JP6570572B2 - 防汚塗料 - Google Patents

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Description

この発明は、防汚塗料に関し、特にその塗膜成分に特徴を有する防汚塗料に関するものである。
船底や漁網などの漁具、または海中に設置される吸排水管等には、フジツボ、イガイ、スライム等の水棲生物が付着し、それによっての抵抗が増大したり、強度低下、損傷等が起こるので、それを防止するために、水中構造物の表面に防汚塗料を塗布することが知られている。
このような防汚塗料としては、錫のカルボキシレートを有する樹脂が広く用いられてきたが、毒性の問題から他の樹脂系への転換が強く求められ、主に銅や亜鉛のカルボキシレートを有する樹脂(特許文献1)、または防汚剤を保持する塗膜を適度に溶解させるシリル系樹脂(特許文献2)などが知られている。
これらの樹脂を含む防汚塗料は、船底部、ブイ、漁網(養殖網、定置網等)、冷却のための各種吸排水管等の海中構造物、海洋土木工事の防泥拡散防止膜等の海中物体に塗布された状態で、長期海中で使用されると、次第に塗膜が硬くなり、また脆くなって実用上に支障を来す状態になりやすい。
また、これらの樹脂を含む防汚塗料は、長期間にわたって使用するとしだいに消耗し、破損したり、また塗膜が剥がれ落ちて、防汚性能が低下するので、定期的に塗り直しする必要がある。
このような再塗装作業では、経済性または作業効率性を高めるために、通常、古い塗膜の上に重ねて新たな塗料を再塗装することが行われている。
ところで、古くなった塗膜の表面に新たに塗料を重ねて塗装する際、修繕すべき古くなった防汚塗膜には、スポンジ状のスケルトン層を形成している場合もあり、特にこのような古くなった塗膜に対しては、防汚塗料を重ねて塗布しても充分な付着性は得られない。
特に塗料の上塗り付着性を改良する技術としては、塗膜を形成する樹脂について、末端が主に水酸基のポリエステル樹脂にカルボキシル基を共存させることが有効であり、また効率よくポリエステル樹脂を製造するために、芳香族ジカルボン酸を主体とする酸成分と、脂肪族グリコールを主体とするアルコール成分を所定配合割合でエステル化反応および重縮合反応させるようにした塗料用ポリエステル樹脂の製造方法が知られている(特許文献3)。
特開平8−209005号公報 特開平4−264169号公報 特開2002−275255号公報
しかしながら、上記した特許文献3に記載の製法で得られたポリエステル樹脂を採用した塗膜形成成分とする塗料は、高温焼き付けをおこなうことが必須であり、さらに形成される塗膜が海水中で殆ど溶解しないので、長期使用時に防汚性が低下するという問題がある。
また、上記問題点の解決と共に、塗料を安定した保存状態にしておくことも製品化のために必要である。
そこで、この発明の課題は、上記した問題点を解決し、ポリエステル樹脂を塗膜形成成分とする塗料に良好な上塗り付着特性を持たせながら、塗膜の表面が海水中で徐々に溶解する適度な自己研磨性によって、防汚剤が適当な速度で溶出して、防汚性が長期間持続する防汚塗料であり、かつ塗料の保存状態が良好で長期間均質な状態を持続する保存性にも優れた防汚塗料とすることである。
さらに換言すれば、この発明の目的は、防汚塗料用のポリエステル樹脂が、長期にわたって自己研磨性と柔軟な塗膜構造を維持し、塗膜の脆化やクラックが生じないものであり、またこのポリエステル樹脂を用いた防汚塗料は、長期間良好な防汚性能を発揮し、古くなった塗膜表面に対し重ねて塗膜を形成しても新たに使用する塗料と古い塗膜との付着性が良く、しかも塗料の長期保存状態も良好なものにすることである。
本願の発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、防汚塗料用ポリエステル樹脂及び防汚剤を含有する防汚塗料であって、前記防汚塗料用ポリエステル樹脂が、ジカルボン酸成分(A)と3価以上の多価アルコール成分(B)と1価のグリコールエーテル成分(C)を必須の構成成分とするポリエステル樹脂であることを特徴とすることにより、上記課題を解決できることを見出し、この発明を完成したものである。
上記したように構成されるこの発明の防汚塗料は、ジカルボン酸成分と3価以上の多価アルコール成分と1価のグリコールエーテル成分とを必須の構成成分とするポリエステル樹脂を含有した防汚塗料であるから、長期にわたって自己研磨性と柔軟な塗膜構造を維持することができ、塗膜の脆化、クラックを生じることなく、長期にわたって良好な防汚性能を発揮し、古くなった塗膜表面には、新たに塗料を重ねて付着性に優れた塗膜を得ることができ、長期の保存状態においても良好な塗料状態を維持することができる。上記のような作用が確実に奏されるように、1価のグリコールエーテル成分(C)は、以下の化1の式で表されるグリコールエーテルであることが好ましい。
[化1]
1O−〔(EO)(PO)〕−H
(式中、R1は炭素数1〜5の直鎖状または分岐鎖を有するアルキル基であり、EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基を表し、m,nはそれぞれEO,POの平均繰返し数を表す0以上の整数であって2≦m+n≦50であり、(EO)および(PO)はランダム状またはブロック状に付加される共重合成分である。)
化1の式で表される1価のグリコールエーテル成分(C)をこの発明のポリエステル樹脂の構成成分とすることで、長期にわたって自己研磨性と柔軟な塗膜構造を維持できる。
そして、塗膜の表面が海水中で徐々に溶解し、良好な自己研磨性が発揮されて、樹脂中に保持された防汚剤が適当な速度で溶出して防汚性が長期間安定した状態で維持される。
上記した作用がより確実に奏されるように、上記化1の式で表されるグリコールエーテルに代えて、以下の化2の式に示されるグリコールエーテルを用いた防汚塗料であることが好ましい。
[化2]
1O−〔(EO)(PO)〕−H
(式中、R1は炭素数1〜4の直鎖状または分岐鎖を有するアルキル基であり、EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基を表し、m,nはそれぞれEO,POの平均繰返し数を表す0または正の整数であって2≦m+n≦40であり、(EO)および(PO)はランダム状またはブロック状に付加される共重合成分である。)
また、上記した作用がより確実に奏されるように、上記ジカルボン酸成分(A)は、無水フタル酸、フタル酸、イソフタル酸、1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、3,4,5,6−テトラヒドロ無水フタル酸、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸、無水コハク酸、コハク酸およびバイオコハク酸から選ばれる1種以上のジカルボン酸であることが好ましい。
上記同様の理由から、上記3価以上の多価アルコール成分(B)は、グリセリン、ジグリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトールおよびトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートからなる群から選ばれる1種以上の多価アルコールであることが好ましい。
