JP2017186953A - 内燃機関のegr制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】EGRバルブの開口度の制限によって過給圧を上昇させつつも過給圧のオーバーシュートを抑制できるようにした内燃機関のEGR制御装置を提供する。【解決手段】過給圧フィードバック処理部M14は、過給圧Pを目標過給圧P*にフィードバック制御する。CPU62は、アクセル操作量ACCPの変化量が大きい場合、EGRバルブ52の開口度の上限ガード値をアクセル操作量ACCPが大きいほど小さい値に設定して上限ガード値によるガード処理を実行する。CPU62は、ガード処理の継続時間が所定時間となるか、過給圧Pと目標過給圧P*との差が所定値以下となるかするまでガード処理を実行する。【選択図】図1

Description

本発明は、過給機を備えた内燃機関に適用され、EGRバルブを操作することによってEGR量を制御する内燃機関のEGR制御装置に関する。
たとえば特許文献1には、2つの過給機を備え、低速域では1つの過給機のみ作動させ、高速域では2つの過給機を作動させる装置が記載されている。この装置では、1つの過給機のみを作動させた状態から2つの過給機を作動させる状態に移行する場合、EGRバルブを所定期間にわたって閉弁させる。これにより、新たに作動させる過給機のタービンホイールに吹き付ける排気流量を増加させることができ、ひいては過給機を1つ作動させている状態から2つ作動させる状態に円滑に移行させることができるとしている。
特開2008−175114号公報
ただし、上記装置の場合、EGRバルブを所定期間にわたって閉弁することによって、過給圧が過度に上昇するいわゆるオーバーシュートが生じるおそれがある。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、EGRバルブの開口度の制限によって過給圧を上昇させつつも過給圧のオーバーシュートを抑制できるようにした内燃機関のEGR制御装置を提供することにある。
上記課題を解決すべく、過給機を備えた内燃機関に適用され、EGRバルブを操作することによってEGR量を制御する内燃機関のEGR制御装置において、過給圧を目標過給圧に制御する過給圧制御処理部と、前記内燃機関に対する要求トルクの増量側へのアクセル操作量の変化速度が所定速度以上であるか否かを判定する判定処理部と、前記判定処理部によって前記所定速度以上であると判定されることを条件に、所定時間に渡って前記EGRバルブの開口度を縮小側に制限された値とする制限処理部と、を備え、前記目標過給圧は、前記アクセル操作量が大きい場合に小さい場合よりも高い値とされ、前記制限処理部は、前記アクセル操作量が大きい場合に小さい場合よりも前記開口度をより縮小側の値とし、前記所定時間経過前であっても前記過給圧と前記目標過給圧との差が所定値以下となる場合、前記縮小側に制限された値とする処理を終了する。
アクセル操作量の変化速度が所定速度以上となる場合、目標過給圧が急上昇するため、過給圧が目標過給圧に対して過度に低くなるおそれがある。これに対し、上記構成では、制限処理部によってEGRバルブの開口度を縮小側に制限された値とするため、開口度を縮小側に制限された値としない場合と比較すると、過給機のタービンホイールに吹き付ける排気の流量を増量させることができる。そしてこれにより、過給機のコンプレッサホイールの回転速度を早期に上昇させることができることから、過給圧を目標過給圧に迅速の上昇させることができる。
ここで、上記構成では、EGRバルブの開口度が小さいほど過給圧が上昇しやすいことに鑑み、EGRバルブの開口度の縮小量をアクセル操作量に応じて可変設定することによって、過給圧のオーバーシュートの抑制を狙っている。ただし、EGRバルブの開口度の縮小量をアクセル操作量に応じて開ループで可変設定した場合、何らかの外乱要因によって過給圧がオーバーシュートする懸念を払拭することができない。これに対し、上記構成では、過給圧と目標過給圧との差が所定値以下となる場合、所定時間経過前であっても縮小側に制限された値とする処理を終了することにより、過給圧のオーバーシュートを抑制することができる。
内燃機関のEGR制御装置にかかる一実施形態および内燃機関を示す図。 同実施形態にかかるEGRバルブの開口度の操作処理の手順を示す流れ図。 (a)〜(e)は、同実施形態にかかる加速時のEGRバルブの開口度の制御例を示すタイムチャート。
