JP2017179321A - 組成物および塗装物品 - Google Patents

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瑞菜 豊田
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Abstract

【課題】本発明の課題は、防汚性に優れた膜を形成できる組成物を提供することにある。また、本発明の課題は、上記組成物を用いて形成された膜を有する塗装物品を提供することにもある。【解決手段】本発明の組成物は、側鎖にポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位(A)とフルオロオレフィンに基づく重合単位(B)とを含む含フッ素重合体と、スルホン酸基またはその塩を有する重合単位(SA)を含むスルホン酸含有重合体と、を含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、組成物および塗装物品に関する。
従来から、含フッ素重合体を含有する組成物が塗料などの多様な用途に使用されており、その用途に応じた性能を有することが要求される。
例えば、このような組成物を用いて形成される塗膜に柔軟性や耐摩耗性を付与するために、特許文献1および2では、スルホン酸基を有するポリテトラフルオロエチレンと、これ以外の含フッ素重合体(たとえば、フルオロオレフィンとアルキルビニルエーテルとの共重合体等。)と、を含有する組成物が提案されている。
特開2008−222853号公報 国際公開第2010/010600号
ここで、フッ素重合体を含有する組成物を用いて形成される膜は、多様な環境下に置かれる場合がある。そのため、かかる膜には、汚れが付着しにくいことが要求される場合がある。
本発明者らが、上記特許文献1および2を参考に、スルホン酸基を有する重合体と含フッ素重合体とを含有する組成物を用いて膜を作製した結果、フッ素重合体の種類によっては、膜の防汚性が不十分になることを見出した。特に、本発明者らは、カビや藻に由来する汚れが上記膜に付着しやすいことを知見している。
本発明は、防汚性に優れた膜を形成できる組成物の提供を課題とする。また、本発明は、上記組成物を用いて形成された膜を有する塗装物品の提供も課題とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、側鎖にポリオキシアルキレン鎖を有する含フッ素重合体を用いることにより、所望の効果が得られることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
[1]
側鎖にポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位(A)とフルオロオレフィンに基づく重合単位(B)とを含む含フッ素重合体と、
スルホン酸基またはその塩を有する重合単位(SA)を含むスルホン酸含有重合体と、
を含有する、組成物。
[2]
上記重合単位(A)が、式(1)で表される単量体に基づく重合単位である、上記[1]に記載の組成物。
式(1) X−Y−(OC2m−Z
(式(1)中、Xは重合性基であり、Yは2価の連結基であり、mは1〜3の整数であり、nは12以上の整数であり、Zはヒドロキシ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、または、フェノキシ基である。)
[3]
上記重合単位(SA)が、後述する式(SA−1)で表される重合単位である、上記[1]または[2]に記載の組成物。
(後述する式(SA−1)中、Qはエーテル性酸素原子を含む炭素数2〜12のぺルフルオロアルキレン基または炭素数2〜12のぺルフルオロアルキレン基であり、Xは水素原子、金属カチオンまたは第4級アンモニウムカチオンである。)
[4]
上記スルホン酸含有重合体が、さらにフルオロオレフィンに基づく重合単位(SB)を含む、上記[1]〜[3]のいずれか1つに記載の組成物。
[5]
さらに、水を含有し、上記含フッ素重合体が粒子状に分散してなる、上記[1]〜[4]のいずれか1つに記載の組成物。
[6]
上記含フッ素重合体が、含フッ素複合粒子を構成しており、
上記含フッ素複合体粒子は、上記含フッ素重合体を構成成分とするコア部と、(メタ)アクリル酸エステルに基づく重合単位(C)を含む重合体を構成成分とする上記コア部の表面に形成されたシェル部と、を有する、上記[1]〜[5]のいずれか1つに記載の組成物。
[7]
塗料に用いられる、上記[1]〜[6]のいずれか1つに記載の組成物。
[8]
基材と、上記基材上に配置され、上記[1]〜[7]のいずれか1つに記載の組成物を用いて形成された膜と、を有する塗装物品。
以下に示すように、本発明によれば、防汚性に優れた膜を形成できる組成物を提供できる。また、本発明によれば、上記組成物を用いて形成された膜を有する塗装物品も提供できる。
以下、本発明の組成物、および、本発明の組成物を用いて形成された膜を有する塗装物品について詳述する。
なお、本明細書においては、単量体が重合することで直接形成される繰り返し単位と、単量体の重合によって形成される繰り返し単位の一部を化学変換することで得られる繰り返し単位と、を総称して「重合単位」という。
また、本発明において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本発明の組成物の特徴点としては、側鎖にポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位(A)とフルオロオレフィンに基づく重合単位(B)とを含む含フッ素重合体(以下、単に「含フッ素重合体(F)」とも記す。)と、スルホン酸基またはその塩を有する重合単位(SA)を含むスルホン酸含有重合体(以下、単に「スルホン酸含有重合体(S)」とも記す。)とを、構成成分とする点が挙げられる。
これにより、本発明の組成物を用いて形成される膜の防汚性(耐汚染性)が優れたものとなる。この理由の詳細は未だ明らかになっていない部分もあるが、以下の理由によるものと推測される。
本発明者らが、スルホン酸基を有する含フッ素重合体と、これ以外の含フッ素重合体とを含有する組成物について検討した結果、重合単位(A)と重合単位(B)を含む含フッ素重合体(F)を用いた場合、組成物から形成された膜は、水蒸気透過率が低く、耐水性に優れ、膜に付着した水が乾燥しやすいことを見出した。つまり、本発明の組成物から形成される膜は、水が留まりにくく乾燥しやすい性質を有しており、水の付着によるカビや藻に由来する汚染が低減されると推測される。
