポリイソシアネートと反応し得る化合物としては、例えば、水酸基、アミノ基等の活性水素基を有する化合物が挙げられ、具体的には、例えば、多価アルコール、低分子量ポリエステル樹脂、アミン、水等を使用することができる。
また、上記ポリイソシアネート化合物(a2)としては、イソシアネート基含有重合性不飽和モノマーの重合体、又は該イソシアネート基含有重合性不飽和モノマーと該イソシアネート基含有重合性不飽和モノマー以外の重合性不飽和モノマーとの共重合体を使用してもよい。
また、上記ポリイソシアネート化合物(a2)は、イソシアネート基がブロック剤でブロックされたポリイソシアネート化合物、いわゆるブロック化ポリイソシアネート化合物であってもよい。
上記ブロック剤としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、ニトロフェノール、エチルフェノール、ヒドロキシジフェニル、ブチルフェノール、イソプロピルフェノール、ノニルフェノール、オクチルフェノール、ヒドロキシ安息香酸メチル等のフェノール系;ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム、β−プロピオラクタム等のラクタム系;メタノール、エタノール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、アミルアルコール、ラウリルアルコール等の脂肪族アルコール系;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メトキシメタノール等のエーテル系;ベンジルアルコール、グリコール酸、グリコール酸メチル、グリコール酸エチル、グリコール酸ブチル、乳酸、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチロール尿素、メチロールメラミン、ジアセトンアルコール、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート等のアルコール系;ホルムアミドオキシム、アセトアミドオキシム、アセトオキシム、メチルエチルケトオキシム、ジアセチルモノオキシム、ベンゾフェノンオキシム、シクロヘキサンオキシム等のオキシム系;マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸メチル、アセチルアセトン等の活性メチレン系;ブチルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、ヘキシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、2−メルカプトベンゾチアゾール、チオフェノール、メチルチオフェノール、エチルチオフェノール等のメルカプタン系;アセトアニリド、アセトアニシジド、アセトトルイド、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸アミド、ステアリン酸アミド、ベンズアミド等の酸アミド系;コハク酸イミド、フタル酸イミド、マレイン酸イミド等のイミド系;ジフェニルアミン、フェニルナフチルアミン、キシリジン、N−フェニルキシリジン、カルバゾール、アニリン、ナフチルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、ブチルフェニルアミン等アミン系;イミダゾール、2−エチルイミダゾール等のイミダゾール系;尿素、チオ尿素、エチレン尿素、エチレンチオ尿素、ジフェニル尿素等の尿素系;N−フェニルカルバミン酸フェニル等のカルバミン酸エステル系;エチレンイミン、プロピレンイミン等のイミン系;重亜硫酸ソーダ、重亜硫酸カリ等の亜硫酸塩系;アゾール系の化合物等が挙げられる。上記アゾール系の化合物としては、ピラゾール、3,5−ジメチルピラゾール、3−メチルピラゾール、4−ベンジル−3,5−ジメチルピラゾール、4−ニトロ−3,5−ジメチルピラゾール、4−ブロモ−3,5−ジメチルピラゾール、3−メチル−5−フェニルピラゾール等のピラゾール又はピラゾール誘導体;イミダゾール、ベンズイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミダゾールまたはイミダゾール誘導体;2−メチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン等のイミダゾリン誘導体等が挙げられる。
なかでも、好ましいブロック剤としては、オキシム系のブロック剤、活性メチレン系のブロック剤、ピラゾール又はピラゾール誘導体が挙げられる。
ブロック化を行なう(ブロック剤を反応させる)にあたっては、必要に応じて溶剤を添加して行なうことができる。ブロック化反応に用いる溶剤としてはイソシアネート基に対して反応性でないものが良く、例えば、アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類、酢酸エチルのようなエステル類、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)のような溶剤を挙げることができる。
上記ポリイソシアネート化合物(a2)は、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
下塗り塗料組成物(A)が上記ポリイソシアネート化合物(a2)を含有する場合、その配合割合は、基材との密着性及び耐冷熱負荷性等の観点から、該ポリイソシアネート化合物(a2)のイソシアネート基(ブロック化イソシアネート基を含む)と、前記ビスフェノール骨格を有するポリオール(a1)の水酸基との当量比(NCO/OH)が通常0.5〜2.0、特に0.6〜1.5の範囲内となる割合で使用することが好適である。
また、上記ポリイソシアネート化合物(a2)は、比較的低い温度で水酸基と反応し架橋塗膜を形成できるため、基材が有機材料等の熱変形し易い材料である場合に、特に好適に使用することができる。
また、下塗り塗料組成物(A)が、上記ポリイソシアネート化合物(a2)を含有する場合、該下塗り塗料組成物(A)はウレタン化反応触媒を含有することができる。
