JP2019031582A - 海洋生物付着防止塗料 - Google Patents

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智亮 中西
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瑞菜 豊田
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Shiro Ebata
志郎 江畑
俊 齋藤
Takashi Saito
俊 齋藤
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Abstract

【課題】長期的な海洋生物付着防止性に優れた塗膜を形成することができる海洋生物付着防止塗料を提供する。【解決手段】海洋生物が付着するのを防止するために、船舶、海上構造物または海中構造物の表面に塗布される塗料であって、側鎖にポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位とフルオロオレフィンに基づく重合単位とを含む含フッ素重合体、を含む海洋生物付着防止塗料。【選択図】なし

Description

本発明は、海洋生物が付着するのを防止するために、船舶、海上構造物または海中構造物の表面に塗布される海洋生物付着防止塗料に関する。
海上または海中の海洋構造物や船舶の船底部に、海洋生物(貝類、藻類)が付着するのを防止するために、種々の海洋生物付着防止塗料が提案されている。
海洋生物付着防止塗料としては、従来は有機スズ化合物等の海洋生物に対する忌避剤を含む塗料が使用されてきた。しかし、近年では忌避剤を含まない塗料も種々提案されている。
かかる塗料として、海洋生物付着防止成分のシリコーンオイルと硬化性シリコーンとを含む塗料(特許文献1参照)や、フッ化ピッチとペルフルオロ重合体(テトラフルオロエチレンの単独重合体、テトラフルオロエチレンとペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)の共重合体等。)とを含む塗料(特許文献2参照)や、ポリオキシエチレン鎖を有する変性シリコーンまたはメタクリレートの重合体を含む塗料(特許文献3参照)が提案されている。
特開2010−013591号公報 国際公開第2015/190597号 特開平05−320539号公報
海洋生物の棲息環境下で使用される塗膜には、海洋生物付着防止性が長期間持続することが求められる。
しかし、たとえば、塗料の主たる構成成分(重合体)とは別に海洋生物付着防止成分を含む塗料を用いて形成された塗膜においては、海洋生物付着防止成分が時間の経過とともに塗膜からブリードアウトする傾向があり、海洋生物付着防止性が低下する課題がある。
そこで、本発明は、長期間にわたって優れた海洋生物付着防止性を示す塗膜を形成することができる海洋生物付着防止塗料を提供することを課題とする。
また、本発明は、上記海洋生物付着防止塗料を用いて形成された塗膜を表面に有する、船舶、海上構造物または海中構造物を提供することも課題とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、側鎖にポリオキシアルキレン鎖を有する含フッ素重合体を用いることにより、所望の効果が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、下記発明を提供する。
(1) 海洋生物が付着するのを防止するために、船舶、海上構造物または海中構造物の表面に塗布される塗料であって、側鎖にポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位とフルオロオレフィンに基づく重合単位とを含む含フッ素重合体、を含む海洋生物付着防止塗料。
(2) 側鎖にポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位が、後述する式(1)で表される単量体に基づく重合単位である、(1)に記載の海洋生物付着防止塗料。
(3) フルオロオレフィンが、CF=CF、CF=CFCl、CF=CHFまたはCF=CHである、(1)または(2)に記載の海洋生物付着防止塗料。
(4) 含フッ素重合体が有する全重合単位に対して、側鎖にポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位の含有量が1.5モル%以上である、(1)〜(3)のいずれかに記載の海洋生物付着防止塗料。
(5) 含フッ素重合体が有する全重合単位に対して、フルオロオレフィンに基づく重合単位の含有量が20〜70モル%である、(1)〜(4)のいずれかに記載の海洋生物付着防止塗料。
(6) 含フッ素重合体の含有量が、全固形成分に対して、50質量%超である、(1)〜(5)のいずれかに記載の海洋生物付着防止塗料。