また、スルホン酸含有重合体(S)のスルホン酸基またはその塩により、本発明の組成物から形成された膜は、水の滑落角度が小さく、高い水滑落性を発現すると共に、帯電防止性を発現すると推測される。つまり、本発明の組成物により形成された膜はホコリなどの汚れの付着が少なくなり、膜の汚染が低減されると推測される。
このように、含フッ素重合体(F)とスルホン酸含有重合体(S)との相乗効果により、本発明の組成物により形成された膜は防汚性に優れており、本発明の組成物は塗料組成物として特に有用な物性を有している。
[組成物]
本発明の組成物は、含フッ素重合体(F)と、スルホン酸含有重合体(S)と、を含有する。
以下において、本発明の組成物に含まれる成分および含まれ得る成分について詳述する。
<含フッ素重合体(F)>
まず、含フッ素重合体(F)について詳述する。
(側鎖にポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位(A))
含フッ素重合体(F)は、側鎖にポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位(A)を含む。
重合単位(A)は、側鎖に式−(OC2m−で表されるポリオキシアルキレン単位を有する重合単位が好ましい。
上記式中、mは1〜3の整数である。つまり、−(OC2m)−で表されるオキシアルキレン単位は、オキシメチレン単位、オキシエチレン単位、またはオキシプロピレン単位である。mは、本発明の効果がより発揮される点で、2が好ましい。
上記式において、mの値は、同一であっても異なっていてもよい。つまり、ポリオキシアルキレン単位は、mの値が異なる複数種のオキシアルキレン単位で構成されていてもよい。複数種のオキシアルキレン単位が含まれる場合、それらの結合順は特に制限されず、ランダム型でもブロック型でもよい。また、mが3である場合のオキシアルキレン基であるオキシプロピレン基のプロピレン基は、直鎖状(−OCHCHCH−)であっても、分岐鎖状(−OCHCH(CH)−、または−OCH(CH)CH−)であってもよい。
nは、オキシアルキレン単位の繰り返し単位数を表し、12以上の整数であり、本発明の効果がより優れる点で、13以上が好ましく、15以上がより好ましい。上限は特に制限されないが、40以下が好ましく、20以下がより好ましい。
重合単位(A)は、式(1)で表される単量体(以下、単量体(1)とも記す。)に基づく重合単位であるのが好ましい。なお、式(1)中のnおよびmは、上述した通りであり、好ましい範囲も同じである。単量体(1)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
式(1) X−Y−(OC2m−Z
Xは、重合性基であり、含フッ素重合体(F)の主鎖を形成する重合性不飽和基であることが好ましい。Xとしては、CH=CH−、CH=CHCH−、CHCH=CH−、CH=C(CH)−、CH=CHC(O)O−、CH=C(CH)C(O)O−、CH=CHO−、またはCH=CHCHO−が好ましく、フルオロオレフィンとの交互共重合性が良好であり本発明の効果がより発揮される点から、CH=CHO−またはCH=CHCHO−がより好ましい。
Yは、重合性基とポリオキシアルキレン鎖とを連結する2価の連結基であり、炭素数1〜20の2価の炭化水素基が好ましく、炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基がより好ましい。2価の連結基は、直鎖状の基、分岐状の基または環状構造を含む基であってもよく、膜においてポリオキシアルキレン鎖を表面に配向させて、本発明の効果がより発揮されるという観点から、環状構造を含む基が好ましい。
Zは、ヒドロキシ基、炭素数1〜20のアルコキシ基またはフェノキシ基であり、ヒドロキシ基、メトキシ基、またはエトキシ基が好ましく、本発明の効果がより発揮される観点から、ヒドロキシ基がより好ましい。
単量体(1)の具体例としては、下式で表される化合物が挙げられる。
単量体(1−1):CH=CHO−C2a−(OC2m−Z
単量体(1−2):CH=CHCHO−C2b−(OC2m−Z
単量体(1−3):CH=CHOCH−cycloC10−CH−(OC2m−Z
単量体(1−4):CH=CHCHOCH−cycloC10−CH−(OC2m−Z
それぞれの式中、aは1〜10の整数であり、bは1〜10の整数である。m、nおよびZの定義は、上述の通りである。なお、−cycloC10−は、シクロへキシレン基を示し、(−cycloC10−)の結合部位は、1,4−、1,3−、1,2−があり、通常は1,4−が採用される。
重合単位(A)の含有量は、含フッ素重合体(F)が有する全重合単位(100モル%)のうち、0.4モル%以上が好ましく、本発明の効果がより発揮される点から、1.5モル%以上がより好ましく、2.0モル%以上がさらに好ましい。上限は特に制限されないが、15モル%以下が好ましく、10モル%以下がより好ましい。
ここで、重合単位(A)の側鎖末端がヒドロキシ基である重合単位(例えば、式(1)のZがヒドロキシ基である単量体(1)に基づく重合単位。)を含む含フッ素重合体(F)は、その含有量が少量であっても、本発明の効果がより発揮される傾向がある。また、その含有量が少量であれば、次に述べるフルオロオレフィンに基づく重合単位(B)の含有量を多くすることが可能であり、耐候性に優れた膜を形成する含フッ素重合体(F)が調製可能にもなる。
(フルオロオレフィンに基づく重合単位(B))
含フッ素重合体は、フルオロオレフィンに基づく重合単位(B)を含む。
フルオロオレフィンは、炭化水素系オレフィン(一般式C2n)の水素原子の1個以上がフッ素原子で置換された化合物である。
フルオロオレフィンの炭素数nは、2〜8が好ましく、2〜6がより好ましい。
フルオロオレフィンにおけるフッ素原子の数は、2以上が好ましく、3〜4がより好ましい。フッ素原子の数が2以上であれば、膜の耐候性が優れる。
フルオロオレフィンにおいては、フッ素原子で置換されていない水素原子の1個以上が塩素原子で置換されていてもよい。
フルオロオレフィンとしては、CF=CF、CF=CFCl、CF=CHFまたはCF=CHが好ましく、単量体(1)との交互共重合性の観点から、CF=CFまたはCF=CFClがより好ましく、CF=CFClがさらに好ましい。
フルオロオレフィンは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合単位(B)の含有量は、含フッ素重合体(F)が有する全重合単位(100モル%)のうち、20〜70モル%が好ましく、30〜70モル%がより好ましく、30〜60モル%がさらに好ましく、40〜60モル%が特に好ましく、45〜55モル%が最も好ましい。重合単位(B)の含有量が20モル%以上であれば、膜の耐候性が優れる。
