JP2017178930A - 洗浄剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 経時安定性、洗浄力、洗浄時の使用感、使用後の保湿効果すべてにおいて優れる洗浄剤組成物の提供。【解決手段】次の成分(a)〜(g);(a)25℃で液状の油(b)1分子あたりのポリオキシエチレン鎖が7モル以下のポリオキシエチレングリセリル脂肪酸エステル(c)1分子あたりのポリオキシエチレン鎖が8モル以上のポリオキシエチレングリセリル脂肪酸エステル(d)ジグリセリンと、炭素数8〜20の飽和、不飽和もしくは直鎖、分岐いずれの脂肪酸との、ジ、トリ又はテトラエステル化物であるジグリセリン骨格を有する油剤(e)IOB4.0以上の3価以上の多価アルコール(f)水(g)25℃で固体状又はペースト状の油を含有し、成分(a)、成分(e)の含有質量割合(a)/(f)が、0.3〜1.0の範囲である洗浄剤組成物。【選択図】 なし

Description

本発明は、洗浄剤組成物に関し、具体的には、25℃で液状の油、特定のポリオキシエチレン(以下、POEと略す)グリセリル脂肪酸エステル、ジグリセリンと炭素数8〜20の飽和、不飽和もしくは直鎖、分岐いずれの脂肪酸とのジ、トリ又はテトラエステル化物、IOB4.0以上の3価以上の多価アルコール、水、25℃で固体状又はペースト状の油を含有する洗浄剤組成物であって、洗浄力に優れつつ洗浄時の使用感が良好で、使用後の保湿効果に優れる特徴を有するものである。
近年では消費者ニーズが変化し、メイクアップ料の高機能化が盛んに行われている。メイクアップ料の高機能化とは、例えば樹脂を含有し崩れにくいファンデーションや、ウォータープルーフタイプのマスカラなどであり、これらのアイテムは洗浄力の低いクレンジング化粧料では落としにくい。従って、これらのメイクアップ料を落とすための洗浄料の高機能化が求められており、様々なタイプのクレンジング化粧料(以下、クレンジング化粧料を単に、「クレンジング」と略す場合がある)が開発されている。
その中でも液状油を主体としたクレンジングオイルは、メイクアップ化粧料に対し相溶性に優れ、化粧料とのなじみに優れる反面、洗い流し性が悪く、化粧料が十分に落としきれない場合や洗浄したにも関わらず肌が油っぽくなってしまうという欠点、さらには、含有する成分によっては分離、沈殿が見られるなど経時安定性の点で問題となる場合があった。これまで、経時安定性を改善する試みや洗い流し性を改善する試みがなされているが、メイクアップ化粧料のクレンジング効果が不十分である等、使用感を十分満足するものではなかった。
一方、洗い流しという面から、水性クレンジングが優れる。これは製剤中の半量以上の水に親水性界面活性剤や多価アルコールを溶解させたもので、油性成分を実質的にほとんど含まないものである。これは洗い流し後の肌がしっとりと感じ、潤ったような感覚が得られる反面、機能としてのメイク馴染みに優れず、ハードなメイクを落とすためには適さないと考えられていた。
この両者を兼ね備えた技術に、両親媒性構造(両連続構造という場合がある)のバイコンティニュアス型クレンジング(以下、バイコン型クレンジングと略す)がある。バイコン型クレンジングは濡れた手や顔でも使用でき、ウォータープルーフタイプのマスカラなどの洗浄性にも優れていることが知られている。(特許文献1)
一般に、バイコン型クレンジングは、高HLBと低HLBの異なる2種以上の界面活性剤の組み合わせによって形成するもの(例えば、特許文献1、2参照)が知られていた。含有する油系成分に関しても、炭化水素油と、エステル油及び/又はエーテル油を組み合わせるものやシリコーン油や揮発性炭化水素油を組み合わせるもの(例えば、特許文献3参照)などがある。
特開2013−32348号公報 特開2014−152108号公報 特許第4274491号公報
しかしながら、特許文献1、2の技術では、十分にメイクと馴染ませてから洗い流すと、洗い流した後の肌の保湿感に優れず、さっぱりとした印象や脱脂感を与えるものであった。これらを解決するために分子量の大きな油やペースト状や固形状の油性成分を含有させた場合、経時安定性が著しく悪化するという課題があった。
また特許文献3の技術では、シリコーン油分と揮発性炭化水素油分を用いることで、汚れ落ちに対して、さっぱりする使用感とすることはできるが、、クレンジング料使用による肌のしっとり感が得られにくいなども課題であった。