(7) さらに、水を含み、含フッ素重合体が粒子状に分散してなる、(1)〜(6)のいずれかに記載の海洋生物付着防止塗料。
(8) 含フッ素重合体の粒子の平均粒子径が100nm以下である、(7)に記載の海洋生物付着防止塗料。
(9) (1)〜(8)のいずれかに記載の海洋生物付着防止塗料を用いて形成された塗膜を表面に有する、船舶、海上構造物または海中構造物。
(10) 船舶、海上構造物または海中構造物の表面に、側鎖にポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位とフルオロオレフィンに基づく重合単位とを含む含フッ素重合体を含む塗料の塗膜を形成して、船舶、海上構造物または海中構造物の表面に海洋生物が付着するのを防止する方法。
本発明によれば、長期間にわたって優れた海洋生物付着防止性を示す塗膜を形成できる海洋生物付着防止塗料を提供できる。
また、本発明によれば、上記海洋生物付着防止塗料を用いて形成された塗膜を表面に有する、船舶、海上構造物または海中構造物を提供できる。
以下、本発明の海洋生物付着防止塗料(以後、単に「本発明の塗料」とも称する。)、本発明の塗料を用いて形成された塗膜を表面に有する船舶、海上構造物または海中構造物について詳述する。
なお、本明細書においては、単量体が重合することで直接形成される繰り返し単位と、単量体の重合によって形成される繰り返し単位の一部を化学変換することで得られる繰り返し単位とを総称して「重合単位」という。
また、本発明において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本発明の塗料の特徴点としては、側鎖にポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位とフルオロオレフィンに基づく重合単位とを含む含フッ素重合体(以下、単に「含フッ素重合体(F)」とも記す。)を構成成分とする点が挙げられる。
本発明者らは、側鎖にポリオキシアルキレン鎖が存在する含フッ素重合体(F)は、タンパク質等の生体高分子や細胞が吸着または接着しにくい効果、さらには、海洋生物(フジツボ、ホヤ、セルプラ、ムラサキガイ、カラスガイ等の貝類、アオノリ、アオサ等の藻類)が付着しにくい効果を有することを見出した。
その理由は必ずしも明確ではないが、以下の様に考えられる。
海洋生物の付着は、海洋生物が付着対象物を固体とみなし、好適な棲息環境であると判断した場合に発生するとされている。本発明の塗料から形成される塗膜において、含フッ素重合体(F)の側鎖のポリオキシアルキレン鎖は塗膜表面に配向しており、親水性のポリオキシアルキレン鎖と水との相互作用により、塗膜表面の少なくとも一部は水和または膨潤していると考えられる。そのため、海洋生物は、塗膜を固体ではなく水であるとみなし、塗膜に付着しないと考えられる。つまり、本発明の塗料から形成される塗膜は、海洋生物に対する忌避剤や、塗料の主たる構成成分(重合体)とは別の海洋生物付着防止成分によらない海洋生物付着防止機構(以下、本発明の作用機構とも記す。)を発現している。そのため、本発明の塗料から形成される塗膜は、環境負荷が低く、長期間にわたって優れた海洋生物付着防止性を発現する。
また、含フッ素重合体(F)を含む本発明の塗料によれば、耐塩水性と耐候性とに優れた塗膜を形成できることも本発明者らは見出した。つまり、含フッ素重合体(F)を含む本発明の塗料から形成される塗膜は、長期間にわたって優れた海洋生物付着防止性を有するとともに、さらに、環境変化(大気曝露、温度変化等。)にも耐える優れた耐塩水性および耐候性を有する。
以下、本発明の塗料について詳述する。
<含フッ素重合体>
以下、本発明の塗料に含まれる含フッ素重合体(F)について詳述する。
(側鎖にポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位)
側鎖にポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位は、側鎖に式−(OC2m−で表されるポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位が好ましい。
mは1〜3の整数である。つまり、−(OC2m)−で表されるオキシアルキレン単位は、オキシメチレン単位、オキシエチレン単位、またはオキシプロピレン単位である。mは、本発明の作用機構がより優れる点で、2が好ましい。
なお、複数の重合単位が含まれる場合、各重合単位中のmの値は、同一であっても異なっていてもよい。つまり、ポリオキシアルキレン単位は、mの値が異なる複数種のオキシアルキレン単位で構成されていてもよい。複数種のオキシアルキレン単位が含まれる場合、それらの結合順は特に制限されず、ランダム型でもブロック型でもよい。また、mが3である場合のオキシアルキレン単位であるオキシプロピレン単位のプロピレン基は、直鎖状(−OCHCHCH−)であっても、分岐鎖状(−OCHCH(CH)−、または−OCH(CH)CH−)であってもよい。
