JP2004144069A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両に搭載される内燃機関の制御装置であって、内燃機関の運転状態検出手段と、検出された運転状態に基づいて内燃機関の制御に用いる制御パラメータの基準値を決定する制御パラメータ基準値決定手段と、シフト位置検出手段46と、ブレーキ作動状態検出手段48とを有していて、アクセル開度がゼロであり、且つ、シフト位置が走行レンジにある場合において、ブレーキ作動状態検出手段48によってブレーキが作動状態から非作動状態になったことが検出された時には、機関の回転数を上昇させることなく上記制御パラメータ基準値を補正することによって、良好な加速性を得るための加速性向上制御が開始されることを特徴とする、内燃機関の制御装置が提供される。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、車両に搭載されるディーゼル機関等における燃料噴射量制御として、アクセル開度や機関回転数等の機関運転状態に基づいて基準噴射量を決定する一方、吸入空気量に応じて実際に噴射する燃料量の上限値を定めておくものが公知である(例えば、特許文献1参照。)。このように吸入空気量に応じて燃料噴射量の上限値を定めた場合には、特に加速時等においてこの上限値によって燃料噴射量が制限され、未燃のまま残る燃料の量が低減されてスモークや排気微粒子(PM:particulate matters)の発生を抑制することができる。
【0003】
その一方、この方法においては上記燃料噴射量の制限による加速性の悪化が問題となる場合があり、特に吸入空気量の少ない機関のアイドリング状態からの加速時(すなわち発進時)においてこの問題が生じ易い。
また、燃料噴射圧力制御に関しては、上記のような機関運転状態に基づいて燃料噴射圧力を決定するものが知られており、例えば機関負荷の増大に伴って燃料噴射圧力を増大させるものが公知になっている(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
しかしながら、このような燃料噴射圧力制御を行っている場合には、車両の加速時、特には燃料噴射圧力が最小値をとることが多い機関のアイドリング状態からの加速時において、機関負荷によって定まる目標燃料噴射圧力までの必要圧力増大量が大きくなり、実際の燃料噴射圧力の上昇が遅れ、噴射燃料の噴霧の微粒化が不十分となって、エミッションが悪化する、もしくはトルク不足により十分な加速性が得られないといった問題が生じる場合がある。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−88664号公報
【特許文献2】
特開2001−227393号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、その目的は、加速時において、エミッションの悪化を抑制しつつ十分な加速性が得られるように内燃機関を制御する制御装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項に記載された内燃機関の制御装置を提供する。
1番目の発明は、車両に搭載される内燃機関の制御装置であって、アクセル開度を検出するアクセル開度検出手段を含み、上記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、該運転状態検出手段により検出された上記運転状態に基づいて内燃機関の制御に用いる制御パラメータの基準値を決定する制御パラメータ基準値決定手段と、上記車両の変速機のシフト装置のシフト位置を検出するシフト位置検出手段と、上記車両のブレーキの作動状態を検出するブレーキ作動状態検出手段とを有していて、上記アクセル開度検出手段によりアクセル開度がゼロであることが検出され、且つ、上記シフト位置検出手段により上記シフト装置のシフト位置が走行レンジにあることが検出されている場合において、上記ブレーキ作動状態検出手段によって上記ブレーキが作動状態から非作動状態になったことが検出された時には、機関の回転数を上昇させることなく上記制御パラメータ基準値を補正することによって、良好な加速性を得るための加速性向上制御が開始されることを特徴とする、内燃機関の制御装置が提供される。
【0008】
本発明によれば、アクセル開度と、上記シフト装置のシフト位置と、ブレーキの作動状態の変化とから車両の加速を予測し、加速が予測された場合には、加速に備えた上記加速性向上制御が開始される。上記加速性向上制御においては、上記内燃機関を制御する上記制御パラメータの値に関し、その基準値から補正された値が用いられて上記内燃機関の制御が行われるが、この補正を適切に行うことによって、車両の加速時において、エミッションの悪化を抑制しつつ十分な加速性が得られるように内燃機関を制御することが可能となる。
【0009】
2番目の発明は1番目の発明において、上記内燃機関における燃料噴射圧力を制御する燃料噴射圧力制御手段を有していて、上記加速性向上制御における上記制御パラメータ基準値の補正が燃料噴射圧力をその基準値より上昇させることを含む。
本発明によれば、上記加速性向上制御において燃料噴射圧力がその基準値よりも上昇させられる。これにより、車両の加速開始時から噴射燃料の噴霧の微粒化が十分に行われるようになるので、車両の加速の際にエミッションの悪化を抑制しつつ十分な加速性が得られるようになる。また、例えば車両の停止状態からの加速時、すなわち発進時については、上記加速性向上制御開始前における機関の運転状態はアイドリング状態であり、本発明によればその時の燃料噴射圧力を低くしておくことができるので、アイドリング状態の時における燃焼騒音や振動の低減を図ることができる。
【0010】
3番目の発明は1番目または2番目の発明において、上記内燃機関に吸入される空気量を制御する吸入空気量制御手段を有していて、上記加速性向上制御における上記制御パラメータ基準値の補正が吸入空気量をその基準値より増加させることを含む。
本発明によれば、上記加速性向上制御において吸入空気量がその基準値よりも増加させられる。これにより、車両の加速開始時から十分な空気が内燃機関に供給されるようになるので、車両の加速の際に燃料噴射量が増大した場合においても、未燃のまま残る燃料の量が低減され、スモークや排気微粒子の発生を抑制することができると共に良好な加速性を得ることができる。また、燃料噴射量の上限値を吸入空気量に応じて定めている場合には、吸入空気量が増加させられることにより上記上限値が上昇し、より多くの燃料を必要に応じて噴射することが可能となり、加速性が向上される。