以下、内燃機関のEGR制御装置にかかる一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1に示す圧縮着火式の内燃機関10の上流側吸気通路12には、第1過給機14のコンプレッサホイール14aが設けられている。上流側吸気通路12のうちのコンプレッサホイール14aに流入した空気は、第2過給機16のコンプレッサホイール16aまたはコンプレッサホイール16aを迂回する迂回通路18を介して下流側吸気通路20に流入する。なお、迂回通路18には、その流路断面積を調整する吸気制御弁19が設けられている。
下流側吸気通路20には、その流路断面積を調整するスロットルバルブ22が設けられている。下流側吸気通路20のうちスロットルバルブ22の下流側の流体は、吸気バルブ24の開動作に伴って、シリンダ26およびピストン28によって区画される燃焼室30に吸入される。燃焼室30には、燃料噴射弁32が突出しており、燃料噴射弁32から噴射された燃料(軽油)と下流側吸気通路20から燃焼室30に吸引された空気との混合気が燃焼に供され、燃焼エネルギは、ピストン28を介してクランク軸34の回転エネルギに変換される。
燃焼室30において燃焼に供された混合気は、排気バルブ36の開動作に伴って、排気として上流側排気通路38に排出される。上流側排気通路38に排出された排気は、第2過給機16のタービンホイール16bまたはタービンホイール16bを迂回する迂回通路40を介して下流側排気通路44に流入する。ここで、迂回通路40には、その流路断面積を調整する排気制御弁42が設けられており、下流側排気通路44には、第1過給機14のタービンホイール14bが設けられている。
上流側排気通路38は、EGR通路50を介して下流側吸気通路20のうちスロットルバルブ22よりも下流側に接続されている。EGR通路50には、その流路断面積を調整するEGRバルブ52が設けられている。
制御装置60は、内燃機関10を制御対象とし、その制御量(トルク、排気成分)を制御するために、吸気制御弁19や、スロットルバルブ22、燃料噴射弁32、排気制御弁42、EGRバルブ52を操作する。制御装置60は、中央処理装置(CPU62)およびメモリ64を備えており、メモリ64に記憶されたプログラムをCPU62が実行することによって、上記制御量の制御がなされる。
制御装置60は、制御量の制御に際して、クランク軸34の回転速度NEを検出する回転速度センサ70や、スロットルバルブ22よりも下流側における下流側吸気通路20内の圧力(過給圧P)を検出する過給圧センサ72の出力値を参照する。また制御装置60は、アクセル操作量ACCPを検出するアクセルセンサ74や、吸入空気量Gaを検出するエアフローメータ76の出力値を参照する。
図1には、メモリ64に記憶されたプログラムをCPU62が実行することによって実現される処理の一部をブロック図として示している。スロットル指令値設定処理部M10は、アクセル操作量ACCPに応じて設定される噴射量指令値Q*と回転速度NEとに基づき、スロットルバルブ22の開口度の指令値(スロットル指令値θs*)を設定する。ここで、スロットル指令値θs*は、噴射量指令値Q*が多い場合に少ない場合よりも大きい値に設定され、回転速度NEが高い場合に低い場合よりも大きい値に設定される。ちなみに、噴射量指令値Q*は、アクセル操作量ACCPが大きい場合に小さい場合よりも大きい値とされる。
目標過給圧設定処理部M12は、噴射量指令値Q*に基づき、目標過給圧P*を設定する。詳しくは、目標過給圧設定処理部M12は、噴射量指令値Q*が多い場合に少ない場合よりも、目標過給圧P*を高くする。これは、目標過給圧設定処理部M12が、アクセル操作量ACCPが大きい場合に小さい場合よりも、目標過給圧P*を高く設定することを意味する。過給圧フィードバック処理部M14は、過給圧Pを目標過給圧P*にフィードバック制御するために操作信号MS3,MS5を出力して排気制御弁42や吸気制御弁19の開口度を操作する。
図2に、制御装置60が実行する処理のうち特にEGRバルブ52の開口度を操作する操作信号MS4を出力する処理の手順を示す。図2に示す処理は、メモリ64に記憶されたプログラムをCPU62が実行することにより実現される。図2に示す処理は、たとえば所定周期で繰り返し実行される。