nは、オキシアルキレン単位の繰り返し単位数を表し、12以上の整数であり、本発明の作用機構がより優れる点で、13以上が好ましく、15以上がより好ましい。上限は特に制限されないが、40以下が好ましく、20以下がより好ましい。
側鎖にポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位は、式(1)で表される単量体(以下、単量体(1)とも記す。)に基づく重合単位であるのが好ましい。
式(1) X−Y−(OC2m−Z
Xは、重合性基であり、含フッ素重合体(F)の主鎖を形成する重合性不飽和基であることが好ましい。Xとしては、CH=CH−、CH=CHCH−、CHCH=CH−、CH=C(CH)−、CH=CHC(O)O−、CH=C(CH)C(O)O−、CH=CHO−、またはCH=CHCHO−が好ましく、フルオロオレフィンとの交互共重合性が良好であり本発明の作用機構に優れる点から、CH=CHO−またはCH=CHCHO−がより好ましい。
Yは、重合性基とポリオキシアルキレン鎖を連結する2価の連結基であり、炭素数1〜20の2価の炭化水素基が好ましく、炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基がより好ましい。2価の連結基は、直鎖状の基、分岐状の基または環状構造を含む基であってもよく、塗膜においてポリオキシアルキレン鎖を表面に配向させて、本発明の作用機構をより効果的に発現させる観点から、環状構造を含む基が好ましい。
Zは、ヒドロキシ基、炭素数1〜20のアルコキシ基またはフェノキシ基であり、ヒドロキシ基、メトキシ基、またはエトキシ基が好ましく、本発明の作用機構に優れる観点から、ヒドロキシ基がより好ましい。
単量体(1)の具体例としては、下式で表される化合物が挙げられる。
単量体(1−1):CH=CHO−C2a−(OC2mO)−Z
単量体(1−2):CH=CHCHO−C2b−(OC2mO)−Z
単量体(1−3):CH=CHOCH−cycloC10−(OC2m−Z
それぞれの式中、aは1〜10の整数であり、bは1〜10の整数である。m、nおよびZの定義は、上述の通りである。なお、−cycloC10−は、シクロへキシレン基を示し、(−cycloC10−)の結合部位は、1,4−、1,3−、1,2−があり、通常は1,4−が採用される。
ポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位の含有量は、含フッ素重合体(F)が有する全重合単位(100モル%)のうち、0.4モル%以上が好ましく、本発明の作用機構がより優れる点から、1.5モル%以上がより好ましく、2.0モル%以上がさらに好ましい。上限は特に制限されないが、15モル%以下が好ましく、10モル%以下がより好ましい。
本発明者らの検討によれば、側鎖にポリオキシアルキレン鎖を有し、側鎖の末端がヒドロキシ基である重合単位(たとえば、Zがヒドロキシ基である単量体(1)に基づく重合単位。)を含む含フッ素重合体(F)は、側鎖に存在するポリオキシアルキレン鎖およびヒドロキシ基と水との相互作用により、その含有量が少量であっても、本発明の作用機構に優れることが確認された。また、その含有量を少量であれば、次に述べるフルオロオレフィンに基づく重合単位の含有量を多くすることが可能であり、耐塩水性と耐候性により優れた塗膜を形成する含フッ素重合体(F)が調製可能にもなる。
(フルオロオレフィンに基づく重合単位)
フルオロオレフィンは、炭化水素系オレフィン(一般式C2n)の水素原子の1個以上がフッ素原子で置換された化合物である。
フルオロオレフィンの炭素数nは、2〜8が好ましく、2〜6がより好ましい。
フルオロオレフィンにおけるフッ素原子の数は、2以上が好ましく、3〜4がより好ましい。フッ素原子の数が2以上であれば、塗膜の耐候性が優れる。
フルオロオレフィンにおいては、フッ素原子で置換されていない水素原子の1個以上が塩素原子で置換されていてもよい。
フルオロオレフィンとしては、CF=CF、CF=CFCl、CF=CHFまたはCF=CHが好ましく、単量体(1)との交互共重合性の観点から、CF=CFまたはCF=CFClがより好ましく、CF=CFClがさらに好ましい。
フルオロオレフィンに基づく重合単位の含有量は、含フッ素重合体(F)が有する全重合単位(100モル%)のうち、20〜70モル%が好ましく、30〜70モル%がより好ましく、30〜60モル%がさらに好ましく、40〜60モル%が特に好ましく、45〜55モル%が最も好ましい。フルオロオレフィンに基づく重合単位の含有量が20モル%以上であれば、塗膜の耐塩水性と耐候性とがより優れる。