(他の重合単位)
含フッ素重合体(F)は、重合単位(A)および重合単位(B)以外の重合単位(以下、単に「他の重合単位」とも記す。)を含んでいてもよい。他の重合単位としては、環状炭化水素基を有する単量体(以下、単に「単量体(2)」とも記す。)に基づく重合単位、架橋性基を有する単量体(以下、単に「単量体(3)」とも記す。)に基づく重合単位が挙げられる。
なお、ポリオキシアルキレン鎖を有し、かつ、ヒドロキシ基を有する重合単位は、上述した「重合単位(A)」に該当し、「架橋性基を有する単量体に基づく重合単位」には該当しない。
(単量体(2)に基づく重合単位)
単量体(2)の環状炭化水素基としては、環状構造を少なくとも1つ有する炭化水素基が挙げられる。環状炭化水素基の炭素数は、特に制限されないが、重合反応性が良好である点から、4〜20が好ましく、5〜10がより好ましい。
環状炭化水素基の具体例としては、シクロブチル基、シクロヘプチル基、シクロヘキシル基等の単環式飽和炭化水素基、4−シクロヘキシルシクロヘキシル基等の複環式飽和炭化水素基、1−デカヒドロナフチル基、2−デカヒドロナフチル基等の多環式飽和炭化水素基、1−ノルボルニル基、1−アダマンチル基等の架橋環式飽和炭化水素基、スピロ[3.4]オクチル基等のスピロ炭化水素基等が挙げられる。
単量体(2)の具体例としては、ビニルエーテル、アリルエーテル、アルキルビニルエステル、アルキルアリルエステル、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルであって、環状炭化水素基を有する単量体が挙げられ、より具体的には、シクロアルキルビニルエーテル(例えば、シクロヘキシルビニルエーテル。)が挙げられる。
単量体(2)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
単量体(2)に基づく重合単位の含有量は、特に制限されないが、本発明の効果がより発揮される点で、含フッ素重合体(F)が有する全重合単位(100モル%)のうち、0〜45モル%が好ましく、1〜40モル%がより好ましく、3〜35モル%がさらに好ましく、5〜30モル%が特に好ましい。
(単量体(3)に基づく重合単位)
単量体(3)の架橋性基は、活性水素を有する官能基(ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基等。)または加水分解性シリル基(アルコキシシリル基等)が好ましい。含フッ素重合体(F)が架橋性基を有する場合、対応する架橋剤を本発明の組成物に含ませることで、膜の硬化が可能により、膜物性(耐候性、基板密着性等)の調整がさらに容易になる。
単量体(3)の具体例としては、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、ヒドロキシシクロアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエステル、ヒドロキシシクロアルキルビニルエステル、ヒドロキシアルキルアリルエーテル、ヒドロキシアルキルアリルエステル、アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、メタクリル酸ヒドロキシアルキルエステルが挙げられ、より具体的には、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシメチルシクロヘキシルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、ヒドロキシエチルアリルエーテル、アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチルが挙げられる。
単量体(3)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
単量体(3)の好適態様としては、下式(3−1)で表される単量体が挙げられる。
式(3−1) CH=CR(CHn1−Q−R−V
は、水素原子またはメチル基であり、n1は、0または1であり、Qは、酸素原子、−C(O)O−または−O(O)C−であり、Rは、分岐構造または環構造を有していてもよい炭素数2〜20のアルキレン基であり、Vは、架橋性基である。
Vとしては、ヒドロキシ基、カルボキシル基またはアミノ基が好ましく、ヒドロキシ基がより好ましい。Rとしては、シクロヘキサン−1,4−ジメチレン基またはn−ノニレン基が好ましい。Qとしては、酸素原子が好ましい。
単量体(3)に基づく重合単位の含有量は、特に制限されないが、前述の膜物性に優れる観点から、含フッ素重合体(F)が有する全重合単位(100モル%)のうち、0〜20モル%が好ましく、0〜18モル%がより好ましく、0〜15モル%がさらに好ましい。
(単量体(4)に基づく重合単位)
含フッ素重合体(F)は、上述した重合単位以外の重合単位を、さらに含んでいてよい。該重合単位は、ポリオキシアルキレン鎖、フッ素原子、環状炭化水素基、および架橋性基を有さない単量体(以下、単に「単量体(4)」とも記す。)に基づく重合単位が挙げられる。
単量体(4)の具体例としては、ビニルエーテル、アリルエーテル、アルキルビニルエステル、アルキルアリルエステル、オレフィン、(メタ)アクリル酸エステルであって、ポリオキシアルキレン鎖、フッ素原子、環状炭化水素基、および架橋性基を有さない単量体が挙げられる。より具体的には、アルキルビニルエーテル(ノニルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル等)、アルキルアリルエーテル(エチルアリルエーテル、ヘキシルアリルエーテル等)、カルボン酸(酢酸、酪酸、ピバリン酸、安息香酸、プロピオン酸等)のビニルエステル、カルボン酸(酢酸、酪酸、ピバリン酸、安息香酸、プロピオン酸等)のアリルエステル、エチレン、プロピレン、イソブチレン等が挙げられる。
ここで、本発明において、(メタ)アクリル酸エステルとは、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルの両方を包含する概念である。
単量体(4)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
単量体(4)の好適態様としては、下式(4−1)で表される単量体が挙げられる。
式(4−1) CH=CR(CHn2−Q−R