図2に示す一連の処理において、CPU62は、EGRバルブ52の開口度の指令値(EGR指令値θegr*)を暫定で設定する(S10)。ここでCPU62は、開ループ操作量をフィードバック操作量によって補正することによってEGR指令値θegr*を設定する。CPU62は、開ループ操作量を、噴射量指令値Q*および回転速度NEに基づき設定する。詳しくは、CPU62は、開ループ操作量を、噴射量指令値Q*が多い場合に少ない場合よりも小さい値に設定し、また、回転速度NEが高い場合に低い場合よりも小さい値に設定する。ちなみに、CPU62は、噴射量指令値Q*が規定値以上である場合や、回転速度NEが規定値以上である場合には、開ループ操作量をゼロとする。一方、フィードバック操作量は、吸入空気量Gaを目標吸入空気量Ga*にフィードバック制御するための操作量である。
次に、CPU62は、過給圧立ち上げフラグFが「1」であるか否かを判定する(S12)。過給圧立ち上げフラグFは、急加速時等においてEGRバルブ52の開口度を縮小側に制限することによって過給圧を立ち上げる処理を実行しているときに「1」となり、実行していないときに「0」となる。CPU62は、過給圧立ち上げフラグFが「0」である場合(S12:NO)、アクセル操作量ACCPの所定時間当たりの変化量(アクセル変化速度ΔACCP)が所定速度Δth以上であるか否かを判定する(S14)。この処理は、内燃機関10に対する要求トルクの増加側への変化速度が規定速度以上であるか否かを判定する処理である。ここで、要求トルクの増加側への変化速度が規定速度以上である場合とは、たとえば車両の急加速が要求されている場合等である。
CPU62は、所定速度Δth以上であると判定する場合(S14:YES)、回転速度NEが閾値NEth以下であって且つ噴射量指令値Q*が閾値Qth以下であるか否かを判定する(S16)。この処理は、過給圧の立ち上げ処理の実行条件が成立するか否かを判定する処理である。閾値NEthは、EGR指令値θegr*をゼロとする下限となる上記規定値よりも低く、また、閾値Qthは、EGR指令値θegr*をゼロとする下限となる上記規定値よりも小さい。ただし、回転速度NEが閾値NEthよりも高い場合や噴射量指令値Q*が閾値Qthよりも多い場合には、ステップS10において算出される開ループ操作量が規定量以下となるように、閾値NEthおよび閾値Qthは設定されている。開ループ操作量が小さい上記規定量以下である場合、EGRバルブ52の開口度が小さいことから、EGRバルブ52の開口度を縮小側に制限する処理を実行しなくても上流側排気通路38内の圧力が高くなるため、本実施形態では、上記制限する処理を実行しない。
CPU62は、ステップS16において肯定判定する場合、過給圧立ち上げフラグFを「1」とする(S18)。そして、CPU62は、アクセル操作量ACCPに応じてEGR指令値θegr*の上限ガード値θgを設定する(S20)。詳しくは、CPU62は、アクセル操作量ACCPが大きい場合に小さい場合と比較して、上限ガード値θgを小さい値に設定する。そしてCPU62は、過給圧の立ち上げ処理の継続時間を計時する計時動作を開始する(S22)。
次に、CPU62は、EGR指令値θegr*が上限ガード値θg以下であるか否かを判定する(S24)。そしてCPU62は、上限ガード値θgよりも大きいと判定する場合(S24:NO)、変数としてのEGR指令値θegr*の値を、ステップS10において暫定的に設定した値に代えて、上限ガード値θgとする(S26)。CPU62は、ステップS26の処理が完了する場合やステップS24において肯定判定する場合には、スロットル指令値θs*を、スロットル指令値設定処理部M10の設定にかかわらず全開とする(S28)。
一方、CPU62は、過給圧立ち上げフラグFが「1」であると判定する場合(S12:YES)、過給圧Pと目標過給圧P*との差の絶対値が所定値ΔP以下であるか否かを判定する(S30)。この処理は、過給圧の立ち上げ処理を停止するか否かを判定するためのものである。ここで、所定値ΔPは、過給圧Pが目標過給圧P*に十分に近づいたことを判定するための値に設定されている。
CPU62は、所定値ΔPよりも大きいと判定する場合(S30:NO)、過給圧の立ち上げ処理の継続時間が所定時間Tthよりも長いか否かを判定する(S32)。ここで、継続時間は、ステップS22の処理によって開始された計時動作によって得られるものである。所定時間Tthは、過給圧Pを立ち上げるうえで必要最小限の時間と想定される値に設定されている。具体的には、たとえばゼロよりも大きく1秒以下の値とすればよい。CPU62は、ステップS32において否定判定する場合、ステップS24の処理に移行する。
これに対し、CPU62は、ステップS30やステップS32の処理において肯定判定する場合、過給圧立ち上げフラグFを「0」とする(S34)。そして、CPU62は、スロットル指令値θs*を、スロットル指令値設定処理部M10が設定する値である通常値に設定する(S36)。
