JP2017183279A - 電気化学セル - Google Patents

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Abstract

【課題】インターコネクタの剥離を抑制可能な電気化学セルを提供する。【解決手段】燃料電池1は、燃料極2と、空気極3と、燃料極2と空気極3の間に配置される固体電解質層4と、燃料極3に接続されるインターコネクタ8とを備える。インターコネクタ8は、カルシウムドープランタンクロマイトを主成分として含む。インターコネクタ8のうち燃料極3に近い側のa層におけるカルシウム元素濃度X1は、インターコネクタ8のうち燃料極から遠い側のe層におけるカルシウム元素濃度X5よりも大きい。【選択図】図3

Description

ここに開示される技術は、電気化学セルに関する。
従来、電気化学セルの一種として、燃料極、空気極及び固体電解質層を有する発電部と、燃料極に接続されるインターコネクタとを備える燃料電池が知られている。インターコネクタは、他の発電部の空気極と電気的に接続される。インターコネクタを構成する材料としては、カルシウムがドープされたランタンクロマイト(以下、「カルシウムドープランタンクロマイト」という。)が好適である(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−135729号公報
一方で、インターコネクタのうち燃料極との界面付近においてクラックが発生するという問題がある。本発明者等が鋭意検討した結果、カルシウムドープランタンクロマイトは還元雰囲気で膨張するところ、インターコネクタに含まれるカルシウム元素濃度が還元膨張度に影響を与えているという知見を得た。
本発明は、上述の新たな知見に基づいてなされたものであり、インターコネクタの剥離を抑制可能な電気化学セルを提供することを目的とする。
電気化学セルは、燃料極と、空気極と、燃料極と空気極の間に配置される固体電解質層と、燃料極に接続されるインターコネクタとを備える。インターコネクタは、カルシウムドープランタンクロマイトを主成分として含む。インターコネクタのうち燃料極に近い側の第1端部におけるカルシウム元素濃度は、インターコネクタのうち燃料極から遠い側の第2端部におけるカルシウム元素濃度よりも大きい。
本発明によれば、インターコネクタの剥離を抑制可能な電気化学セルを提供することができる。
燃料電池の斜視図 図1のI−I断面図 図2の部分拡大図 還元雰囲気に曝されたインターコネクタの作用を説明するための模式図
(燃料電池1の構成)
本実施形態に係る燃料電池1の構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、燃料電池1の斜視図である。図2は、図1のII−II断面図である。
燃料電池1は、固体酸化物型燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)である。燃料電池1は、電気絶縁性の支持基板2上に形成される複数の発電部を備えた、いわゆる横縞型の燃料電池である。ただし、燃料電池1の形態は、横縞型に限られるものではなく、縦縞型、燃料極支持型、電解質平板型、或いは円筒型などであってもよい。
燃料電池1は、支持基板2と、第1発電部10と、第2発電部11とを備える。第1発電部10及び第2発電部11それぞれは、燃料極3、固体電解質層4、反応防止層5、空気極6、空気極集電層7及びインターコネクタ8を備える。なお、図1では、空気極集電層7が図示されていない。
支持基板2は、扁平かつ一方向に長い形状である。支持基板2の厚さは特に制限されないが、1mm〜5mmとすることができる。支持基板2の気孔率は特に制限されないが、還元雰囲気において20%〜60%とすることができる。
支持基板2は、電気絶縁性の多孔質材料を主成分として含有する。支持基板2を構成する材料としては、MgO(酸化マグネシウム)、MgAl(マグネシアアルミナスピネル)とMgO(酸化マグネシウム)の混合物、CSZ(カルシア安定化ジルコニア)、8YSZ(イットリア安定化ジルコニア)、Y(イットリア)、CZO(カルシウムジルコネート)などの絶縁性セラミックスを用いることができる。なお、本明細書において、「主成分として含有する」とは、対象成分を80重量%以上含有することを意味する。
支持基板2は、燃料ガスの改質反応を促す触媒として機能する遷移金属又は当該遷移金属の酸化物を含んでいてもよい。遷移金属としては、Ni(ニッケル)が好適である。
支持基板2の内部には、5本の流路21が設けられる。各流路21は、支持基板2の長手方向に沿って延びる。発電時、各流路21に流される燃料ガスは、支持基板2の細孔を通って燃料極3に供給される。流路21の本数は、5本に限られない。