は、水素原子またはメチル基であり、n2は、0または1であり、Qは、酸素原子、−C(O)O−または−O(O)C−であり、Rは分岐構造を有していてもよい炭素数2〜20のアルキル基である。
単量体(4)に基づく重合単位の含有量は、含フッ素重合体(F)が有する全重合単位(100モル%)のうち、0〜50モル%が好ましく、5〜45モル%がより好ましく、15〜40モル%がさらに好ましい。
含フッ素重合体(F)において、重合単位(A)と重合単位(B)とのモル比(重合単位(A)/重合単位(B))は、本発明の効果がより発揮される観点、および、膜の耐久性の観点から、0.1/99.9〜15/85が好ましく、0.2/99.8〜10/90がより好ましく、0.4/99.6〜10/90がさらに好ましい。
本発明における各重合単位の割合は、NMR分析および元素分析から求める。なお、NMR分析および元素分析から求められない場合は、各単量体の仕込み量に基づいて算出してもよい。
含フッ素重合体(F)の数平均分子量(Mn)は、30000〜200000が好ましく、50000〜180000がより好ましい。
含フッ素重合体(F)の数平均分子量(Mn)は、ポリスチレンを標準物質としてゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定される数平均分子量(Mn)である。
(含フッ素重合体(F)の形態)
本発明の組成物において、含フッ素重合体(F)は、粉体(固体)の状態であってもよく、有機溶剤に溶解した溶液の状態であってもよく、水に分散した分散液の状態であってもよい。膜物性(特に耐水性)の観点から、本発明の組成物における含フッ素重合体(F)の構成形態は、水中に含フッ素重合体(F)が粒子状に分散してなる(含フッ素重合体(F)が粒子として分散してなる)分散液であるのが好ましい。つまり、本発明の組成物は、水を含み、含フッ素重合体(F)が粒子状に分散していることが好ましい。
なお、以後、本発明の組成物において水中に含フッ素重合体(F)が粒子状に分散している態様の場合、「含フッ素重合体(F)の水性分散液」とも称する。
含フッ素重合体(F)の水性分散液としては、ノニオン性界面活性剤を実質的に含有せず、かつ、含フッ素重合体(F)の粒子の平均粒子径が所定の範囲内である、含フッ素重合体(F)の水性分散液が好ましい。
含フッ素重合体(F)の水性分散液の製造において使用される界面活性剤がノニオン性界面活性剤である場合、組成物から形成される膜の耐水性が低下する場合がある。そのため、含フッ素重合体(F)の水性分散液は、ノニオン性界面活性剤を実質的に含有しないことが好ましい。
ただし、「ノニオン性界面活性剤を実質的に含有しない」とは、ノニオン性界面活性剤の含有量が、水性分散液(組成物)の全質量に対して、0.1質量%以下であることを意図し、0.01質量%以下が好ましく、0質量%がより好ましい。
ノニオン性界面活性剤の具体例としては、アルキルフェニルポリオキシエチレン、アルキルポリオキシエチレン、アルキルポリオキシアルキレンポリオキシエチレン、脂肪酸エステル、アルキルアミンオキシエチレン付加体、アルキルアミドオキシエチレン付加体、アルキルアミンオキシエチレンオキシプロピレン付加体、アルキルアミンオキシド等が挙げられる。
水性分散液中の含フッ素重合体(F)の粒子の平均粒子径は、100nm以下であることが好ましい。水性分散液中の含フッ素重合体(F)の粒子の平均粒子径が100nm以下である場合には、組成物から形成される膜の耐水性がより優れる。その理由は必ずしも明確ではないが、膜において、含フッ素重合体(F)の粒子同士が密にパッキングし、膜中でのピンホールの発生が抑制され、結果として膜の耐水性が向上するためと考えられる。
粒子の平均粒子径は、膜の耐水性がより優れる点で、90nm以下が好ましく、80nm以下がより好ましく、70nm以下がさらに好ましい。下限は特に制限されないが、50nm以上の場合が多い。なお、本明細書においては、ELS−8000(大塚電子株式会社製)を用いて動的光散乱法により求められるD50の値を、平均粒子径とする。D50は、動的光散乱法により測定した粒子の粒度分布において、小さな粒子側から起算した体積累計50体積%の粒子直径を表す。
また、粒子のゼータ電位の絶対値は、水性分散液の貯蔵安定性および膜の耐水性が良好になるという観点から、30mV以上であることが好ましく、40mV以上がより好ましく、45mV以上がさらに好ましい。上限は特に制限されないが、60mV以下の場合が多い。
ゼータ電位の値は正の値でも負の値でもよく、絶対値が上記範囲内であればよい。なお、水性分散液の貯蔵安定性および膜の耐水性がより優れる点で、負の値であることが好ましい。
なお、ゼータ電位は、ELS−8000(大塚電子株式会社製)を用いて電気泳動光散乱法により測定する。
かかる含フッ素重合体(F)の水性分散液は、水とアニオン性界面活性剤の存在下で、所定の単量体(例えば、上述したフルオロオレフィンと単量体(1)。)を重合させることにより製造するのが好ましい。
含フッ素重合体(F)の水性分散液におけるアニオン性界面活性剤の含有量は、特に制限されないが、水性分散液(塗料)の全質量に対して、0.001〜5質量%が好ましく、0.05〜2質量%がより好ましい。
アニオン性界面活性剤の具体例としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルスルホン酸ナトリウム塩、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩、コハク酸ジアルキルエステルスルホン酸ナトリウム塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム塩等の炭化水素系界面活性剤が挙げられる。
また、水性分散液における水の含有量は、特に制限されないが、水性分散液(組成物)の全質量に対して、30〜85質量%が好ましく、35〜75質量%がより好ましい。
(含フッ素複合体粒子)
含フッ素重合体(F)は、含フッ素複合体粒子を構成していてもよい。すなわち、含フッ素複合体粒子は、含フッ素重合体(F)を含有する。含フッ素複合体粒子とは、フッ素原子を含む複合体粒子のことを意味する。
含フッ素複合体粒子は、コア部と、このコア部の表面に位置するシェル部と、を有する。換言すると、含フッ素複合体粒子は、コア部と、このコア部の表面を被覆するシェル部と、を有するといえる。シェル部は、コア部の表面の一部を被覆していてもよいし、コア部の全体を被覆していてもよい。
含フッ素重合体(F)が含フッ素複合体粒子を構成している場合において、含フッ素複合体粒子は、含フッ素重合体(F)を構成成分とするコア部と、(メタ)アクリル酸エステルに基づく重合単位(C)を含む重合体(以下、「(メタ)アクリル重合体」ともいう。)を構成成分とするシェル部と、を有する。