該ウレタン化反応触媒としては、具体的には、例えば、オクチル酸錫、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジ(2−エチルヘキサノエート)、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジ(2−エチルヘキサノエート)、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫サルファイト、ジオクチル錫オキサイド、ジブチル錫脂肪酸塩、2−エチルヘキサン酸鉛、オクチル酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛、脂肪酸亜鉛類、オクタン酸ビスマス、2−エチルヘキサン酸ビスマス、オレイン酸ビスマス、ネオデカン酸ビスマス、バーサチック酸ビスマス、ナフテン酸ビスマス、ナフテン酸コバルト、オクチル酸カルシウム、ナフテン酸銅、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート等の有機金属化合物;第三級アミン等が挙げられ、これらはそれぞれ単独でもしくは2種以上組み合せて使用することができる。
また、上記ウレタン化反応触媒を使用する場合、触媒量としては、下塗り塗料組成物(A)の固形分総量に対して、0.0001〜0.5質量%、特に0.0005〜0.1質量%の範囲内であることが好ましい。
下塗り塗料組成物(A)が上記ウレタン化反応触媒を含有する場合、該下塗り塗料組成物(A)は貯蔵安定性、硬化性等の観点から、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソペンタン酸、ヘキサン酸、2−エチル酪酸、ナフテン酸、オクチル酸、ノナン酸、デカン酸、2−エチルヘキサン酸、イソオクタン酸、イソノナン酸、ラウリル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、ネオデカン酸、バーサチック酸、無水イソ酪酸、無水イタコン酸、無水酢酸、無水シトラコン酸、無水プロピオン酸、無水マレイン酸、無水酪酸、無水クエン酸、無水トリメリト酸、無水ピロメリット酸、無水フタル酸等の有機酸;塩酸、リン酸等の無機酸;アセチルアセトン、イミダゾール系化合物等の金属配位性化合物等を含有してもよい。
また、下塗り塗料組成物(A)は、基材との密着性等の観点から、さらに、エポキシ基含有化合物(a3)を含有することが好ましい。
上記エポキシ基含有化合物(a3)は、1分子中に1個以上のエポキシ基を有する化合物であって、例えば、エポキシ樹脂(a31)、エポキシシラン化合物(a32)等を使用することができる。
上記エポキシ樹脂(a31)としては、例えば、ポリフェノール化合物とエピハロヒドリン(例えば、エピクロルヒドリン等)との反応生成物;ポリフェノール化合物とジグリシジルエーテル化合物との反応生成物等を使用することができる。
上記エポキシ樹脂(a31)の形成のために用いられる上記ポリフェノール化合物としては、例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(慣用名:ビスフェノールA)、2,2’−、2,4’−及び4,4’−メチレンジフェノールの混合物(慣用名:ビスフェノールF)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン(慣用名:ビスフェノールAP)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン(慣用名:ビスフェノールB)、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(慣用名:ビスフェノールC)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(慣用名:ビスフェノールE)、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等を挙げることができる。なかでも、基材との密着性等の観点から、上記ポリフェノール化合物として、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(慣用名:ビスフェノールA)を使用することが好ましい。
また、ポリフェノール化合物とエピハロヒドリンとの反応によって得られるエポキシ樹脂としては、中でも、ビスフェノールAから誘導される下記式(III)の樹脂が好適である。
Figure 2017189763

ここで、n=0〜8で示されるものが好適である。
かかるエポキシ樹脂(a31)の市販品としては、例えば、「jER828EL」、「jER1002」、「jER1004」、「jER1007」、「jER834X90」(以上、三菱化学社製)等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂(a31)の数平均分子量は、基材との密着性等の観点から、300以上、好ましくは300以上4,000未満、さらに好ましくは400以上2,000未満の範囲内であることが好適である。
また、上記エポキシ樹脂(a31)のエポキシ当量は、基材との密着性等の観点から、160g/eq以上、好ましくは180〜2,500g/eq、さらに好ましくは200〜2,000g/eqの範囲内であることが好適である。
下塗り塗料組成物(A)が上記エポキシ樹脂(a31)を含有する場合、該エポキシ樹脂(a31)の含有量は、基材との密着性等の観点から、下塗り塗料組成物(A)の固形分総量に対して、1〜50質量%、好ましくは2〜40質量%、さらに好ましくは3〜30質量%の範囲内であることが好適である。
また、前記エポキシ基含有化合物(a3)として使用できるエポキシシラン化合物(a32)は、1分子中に1個以上のエポキシ基を有するシラン化合物であって、例えば、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等を挙げることができる。なかでも、基材との密着性等の観点から、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを好適に使用することができる。