(他の重合単位)
含フッ素重合体(F)は、側鎖にポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位およびフルオロオレフィンに基づく重合単位以外の重合単位(以下、単に「他の重合単位」とも記す。)を含んでいてもよい。他の重合単位としては、環状炭化水素基を有する単量体(以後、「単量体(2)」とも称する。)に基づく重合単位、架橋性基を有する単量体(以後、「単量体(3)」とも称する。)に基づく重合単位が挙げられる。
なお、側鎖にポリオキシアルキレン鎖を有し、かつ、ヒドロキシ基を有する重合単位は、上述した「側鎖にポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位」に該当し、「架橋性基を有する単量体に基づく重合単位」には該当しない。ただし、側鎖にポリオキシアルキレン鎖を有し、かつ、ヒドロキシ基を有する重合単位中のヒドロキシ基は、架橋剤と反応して架橋構造を形成していてもよい。
単量体(2)の環状炭化水素基としては、環状構造を少なくとも1つ有する炭化水素基が挙げられる。環状炭化水素基の炭素数は、特に制限されないが、重合反応性が良好である点から、4〜20が好ましく、5〜10がより好ましい。
環状炭化水素基の具体例としては、シクロブチル基、シクロヘプチル基、シクロヘキシル基等の単環式飽和炭化水素基、4−シクロヘキシルシクロヘキシル基等の複環式飽和炭化水素基、1−デカヒドロナフチル基、2−デカヒドロナフチル基等の多環式飽和炭化水素基、1−ノルボルニル基、1−アダマンチル基等の架橋環式飽和炭化水素基、スピロ[3.4]オクチル基等のスピロ炭化水素基等が挙げられる。
単量体(2)の具体例としては、ビニルエーテル、アリルエーテル、アルキルビニルエステル、アルキルアリルエステル、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルであって、環状炭化水素基を有する単量体が挙げられ、より具体的には、シクロアルキルビニルエーテル(例えば、シクロヘキシルビニルエーテル。)が挙げられる。
単量体(2)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
単量体(2)に基づく重合単位の含有量は、特に制限されないが、本発明の作用機構がより優れる点で、含フッ素重合体(F)が有する全重合単位(100モル%)のうち、0〜45モル%が好ましく、1〜40モル%がより好ましく、3〜35モル%がさらに好ましく、5〜30モル%が特に好ましい。
単量体(3)の架橋性基は、活性水素を有する官能基(ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基等。)または加水分解性シリル基(アルコキシシリル基等)が好ましい。含フッ素重合体(F)が架橋性基を有する場合、対応する架橋剤を本発明の塗料に含ませることで、塗膜の硬化が可能により、塗膜物性(海洋生物付着防止性、耐候性、耐塩水性、基板密着性等。)の調整がさらに容易になる。
単量体(3)の具体例としては、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、ヒドロキシシクロアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエステル、ヒドロキシシクロアルキルビニルエステル、ヒドロキシアルキルアリルエーテル、ヒドロキシアルキルアリルエステル、アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、メタクリル酸ヒドロキシアルキルエステルが挙げられ、より具体的には、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシメチルシクロヘキシルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、ヒドロキシエチルアリルエーテル、アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチルが挙げられる。
単量体(3)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
単量体(3)に基づく重合単位の含有量は、特に制限されないが、前述の塗膜物性に優れる観点から、含フッ素重合体(F)が有する全重合単位(100モル%)のうち、0〜20モル%が好ましく、0〜18モル%がより好ましく、0〜15モル%がさらに好ましい。
含フッ素重合体(F)は、上述した重合単位以外の重合単位を、さらに含んでいてよい。該重合単位は、ポリオキシアルキレン鎖、フッ素原子、環状炭化水素基、および架橋性基を有さない単量体(以後、「単量体(4)」とも称する。)に基づく重合単位が挙げられる。