また、シェル部に含まれる(メタ)アクリル重合体には、「重合単位(C)」以外の単位が含まれていてもよく、たとえば、上記重合単位(A)が、さらに含まれていてもよい。
重合単位(C)を形成するために使用される(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸アルキルエステル;アクリル酸ベンジル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸アリールエステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル(t−BMA)、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル酸アルキルエステル;メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェニル等のメタクリル酸アリールエーテル;などが挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸エステルは、1種単独でも、2種以上併用してもよい。
含フッ素複合体粒子において、コア部における含フッ素重合体(F)と、シェル部における(メタ)アクリル重合体の質量比(含フッ素重合体(F)/(メタ)アクリル重合体)は、本発明の効果の観点から、10/90〜90/10が好ましく、20/80〜80/20がより好ましく、30/70〜70/30がさらに好ましい。
含フッ素複合体粒子の製造方法としては、例えば、シード重合法(シード乳化重合法)が挙げられる。以下に含フッ素複合体粒子の製造方法の具体例として、シード重合法を例にして説明する。
まず、重合単位(A)の原料(単量体(1))、重合単位(B)の原料(フルオロオレフィン)、界面活性剤(任意)および水を含有する混合液を調製する。そして、混合液Xに含まれる各重合単位の原料を重合し、含フッ素重合体(F)を構成成分とするコア部を構成する粒子を含有する水性分散体Xを作製する。
次に、重合単位(C)の原料((メタ)アクリル酸エステル)、界面活性剤(任意)および水を含有する水性分散体Yを調製し、これを上記水性分散体Xに添加して、コア部の表面で(メタ)アクリル酸エステルを重合させる。これにより、(メタ)アクリル重合体を構成成分とするシェル部によりコア部が被覆される。
ここで、重合単位(A)の原料(単量体(1))は、水性分散体Yの製造時にも使用されてもよく、この場合には、シェル部を構成する(メタ)アクリル重合体にも重合単位(A)が含まれることになる。
このようにして、含フッ素複合体粒子の水性分散液が得られる。
含フッ素複合体粒子の水性分散液における水の含有量は、上記「含フッ素重合体(F)の形態」で挙げた通りであるため、その説明を省略する。
水性分散体Xまたは水性分散体Yの製造時に界面活性剤を用いる場合には、界面活性剤の種類は特に限定されず、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤および両性界面活性剤などのいずれの界面活性剤を使用してもよい。
<スルホン酸含有重合体(S)>
次に、スルホン酸含有重合体(S)について詳述する。
(重合単位(SA))
スルホン酸含有重合体(S)は、スルホン酸基またはその塩を有する重合単位(SA)(以下、単に「重合単位(SA)」ともいう。)を含む。含フッ素重合体(F)との相溶性および膜の耐久性が向上するという観点から、重合単位(SA)は、スルホン酸基またはその塩を含むフルオロオレフィンに基づく重合単位であることが好ましく、スルホン酸基またはその塩を含む基をフルオロオレフィンに基づく重合単位の側鎖に有することがより好ましい。
重合単位(SA)としては、下記式(SA−1)で表される重合単位が好ましい。
式(SA−1)中、Qはエーテル性酸素原子を含む炭素数2〜12のぺルフルオロアルキレン基、または炭素数2〜12のぺルフルオロアルキレン基である。
ペルフルオロアルキレン基は、直鎖状であってもよいし、分岐鎖状であってもよい。
ペルフルオロアルキレン基の炭素数は、2〜12であるが、スルホン酸含有重合体(S)のイオン交換容量がより高くなるという観点から、2〜10が好ましく、2〜8がより好ましい。なお、ペルフルオロアルキレン基が分岐鎖状である場合には、分岐鎖に含まれる炭素原子も、ペルフルオロアルキレン基の炭素数に含まれる。
複数存在するQは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
式(SA−1)中、Xは水素原子、金属カチオンまたは第4級アンモニウムカチオンである。
金属カチオンとしては、例えば、カリウムイオン、ナトリウムイオンおよびカルシウムイオンなどが挙げられる。
第4級アンモニウムカチオンとしては、例えば、テトラメチルアンモニウムイオンおよびテトラブチルアンモニウムイオンなどが挙げられる。
これらの中でもXは、水素原子または金属カチオンが好ましく、水素原子が特に好ましい。
複数存在するXは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
ここで、式(SA−1)で表される重合単位は、式CF=CFO−Q−SOFで表される単量体(以下、単量体(Sa)とも記す。なお、式中のQは、上記式(SA−1)中のQと同義である。)を用いて得られる重合単位であることが好ましい。単量体(Sa)の具体例としては、CF=CFOCFCFSOF、CF=CFOCFCF(CF)OCFCFSOFが挙げられる。
重合単位(SA)の含有量は、スルホン酸含有重合体(S)が有する全重合単位(100モル%)のうち、20〜80モル%が好ましく、30〜70モル%がより好ましい。
(重合単位(SB))
スルホン酸含有重合体(S)は、さらに、重合単位(SA)以外の重合単位を有することが好ましい。
重合単位(SA)以外の重合単位は、フルオロオレフィンに基づく重合単位(SB)が好ましい。これにより、含フッ素重合体(F)との相溶性および膜の耐久性が向上する。
フルオロオレフィンに基づく重合単位(SB)において、このフルオロオレフィンの具体例としては、上記「フルオロオレフィンに基づく重合単位(B)」で例示したものが挙げられ、これらの中でもCF=CFが好ましい。
重合単位(SB)の含有量は、スルホン酸含有重合体(S)が有する全重合単位(100モル%)のうち、20〜80モル%が好ましく、30〜70モル%がより好ましい。