また、上記エポキシシラン化合物(a32)の市販品としては、例えば、「KBM−303」、「KBM−402」、「KBM−403」、「KBE−402」、「KBE−403」(以上、信越化学工業社製)等が挙げられる。
上記エポキシシラン化合物(a32)の分子量は、基材との密着性等の観点から、200以上300未満、好ましくは220以上280未満の範囲内であることが好適である。
上記エポキシシラン化合物(a32)のエポキシ当量は、基材との密着性等の観点から、200g/eq以上300g/eq未満、好ましくは220g/eq以上280g/eq未満の範囲内であることが好適である。
また、下塗り塗料組成物(A)が上記エポキシシラン化合物(a32)を含有する場合、該エポキシシラン化合物(a32)の含有量は、基材との密着性等の観点から、下塗り塗料組成物(A)の固形分総量に対して、0.1〜10質量%、好ましくは0.2〜7質量%、さらに好ましくは0.3〜5質量%の範囲内であることが好適である。
下塗り塗料組成物(A)には、本発明の効果を損なわないことを限度として、被膜形成性樹脂、溶媒、顔料、架橋剤、触媒、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、表面調整剤、消泡剤、乳化剤、界面活性剤、防汚剤、湿潤剤、増粘剤、染料、ツヤ調整剤等の塗装の分野で通常使用される他の添加成分等を適宜含有させることができる。
上記被膜形成性樹脂の種類としては、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられる。該被膜形成性樹脂は、水酸基、カルボキシル基、アルコキシシリル基等の架橋性官能基を有していることが好ましい。上記被膜形成性樹脂としては、基材との密着性及び耐冷熱負荷性等の観点から、水酸基含有アクリル樹脂を好適に使用することができる。
上記水酸基含有アクリル樹脂は、例えば、水酸基含有重合性不飽和モノマー及び該水酸基含有重合性不飽和モノマーと共重合可能な他の重合性不飽和モノマーを含有する混合物を、それ自体既知の方法、例えば、有機溶媒中での溶液重合法、水中でのエマルション重合法等の方法により共重合せしめることによって製造することができる。
上記水酸基含有アクリル樹脂の水酸基価は、基材との密着性及び耐冷熱負荷性等の観点から、20〜170mgKOH/g、好ましくは35〜150mgKOH/g、さらに好ましくは50〜140mgKOH/gの範囲内であることが好適である。
また、上記水酸基含有アクリル樹脂の重量平均分子量は、基材との密着性及び耐冷熱負荷性等の観点から、2,000〜30,000、好ましくは5,000〜25,000、さらに好ましくは8,000〜20,000の範囲内であることが好適である。
下塗り塗料組成物(A)は、溶融物、溶液、懸濁液、エマルションのいずれの形態であってもよいが、溶媒中にビスフェノール骨格を有するポリオール(a1)が溶解した溶液の形態であることが、生産性及び作業性の観点から好ましい。この場合、下塗り塗料組成物(A)は、ビスフェノール骨格を有するポリオール(a1)及び溶媒を含有する。
上記溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、石油系炭化水素等を挙げることができる。
前記顔料としては、例えば、光輝性顔料、着色顔料、体質顔料等を挙げることができる。該顔料は単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記光輝性顔料としては、例えば、アルミニウム(蒸着アルミニウムも含む)、銅、亜鉛、真ちゅう、ニッケル、ガラスフレーク、酸化アルミニウム、雲母、酸化チタン及び/又は酸化鉄で被覆された酸化アルミニウム、酸化チタン及び/又は酸化鉄で被覆された雲母等が挙げられる。
また、前記着色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、モリブデンレッド、プルシアンブルー、コバルトブルー、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリン系顔料、スレン系顔料、ペリレン系顔料、ジオキサジン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料などが挙げられる。
また、前記体質顔料としては、例えば、クレー、カオリン、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、アルミナホワイト等が挙げられる。
下塗り塗料組成物(A)が、上記顔料を含有する場合、該顔料の含有量は、下塗り塗料組成物(A)の固形分総量に対して、1〜70質量%、好ましくは5〜60質量%、さらに好ましくは15〜50質量%の範囲内であることが好適である。
本発明の複層塗膜形成方法においては、前記基材上に上記下塗り塗料組成物(A)が塗装されて、最下層の塗膜が形成される。
上記下塗り塗料組成物(A)の塗装方法としては、特に限定されず、例えば、エアスプレー塗装、エアレススプレー塗装、回転霧化塗装、カーテンコート塗装等が挙げられ、これらの塗装方法でウェット塗膜を形成することができる。これらの内、エアスプレー塗装、回転霧化塗装等の方法が好ましい。塗装に際して、必要に応じて、静電印加してもよい。
上記最下層の塗膜は、加熱又は常温での放置等によって硬化塗膜とすることができる。なかでも、生産効率等の観点から、加熱によって硬化塗膜とすることが好ましい。該加熱は、公知の加熱手段により行うことができる。具体的には、例えば、熱風加熱、赤外線加熱、高周波加熱等により行うことができる。
上記下塗り塗料組成物(A)を塗装して最下層の塗膜を形成した後、該最下層の塗膜を加熱硬化させる場合、加熱の温度は、生産性、作業性及び基材の熱安定性等の観点から、40〜150℃、好ましくは50〜140℃、さらに好ましくは70〜130℃の範囲内であることが好適である。また、加熱の時間は、15分間〜24時間、好ましくは30〜120分間の範囲内であることが好適である。