燃料極3は、アノードとして機能する。第1発電部10の燃料極3は、第2発電部11の燃料極3から離れている。燃料極3は、燃料極集電層31と燃料極活性層32とを有する。
燃料極集電層31は、支持基板2上に配置される。燃料極集電層31は、電子伝導性を有する物質によって構成される。燃料極集電部31は、酸素イオン伝導性を有する物質を含んでいてもよい。燃料極集電層31は、例えば、NiO−8YSZ、NiO−Y、NiO−CSZなどによって構成することができる。燃料極集電部31の厚さは特に制限されないが、50μm〜500μmとすることができる。燃料極集電部31の気孔率は特に制限されないが、25%〜50%とすることができる。
燃料極活性層32は、燃料極集電層31上に配置される。燃料極活性層32は、電子伝導性を有する物質と酸素イオン伝導性を有する物質とによって構成される。燃料極活性層32は、例えば、NiO−8YSZやNiO−GDC(ガドリニウムドープセリア)などによって構成することができる。燃料極活性層32における酸素イオン伝導性を有する物質の体積割合は、燃料極集電部31における酸素イオン伝導性を有する物質の体積割合よりも大きいことが好ましい。燃料極活性層32の厚さは特に制限されないが、5μm〜30μmとすることができる。燃料極活性層32の気孔率は特に制限されないが、25%〜50%とすることができる。
固体電解質層4は、燃料極3と空気極6の間に配置される。固体電解質層4は、支持基板2及び燃料極3を覆うように配置される。図2に示す例では、第1発電部10の固体電解質層4の一端部が、燃料極3上においてインターコネクタ8の一端部に当接し、かつ、第2発電部11の固体電解質層4の一端部が、燃料極3上においてインターコネクタ8の他端部に当接している。また、固体電解質層4は、インターコネクタ8の長手方向の両端部にも当接している(図1参照)。このように、第1発電部10の固体電解質層4、インターコネクタ8、及び第2発電部11の固体電解質層4が面方向に連なることによって、燃料ガスと空気との混合を防止するためのシール膜が形成されている。なお、本実施形態では、第1発電部10の固体電解質層4の一端部は、インターコネクタ8の一端部の上面を覆っており、第2発電部11の固体電解質層4の一端部は、インターコネクタ8の他端部の上面を覆っている。
固体電解質層4は、ジルコニアを主成分として含むことができる。固体電解質層4を構成する材料としては、例えば、3YSZ、8YSZ、ScSZ(スカンジア安定化ジルコニア)などを用いることができる。固体電解質層4の厚さは特に制限されないが、3μm〜50μmとすることができる。固体電解質層4は、緻密質である。固体電解質層4の気孔率は、20%以下が好ましく、10%以下がより好ましい。
反応防止層5は、固体電解質層4上に配置される。反応防止層5を構成する材料としては、例えば、セリア及びセリアに固溶した希土類金属酸化物を含むセリア系材料を用いることができる。このようなセリア系材料としては、GDC、SDC(サマリウムドープセリア)などが挙げられる。反応防止膜5の厚さは特に制限されないが、3μm〜50μmとすることができる。
空気極6は、反応防止層5上に配置される。空気極6を構成する材料としては、例えば、(La,Sr)(Co,Fe)O(LSCF、ランタンストロンチウムコバルトフェライト)、(La,Sr)FeO(LSF、ランタンストロンチウムフェライト)、La(Ni,Fe)O(LNF、ランタンニッケルフェライト)、(La,Sr)CoO(LSC、ランタンストロンチウムコバルタイト)などが挙げられる。空気極6の厚さは特に制限されないが、10〜100μmとすることができる。
空気極集電層7は、空気極6上に形成される。図2に示す例では、第1発電部10の空気極集電層7が、第2発電部11のインターコネクタ8に接続されている。空気極集電層7は、電子伝導性を有する多孔質材料によって構成される。空気極集電層7は、例えば、LSCF、LSC、Ag(銀)、Ag−Pd(銀パラジウム合金)などによって構成することができる。空気極集電層7の厚さは特に制限されないが、50μm〜500μmとすることができる。
インターコネクタ8は、燃料極3上に配置される。図2に示す例において、インターコネクタ8は、第1発電部10と第2発電部11とを電気的に接続している。インターコネクタ8の一端部には、第1発電部10の固体電解質層4の一端部が当接し、インターコネクタ8の他端部には、第2発電部11の固体電解質層4の一端部が当接している。また、インターコネクタ8の長手方向の両端部も固体電解質層4に当接している(図1参照)。このように、インターコネクタ8の外周は、緻密質の固体電解質層4によって取り囲まれている。