スルホン酸含有重合体(S)は、重合単位(SB)を含む含フッ素重合体にスルホン酸基を有する化合物をグラフト重合法により導入してなる含フッ素重合体であってもよく、重合単位(SB)を含む含フッ素重合体に単量体(Sa)をグラフト重合法により導入してなる含フッ素重合体を加水分解して得られる含フッ素重合体であってもよく、フルオロオレフィンと単量体(Sa)との共重合体を加水分解して得られる含フッ素重合体であってもよい。
スルホン酸含有重合体(S)は、その物性調整(分子量、ガラス転移温度、スルホン酸基量等。)が容易である観点から、上記の共重合体を加水分解して得られる含フッ素重合体(加水分解物)が好ましい。なお、共重合体は、ランダム共重合体、交互共重合体、および、ブロック共重合体のいずれの共重合体であってもよい。
スルホン酸含有重合体(S)のイオン交換容量は、得られる膜の帯電防止に伴う防汚性をより向上させる観点、および、含フッ素重合体(F)との相溶性の観点から、0.5[ミリ当量/g乾燥樹脂]以上が好ましく、0.9[ミリ当量/g乾燥樹脂]超がより好ましく、1.0[ミリ当量/g乾燥樹脂]以上がさらに好ましい。
また、上限値としては、3.0[ミリ当量/g乾燥樹脂]以下が好ましい。イオン交換容量が3.0[ミリ当量/g乾燥樹脂]以下であることで、得られる膜の耐久性や耐水性が向上する。
ここで、スルホン酸含有重合体(S)のイオン交換容量とは、乾燥したスルホン酸含有重合体(S)1gあたりに導入されたイオン交換基量(スルホン酸基またはその塩)を示す。イオン交換容量が大きいほど、イオン交換基の量が多いことを示す。
本発明におけるスルホン酸含有重合体(S)のイオン交換容量は、中和滴定法により測定される。
スルホン酸含有重合体(S)の数平均分子量(Mn)は、特に制限されないが、20000〜80000が好ましく、20000〜60000がより好ましい。なお、スルホン酸含有重合体(S)の数平均分子量(Mn)は、ポリスチレンを標準物質としてゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定される数平均分子量(Mn)である。
スルホン酸含有重合体(S)の好適な具体例としては、テトラフルオロエチレン(すなわち上記重合単位(SB)の一種)と、式CF=CFO−Q−SOFで表される単量体(すなわち上記単量体(Sa))と、の共重合体を加水分解して得られる含フッ素重合体が挙げられる。すなわち、スルホン酸含有重合体(S)は、テトラフルオロエチレン由来の重合単位(重合単位(SB)の一種)と、単量体(Sa)を用いて得られたスルホン酸基またはその塩を有する重合単位(すなわち、重合単位(SA)の一種)と、を含むことが好ましい。
本発明の組成物において、スルホン酸含有重合体(S)の含有量は、含フッ素重合体(F)100質量部に対して、0.05〜50質量部が好ましく、0.1〜40質量部がより好ましい。スルホン酸含有重合体(S)の含有量が上記範囲内にあることで、本発明の効果がより発揮される。
<他の成分>
本発明の組成物は、必要に応じて、上記以外の他の成分(例えば、架橋剤、造膜助剤、増粘剤、消泡剤、光安定剤、意匠剤、表面調整剤、水性媒体、有機溶剤、着色剤、酸化チタンなどの光触媒材料等)を含んでいてもよい。
<組成物の製造方法>
本発明の組成物の製造方法は、特に限定されず、例えば、含フッ素重合体(F)を含有する水性分散液と、スルホン酸含有重合体(S)の溶液と、を混合して製造できる。
スルホン酸含有重合体(S)の溶液は、スルホン酸含有重合体(S)の水性分散液であってもよく、スルホン酸含有重合体とアルコールとの混合溶液であってもよい。アルコールの具体例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどが挙げられる。
<用途>
本発明の組成物の用途は、これに限定されないが、塗料、フィルムへの塗布、接着剤、シーリング剤などに使用することができる。これらの中でも、本発明の組成物は、塗料に好適に使用できる。
[塗装物品]
本発明の塗装物品は、基材と、この基材上に配置され、上記組成物を用いて形成された膜と、を有する。
基材の材質としては、特に限定されず、無機物、有機物、有機無機複合材等が挙げられる。無機物としては、コンクリート、自然石、ガラス、金属(鉄、ステンレス、アルミニウム、銅、真鍮、チタン等)等が挙げられる。有機物としては、プラスチック、ゴム、接着剤、木材、繊維等が挙げられる。有機無機複合材としては、繊維強化プラスチック、樹脂強化コンクリート、繊維強化コンクリート等が挙げられる。
基材の形状、サイズ等は、特に限定はされない。また、基材の表面(すなわち、上記組成物の塗布面)は、フッ素樹脂などの樹脂でコーティングされていてもよい。
基材の具体例としては、輸送用機器(自動車、電車、航空機、船舶等の内装体、外装体、構成部品)、土木部材(橋梁部材、鉄塔等)、産業機材(防水材シート、タンク、パイプ等)、建築部材(ビル外装、ドア、窓門部材、モニュメント、ポール等)、道路部材(道路の中央分離帯、ガードレール、防音壁等)、通信機材、電気部品、電子部品、太陽電池モジュール用表面シート、太陽電池モジュール用バックシート等が挙げられる。
膜の厚みは、10〜100μmが好ましい。膜の厚みが下限値以上であれば、膜のブロッキング性がより優れ、上限値以下であれば、膜の耐候性がより優れる。
塗装物品は、例えば、基材の表面に上記組成物を塗布し、乾燥させて膜(塗膜)を形成することによって製造できる。
組成物は、基材の表面に直接塗布してもよく、基材の表面に公知の表面処理(下地処理等)を施した上に塗布してもよい。
組成物の塗布方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、刷毛、ローラー、ディッピング、スプレー、ロールコーター、ダイコーター、アプリケーター、スピンコーター等の塗装装置を用いて行う方法が挙げられる。
塗布後の乾燥温度は、常温〜300℃程度が好ましい。
本発明の塗装物品に含まれる膜は、防汚性に優れるだけでなく、膜中に含フッ素重合体(F)を含有するため、耐薬品性にも優れる。つまり、所定の薬品を用いて膜に対して擦り処理を施した場合でも、膜の静的な水接触角が低下しにくい。これは、静的な水接触角の低下に寄与する重合単位(A)が含フッ素重合体(F)中に組み込まれているため、膜に擦り処理が施されても、親水性を示す成分が膜から剥がれづらく、結果として膜の性質が変化しづらい(例えば、水接触角が低下しづらい。)と考えられる。
