JP2017184712A - トマト含有飲料の味の厚み向上方法、トマト含有飲料及びその製造方法、並びに、脱酸トマト汁及びその製造方法 - Google Patents

トマト含有飲料の味の厚み向上方法、トマト含有飲料及びその製造方法、並びに、脱酸トマト汁及びその製造方法 Download PDF

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【課題】トマト含有飲料において味の厚みを向上すること。【解決手段】本発明に係るトマト含有飲料の味の厚み向上方法を構成するのは、少なくとも、pH調整である。すなわち、脱酸トマト汁は、pH調整され、その調整時期は、調合前である。より好ましくは、次のとおりである。pH調整された脱酸トマト汁のpHは、6.5以上である。脱酸トマト汁をpH調整する手段は、pH調整剤である。当該pH調整剤は、炭酸水素ナトリウムである。【選択図】図1

Description

本発明が関係するのは、トマト含有飲料の味の厚み向上方法、トマト含有飲料及びその
製造方法、脱酸トマト汁及びその製造方法である。
従来から健康の維持のために人々が飲んでいるのは、トマト含有飲料であり、このトマ
ト含有飲料を例示すると、ストレートトマトジュース、濃縮還元トマトジュース、濃縮ト
マト飲料等である。近年、人々が好んで飲むトマト含有飲料が呈しているのは、強い甘味
である。
強い甘味を実現する原材料は、いくつか知られており、例えば、脱酸トマト汁等である
。ここで、脱酸トマト汁とは、トマトの搾汁又はその濃縮還元汁であって、酸が除去又は
低減されたものをいう。脱酸トマト汁の製造方法は、各種知られており、具体的には、次
のとおりである。特許文献1が開示するのは、脱酸トマト汁の製造方法であり、その目的
は、トマトの酸味の抑制である。当該製造方法を構成するのは、少なくとも、配合及び除
去である。すなわち、透明トマト汁に配合されるのは、カルシウム又はその塩である。配
合後、透明トマト汁から除去されるのは、カルシウム生成物である。特許文献2が開示す
るのは、脱酸トマト汁の製造方法であり、その目的は、トマトの酸味の抑制である。当該
製法を構成するのは、少なくとも、陰イオン交換である。すなわち、透明トマト汁を陰イ
オン交換する手段は、重炭酸置換又は炭酸置換された陰イオン交換樹脂である。
脱酸トマト汁を含有する飲料(以下、「低酸度トマト含有飲料」という。)は、pH調
整される。低酸度トマト含有飲料のpHの変化が僅かであっても、当該飲料の香味は、大
きく変化する。そのような香味への影響を抑制するために、当業者が用いるのはpH調整
である。
特許第5534235号公報 特許第5639950号公報
本発明が解決しようとする課題は、トマト含有飲料における味の厚みの向上である。ト
マト含有飲料のpHを上げると、トマト含有飲料の味の厚みが低下する。味の厚みが低下
すると、トマトの味が感じにくくなる。これでは、トマト含有飲料の価値の訴求は、不十
分である。
以上を踏まえて、本願発明者が鋭意検討して見出したのは、pH調整された脱酸トマト
汁を配合することで、トマト含有飲料を直接pH調整したものに比べ、味の厚みが向上す
ることである。この知見の下で本願発明者が完成させた発明は、次のとおりである。
本発明に係るトマト含有飲料の味の厚み向上方法を構成するのは、少なくとも、pH調
整である。すなわち、脱酸トマト汁は、pH調整され、その調整時期は、調合前である。
ここで、当該脱酸トマトは、トマト含有飲料の原材料である。より好ましくは、次のとお
りである。pH調整された脱酸トマト汁のpHは、6.5以上である。脱酸トマト汁をp
H調整する手段は、pH調整剤である。当該pH調整剤は、炭酸水素ナトリウムである。
本発明に係るトマト含有飲料のカルシウム含有量(A)に対するナトリウム含有量(B
)の比(B)/(A)は、2.06乃至3.20である。より好ましくは、次のとおりで
ある。当該カルシウム含有量(A)は、375ppm乃至543ppmである。他方、当