さらにまた、自己研磨性がより促進されるように、この発明の防汚塗料の樹脂固形分100質量%中に、ポリビニルアルキルエーテルを3〜30質量%含有させることが好ましい。
また、塗膜の防汚性がより良好であるように、この発明の防汚塗料の樹脂固形分100質量%中に、トールロジン、ガムロジン、ウッドロジン、水添ロジンおよび重合ロジンからなる群より選ばれる1種以上のロジン系樹脂、すなわちロジンまたはロジン誘導体を5〜70質量%の範囲で含有させることが好ましい。
また、自己研磨性がより促進されるように、上記防汚塗料は、以下の化3の一般式で表される単量体(D)の1種または2種以上の重合体、および/または、上記単量体(D)の1種または2種以上と上記単量体(D)以外の重合性単量体(E)の1種または2種以上との重合体からなるオルガノシリル基含有(メタ)アクリル酸エステル共重合体を、この発明の防汚塗料の樹脂固形分100質量%中に、5〜95質量%の範囲で含有することが好ましい。
Figure 0006570572
さらにまた、自己研磨性がより促進されるように、上記防汚塗料は、防汚剤として2,4,6−トリクロロフェニルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(2−エチル−6メチルフェニル)−2,3ジクロロマレイミドおよびN−(2,6−ジエチルフェニル)−2,3ジクロロマレイミドから選ばれる1種以上のマレイミド系化合物を、樹脂固形分100質量部に対して1〜100質量部の範囲で含んでいることが好ましい。
また、この発明の防汚塗料は、通常、溶媒を含んだ状態で製品化されるが、その溶媒は防汚塗料用ポリエステル樹脂の製造時の還流用溶媒または塗料中の希釈溶媒のいずれであっても良く、例えばアルキルシクロヘキサン、o−キシレン、m−キシレンおよびp−キシレンから選ばれる1種以上の溶媒を含有する防汚塗料とすることができる。
この発明は、防汚塗料用ポリエステル樹脂の構成成分として、前記ジカルボン酸成分(A)と、1価のグリコールエーテル成分(C)とが、3価以上の多価アルコール成分(B)と組み合わせて配合されることにより、長期にわたって自己研磨性と柔軟な塗膜構造を維持し、塗膜の脆化やクラックが生じない。またこの防汚塗料用ポリエステル樹脂を用いた防汚塗料は、長期間良好な防汚性能を発揮し、古くなった塗膜表面に対して重ねて塗膜を形成しても新たに使用する塗料と古い塗膜との付着性が良く、しかも塗料の長期保存状態も良好になるという利点がある。
実施形態の防汚塗料は、防汚塗料用ポリエステル樹脂及び防汚剤を含有する防汚塗料であって、前記防汚塗料用ポリエステル樹脂が、ジカルボン酸成分(A)と3価以上の多価アルコール成分(B)と1価のグリコールエーテル成分(C)を必須の構成成分とするものである。
防汚剤による防除対象の水棲付着生物は、海水域、汽水域、淡水域に生息し、生活史の一部または全部において生活環境に存在する固体に付着する性質のある動植物または菌類を含む微生物である。
このような水棲生物の例としては、フジツボ、イガイ、セルプラ、カサガイ、エボシガイなどの貝類や海綿、ヒドロ、ホヤ、イソギンチャクなどを含む動物類または、アオサ、シオミドロ、シオグサなどの海藻、スライムを形成する珪藻その他の微生物や植物類が挙げられる。
この発明の防汚塗料の塗装対象は、特に限定されるものではなく、例えば船舶の主に船底部分、その他、水面や水中など、水に接する環境に設置される橋脚、水路等の施設や構造物や装置などの表面が挙げられる。上述の水棲付着生物の防汚剤の例は、後述する。
防汚塗料は、ポリエステル樹脂の構成成分のうち、ジカルボン酸成分(A)として、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、3,4,5,6−テトラヒドロ無水フタル酸、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロメチルフタル酸、テトラヒドロメチル無水フタル酸、4−メチルヘキサヒドロフタル酸、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、コハク酸、無水コハク酸、植物由来の原料を発酵、精製して作られたバイオコハク酸等が挙げられる。
これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。なかでも、無水フタル酸、フタル酸、イソフタル酸、1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、3,4,5,6−テトラヒドロ無水フタル酸、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸、無水コハク酸、コハク酸、バイオコハク酸成分が、得られる塗膜の防汚性の点からより好ましい。
前記ジカルボン酸成分(A)は、防汚塗料用ポリエステル樹脂の構成成分中70モル%以下を構成することが好ましい。これら範囲は、得られる塗膜の防汚性の点から好ましい。
この発明の防汚塗料用ポリエステル樹脂の構成成分である3価以上の多価アルコール成分(B)は、脂肪族または芳香族のいずれであってもよく、例えば炭素数3〜15程度のものは、塗膜の上塗り付着特性、適度な自己研磨性、塗料の保存性という所期される作用効果を奏するので好ましく、より好ましくは炭素数3〜10のものである。
具体的な3価以上の多価アルコール成分(B)としては、グリセリン、ジグリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,2,3−ブタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ペンタントリオール、1,2,4−ペンタントリオール、2−メチル−1,2,3−プロパントリオール、2−メチル−2,3,4−ブタントリオール、2−エチル−1,2,3−ブタントリオール、2,3,4−ペンタントリオール、3−メチルペンタン−1,3,5−トリオール、2,4−ジメチル−2,3,4−ペンタントリオール、2,3,4−ヘキサントリオール、4−プロピル−3,4,5−ヘプタントリオール、1,3,5−シクロヘキサントリオール等の3価のアルコール、ペンタメチルグリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール等の4価のアルコールのアルコールが挙げられ、また上記例示以外にも選択的に周知の脂肪族多価アルコールもしくは脂肪族環を含む多価アルコールまたは芳香環を含む3価以上の多価アルコールを用いることができる。
これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。なかでも得られる塗膜の防汚性の点から、グリセリン、ジグリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールがより好ましい。
前記3価以上の多価アルコール成分(B)は、防汚塗料用ポリエステル樹脂の構成成分中に20モル%以上を構成することが好ましい。これら範囲は、得られる塗膜の自己研磨性と耐クラック性、防汚性、旧塗膜付着性、また長期塗料貯蔵安定性の点から好ましい。
