JP2020132879A - 高熱量ガスの製造方法、製造設備、運用方法および熱量調整方法 - Google Patents

高熱量ガスの製造方法、製造設備、運用方法および熱量調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高炉ガスを高熱量化して、体積当たりの熱量の高い高熱量ガスとするとともに、高炉ガスに含まれる二酸化炭素を効率的に分離回収する方法、設備、運用方法および熱量調整方法を提供する。【解決手段】高炉ガスbに水を加えて高炉ガスと水とを反応させることによって改質高炉ガスcとする改質工程と、改質高炉ガスから二酸化炭素を主成分とするガスを分離することによって体積当たりの熱量の大きいガスを分離して回収するガス分離工程とを有することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、高熱量ガスの製造方法、製造設備、運用方法および熱量調整方法に関し、特に、製鉄所などから排出される高炉ガスを高熱量化して高熱量ガスとする高熱量ガスの製造方法、製造設備、運用方法および熱量調整方法に関するものである。
製鉄所においては、コークス炉、高炉、転炉などの設備から副生ガスと呼ばれるガスが発生する。この副生ガスには、水素(以下、「H」とも言う。)、一酸化炭素(以下、「CO」とも言う。)、メタン(以下、「CH」とも言う。)といった燃料として利用可能な成分のほかに、窒素(以下、「N」とも言う。)、二酸化炭素(以下、「CO」とも言う。)が含有されており、これらのガスは製鉄所内の熱風炉、コークス炉、加熱炉あるいは発電所などにおいて燃料として使用されている。
高炉から排出される高炉ガスは、体積当たりの熱量が低く(3〜3.5MJ/Nm)、そのままでは燃料として利用するには難がある(例えば、非特許文献1参照)。そのため、製鉄所内の加熱炉向け(10MJ/Nm程度)や、発電所向け(5MJ/Nm程度)の燃料ガスとするためには、他の熱量の高い転炉ガス(8MJ/Nm程度)やコークス炉ガス(19MJ/Nm程度)と混合して、体積当たりの熱量を増大させる必要がある。
また、これらのガスを燃焼することによってCOが排出されるが、排出量の4割は高炉ガスに元々含まれるCOであり、さらに4割が高炉ガス中に含まれるCOを燃焼させた後にCOとして排出される。
鉄鋼便覧第4版、No.1、第2巻、表42−5・7、pp.117
高炉ガスの体積当たりの熱量を増大させるために、高炉ガスに含まれる成分(CO、H、N、CO)のうち、不燃性成分であるNおよびCOを圧力スイング法(PSA法)などのガス分離技術を用いて分離することによって、体積当たりの熱量を増大させることは可能である。しかし、上記ガス分離によっても得られるガスがCO(一部Hを含む)を主成分とするガスであるため体積当の熱量が低く、このようなガスを得るメリットは分離コストに比べて小さいため、これまで実施されてこなかった。
一方で、体積当たりの熱量が高く、製鉄所内での利用価値の高いコークス炉ガスは、コークス炉の経年劣化に伴ってガス発生量が漸減する傾向にある。そのため、コークス炉ガスが不足する場合には、製鉄所外から天然ガスなどの購入で補うなどする必要があり、ガスの運用は容易ではない。また、転炉ガスは発生量が少なく、ガス組成および量の変動が大きいために利便性が低い。
また、昨今のCO排出削減要請により、これらの副生ガス、特に排出量の多くを含む高炉ガスからのCOの分離回収が検討されてきているが、元々の高炉ガスに含まれるCO濃度は20体積%程度であるため、CO分離回収設備に加圧・送ガスするための動力はCO以外の成分にも必要となっていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高炉ガスを高熱量化して体積当たりの熱量の高い高熱量ガスとするとともに、高炉ガスに含まれるCOをより効率的に分離回収するための、方法、設備、運用方法を提供することにある。
上記課題を解決する本発明は、以下の通りである。
[1]高炉ガスに水を加えて前記高炉ガスと前記水とを反応させることによって改質高炉ガスとする改質工程と、
