JP2017179080A - 脂肪族ポリエステル樹脂組成物及び該組成物からなるドレーン材 - Google Patents

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修一 原口
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Abstract

【課題】土壌の圧密強化が達成されるまでの期間、ドレーン材構造が保持されると共に、土壌の圧密強化後速やかに分解されるドレーン材に適した樹脂組成物を提供する。【解決手段】脂肪族ジオール単位と脂肪族ジカルボン酸単位を主たる繰り返し単位とする脂肪族ポリエステル(A)、オキシカルボン酸単位を主たる繰り返し単位とする脂肪族ポリエステル(B)、及び酸化カルシウムを含有する樹脂組成物。【選択図】図3

Description

本発明は脂肪族ポリエステル樹脂組成物に関する。詳しくは、プラスチックボードドレーン工法に使用されるドレーン材に適した生分解性樹脂組成物に関する。
プラスチックボードドレーン工法とは、プラスチック製のボード(ドレーン材)を用いて軟弱地盤中の水を速やかに排出して地盤の圧密強化を図る地質改良のための工法である。プラスチックボードドレーン工法に使用されるドレーン材は一般に、長手方向の全長に延びる溝が多数形成されたプレート状芯材と、水を溝内に透過させるためのシート状透水材とからなり、土壌(軟弱地盤)中に、打設機等で埋設される。プラスチックボードドレーン工法では、上記ドレーン材を埋設後、盛り土等によって地盤に荷重をかけることで、土壌中からドレーン材の溝を通して水分が排出され、土壌の圧密強化が達成される。
地中のドレーン材はその全長で土圧を受け、地盤の圧密強化が進むにつれ湾曲や、破断が生じるため、埋設されたドレーン材は、地盤の圧密強化完了後に途中で千切れることなく引き抜くことはできず、掘削機等で粉砕した後に残土として撤去するか、埋設されたまま放置されるのが一般的であった。
しかし、埋設されたドレーン材を全て残土として撤去するには、多大な労力が必要であり、ドレーン材を埋設したまま放置する場合、その後の基礎工事(杭打ち時の掘削等)において、埋設されたドレーン材が掘削機に絡みつき作業を阻害する等といった問題があった。
そのため、近年はドレーン材の原料を従来の塩化ビニルやポリオレフィン系樹脂から、生分解性樹脂に置き換える各種検討が行われている。
例えば特許文献1には、ポリ乳酸からなるドレーン材が開示されている。しかし、ポリ乳酸は低温では十分な分解速度が得られないことが知られており、土壌の圧密強化後も長期間ドレーン材の形状が保持されるという問題があった。
特許文献2には、ポリブチレンサクシネートとポリ乳酸からなるドレーン材が開示されている。
また、特許文献2には、ドレーン材の分解促進の方法として、水酸化カルシウム、酸化カルシウム等のアルカリ化合物を粉末又は水溶液とした上で水平ドレーン材表面に散布する方法が開示されており、特許文献3には圧密強化後の生分解性部材に微生物を注入する方法が開示されている。
特開2006−22561号公報 特開2002−266340号公報 特開2005−350538号公報
しかしながら、本発明者等の検討によれば、特許文献1,2に記載されたドレーン材は、土壌の圧密強化後、速やかに建設工事を始めるには、生分解性が不十分であった。また、特許文献2、3に記載されたように、分解促進剤を投入する方法は、分解促進剤と接触
した表面から急速に分解するため、圧密強化前に塗布しておくことが出来ないといった問題や、土壌の圧密強化後に分解促進剤を投入しようとしても、圧密強化後のドレーン材は土圧によって湾曲や、破断が生じている場合が多く、分解促進剤を均一に散布することが困難であることが判明した。
本発明は、上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は土壌の圧密強化が達成されるまでの期間、ドレーン材構造が保持されると共に、土壌の圧密強化後速やかに分解されるドレーン材に適した樹脂組成物を提供することにある。
本発明者等は、特定の脂肪族ジオール単位と脂肪族ジカルボン酸単位を主たる繰り返し単位とする脂肪族ポリエステル(A)、オキシカルボン酸単位を主たる繰り返し単位とする脂肪族ポリエステル(B)及び酸化カルシウムを含有する樹脂組成物をドレーン材の原料に用いることで、上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明の要旨は以下の通りである。