そして、本発明の組成物を用いて得られる(作製される)膜は、長期間にわたってその効果を持続できる。その理由は、必ずしも明確ではないが、静的水接触角に寄与する重合単位(A)が含フッ素重合体(F)中に組み込まれ、かつ、動的水接触角と帯電防止性に寄与するスルホン酸基またはその塩もスルホン酸含有重合体(S)中に組み込まれ、さらに、両重合体が相溶して強固なマトリックスを形成することにより、重合体成分がブリードアウトしにくいためと考えられる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されない。なお、後述する表中における各成分の配合量は、質量基準を示す。
実施例および比較例においては、以下の各成分を用いた。
CTFE:クロロトリフルオロエチレン
TFE:テトラフルオロエチレン
VdF:フッ化ビニリデン
CHVE:シクロヘキシルビニルエーテル
EVE:エチルビニルエーテル
CM−15EOVE:CH=CHOCH−cycloC10−CH−(OCn1−OH(n1:15、平均分子量830)
MMA:メタクリル酸メチル
BMA:メタクリル酸n−ブチル
アニオン性界面活性剤:ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸アンモニウム(商品名「ラテムルPD−104」、花王ケミカル製)
ノニオン性界面活性剤:ポリオキシエチレンアルキルエーテル(商品名「ニューコール2318」、日本乳化剤製)
[含フッ素重合体の製造]
実施例および比較例の組成物の製造にあたって、以下のようにして製造した各含フッ素重合体を用いた。
<含フッ素重合体F−1(コア部に重合単位(A)が含まれる含フッ素複合体粒子F−1)>
内容積2500mLのステンレス鋼製撹拌機付きオートクレーブ(耐圧硝子工業(株)製)中に、CM−15EOVE(193g)、イオン交換水(1031g)、および炭酸カリウム(KCO)(2.1g)を仕込み、混合物を得た。混合物入りのオートクレーブを氷で冷却して、窒素ガスを0.7MPaになるように加圧し、脱気した。この加圧脱気を2回繰り返し、0.01MPaまで脱気して溶存空気を除去した後、オートクレーブ内圧が0.75〜0.8MPaとなるようにVdF/TFE/CTFEを72.2/16.0/11.8の割合(モル%)で含む混合ガスを混合液に圧入し、70℃で重合反応を行った。
重合の進行に伴い内圧が降下し始めた時点で、混合ガスを内圧が0.75〜0.8MPaを維持するように供給した。重合開始から8時間後にオートクレーブ内の未反応単量体を放出し、冷却して、固形分濃度46.5質量%の含フッ素重合体の水性分散液を得た。なお、含フッ素重合体中における、VdF、TFE、CTFE、CM−15EOVEのそれぞれに由来する重合単位の含有量(モル%)は、71/15/12/2であった。
つぎに、1L容丸底フラスコ反応器に、上記水性分散液(300g)を入れ、反応器内を充分に窒素置換した後に60℃に昇温した。一方で、MMA(50g)、BMA(30g)、過硫酸アンモニウム(0.1g)およびノニオン性界面活性剤(15g)を脱イオン水(100g)に均一混合したプレエマルションを調製した。
上記反応器を撹拌下、60℃に保ったまま、プレエマルションを反応器内に滴下して、プレエマルション中のMMAおよびBMAの反応を開始させた。滴下終了後、さらに60±2℃にて3時間保ち撹拌を続けた。その後、反応器を冷却し、反応部の内容物を100メッシュ金網で濾過し、固形分濃度48.0質量%である含フッ素複合体粒子F−1(平均粒子径145nm)の水性分散体を得た。
ここで、得られた含フッ素複合体粒子F−1について顕微鏡(製品名「VHX−1000」、KEYENCE社製)を用いて測定した結果、ポリオキシアルキレン鎖を含有する含フッ素重合体を含むコア部の表面に、MMAおよびBMAに由来する重合単位を含む重合体からなるシェル部が形成されていることが確認できた。
<含フッ素重合体F−2(重合単位(A)を含む含フッ素重合体F−2)>
内容積2500mLのステンレス鋼製撹拌機付きオートクレーブ(耐圧硝子工業(株)製)中に、CHVE(181g)、EVE(185g)、CM−15EOVE(176g)、イオン交換水(1031g)、炭酸カリウム(KCO)(2.1g)およびラウリル硫酸ナトリウム(2.1g)を仕込み、混合物を得た。混合物入りのオートクレーブを氷で冷却して、窒素ガスを0.7MPaになるよう加圧し、脱気した。この加圧脱気を2回繰り返し、0.01MPaまで脱気して溶存空気を除去した後、CTFE(490g)を仕込み、60℃で24時間、重合反応を行った。
重合反応後、オートクレーブを60℃から20℃まで冷却し、固形分濃度49.7質量%である含フッ素重合体F−2の粒子(平均粒子径72nm)を含む水性分散液を得た。なお、含フッ素重合体F−2中における、CHVE、EVE、CM−15EOVEおよびCTFEのそれぞれに由来する重合単位の含有量(モル%)は、17/30.5/2.5/50であった。
<含フッ素重合体F−3(重合単位(A)を含まない含フッ素複合体粒子F−3)>
内容積2500mLのステンレス鋼製撹拌機付きオートクレーブ(耐圧硝子工業(株)製)中に、ノニオン性界面活性剤(95.6g)、イオン交換水(1031g)、および炭酸カリウム(KCO)(2.1g)を仕込み、混合物を得た。混合物入りのオートクレーブを氷で冷却して、窒素ガスを0.7MPaになるよう加圧し、脱気した。この加圧脱気を2回繰り返し、0.01MPaまで脱気して溶存空気を除去した後、オートクレーブ内圧が0.75〜0.8MPaとなるようにVdF/TFE/CTFEを72.2/16.0/11.8の割合(モル%)で含む混合ガスを圧入し、70℃で重合反応を行った。
重合の進行に伴い内圧が降下し始めた時点で、混合ガスを内圧が0.75〜0.8MPaを維持するように供給した。重合開始から8時間後にオートクレーブ内の未反応単量体を放出し、冷却して、固形分濃度46.5質量%の含フッ素重合体の水性分散液を得た。なお、含フッ素重合体中における、VdF、TFE、CTFEのそれぞれに由来する重合単位の含有量(モル%)は、72/16/12であった。
つぎに、1L容丸底フラスコ反応器に、水性分散液(300g)を入れ、反応器内を充分に窒素置換した後に60℃に昇温した。一方で、MMA(50g)、BMA(30g)、過硫酸アンモニウム(0.1g)およびアニオン性界面活性剤(15g)を脱イオン水(100g)に均一混合したプレエマルションを調製した。
上記反応器を撹拌下、60℃に保ったまま、プレエマルションを反応器内に滴下して、プレエマルション中のMMAおよびBMAの反応を開始させた。滴下終了後、さらに60±2℃にて3時間保ち撹拌を続けた。その後、反応器を冷却し、反応部の内容物を100メッシュ金網で濾過し、固形分濃度46.5質量%である含フッ素複合体粒子F−3(平均粒子径152nm)の水性分散体を得た。
