JP2017189750A - 高炉ガスからの二酸化炭素の分離回収方法および高炉ガスの利用方法 - Google Patents

高炉ガスからの二酸化炭素の分離回収方法および高炉ガスの利用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高炉ガスからの二酸化炭素の分離回収方法であって、二酸化炭素の回収量を増大でき、かつ、二酸化炭素を回収した後の高炉ガス(オフガス)を使用する際に熱量調整のために混合される高熱量ガスの混合量を低減できる方法を提供する。
【解決手段】製鉄所において排出される、一酸化炭素、二酸化炭素、水素および窒素を含有する高炉ガスから、圧力スイング吸着法を用いて、二酸化炭素を分離回収する方法であって、水性ガスシフト反応によって上記高炉ガスに含有される一酸化炭素を二酸化炭素および水素に変えた後、上記圧力スイング吸着法を用いて二酸化炭素を分離回収する、高炉ガスからの二酸化炭素の分離回収方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、高炉ガスからの二酸化炭素の分離回収方法および高炉ガスの利用方法に関する。
製鉄所においては、コークス炉、高炉および転炉などの設備から副生ガスと呼ばれるガスが発生する。副生ガスは、水素、一酸化炭素およびメタンなどの燃料として利用可能な成分のほかに、窒素および二酸化炭素などの不活性成分を含有する。このような副生ガスは、その大部分が、発電所および加熱炉などの設備において、燃焼によって発生する熱を利用する用途に使用されている。
しかし、上述したように、副生ガスは、窒素および二酸化炭素などの不活性成分を含有するため、体積あたりの熱量は、700〜4500kcal/Nm3であり、一般的な燃料ガスであるプロパンガスおよび天然ガス等に比べて低い。
なかでも、高炉から発生する副生ガスである高炉ガスは、体積あたりの熱量が700kcal/Nm3程度であり、特に熱量が低い。これは、高炉ガスが、窒素を50〜55体積%程度、二酸化炭素を20〜23体積%程度含んでおり、水素および一酸化炭素などの燃料成分が少ないことによる。
このため、高炉ガスは、単独では燃料ガスとしての使用が困難であり、通常は、熱量がより高い転炉ガスまたはコークス炉ガス等と混合することによって熱量を調整したうえで、使用されている。
このような高炉ガスの使用方法は、元々熱量の高い転炉ガスやコークス炉ガスの熱量を低下させる点で、エネルギー的に非効率である。また、昨今の事情として、コークス炉の老朽化、ならびに、それに伴うコークス炉ガスの熱量低下および発生量低下への対応として、さらに高熱量である天然ガスを混合する場合があり、その場合は、天然ガスの購入量が増大し、コスト高を引き起こす。
そこで、従来、高炉ガスから、二酸化炭素などの不活性成分を分離回収する方法が提案されている。例えば、特許文献1には、圧力スイング吸着(以下「PSA」とも表記)法を用いて、高炉ガスから二酸化炭素を分離回収する方法が開示されている。
PSA法は、概略的には、ガスを、吸着剤を充填した吸着塔に加圧状態で通気して、ガス成分のうちの一部を吸着させ、その後に減圧状態にすることによって、吸着剤に吸着したガス成分を脱着させて、回収する方法である。
特許5069087号公報
まず、本質的な問題として、高炉ガスとして排出される炭素のうち、二酸化炭素となる炭素は約半分である。残りの約半分の炭素は一酸化炭素となり、燃料ガスとして使用され得る。このため、高炉ガスから二酸化炭素のみを分離回収しても、高炉ガスとして排出される炭素の約半分しか回収されないことになる。