なお、CPU62は、ステップS28,S36の処理が完了する場合や、ステップS14,S16において否定判定する場合には、EGRバルブ52の開口度がEGR指令値θegr*となるように、EGRバルブ52を操作すべく操作信号MS4を出力する(S38)。ちなみに、ステップS14,S16において否定判定される場合や、ステップS36の処理が完了される場合、さらにはステップS24において肯定判定された後にステップS28の処理が完了される場合には、ステップS10において暫定的に設定されたEGR指令値θegr*が最終的なEGR指令値θegr*とされる。そしてこの場合、ステップS10において暫定的に設定されたEGR指令値θegr*に基づき操作信号MS4が生成される。一方、ステップS24において否定判定された後にステップS26,S28の処理が完了される場合には、上限ガード値θgが最終的なEGR指令値θegr*とされ、これに基づき操作信号MS4が生成される。なお、CPU62は、ステップS38の処理が完了する場合、図2に示す一連の処理を一旦終了する。
ここで、本実施形態の作用を説明する。
図3に、過給圧の立ち上げ処理の一例を示す。詳しくは、図3(a)は、アクセル操作量ACCPの推移を示し、図3(b)は、EGR指令値θegr*の推移を示し、図3(c)は、上流側排気通路38内の排気圧(詳しくは、エキゾーストマニホールド内の圧力)の推移を示し、図3(d)は、第2過給機16のタービンホイール16bの回転速度の推移を示す。また、図3(e)は、過給圧立ち上げフラグFの推移を示す。
図3に示すように、時刻t1においてアクセル操作量ACCPが急増することによって、過給圧立ち上げフラグFが「1」となると、EGR指令値θegr*が一旦ゼロとされる。これにより、EGR通路50を介して上流側排気通路38から下流側吸気通路20に排気が流入することが妨げられることから、上流側排気通路38内の圧力が上昇する。上流側排気通路38内の圧力が上昇すると、第2過給機16のタービンホイール16bに吹き付けられる排気の流量が増量するため、タービンホイール16bの回転速度が上昇する。これにより、第2過給機16のコンプレッサホイール16aの回転速度が上昇し、下流側吸気通路20のうちスロットルバルブ22の下流側に流入する空気量が増加する。これにより、過給圧を上昇させることができる。
これに対し、上限ガード値θgによる制限を実行しない場合を、図3に一点鎖線にて示している。この場合、排気圧やタービン回転速度の上昇速度が低下する。このため、過給圧の追従性が低下する。
ここで本実施形態では、EGRバルブ52の開口度が小さいほど過給圧Pが上昇しやすいことに鑑み、上限ガード値θgを、アクセル操作量ACCPに応じて可変設定した。このため、排気圧が必要以上に上昇し、ひいては過給圧がオーバーシュートすることを抑制することができる。ただし、上限ガード値θgをアクセル操作量ACCPに応じて開ループで可変設定する場合、何らかの外乱要因によって、過給圧Pがオーバーシュートする懸念を払拭することができない。これに対し、本実施形態では、過給圧Pと目標過給圧P*との差が所定値Δth以下となる場合、所定時間Tth経過前であっても上限ガード値θgによる制限を終了する。これにより、過給圧Pがオーバーシュートする事態を好適に抑制することができる。
ちなみに、図3(b)に示す例では、所定時間Tthが経過した時刻t2以降において、EGR指令値θegr*が、ゼロよりも大きい値に設定されている。これは、図2のステップS10において設定されるEGR指令値θegr*がゼロよりも大きいことを意味する。換言すれば、内燃機関10の負荷を、低負荷、中負荷および高負荷の3段階に分類する場合、中負荷領域にあることを意味する。すなわち、図3は、低負荷から中負荷への移行処理を示している。高負荷領域においては、ステップS10において設定されるEGR指令値θegr*自体がゼロとなり、また、ステップS16の処理において否定判定されるために上限ガード値θgが設定されない。本実施形態は、たとえばアイドル運転等の低負荷運転領域から中負荷運転領域への移行に際しての内燃機関10のトルクの応答性を向上することを狙ったものである。
以上説明した本実施形態によれば、さらに以下に記載する作用効果が得られる。
(1)上限ガード値θgを、アクセル操作量ACCPに応じて可変設定することによって、一律ゼロとする場合と比較して、燃焼室30内において燃焼に供される混合気中の酸素濃度の上昇を抑制できるため、NOxの排出量を低減することができる。