【0011】
4番目の発明は3番目の発明において、上記内燃機関の排気ガスを上記内燃機関の吸気経路へ還流させる排気ガス還流手段であって還流させる排気ガス量を制御できる排気ガス還流手段を有していて、上記加速性向上制御における上記制御パラメータ基準値の補正が還流させる排気ガス量をその基準値より減少させることを含む。
この発明によっても、3番目の発明とほぼ同様の作用及び効果を得ることができる。
【0012】
5番目の発明は3番目または4番目の発明において、上記吸入空気量制御手段がスロットル弁を含む。
通常の内燃機関はスロット弁を有しているので、本発明によれば、新たな機器を追加することなく上記加速性向上制御を実施することができる。
【0013】
6番目の発明は1番目から5番目の何れかの発明において、上記加速性向上制御が、所定の加速性向上制御終了条件が成立した時に終了する。
本発明によれば、上記加速向上制御の開始後、上記加速性向上制御の継続が不要であると判断される所定の加速性向上制御終了条件が成立した場合に上記加速性向上制御が終了する。これにより、不必要な加速性向上制御の継続が防止され、加速性向上制御に起因する燃焼騒音や振動並びにエミッションの悪化等が抑制される。
【0014】
7番目の発明は6番目の発明において、上記車両の変速機がトルクコンバータを備え、該トルクコンバータがロックアップ装置を有していて、上記トルクコンバータがロックアップされている時には、上記加速性向上制御終了条件が成立しても上記加速性向上制御を継続するようにする。
トルクコンバータがロックアップされている時にはトルク増幅作用が得られないため、ロックアップ実施中に上記加速性向上制御が終了すると加速力不足が生じる場合がある。本発明によれば、ロックアップの実施中には上記加速性向上制御終了条件が成立しても同制御を終了せずに継続するようにされるので、ロックアップ実施中に上記加速性向上制御が終了することによって加速力不足が生じることが防止され、十分な加速性の向上が得られる。
【0015】
8番目の発明は6番目の発明において、上記車両の変速機がトルクコンバータを備え、該トルクコンバータがロックアップ装置を有していて、上記加速性向上制御終了条件が当該加速性向上制御終了条件が成立した際に車速の低下を伴う絶対的終了条件と、車速の低下を伴わない一般的終了条件とに分類されていて、上記トルクコンバータがロックアップされている時には、上記絶対的終了条件が成立した場合には上記加速性向上制御を終了するが、上記一般的終了条件のみが成立した場合には上記加速性向上制御を継続するようにする。
本発明によれば、運転者が減速を意図していない場合においてはロックアップ実施中に上記加速性向上制御が終了することが防止される一方、運転者が減速を意図している場合においてはロックアップの実施中であっても上記加速性向上制御が終了するようにされる。これによって、より運転者の意図に則した制御が可能になると共に不必要な加速性向上制御の継続に起因する燃焼騒音や振動並びにエミッションの悪化等が抑制される。
【0016】
9番目の発明は6番目から8番目の何れかの発明において、上記加速性向上制御終了条件もしくは上記絶対的終了条件は、上記ブレーキ作動状態検出手段によって上記ブレーキが非作動状態から作動状態になったことが検出された時に成立する。
上記ブレーキが非作動状態から作動状態になる場合は、車両の停止状態が維持されるか、または車両が減速(車速が低下)される場合であるので、上記加速性向上制御を継続する必要の無い場合である。本発明によれば、このような場合に上記加速性向上制御が終了するので、不必要な加速性向上制御の継続が防止され、燃焼騒音や振動並びにエミッションの悪化等が抑制される。
【0017】
10番目の発明は6番目から9番目の何れかの発明において、上記加速性向上制御終了条件もしくは上記一般的終了条件は、上記加速性向上制御の開始から所定の加速性向上制御継続時間が経過した時に成立する。
上記加速性向上制御が開始されると、上記加速性向上制御開始前に比べて、燃焼騒音や振動が増大したり、エミッションが悪化したりする場合がある。このことは特に、車両の停止状態からの加速時、すなわち発進時において、アクセル操作開始までの時間が長い場合等に問題となる。しかしながら本発明によれば、上記加速性向上制御が、上記加速性向上制御の開始から所定の加速性向上制御継続時間が経過した時に終了するようにできるので、上記加速性向上制御継続時間を適切に定めることで、上記の燃焼騒音・振動の増大やエミッションの悪化等による問題の発生を抑制することができる。
【0018】
11番目の発明は6番目から10番目の何れかの発明において、上記加速性向上制御終了条件もしくは上記一般的終了条件は、アクセル操作開始時から所定のアクセル操作開始後制御継続時間が経過した場合と、アクセル開度が所定の開度に達した場合と、アクセル開度の変化率が所定の変化率以下となった場合とのうちの少なくとも一つの場合に成立する。
本発明によれば、車両の加速開始後、上記加速性向上制御の継続が不要であると判断される所定の条件が成立した場合に上記加速性向上制御が終了するようにできる。これにより、不必要な加速性向上制御の継続が防止され、燃焼騒音や振動並びにエミッションの悪化等が抑制される。
【0019】
12番目の発明は6番目から11番目の何れかの発明において、上記加速性向上制御終了条件もしくは上記一般的終了条件は、吸入空気量が所定の吸入空気量となった場合と、過給圧が所定の過給圧となった場合とのうちの少なくとも一つの場合に成立する。
本発明によれば、車両の加速開始後、上記加速性向上制御の継続が不要であると判断される所定の条件が成立した場合に上記加速性向上制御が終了するようにできる。これにより、不必要な加速性向上制御の継続が防止され、加速性向上制御に起因する燃焼騒音や振動並びにエミッションの悪化等が抑制される。また、上記の所定の吸入空気量や所定の過給圧を適切に設定することによって上記加速性向上制御が終了して通常の制御(基準制御)に戻る際の発生トルクの変化がスムーズになりドライバビリティの向上を図ることができる。
【0020】
13番目の発明は6番目から12番目の何れかの発明において、上記加速性向上制御終了条件もしくは上記一般的終了条件は、上記加速性向上制御の開始後の車速変化が所定の大きさに達した場合に成立する。
本発明によれば、車両の加速開始後、十分に車速が上昇して上記加速性向上制御の継続が不要であると判断される場合に上記加速性向上制御が終了するようにできる。これにより、不必要な加速性向上制御の継続が防止され、加速性向上制御に起因する燃焼騒音や振動並びにエミッションの悪化等が抑制される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。図1は本発明を筒内噴射型の圧縮着火式内燃機関に適用した場合を示している。なお、本発明は火花点火式内燃機関に適用することもできる。