[1] 脂肪族ジオール単位と脂肪族ジカルボン酸単位を主たる繰り返し単位とする脂肪族ポリエステル(A)、オキシカルボン酸単位を主たる繰り返し単位とする脂肪族ポリエステル(B)、及び酸化カルシウムを含有する樹脂組成物。
[2] 脂肪族ポリエステル(A)及び脂肪族ポリエステル(B)の合計量100質量部に対し、酸化カルシウムが0.01〜10質量部含まれる[1]に記載の樹脂組成物。
[3] 脂肪族ポリエステル(A)及び脂肪族ポリエステル(B)の合計に対し、脂肪族ポリエステル(A)が10〜80質量%含まれる[1]又は[2]に記載の樹脂組成物。[4] 脂肪族ポリエステル(A)が、ポリブチレンサクシネート及び/又はポリブチレンサクシネートアジペートである[1]〜[3]の何れか1項に記載の樹脂組成物。
[5] 脂肪族ポリエステル(B)がポリ乳酸である[1]〜[4]の何れか1項に記載の樹脂組成物。
[6] 少なくとも片面に長手方向の全長に延びる溝条が形成されたプレート状芯材、および該芯材の少なくとも溝条が形成された面を覆うシート状透水材からなるドレーン材であって、プレート状芯材が、脂肪族ジオール単位と脂肪族ジカルボン酸単位を主たる繰り返し単位とする脂肪族ポリエステル(A)、オキシカルボン酸単位を主たる繰り返し単位とする脂肪族ポリエステル(B)、及び酸化カルシウムを含有する樹脂組成物からなるドレーン材。
[7] シート状透水材が脂肪族ポリエステル(A)又は脂肪族ポリエステル(B)を含む不織布である[6]に記載のドレーン材。
本発明の樹脂組成物をドレーン材原料に用いる事で、土壌の圧密強化が達成されるまでの期間、ドレーン材構造が保持されると共に、土壌の圧密強化が完了次第速やかに分解されるドレーン材を製造することが出来る。
本発明の樹脂組成物中の酸化カルシウムの含有量を調整することによって、土壌温度や作業期間に合わせて、分解速度を調整したドレーン材を得ることが出来る。
ドレーン材の一例の概略見取り図を示す。 ドレーン材の一例の概略見取り図を示す。 ドレーン材の使用方法を説明するための概略図を示す。
以下に、本発明を実施するための代表的な態様を具体的に説明するが、本発明はその要
旨を超えない限り、以下の態様に限定されるものではない。
本発明に係るポリエステル樹脂は、繰返し単位を有する重合体であるが、それぞれの繰返し単位を「構造単位」と称することがある。又、それぞれの構造単位は、その由来となる化合物名単位または分類名単位で称することがある。具体的には例えば、コハク酸に由来する繰り返し単位を「コハク酸単位」、乳酸に由来する繰り返し単位を「乳酸単位」と称することがある。同様に、ジオール化合物に由来する繰返し単位を「ジオール単位」、その中で脂肪族ジオールに由来する繰返し単位を「脂肪族ジオール単位」と称することがある。又、ジカルボン酸化合物に由来する繰返し単位を「ジカルボン酸単位」、その中で脂肪族ジカルボン酸に由来する繰返し単位を「脂肪族ジカルボン酸単位」と称することがある。又、ヒドロキシル基とカルボキシル基との両方を同一分子内に有するヒドロキシカルボン酸に由来する繰返し単位を「オキシカルボン酸単位」、脂肪族オキシカルボン酸に由来する繰返し単位を「脂肪族オキシカルボン酸単位」と称することがある。
本発明において、「主たる繰り返し単位」とは、樹脂における全構造単位中、対象となる構造単位を50モル%を超えて含むことを意味する。対象とする構造単位の含有量は、好ましくは60モル%以上、より好ましくは70モル%以上、さらに好ましくは80モル%以上、特に好ましくは90モル%以上である。
<脂肪族ジオール単位と脂肪族ジカルボン酸単位を主たる繰り返し単位とする脂肪族ポリエステル(A)>
脂肪族ジオール単位と脂肪族ジカルボン酸単位を主たる繰り返し単位とする脂肪族ポリエステル(A)(以下、脂肪族ポリエステル(A)と称することがある)は、下記式(1)で表される脂肪族ジオール単位および下記式(2)で表される脂肪族ジカルボン酸単位を含んでなる脂肪族ポリエステル樹脂である。
−O−R11−O− (1)
[式(1)中、R11は、鎖中に酸素原子を有していてもよい2価の鎖状脂肪族炭化水素基を示し、共重合されている場合には1種に限定されない。]
−OC−R21−CO− (2)
[式(2)中、R21は、直接結合を示すか、2価の鎖状脂肪族炭化水素基を示し、共重合されている場合には1種に限定されない。]
式(1)のジオール単位を与える脂肪族ジオールとしては、特に限定されないが、成形性や機械強度の観点から、炭素数2〜10の脂肪族ジオールが好ましく、炭素数4〜6の脂肪族ジオールが特に好ましい。具体的には、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等が挙げられ、中でも1,4−ブタンジオールが特に好ましい。上記脂肪族ジオールは、1種を単独で用いても、2種以上を任意の比率および組合せで用いてもよい。