また、防汚塗料用ポリエステル樹脂の構成成分である1価のグリコールエーテル成分(C)は前記した化1の式で示されるグリコールエーテルであることが好ましい。
化1の式で示される1価のグリコールエーテル成分(C)の具体例としては、ジエチレングリコールモノメチルエーテル ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノペンチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソペンチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノイソブチルエーテル、トリエチレングリコールモノペンチルエーテル、トリエチレングリコールモノイソペンチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノプロピルエーテル、テトラエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノイソブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノペンチルエーテル、テトラエチレングリコールモノイソペンチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノメチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノエチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノプロピルエーテル、ペンタエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ペンタエチレングリコールモノブチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノペンチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノイソペンチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノメチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノエチルエーテル、ヘキサエチレングリコールモノプロピルエーテル、ヘキサエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ヘキサエチレングリコールモノブチルエーテル、ヘキサエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ヘキサエチレングリコールモノペンチルエーテル、ヘキサエチレングリコールモノイソペンチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(市販品として日本油脂株式会社製(商品名):ユニオックスM400、M550、M1000が挙げられる。)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルジプロピレングリコールモノイソブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノペンチルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソペンチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノイソブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノペンチルエーテル、トリプロピレングリコールモノイソペンチルエーテル、テトラプロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラプロピレングリコールモノエチルエーテル、テトラプロピレングリコールモノプロピルエーテル、テトラプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、テトラプロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラプロピレングリコールモノイソブチルエーテル、テトラプロピレングリコールモノペンチルエーテル、テトラプロピレングリコールモノイソペンチルエーテル、ペンタプロピレングリコールモノメチルエーテル、ペンタプロピレングリコールモノエチルエーテル、ペンタプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ペンタプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、ペンタプロピレングリコールモノブチルエーテル、ペンタプロピレングリコールモノイソブチルエーテル、ペンタプロピレングリコールモノペンチルエーテル、ペンタプロピレングリコールモノイソペンチルエーテル、ヘキサプロピレングリコールモノメチルエーテル、ヘキサプロピレングリコールモノエチルエーテル、ヘキサプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ヘキサプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、ヘキサプロピレングリコールモノブチルエーテルヘキサプロピレングリコールモノイソブチルエーテル、ヘキサプロピレングリコールモノペンチルエーテル、ヘキサプロピレングリコールモノイソペンチルエーテル、ポリプロピレングリコールモノブチルエーテル(市販品として日本油脂株式会社製(商品名):ユニルーブMB7、MB11、M14、MB19、MB38、MB370が挙げられる。)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノブチルエーテル(市販品として日本油脂株式会社製(商品名):ユニルーブ50MB2、50MB5、50MB11、50MB26が挙げられる。)等が挙げられる。
これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。なかでも、得られる塗膜の防汚性の点から、前記化2の式で示されるグリコールエーテルがより好ましい。
上記した1価のグリコールエーテル成分(C)の配合割合は、防汚塗料用ポリエステル樹脂の構成成分中に10モル%以上を含ませることが、得られる塗膜の自己研磨性と耐クラック性、防汚性、旧塗膜付着性、また長期塗料貯蔵安定性の点から好ましい。
この発明に用いる防汚塗料用ポリエステル樹脂は、ジカルボン酸成分(A)、3価以上の多価アルコール成分(B)及び1価のグリコールエーテル成分(C)以外に、前記ジカルボン酸成分(A)を除く1価以上のカルボン酸成分及び/又は前記1価のグリコールエーテル成分(C)以外の1価以上のアルコール成分を含んでいてもよい。