また、上記最下層の塗膜の塗装膜厚は、硬化膜厚として、5〜70μm、好ましくは、10〜60μm、さらに好ましくは15〜50μmの範囲内であることが好適である。
本発明の複層塗膜形成方法は、上記工程の後に、さらに、ガラス転移温度(Tg)が−20℃以上50℃未満の水酸基含有アクリル樹脂(b1)及びポリイソシアネート化合物(b2)を含有する上塗り塗料組成物(B)を塗装して最上層の塗膜を形成する工程、を行うことを含む。
以下、上塗り塗料組成物(B)について説明する。
上塗り塗料組成物(B)は、水酸基含有アクリル樹脂(b1)及びポリイソシアネート化合物(b2)を含有する。
水酸基含有アクリル樹脂(b1)
水酸基含有アクリル樹脂(b1)は、1分子中に1個以上の水酸基を有し、かつガラス転移温度(Tg)が−20℃以上50℃未満のアクリル樹脂である。なかでも、該水酸基含有アクリル樹脂(b1)のガラス転移温度(Tg)は、−15℃以上50℃未満、好ましくは−10℃以上40℃未満の範囲内であることが好適である。
本明細書において、アクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、下記式により算出される値である。1/Tg(K)=W/T+W/T+・・・W/T
Tg(℃)=Tg(K)−273
式中、W、W、・・・Wは各モノマーの質量分率であり、T、T・・・Tは各モノマーのホモポリマーのガラス転移温度Tg(K)である。
なお、各モノマーのホモポリマーのガラス転移温度は、POLYMER HANDBOOK Fourth Edition,J.Brandrup,E.h.Immergut,E.A.Grulke編(1999年)による値であり、該文献に記載されていないモノマーのガラス転移温度は、該モノマーのホモポリマーを重量平均分子量が50,000程度になるようにして合成したときの静的ガラス転移温度とする。
該静的ガラス転移温度は、示差走査熱量計「DSC−50Q型」(島津製作所製、商品名)を用いて、試料を測定カップにとり、真空吸引して完全に溶剤を除去した後、3℃/分の昇温速度で−100℃〜150℃の範囲で熱量変化を測定し、低温側における最初のベースラインの変化点を静的ガラス転移温度とすることによって、測定されたものである。
上記水酸基含有アクリル樹脂(b1)は、例えば、水酸基含有重合性不飽和モノマー及び該水酸基含有重合性不飽和モノマーと共重合可能な他の重合性不飽和モノマーを、それ自体既知の方法、例えば、有機溶媒中での溶液重合法、水中でのエマルション重合法等の方法により共重合せしめることによって製造することができる。
上記水酸基含有重合性不飽和モノマーは、1分子中に水酸基及び重合性不飽和結合をそれぞれ1個以上有する化合物である。該水酸基含有重合性不飽和モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸と炭素数2〜8の2価アルコールとのモノエステル化物;該(メタ)アクリル酸と炭素数2〜8の2価アルコールとのモノエステル化物のε−カプロラクトン変性体;N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド;アリルアルコール、さらに、分子末端が水酸基であるポリオキシエチレン鎖を有する(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらは、単独でもしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記水酸基含有重合性不飽和モノマーと共重合可能な他の重合性不飽和モノマーとしては、例えば、下記モノマー(i)〜(xx)等を使用することができる。これらの重合性不飽和モノマーは単独でもしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
(i) アルキル又はシクロアルキル(メタ)アクリレート:例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロドデシル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート等。
(ii) イソボルニル基を有する重合性不飽和モノマー:イソボルニル(メタ)アクリレート等。
(iii) アダマンチル基を有する重合性不飽和モノマー:アダマンチル(メタ)アクリレート等。
(iv) トリシクロデセニル基を有する重合性不飽和モノマー:トリシクロデセニル(メタ)アクリレート等。
(v) 芳香環含有重合性不飽和モノマー:ベンジル(メタ)アクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等。
(vi) アルコキシシリル基を有する重合性不飽和モノマー:ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等。
(vii) フッ素化アルキル基を有する重合性不飽和モノマー:パーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート等のパーフルオロアルキル(メタ)アクリレート;フルオロオレフィン等。
(viii) マレイミド基等の光重合性官能基を有する重合性不飽和モノマー。
(ix) ビニル化合物:N−ビニルピロリドン、エチレン、ブタジエン、クロロプレン、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル等。
(x) カルボキシル基含有重合性不飽和モノマー:(メタ)アクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート等。
(xi) 含窒素重合性不飽和モノマー:(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、エチレンビス(メタ)アクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレートとアミン化合物との付加物等。