式(2)の脂肪族ジカルボン酸単位を与えるジカルボン酸成分としては、特に限定されないが、炭素数2〜40の脂肪族ジカルボン酸が好ましく、炭素数4〜10の脂肪族ジカルボン酸が特に好ましい。具体的には、例えば、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等が挙げられる。中でもコハク酸、アジピン酸、セバシン酸が好ましく、コハク酸とアジピン酸がより好ましく、コハク酸が特に好ましい。上記脂肪族ジ
カルボン酸は、1種を単独で用いても、2種以上を任意の比率および組合せで用いてもよい。
さらに、本発明におけるポリエステル樹脂(A)は、脂肪族オキシカルボン酸単位を有していてもよい。脂肪族オキシカルボン酸単位を与える脂肪族オキシカルボン酸化合物の具体例としては、乳酸、グリコール酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、2−ヒドロキシカプロン酸、6−ヒドロキシカプロン酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、2−ヒドロキシイソカプロン酸等、これらの炭素数1〜4のアルキルエステル若しくは分子内エステルや、オキシカルボン酸のエステルが挙げられる。また、カプロラクトン等のラクトン類を原料とすることで脂肪族オキシカルボン酸単位としてもよい。これらに光学異性体が存在する場合には、D体、L体またはラセミ体のいずれでもよい。これらの中で特に好ましいものは、乳酸またはグリコール酸である。これら脂肪族オキシカルボン酸は単独でも、2種以上の混合物としても使用することもできる。
上記脂肪族オキシカルボン酸単位の量は、成形性の観点からポリエステル樹脂(A)を構成する全繰り返し単位中、通常20モル%未満、好ましくは10モル%以下、特に好ましくは5モル%以下である。
本発明におけるポリエステル樹脂(A)は、芳香族ジカルボン酸化合物単位を有していてもよい。芳香族ジカルボン酸化合物としては、芳香族環が2以下であることが好ましく、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる、中でも、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸が好ましく、テレフタル酸が特に好ましい。
上記芳香族ジカルボン酸化合物単位の含有量は、生分解性の観点からポリエステル樹脂(A)を構成する全ジカルボン酸単位中、芳香族ジカルボン酸単位が通常50モル%未満、好ましくは48モル%以下、特に好ましくは30モル%以下、更に好ましくは10モル以下である。
脂肪族ジオールと脂肪族ジカルボン酸を主たる繰り返し単位とする脂肪族ポリエステルの具体例としては、1,4−ブタンジオールとコハク酸からなるポリブチレンサクシネート;1,4−ブタンジオール、アジピン酸、コハク酸からなるポリブチレンサクシネートアジペート;1,4ブタンジオール、アジピン酸、テレフタル酸からなるポリブチレンアジペートテレフタレート等が挙げられる。中でも土壌中での生分解性の観点からポリブチレンサクシネート及びポリブチレンサクシネートアジペートが好ましく用いられる。
脂肪族ジカルボン酸がコハク酸である場合、コハク酸由来の構造単位量を所定範囲内とすることで、本発明のドレーン材が土壌に埋設され、土壌改良が終わった後、速やかに生分解され土壌に還元される傾向にある。
全脂肪族ジカルボン酸単位中のコハク酸由来の構造単位の割合は、通常50〜100モル%、好ましくは80〜100モル%、より好ましくは90〜100モル%である。
また、脂肪族ジカルボン酸がコハク酸とアジピン酸である場合、コハク酸由来とアジピン酸由来の構造単位量を所定範囲内とすることで、通常の条件における適度な生分解性が得られる傾向にある。全脂肪族ジカルボン酸単位中のコハク酸由来の構造単位の割合は、通常50〜95モル%、好ましくは60〜93モル%、より好ましくは70〜90モル%であり、全脂肪族ジカルボン酸単位中のアジピン酸由来の構造単位の割合は、通常5〜50モル%、好ましくは7〜40モル%、より好ましくは10〜30モル%である。
脂肪族ポリエステル(A)は、公知の方法(特開2012−144744号公報、特開2010−195989号公報、特開2009−173884号公報等に記載の方法)で
製造することができる。