該ナトリウム含有量(B)は、873ppm乃至1738ppmである。本発明に係るト
マト含有飲料が含有するのは、pH調整された脱酸トマト汁である。
本発明に係るトマト含有飲料の製造方法を構成するのは、少なくとも、調合である。す
なわち、pH調整された脱酸トマト汁が調合されて、それによって得られるのがトマト含
有飲料である。より好ましくは、次のとおりである。当該製造方法を構成するのは、更に
、pH調整である。すなわち、脱酸トマト汁は、pH調整され、その時期は、調合前であ
る。pH調整された脱酸トマト汁のpHは、6.5以上である。脱酸トマト汁のpHを調
整する手段は、pH調整剤である。当該pH調整剤は、炭酸水素ナトリウムである。
本発明に係る脱酸トマト汁のpHは、6.5以上である。より好ましくは、次のとおり
である。当該脱酸トマト汁が含有するのは、pH調整剤である。当該pH調整剤は、炭酸
水素ナトリウムである。当該炭酸水素ナトリウムの含有割合は、5%乃至20%である。
本発明に係る脱酸トマト汁の製造方法を構成するのは、少なくとも、脱酸、及びpH調
整である。すなわち、トマト原料は、脱酸され、かつ、pH調整される。好ましくは、次
のとおりである。トマト原料のpHを調整するのは、脱酸の後である。トマト原料のpH
を調整する手段は、pH調整剤である。当該pH調整剤は、炭酸水素ナトリウムである。
当該炭酸水素ナトリウムの調合割合は、5%乃至20%である。トマト原料を脱酸する手
段は、カルシウム又はその塩である。当該製造方法を構成するのは、更に、除去である。
すなわち、トマト原料の不溶性固形分の一部又は全部は、除去される。当該不溶性固形分
の一部又は全部が除去されるのは、当該pH調整の後である。
本発明が提供できるのは、トマト含有飲料であって、その味の厚みが向上したものであ
る。
本実施の形態に係るトマト含有飲料の製造方法の流れ図 本実施の形態に係る脱酸トマト汁の製造方法の流れ図
<本実施の形態に係るトマト含有飲料の製造方法の概要>
図1が示すのは、本実施の形態に係るトマト含有飲料(以下、「本飲料」とする。)の
製造方法の流れである。本飲料の製造方法を構成するのは、調合(S10)、並びに、殺
菌、冷却(S20)及び充填(S30)である。
<トマト含有飲料>
トマト含有飲料とは、飲料であって、その主原料がトマト(以下、「トマト加工原料」
ともいう。)であるものをいい、例示すると、ストレートトマトジュース、濃縮還元トマ
トジュース、濃縮トマト飲料等である。本飲料の流通形態は、好ましくは、容器詰である
。容器を例示すると、PET容器、紙容器、缶などである。
<トマト加工原料>
トマト加工原料を列挙すると、トマトの搾汁(ストレート果汁)、濃縮トマト(トマト
ピューレ及びトマトペースト)及び濃縮トマトの還元汁、並びにそれらの加工汁である。
トマトの搾汁(ストレート果汁)及び濃縮トマトの定義を説明するため、本明細書に取り
込まれるのは、トマト加工品の日本農林規格(最終改正平成21年5月19日農林水産省
告示第669号)である。また、搾汁及び濃縮の詳細な説明のため、本明細書に取り込ま
れるのは、最新果汁・果実飲料辞典(社団法人日本果汁協会監修)の内容である。当該加
工汁を例示すると、除パルプ汁や脱酸トマト汁である。除パルプ汁とは、トマトの搾汁又
は濃縮トマトの還元汁であって、その不溶性固形分の一部又は全部が取り除かれたもので
ある。脱酸トマト汁とは、先に述べたとおりである。
<調合(S10)>
調合工程では、少なくとも、pH調製された脱酸トマト汁が配合される。pH調製され
た脱酸トマト汁を配合する目的は、味の厚みの向上である。上記に加え、pH調製されて
いない脱酸トマト汁が配合されても良い。
<殺菌、冷却(S20)、及び充填(S30)>
以上に加えて、本飲料の製造方法が適宜採用するのは、殺菌、冷却、及び充填である。
これらの方法は、公知の方法で良く、例えば、ホットパック殺菌、プレート式殺菌、チュ
ーブラー式殺菌方法等がある。各工程は、適宜省略可能である。
<トマト含有飲料における味の厚み>
トマト含有飲料が呈するのは、味の厚みである。この味の厚みは、トマト含有飲料にお