前記改質高炉ガスから二酸化炭素を主成分とするガスを分離することによって体積当たりの熱量の大きいガスを分離して回収するガス分離工程と、を有することを特徴とする高熱量ガスの製造方法。
[2]前記改質工程の前段に、前記高炉ガスを精製する精製工程をさらに有することを特徴とする、前記請求項1に記載の高熱量ガスの製造方法。
[3]前記改質工程が前記高炉ガス中の一酸化炭素をメタンに改質する工程であることを特徴とする、前記請求項1または2に記載の高熱量ガスの製造方法。
[4]前記ガス分離工程が圧力スイング吸着法に基づく工程であることを特徴とする、前記請求項1〜3のいずれか一項に記載の高熱量ガスの製造方法。
[5]前記ガス分離工程が二段階のガス分離工程であることを特徴とする、前記請求項1〜4のいずれか一項に記載の高熱量ガスの製造方法。
[6]高炉ガスに水を加え、前記高炉ガスを改質して改質高炉ガスとする改質反応手段と、前記改質高炉ガスから高熱量ガス成分を分離するガス分離手段とを有することを特徴とする高熱量ガスの製造設備。
[7]前記改質反応手段の前段に、高炉ガスを精製する精製手段をさらに有することを特徴とする、請求項6に記載の高熱量ガスの製造設備。
[8]前記ガス分離手段が圧力スイング吸着設備であることを特徴とする、請求項6または7に記載の高熱量ガスの製造設備。
[9]前記ガス分離手段が二段階のガス分離手段であることを特徴とする、請求項6〜8のいずれか一項に記載の高熱量ガスの製造設備。
[10]請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法によって製造された、前記体積当たりの熱量の大きいガスを、製鉄所副生ガスの代替として使用することを特徴とする高熱量ガスの運用方法。
[11]前記請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法によって製造された、前記体積当たりの熱量の大きいガスと、前記改質高炉ガスから前記体積当たりの熱量の大きいガスが分離されたガスとを混合し、所定の熱量のガスとすることを特徴とする高熱量ガスの熱量調整方法。
本発明によれば、高炉ガスを高熱量化して、体積当たりの熱量の高い高熱量ガスとする、とともに、高炉ガスに含まれるCOを効率的に分離回収することができる。
本発明の好適な実施形態のフロー図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。本発明による高熱量ガスの製造方法、およびCOの分離回収方法は、高炉ガスに水を加えて反応させることによって改質高炉ガスとする改質工程と、前記改質高炉ガスからCOを主成分とするガスを分離して回収するガス分離回収工程とを有することを特徴とする。
図1は、本発明の好適な実施形態のフロー図を示している。まず、製鉄所内の高炉1で発生する高炉ガスaを、高炉ガスaを送るガス母管より分岐した配管によって精製手段2に導入する。
精製手段2は、ガスを送るための送ガス装置、ガス中に含まれるダストやミストを除去する装置のほか、硫黄分を除去する装置を含む。高炉ガスa中のダストやミストは、精製手段2より後段の各手段において装置内部を閉塞させるおそれがあるため、除去することが好ましい。特に指定するものではないが、高炉ガスaに含まれるダストおよびミストの含有量は、合計で1mg/Nm以下とすることが好ましい。
また、高炉ガスaに含まれる硫黄分は、後述する改質反応手段3において使用される触媒の反応性に影響を与えるため除去することが好ましい。例えば、触媒として銅−亜鉛系の触媒を使用する際には、高炉ガスaに含まれる硫黄分を3ppm以下とすることが好ましい。
次いで、精製手段2においてダストやミスト、硫黄分が除去されて精製された高炉ガスbを、改質反応手段3に導入する。改質反応手段3は、ガス加熱装置、水(水蒸気)を導入して高炉ガスbに混合させるための配管、改質反応させるための触媒が充填された反応器、ガス冷却装置、および冷却したガスから凝縮した水分を除去する気液分離器を含む。
なお、上記「改質反応」とは、下記(1)式で示される反応であり、高炉ガスbに水(「HO」とも言う。)を加えて、COおよびHOからメタンおよびCOが生成される反応である。この改質反応により、高炉ガスbを改質して改質高炉ガスcとすることができる。