【0022】
図1を参照すると、1は機関本体、2はシリンダブロック、3はシリンダヘッド、4はピストン、5は燃焼室、6は電気制御式燃料噴射弁、7は吸気弁、8は吸気ポート、9は排気弁、10は排気ポートをそれぞれ示す。吸気ポート8は対応する吸気枝管11を介してサージタンク12に連結され、サージタンク12は吸気ダクト13を介して排気ターボチャージャ14のコンプレッサ15に連結される。コンプレッサ15の入口には吸入空気量を計量するためのエアーフローメータ44が取付けられている。吸気ダクト13内にはステップモータ16により駆動されるスロットル弁17が配置され、更に吸気ダクト13周りには吸気ダクト13内を流れる吸入空気を冷却するための冷却装置18が配置される。図1に示される実施形態では機関冷却水が冷却装置18内に導かれ、機関冷却水によって吸入空気が冷却される。一方、排気ポート10は排気マニホルド19及び排気管20を介して排気ターボチャージャ14の排気タービン21に連結される。排気タービン21の出口には排気ガス浄化器100が連結される。
【0023】
排気マニホルド19とサージタンク12とは排気ガス還流(以下、EGRと称す)通路24を介して互いに連結され、EGR通路24内には電気制御式EGR弁25が配置される。また、EGR通路24周りにはEGR通路24内を流れるEGRガスを冷却するための冷却装置26が配置される。図1に示される実施形態では機関冷却水が冷却装置26内に導かれ、機関冷却水によってEGRガスが冷却される。一方、各燃料噴射弁6は燃料供給管6aを介して燃料リザーバ、いわゆるコモンレール27に連結される。このコモンレール27内へは電気制御式の吐出量可変な燃料ポンプ28から燃料が供給され、コモンレール27内に供給された燃料は各燃料供給管6aを介して燃料噴射弁6に供給される。コモンレール27にはコモンレール27内の燃料圧を検出するための燃料圧センサ29が取付けられ、燃料圧センサ29の出力信号に基づいてコモンレール27内の燃料圧が目標燃料圧となるように燃料ポンプ28の吐出量が制御される。燃料噴射弁6による燃料噴射の燃料噴射圧力は上記コモンレール27内の燃料圧となる。
【0024】
電子制御ユニット(ECU)30は、CPU(中央演算装置)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンリメモリ)、入出力ポートを双方向バスで接続した公知の形式のデジタルコンピュータからなり、後述するように、図1に示された各構成要素と信号をやり取りして内燃機関の制御を行う。上述した燃料圧センサ29、及び、エアーフローメータ44はECU30に接続されており、これらの出力信号はECU30に供給される。
【0025】
アクセルペダル40にはアクセルペダル40の踏込量、すなわちアクセル開度Lに比例した出力電圧を発生する負荷センサ41が接続される。負荷センサ41はECU30に接続されており、その出力電圧はECU30へ入力される。またECU30にはクランクシャフトが例えば30°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ42も接続されている。更に、ECU30には、燃料噴射弁6、スロットル弁駆動用ステップモータ16、EGR制御弁25、及び燃料ポンプ28等も接続されていて、これらの各構成要素をECU30からの信号により制御することができるようになっている。
【0026】
また、本実施形態は、自動変速機を有する車両に搭載された内燃機関に本発明を適用した場合のものであり、その自動変速機のシフト装置のシフト位置を検出するシフト位置検出器46が設けられている。図1に示したように、このシフト位置検出器46はECU30に接続され、その検出結果がECU30に与えられる。更に、車両のブレーキの作動状態を検出するブレーキ作動状態検出器48が設けられており、このブレーキ作動状態検出器48もシフト位置検出器46と同様にECU30に接続されている。
【0027】
図2は、機関回転数Nとアクセル開度Lに対する燃料噴射量の基準値(以下、「基準燃料噴射量」という)IQのマップであり、図3は機関回転数Nとアクセル開度Lに対する燃料噴射圧力の基準値(以下、「基準燃料噴射圧力」という)IPのマップである。図2及び図3のマップにおいて基準燃料噴射量IQ及び基準燃料噴射圧力IPは、基本的には、機関回転数Nが大きい程、またアクセル開度Lが大きい程、多くまたは高くなっている。また、図2のマップにおける各基準燃料噴射量IQに対応する必要吸入空気量の基準値(以下、「基準吸入空気量」という)ISも予め定められている。図2及び図3のマップ、並びに各基準燃料噴射量IQに対応する基準吸入空気量ISは予めECU30のROMに記憶されている。
【0028】
本実施形態においては、機関回転数Nとアクセル開度Lとにより決定される機関の運転状態に基づいて、図2及び図3のマップ、並びに基準燃料噴射量と基準吸入空気量との関係から、内燃機関の制御に用いる制御パラメータの基準値である基準燃料噴射量、基準燃料噴射圧力及び基準吸入空気量が決定される。そして、本実施形態においては、通常の運転状態(すなわち後述する加速性向上制御を行う場合以外の運転状態)においては、基本的に、このように決定された制御パラメータの基準値に従って内燃機関が制御される基準制御が実施される。すなわち、燃料噴射弁6、燃料ポンプ28、スロットル弁17、EGR制御弁25等が制御され、実際の燃料噴射量、噴射圧力及び吸入空気量が上述の夫々についての基準値となるようにされる。また、この基準制御においては、アクセル開度Lがゼロであって車速がゼロである場合、すなわち内燃機関の運転状態がアイドリング状態である場合についても、その運転状態に対応する基準燃料噴射量、基準燃料噴射圧力及び基準吸入空気量が定められており、機関の回転数が予め定めた回転数(アイドリング回転数)となるように制御される。
【0029】
なお、燃料噴射量に関し、エアーフローメータ44により検出される実際の吸入空気量に応じて上限値を設けるようにしてもよい。つまり、この場合、図2のマップから求められた基準燃料噴射量IQに対応する基準吸入空気量が実際の吸入空気量より多い場合には、その実際の吸入空気量に対応する上限値の量の燃料が噴射される。これは吸入空気量の応答性が低いことを考慮に入れたものであり、このような制御により、実際の吸入空気量に対して多過ぎる燃料を噴射してエミッションが悪化することを防止することができる。