1価のカルボン酸成分としては、一般にモノカルボン酸として知られているものが挙げられ、例えば、安息香酸、ナフタレンカルボン酸、サリチル酸、4−メチル安息香酸、3−メチル安息香酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラギン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、オレイン酸、リノール酸、γ−リノレン酸、α−リノレン酸、リシノール酸が挙げられる。
前記ジカルボン酸成分(A)を除く2価のカルボン酸としては、ダイマー酸、水添ダイマー酸、テレフタル酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、並びにこれらの無水物等、3価の多価カルボン酸成分としては、トリマー酸、無水トリマー酸、トリメリット酸、ヘミメリット酸、トリメシン酸、ナフタレントリカルボン酸、アントラセントリカルボン酸、並びにこれらの無水物等が挙げられる。
4価以上の多価カルボン酸成分としては、ピロメリット酸、メロファン酸、プレーニト酸、並びにこれらの無水物等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記1価のグリコールエーテル成分(C)以外の1価のアルコール成分としてはラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等などが挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
2価以上のアルコール成分としてはモノエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコール、モノプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、ペンタプロピレングリコール、トリメチロールオクタン、ジトリメチロ−ルプロパン、ジペンタエリスリト−ル、トリペンタエリスリトール等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
この発明の防汚塗料に用いるポリエステル樹脂は、得られる塗膜の自己研磨性と耐クラック性、防汚性、旧塗膜付着性または長期塗料貯蔵安定性の点から、固形分酸価が0〜100mgKOH/gであることが好ましく、より好ましくは0〜50mgKOH/gの範囲である。
この発明の防汚塗料に用いるポリエステル樹脂は、得られる塗膜の自己研磨性と耐クラック性、防汚性、旧塗膜付着性または長期塗料貯蔵安定性の点から、数平均分子量が500〜10,000であることが好ましく、より好ましくは1,000〜5,000である。
なお、上記したものを含めて、この発明の説明に用いる数平均分子量の測定は、GPC法を用い、以下の条件で行なった。
「測定装置;日本分光株式会社製、カラム;Shodex GPC KF−806M、移動相;テトラヒドロフラン、測定温度;40℃、流速;1ml/分、検出器;RI、UV」
この発明に用いる防汚塗料用ポリエステル樹脂を製造する方法は、一般的なポリエステル樹脂の製造方法を採用することができる。
例えば、前記ジカルボン酸成分(A)に相当する無水フタル酸と、前記3価以上の多価アルコール成分(B)に相当するグリセリンと、前記1価のグリコールエーテル成分(C)に相当するジエチレングリコールモノブチルエーテル、及び必要に応じて、還流用有機溶剤、触媒を一括又は任意の順に、攪拌器、還流冷却器、温度計、滴下ロートを備えた反応器に仕込み、150〜250℃に加熱してエステル化反応させ、任意の時点で反応を終了させることにより行うことができる。
この反応は、必要に応じて、溶媒還流下で行うことができる。その際に溶媒として、C9及びC10のアルキルシクロヘキサンの混合物(丸善石油化学社製(商品名):スワクリーン150)、エチルベンゼン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、トルエン等を使用することができ、好ましくはスワクリーン150、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレンである。これらの溶媒は労働安全衛生法上特定化学物質に該当せず、環境対応の点からより好ましい。
防汚塗料は、上述したポリエステル樹脂と共に水棲付着生物の致死もしくは忌避またはこれらの両方に効力を有する防汚剤を含有する。
このような防汚剤としては、法律上使用可能であり周知な殺生物剤や忌避剤を選択的に採用することができ、例えば、亜酸化銅、銅粉、チオシアン酸第一銅、炭酸銅、塩化銅、硫酸銅などの銅化合物、硫酸亜鉛、酸化亜鉛、硫酸ニッケル、銅−ニッケル合金、ロダン銅、トリフェニルボロンピリジン塩等のトリアルキルボロン系化合物、2−メルカプトピリジン−N−オキシド銅等の有機銅化合物、2−メルカプトピリジン−N−オキシド亜鉛、ジンクエチレンビスジチオカーバメート、ビス(ジメチルジチオカルバミン酸)亜鉛、ビス(ジメチルジチオカルバメート)エチレンビス(ジチオカーバメート)二亜鉛等の有機亜鉛化合物、2,4,6−トリクロロフェニルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(2−エチル−6メチルフェニル)−2,3ジクロロマレイミド、N−(2,6−ジエチルフェニル)−2,3ジクロロマレイミド等のマレイミド化合物、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン等のイソチアゾリン系化合物、テトラクロロイソフタロニトリル等のニトリル系化合物、ベンゾチアゾ−ル系化合物、トリアジン系化合物、尿素系化合物、N−ハロアルキルチオ系化合物、テトラサイクリン系化合物、テトラクロロメチルスルフォニルピリジン等が挙げられる。
前記防汚剤の配合量は、この発明の防汚塗料の樹脂固形分100質量部に対して、1〜500質量部の範囲で含まれていることが好ましく、より好ましくは5〜300質量部の範囲とすれば、汚損の激しい海域でも十分な防汚性を得ることができ、海水浸漬後の塗膜物性が良好となる。
特に、2,4,6−トリクロロフェニルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(2−エチル−6メチルフェニル)−2,3ジクロロマレイミド、N−(2,6−ジエチルフェニル)−2,3ジクロロマレイミド等のマレイミド系化合物の配合量は、防汚塗料の樹脂固形分100質量部に対して、1〜100質量部の範囲で含まれていることが得られる塗膜の防汚性、自己研磨性などの点で好ましく、より好ましくは5〜50質量部の範囲である。
この発明の防汚塗料は、さらに必要に応じ、この発明の目的に反しない範囲で、塗膜形成成分として、ポリエステル樹脂以外の樹脂を添加成分として含有してもよい。