(2)過給圧Pと目標過給圧P*との差が所定値Δth以下となる場合、所定時間Tth経過前であっても上限ガード値θgによる制限を終了することによって、燃焼室30内において燃焼に供される混合気中の酸素濃度の上昇を抑制できるため、NOxの排出量を低減することができる。
(3)上限ガード値θgによるEGR指令値θegr*の制限を実行する際、スロットルバルブ22の開口度を全開とした。これにより、EGRバルブ52の開口度が縮小側に制限されることに起因して下流側吸気通路20のうちのスロットルバルブ22の下流側における圧力が低下することを抑制することができる。
<対応関係>
上記「課題を解決するための手段」の欄に記載した事項と、実施形態における事項との対応関係は、次の通りである。なお、以下において、「メモリ64に記憶されたプログラムに従って所定の処理を実行するCPU62」のことを、記載を簡素化するために、「所定の処理を実行するCPU62」と記載する。判定処理部は、ステップS14の処理を実行するCPU62に対応し、制限処理部は、ステップS20,S24,S26の処理を実行するCPU62に対応し、過給圧制御処理部は、過給圧フィードバック処理部M14に対応し、EGR制御装置は、制御装置60に対応する。また、「縮小側に制限された値」は、ステップS20において設定される上限ガード値θgに対応する。
<その他の実施形態>
なお、上記実施形態の各事項の少なくとも1つを、以下のように変更してもよい。
・図1において、過給機が可変ノズルを備えてもよい。この場合、過給圧Pを目標過給圧P*に制御するための操作量を、排気制御弁42の開口度や吸気制御弁19の開口度に加えて、可変ノズルのノズルベーンの開口度とすればよい。また、過給機を2個備えるものに限らず、1つのみ備えるものであってもよい。この場合、可変ノズルを備えるものであるなら、過給圧Pを目標過給圧P*に制御するための操作量を、可変ノズルのノズルベーンの開口度とすることができる。
・図2の処理において、ステップS28,S36の処理を削除し、過給圧立ち上げ処理の実行期間においても、スロットル指令値θs*を、スロットル指令値設定処理部M10が設定する値のままとしてもよい。
・EGRバルブ52の開口度を縮小側に制限された値とする処理としては、上限ガード値θgを操作する処理に限らない。たとえば、EGR指令値θegr*を、ステップS10において暫定で設定された値を無視して、アクセル操作量ACCPに応じて定めた制限値に設定する処理であってもよい。
・過給圧制御処理部としては、過給圧Pを目標過給圧P*にフィードバック制御するものであることは必須ではなく、開ループ制御するものであってもよい。
10…内燃機関、12…上流側吸気通路、14…第1過給機、14a…コンプレッサホイール、14b…タービンホイール、16…第2過給機、16a…コンプレッサホイール、16b…タービンホイール、18…迂回通路、19…吸気制御弁、20…下流側吸気通路、22…スロットルバルブ、24…吸気バルブ、26…シリンダ、28…ピストン、30…燃焼室、32…燃料噴射弁、34…クランク軸、36…排気バルブ、38…上流側排気通路、40…迂回通路、42…排気制御弁、44…下流側排気通路、50…EGR通路、52…EGRバルブ、60…制御装置、62…CPU、64…メモリ、70…回転速度センサ、72…過給圧センサ、74…アクセルセンサ、76…エアフローメータ。

Claims (1)

  1. 過給機を備えた内燃機関に適用され、EGRバルブを操作することによってEGR量を制御する内燃機関のEGR制御装置において、
    過給圧を目標過給圧に制御する過給圧制御処理部と、
    前記内燃機関に対する要求トルクの増量側へのアクセル操作量の変化速度が所定速度以上であるか否かを判定する判定処理部と、
    前記判定処理部によって前記所定速度以上であると判定されることを条件に、所定時間に渡って前記EGRバルブの開口度を縮小側に制限された値とする制限処理部と、を備え、
    前記目標過給圧は、前記アクセル操作量が大きい場合に小さい場合よりも高い値とされ、
    前記制限処理部は、前記アクセル操作量が大きい場合に小さい場合よりも前記開口度をより縮小側の値とし、前記所定時間経過前であっても前記過給圧と前記目標過給圧との差が所定値以下となる場合、前記縮小側に制限された値とする処理を終了する内燃機関のEGR制御装置。
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