【0030】
ところで、上述したような基準制御を車両の加速時についても行うと、加速性やエミッションの点で好ましくない場合がある。そしてこのことは主に、制御における燃料噴射量の応答性が比較的高いのに対し、燃料噴射圧力及び吸入空気量の応答性が低いことに起因している。すなわち、車両の加速時には、アクセル開度L及び機関回転数Nの増大に伴って、燃料噴射量、燃料噴射圧力及び吸入空気量の増加が図られるのであるが、実際の燃料噴射圧力及び吸入空気量の増加が燃料噴射量の増加に比べて遅いため噴射された燃料の十分かつ良好な燃焼が行われず、十分な加速性が得られなかったり、エミッションが悪化する場合が生じる。
【0031】
本発明は、このような問題を解消すべく、車両の加速が予測された場合に加速に備えた特別な制御(加速性向上制御)を行おうとするものである。以下では、車両が加速する場合として車両の発進時を例にとり、その時に行われる加速性向上制御である発進時制御について主に説明する。
【0032】
発進時制御として行われる一つの方法は、車両の発進が予測される場合に、予め燃料噴射圧力をその基準値よりも上昇させておくというものである。図4はこのような方法による発進時制御の実施を含む制御ルーチンを示すフローチャートである。この制御ルーチンがスタートすると、まずステップ101において機関の運転状態がアイドリング状態であるか否かが判定される。これは、例えばアクセル開度L、車速、機関回転数等を用いて判定できる。すなわち、例えば、アクセル開度がゼロである場合にアイドリング状態であると判定するようにしてもよい。あるいは、アクセル開度Lがゼロであって車速がほぼゼロである場合にアイドリング状態であると判定するようにしてもよい。ステップ101で機関の運転状態がアイドリング状態でないと判定された場合には本制御ルーチンは終了し、アイドリング状態であると判定された場合にはステップ103に進む。
【0033】
ステップ103においては、自動変速機のシフト装置のシフト位置が走行レンジ(以下、「Dレンジ」という)であるか否かが判定される。これはシフト位置検出器46からの信号により判定される。ステップ103において自動変速機のシフト装置のシフト位置がDレンジではないと判定された場合には本制御ルーチンは終了し、Dレンジであると判定された場合にはステップ105に進む。
【0034】
ステップ105においては、車両のブレーキが非作動状態であるか否かが判定される。これはブレーキ作動状態検出器48からの信号により判定される。ステップ105において車両のブレーキが非作動状態であると判定された場合にはステップ107に進み、ブレーキが非作動状態ではない、すなわち作動していると判定された場合にはステップ109に進む。
【0035】
ステップ107に進む場合というのは、機関の運転状態がアイドリング状態であり、且つ、シフト装置のシフト位置がDレンジである場合において、車両のブレーキが非作動状態である場合であるから、車両の発進が予測される場合である。したがって、ステップ107においては車両の発進に備えた発進時制御が行われる。この方法では、発進時制御として燃料噴射圧力が基準燃料噴射圧力から補正される。より具体的には例えば、燃料噴射圧力を基準燃料噴射圧力よりも予め定めた圧力だけ大きくすること、もしくは燃料噴射圧力を予め定めた発進時制御時の燃料噴射圧力に変更すること等が行われる。これらは燃料ポンプ28を制御することにより実施できる。このようにすることによって、車両発進時にアクセル開度Lが増大され、燃料噴射量が応答性良く増大された時にも、燃料噴射圧力が予め高くされているので、燃料噴射圧力の応答性の低さに起因した問題の発生を抑制することができる。すなわち、燃料噴射圧力が十分に高められているので、噴射燃料の噴霧の微粒化が十分に行われ、加速不良の発生やエミッションの悪化を抑制することができる。
【0036】
一方、ステップ109に進む場合には、車両のブレーキが作動している場合であって、車両の発進がまだ予測されない場合であるので、通常の基準燃料噴射圧力においてアイドリング状態が継続される。
なお、この方法のように車両の発進が予測された場合に、予め燃料噴射圧力を上昇させておくという発進時制御を行う場合には、発進時制御開始前の機関の運転状態がアイドリング状態の時の基準燃料噴射圧力を低くしておくことができるので、このようなアイドリング状態の時における燃焼騒音や振動の低減を図ることができる。
【0037】
次に、発進時制御として行われる別の方法について説明する。この方法は、車両の発進が予測される場合に、予め吸入空気量をその基準値よりも増大させておくというものである。図5はこのような方法による発進時制御の実施を含む制御ルーチンを示すフローチャートである。この制御ルーチンのうちのステップ201からステップ205までの制御は、図4の制御ルーチンのステップ101からステップ105までの制御と同様であるので詳しい説明を省略するが、この部分では上述したように車両の発進についての予測が行われる。
【0038】
ステップ205において車両のブレーキが非作動状態であると判定された場合、すなわち車両の発進が予測される場合にはステップ207に進み、車両の発進に備えた発進時制御が行われる。この方法では、発進時制御として吸入空気量が基準吸入空気量から補正される。より具体的には例えば、吸入空気量を基準吸入空気量よりも予め定めた量だけ多くすること、もしくは吸入空気量を予め定めた発進時制御時の吸入空気量に変更すること等が行われる。これらは、スロットル弁17の開度を大きくすること、EGR弁25の開度を小さくすること、排気ターボチャージャ14が可変ノズルタイプのターボチャージャ(VNT:Variable nozzle turbocharger)である場合に排気タービン21の背圧が低下するようにベーンを制御することの何れかまたは組合せにより実施できる。
【0039】
このようにすることによって、車両発進時にアクセル開度Lが増大され、燃料噴射量が応答性良く増大された時にも、吸入空気量が予め多くされているので、吸入空気量の応答性の低さに起因した問題の発生を抑制することができる。すなわち、吸入空気量が多くされているために燃料噴射量に対して十分な空気が供給されるので、未燃のまま残る燃料の量が低減され、スモークや排気微粒子の発生を抑制することができると共に良好な加速性を得ることができる。また、燃料噴射量の上限値を吸入空気量に応じて定めている場合には、吸入空気量が増加させられることにより上記上限値が上昇し、より多くの燃料を必要に応じて噴射することが可能となり、加速性が向上される。
【0040】