ける味全体の強度を表す。すなわち、味の厚みの構成要素は多数ある。例示すると、甘味
、酸味、塩味、苦味などである。
トマト含有飲料のpHを調製すると、味の厚みは低下する。具体的には、トマト含有飲
料のpHを上げると、味の厚みは低下する。その原因は、極端な酸味の低下である。すな
わち、酸度を上げることで、味の厚みは向上する。しかしながら、酸度を上げると、甘味
は低下する。強い甘味を実現するために、酸度を低減している場合、酸度を上げることは
、現実的ではない。
<本実施の形態に係る脱酸トマト汁の製造方法の概要>
図2が示すのは、本実施の形態に係る脱酸トマト汁(以下、本脱酸トマト汁)の製造方
法の流れである。本脱酸トマト汁の製造方法を構成するのは、脱酸(S40)、pH調整
(S50)、除去(S60)、並びに殺菌、冷却(S70)及び充填(S80)である。
<脱酸(S40)>
脱酸工程では、トマト加工原料の有機酸が除去される。有機酸を除去する目的は、酸味
の抑制である。有機酸を除去する手段は、公知の手段でよいが、好ましくは、カルシウム
又はその塩である。具体的な説明のために、本明細書が取り込むのは、特許第55342
35号公報の内容である。
<pH調整(S50)>
pH調整工程では、トマト加工原料のpHが調整される。pHを調整する目的は、一般
的には香味の安定化である。これに加えて本実施の形態では、トマト含有飲料における味
の厚み向上である。pHを調整する手段は、公知の手段で良いが、好ましくは、pH調整
剤である。
<除去(S60)>
除去過工程では、不溶性成分の一部又は全部が除かれる。不溶性固形分の一部又は全部
を除く理由は、濁りの除去である。すなわち、不溶性固形分の一部又は全部が残存すると
、濁りを有する。濁りの原因は、カルシウム生成物である。当該カルシウム生成物は、脱
酸工程で加えられたカルシウム又はその塩と、トマト原料に含まれる酸味成分が反応して
形成されたものである。不溶性固形分を除去する手段は、公知の方法で良く、例えば、遠
心分離、珪藻土ろ過やフィルターろ過等がある。
<殺菌、冷却(S70)、及び充填(S80)>
以上に加えて、本脱酸トマト汁の製造方法が適宜採用するのは、殺菌、冷却、及び充填
である。これらの方法は、公知の方法で良く、例えば、プレート式殺菌、チューブラー式
殺菌方法等がある。各工程は、適宜省略可能である。
<pH調整剤>
本実施の形態に係るpH調整剤は、pHを上げるために使用されるものであり、例えば
、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム(重曹ともいう)、リン酸水素二
カリウム、リン酸水素二ナトリウム等である。使いやすさの観点から、炭酸水素ナトリウ
ムが好ましい。炭酸水素ナトリウムの調合割合は、5%乃至20%が好ましい。
<本飲料の糖度(Brix)>
本飲料の糖度は、特に限定されないが、好ましくは5.0度以上15.0度以下であり、
より好ましくは、8.0度以上12.0度以下である。Brixの測定方法は、公知の方
法でよい。測定手段を例示すると、デジタル屈折計(RX5000i ATAGO社製)
である。
<本飲料の酸度>
本飲料の酸度は、特に限定されないが、好ましくは0.1%以上0.5%以下であり、
より好ましくは、0.2%以上0.4%以下である。酸度は、0.1mol/L水酸化
ナトリウム標準液を用いた滴定法により算出される、クエン酸換算での濃度(%)を意
味する。
<本飲料のpH>
本飲料のpHは、特に限定されないが、好ましくは4.0以上6.0以下であり、よ
り好ましくは、4.5以上5.5以下である。測定手段を例示すると、pH計(pH
METER F−52 HORIBA社製)である。
<脱酸トマト汁の調製法>
市販の透明濃縮トマト汁(Clear Tomato Concentrate、LY
CORED社製、Brix60、酸度4.5%)をBrix17.5になるまで希釈した
。希釈した透明濃縮トマト汁を80度まで加熱した。加熱した透明濃縮トマト汁に、0.