単量体(4)の具体例としては、ビニルエーテル、アリルエーテル、アルキルビニルエステル、アルキルアリルエステル、オレフィン、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルであって、ポリオキシアルキレン鎖、フッ素原子、環状炭化水素基、および架橋性基を有さない単量体が挙げられる。より具体的には、アルキルビニルエーテル(ノニルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル等)、アルキルアリルエーテル(エチルアリルエーテル、ヘキシルアリルエーテル等)、カルボン酸(酢酸、酪酸、ピバリン酸、安息香酸、プロピオン酸等)のビニルエステル、カルボン酸(酢酸、酪酸、ピバリン酸、安息香酸、プロピオン酸等)のアリルエステル、エチレン、プロピレン、イソブチレン等が挙げられる。
単量体(4)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
単量体(4)に基づく重合単位の含有量は、含フッ素重合体(F)が有する全構成単位(100モル%)のうち、0〜50モル%が好ましく、5〜45モル%がより好ましく、15〜40モル%がさらに好ましい。
含フッ素重合体(F)は、含フッ素重合体(F)の全重合単位(100モル%)に対して、フルオロオレフィンに基づく重合単位/単量体(1)に基づく重合単位/単量体(2)に基づく重合単位/単量体(3)に基づく重合単位/単量体(4)に基づく重合単位の含有量が、それぞれ、30〜70モル%/1.5モル%以上/0〜45モル%/0〜20モル%/0〜50モル%であるのが好ましい。
含フッ素重合体(F)において、単量体(1)に基づく重合単位とフルオロオレフィンに基づく重合単位とのモル比(単量体(1)に基づく重合単位/フルオロオレフィンに基づく重合単位)は、本発明の作用機構と、塗膜耐久性の観点から、20/80〜70/30が好ましく、30/70〜60/40がより好ましく、40/60〜60/40がさらに好ましい。
本発明における各重合単位の割合は、NMR分析および元素分析から求める。なお、NMR分析および元素分析から求められない場合は、各単量体の仕込み量に基づいて算出してもよい。
含フッ素重合体(F)の数平均分子量(Mn)は、30000〜200000が好ましく、50000〜180000がより好ましい。
含フッ素重合体(F)の数平均分子量(Mn)は、ポリスチレンを標準物質としてゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定される数平均分子量(Mn)である。
<塗料>
本発明の塗料は、含フッ素重合体(F)を主たる構成成分とする。より具体的には、含フッ素重合体(F)の含有量が、塗料中の全固形成分に対して、50質量%超であることが好ましく、75質量%以上がより好ましい。つまり、本発明の塗料から形成される塗膜を構成する全固形成分に対して、含フッ素重合体(F)の含有量は50質量%超が好ましく、75質量%以上がより好ましい。上限は特に制限されないが、100質量%以下である。
なお、以下に述べる、有機溶媒に溶解した含フッ素重合体(F)の態様や水に分散した含フッ素重合体(F)の態様において、有機溶媒と水は固形成分に該当しない。
本発明の塗料において、含フッ素重合体(F)は、粉体(固体)の状態であってもよく、有機溶媒に溶解した溶液の状態であってもよく、水に分散した分散液の状態であってもよい。つぎに述べる塗膜物性の観点から、本発明の塗料における含フッ素重合体(F)の構成形態は、水中に含フッ素重合体(F)が粒子状に分散してなる(含フッ素重合体(F)が粒子として分散してなる)分散液であるのが好ましい。つまり、本発明の塗料は、水を含み、含フッ素重合体(F)が粒子状に分散していることが好ましい。
なお、以後、本発明の塗料において水中に含フッ素重合体(F)が粒子状に分散している態様の場合、本発明の塗料を「含フッ素重合体(F)の水性分散液」とも称する。
含フッ素重合体(F)の水性分散液としては、ノニオン性界面活性剤を実質的に含有せず、かつ、含フッ素重合体(F)の粒子の平均粒子径が所定の範囲内である、含フッ素重合体(F)の水性分散液が好ましい。
本発明者らは、含フッ素重合体(F)の水性分散液の製造において使用される界面活性剤がノニオン性界面活性剤である場合、塗料から形成される塗膜の耐水性が低下することを知見している。そのため、本発明の塗料における含フッ素重合体(F)の水性分散液は、ノニオン性界面活性剤は実質的に含まないのが好ましい。
ただし、「ノニオン性界面活性剤を実質的に含有しない」とは、ノニオン性界面活性剤の含有量が、水性分散液(塗料)の全質量に対して、0.1質量%以下であることを意図し、0.01質量%以下が好ましく、0質量%がより好ましい。