インターコネクタ8は、支持基板2や燃料極3に比べて緻密な層である。インターコネクタ8の気孔率は特に制限されないが、20%以下が好ましく、10%以下がより好ましい。インターコネクタ8の厚さは特に制限されないが、10μm〜100μmとすることができる。
インターコネクタ8は、カルシウムがドープされたランタンクロマイト(以下、「カルシウムドープランタンクロマイト」という。)を主成分として含む。カルシウムドープランタンクロマイトは、一般式La1-XCaCr1−Y−Z(AはTi,V,Mn,Fe,Co,Cu,Ni,Zn,MgおよびAlからなる群より選択される少なくとも1種類の元素であり、0.025≦X≦0.3,0≦Y≦0.22,0≦Z≦0.15である。)によって表される材料であり、一般的にLCCと略称される。
(インターコネクタ8の内部におけるカルシウム元素濃度)
次に、インターコネクタ8の内部におけるカルシウム元素濃度の分布について、図面を参照しながら説明する。図3は、図2の部分拡大図である。インターコネクタ8は、インターコネクタ8の厚み方向(燃料極3、インターコネクタ8及び空気極集電層7の積層方向)において、燃料極3に近い側から順に、a層(第1端部の一例)、b層、c層、d層、及びe層(第2端部の一例)の5層によって構成されている。a層〜e層は、一体的に形成されている。
インターコネクタ8におけるカルシウム元素濃度は均一ではない。具体的に、カルシウム元素濃度は、a層に近いほど大きくなり、e層に近いほど小さくなる。すなわち、a層〜e層の内部におけるカルシウム元素濃度をX1〜X5とした場合、X1>X2>X3>X4>X5が成立する。従って、a層におけるカルシウム元素濃度X1は、e層におけるカルシウム元素濃度X5よりも大きい。このように、a層におけるカルシウム元素濃度X1を大きくすることによって、インターコネクタ8が還元雰囲気に曝された場合におけるa層の還元膨張度を大きくできる。そのため、インターコネクタ8が還元雰囲気に曝されると、図4に示すように、a層は、緻密質のb層と緻密質の固体電解質層4とに囲まれているため燃料極3側に押しつけられる。このように、所謂かしめ効果によって、燃料極3に対するa層の密着性が向上するため、燃料極3との界面付近においてインターコネクタ8にクラックが発生することを抑制できる。
a層におけるカルシウム元素濃度X1のe層におけるカルシウム元素濃度Xn5に対する割合(X1/X5)は、1より大きい。割合(X1/X5)は、1.5以下であることが好ましい。これによって、インターコネクタ8のうち燃料極3との界面付近におけるクラックをより抑制することができる。なお、「a層のカルシウム元素濃度がe層のカルシウム元素濃度より大きい」とは、a層を構成するカルシウムドープランタンクロマイトの一般式La1-XCaCr1−Y−ZにおけるCaの添え字Xが、e層を構成するカルシウムドープランタンクロマイトの一般式La1-X’CaX’Cr1−Y−ZにおけるCaの添え字X’よりも大きいことを意味する。
a層におけるカルシウム元素濃度X1は、EPMA(Electron Probe Micro Analyser)を用いて、a層の厚み方向中央における10箇所で測定されるカルシウム元素濃度の含有量を算術平均することによって得られる。カルシウム元素濃度を測定する10箇所は、a層を面方向に11等分する位置に設定する。b層〜e層それぞれにおけるカルシウム元素濃度X2〜X5は、a層におけるカルシウム元素濃度X1と同じ手法で得られる。なお、a層〜e層は互いに一体的に形成されているため、各層の界面は明確ではない場合がある。そのため、各層の厚み方向中央で測定する際には、インターコネクタ8の断面を厚み方向に5等分することによってa層〜e層を設定すればよい。
(燃料電池1の製造方法)
次に、燃料電池1の製造方法の一例について説明する。
まず、上述の支持基板材料を押出成形することによって、5本の流路21を有する支持基板2の成形体を形成する。次に、上述の燃料極材料をペースト化して支持基板2の成形体上にスクリーン印刷することによって、燃料極3の成形体を形成する。
次に、カルシウムドープランタンクロマイト材料をペースト化して燃料極3上にスクリーン印刷することによって、インターコネクタ8の成形体を形成する。具体的には、一般式La1-XCaCr1−Y−ZのCaの添え字Xが異なる5種類のカルシウムドープランタンクロマイト材料を用いて5種類のペーストを作製し、上記一般式におけるCaの添え字Xの大きい順に印刷することによって、インターコネクタ8を構成するa層〜e層それぞれの成形体を形成する。この際、上記一般式におけるCaの添え字Xを調整することによって、a層〜e層におけるX1〜X5を調整することができる。また、印刷回数を調整することによって、a層〜e層それぞれの厚さを調整することができる。