85%の炭酸カルシウムを加え、10分間撹拌した。撹拌後、20度まで冷却した。冷却
後、炭酸水素ナトリウムを加え、さらに撹拌した。撹拌後、遠心分離(8,000×gで
15分間)した。遠心分離後、上清を5μmポアサイズのフィルターでろ過した。各試料
の調整法の違いは、炭酸水素ナトリウムの添加量である。炭酸ナトリウムの添加量の違い
により5種類の脱酸トマト汁(脱酸トマト汁A、B、C、D、及びE)を得た。各脱酸ト
マト汁における炭酸水素ナトリウムの配合量は、表2に記載した。
<トマト含有飲料の調製法>
市販のトマトペースト(トマトペースト トルコ産 コールドブレイク製法、カゴメ製
、Brix29、酸度2.0%)と、前述の脱酸トマト汁を、表3に記載の割合で調合し
た。さらに、pH5.45±0.05になるように、炭酸水素ナトリウムを添加してpH
を調整した。各試料を加熱殺菌し、PETボトルに充填後、冷却して、試料1乃至5を得
た。
<糖度の測定>
本測定で採用した糖度(Brix)の測定器は、デジタル屈折計RX5000i(AT
AGO社製)である。測定時の品温は、20度であった。
<酸度の測定>
本測定で採用した酸度の算出方法は、0.1N水酸化ナトリウム標準液を用いた滴定法
であり、滴定値よりクエン酸当量に換算して算出した。
<pHの測定>
本測定で採用したpHの測定器は、pH計(pH METER F−52 HORIB
A社製)である。測定時の品温は、20度であった。
<有機酸の測定>
本測定で採用した有機酸の測定器は、高速液体クロマトグラフ日立L−7000システ
ム((株)日立製)である。測定条件は、カラム:GL−C610H−S 7.8mmI.
D.×300mm(GL Science製)、カラム温度:50度、サンプル注入量:
10μL、移動相:3mM過塩素酸、移動相の流速:0.5mL/min、反応液:0.
1mM BTB、15mM Na2HPO4、2mM 水酸化ナトリウム、反応液の流速
:0.5mL/min、測定波長:440nmである。なお、分析試料には、サンプルを
超純水で希釈・懸濁し、フィルター濾過したものを用いた。
<ミネラルの測定>
本測定で採用したミネラルの測定器は、誘導結合プラズマ質量分析装置(Agilen
t 7500cs、アジレント・テクノロジー(株)製)である。測定条件は、RFパワー
:1500W、キャリアガス流量:0.9L/min、メイクアップガス液量:0.17
L/minである。なお、分析試料には、サンプルをマイクロウェーブ湿式分解装置(マ
イルストーンゼネラル社製MLS−1200MEGA)で分解したものを用いた。
<官能評価>
本評価で採用した官能評価方法は、評点法である。評価者は、訓練された専門パネル6
人であった。また、評価項目及び評点は、表1のとおりであった。ここで、評点は、評点
の合計値をパネルの人数で除した値(すなわち、平均値)である。試料1を対照として、
試料2乃至5の相対評価を行った。
Figure 2017184712
<測定及び官能評価>
表3が示すのは、試料1乃至5の測定値及び、官能評価点である。試料1乃至5を比較
すると、糖度、pH、酸度及び有機酸含有量は、変わらない。それにも関わらず、試料1
に比べ、試料2乃至5の味の厚みは、向上した。
味の厚みが向上した理由は、推察ではあるが、ミネラルのバランスの変化である。具体
的には、カルシウム含有量(A)に対するナトリウム含有量(B)の比(B)/(A)の
変化である。試料1に比べ、(B)/(A)の値が高くなるほど、味の厚みは向上する。
カルシウム含有量(A)に対するナトリウム含有量(B)の比(B)/(A)の値が味
の厚みを変化させる理由は、推察ではあるが、苦味と塩味のバランスの変化である。具体
的には、苦味が強いと味の厚みを抑制する。他方、塩味が強いと味の厚みを促進する。カ
ルシウムは苦味を呈し、ナトリウムは塩味を呈する。すなわち、(B)/(A)の値が小
さくなると、苦味が強くなり、味の厚みが低下する。他方、(B)/(A)の値が大きく
なると、塩味が強くなり、味の厚みが向上する。ただし、作用はこれに限定されない。
Figure 2017184712
Figure 2017184712
<本飲料の物性値>
表3の測定値を踏まえて、本飲料を定義すると、以下のとおりである。当該飲料のカル
シウム含有量(A)に対するナトリウム含有量(B)の比(B)/(A)は、2.06乃
至3.20である。より好ましくは、次のとおりである。当該カルシウム含有量(A)は