ここで、得られた含フッ素複合体粒子F−3について顕微鏡を用いて測定した結果、含フッ素重合体からなるコア部の表面に、MMAおよびBMAに由来する重合単位を含む重合体からなるシェル部が形成されていることが確認できた。
<含フッ素重合体F−4(重合単位(A)を含まない含フッ素重合体F−4)>
内容積2500mLのステンレス鋼製撹拌機付きオートクレーブ(耐圧硝子工業(株)製)中に、CHVE(181g)、EVE(200g)、イオン交換水(1031g)、炭酸カリウム(KCO)(2.1g)およびラウリル硫酸ナトリウム(2.1g)を仕込み、混合物を得た。混合物入りのオートクレーブを氷で冷却して、窒素ガスを0.7MPaになるよう加圧し、脱気した。この加圧脱気を2回繰り返し、0.01MPaまで脱気して溶存空気を除去した後、CTFE(490g)を仕込み、60℃で24時間、重合反応を行った。
重合反応後、オートクレーブを60℃から20℃まで冷却し、固形分濃度49.7質量%である含フッ素重合体F−4の粒子(平均粒子径180nm)を含む水性分散液を得た。なお、含フッ素重合体F−4中における、CHVE、EVEおよびCTFEのそれぞれに由来する重合単位の含有量(モル%)は、17/33/50であった。
[スルホン酸含有重合体の製造]
実施例および比較例の組成物の製造にあたって、以下のようにして製造した各スルホン酸含有重合体を用いた。
<スルホン酸含有重合体S−1>
スルホン酸含有重合体S−1とエタノールとを混合して、スルホン酸含有重合体S−1の含有量が9質量%であるエタノール溶液を調製した。
ここで、スルホン酸含有重合体S−1としては、イオン交換容量が0.9[ミリ当量/g乾燥樹脂]であるスルホン酸含有含フッ素重合体(旭硝子社製、商品名「フレミオン」)を使用した。具体的には、スルホン酸含有重合体S−1は、CF=CFとCF=CFOCFCF(CF)OCFCFSOFとを共重合させて得られた重合体を加水分解して得られ、−(CFCF)−の重合単位と、上記式(SA−1)で表される重合単位(QがCFCF(CF)OCFCFであり、Xが水素原子)と、を含む。
[組成物の製造]
上記のようにして得られた含フッ素重合体の水分散液40質量部と、上記のようにして得られたスルホン酸含有重合体のエタノール溶液54質量部と、造膜助剤(商品名「エチレングリコールモノ(2−エチルヘキシル)エーテル」、関東化学社製)6質量部と、を下記第1表の組み合わせになるように混合して、実施例および比較例の各組成物を得た。
なお、第1表における各成分の含有量は、固形分換算量(質量部)である。
[評価]
以下の評価試験の実施にあたって、実施例および比較例の各組成物を用いて、試験板を作製した。
具体的には、ポリエステル樹脂焼き付け塗装板の表面に、スプレー装置を用いて実施例および比較例の各組成物を塗布した。各組成物の塗布量は、50g/mとした。
その後、塗布した各組成物を100℃で10分間乾燥させて、ポリエステル樹脂焼き付け塗装板の表面に塗膜が形成された実施例および比較例の各試験板を得た。
<防汚性の評価試験>
得られた実施例および比較例の各試験板を、屋外(千葉県市原市)に4週間放置した。
放置後の各試験板の塗膜の汚染状態を目視にて確認し、汚染された塗膜面積に基づいて、以下の基準により防汚性の評価を行った。
「A」:汚染が塗膜全面積の20%以下である。
「B」:汚染が塗膜全面積の20%超30%以下である。
「C」:汚染が塗膜全面積の30%超である。
<評価結果>
上記評価試験の結果を第1表に示す。
第1表に示すように、実施例の組成物を用いて形成された塗膜は、いずれも、汚染されにくいことがわかった。また、実施例の組成物を用いて形成された各塗膜の汚れをルーペ(500倍)で確認した結果、いずれの膜にもカビや藻などの発生がほとんど確認されなかった。
一方、比較例の組成物を用いて形成された塗膜は、いずれも、汚染されやすいことが示された。また、比較例の組成物を用いて形成された塗膜の汚れをルーペ(500倍)で確認した結果、いずれの膜にもカビや藻などの発生が確認された。

Claims (8)

  1. 側鎖にポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位(A)とフルオロオレフィンに基づく重合単位(B)とを含む含フッ素重合体と、
    スルホン酸基またはその塩を有する重合単位(SA)を含むスルホン酸含有重合体と、
    を含有する、組成物。
  2. 前記重合単位(A)が、式(1)で表される単量体に基づく重合単位である、請求項1に記載の組成物。
    式(1) X−Y−(OC2m−Z
    (式(1)中、Xは重合性基であり、Yは2価の連結基であり、mは1〜3の整数であり、nは12以上の整数であり、Zはヒドロキシ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、または、フェノキシ基である。)
  3. 前記重合単位(SA)が、下記式(SA−1)で表される重合単位である、請求項1または2に記載の組成物。
    (式(SA−1)中、Qはエーテル性酸素原子を含む炭素数2〜12のぺルフルオロアルキレン基または炭素数2〜12のぺルフルオロアルキレン基であり、Xは水素原子、金属カチオンまたは第4級アンモニウムカチオンである。)
  4. 前記スルホン酸含有重合体が、さらにフルオロオレフィンに基づく重合単位(SB)を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. さらに、水を含有し、前記含フッ素重合体が粒子状に分散してなる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. 前記含フッ素重合体が、含フッ素複合体粒子を構成しており、
    前記含フッ素複合体粒子は、前記含フッ素重合体を構成成分とするコア部と、(メタ)アクリル酸エステルに基づく重合単位(C)を含む重合体を構成成分とする前記コア部の表面に形成されたシェル部と、を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 塗料に用いられる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 基材と、前記基材上に配置され、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物を用いて形成された膜と、を有する塗装物品。
JP2016114724A 2016-03-25 2016-06-08 組成物および塗装物品 Pending JP2017179321A (ja)

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