次に、支持基板2及び燃料極3の成形体上に固体電解質材料をディップ成形することによって、固体電解質層4の成形体を形成する。次に、固体電解質層4の成形体上に反応防止層材料をディップ成形することによって、反応防止層5の成形体を形成する。
次に、支持基板2、燃料極3、固体電解質層4、反応防止層5及びインターコネクタ8それぞれの成形体を共焼成(1300〜1600℃、2〜20時間)する。
次に、空気極材料をペースト化して反応防止層5上にスクリーン印刷することによって、空気極6の成形体を形成する。次に、空気極集電層材料をペースト化して空気極6の成形体上にスクリーン印刷することによって、空気極集電層7の成形体を形成する。次に、空気極6及び空気極集電層7の成形体を焼成(900〜1100℃、1〜20時間)する。
(他の実施形態)
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない範囲で種々の変形又は変更が可能である。
上記実施形態において、インターコネクタ8を構成するa層〜e層におけるカルシウム元素濃度X1〜X5には、X1>X2>X3>X4>X5の関係が成立することとしたが、a層(第1端部の一例)のカルシウム元素濃度X1がe層(第2端部の一例)のカルシウム元素濃度X5よりも大きい限りにおいて、上記関係式における“不等号”の少なくとも一部を“等号”としてもよい。
上記実施形態において、インターコネクタ8は、a層〜e層の5層によって構成されることとしたが、層数は5層に限られない。インターコネクタ8は、少なくともa層とe層の2層を有していればよい。
上記実施形態において、インターコネクタ8は、燃料極3上に直接配置されることとしたが、インターコネクタ8と燃料極3の間には中間膜が形成されていてもよい。中間膜は、例えば、NiO−Y、NiO−GDC、NiO−LaCrOなどによって構成することができる。中間膜の厚さは、2μm〜200μmとでき、中間膜の気孔率は、10%〜60%とできる。このような中間膜は、インターコネクタ8と燃料極3の間の全面に形成されてもよいし、インターコネクタ8の燃料極3の間の一部のみに形成されていてもよい。
上記実施形態において、インターコネクタ8の外周には、緻密質の固体電解質層4が当接することとしたが、インターコネクタ8と固体電解質層4の間には、緻密質のシール層が介挿されていてもよい。シール層は、気孔率が10%以下の緻密質であり、固体電解質層4とともに緻密層を構成する。シール層は、電気絶縁性を有する緻密質材料によって構成することができる。シール層を構成する緻密質材料としては、(AE)ZrO、MgO、MgAl、及びCeLn1−X(AEはアルカリ土類金属であり、LnはY及びランタノイドのうち少なくとも1種類の元素であり、xは0<x≦0.3を満たす。)から選択される少なくとも1種類の金属酸化物が挙げられる。シール層は、インターコネクタ8と固体電解質層4の間の全周にわたって形成されていてもよいし、インターコネクタ8と固体電解質層4の間の一部にのみ形成されていてもよい。
上記実施形態において、固体電解質層4の一部は、インターコネクタ8の上面に被さることとしたが、これに限られるものではない。固体電解質層4(又は、上述のシール層)は、インターコネクタ8の外周を取り囲んでいればよく、インターコネクタ8の上面に被さっていなくてもよい。また、固体電解質層4(又は、上述のシール層)の一部は、インターコネクタ8と燃料極3との間に入り込んでいてもよい。
上記実施形態において、インターコネクタ8は、燃料極3の上面に配置されることとしたが、これに限られるものではない。インターコネクタ8は、燃料極3と電気的に接続されていればよく、燃料極3に形成された凹部内に配置されていてもよい。この場合、固体電解質層4(又は、上述のシール層)の一部は、インターコネクタ8の外周を取り囲むように凹部内に入り込んでいてもよい。
上記実施形態において、インターコネクタ8は、燃料極3上に直接配置されることとしたが、インターコネクタ8と燃料極3の間には中間層が介挿されていてもよい。中間層は、Y、GDC、CaZrO、クロマイト系材料などのセラミックス材料によって構成することができる。クロマイト系材料は、一般式Ln1-XCr1−Y−Z(LnはY及びランタノイドから選択される少なくとも1種類の元素であり、AはCa,Srから選択される少なくとも1種類の元素であり、BはTi,V,Mn,Fe,Co,Cu,Ni,Zn,MgおよびAlから選択される少なくとも1種類の元素であり、0.025≦X≦0.3,0≦Y≦0.22,0≦Z≦0.15である。)で表される材料である。