このような樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、有機シリルエステル樹脂、フッ素樹脂、ポリブテン樹脂、シリコーンゴム、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル−ビニルイソブチルエーテル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ゴム系樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、塩素化オレフィン樹脂、スチレン・ブタジエン共重合樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、アルキッド樹脂、クマロン樹脂、石油樹脂、トールロジン、ガムロジン、ウッドロジン、ロジン誘導体としては、水添ロジン、重合ロジン、ロジン金属塩としては、ジンクロジネート、カルシウムロジネート、カッパーロジネート、マグネシウムロジネート、その他金属化合物とロジンとの反応物などが挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
なかでも、トールロジン、ガムロジン、ウッドロジン、ロジン誘導体としては、水添ロジン、重合ロジン、ロジン金属塩としては、ジンクロジネート、カルシウムロジネート、カッパーロジネート、マグネシウムロジネート、その他金属化合物とロジンとの反応物等が、得られる塗膜の防汚性の点からより好ましい。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができるが、その含有量としては、この発明の防汚塗料の樹脂固形分100質量%中、このようなロジンまたはロジン誘導体からなるロジン系樹脂の割合が1〜99質量%の範囲であることが好ましく、より好ましくは5〜70質量%の範囲である。
この発明の防汚塗料は、さらに必要に応じて、自己研磨性促進成分としてポリビニルアルキルエーテルを含有しても良い。具体例としては、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルエチルエーテル、ポリビニルイソプロピルエーテル、ポリビニルイソブチルエーテルなどが挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。なかでも、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルエチルエーテルが好ましい。
このようなポリビニルアルキルエーテルの含有量は、この発明の防汚塗料の樹脂固形分100質量%中、ポリビニルアルキルエーテルの割合が1〜50質量%の範囲であることが好ましく、より好ましくは3〜30質量%の範囲であることである。
上述したようにこの発明の防汚塗料には、ポリエステル樹脂を主成分とし、添加成分として他の樹脂も含まれる場合があるが、それら全ての樹脂の防汚塗料(固形分)100質量%中の含有量は、5〜95質量%であることがこの発明の作用効果を確実に奏するために好ましく、より好ましくは10〜70質量%である。
この発明の防汚塗料は、さらに必要に応じて、自己研磨性促進成分としてオルガノシリル基含有(メタ)アクリル酸エステル共重合体を含有しても良い。
化3の一般式に表される有機シリルエステル基含有単量体(D)の具体例としては、トリノルマルプロピルシリル(メタ)アクリレート、トリイソプロピルシリル(メタ)アクリレート、トリノルマルブチルシリル(メタ)アクリレート、トリイソブチルシリル(メタ)アクリレート、トリセカンダリーブチルシリル(メタ)アクリレート、トリノルマルアミルシリル(メタ)アクリレート、トリノルマルヘキシルシリル(メタ)アクリレート、トリノルマルオクチルシリル(メタ)アクリレート、トリノルマルドデシルシリル(メタ)アクリレート、トリベンジルシリル(メタ)アクリレートなどがある。
また、分子内に(メタ)アクリロイルオキシ基を有する他の例として、ジイソプロピルノルマルブチルシリル(メタ)アクリレート、ノルマルオクチルジノルマルブチルシリル(メタ)アクリレート、ジイソプロピルステアリルシリル(メタ)アクリレートなども挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。なかでも、トリイソプロピルシリル(メタ)アクリレートが好ましい。
単量体(D)以外の重合性単量体(E)は、上記の単量体(D)と共重合可能な他の単量体であり、たとえば、アクリル酸およびアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ノルマルブチル、アクリル酸ターシャリーブチル、アクリル酸セカンダリーブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸2−メトキシエチル、アクリル酸2−エトキシエチルなどのアクリル酸エステル類、メタクリル酸およびメタクリル酸メチル、メタクリル酸ノルマルブチル、メタクリル酸ターシャリーブチル、メタクリル酸セカンダリーブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−メトキシエチル、メタクリル酸2−エトキシエチルなどのメタクリル酸エステル類などが挙げられる。
また、重合性単量体(E)の他の例として、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニルなどのビニルエステル類、スチレン、アクリロニトリルなども挙げられる。
この発明のオルガノシリル基含有(メタ)アクリル酸エステル共重合体において、単量体(D)とこれ以外の重合性単量体(E)の使用割合は、塗料組成物の使用目的に応じて適宜設定できるが、一般には、単量体(D)が0〜100質量%、これ以外の重合性単量体(E)が20〜80質量%となるようにするのがよい。
この発明に防汚塗料に用いるオルガノシリル基含有(メタ)アクリル酸エステル共重合体を製造する方法は、一般的なアクリル酸エステル共重合体の製造方法を採用することができる。
例えば、化3の一般式で表される有機シリルエステル基含有単量体(D)に相当するトリイソプロピルシリルアクリレートと、重合性単量体(E)に相当するメチルメタクリレート、有機溶剤、重合触媒を一括又は任意の順に、攪拌機、コンデンサー、温度計、滴下装置、窒素導入管、加熱・冷却ジャケットを備えた反応容器に仕込み、窒素気流下60〜120℃に加熱して反応させることによって製造することができる。
上記の重合触媒としては、アゾビスイソブチロニトリル、トリフェニルメチルアゾベンゼンなどのアゾ化合物、ベンゾイルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、t−ブチルペルオキシベンゾエート、t−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネートなどの過酸化物が挙げられる。
また、上記の有機溶剤としては、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレンなどの芳香族系炭化水素溶剤、C9及びC10のアルキルシクロヘキサンの混合物(丸善石油化学社製:(商品名)スワクリーン150)の非芳香族系炭化水素溶剤、イソプロパノール、n−ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸エチルなどのエステル系溶剤を使用することができる。好ましくはプロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ブチル、スワクリーン150、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレンである。