したがって、炭素回収の観点だけから言えば、高炉ガスとして排出される炭素のうち、なるべく多くの炭素を二酸化炭素として回収すること、すなわち、二酸化炭素の回収量を増やすことが望まれる。
ところで、本発明者らは、PSA法を用いて高炉ガスから二酸化炭素を分離回収する方法(特許文献1を参照)について検討したところ、分離回収される二酸化炭素に、一酸化炭素も混入している場合があることを明らかにした。この場合、高炉ガスとして排出される炭素の回収量は増える。
しかし、燃料ガスとして有用な一酸化炭素が二酸化炭素とともに分離回収されてしまった高炉ガスを使用する際には、熱量調整のために混合される転炉ガス、コークス炉ガス、天然ガス等の高熱量ガスの混合量が増大する。
そこで、本発明は、高炉ガスからの二酸化炭素の分離回収方法であって、二酸化炭素の回収量を増大でき、かつ、二酸化炭素を回収した後の高炉ガス(オフガス)を使用する際に熱量調整のために混合される高熱量ガスの混合量を低減できる方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、圧力スイング吸着(PSA)法を用いて高炉ガスから二酸化炭素を分離回収する前に、水性ガスシフト反応によって高炉ガスを改質することで、高炉ガスの一酸化炭素が二酸化炭素および水素に変わるため、二酸化炭素の回収量が増大し、かつ、高熱量ガスの混合量を低減できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[5]を提供する。
[1]製鉄所において排出される、一酸化炭素、二酸化炭素、水素および窒素を含有する高炉ガスから、圧力スイング吸着法を用いて、二酸化炭素を分離回収する方法であって、水性ガスシフト反応によって上記高炉ガスに含有される一酸化炭素を二酸化炭素および水素に変えた後、上記圧力スイング吸着法を用いて二酸化炭素を分離回収する、高炉ガスからの二酸化炭素の分離回収方法。
[2]上記高炉ガスに含有される一酸化炭素の量が最小化する条件で、上記水性ガスシフト反応を行なう、上記[1]に記載の高炉ガスからの二酸化炭素の分離回収方法。
[3]上記水性ガスシフト反応を行なう際に、加圧する、上記[1]または[2]に記載の高炉ガスからの二酸化炭素の分離回収方法。
[4]上記圧力スイング吸着法が、ガス成分を、吸着剤を充填した吸着塔に加圧状態で通気して、上記ガス成分の一部を上記吸着剤に吸着させる吸着工程と、その後、上記吸着塔内を上記吸着工程の圧力よりも減圧することによって、上記吸着剤に吸着したガス成分を脱着させる脱着工程と、を備える方法であって、上記吸着工程の圧力として、上記水性ガスシフト反応を行なう際に加えた圧力を使用する、上記[3]に記載の高炉ガスからの二酸化炭素の分離回収方法。
[5]上記[1]〜[4]のいずれか1項に記載の高炉ガスからの二酸化炭素の分離回収方法によって二酸化炭素を分離回収した高炉ガスを、燃料ガスとして利用する、高炉ガスの利用方法。
本発明によれば、二酸化炭素の回収量を増大でき、かつ、二酸化炭素を回収した後の高炉ガス(オフガス)を使用する際に熱量調整のために混合される高熱量ガスの混合量を低減できる。
本発明の一実施形態を示す概略図である。
本発明の高炉ガスからの二酸化炭素の分離回収方法(以下「本発明の分離回収方法」とも表記)は、製鉄所において排出される、一酸化炭素、二酸化炭素、水素および窒素を含有する高炉ガスから、圧力スイング吸着法を用いて、二酸化炭素を分離回収する方法であって、水性ガスシフト反応によって上記高炉ガスに含有される一酸化炭素を二酸化炭素および水素に変えた後、上記圧力スイング吸着法を用いて二酸化炭素を分離回収する、高炉ガスからの二酸化炭素の分離回収方法である。