一方、ステップ205において車両のブレーキが作動していると判定された場合、すなわち車両の発進がまだ予測されない場合にはステップ209に進み、通常の基準吸入空気量においてアイドリング状態が継続される。
図6は、図5のフローチャートで示される制御ルーチンを実施した場合の一例についてブレーキ作動状態、アクセル開度、スロットル弁開度、EGR弁開度、吸入空気量の経時変化を示したものである。この例では、スロットル弁開度とEGR弁開度によって吸入空気量が制御されている。図中、ブレーキ作動状態について、ONは作動状態を示し、OFFは非作動状態を示す。Qbはアイドリング状態の時の基準吸入空気量である。
【0041】
この例において、シフト装置のシフト位置はDレンジになっており、t0の時点で機関の運転状態はアイドリング状態になっている。t0からt1まではブレーキが作動している状態であり、車両の発進が予測されない場合であるので、吸入空気量はアイドリング状態の時の基準吸入空気量であるQbにされ、通常のアイドリング状態が継続されている。
【0042】
そしてt1になるとブレーキが非作動状態にされ、車両の発進が予測される場合となる。これにより発進時制御が開始され、スロットル弁開度が基準吸入空気量に対応する基準開度から予め定めた開度だけ開かれると共にEGR弁開度が基準吸入空気量に対応する基準開度から予め定めた開度だけ閉じられる。これによって吸入空気量が徐々に増加し、アクセルの操作が行われるt2の時点では、吸入空気量が基準吸入空気量であるQbよりも多くされている。これにより、アクセル操作に呼応して燃料噴射量が応答性良く増大された時にも、吸入空気量の応答性の低さに起因した問題の発生を抑制することができる。すなわち、吸入空気量が多くされているために燃料噴射量に対して十分な空気が供給されるので、未燃のまま残る燃料の量が低減され、スモークや排気微粒子の発生を抑制することができると共に良好な加速性を得ることができる。
【0043】
なお、以上の説明から明らかなように、図4及び図5を参照して説明した方法は、何れもまず車両の発進を予測し(ステップ101からステップ105またはステップ201からステップ205)、車両の発進が予測される場合に車両の発進に備え、発進時の加速性の改善及びエミッション悪化の抑制のために特別の制御(発進時制御)が開始される点で共通する。図4を参照して説明した方法と図5を参照して説明した方法とは組合せて実施することができ、その場合にも同様の作用及び効果が得られる。
【0044】
また、図4及び図5を参照して説明した方法では、上述のように、車両の発進が予測され、発進時制御が開始される時には、燃料噴射圧力や吸入空気量がそれらの基準値から補正されるが、この際、燃料噴射量は基準値に維持されてアイドリング回転数を維持するようにされる。すなわち、加速性向上制御である発進時制御の開始によっては機関の回転数は影響を受けない。
【0045】
以上では、車両の発進が予測される場合、すなわち機関の運転状態がアイドリング状態であり、且つ、シフト装置のシフト位置がDレンジにある場合において、ブレーキが作動状態から非作動状態になった場合に、上記発進時制御が開始されることについて説明したが、上記発進時制御は所定の発進時制御終了条件が成立した時に終了するようにされる。発進時制御の終了後は上記基準制御に戻ることになる。
【0046】
図7は、このような発進時制御の終了をも含めた制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。この制御ルーチンは機関の稼動中、繰り返し実施されることになる。この制御ルーチンの各ステップのうち、ステップ301、302、303は、先に説明した図4のステップ101、103、105もしくは図5のステップ201、203、205に相当するものであり、またステップ307は図4のステップ107もしくは図5のステップ207に相当するものであるのでこれらのステップについての詳細な説明は省略する。
【0047】
図7に示した制御ルーチンにおいて、ステップ301、303、305と進み、ステップ305においてブレーキが非作動であると判定された場合には、ステップ307に進んで発進時制御が開始され、この制御ルーチンが終了する。また、ステップ303において自動変速機のシフト装置のシフト位置がDレンジではないと判定された場合、並びにステップ305において車両のブレーキが非作動状態ではない、すなわち作動していると判定された場合には、発進時制御が開始されることなく本制御ルーチンが終了する。
【0048】
一方、ステップ301において機関の運転状態がアイドリング状態でないと判定された場合には、ステップ311に進むことになる。ステップ311においては、発進時制御の実施中であるか否かが判定される。ステップ311において、発進時制御の実施中であると判定された場合にはステップ313に進み、発進時制御の実施中ではないと判定された場合にはそのまま制御ルーチンが終了する。
【0049】
ステップ313においては、発進時制御終了条件が成立したか否かが判定される。ステップ313において発進時制御終了条件が成立したと判定された場合にはステップ315に進んで発進時制御が終了され、制御ルーチンが終了する。一方、発進時制御終了条件が成立していないと判定された場合には、発進時制御が継続されたまま制御ルーチンが終了する。
【0050】
なお、上述したようにこの制御ルーチンは機関の稼動中、繰り返し実施される。すなわち、上記の制御ルーチンが終了する何れの場合においても、その後、再度この制御ルーチンが始めから繰り返される。したがって、発進時制御が継続されたままそのルーチンが終了した場合にも、その後のルーチンにおいて発進時制御終了条件が成立したと判定された時にその発進時制御は終了することになる。
【0051】
上述した制御ルーチンのステップ313で用いられるような発進時制御終了条件は様々に設定することが可能である。例えば、上記発進時制御が、上記発進時制御の開始から所定の発進時制御継続時間Teが経過した時に終了するようにしてもよい。上記発進時制御が開始されると、燃料噴射圧力の上昇や吸入空気量の増加が図られるので、発進時制御開始前の機関の運転状態がアイドリング状態の時と比べて、燃焼騒音や振動が増大したり、エミッションが悪化したりする場合がある。このことは、例えばアクセル操作開始までの時間が長い場合等に問題となる。そこで、上記発進時制御が、発進時制御の開始から所定の発進時制御継続時間Teが経過した時に終了するようにすれば、この所定の発進時制御継続時間Teを適切に定めることで、上記の燃焼騒音・振動の増大やエミッションの悪化等による問題の発生を抑制することが可能となる。
【0052】