4CO+2HO ⇔ CH+3CO (1)
ガス加熱装置は通常、後段のガス冷却装置も兼ねる熱交換器と、改質反応温度までガス温度を上昇させる加熱器とからなる。原料ガスである高炉ガスbとHOとの混合ガスの温度は、混合ガスが反応器に入る時点で200〜400℃程度となるように制御することが好ましい。反応器に入る時点での混合ガスの温度を200℃以上とすることにより、十分な反応速度で上記式(1)の改質反応を行わせることができる。また、混合ガスの温度を400℃以下とすることにより、別の反応を生じさせることなく、十分なメタンの生成量を確保することができる。
原料ガスである高炉ガスbとHOとの混合ガスの体積比は、HO/COのモル比で0.5〜2.0となるように、それぞれの流量を調整するのが好ましい。HO/COのモル比を0.5以上とすることにより、COの改質反応に必要なHOの量を確保して、上記式(1)の改質反応を効率的に行うことができる。また、HO/COのモル比を2.0以下とすることにより、別の反応を生じさせることなく、十分なメタンの生成量を確保することができる。
反応器に充填される触媒としては、COをメタン化させる改質反応を生じさせるものであれば、任意の触媒を使用できるが、特にはニッケル系の触媒を好適に使用できる。
反応器から排出された改質高炉ガスcは、前述した熱交換器(図示せず)で原料ガスと熱交換され、さらに水分が凝縮する温度にまで冷却された後、気液分離器で水分とガス成分とに分離される。水分の除去程度は、後述する後段の第1の分離手段4、および第2の分離手段6にどのような手法を用いるかで異なる。例えば、分離手段4、6が圧力スイング吸着法(PSA法)に基づくものであり、かつ、吸着剤にゼオライトのような水分が吸着性能に影響する剤を使用する場合には、改質高炉ガスcに含まれる大部分の水分を除去することが好ましい。例えば、吸着剤として13X型ゼオライトを使用する場合には、少なくとも露点−30℃以下となるよう水分を低減することが好ましい。
続いて、改質反応手段3から排出された改質高炉ガスcを、第1の分離手段4、および第2の分離手段6に導入し、改質高炉ガスcから高炉ガスよりも体積当たりの熱量が大きいガス(高熱量ガス)を分離する。ここで使用される分離手段4、6としては、改質反応手段3から排出された改質高炉ガスcから、より体積当たりの熱量を増大させたガスを分離することが可能な手段であれば、いずれのものでも選択可能である。中でも、吸着法(圧力スイング吸着法、温度スイング吸着法)に基づくガス分離手段を好適に用いることができる。吸着法に基づく分離手段は、ガスを送風するブロアなどの送ガス装置、吸着剤を充填した吸着塔、配管およびガスの流通を制御する自動弁、吸着塔内を減圧するための真空ポンプなどの排気装置を含む。
吸着法は、前述したように、吸着剤(活性炭、ゼオライトなど)に対する各ガス成分の吸着力の差を利用したガス分離方法であり、通常、Hは最も吸着し難い一方、COは最も吸着し易い。そのため、吸着剤を充填した吸着塔にガスを通気させると、Hは吸着し難いため、吸着剤にあまり吸着することなく吸着塔から比較的短時間で排出される。一方、COは吸着剤に吸着しやすいため、真空ポンプなどによって吸着塔内を減圧することによって、吸着剤から脱着させて回収する。
改質反応手段3において高炉ガスbを反応させて得られる改質高炉ガスcは、N、CO、メタンおよびHの混合ガスであり、吸着剤への吸着のし易さの順で表すと、CO>メタン>N>Hとなる。こうした混合ガスから不燃分であるNやCOを分離するには、少なくとも二段階の分離が必要である。どちらを先に分離するかは任意であり、吸着剤の性能に基づいて選択することが好ましい。ここで、例として第1の分離手段4によりNを分離し、第2の分離手段6によりCOを分離するプロセスについて概略を説明する。