(xii) 重合性不飽和基を1分子中に2個以上有する重合性不飽和モノマー:アリル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等。
(xiii) エポキシ基含有重合性不飽和モノマー:グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルプロピル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等。
(xiv) 分子末端がアルコキシ基であるポリオキシエチレン鎖を有する(メタ)アクリレート。
(xv) スルホン酸基を有する重合性不飽和モノマー:2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−スルホエチル(メタ)アクリレート、アリルスルホン酸、4−スチレンスルホン酸等;これらスルホン酸のナトリウム塩及びアンモニウム塩等。
(xvi) リン酸基を有する重合性不飽和モノマー:アシッドホスホオキシエチル(メタ)アクリレート、アシッドホスホオキシプロピル(メタ)アクリレート、アシッドホスホオキシポリ(オキシエチレン)グリコール(メタ)アクリレート、アシッドホスホオキシポリ(オキシプロピレン)グリコール(メタ)アクリレート等。
(xvii) 紫外線吸収性官能基を有する重合性不飽和モノマー:2−ヒドロキシ−4(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−(3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−5'−メタクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール等。
(xviii) 光安定性重合性不飽和モノマー:4−(メタ)アクリロイルオキシ1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−クロトノイル−4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等。
(xix) カルボニル基を有する重合性不飽和モノマー:アクロレイン、ダイアセトンアクリルアミド、ダイアセトンメタクリルアミド、アセトアセトキシエチルメタクリレート、ホルミルスチロール、4〜7個の炭素原子を有するビニルアルキルケトン(例えば、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルブチルケトン)等。
(xx) 酸無水物基を有する重合性不飽和モノマー:無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等。
本明細書において、重合性不飽和基とは、ラジカル重合しうる不飽和基を意味する。かかる重合性不飽和基としては、例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、マレイミド基、ビニルエーテル基等が挙げられる。
また、本明細書において、「(メタ)アクリレート」はアクリレート又はメタクリレートを意味する。「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。また、「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイル又はメタクリロイルを意味する。また、「(メタ)アクリルアミド」は、アクリルアミド又はメタクリルアミドを意味する。
前記水酸基含有アクリル樹脂(b1)のガラス転移温度(Tg)は、例えば、該水酸基含有アクリル樹脂(b1)の合成時に使用する上記重合性不飽和モノマーの種類と配合割合を調節することにより、調整することができる。
ポリイソシアネート化合物(b2)
ポリイソシアネート化合物(b2)は、1分子中に少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物である。また、該ポリイソシアネート化合物(b2)は、イソシアネート基がブロック剤でブロックされたポリイソシアネート化合物、いわゆるブロック化ポリイソシアネート化合物であってもよい。
上記ポリイソシアネート化合物(b2)としては、前記ポリイソシアネート化合物(a2)の説明欄に記載したポリイソシアネート化合物を使用することができる。
ポリイソシアネート化合物(b2)としては、基材との密着性及び耐冷熱負荷性等の観点から、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート及びこれらの誘導体を好適に使用することができる。
上塗り塗料組成物(B)において、上記水酸基含有アクリル樹脂(b1)とポリイソシアネート化合物(b2)との配合割合は、基材との密着性及び耐冷熱負荷性等の観点から、該ポリイソシアネート化合物(b2)のイソシアネート基(ブロック化イソシアネート基を含む)と、該水酸基含有アクリル樹脂(b1)の水酸基との当量比(NCO/OH)が通常0.5〜2.0、特に0.6〜1.5の範囲内となる割合で使用することが好適である。
上塗り塗料組成物(B)には、本発明の効果を損なわないことを限度として、触媒、溶媒、顔料、ポリイソシアネート化合物(b2)以外の架橋剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、表面調整剤、消泡剤、乳化剤、界面活性剤、防汚剤、湿潤剤、増粘剤、染料、ツヤ調整剤等の塗装の分野で通常使用される他の添加成分等を適宜含有させることができる。
上記触媒としては、例えば、前記下塗り塗料組成物(A)の説明欄に記載したウレタン化触媒を使用することができる。
上塗り塗料組成物(B)は、溶融物、溶液、懸濁液、エマルションのいずれの形態であってもよいが、溶媒中に水酸基含有アクリル樹脂(b1)及びポリイソシアネート化合物(b2)が溶解した溶液の形態であることが、生産性及び作業性の観点から好ましい。この場合、上塗り塗料組成物(B)は、ガラス転移温度(Tg)が−20℃以上50℃未満の水酸基含有アクリル樹脂(b1)、ポリイソシアネート化合物(b2)及び溶媒を含有する。