この場合、図7の制御ルーチンを例にとれば、ステップ307において発進時制御が開始された時点で発進時制御の継続時間Tを測定するタイマーを始動させると共に、ステップ313においては上記Tが上記Te以上(T≧Te)であるか否かを判定するようにすればよい。なお、この所定発進時制御継続時間Teは予め定めた一定値としてもよく、またその値を機関の運転状態や機関冷却水温度等に応じて補正するようにしてもよい。
【0053】
また、上記発進時制御は、車両発進時における加速性の改善及びエミッション悪化の抑制を目的とするものであるから、車両の発進後もしばらくは継続されることが必要である。その一方、車両の発進後、その応答性の低さが問題にならないほど燃料噴射圧力が上昇し、または吸入空気量が増加した場合には、もはや発進時制御を継続する必要はないと考えられる。そこでこのような場合に対応すべく、上記発進時制御が、アクセル操作開始時から所定のアクセル操作開始後制御継続時間Taeが経過した場合、あるいはアクセル開度Lが所定の開度Leに達した場合に終了するようにしてもよい。また、機関の運転状態が定常状態になった場合においても上記発進時制御を継続する必要はなくなることから、アクセル開度Lの変化率L´が所定の変化率Le´以下となった場合に上記発進時制御が終了するようにしてもよい。
【0054】
すなわち、これらの場合には図7の制御ルーチンのステップ313において、それぞれ、アクセル操作開始後の発進時制御継続時間Taが上記Tae以上(Ta≧Tae)であるか否か、アクセル開度Lが上記Le以上(L≧Le)であるか否か、アクセル開度の変化率L´が上記Le´以下(L´≦Le´)であるか否かを判定するようにする。
【0055】
なお、上記Tae、Le、Le´は予め定めた一定値としてもよく、またその値を機関の運転状態や機関冷却水温度等に応じて補正するようにしてもよい。更に、上記Taeをアクセル開度Lとアクセル開度Lの変化率L´との関数、例えば、Tae=a・L+b・L´(a、bは比例定数)等としてもよい。このようにした場合には特に、運転者の意図(発進加速直後の減速や加速の継続等)を、吸入空気量の変化や過給圧の変化等よりも早期に反映することができ、応答性を向上することができる。例えば、アクセル開度Lが加速途中で戻された場合には、上記Taeは短い期間に補正されて発進時制御は早期に終了し、その結果応答性良く減速が図られることになる。また、このように上記Taeが補正されることによって、エミッション等の悪化を最小限にとどめることもできる。
【0056】
また、吸入空気量Sを用いて発進時制御終了条件を設定することも可能である。すなわち、実際の吸入空気量Sがその時の機関回転数Nとアクセル開度Lに対して決定される基準燃料噴射量IQに対応する基準吸入空気量ISに達した場合には、もはや発進時制御を継続する必要はないと考えられる。そこで、吸入空気量Sを測定しておき、その値がその時の機関回転数Nとアクセル開度Lに対応する基準吸入空気量ISに達した場合に上記発進時制御が終了するようにしてもよい。すなわち、この場合には図7の制御ルーチンのステップ313において、上記Sが上記IS以上(S≧IS)であるか否かが判定される。
【0057】
あるいは、例えば、上記Sが上記ISよりも所定値ΔISだけ小さい値以上(S≧IS−ΔIS)になった時(もしくは上記Sが上記ISよりも所定値ΔISだけ大きい値以上(S≧IS+ΔIS)になった時)に上記発進時制御が終了するようにする等して、発進時制御からその後の基準制御へと吸入空気量Sが滑らかに連続して変化するようにしてもよい。このようにすることによって発生トルクの変化がスムーズになりドライバビリティの向上を図ることができる。
【0058】
また、この吸入空気量Sを用いた発進時制御終了条件の設定の考え方を過給圧に適用することで、過給圧を用いて発進時制御終了条件を設定することができる。上述の吸入空気量Sを用いた発進時制御終了条件の設定の説明から概ね明らかであると思われるので詳細な説明は省略するが、この場合、例えば、過給圧を測定しておきその値がその時の機関回転数Nとアクセル開度Lに対応する基準の過給圧に達した場合に上記発進時制御が終了するようにすることができる。あるいは、測定した過給圧が上記基準の過給圧よりも所定値だけ小さいもしくは大きい値以上になった時に上記発進時制御が終了するようにする等してもよい。
【0059】
更に、車速Vを用いて発進時制御終了条件を設定することも可能である。すなわち、ある程度の車速の上昇が得られた場合には、もはや発進時制御を継続する必要はないと考えられるので、車速Vが所定の車速Veに達した場合に上記発進時制御が終了するようにしてもよい。つまり、この場合には図7の制御ルーチンのステップ313において、上記Vが上記Ve以上(V≧Ve)であるか否かが判定される。
【0060】
なお、この場合の上記Veは予め定められる一定値であってもよいし、図8に示すようにアクセル開度Lによって定められる値であってもよい。図8に示すように、上記Veがアクセル開度Lが大きい時に大きくなるようにすると、加速要求に対して発進時制御の効果を十分に発揮することが可能となる。
【0061】
以上のような発進時制御終了条件を設定することによって、車両の発進後、発進時制御の継続が不要であると判断される場合には発進時制御が終了されるので、不必要な発進時制御の継続が防止され、発進時制御に起因する燃焼騒音や振動並びにエミッションの悪化等が抑制される。
【0062】
更に、上記発進時制御の実施中に車両のブレーキが非作動状態から作動状態になった場合は、車両の停止状態が維持されるか、または車両が減速される場合であるので、上記発進時制御を継続する必要の無い場合であると考えられる。そこで、上記ブレーキ作動状態検出器48によって上記ブレーキが非作動状態から作動状態になったことが検出された時には、上記発進時制御が終了するようにすることが好ましい。このことによっても、不必要な発進時制御の継続が防止され、燃焼騒音や振動等が抑制される。
【0063】
なお、以上で説明したような発進時制御終了条件のうちの複数の条件を同時に設定し、最初に何れかの条件が成立した時に上記発進時制御が終了するようにしてもよい。
また、上記発進時制御を終了して上記基準制御に戻る時には、発進時制御において補正していた制御パラメータを徐々にその制御パラメータの基準値に一致させるようにすることが好ましい。これにより、上記発進時制御の終了に伴うドライバビリティの悪化を抑制できる。
【0064】