例えば、上記の脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオールとのエステル化反応および/またはエステル交換反応を行った後、減圧下での重縮合反応を行うといった溶融重合の一般的な方法や、有機溶媒を用いた公知の溶液加熱脱水縮合方法によっても製造することができる。経済性や製造工程の簡略性の観点から、無溶媒下で行う溶融重合で製造する方法が好ましい。
脂肪族ポリエステル(A)として使用可能な製品(市販品)としては、三菱化学製ポリブチレンサクシネート系樹脂「GS Pla」(登録商標)(ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペート等)、昭和電工社製ポリブチレンサクシネート樹脂「ビオノーレ」(登録商標)、Shandong Fuwin New Material社製ポリブチレンサクシネート樹脂、BASF社製ポリブチレンアジペートテレフタレート系樹脂「エコフレックス」(登録商標)等が挙げられる。
脂肪族ポリエステル(A)は、以下の物性をもつものが好ましい。
質量平均分子量は、下限が好ましくは10,000以上、より好ましくは20,000以上、さらに好ましくは50,000以上であり、上限が好ましくは1,000,000以下、より好ましくは500,000以下、さらに好ましくは400,000以下である。質量平均分子量を上記範囲とすることにより、成形性と機械強度の点において有利である。なお、本明細書において、質量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、ポリスチレンを標準物質として測定した値である。
メルトフローレート(MFR)は、190℃、2.16kgで測定した場合、下限が通常0.1g/10分以上、好ましくは0.5g/10分以上、より好ましくは1g/10分以上であり、上限が通常1000g/10分以下、好ましくは500g/10分以下、より好ましくは100g/10分以下、更に好ましくは50g/10分以下である。脂肪族ポリエステルのメルトフローレートを上記範囲とすることにより、成形性と機械強度が良好となる。
融点は、下限が好ましくは70℃以上、より好ましくは75℃以上であり、上限が好ましくは250℃以下、より好ましくは200℃以下、特に好ましくは150℃以下である。融点が複数存在する場合には、少なくとも1つの融点が上記範囲内にあることが好ましい。
固有粘度(IV)は、通常0.6以上、好ましくは0.8以上、より好ましくは1.0以上であり、上限が通常1.8以下、好ましくは1.6以下、より好ましくは1.4以下である。固有粘度が小さすぎると、成形品の機械物性が低下する可能性があり、また固有粘度が大きすぎると、成形加工時に溶融粘度が高くなりすぎ、押出機負荷が上がるため生産性が落ちる可能性がある。なお、本明細書において、固有粘度(IV)は、フェノール/テトラクロロエタン(質量比1/1)の混合溶媒を使用し、30℃において測定した値に基づくものである。
<オキシカルボン酸単位を主たる繰り返し単位とする脂肪族ポリエステル(B)>
オキシカルボン酸を主たる繰り返し単位とする脂肪族ポリエステル(B)(以下、脂肪族ポリエステル(B)と称することがある)は、脂肪族オキシカルボン酸単位を含んでなる脂肪族ポリエステルである。
脂肪族オキシカルボン酸単位を与える脂肪族オキシカルボン酸の具体例としては、例えば、乳酸、グリコール酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシカプロン酸、6−ヒドロキシカプロン酸、2−ヒドロキシ−3
,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、2−ヒドロキシイソカプロン酸、3−ヒドロキシ吉草酸、リンゴ酸、クエン酸等、またはこれらの低級アルキルエステル若しくは分子内エステルが挙げられる。また、ε−カプロラクトン等のラクトン化合物も本発明において脂肪族オキシカルボン酸に包含される。これらに光学異性体が存在する場合には、D体、L体またはラセミ体の何れでもよく、形態としては固体、液体または水溶液であってもよい。これらの中で、乳酸、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、6−ヒドロキシカプロン酸、3−ヒドロキシ吉草酸が好ましい。これら脂肪族オキシカルボン酸は、1種を単独で用いても、2種以上を任意の比率および組合せで用いてもよい。