上記溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、石油系炭化水素等を挙げることができる。
前記顔料としては、例えば、前記下塗り塗料組成物(A)の説明欄に記載した顔料を使用することができる。
本発明の複層塗膜形成方法においては、前記最下層の塗膜、又は後記中塗り塗膜上に上記上塗り塗料組成物(B)が塗装されて、最上層の塗膜が形成される。該最下層の塗膜又は中塗り塗膜は未硬化塗膜であってもよく、硬化塗膜であってもよい。
上塗り塗料組成物(B)の塗装方法としては、特に限定されず、例えば、エアスプレー塗装、エアレススプレー塗装、回転霧化塗装、カーテンコート塗装等が挙げられ、これらの塗装方法でウェット塗膜を形成することができる。これらの内、エアスプレー塗装、回転霧化塗装等の方法が好ましい。塗装に際して、必要に応じて、静電印加してもよい。
上記最上層の塗膜の塗装膜厚は、硬化膜厚として、5〜70μm、好ましくは、10〜60μm、さらに好ましくは15〜50μmの範囲内であることが好適である。
上記最上層の塗膜は、加熱又は常温での静置等によって硬化塗膜とすることができる。なかでも、生産効率等の観点から、加熱によって硬化塗膜とすることが好ましい。該加熱は、公知の加熱手段により行うことができる。具体的には、例えば、熱風加熱、赤外線加熱、高周波加熱等により行うことができる。
上記上塗り塗料組成物(B)を塗装して最上層の塗膜を形成した後、該最上層の塗膜を加熱硬化させる場合、加熱の温度は、生産性、作業性及び基材の熱安定性等の観点から、40〜150℃、好ましくは50〜140℃、さらに好ましくは70〜130℃の範囲内であることが好適である。また、加熱の時間は、15分間〜24時間、好ましくは30〜120分間の範囲内であることが好適である。
また、本発明の複層塗膜形成方法においては、前記最下層の塗膜は、上記上塗り塗料組成物(B)の塗装前に硬化させてもよく、該最下層の塗膜が未硬化の状態で、上記上塗り塗料組成物(B)を塗装して最上層の塗膜を形成し、その後、該最下層の塗膜及び最上層の塗膜を同時に硬化させてもよい。なかでも、省エネルギー等の観点から、後者の方法を用いることが好ましい。
なお、本発明において、硬化塗膜とは、JIS K 5600−1−1に規定された硬化乾燥状態、すなわち、塗面の中央を親指と人差指とで強く挟んで、塗面に指紋によるへこみが付かず、塗膜の動きが感じられず、また、塗面の中央を指先で急速に繰り返しこすって、塗面にすり跡が付かない状態の塗膜である。一方、未硬化塗膜とは、塗膜が上記硬化乾燥状態に至っていない状態であって、JIS K 5600−1−1に規定された指触乾燥状態及び半硬化乾燥状態をも含むものである。
また、本発明の複層塗膜形成方法においては、上記最下層の塗膜と最上層の塗膜との間に、これらの塗膜とは異なる中塗り塗膜層を形成させてもよい。また、該中塗り塗膜層は単層であってもよく、2層以上であってもよい。
上記中塗り塗膜層を形成する場合、前記最下層の塗膜、中塗り塗膜層、最上層の各塗膜は各々硬化させてもよく、同時に硬化させてもよい。なかでも、省エネルギー等の観点から、該最下層の塗膜、中塗り塗膜層及び最上層の塗膜を同時に硬化させることが好ましい。
上記中塗り塗膜層は、中塗り塗料組成物を塗装することによって形成することができる。
該中塗り塗料組成物としては、公知の塗料組成物を使用することができる。具体的には、例えば、架橋性官能基を有する基体樹脂及び架橋剤を含有する塗料組成物を使用することができる。なかでも、耐冷熱負荷性等の観点から、水酸基含有アクリル樹脂及びポリイソシアネート化合物を含有する塗料組成物を使用することが好ましい。
また、上記中塗り塗料組成物は、触媒、溶媒、顔料、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、表面調整剤、消泡剤、乳化剤、界面活性剤、防汚剤、湿潤剤、増粘剤、染料、ツヤ調整剤等の塗装の分野で通常使用される他の添加成分等を適宜含有させることができる。
前記最下層の塗膜、必要に応じて形成される中塗り塗膜層、及び最上層の塗膜を同時に加熱硬化させる場合、加熱の温度は、生産性、作業性及び基材の熱安定性等の観点から、40〜150℃、好ましくは50〜140℃、さらに好ましくは70〜130℃の範囲内であることが好適である。また、加熱の時間は、15分間〜24時間、好ましくは30〜120分間の範囲内であることが好適である。
以下、製造例、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明は、これらにより限定されない。各例において、「部」及び「%」は、特記しない限り、質量基準による。また、塗膜の膜厚は硬化塗膜に基づく。
ビスフェノール骨格を有するポリオール(a1)の製造
製造例1
反応容器に、ビスフェノールA 230部、「エポライト200P」(商品名、共栄社化学社製、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、エポキシ当量200g/eq、分子量400)800部、ジメチルベンジルアミン0.2部を加え、160℃でエポキシ当量が515g/eqになるまで反応させた。次いで、ジエタノールアミン210部を加え、130℃でエポキシ当量が30,000g/eq以上になるまで反応させた後、更に溶媒としてエチレングリコールモノブチルエーテルを加え、固形分80%のビスフェノール骨格を有するポリオール(a1−1)溶液を得た。得られたビスフェノール骨格を有するポリオール(a1−1)の水酸基価は340mgKOH/g、数平均分子量は1,300であった。
製造例2〜4
製造例1において、配合組成、水酸基含有アミン添加時のエポキシ当量及び反応終了時のエポキシ当量を表1に示すものとする以外は、製造例1と同様にして、固形分80%のビスフェノール骨格を有するポリオール(a1−2)〜(a1−4)溶液を得た。各ビスフェノール骨格を有するポリオールの水酸基価及び数平均分子量を表1にあわせて示す。
Figure 2017189763
表1における(注)は下記を意味する。