また、本発明の高炉ガスの利用方法は、本発明の分離回収方法によって二酸化炭素を分離回収した高炉ガスを、燃料ガスとして利用する、高炉ガスの利用方法である。
以下、本発明の好適な実施形態を、図1を参照して具体的に説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されない。
図1は、本発明の一実施形態を示す概略図である。図1に示す高炉ガス母管1には、高炉(図示せず)から発生した副生ガスである高炉ガスが流通している。
高炉ガスは、少なくとも、一酸化炭素、二酸化炭素、水素および窒素を含有する。
高炉ガスの組成は、一例として、一酸化炭素:21.1〜26.2体積%、二酸化炭素:19.3〜23.2体積%、水素:2.9〜5.3体積%、および、窒素:52.5〜59.2体積%である(第4版鉄鋼便覧(CD−ROM)No.1第2巻製銑・製鋼、2002年7月30日発行、表42−5・7(2000)を参照)。
高炉ガス母管1より分岐された高炉ガスは、除塵装置2に導入される。除塵装置2においては、高炉ガス中に含まれる、後述する水性ガスシフト反応において影響を与える可能性のある不純物および/またはダストが取り除かれる。
不純物および/またはダストが取り除かれた高炉ガスは、次いで、水性ガスシフト反応装置3に導入される。水性ガスシフト反応装置3は、高炉ガスを加熱する熱交換器および水性ガスシフト反応を行なうための触媒が充填された反応容器(いずれも図示せず)を有する。水性ガスシフト反応を行なうための触媒としては、例えば、酸化鉄−酸化クロム系触媒、酸化亜鉛−酸化銅系触媒などが挙げられるが、これらに限定されず、従来公知の水性ガスシフト反応用触媒を適宜使用できる。
水性ガスシフト反応装置3においては、熱交換器によって加熱された高炉ガスが、反応容器内を流通し、その際に、触媒と接触することによって、下記式(1)で表される反応(水性ガスシフト反応)が進行して、高炉ガス中に含まれる一酸化炭素が、二酸化炭素および水素に変えられる。
CO+H2O→CO2+H2・・・(1)
水性ガスシフト反応装置3には、反応に必要な水分(H2O)が添加される。このとき、水分の添加量が少なすぎると、上記式で表される反応が十分に進まず一酸化炭素(CO)の残存量が多くなり、後述するPSA装置6における二酸化炭素(CO2)の分離に支障をきたす場合がある。一方、水分の添加量が多すぎると、上記式(1)で表される反応に係わらない水分が多くなり、後述する除湿装置4の負荷が大きくなる場合がある。
以上の点から、水性ガスシフト反応装置3において添加される水分と高炉ガスとの量比は、体積比で、20:80〜55:45の範囲内とすることが好ましい。
水性ガスシフト反応装置3においては、上述したように、熱交換器によって高炉ガスが加熱される。このとき、加熱温度が低温すぎると反応が遅くなりすぎる場合があり、加熱温度が高温すぎると上記式(1)で表される反応の逆反応が優勢となる場合がある。
以上の点から、加熱後の高炉ガスの温度は、300〜400℃が好ましい。
なお、水性ガスシフト反応は発熱反応であるため、水性ガスシフト反応装置3においては、反応による熱暴走が起きないように工夫することが好ましい。例えば、シェルアンドチューブ型の反応容器を使用してチューブ側に上記触媒を充填して反応させると同時に、周囲を流動媒体で除熱することで温度を制御することが可能である。
水性ガスシフト反応は等モル比反応であるので、平衡に関しては圧力の影響はないが、水性ガスシフト反応を行なう際に加圧する(圧力を加える)ことによって反応速度が大きくなる。ただし、水性ガスシフト反応装置3のコストの観点から、10kg/cm2G未満で加圧することが経済的に好ましい。