脂肪族ポリエステル(B)の具体例としては、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ3−ヒドロキシブチレート、ポリ4−ヒドロキシブチレート、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシバレエート)、ポリカプロラクトンなどが挙げられる。これらの中でポリ乳酸が特に好ましい。
ポリ乳酸樹脂に含まれる乳酸の構成としてはモル比として、D−乳酸:L−乳酸=100:0〜85:15、または0:100〜15:85であることが好ましい。また、D−乳酸とL−乳酸との構成割合が異なった他のポリ乳酸をブレンドすることも可能である。D−乳酸のみ、または、L−乳酸のみを構造単位とするポリ乳酸樹脂は結晶性樹脂となり、融点が高く、耐熱性、機械的物性に優れる傾向にある。
さらには、ポリ乳酸樹脂は、前述のポリ乳酸と、他のヒドロキシカルボン酸単位との共重合体であってもよく、また少量の鎖延長剤残基を含んでいてもよい。他のヒドロキシカルボン酸単位としては、乳酸の光学異性体(L−乳酸に対してはD−乳酸、D−乳酸に対してはL−乳酸)、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、2−メチル乳酸、2−ヒドロキシカプロン酸等の2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸類、およびカプロラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン等のラクトン類が挙げられる。このような他のヒドロキシカルボン酸単位は、ポリ乳酸樹脂中15モル%未満で使用するのがよい。
ポリ乳酸樹脂は、縮合重合法、開環重合法等の公知の方法(特開平9−151244号公報、特開平8−12750号公報、国際公開第00/078839号等に記載の方法)で製造することができる。例えば、縮合重合法では、L−乳酸またはD−乳酸、あるいはこれらの混合物等を直接脱水縮合重合して任意の組成、結晶性を有するポリ乳酸樹脂を得ることができる。また、開環重合法(ラクチド法)では、乳酸の環状2量体であるラクチドを、必要に応じて重合調節剤等を用いながら、適当な触媒を使用してポリ乳酸樹脂を得ることができる。なお、ラクチドには、L−乳酸の2量体であるL−ラクチド、D−乳酸の2量体であるD−ラクチド、D−乳酸およびL−乳酸の2量体であるDL−ラクチドがあり、これらを必要に応じて混合し、重合することによって任意の組成、結晶性を有するポリ乳酸樹脂を得ることができる。
脂肪族ポリエステル(B)として使用可能な製品(市販品)としては、ネイチャーワークス社製ポリ乳酸樹脂「Ingeo」(登録商標)などが挙げられる。
本発明において使用され得る脂肪族ポリエステル(B)の質量平均分子量は、下限が好ましくは60,000以上、より好ましくは80,000以上、特に好ましくは100,000以上であり、上限が好ましくは700,000以下、より好ましくは400,000以下、特に好ましくは300,000以下である。質量平均分子量が60,000より小さいと機械物性や耐熱性等の実用物性が劣る傾向があり、また700,000より大き
いと溶融粘度が高すぎて成形加工性に劣る傾向がある。
<酸化カルシウム>
本発明で用いる酸化カルシウムは公知の形態であれば特に限定されない。例えば酸化カルシウムを主成分とする工業用生石灰(JIS R9001)の粉末を用いてもよい。
本発明の樹脂組成物においては、樹脂中に酸化カルシウムが均一に分散していることが、本発明の効果を得る上で重要であり、溶融混練によって、酸化カルシウムが樹脂中に均一に分散している状態が好ましい。
<ポリエステル樹脂組成物>
本発明のポリエステル樹脂組成物中には、脂肪族ポリエステル(A)、脂肪族ポリエステル(B)及び酸化カルシウムが含まれている必要がある。
本発明の樹脂組成物中の酸化カルシウムの含有量は限定されないが、脂肪族ポリエステル(A)及び脂肪族ポリエステル(B)の合計量100質量部に対し、通常0.01質量部以上10質量部、ドレーン材とする際の成形性及び分解速度の観点から、0.1質量部以上が好ましく、0.3質量部以上がより好ましい。一方、上限は8質量部以下が好ましく、6質量部以下がより好ましく、4質量部以下が更に好ましい。
樹脂組成物中の酸化カルシウムの含有量が少なすぎると、分解速度が十分に得られない場合があり、樹脂組成物中の酸化カルシウムの含有量が多すぎると加熱時にMFRが低下し、成形性が不十分となる場合がある。
本発明の樹脂組成物を原料に用いることで、機械強度及び分解性に優れたドレーン材を製造することが出来る理由は明らかでないが、以下の様に推測する。