これらの溶媒は、労働安全衛生法上特定化学物質に該当せず、環境対応の点からも好ましい。これらの溶剤は、単独で用いてもよく、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
このようなオルガノシリル基含有(メタ)アクリル酸エステル共重合体の含有量は、この発明の防汚塗料の樹脂固形分100質量%中に、5〜95質量%の範囲で含んでいることが好ましい。この発明の作用効果を確実に奏するために、より好ましくは10〜90質量%である。
この発明の防汚塗料に用いるオルガノシリル基含有(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、得られる塗膜の自己研磨性と耐クラック性、防汚性の点から、数平均分子量が500〜100,000であることが好ましく、より好ましくは1,000〜20,000である。
なお、上記したものを含めて、この発明の説明に用いる数平均分子量の測定は、GPC法を用い、以下の条件で行なった。
「測定装置;日本分光株式会社製、カラム;Shodex GPC KF−806M、移動相;テトラヒドロフラン、測定温度;40℃、流速;1ml/分、検出器;RI、UV」
この発明の防汚塗料には、通常、使用が便利であるように適量の溶剤が含まれる。
そのような溶剤としては、周知の有機溶剤を選択的に使用できるが、たとえばベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレンなどの芳香族系炭化水素溶剤、C9及びC10のアルキルシクロヘキサンの混合物(丸善石油化学社製:(商品名)スワクリーン150)の非芳香族系炭化水素溶剤、イソプロパノール、n−ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸エチルなどのエステル系溶剤を使用することができる。好ましくはプロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ブチル、スワクリーン150、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレンである。これらの溶媒は、労働安全衛生法上特定化学物質に該当せず、環境対応の点からも好ましい。これらの溶剤は、単独で用いてもよく、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
この発明の防汚塗料は、さらに必要に応じて、顔料類、可塑剤、分散剤、消泡剤、溶剤、その他防汚塗料に使用される通常の添加剤等を含有してもよい。
この発明の防汚塗料を用いて塗膜を形成する対象や塗装方法としては、特に制限はなく、効果的な対象物として、水中構造物(例えば、発電施設、船舶、港湾施設、ブイ、パイプライン、橋梁、海底基地、養殖網、定置網等)等が挙げられ、それらの基材の表面に直接塗装するか、またはウォッシュプライマー、ジンクエポキシ系ショッププライマー等のプライマー類;ビニルタール系、油性サビ止め、塩化ゴム系、エポキシ系等の下塗り塗料類;塩化ゴム系、エポキシ系等の中塗り塗料類をそれぞれ塗布して単層塗膜を形成し、その上に塗装することができる。
また、プライマー及び下塗り塗料を塗布して複層塗膜を形成し、またはプライマー、下塗り塗料、中塗り塗料を順次塗装して形成した複層塗膜を基材表面に形成し、その上に直接に、または防汚塗料の古くなった塗膜の表面に対して直接に、刷毛塗り、吹付け塗り、ローラー塗り、浸漬等の塗装手段で塗布することができる。
これらの防汚塗料の塗布量は、一般的に乾燥膜厚として40〜500μmであればよく、好ましくは80〜300μmの範囲内である。
[ポリエステル樹脂(溶液)の合成例1]
攪拌器、還流冷却器、温度計、滴下ロートを備えた反応器に還流溶媒としてスワクリーン150を100部(部は質量部を示し、以下同じである。)入れると共に、表1に配合割合をモル数で示すように、無水フタル酸を1036部(7モル)、グリセリンを368部(4モル)、ジエチレングリコールモノブチルエーテルを648部(4モル)仕込み、150℃に昇温して透明な溶液を得た。次いで、触媒としてジブチル錫オキサイド2部を加え、徐々に230℃まで昇温し、230℃で3時間反応させ、固形分酸価が25以下になったところで40℃まで冷却した。そこへ希釈溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルを仕込み、固形分が75%になるように調整した数平均分子量2200のポリエステル樹脂溶液1を製造した。
なお、固形分酸価の測定は、以下のように行なった。試料10gを共栓フラスコに精密に量り採り、エタノール・トルエン混液(50:50)100mLを加えて溶解した。これに、数滴のフェノールフタレイン試液を指示薬として加え、30秒間持続する淡紅色を呈するまで0.1mol/L水酸化カリウムのエタノール溶液で滴定した。固形分酸価は、滴定に要した0.1mol/L水酸化カリウムのエタノール溶液の液量から、下記の数1の式により算出した。
[数1]
固形分酸価=a×F×5.611×100/m×NV
a:0.1mol/L水酸化カリウムのエタノール溶液の量(mL)
F:0.1mol/L水酸化カリウムのエタノール溶液の力価
m:試料の質量(g)
NV:加熱残分(%)、JIS K5601−1−2によって測定
[ポリエステル樹脂(溶液)の合成例2〜21]
ジカルボン酸成分(A)と3価以上の多価アルコール成分(B)と1価のグリコールエーテル成分(C)を表1に記載のモル数で用いて、合成例1と同様にして固形分75%のポリエステル樹脂溶液を得た。
なお、表1中の各成分の記載は、全て化合物名で示したが、一部に使用した商品名は以下のとおりである。
ポリエチレングリコールモノブチルエーテル(EO21)(日本油脂株式会社製:ユニオックスB−1000)
ポリプロピレングリコールモノブチルエーテル(PO20)(日本油脂株式会社製:ユニルーブMB−14)
ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(EO22)(日本油脂株式会社製:ユニオックスM−1000)
ポリオキシプロピレンポリオキシエチレンモノブチルエーテル(PO10、EO9)(日本油脂株式会社製:ユニルーブ50MB−11)
バイオコハク酸(バイオアンバー社製:コハク酸)
Figure 0006570572
[実施例1]
表2に示すように、上記の合成例1で得られた固形分75%のポリエステル樹脂溶液1を24部(固形分18部)、亜酸化銅を38部、タルクを10部、弁柄を3部、ベントナイト粘土の有機誘導体を1部、酸化ポリエチレンを1部、及びo−キシレン25部をサンドミルにより混合・分散させて塗料を調製した。得られた防汚塗料について、以下の各種試験に供した。
なお、表2中の各成分の記載は、全て化合物名で示したが、一部に使用した商品名は以下のとおりである。
ベントナイト粘土の有機誘導体(エレメンティス社製:ベントン52)