また、加圧する場合には、反応後の高炉ガスが加圧状態となることから、後述するPSA装置6において再び加圧することが不要となるというメリットもある。
水性ガスシフト反応装置3においては、高炉ガス中に含まれる一酸化炭素の量が最小化する条件(例えば、水分の添加量、加熱温度など)で、水性ガスシフト反応が行なわれることが好ましい。
水性ガスシフト反応後の高炉ガス(以下「改質高炉ガス」とも表記)は、水性ガスシフト反応装置3の熱交換器によって、原料の高炉ガスと熱交換されて、除熱される。改質高炉ガスは、除熱された後、除湿装置4に導入される。
除湿装置4においては、改質高炉ガスに含まれる水分が除去される。除湿装置4としては、特に限定されず、従来公知の既存の装置が使用可能である。例えば、改質高炉ガスを除熱して冷却した後に凝縮した水分は、ノックアウトドラム等で気液分離する。なお、その時点では、改質高炉ガスは水蒸気が飽和状態であるので、さらに目標の露点になるように冷却し、さらには吸着剤等を利用して凝縮水分を除くことが好ましい。
なお、後述するPSA装置6における吸着剤としてゼオライトを使用する場合には、除湿後のガスの露点は0℃を超えないことが好ましい。露点が0℃を超えるガスは、ゼオライトの性能を劣化させる場合があるからである。これに対して、PSA装置6における吸着剤として活性炭等の水分の影響を受けにくい吸着剤を使用する場合には、除湿目標はそれぞれの吸着剤に応じて適宜設定すればよい。
除湿装置4において改質高炉ガスから除去された水分は、水性ガスシフト反応装置3に供給して、上述した水性ガスシフト反応に使用できる。これにより、外部から新たに供給される水分を最小限にすることができる。
除湿後の改質高炉ガスは、送風装置5によって、PSA装置6に送り出される。
PSA(圧力スイング吸着)装置6は、吸着剤を充填した吸着塔、吸着塔にガスを供給する管、吸着塔からガスを排出する管、および、吸着塔を減圧するための減圧装置(いずれも図示せず)を有する。
こうして、PSA装置6では、圧力スイング吸着法(PSA法)が実行される。
PSA法は、ガス成分を、吸着剤を充填した吸着塔に加圧状態で通気して、上記ガス成分の一部を上記吸着剤に吸着させる吸着工程と、その後、上記吸着塔内を上記吸着工程の圧力よりも減圧することによって、上記吸着剤に吸着したガス成分を脱着させる脱着工程と、を備える方法である。
PSA装置6の吸着塔には、二酸化炭素の吸着に適した吸着剤が充填される。この吸着剤としては、特に限定されるものではないが、二酸化炭素を改質高炉ガス中に含まれる他の成分(ただし、水分を除く)よりも多く吸着する、ゼオライトおよび活性炭などの吸着剤が使用される。
改質高炉ガスを、このような吸着剤が充填された吸着塔に通気する。これにより、改質高炉ガス中に含まれる二酸化炭素は、吸着剤に吸着される。吸着剤に吸着しなかった成分は、吸着塔から排出される。
改質高炉ガスをPSA装置6の吸着塔に通気する際の圧力(吸着工程の圧力)および吸着剤に吸着したガス成分を脱着させる際の圧力(脱着工程の圧力)としては、使用する吸着剤の特性に応じて適宜選択すべきである。
もっとも、水性ガスシフト反応装置3において水性ガスシフト反応を行なう際に加圧した(圧力を加えた)場合には、この圧力を、吸着工程の圧力として使用することによって、PSA装置6に要する動力を削減できる。
また、この場合、吸着工程を常圧(大気圧)付近で行なう(例えば、吸着塔内の圧力を常圧(大気圧)付近にまで放圧させる)ことによって、PSA装置6に要する動力をより削減できる。
改質高炉ガスをPSA装置6の吸着塔に通気した際に吸着剤に吸着されずに排出されるガス(以下「オフガス」とも表記)には、可燃性成分である水素および一酸化炭素が含まれる。このため、オフガスは、燃料ガスとして、鋼材を加熱するための燃焼炉または発電所などの燃料ガス利用設備8において、利用可能である。