(注1)「エポライト40E」:商品名、共栄社化学社製、エチレングリコールジグリシジルエーテル、エポキシ当量133g/eq、分子量265。
水酸基含有アクリル樹脂の製造
製造例5
温度計、サーモスタット、撹拌装置、還流冷却器、窒素導入管及び滴下装置を備えた反応容器に、酢酸ブチル45部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら115℃で攪拌し、この中に2−ヒドロキシエチルメタクリレート28部、スチレン30部、イソボルニルアクリレート35部、エチルアクリレート7部、酢酸ブチル10部及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル4部からなるモノマー混合物を4時間かけて均一速度で滴下し、さらに同温度で1時間熟成した。その後さらに酢酸ブチル15部及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.0部の混合物を3時間かけて反応容器に滴下し、滴下終了後1時間熟成させたのち、酢酸ブチルで希釈し、固形分50%の水酸基含有アクリル樹脂(Ac−1)溶液を得た。得られた水酸基含有アクリル樹脂(Ac−1)の水酸基価は121mgKOH/g、重量平均分子量は15,000であった。
下塗り塗料組成物(A)の製造
製造例6
製造例1で得られたビスフェノール骨格を有するポリオール(a1−1)溶液53.8部(固形分43部)及び「CR−95」(商品名、石原産業社製、酸化チタン顔料、固形分含有率100%)80部を広口ガラスビン中に入れ、ガラスビーズを加えて密封し、ペイントシェーカーで30分間分散した後、ガラスビーズを除去して、顔料分散ペーストを得た。
次いで、得られた顔料分散ペースト133.8部(固形分123部)、「スミジュールN−3300」(商品名、住化バイエルウレタン社製、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート環付加物、固形分含有率100%)57部、ジブチル錫ジアセテート0.04部及び「ディスパロン LF−1985−50」(商品名、楠本化成社製、表面調整剤、固形分含有率50%)0.1部(固形分0.05部)を均一に混合し、さらに固形分が30%になるように酢酸ブチルで希釈攪拌して、下塗り塗料組成物(A−1)を得た。
製造例7〜13
製造例6において、配合組成を表2に示すものとする以外は、製造例6と同様にして、固形分30%の下塗り塗料組成物(A−2)〜(A−8)を得た。なお表2に示す配合組成は、各成分の固形分質量による。
Figure 2017189763
(注2)「jER 834X90」:商品名、三菱化学社製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、固形分含有率90%。
(注3)「KBM−403」:商品名、信越化学工業社製、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、固形分含有率100%。
水酸基含有アクリル樹脂(b1)の製造
製造例14
温度計、サーモスタット、撹拌装置、還流冷却器、窒素導入管及び滴下装置を備えた反応容器に、酢酸ブチル45部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら115℃で攪拌し、この中に2−ヒドロキシエチルアクリレート25部、スチレン28部、n−ブチルアクリレート47部、酢酸ブチル10部及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル4部からなるモノマー混合物を4時間かけて均一速度で滴下し、さらに同温度で1時間熟成した。その後さらに酢酸ブチル15部及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.0部の混合物を3時間かけて反応容器に滴下し、滴下終了後1時間熟成させたのち、酢酸ブチルで希釈し、固形分50%の水酸基を有するアクリル樹脂(b1−1)溶液を得た。得られた水酸基含有アクリル樹脂(b1−1)のガラス転移温度は−14℃、水酸基価は121mgKOH/g、重量平均分子量は15,000であった。
製造例15〜20
製造例14において、モノマー配合組成を表3に示すものとする以外は、製造例14と同様にして、固形分50%の水酸基含有アクリル樹脂(b1−2)〜(b1−7)溶液を得た。各水酸基含有アクリル樹脂のガラス転移温度、水酸基価及び重量平均分子量を表3にあわせて示す。
Figure 2017189763
上塗り塗料組成物(B)の製造
製造例21
製造例14で得られた水酸基含有アクリル樹脂(b1−1)溶液140部(固形分70部)、「スミジュールN−3300」(商品名、住化バイエルウレタン社製、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート環付加物、固形分含有率100%)30.4部、ジブチル錫ジアセテート0.02部及び「ディスパロン LF−1985−50」(商品名、楠本化成社製、表面調整剤、固形分含有率50%)0.1部(固形分0.05部)を均一に混合し、さらに固形分が30%になるように酢酸ブチルで希釈攪拌して、上塗り塗料組成物(B−1)を得た。
製造例22〜27
製造例21において、配合組成を表4に示すものとする以外は、製造例21と同様にして、固形分30%の上塗り塗料組成物(B−2)〜(B−7)を得た。なお表4に示す配合組成は、各成分の固形分質量による。
Figure 2017189763
中塗り塗料組成物の製造
製造例28
製造例5で得られた水酸基含有アクリル樹脂(Ac−1)溶液140部(固形分70部)、「スミジュールN−3300」(商品名、住化バイエルウレタン社製、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート環付加物、固形分含有率100%)30.4部、「GX−180A」(商品名、旭化成メタルズ社製、アルミニウム顔料ペースト、固形分含有率74%)1部(固形分0.74部)、ジブチル錫ジアセテート0.04部及び「ディスパロン LF−1985−50」(商品名、楠本化成社製、表面調整剤、固形分含有率50%)0.1部(固形分0.05部)を均一に混合し、さらに固形分が30%になるように酢酸ブチルで希釈攪拌して、中塗り塗料組成物(M−1)を得た。