かかる実情に鑑み、本発明者は、洗浄剤組成物の汚れ落ちと洗い流し後の良好な肌感触の両方に優れるためには、油と水を含有させた洗浄剤組成物とし、これに特定の界面活性剤を用いることが必要と考え、種々の界面活性剤に着目した。そして鋭意検討した結果、ポリオキシエチレンを有するグリセリン脂肪酸エステルを用いることが好ましく、さらには、POEの長さが異なるものを組合せることで、洗浄性だけでなく、製剤の安定性にも特に優れることを見出した。また、従来、洗浄剤成分として、油性成分は、25℃で液状の油が用いられているが、化粧料等に用いる各種成分等の洗浄性をさらに高めるため新たな成分を検討した結果、25℃で固体状又はペースト状の油も含有させることにより、洗浄性のみならず、保湿効果等にも優れることを見出した。25℃で固体状又はペースト状の油を含有した場合でも、製剤の安定性を向上させるための成分を検討した結果、特定のジグリセリン骨格を有する油剤を含有し、これに加えさらにIOB4.0以上の3価以上の多価アルコールも含有することで、洗浄力、洗浄時の使用感、使用後の保湿効果のすべてにおいて優れる洗浄剤組成物を完成させるに至った。
すなわち本発明は、
(a)25℃で液状の油
(b)1分子あたりのポリオキシエチレン鎖が7モル以下のポリオキシエチレングリセリル脂肪酸エステル
(c)1分子あたりのポリオキシエチレン鎖が8モル以上のポリオキシエチレングリセリル脂肪酸エステル
(d)ジグリセリンと、炭素数8〜20の飽和、不飽和もしくは直鎖、分岐いずれの脂肪酸との、ジ、トリ又はテトラエステル化物であるジグリセリン骨格を有する油剤
(e)IOB4.0以上の3価以上の多価アルコール
(f)水
(g)25℃で固体状又はペースト状の油
を含有し、成分(a)、成分(f)の含有質量割合(a)/(f)が、0.3〜1.0の範囲である洗浄剤組成物を提供するものである。
前記成分(d)と成分(g)の含有質量比(d)/(g)が、1.0〜30.0の範囲である洗浄剤組成物を提供するものである。
前記成分(e)が、グリセリン、ソルビトール、キシリトール、スクロースから選ばれる少なくとも一種である洗浄剤組成物を提供するものである。
前記成分(g)が、オレイン酸フィトステリル、シアバター又はカカオバターから選ばれる少なくとも一種である洗浄剤組成物を提供するものである。
バイコンティニュアスマイクロエマルション構造である洗浄剤組成物を提供するものである。
洗浄剤組成物を10倍に水で希釈した液の透過率が80%以上である洗浄剤組成物を提供するものである。
本発明によれば、メイク汚れの落ちの良さを持ちつつも、洗い流し後につっぱり感やベタつきを感じることなく、しっとりとした肌感触を感じることができ、経時安定性に優れる洗浄剤組成物を提供することができる。
以下、本発明について特にその好ましい形態を中心に具体的に説明する。なお、本明細書において、「〜」はその前後の数値を含む範囲を意味するものとする。
本発明で用いる(a)25℃で液状の油とは、通常の化粧料に使用される25℃で液状の油剤であれば、いずれのものも使用することができ、例えば、シリコーン油、フッ素系油剤、炭化水素油、エーテル油、エステル油、グリセライド油、高級脂肪酸、天然動植物油剤および半合成油剤よりなる群から選ばれる1種又は2種以上のものを使用することができる。成分(a)は、本発明の洗浄剤組成物の基剤として含有されるものである他、メイク汚れとの馴染みやすさに影響することから、洗浄力にも影響するものである。また、洗い流した後にも極僅かに肌上に残ることから、洗い流し後の肌にしっとりとした肌感触を与える目的でも使用することができる。
シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルトリメチコン、ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体等の低粘度から高粘度のオルガノポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン、テトラメチルテトラフェニルシクロテトラシロキサン、テトラメチルテトラトリフロロプロピルシクロテトラシロキサン、ペンタメチルペンタトリフロロプロピルシクロペンタシロキサン等の環状シロキサン等が挙げられる。
フッ素系油剤としては、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタン等が挙げられる。
炭化水素油としては、直鎖状、分岐状、さらに揮発性の炭化水素油等が挙げられ、具体的には、α−オレフィンオリゴマー、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、スクワラン、合成スクワラン、植物性スクワラン、スクワレン、流動パラフィン、流動イソパラフィン等が挙げられる。
エーテル油としてはブチル−グリシジルエーテル、2−エチルヘキシル−グリシジルエーテル、アリル−グリシジルエーテル、フェニル−グリシジルエーテル、アルキル−1,3−ジメチルブチルエーテル、ノニルフェニルエーテル等が挙げられる。