なお、以上で説明したような発進時制御終了条件が成立しても一定の場合には発進時制御を終了せずに継続するようにしてもよい。例えば、車両の自動変速機のトルクコンバータが、同トルクコンバータを機械的に接続し滑りによる損失をゼロにする、いわゆるロックアップを行う装置(以下、「ロックアップ装置」という)を備えている場合を考えると、ロックアップの実施中にはトルクコンバータによるトルク増幅作用が得られないために、ロックアップ実施中に上記発進時制御が終了すると運転者が加速力不足を感じてしまう場合が考えられる。このような弊害を避けるため、ロックアップ装置付きトルクコンバータを有する車両においては、ロックアップの実施中には上述したような発進時制御終了条件が成立しても発進時制御を終了せずに継続するようにすることが好ましい。
【0065】
図9は、このような場合の制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。この制御ルーチンは、ステップ311とステップ313との間にステップ312が挿入されている点を除いて図7に示した制御ルーチンとほぼ同じであるので詳細な説明は省略する。なお、図7に示した制御ルーチンと図9に示した制御ルーチンとにおいて同一内容のステップには同一のステップ番号が付されている。
【0066】
ステップ312においてはトルクコンバータがロックアップされているか否かが判定される。ステップ312においてロックアップが実施されていないと判定された場合には、ステップ313に進み、発進時制御終了条件が成立しているか否かが判定される。そしてそこで発進時制御終了条件が成立していると判定されるとステップ315に進んで発進時制御が終了せしめられ、制御ルーチンが終了する。一方、ステップ312においてロックアップの実施中であると判定された場合には、発進時制御終了条件が成立しているか否かを判定することなく、制御ルーチンが終了する。すなわち、その結果として発進時制御が継続される。
【0067】
このように、図9に示した制御ルーチンによれば、ロックアップの実施中には上述したような発進時制御終了条件が成立しても発進時制御を終了せずに継続するようにされる。これにより、ロックアップ実施中に上記発進時制御が終了することによって加速力不足が生じることが防止され、十分な加速性の向上が得られる。
【0068】
なお、この制御は加速力不足が生じることを防止し、十分な加速性の向上が得られるようにすることが目的であるので、加速を必要としていないことが明らかである場合の発進時制御終了条件の成立(例えば、上記発進時制御の実施中に車両のブレーキが非作動状態から作動状態になった場合等)については、上記制御ルーチンのステップ313とは別に判断することが好ましい。すなわち、そのような終了条件が成立した場合には、ロックアップの実施に拘わらず、上記発進時制御を終了するようにすることが好ましい。
【0069】
この場合、例えば、発進時制御終了条件を上記ロックアップの実施に拘わらず判断される絶対的終了条件と上記ロックアップの実施中には判断されない一般的終了条件とに分類しておき、絶対的終了条件については、図9におけるステップ312の前に判断するようにする。そしてそのステップで絶対的終了条件が成立していると判断された場合にはステップ315へ進んで発進時制御が終了され、絶対的終了条件が成立していないと判断された場合にはステップ312へ進んでロックアップの実施中であるか否かが判断されるようにする。
【0070】
なお、ここでの絶対的終了条件とは、加速を必要としていないことが明らかである場合に成立するものであって、その発進時制御終了条件が成立した際に意図的な車速の低下(車両の停止状態の維持も含む)を伴う終了条件であり、例えば上述した発進時制御終了条件の中では上記発進時制御の実施中に車両のブレーキが非作動状態から作動状態になった場合が該当する。そして、上述したその他の発進時制御終了条件は上記の一般的終了条件に該当する。
【0071】
また、以上の説明においては、車両が加速する場合として車両の発進時を例にとり、その時に行われる加速性向上制御である発進時制御について説明が行われたが、本発明はこれに限定されるものではなく、車両の走行中において加速が予測される場合に加速性向上制御を行うようにしてもよい。すなわち、例えば、走行中にブレーキを作動させて減速し、その後ブレーキを非作動状態にしてからアクセルを操作して車両を加速させるような場合に、上述の発進時制御で行われたのと同様な加速性向上制御を行うようにしてもよい。
【0072】
これまでの説明から明らかであると思われるので具体的な制御方法についての詳細な説明は省略するが、この場合、アクセル開度がゼロであることを検出し、且つ、シフト装置のシフト位置が走行レンジにあることを検出している場合において、ブレーキが作動状態から非作動状態になったことが検出された時に、加速が予測されたとして加速性向上制御が開始される。加速性向上制御として行われる方法としては、上述の発進時制御の場合と同様、予め燃料噴射圧力をその基準値よりも上昇させておく方法や予め吸入空気量をその基準値よりも増加させておく方法等がある。なお、この場合においても、これらの方法は、その加速性向上制御の開始によっては機関の回転数に影響を与えないように行われる。
【0073】
また、このような走行中の加速に対して加速性向上制御が実施された場合の加速性向上制御の終了条件については、上述の発進時制御終了条件とほぼ同様にして設定することが可能であるので、これについての詳細な説明は省略する。但し、車速Vを用いて終了条件を設定する場合については、走行中の加速に対して加速性向上制御が実施された場合には加速前の車速もゼロではない点を考慮する必要がある。つまりこの場合には、例えば、加速性向上制御開始後の車速変化ΔVが所定の大きさΔVeに達した場合に上記加速性向上制御を終了するようにする。この時、上記ΔVeは予め定められる一定値であってもよいし、図8に示した上記Veとアクセル開度Lとの関係と同様にアクセル開度Lによって定められる値であってもよい。
このように走行中の加速に対して加速性向上制御が実施された場合についても、発進時に加速性向上制御が行われた場合(すなわち、発進時制御が行われた場合)とほぼ同様の作用及び効果を得ることができる。
【0074】
また、上述の実施形態においては、本発明が自動変速機を有する車両に搭載された内燃機関に適用されたが、本発明は一部の制御方法(すなわち、図9に関連して説明した制御方法であってトルクコンバータのロックアップが実施中か否かの判断を含む制御方法)を除き、手動変速機を有する車両に搭載された内燃機関についても適用することができる。この場合、シフト位置検出装置は手動変速機のシフト装置のシフト位置を検出することとなり、走行レンジ(Dレンジ)とは、中立(ニュートラル)及び後進(リバース)以外の前進走行可能なシフト位置を意味し、例えば1速を意味する。