酸化ポリエチレン(伊藤製油社製:A−S−A DS−525、20%アルキルシクロヘキサンペースト)
ポリビニルメチルエーテル(BASF株式会社製:ルトナールM−40)
2,4,6−トリクロロフェニルマレイミド(ケイ・アイ化成株式会社製:IT354)
75%ロジン樹脂(荒川化学工業株式会社製:中国ロジンWW、溶媒にo−キシレンを用いて固形分が75%になるように調整)
[実施例2〜31及び比較例1〜3]
表2に示す配合としたこと以外は、実施例1と同様にして各防汚塗料を得た。得られた防汚塗料について、下記各種試験に供した。
Figure 0006570572
[オルガノシリル基含有(メタ)アクリル酸エステル共重合体の合成例S−1]
攪拌機、コンデンサー、温度計、滴下装置、窒素導入管、加熱・冷却ジャケットを備えた反応容器にo−キシレン492.5部を仕込み、窒素気流下で85℃の温度条件に加熱攪拌を行なった。同温度を保持しつつ滴下装置から上記反応器内に、トリイソプロピルシリルアクリレート250部、メチルメタクリレート250部、および重合開始剤の2,2’−アゾビスイソブチロニトリル5部の混合物を3時間かけて滴下した。その後、同温度で3時間攪拌を行なった後、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル2.5部を加え、更に同温度で2時間攪拌を行ない、数平均分子量が5700であり、重量平均分子量が13500で固形分が50%になるようにo−キシレンで調整した共重合体溶液S−1を得た。
[オルガノシリル基含有(メタ)アクリル酸エステル共重合体の合成例S−2]
攪拌機、コンデンサー、温度計、滴下装置、窒素導入管、加熱・冷却ジャケットを備えた反応容器にo−キシレン492.5部を仕込み、窒素気流下で85℃の温度条件に加熱攪拌を行なった。同温度を保持しつつ滴下装置から上記反応器内に、トリイソプロピルシリルアクリレート350部、メチルメタクリレート150部および重合開始剤の2,2’−アゾビスイソブチロニトリル5部の混合物を3時間かけて滴下した。その後、同温度で3時間攪拌を行なった後、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル2.5部を加え、更に同温度で2時間攪拌を行ない、数平均分子量が5500であり、重量平均分子量が14700で固形分が50%になるようにo−キシレンで調整した共重合体溶液S−2を得た。
[実施例32]
表3に示すように、上記の合成例1で得られた固形分75%のポリエステル樹脂溶液1を2.4部(固形分1.8部)、上記合成例S−1で得られた固形分50%のオルガノシリル基含有(メタ)アクリル酸エステル共重合体樹脂溶液を32.4部(固形分16.2)、亜酸化銅を36部、タルクを9部、弁柄を3部、モレキュラーシーブ4Aを1部、ベントナイト粘土の有機誘導体を1部、酸化ポリエチレンを1部、及びo−キシレン14.2部をサンドミルにより混合・分散させて塗料を調製した。得られた防汚塗料について、以下の各種試験に供した。
なお、表3中の各成分の記載は、全て化合物名で示したが、一部に使用した商品名は以下のとおりである。
ベントナイト粘土の有機誘導体(エレメンティス社製:ベントン52)
酸化ポリエチレン(伊藤製油社製:A−S−A DS−525、20%アルキルシクロヘキサンペースト)
ポリビニルメチルエーテル(BASF株式会社製:ルトナールM−40)
2,4,6−トリクロロフェニルマレイミド(ケイ・アイ化成株式会社製:IT354)
75%ロジン樹脂(荒川化学工業株式会社製:中国ロジンWW、溶媒にo−キシレンを用いて固形分が75%になるように調整)
合成ゼオライトパウダー(ユニオン昭和株式会社製:モレキュラーシーブ4A)
[実施例33〜38及び比較例4〜5]
表3に示す配合としたこと以外は、実施例32と同様にして各防汚塗料を得た。得られた防汚塗料について、下記の各種試験に供した。
Figure 0006570572
[短期貯蔵安定性]
実施例1〜38および比較例1〜5で得た各防汚塗料を、JIS K5600−2−7に準拠し、常温保管1ヶ月後の塗料状態について観察し、以下の基準により評価し、その結果を表4、表5中に示した。
○:塗料が使用に適する状態になる。
×:塗料が使用に適する状態にならない。
[長期貯蔵安定性]
実施例1〜38および比較例1〜5で得た各防汚塗料を、JIS K5600−2−7に準拠し、常温保管6ヶ月後の塗料状態について観察し、以下の基準により評価し、その結果を表4、表5中に示した。
○:塗料が使用に適する状態になる。
×:塗料が使用に適する状態にならない。
[防汚性能試験]
実施例1〜38および比較例1〜5で得た各防汚塗料を、予めエポキシ系塗料により防食塗装を施した大きさ90×300×1.2mmのブラスト処理した鋼板に、乾燥膜厚が200μmとなるようにエアースプレー塗装し、1週間乾燥して試験板を作成した。この試験板を広島県廿日市市の湾(瀬戸内海)の水深1mの海中に浸漬し、6ヶ月毎に12ヶ月間、塗膜状態を観察し、下記の基準により評価し、その結果を表4、表5中に示した。
◎:生物汚損面積が5%未満。
○:生物汚損面積が5%以上〜10%未満。
△:生物汚損面積が10%以上〜30%未満。
×:生物汚損面積が30%以上。
[耐クラック試験]
実施例1〜38および比較例1〜5で得た各防汚塗料を、予めエポキシ系塗料により防食塗装を施した大きさ90×300×1.2mmのブラスト処理した鋼板に、乾燥膜厚が200μmとなるようにエアースプレー塗装し、1週間乾燥して試験板を作成した。この試験板を広島県廿日市市の湾(瀬戸内海)の水面上に試験塗板が半分出るように浸漬し、その喫水部におけるクラックの発生の有無を6ヶ月毎に12ヶ月間、塗膜状態を観察し、下記の基準により評価し、その結果を表4、表5中に示した。
○:クラックが認めらない。
△:クラックが僅かに認められる。
×:クラックが認められる。
[耐海水性試験]
実施例1〜38および比較例1〜5で得た各防汚塗料を、予めエポキシ系塗料により防食塗装を施した大きさ90×300×1.2mmのブラスト処理した鋼板に、乾燥膜厚が200μmとなるようにエアースプレー塗装し、1週間乾燥して試験板を作成した。この試験板を25℃の海水に浸漬し、6ヶ月後に塗膜状態を観察し、下記の基準により評価し、その結果を表4、表5中に示した。
○:塗膜にクラック、フクレ、剥がれ等が認められない。
△:塗膜にクラック、フクレ、剥がれ等が僅かに認められる。
×:塗膜にクラック、フクレ、剥がれ等が認められる。
なお、上記試験中、海水には水温23℃±5℃、PH8.1±0.2、塩分濃度32±2‰の自然海水を用い、期間中は成分調整を実施する流水下でおこなった。
[旧塗膜付着試験]
実施例1〜38および比較例1〜5で得た各防汚塗料を、予めエポキシ系塗料により防食塗装を施した大きさ90×300×1.2mmのブラスト処理した鋼板に、乾燥膜厚が200μmとなるようにエアースプレー塗装し、1週間乾燥し、海水に3ヶ月間浸漬させたのちに、清水で塗膜表面を洗浄し、1週間乾燥して旧塗膜(古くなった防汚塗膜)を作製した。この旧塗膜に対して、それぞれ実施例1〜38および比較例1〜5で得た各防汚塗料を乾燥膜厚が200μmとなるようにエアースプレー塗装し、1週間乾燥して試験板を作成した。この試験板を海水に3ヶ月間浸漬し、1週間乾燥した後に以下の基準により評価し、その結果を表4、表5中に示した。