分解促進剤として、アルカリ化合物や各種微生物が知られているが、微生物は溶融混練時の熱により死滅し、水酸化カルシウムのようなアルカリ化合物は溶融混練時に脂肪族ポリエステル樹脂を分解してしまうため、樹脂組成物中に添加することが困難であった。
本発明で規定する酸化カルシウムは多数の分解促進剤の中でも熱安定性が高いことから、溶融混練時の脂肪族ポリエステル樹脂の分解作用が少なく、粘度を保持したまま樹脂組成物を製造することが出来ると考えられる。
また、ドレーン材として使用する際は、樹脂組成物中の酸化カルシウムと水分が接触することで、水酸化カルシウムがドレーン材内部で生成され、優れた分解速度を有したと考えられる。
本発明の樹脂組成物は脂肪族ポリエステル(A)及び脂肪族ポリエステル(B)の合計に対し、脂肪族ポリエステル(A)が通常10質量%以上、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上であり、一方上限は通常80質量%以下、好ましくは60質量%以下、より好ましくは40質量%以下である。
樹脂組成物中の脂肪族ポリエステル(A)の含有量が上記範囲であると、得られる樹脂組成物の機械物性が、ドレーン材原料に適した範囲となる傾向にある。
本発明の樹脂組成物は脂肪族ポリエステル(A)及び脂肪族ポリエステル(B)の合計に対し、脂肪族ポリエステル(B)が通常20質量%以上、好ましくは40質量%以上、より好ましくは60質量%以上であり、一方上限は通常90質量%以下、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下である。
樹脂組成物中の脂肪族ポリエステル(B)の含有量が上記範囲であると、得られる樹脂組成物の機械物性が、ドレーン材原料に適した範囲となる傾向にある。
<その他の成分>
本発明のポリエステル樹脂組成物には、スリップ剤、フィラー(充填剤)、可塑剤、帯電防止剤、澱粉、耐光安定剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、末端封止剤等の添加剤及びその他の配合成分を含有させることができる。これら添加剤及びその他の配合成分は一種を単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。樹脂組成物の性質を損なわずにこれら添加剤の性能を発揮させるためには、本発明のポリエステル樹脂組成物に対し、これら添加剤及びその他の配合成分の合計量は通常0.01質量%以上100質量%以下であり、好ましくは0.05〜40質量%、0.1〜20質量%含有するように配合することがより好ましい。これら添加剤及びその他の配合成分の添加方法は、公知の方法であれば特に限定されない。
<ポリエステル樹脂組成物の製造方法>
本発明に係る樹脂組成物の製造方法としては、公知の手法を適用することができる。例えば、脂肪族ポリエステル(A)のペレットと、脂肪族ポリエステル(B)のペレット及び酸化カルシウムをドライブレンドし、原料チップを同一の押出機で溶融混合する方法、各々別々の押出機で溶融させた後に混合する方法等が挙げられる。押出機としては、単軸又は2軸押出機が利用できる。又、脂肪族ポリエステル(A)と脂肪族ポリエステル(B)とを混合して加熱溶融させたところに、酸化カルシウムを添加して配合することもできる。この際、酸化カルシウムを均一に分散させる目的で、ブレンド用オイル等を使用することもできる。一方、脂肪族ポリエステル(A)と脂肪族ポリエステル(B)と、酸化カルシウムを直接成形機に供給して、樹脂組成物を調製すると同時に、そのままフィルム等の成形体を得ることも可能である。
本発明においては、樹脂組成物中に均一に酸化カルシウムが分散していることが好ましく、脂肪族ポリエステル(A)のペレットと、脂肪族ポリエステル(B)のペレット及び酸化カルシウムをドライブレンドし、原料チップを同一の押出機で溶融混合する方法が好ましい。
混練温度は公知の範囲であれば特に限定されないが、下限が通常90℃以上、好ましくは120℃以上、より好ましくは130℃以上であり、上限が通常220℃以下、好ましくは210℃以下、より好ましくは200℃以下である。混練温度が低すぎると、溶融粘度が高くなり、混練が困難となる恐れがある。一方、混練温度が高すぎると、樹脂の熱分解によって、組成物の溶融粘度が低くなり、ドレーン材への成形が困難となる恐れがある。
<ドレーン材>
本発明のドレーン材は図1や図2に示すように、少なくとも片面に長手方向の全長に延びる溝条が形成されたプレート状芯材、および該芯材の少なくとも溝条が形成された面を覆うシート状透水材からなり、プレート状芯材が、前記した本発明の樹脂組成物からなる。