ノニオン性界面活性剤の具体例としては、アルキルフェニルポリオキシエチレン、アルキルポリオキシエチレン、アルキルポリオキシアルキレンポリオキシエチレン、脂肪酸エステル、アルキルアミンオキシエチレン付加体、アルキルアミドオキシエチレン付加体、アルキルアミンオキシエチレンオキシプロピレン付加体、アルキルアミンオキシド等が挙げられる。
また、本発明者らは、水性分散液中の含フッ素重合体(F)の粒子の平均粒子径が100nm以下である場合には、塗料から形成される塗膜の耐塩水性がより優れることを見出している。その理由は必ずしも明確ではないが、塗膜において、含フッ素重合体(F)の粒子同士が密にパッキングし、塗膜中でのピンホールの発生が抑制され、結果として塗膜の耐塩水性が向上するためと考えられる。
含フッ素重合体(F)の粒子の平均粒子径は、塗膜の耐塩水性がより優れる点で、90nm以下が好ましく、80nm以下がより好ましく、70nm以下がさらに好ましい。下限は特に制限されないが、50nm以上の場合が多い。なお、本明細書においては、ELS−8000(大塚電子株式会社製)を用いて動的光散乱法により求められるD50の値を、平均粒子径とする。D50は、動的光散乱法により測定した粒子の粒度分布において、小さな粒子側から起算した体積累計50体積%の粒子直径を表す。
かかる含フッ素重合体(F)の水性分散液は、水とアニオン性界面活性剤の存在下で、所定の単量体(例えば、上述したフルオロオレフィンと単量体(1)。)を重合させることにより製造するのが好ましい。
含フッ素重合体(F)の水性分散液におけるアニオン性界面活性剤の含有量は、特に制限されないが、水性分散液(塗料)の全質量に対して、0.001〜5質量%が好ましく、0.05〜2質量%がより好ましい。
アニオン性界面活性剤の具体例としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルスルホン酸ナトリウム塩、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩、コハク酸ジアルキルエステルスルホン酸ナトリウム塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム塩等の炭化水素系界面活性剤が挙げられる。
また、水性分散液における水の含有量は、特に制限されないが、水性分散液(塗料)の全質量に対して、30〜85質量%が好ましく、35〜75質量%がより好ましい。
また、本発明の塗料は、必要に応じて、他の添加剤(例えば、架橋剤、造膜助剤、増粘剤、消泡剤、光安定剤、意匠剤、表面調整剤、水性媒体等)を含んでいてもよい。
<船舶、海上構造物または海中構造物>
本発明によれば、本発明の塗料を用いて形成された塗膜を表面に有する、船舶、海上構造物または海中構造物が提供される。
船舶、海上構造物または海中構造物の対象物は、海洋(近傍を含む。)において使用される物であれば、特に制限されず、橋梁、漁網、波消ブロック、防波堤、海底ケーブル、タンク、パイプライン、海底掘削設備、海上フロート、臨海発電所の海水取水・放水口、臨海発電所の海水配管(冷却水配管)、船舶の船体(特に船底部や喫水部。)、船舶のスクリュー、船舶の錨等が挙げられる。また、上記対象物の材質も、特に限定されず、金属、樹脂、ゴム、石材、ガラス、および、コンクリートのいずれであってもよい。
また、対象物の形状や状態(海水との接触状態)も、特に限定されない。
たとえば、配管形状に屈曲形状があり、配管中の海水の流速や温度が大きく変化しうる対象物である、臨海発電所の海水配管(冷却水配管)でも、本発明の塗料を用いて形成された塗膜を配管の内部表面に有することにより、海洋生物付着防止機能と防食性とが長期間にわたって発現される。
形成される塗膜の厚みは、10〜100μmが好ましい。塗膜の厚みが下限値以上であれば、塗膜の耐塩水性がより優れ、上限値以下であれば、塗膜の耐候性がより優れる。
本発明の塗料を用いて形成された塗膜は、対象物の海洋雰囲気に曝される最表面に形成されていればよい。つまり、本発明の塗料は、対象物の表面に直接塗布されてもよく、下塗り層を介して最表面に塗布されていてもよい。
また、対象物への塗料の塗工方法は、特に制限されず、刷毛、ローラー、ディッピング、スプレー、ロールコーター、ダイコーター、アプリケーター、スピンコーター等の塗工装置を用いて行う方法が挙げられる。
本発明の船舶、海上構造物または海中構造物は、本発明の塗料を用いて形成された含フッ素重合体(F)を主たる構成成分とする塗膜を表面に有する。そのため、長期的にわたり海洋生物が付着しにくいだけでなく、防食性に優れるため長期間にわたって使用可能である。なお、塗膜中には、含フッ素重合体(F)が架橋した架橋構造が含まれていてもよい。