、375ppm乃至543ppmである。他方、当該ナトリウム含有量(B)は、873
ppm乃至1738ppmである。
<本脱酸トマト汁の物性値>
表2の測定値を踏まえて、本脱酸トマト汁を定義すると、以下のとおりである。当該脱
酸トマト汁のpHは6.5以上である。より好ましくは、炭酸水素ナトリウムの調合割合
が、5%乃至20%である。
本発明が有用な分野は、トマト含有飲料等の製造及び販売である。

Claims (25)

  1. トマト含有飲料の味の厚み向上方法であって、それを構成するのは、少なくとも、
    pH調整であり、ここでpH調整されるのは、脱酸トマト汁であり、その調整時期は、
    調合前であり、
    前記脱酸トマトは、トマト含有飲料の原材料である。
  2. 請求項1の方法であって、
    pH調整された脱酸トマト汁のpHは、6.5以上である。
  3. 請求項1又は2の方法であって、
    脱酸トマト汁をpH調整する手段は、pH調整剤である。
  4. 請求項3の方法であって、
    前記pH調整剤は、炭酸水素ナトリウムである。
  5. トマト含有飲料であって、
    そのカルシウム含有量(A)に対するナトリウム含有量(B)の比(B)/(A)は、
    2.06乃至3.20である。
  6. 請求項5のトマト含有飲料であって、
    前記カルシウム含有量(A)は、375ppm乃至543ppmであり、
    前記ナトリウム含有量(B)は、873ppm乃至1738ppmである。
  7. 請求項5又は6のトマト含有飲料であって、含有するのは、
    pH調整された脱酸トマト汁である。
  8. トマト含有飲料であって、
    含有するのは、pH調整された脱酸トマト汁である。
  9. トマト含有飲料の製造方法であって、それを構成するのは、少なくとも、
    調合であり、
    ここで調合されるのは、少なくとも、pH調整された脱酸トマト汁である。
  10. 請求項9の製造方法であって、それを構成するのは、更に、
    pH調整であり、
    ここでpH調整されるのは、脱酸トマト汁であり、その時期は、調合前である。
  11. 請求項10の製造方法であって、
    pH調整された脱酸トマト汁のpHは、6.5以上である。
  12. 請求項10又は11の製造方法であって、
    脱酸トマト汁のpHを調整する手段は、pH調整剤である。
  13. 請求項12の製造方法であって、
    前記pH調整剤は、炭酸水素ナトリウムである。
  14. 脱酸トマト汁であって、
    そのpHは、6.5以上である。
  15. 請求項14の脱酸トマト汁であって、含有するのは、
    pH調整剤である。
  16. 請求項15の脱酸トマト汁であって、
    前記pH調整剤は、炭酸水素ナトリウムである。
  17. 請求項16の脱酸トマト汁であって、
    前記炭酸水素ナトリウムの含有割合は、5%乃至20%である。
  18. 脱酸トマト汁の製造方法であって、それを構成するのは、少なくとも、次の工程であり、
    (1)脱酸、
    ここで脱酸されるのは、トマト原料であり、
    かつ、
    (2)pH調整、
    ここでpH調整されるのは、トマト原料である。
  19. 請求項18の製造方法であって、
    トマト原料のpHを調整するのは、前記脱酸の後である。
  20. 請求項18又は19の製造方法であって、
    トマト原料のpHを調整する手段は、pH調整剤である。
  21. 請求項20の製造方法であって、
    前記pH調整剤は、炭酸水素ナトリウムである。
  22. 請求項21の製造方法であって、
    前記炭酸水素ナトリウムの調合割合は、5%乃至20%である。
  23. 請求項18乃至22の何れかの製造方法であって、
    トマト原料を脱酸する手段は、カルシウム又はその塩である。
  24. 請求項18乃至23の何れかの製造方法であって、それを構成するのは、更に、次の工程
    であり、
    (3)除去
    ここで除去されるのは、トマト原料の不溶性固形分の一部又は全部である。
  25. 請求項24の製造方法であって、
    前記不溶性固形分の一部又は全部が除去されるのは、前記pH調整の後である。
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