試験板の塗膜にカッターで、下地に達する縦横各6本の傷を碁盤目状に入れて4mm角のマス目を25個作製した。この25個のマス目にセロハンテープ(ニチバン(株)製 テープ幅24mm)を気泡の入らないように張りつけ、このテープの一端を手に持って急速にはがして、塗膜の付着状態を目視で調べた。
○:剥離しなかった碁盤目の数が23〜25個の場合
△:剥離しなかった碁盤目の数が18〜22個の場合
×:剥離しなかった碁盤目の数が0〜17個の場合
なお、海水には水温23℃±5℃、PH8.1±0.2、塩分濃度32±2‰の自然海水を用い、期間中は成分調整を実施する流水下で行なった。
[自己研磨性試験]
実施例1〜38および比較例1〜5で得た各防汚塗料を、予めエポキシ系塗料により防食塗装を施した大きさ70×150×1.2mmのブラスト処理した鋼板に、乾燥膜厚が200μmとなるようにエアースプレー塗装し、1週間乾燥して試験板を作成した。
この試験板を、試験槽に設置した円筒形の回転体(ドラム形ローター)の外面に上記の試験片を固定したのち、試験槽には、水温23℃±5℃、PH8.1±0.2、塩分濃度32±2‰の自然海水を入れ、ドラムの周速が13±3ノットとなるようにモーターで回転させ、試験中は、自己研磨性に影響を与えないように流水下でおこない、自己研磨性は2000時間毎に塗膜摩耗量(μm)を6000時間まで測定し、その結果を表4、表5中に示した。
Figure 0006570572
Figure 0006570572
表4及び表5の結果からも明らかなように、比較例1〜5の塗料では、塗料の貯蔵安定性、長期防汚性、耐クラック性、旧塗膜付着性のいずれかまたは全てについて、満足できる結果が得られなかった。
これに対して、実施例1〜38のジカルボン酸成分と3価以上の多価アルコール成分と1価のグリコールエーテル成分とを主な構成成分とするポリエステル樹脂を含有した防汚塗料は、長期にわたって自己研磨性と柔軟な塗膜構造を維持することができ、塗膜の脆化、クラックを生じることなく、長期にわたって良好な防汚性能を発揮し、古くなった塗膜表面には、新たに塗料を重ねて付着性に優れた塗膜を得ることができ、長期の保存状態においても良好な塗料状態を維持することができた。
特に、ポリビニルメチルエーテル、ロジン系樹脂、2,4,6−トリクロロフェニルマレイミド、オルガノシリル基含有(メタ)アクリル酸エステル共重合体を組み合わせて配合した実施例22〜38については、より優れた自己研磨性及び長期防汚性が認められた。
船舶、海洋構築物、海水導入管等の各種構造物の海中または水中に没している部分の表面に付着する微生物、藻類等の動植物の水棲付着生物による汚損防止に良好な結果を与える防汚塗料であり、さらにそのような塗料の塗膜の成分となるポリエステル樹脂に利用することができる。

Claims (10)

  1. 防汚塗料用ポリエステル樹脂及び防汚剤を含有する防汚塗料であって、
    前記防汚塗料用ポリエステル樹脂が、ジカルボン酸成分(A)と3価以上の多価アルコール成分(B)と1価のグリコールエーテル成分(C)を必須の構成成分とするポリエステル樹脂であることを特徴とする防汚塗料。
  2. 上記1価のグリコールエーテル成分(C)が、以下の化1の式で表されるグリコールエーテルである請求項1に記載の防汚塗料。
    [化1]
    1O−〔(EO)(PO)〕−H
    (式中、R1は炭素数1〜5の直鎖状または分岐鎖を有するアルキル基であり、EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基を表し、m,nはそれぞれEO,POの平均繰返し数を表す0または正の整数であって2≦m+n≦50であり、(EO)および(PO)はランダム状またはブロック状に付加される共重合成分である。)
  3. 請求項2に記載の防汚塗料において、上記化1の式で表されるグリコールエーテルに代えて、以下の化2の式に示されるグリコールエーテルを用いた防汚塗料。
    [化2]
    1O−〔(EO)(PO)〕−H
    (式中、R1は炭素数1〜4の直鎖状または分岐鎖を有するアルキル基であり、EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基を表し、m,nはそれぞれEO,POの平均繰返し数を表す0または正の整数であって2≦m+n≦40であり、(EO)および(PO)はランダム状またはブロック状に付加される共重合成分である。)
  4. 上記ジカルボン酸成分(A)が、無水フタル酸、フタル酸、イソフタル酸、1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、3,4,5,6−テトラヒドロ無水フタル酸、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸、無水コハク酸、コハク酸およびバイオコハク酸から選ばれる1種以上のジカルボン酸である請求項1〜3のいずれかに記載の防汚塗料。
  5. 上記3価以上の多価アルコール成分(B)が、グリセリン、ジグリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトールおよびトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートからなる群から選ばれる1種以上の多価アルコールである請求項1〜4のいずれかに記載の防汚塗料。
  6. 上記防汚塗料は、添加成分としてトールロジン、ガムロジン、ウッドロジン、水添ロジンおよび重合ロジンからなる群から選ばれる1種以上のロジン系樹脂を含有する防汚塗料である請求項1〜5のいずれかに記載の防汚塗料。
  7. 上記防汚塗料は、添加成分として次の化3の一般式で表される単量体(D)の1種または2種以上の重合体、および/または、上記単量体(D)の1種または2種以上と上記単量体(D)以外の重合性単量体(E)の1種または2種以上との重合体からなるオルガノシリル基含有(メタ)アクリル酸エステル共重合体を含む防汚塗料である請求項1〜6のいずれかに記載の防汚塗料。
    Figure 0006570572
  8. 上記防汚塗料は、添加成分としてポリビニルアルキルエーテルを含有する防汚塗料である請求項1〜7のいずれかに記載の防汚塗料。
  9. 上記防汚剤が、2,4,6−トリクロロフェニルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(2−エチル−6メチルフェニル)−2,3ジクロロマレイミドおよびN−(2,6−ジエチルフェニル)−2,3ジクロロマレイミドからなる群から選ばれる1種以上のマレイミド系化合物を含む防汚剤である請求項1〜8のいずれかに記載の防汚塗料。
  10. 上記防汚塗料が、アルキルシクロヘキサン、o−キシレン、m−キシレンおよびp−キシレンから選ばれる1種以上の溶媒を含有する防汚塗料である請求項1〜9のいずれかに記載の防汚塗料。
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