本発明のドレーン材の構成は図1や図2に示すように、プレート状芯材は両面に長手方向の全長に伸びる溝条が形成されている。
本発明のドレーン材の形態は特に制限されず、図1に示す様に上方に開口する溝(芯体)および下方に開口する溝(芯体)が上下一対となって2つの溝を構成し、そのような一対の溝がドレーン材の幅方向に連続して形成された形態であってもよいし、上方に開口する溝と下方に開口する溝とが交互にドレーン材の幅方向に形成された形態であってもよく、図2に示すような凹凸構造を交互に有しており、溝が斜めに接続されている形態であってもよい。
溝(芯体)の幅、プレート状芯材の長手方向に対する溝(水通路)の面積、および各溝間の境界壁の厚みは、ドレーン材が所定の機械的強度と排水機能とを確保できれば特に制
限されないが、通常、溝の幅は2cm〜0.3cm、溝(水通路)の断面積は5〜50mmであり、各溝の境界壁の厚みは0.5mm〜2mmである。
プレート状芯材の製造方法としては、公知の方法であれば特に限定されないが、埋設深さに応じて長さが調整できる押出成型法が好ましく、例えば、樹脂組成物を押出機に供給し、波型のような異型の口金から押出す方法、および所定の樹脂を押出機に供給し、口金(Tダイ)から溶融状のシートを押出した後、シートが冷却されて固化しない内に、シートを成形ローラによって挟圧する方法が挙げられる。
本発明で使用する透水材は水を透過させる機能を有する限り、その形態は特に制限されない。透水材としては例えば、織物、編物、不織布、スポンジ、ゲル、多孔質シート等が挙げられ、機械強度と透水性の観点から不織布が好ましく用いられる。
透水材の原料は特に限定されないが、プレート状芯材と同様に生分解性を有する樹脂が好ましく用いられる。
生分解性樹脂としては、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペート等のジオール単位とジカルボン酸単位を主たる繰り返し単位とする脂肪族ポリエステル樹脂;ポリ乳酸、ポリカプロラクタム等のオキシカルボン酸単位を主たる繰り返し単位とする脂肪族ポリエステル樹脂;ポリブチレンサクシネートテレフタレート、ポリブチレンアジペートテレフタレート等の脂肪族・芳香族ポリエステルが挙げられ、分解速度と機械物性の観点からジオール単位とジカルボン酸単位を主たる繰り返し単位とする脂肪族ポリエステル樹脂又はオキシカルボン酸単位を主たる繰り返し単位とする脂肪族ポリエステル樹脂が好ましく、機械物性の観点からオキシカルボン酸単位からなる脂肪族ポリエステル樹脂がより好ましく、ポリ乳酸が特に好ましい。また、生分解性樹脂は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を任意の組み合わせ、および比率で併用してもよい。
透水材は従来から公知の方法によって製造することができる。例えば、不織布を形成する場合は、通常のサーマルボンディング法のほかニードルパンチにより繊維を交絡させるニードルパンチ法を採用してよい。また、構成繊維の交点をバインダー樹脂で固めても、上記複数の手法を組み合わせてもよい。この場合のバインダー樹脂としては、ポリ乳酸系重合体やポリビニルアルコール、デンプンなどの多糖類など、生分解性を有するものを用いるとよい。
透水材(不織布等)は、袋状にした上で芯材を包んでもよく、熱ロール、接着剤等の公知の貼着手段で透水材と芯材を接着してもよい。
本発明のドレーン材は軟弱地盤の圧密強化(盛土内に浸透する水の排出)を目的として使用することができる。その使用方法は従来から公知のドレーン材と同様であり、例えば、図3に示すように土壌面に対して水平6又は垂直7に埋設して使用することができる。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。なお、以下の実施例は本発明を詳細に説明するために示すものであり、本発明はその趣旨に反しない限り以下の実施例に限定されるものではない。
[評価方法]
<樹脂シートの引張弾性率試験>
樹脂組成物をTダイ(1.0mmt 200mm幅 コートハンガー)を付属したサーモプラスティックス工業株式会社製押出機(TPM−20S,L/D=28)によって厚さ350μm又は360μmのシートに成形し、得られたシートから60×45mmのシー
トを打ち抜き、試験片とした。
上記試験片をJIS K7127に沿って引張弾性率の測定を行った。
<樹脂組成物の流動性評価>
樹脂組成物の溶融時の流動性(メルトフローレート、MFR)をJIS K7210に準拠して190℃、2.16kg荷重の条件で測定した。