まず、第1の分離手段4では、吸着塔に充填する吸着剤として、COおよびメタンを強く吸着し、NおよびHの吸着が弱い剤、例えば活性炭やゼオライトなどから選択することが可能である。吸着剤に改質高炉ガスcを送ガスする際には、改質高炉ガスcの圧力は、送風装置により常圧〜100kPaG程度とするのが好ましい。改質高炉ガスcが吸着塔に充填された吸着剤の層を通過する際に、COおよびメタンが吸着剤に吸着し、NおよびHからなるガスdは、吸着塔を通過してオフガスとして排出され、熱量調整用のガスの貯蔵設備10(図示せず)に送られ、後段で得られる高熱量ガス(脱着ガスdおよびオフガスe)と混合されて、熱量調整に使用される。
ある程度の改質高炉ガスcを吸着塔内を流通させた後、ガス流通を停止させ、真空ポンプなどのガス排気装置により吸着塔内を減圧すると、吸着剤に吸着していたCOおよびメタンからなるガスdが脱着する。脱着したガスdは、第1の貯蔵手段5に一旦貯蔵される。この脱着ガスdは、数MJ/Nm程度の発熱量を有するため、それほど高い発熱量を必要としない、比較的熱量の低い燃料を使用する設備8(図示せず)で燃料として使用することが可能である。これよりもさらに高い発熱量のガスが必要な場合には、この脱着ガスdをさらに第2の分離手段6に導入する。
第2の分離手段6は、吸着塔に充填する吸着剤としては、COをより強く吸着し、メタンの吸着がより弱い剤、例えばゼオライトや活性炭などから選択することができる。吸着剤にガスdを送ガスする際には、脱着ガスdの圧力は、送風装置により常圧〜100kPaG程度とするのが好ましい。脱着ガスdが吸着塔の充填された吸着剤の層を通過する際に、COが吸着剤に吸着し、メタンからなるガスeは吸着塔を通過してオフガスとして排出され、第2の貯蔵手段7に一旦貯蔵される。このオフガスeは、10MJ/Nm程度の発熱量を有するため、加熱炉などの比較的熱量の高い燃料を使用する設備9(図示せず)に送られる。
ある程度の脱着ガスdを吸着塔に流通させた後、ガス流通を停止させて、真空ポンプなどのガス排気装置で吸着内を減圧することによって、吸着剤に吸着していたCOからなるガスeが脱着する。脱着したガスeは、COの貯蔵設備や利用設備11(図示せず)に送られる。
こうして、高炉ガスを高熱量化して、高熱量ガスを製造することができる。本発明により、コークス炉ガスや外部からの購入燃料を使用することなく、製鉄所内で利用可能な体積当たりの熱量が増大したガスを、高炉ガスのみを原料として得ることができる、とともに、COの効率的な分離回収が可能である。
図1に示したフロー図に従って高熱量ガスを製造した。まず、高炉ガスを模擬したガス(N:52体積%、CO:24体積%、CO:22体積%、H:4体積%)を用意した。次いで、改質反応手段3を構成する反応器にNi系触媒(NiO/Al)を充填し、触媒層の中心部が300℃になるよう加熱した。このように構成した反応器に、上記模擬ガスにCOの体積の2倍相当の水を添加し、SV 3600hr−1の流量で流通させて、模擬ガスに含まれるCOをメタンに改質した。反応後の改質ガスの組成は、乾燥ベースでN:51体積%、CO:40体積%、メタン:7体積%、H:2体積%であった。
反応後の改質ガスを、第1の分離手段4として構成された、圧力スイング吸着法に基づくガス分離装置に導入した。具体的には、改質ガスを、活性炭を充填した吸着塔に流通させて、非吸着ガスと吸着ガス(脱着ガス)とに分離した。改質ガスの流通時の塔内の圧力は50kPaGとなるよう吸着塔の後に背圧弁を設けて調整し、流量が45NL/kg−吸着剤となる量まで流通させ、吸着塔から排出されるガスを非吸着ガス(オフガス)として回収した。その後、改質ガスの流通を停止させて、吸着塔内を真空ポンプを用いて−95kPaGとなるまで減圧し、排気されたガスを脱着ガスとして回収した。オフガスの組成は、N:84体積%、CO:10体積%、H:4体積%、メタン:1体積%であり、熱量は1MJ/Nm程度、脱着ガスの組成は、CO:78体積%、メタン:14体積%、N:8体積%であり、熱量は5MJ/Nmであった。
上述のように得られた脱着ガスを、第2の分離手段6として構成された、圧力スイング吸着法に基づくガス分離装置に導入した。上記脱着ガスを、ゼオライトを充填した吸着塔に流通させて、非吸着ガスと吸着ガス(脱着ガス)とに分離した。脱着ガスの流通時の塔内の圧力が50kPaGとなるよう吸着塔の後に背圧弁を設けて調整し、流量が55NL/kg−吸着剤となる量まで流通させ、吸着塔から排出されるガスを非吸着ガス(オフガス)として回収した。その後、脱着ガスの流通を停止させて、吸着塔内を真空ポンプを用いて−95kPaGとなるまで減圧して排気されるガスを脱着ガスとして回収した。オフガスの組成は、CO:43体積%、メタン:36体積%、N:22体積%であり、熱量は13MJ/Nm、脱着ガスの組成は、ほぼCO(99.99体積%以上)であった。