以上のように、本発明においては、船舶、海上構造物または海中構造物の表面に、側鎖にポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位とフルオロオレフィンに基づく重合単位とを含む含フッ素重合体を含む塗料を用いて塗膜を形成して、船舶、海上構造物または海中構造物に海洋生物が付着するのを防止する方法を提供することもできる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されない。実施例においては、以下の原料を用いた。
CTFE:CF=CFClであり、フルオロオレフィンに相当する。
CM−EOVE:CH=CHOCH−cHex−CHO(CHCHO)n1H(平均分子量830。ただし、n1は15であり、−cHex−は1,4−シクロヘキシレン基である。)であり、単量体(1)に相当する。
CHVE:シクロヘキシルビニルエーテルであり、単量体(2)に相当する。
CHMVE:4−ヒドロキシメチルシクロヘキシルメチルビニルエーテルであり、単量体(3)に相当する。
EVE:エチルビニルエーテルであり、単量体(4)に相当する。
ノニオン性界面活性剤:日本乳化剤社製のNewcol−2320(登録商標)。
アニオン性界面活性剤:日光ケミカルズ社製のラウリル硫酸ナトリウム。
<含フッ素重合体(F)の製造>
[調製例1] 含フッ素重合体(F)の製造方法
内容積2.5Lのステンレス鋼製撹拌機付き耐圧反応器(耐圧硝子工業社製)中に、CHVE(259g)、EVE(107g)、CM−EOVE(124g)、イオン交換水(1031g)、炭酸カリウム(2.1g)、アニオン性界面活性剤(2.1g)を仕込み、耐圧反応器を氷で冷却して、窒素ガスを耐圧反応器内が0.7MPaになるよう加圧し、脱気した。この加圧脱気を2回繰り返し、耐圧反応器内を0.01MPaまで脱気して溶存空気を除去した後、耐圧反応器内にCTFE(434g)を仕込み、60℃で24時間、重合反応を行った。重合反応後、耐圧反応器を60℃から20℃まで冷却し、固形分濃度49.7質量%である含フッ素重合体(F)を含む分散液を得た。
含フッ素重合体(F)の各重合単位の含有量(CTFE/CM−EOVE/CHVE/EVE)は、50/2.0/28/20(モル%)であった。なお、分散液において、含フッ素重合体(F)は、水中において平均粒子径が100nm以下の状態で分散していた。
[調製例2] 含フッ素重合体(F)の製造方法
内容積2.5Lのステンレス鋼製撹拌機付き耐圧反応器(耐圧硝子工業社製)中に、イオン交換水(1280g)、EVE(185g)、CHVE(244g)、CM−15EOVE(47g)、CHMVE(194g)、炭酸カリウム(2.0g)、過硫酸アンモニウム(1.3g)、ノニオン性界面活性剤(33g)、アニオン性界面活性剤(1.4g)を仕込み、耐圧反応器を氷で冷却して、窒素ガスで耐圧反応器内を0.4MPaGになるよう加圧し脱気した。この加圧脱気を2回繰り返した。耐圧反応器内を0.095MPaGまで脱気して溶存空気を除去した後、耐圧反応器内にCTFE(664g)を仕込み、50℃で24時間、重合反応を行った。重合反応後、耐圧反応器を60℃から20℃まで冷却し、固形分濃度50質量%である含フッ素重合体(F)を含む分散液を得た。
含フッ素重合体(F)の各重合単位の含有量(CTFE/CM−EOVE/CHVE/CHMVE/EVE)は、50/0.5/17/10/22.5(モル%)であった。なお、分散液において、含フッ素重合体(F)は、水中において平均粒子径が100nm以下の状態で分散していた。
<海洋生物付着防止塗料の製造>
[製造例1]
調製例1で得た、含フッ素重合体(F)を含む分散液(固形分濃度49.7質量%)(100.0g)に、造膜助剤である2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタジオールモノ(2−メチルプロパネート)(7.5g)、増粘剤であるレオレート288(登録商標)(エレメンティスジャパン社製)(0.1g)を加え、よく混合して、含フッ素重合体(F)を含む海洋生物付着防止塗料(1)を得た。
[製造例2]
調製例1で得た、含フッ素重合体(F)を含む分散液(固形分濃度49.7質量%)(100.0g)に、造膜助剤である2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタジオールモノ(2−メチルプロパネート)(7.5g)、増粘剤であるレオレート288(登録商標)(エレメンティスジャパン社製)(0.1g)、架橋剤である水分散型イソシアネート硬化剤(住化バイエル社製、バイヒジュール3100(登録商標)。)(5.4g)を加え、よく混合し、含フッ素重合体(F)を含む海洋生物付着防止塗料(2)を得た。
[製造例3]