より詳細には、本実施形態におけるオフガスは、上述した水性ガスシフト反応装置3において一酸化炭素が二酸化炭素および水素に変えられた改質高炉ガスに由来するガスであって、かつ、この改質高炉ガス中に含まれる成分のうち、主として二酸化炭素からなるガスがPSA装置6において分離されたガスである。
このような本実施形態におけるオフガス(例えば後出の実施例1を参照)は、水性ガスシフト反応装置3を経ないで、PSA装置6から排出されるオフガス(例えば後出の比較例1を参照)と比較して、燃料ガスである一酸化炭素の量は少ない一方で、同じく燃料ガスである水素の量が増大している。
このため、本実施形態におけるオフガスは、体積あたりの熱量が高くなるので、燃料ガス利用設備8において利用する際に、熱量調整のために混合される、転炉ガス、コークス炉ガス、天然ガス等の高熱量ガスの混合量を低減することができる。
PSA装置6の吸着塔内の吸着剤に吸着された二酸化炭素を含む成分は、吸着塔内を、改質高炉ガスを吸着塔に通気した際の圧力(吸着工程の圧力)よりも減圧することによって、吸着剤から脱着される(以下「脱着ガス」とも表記)。ここで、「脱着」は、吸着の逆過程を意味する。
なお、減圧時の到達圧力(脱着工程の圧力)は、吸着剤の性能や減圧に要する動力等から最適な圧力を選択することが好ましい。もっとも、吸着工程の圧力が大気圧よりも相応に高い場合には、吸着塔内の圧力を常圧(大気圧)付近にまで放圧させることによって、真空ポンプ等の動力を使わずに、脱着を行なうこともできる。
脱着ガスは、ガス貯蔵設備7に貯蔵される。このようにして、高炉ガス(改質高炉ガス)から、主として二酸化炭素を含む脱着ガスが分離回収される。
本実施形態における脱着ガスは、上述した水性ガスシフト反応装置3において一酸化炭素が二酸化炭素および水素に変えられた改質高炉ガスに由来するガスである。
このような本実施形態における脱着ガス(例えば後出の実施例1を参照)は、水性ガスシフト反応装置3を経ないで得られる脱着ガス(例えば後出の比較例1を参照)と比較して、二酸化炭素の量が増大している。すなわち、本実施形態においては、二酸化炭素の回収量が増大している。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されない。
<実施例1>
図1に示す装置および設備を用いて、高炉ガスから二酸化炭素を分離回収した。
具体的には、まず、高炉ガス母管1を流通する高炉ガス(窒素:52体積%、一酸化炭素:24体積%、二酸化炭素:20体積%、水素:4体積%)を分岐させて、除塵装置2に導入し、不純物および/またはダストを取り除いた後、水性ガスシフト反応装置3に導入した。
水性ガスシフト反応装置3では、水分と高炉ガスとの量比が体積比で1:3(25:75)となるように水分を添加しつつ、350℃に加熱した条件で、水性ガスシフト反応させて、改質高炉ガス(窒素:40体積%、一酸化炭素:3体積%、二酸化炭素:36体積%、水素:21体積%)を得て、除熱した。
除熱した改質高炉ガスを、除湿装置4を経由して除湿した後、送風装置5によって、PSA装置6に送り出した。PSA装置6の吸着塔には、吸着剤としてゼオライトが充填されていた。改質高炉ガスを、圧力150kPaで、PSA装置6の吸着塔を通気させて、吸着剤に二酸化炭素を吸着させた。吸着剤に吸着されなかったオフガス(窒素:57体積%、一酸化炭素:3体積%、二酸化炭素:6体積%、水素:34体積%)の体積あたりの熱量は、1070kcal/Nm3であった。