上記実施形態では、本発明にかかるインターコネクタを固体酸化物型燃料電池に適用した場合について説明したが、本発明にかかるインターコネクタは、固体酸化物型燃料電池のほか、固体酸化物型電解セルを含む固体酸化物型電気化学セルに適用可能である。
(サンプルNo.1〜12の作製)
以下のようにして、実施例としてのサンプルNo.1〜12を作製した。なお、本実施例では、燃料極とインターコネクタと固体電解質層との共焼成体を作製した。
まず、燃料極材料(NiO−Y)を30MPaで一軸加圧成形した後に、100MPaでCIP成形することによって燃料極の成形体(ペレット)を作製した。
次に、NiO−Yのペレット上にカルシウムドープランタンクロマイトペーストをスクリーン印刷して乾燥させることによって、インターコネクタの成形体を形成した。具体的には、一般式La1-XCaCr1−Y−ZにおけるCaの添え字Xが異なる5種類のカルシウムドープランタンクロマイト材料を用いて5種類のペーストを作製し、Caの添え字Xの大きい順に5層印刷を繰り返すことによって、インターコネクタを構成するa層〜e層それぞれの成形体を形成した。
次に、インターコネクタの成形体を取り囲むように、GDCスラリーを燃料極の成形体上に塗布することによって、固体電解質層の成形体を形成した。
次に、燃料極、インターコネクタ及び固体電解質層の成形体を共焼成(1400℃、2hr)した。こうして得られたサンプルは,総厚みが約3mm(燃料極約3mm、インターコネクタ20μm)、直径20mmの円盤形であった。
(インターコネクタにおけるカルシウム元素濃度)
まず、各サンプルのインターコネクタ断面において、インターコネクタを厚み方向に5等分することによってa層〜e層を区分した。
次に、EPMAを用いて、a層〜e層それぞれの厚み方向中央における10箇所で測定されるカルシウム元素濃度の含有量を算術平均することによって、a層〜e層それぞれにおけるカルシウム元素濃度を算出した。カルシウム元素濃度を測定した10箇所は、各層を面方向に11等分する位置に設定した。
(還元処理後の剥離確認)
各サンプルについて、燃料極に窒素ガスを供給しながら750℃まで昇温し、750℃に達した時点で燃料極に水素ガスを供給しながら還元処理を3時間行った。
そして、上記還元処理後の各サンプルについて、「燃料極に還元性の燃料ガスを流通させながら、雰囲気温度を常温から750℃まで2時間で上げた後に750℃から常温まで4時間で下げるパターン」を100回繰り返す熱サイクル試験を行った。そして、各サンプル10個ずつについて、インターコネクタにおけるクラックの発生の有無を確認した。この確認は、目視、並びに、顕微鏡を使用した観察によってなされた。各サンプル10個のうちクラックが観察された個数は表1に示すとおりである。
Figure 2017183279
表1に示すように、X1/X5が1.0よりも大きいサンプルNo.2〜4,7,8,10〜12では、それ以外のサンプルに比べ、インターコネクタのクラックを抑制することができた。これは、燃料極と接触する第1端部(a層)のカルシウム元素濃度を、燃料極から遠い側の第2端部(e層)のカルシウム元素濃度より大きくしたため、所謂かしめ効果によってa層と燃料極との密着性を向上させることができたためである。
また、表1に示すように、X1/X5を1.0超1.5以下のサンプルNo.2,3,7,10,11では、インターコネクタのクラックをより抑制できた。
1 燃料電池
2 支持基板
3 燃料極
4 固体電解質層
5 反応防止層
6 空気極
7 空気極集電層
8 インターコネクタ
10 第1発電部
11 第2発電部
21 流路

Claims (2)

  1. 燃料極と、
    空気極と、
    前記燃料極と前記空気極の間に配置される固体電解質層と、
    前記燃料極に接続されるインターコネクタと、
    を備え、
    前記インターコネクタは、カルシウムドープランタンクロマイトを主成分として含み、
    前記インターコネクタのうち前記燃料極に近い側の第1端部におけるカルシウム元素濃度は、前記インターコネクタのうち前記燃料極から遠い側の第2端部におけるカルシウム元素濃度よりも大きい、
    電気化学セル。
  2. 前記第2端部におけるカルシウム元素濃度に対する、前記第1端部におけるカルシウム元素濃度の割合は、1.0より大きく1.5以下である、
    請求項1に記載の電気化学セル。
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