調製例1で得た含フッ素重合体(F)を含む分散液を、調製例2で得た含フッ素重合体(F)を含む分散液(固形分濃度50質量%)に変更した以外は、全て、[製造例1]と同様にして、含フッ素重合体(F)を含む海洋生物付着防止塗料(3)を得た。
[比較例1]
製造例1で得た含フッ素重合体(F)を含む分散液を、フッ化ビニリデン系重合体と(メタ)アクリル系重合体とを含む水分散液(Arkema社製、製品名「Kynar Aquatec FMA−12」)に変更した以外は、[製造例1]と同様にして、側鎖にポリオキシアルキレン鎖を有さない含フッ素重合体を含む海洋生物付着防止塗料(4)を得た。
<海洋生物付着防止塗料の評価>
以下の手順で、試験板を作製した。
アルミ基材の両面に、エポキシ樹脂系塗料(中国塗料社製、製品名「SEAJET 013 主剤」と製品名「SEAJET 013 硬化剤」を、質量比4:1で混合した塗料。)を、乾燥塗膜の膜厚が約60μmになるように刷毛塗りし、常温で1週間硬化させた。つぎに、アルミ基材の片面に、海洋生物付着防止塗料(1)を、乾燥塗膜の膜厚が約30μmになるようにアプリケーターで塗装し、常温で2週間乾燥することで、表面に含フッ素重合体(F)を構成成分とする塗膜を有する試験板(1)を作製した。海洋生物付着防止塗料(2)、(3)および(4)に関しても同様にして試験板を作製し、試験板(2)、試験板(3)、および試験板(4)を作製した。
試験板(1)〜(4)のそれぞれを、海中浸漬(水深1m)して、4か月後の貝類の付着状態を目視観察する。なお、海中浸漬場所は瀬戸内海であり、海中浸漬に際して、試験板は塗膜側が南を向くように設置する。
それぞれの試験板の塗膜を構成する含フッ素重合体の物性と、海中浸漬試験の結果を表1に示す。

Claims (10)

  1. 海洋生物が付着するのを防止するために、船舶、海上構造物または海中構造物の表面に塗布される塗料であって、側鎖にポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位とフルオロオレフィンに基づく重合単位とを含む含フッ素重合体、を含む海洋生物付着防止塗料。
  2. 前記側鎖にポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位が、式(1)で表される単量体に基づく重合単位である、請求項1に記載の海洋生物付着防止塗料。
    式(1) X−Y−(OC2m−Z
    (ただし、式(1)中、Xは重合性基であり、Yは2価の連結基であり、mは1〜3の整数であり、nは12以上の整数であり、Zはヒドロキシ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、または、フェノキシ基である。)
  3. 前記フルオロオレフィンが、CF=CF、CF=CFCl、CF=CHFまたはCF=CHである、請求項1または2に記載の海洋生物付着防止塗料。
  4. 前記含フッ素重合体が有する全重合単位に対して、前記側鎖にポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位の含有量が1.5モル%以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の海洋生物付着防止塗料。
  5. 前記含フッ素重合体が有する全重合単位に対して、前記フルオロオレフィンに基づく重合単位の含有量が20〜70モル%である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の海洋生物付着防止塗料。
  6. 前記含フッ素重合体の含有量が、全固形成分に対して、50質量%超である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の海洋生物付着防止塗料。
  7. さらに、水を含み、前記含フッ素重合体が粒子状に分散してなる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の海洋生物付着防止塗料。
  8. 前記含フッ素重合体の粒子の平均粒子径が100nm以下である、請求項7に記載の海洋生物付着防止塗料。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の海洋生物付着防止塗料を用いて形成された塗膜を表面に有する、船舶、海上構造物または海中構造物。
  10. 船舶、海上構造物または海中構造物の表面に、側鎖にポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位とフルオロオレフィンに基づく重合単位とを含む含フッ素重合体を含む塗料の塗膜を形成して、船舶、海上構造物または海中構造物に海洋生物が付着するのを防止する方法。
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