第2の分離手段6より得られた脱着ガスの性状を元に、製鉄所内の高炉ガスの全量を本法で反応させて分離して高熱量ガスを得た場合の運用について検討した。高熱量ガスは高炉ガス、転炉ガス、コークス炉ガスを所定量混合することによって熱量10MJ/Nmのガスとするが、本発明における高炉ガスからの高熱量ガスが得られた場合、この3割を代替できることが分かった。これにより、高熱量ガス向けに使用していたコークス炉ガスを3割削減することができる。
本発明によれば、熱量の低い高炉ガスを製鉄所内で利用可能な熱量のガスとすることができ、製鉄所のエネルギー運用を改善し、外部からの購入燃料を削減できるとともに、より効率的なCOの分離回収が可能であるため、製鉄業において有用である。
1 高炉
2 精製手段
3 改質反応手段
4 第1の分離手段
5 第1の貯蔵手段
6 第2の分離手段
7 第2の貯蔵手段
8 比較的熱量の低い燃料を使用する設備(発電所など)
9 比較的熱量の高い燃料を使用する設備(加熱炉など)
10 熱量調整用のガスの貯蔵設備
11 COの貯蔵設備や利用設備
a 高炉ガス
b 精製した高炉ガス
c 改質高炉ガス
第1の分離手段で分離された吸着オフガス
第1の分離手段で分離された脱着ガス
第2の分離手段で分離された吸着オフガス
第2の分離手段で分離された脱着ガス

Claims (11)

  1. 高炉ガスに水を加えて前記高炉ガスと前記水とを反応させることによって改質高炉ガスとする改質工程と、
    前記改質高炉ガスから二酸化炭素を主成分とするガスを分離することによって体積当たりの熱量の大きいガスを分離して回収するガス分離工程と、を有することを特徴とする高熱量ガスの製造方法。
  2. 前記改質工程の前段に、前記高炉ガスを精製する精製工程をさらに有することを特徴とする、前記請求項1に記載の高熱量ガスの製造方法。
  3. 前記改質工程が前記高炉ガス中の一酸化炭素をメタンに改質する工程であることを特徴とする、前記請求項1または2に記載の高熱量ガスの製造方法。
  4. 前記ガス分離工程が圧力スイング吸着法に基づく工程であることを特徴とする、前記請求項1〜3のいずれか一項に記載の高熱量ガスの製造方法。
  5. 前記ガス分離工程が二段階のガス分離工程であることを特徴とする、前記請求項1〜4のいずれか一項に記載の高熱量ガスの製造方法。
  6. 高炉ガスに水を加え、前記高炉ガスを改質して改質高炉ガスとする改質反応手段と、前記改質高炉ガスから高熱量ガス成分を分離するガス分離手段とを有することを特徴とする高熱量ガスの製造設備。
  7. 前記改質反応手段の前段に、高炉ガスを精製する精製手段をさらに有することを特徴とする、請求項6に記載の高熱量ガスの製造設備。
  8. 前記ガス分離手段が圧力スイング吸着設備であることを特徴とする、請求項6または7に記載の高熱量ガスの製造設備。
  9. 前記ガス分離手段が二段階のガス分離手段であることを特徴とする、請求項6〜8のいずれか一項に記載の高熱量ガスの製造設備。
  10. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法によって製造された、前記体積当たりの熱量の大きいガスを、製鉄所副生ガスの代替として使用することを特徴とする高熱量ガスの運用方法。
  11. 前記請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法によって製造された、前記体積当たりの熱量の大きいガスと、前記改質高炉ガスから前記体積当たりの熱量の大きいガスが分離されたガスとを混合し、所定の熱量のガスとすることを特徴とする高熱量ガスの熱量調整方法。
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