【0075】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、加速時において、エミッションの悪化を抑制しつつ十分な加速性が得られるように内燃機関を制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の内燃機関の制御装置を備えた内燃機関の全体図である。
【図2】図2は、機関回転数Nとアクセル開度Lに対する燃料噴射量の基準値IQのマップである。
【図3】図3は、機関回転数Nとアクセル開度Lに対する燃料噴射圧力の基準値IPのマップである。
【図4】図4は、発進時制御の実施を含む制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図5】図5は、別の方法による発進時制御の実施含む制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図6】図6は、図5のフローチャートで示される制御ルーチンを実施した場合の一例について、ブレーキ作動状態、アクセル開度L、スロットル弁開度、EGR弁開度、吸入空気量の経時変化を示したものである。
【図7】図7は、発進時制御の開始、継続及び終了を含む制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図8】図8は、発進時制御終了条件として設定される車速Veとアクセル開度Lとの関係を示す図である。
【図9】図9は、ロックアップの実施中には発進時制御が終了しないようにした場合の図7と同様のフローチャートである。
【符号の説明】
1…機関本体
5…燃焼室
6…電気制御式燃料噴射弁
27…コモンレール
28…燃料ポンプ
29…燃料圧センサ
30…電子制御ユニット
41…負荷センサ
44…エアーフローメータ
46…シフト位置検出器
48…ブレーキ作動状態検出器
100…排気ガス浄化器
Claims (13)
- 車両に搭載される内燃機関の制御装置であって、
アクセル開度を検出するアクセル開度検出手段を含み、上記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
該運転状態検出手段により検出された上記運転状態に基づいて内燃機関の制御に用いる制御パラメータの基準値を決定する制御パラメータ基準値決定手段と、
上記車両の変速機のシフト装置のシフト位置を検出するシフト位置検出手段と、
上記車両のブレーキの作動状態を検出するブレーキ作動状態検出手段とを有していて、
上記アクセル開度検出手段によりアクセル開度がゼロであることが検出され、且つ、上記シフト位置検出手段により上記シフト装置のシフト位置が走行レンジにあることが検出されている場合において、上記ブレーキ作動状態検出手段によって上記ブレーキが作動状態から非作動状態になったことが検出された時には、機関の回転数を上昇させることなく上記制御パラメータ基準値を補正することによって、良好な加速性を得るための加速性向上制御が開始されることを特徴とする、内燃機関の制御装置。 - 上記内燃機関における燃料噴射圧力を制御する燃料噴射圧力制御手段を有していて、上記加速性向上制御における上記制御パラメータ基準値の補正が燃料噴射圧力をその基準値より上昇させることを含む、請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
- 上記内燃機関に吸入される空気量を制御する吸入空気量制御手段を有していて、上記加速性向上制御における上記制御パラメータ基準値の補正が吸入空気量をその基準値より増加させることを含む、請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置。
- 上記内燃機関の排気ガスを上記内燃機関の吸気経路へ還流させる排気ガス還流手段であって還流させる排気ガス量を制御できる排気ガス還流手段を有していて、上記加速性向上制御における上記制御パラメータ基準値の補正が還流させる排気ガス量をその基準値より減少させることを含む、請求項3に記載の内燃機関の制御装置。
- 上記吸入空気量制御手段がスロットル弁を含む、請求項3または4に記載の内燃機関の制御装置。
- 上記加速性向上制御が、所定の加速性向上制御終了条件が成立した時に終了する、請求項1から5の何れか一項に記載の内燃機関の制御装置。
- 上記車両の変速機がトルクコンバータを備え、該トルクコンバータがロックアップ装置を有していて、
上記トルクコンバータがロックアップされている時には、上記加速性向上制御終了条件が成立しても上記加速性向上制御を継続するようにする、請求項6に記載の内燃機関の制御装置。 - 上記車両の変速機がトルクコンバータを備え、該トルクコンバータがロックアップ装置を有していて、
上記加速性向上制御終了条件が当該加速性向上制御終了条件が成立した際に車速の低下を伴う絶対的終了条件と、車速の低下を伴わない一般的終了条件とに分類されていて、
上記トルクコンバータがロックアップされている時には、上記絶対的終了条件が成立した場合には上記加速性向上制御を終了するが、上記一般的終了条件のみが成立した場合には上記加速性向上制御を継続するようにする、請求項6に記載の内燃機関の制御装置。 - 上記加速性向上制御終了条件もしくは上記絶対的終了条件は、上記ブレーキ作動状態検出手段によって上記ブレーキが非作動状態から作動状態になったことが検出された時に成立する、請求項6から8の何れか一項に記載の内燃機関の制御装置。
- 上記加速性向上制御終了条件もしくは上記一般的終了条件は、上記加速性向上制御の開始から所定の加速性向上制御継続時間が経過した時に成立する、請求項6から9の何れか一項に記載の内燃機関の制御装置。
- 上記加速性向上制御終了条件もしくは上記一般的終了条件は、アクセル操作開始時から所定のアクセル操作開始後制御継続時間が経過した場合と、アクセル開度が所定の開度に達した場合と、アクセル開度の変化率が所定の変化率以下となった場合とのうちの少なくとも一つの場合に成立する、請求項6から10の何れか一項に記載の内燃機関の制御装置。
- 上記加速性向上制御終了条件もしくは上記一般的終了条件は、吸入空気量が所定の吸入空気量となった場合と、過給圧が所定の過給圧となった場合とのうちの少なくとも一つの場合に成立する、請求項6から11の何れか一項に記載の内燃機関の制御装置。
- 上記加速性向上制御終了条件もしくは上記一般的終了条件は、上記加速性向上制御の開始後の車速変化が所定の大きさに達した場合に成立する、請求項6から12の何れか一項に記載の内燃機関の制御装置。
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