<成形性評価>
上記流動性評価結果から、MFRが10g/10minを超える樹脂組成物を×、MFRが10g/10min以下の樹脂組成物を○とした。一般にMFRが10g/10minを超える樹脂組成物は押出成形によって、肉厚の成形体を製造することは困難となる。
<水中分解性評価>
上記試験片を脱イオン水50.0gが入ったガラス瓶に入れ、フタをした後、23℃の恒温室に静置した。その後、一週間おきに試験片をガラス瓶から取り出し、23℃ 50%RHの恒温室にて一晩乾燥させた後に、試験片を中心に直径35mmの円形の穴の開いた治具にて固定し、開いた円の中心を先端が直径10mmの半球状になった棒にて突き刺し、試験片が破れ、穴があくまでの突き刺し強度(MPa)の測定を行った。
<分解性評価>
上記水中分解性評価結果から、3週間後の強度保持率が80%未満の材料を○、3週間後の強度保持率が80%以上の材料を×とした。
[原料]
<樹脂>
PBS:三菱化学社製 ポリブチレンサクシネート GSPla FZ91PN、MFR:5g/10分、(2.16kgf、190℃)
PLA:NatureWorks社製 ポリ乳酸 Ingeo4060D、MFR:6g/10分(2.16kgf、190℃)
(2)添加剤
酸化カルシウム:近藤石灰社製 粉末生石灰
水酸化カルシウム:近藤石灰社製 超特号消石灰
<樹脂組成物の製造>
[製造例1〜3]
樹脂および添加剤を表1に示す割合で池貝社製2軸押出機(PCM30,L/D=30)にて溶融混練し、該2軸押出機の出口からストランド状に押し出し、水で冷却固化させた後、回転式カッターでペレット化した。得られたペレットは、窒素流通下70℃にて6時間乾燥を行い、樹脂組成物を得た。なお、混練時の設定温度は190℃、スクリュー回転数は300rpmとした。
得られた樹脂組成物のMFRを測定し表2に示す。
Figure 2017179080
[実施例1、比較例2]
表2に示す樹脂を成形し、厚さ360μmのシートを成形した。その後、引張弾性率評価及び加水分解試験を行った。その結果を表2に示す。
[比較例1]
製造例2で得られた樹脂2を実施例1と同様の方法で厚さ350μmのシートを成形した。その後、引張弾性率評価及び加水分解試験を行った。その結果を表2に示す。
Figure 2017179080
実施例1、比較例2の結果から、本発明の樹脂組成物は酸化カルシウムが含まれない樹脂組成物に比べて、優れた分解性を有することがわかる。
また、比較例1の結果から、水酸化カルシウムを含む樹脂組成物は分解性は優れるものの、MFRが高く、ドレーン材の原料として適していないことが明らかになった。
1 透水材
2 芯材
3 溝(水通路)
4 ドレーン材
5 盛土(荷重)
6 水平ドレーン材(排水路)
7 垂直ドレーン材
8 改良土壌

Claims (7)

  1. 脂肪族ジオール単位と脂肪族ジカルボン酸単位を主たる繰り返し単位とする脂肪族ポリエステル(A)、オキシカルボン酸単位を主たる繰り返し単位とする脂肪族ポリエステル(B)、及び酸化カルシウムを含有する樹脂組成物。
  2. 脂肪族ポリエステル(A)及び脂肪族ポリエステル(B)の合計量100質量部に対し、酸化カルシウムが0.01〜10質量部含まれる請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 脂肪族ポリエステル(A)及び脂肪族ポリエステル(B)の合計に対し、脂肪族ポリエステル(A)が10〜80質量%含まれる請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 脂肪族ポリエステル(A)が、ポリブチレンサクシネート及び/又はポリブチレンサクシネートアジペートである請求項1〜3の何れか1項に記載の樹脂組成物。
  5. 脂肪族ポリエステル(B)がポリ乳酸である請求項1〜4の何れか1項に記載の樹脂組成物。
  6. 少なくとも片面に長手方向の全長に延びる溝条が形成されたプレート状芯材、および該芯材の少なくとも溝条が形成された面を覆うシート状透水材からなるドレーン材であって、プレート状芯材が、脂肪族ジオール単位と脂肪族ジカルボン酸単位を主たる繰り返し単位とする脂肪族ポリエステル(A)、オキシカルボン酸単位を主たる繰り返し単位とする脂肪族ポリエステル(B)、及び酸化カルシウムを含有する樹脂組成物からなるドレーン材。
  7. シート状透水材が脂肪族ポリエステル(A)又は脂肪族ポリエステル(B)を含む不織布である請求項6に記載のドレーン材。
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