PSA装置6の吸着塔内を、減圧装置を用いて5kPaまで減圧することによって、吸着塔の吸着剤に吸着していた吸着成分を脱着させて、脱着ガス(窒素:7体積%、一酸化炭素:2体積%、二酸化炭素:90体積%、水素:1体積%)を得た。
二酸化炭素の回収率は90体積%であった。1回の吸着−脱着工程における二酸化炭素の回収量は、吸着剤1kgあたり7.0gであった。
<比較例1>
水性ガスシフト反応装置3をバイパスした以外は、実施例1と同様にして、高炉ガスからオフガスおよび脱着ガスを得た。
具体的には、まず、高炉ガス母管1を流通する高炉ガス(窒素:52体積%、一酸化炭素:24体積%、二酸化炭素:20体積%、水素:4体積%)を分岐させて、除塵装置2に導入し、不純物および/またはダストを取り除いた後、水性ガスシフト反応装置3および除湿装置4を経由せずに、送風装置5によって、PSA装置6に送り出した。PSA装置6の吸着塔には、吸着剤としてゼオライトが充填されていた。高炉ガスを、圧力150kPaで、PSA装置6の吸着塔を通気させて、吸着剤に二酸化炭素を吸着させた。吸着剤に吸着されなかったオフガス(窒素:63体積%、一酸化炭素:27体積%、二酸化炭素:5体積%、水素:5体積%)の体積あたりの熱量は、970kcal/Nm3であった。
PSA装置6の吸着塔内を、減圧装置を用いて5kPaまで減圧することによって、吸着塔の吸着剤に吸着していた吸着成分を脱着させて、脱着ガス(窒素:1体積%、一酸化炭素:9体積%、二酸化炭素:90体積%)を得た。
二酸化炭素の回収率は79体積%であった。1回の吸着−脱着工程における二酸化炭素の回収量は、吸着剤1kgあたり3.5gであった。
以上のように、水性ガスシフト反応装置3を経由した実施例1は、水性ガスシフト反応装置3を経由しなかった比較例1と比べて、オフガスの体積あたりの熱量が高かった。
また、実施例1は、二酸化炭素の回収率および回収量が、いずれも比較例1よりも高かった。
1:高炉ガス母管
2:除塵装置
3:水性ガスシフト反応装置
4:除湿装置
5:送風装置
6:PSA(圧力スイング吸着)装置
7:ガス貯蔵設備
8:燃料ガス利用設備

Claims (5)

  1. 製鉄所において排出される、一酸化炭素、二酸化炭素、水素および窒素を含有する高炉ガスから、圧力スイング吸着法を用いて、二酸化炭素を分離回収する方法であって、
    水性ガスシフト反応によって前記高炉ガスに含有される一酸化炭素を二酸化炭素および水素に変えた後、前記圧力スイング吸着法を用いて二酸化炭素を分離回収する、高炉ガスからの二酸化炭素の分離回収方法。
  2. 前記高炉ガスに含有される一酸化炭素の量が最小化する条件で、前記水性ガスシフト反応を行なう、請求項1に記載の高炉ガスからの二酸化炭素の分離回収方法。
  3. 前記水性ガスシフト反応を行なう際に、加圧する、請求項1または2に記載の高炉ガスからの二酸化炭素の分離回収方法。
  4. 前記圧力スイング吸着法が、ガス成分を、吸着剤を充填した吸着塔に加圧状態で通気して、前記ガス成分の一部を前記吸着剤に吸着させる吸着工程と、その後、前記吸着塔内を前記吸着工程の圧力よりも減圧することによって、前記吸着剤に吸着したガス成分を脱着させる脱着工程と、を備える方法であって、
    前記吸着工程の圧力として、前記水性ガスシフト反応を行なう際に加えた圧力を使用する、請求項3に記載の高炉ガスからの二酸化炭素の分離回収方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の高炉ガスからの二酸化炭素の分離回収方法によって二酸化炭素を分離回収した高炉ガスを、燃料ガスとして利用する、高炉ガスの利用方法。
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