試験板の作製
基材
基材(a):アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)板
100mm×150mm×3.0mmのアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)板の表面をイソプロピルアルコールで脱脂して、基材(a)とした。
基材(b):ポリプロピレン(PP)板
100mm×150mm×3.0mmのポリプロピレン(PP)板の表面をイソプロピルアルコールで脱脂して、基材(b)とした。
基材(c):繊維強化プラスチック(FRP)板
100mm×150mm×3.0mmの繊維強化プラスチック(FRP)板の表面をイソプロピルアルコールで脱脂して、基材(c)とした。
実施例1
前記基材(a)上に、製造例6で得た下塗り塗料組成物(A−1)を、エアスプレーを用いて膜厚が30μmとなるように塗装し、常温で10分間セッティングを行って、未硬化の下塗り塗膜を形成した。次に、該未硬化の下塗り塗膜上に、製造例23で得た上塗り塗料組成物(B−3)を、エアスプレーを用いて膜厚が35μmとなるように塗装し、常温で10分間セッティングを行って、未硬化の上塗り塗膜を形成した。その後、該未硬化の下塗り塗膜及び未硬化の上塗り塗膜を、90℃で1時間加熱して硬化させることにより、試験板を得た。本実施例においては、下塗り塗膜層が最下層の塗膜に該当し、上塗り塗膜層が最上層の塗膜に該当する。
実施例2〜17、比較例1〜5
基材、下塗り塗料組成物(A)、上塗り塗料組成物(B)及び中塗り塗料組成物として、表5に記載のものを使用し、各塗料組成物の膜厚を表5に記載のとおりに変更する以外は、実施例1と同様にして、各試験板を得た。
実施例18
前記基材(a)上に、製造例7で得た下塗り塗料組成物(A−2)を、エアスプレーを用いて膜厚が30μmとなるように塗装し、常温で10分間セッティングを行って、未硬化の下塗り塗膜を形成した。次に、該未硬化の下塗り塗膜上に、製造例28で得た中塗り塗料組成物(M−1)を、エアスプレーを用いて膜厚が15μmとなるように塗装し、常温で10分間セッティングを行って、未硬化の中塗り塗膜を形成した。次に、該未硬化の中塗り塗膜上に、製造例23で得た上塗り塗料組成物(B−3)を、エアスプレーを用いて膜厚が35μmとなるように塗装し、常温で10分間セッティングを行って、未硬化の上塗り塗膜を形成した。その後、該未硬化の下塗り塗膜、未硬化の中塗り塗膜及び未硬化の上塗り塗膜を、90℃で1時間加熱して硬化させることにより、試験板を得た。本実施例においては、下塗り塗膜層が最下層の塗膜に該当し、上塗り塗膜層が最上層の塗膜に該当する。
評価試験
得られた各試験板について、下記の試験方法により評価を行なった。評価結果を表5に示す。
試験方法
耐水性:各試験板について、40℃の温水に10日間又は30日間浸漬した後の基材との密着性及び外観を下記基準にて評価した。
<基材との密着性〔耐水試験後〕>
各試験板の塗面に、JIS K 5600−5−6(1990)に準じて2mm×2mmのゴバン目を100個作り、その面に粘着テープを貼着し、急激に剥がした後にゴバン目塗膜の残存状態を調べ、下記基準で密着性を評価した。
◎:残存個数/全体個数=100個/100個で、縁欠け無し
○:残存個数/全体個数=100個/100個で、縁欠けあり
△:残存個数/全体個数=99個〜90個/100個
×:残存個数/全体個数=89個以下/100個。
<外観〔耐水試験後〕>
◎:試験前の塗膜に対して、全く外観の変化のないもの
○:試験前の塗膜に対して、わずかにツヤびけ、フクレ又は変色が見られるが、製品とした時に問題の無いレベル
△:試験前の塗膜に対して、若干、ツヤびけ、ワレ、フクレ又は変色が見られ、製品として劣る
×:試験前の塗膜に対して、著しく、ツヤびけ、ワレ、フクレ又は変色が見られる。
耐冷熱負荷性:各試験板について、「−30℃3時間→放冷3時間→70℃90%RH3時間→放冷3時間」を1サイクルとして、500サイクルの冷熱サイクル試験を実施し、下記評価基準により、耐冷熱負荷性を評価した。
<外観〔冷熱サイクル試験後〕>
◎:試験前の塗膜に対して、全く外観の変化のないもの
○:試験前の塗膜に対して、わずかにツヤびけ、フクレ又は変色が見られるが、製品とした時に問題の無いレベル
△:試験前の塗膜に対して、若干、ツヤびけ、ワレ、フクレ又は変色が見られ、製品として劣る
×:試験前の塗膜に対して、著しく、ツヤびけ、ワレ、フクレ又は変色が見られる。
Figure 2017189763

Claims (5)

  1. 基材上に2層以上の塗膜を形成する複層塗膜形成方法であって、基材上にビスフェノール骨格を有するポリオール(a1)を含有する下塗り塗料組成物(A)を塗装して最下層の塗膜を形成する工程、ならびにガラス転移温度(Tg)が−20℃以上50℃未満の水酸基含有アクリル樹脂(b1)及びポリイソシアネート化合物(b2)を含有する上塗り塗料組成物(B)を塗装して最上層の塗膜を形成する工程、を含む複層塗膜形成方法。
  2. ビスフェノール骨格を有するポリオール(a1)がビスフェノールA骨格を有するポリオール(a1’)である請求項1に記載の複層塗膜形成方法。
  3. ビスフェノール骨格を有するポリオール(a1)の水酸基価が50〜600mgKOH/gの範囲内である請求項1又は2に記載の複層塗膜形成方法。
  4. 下塗り塗料組成物(A)が、さらにポリイソシアネート化合物(a2)を含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の複層塗膜形成方法。
  5. 最下層の塗膜及び最上層の塗膜を、同時に加熱硬化させる請求項1〜4のいずれか1項に記載の複層塗膜形成方法。
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