エステル油としては、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、エチルヘキサン酸セチル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、リンゴ酸ジイソステアリル、アセトグリセリル、トリエチルヘキサン酸グリセリル、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、イソステアリン酸等が挙げられ、高級アルコールとしては、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノール、2−デシルテトラデシノール、モノオレイルグリセリルエーテル(セラキルアルコール)等が挙げられる。
また、天然動植物油剤及び半合成油剤としては、アボガド油、アーモンド油、オリーブ油、キョウニン油、小麦胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サザンカ油、サフラワー油、シナモン油、タートル油、大豆油、茶実油、ツバキ油、月見草油、トウモロコシ油、ナタネ油、日本キリ油、胚芽油、パーシック油、ヒマシ油、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、ヒマワリ油、ブドウ油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、ミンク油、メドウホーム油、綿実油、落花生油、液状ラノリン、酢酸ラノリンアルコール、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、卵黄油等が挙げられる。
そのなかでも、洗い流し後のつっぱり感を軽減するだけでなく、洗浄後にしっとりとした肌感触を与えるために、25℃液状油は、炭化水素又はエステル油を用いることが好ましい。そしてさらには、これらのうちで、炭化水素油および炭素数30以下のエステル油を用いることが好ましい。例えば炭化水素油としてα−オレフィンオリゴマー、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、スクワラン、合成スクワラン、植物性スクワラン、スクワレン、流動パラフィン、流動イソパラフィン等が挙げられる。炭素数30以下のエステル油としてはイソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、2−エチルヘキサン酸セチル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、トリエチルヘキサン酸グリセリルなどが挙げられる。
炭素数30以下のエステル油は、メイク汚れとの馴染みの速さが向上するため、特に好ましい。
市販例としては、例えば、サラコス99、同816、同913、同P−8(日清オイリオ社製)、CRODAMOL TN−LQ(CRODA JAPAN社製)、PALMESTER 1543(PALM OLEO社製)、IPM−EX(日本サーファクタント工業社製)、NIKKOL CIO、 NIKKOL Trifat S−308(日光ケミカルズ社製)等が挙げられる。
成分(a)の含有量については特に限定されないが、メイク汚れとの馴染みを向上させるために、10.0〜40.0%の範囲であることが好ましく、洗い流し後にしっとりとした肌感触を与えるために15.0〜40.0%であることがより好ましい。その中でも経時安定性を保つために、15.0〜30.0%であることが特に好ましい。
本発明に用いる成分(b)1分子あたりのポリオキシエチレン鎖が7モル以下のポリオキシエチレングリセリル脂肪酸エステルは、脂肪酸とグリセリンがエステル結合した構造を有するものである。なお、ポリオキシエチレン鎖とは、オキシエチレン基が複数付加重合されたものである。1分子あたりのポリオキシエチレン鎖が7モル以下のポリオキシエチレングリセリル脂肪酸エステルとは、グリセリル脂肪酸エステル1分子中にオキシエチレン基が7モル以下で付与されたものである。なお、ここで脂肪酸の炭素数については、特に限定はされず、好ましくは炭素数8〜30の飽和又は不飽和のいずれであってもよく、構造としては、直鎖であっても、分岐を有していてもいずれでもよい。さらに好ましくは炭素数8〜22の脂肪酸であり、かつ直鎖構造のものが好ましい。このようなものとして、例えば、ステアリン酸POE−5グリセリル、オレイン酸POE−6グリセリル、ヤシ油脂肪酸POE−7グリセリルなどが挙げられ、これらから選ばれる1種又は2種以上のものを使用することができる。
成分(b)の含有量については特に限定されないが、メイク汚れを落とすために十分な洗浄力を得るために5.0〜25.0%の範囲であることが好ましく、洗い流し後につっぱり感を与えないために5.0〜20.0%の範囲であることがより好ましい。
本発明に用いる成分(c)1分子あたりのポリオキシエチレン鎖が8モル以上のポリオキシエチレングリセリル脂肪酸エステルは、脂肪酸とグリセリンがエステル結合した構造を有するものである。なお、ポリオキシエチレン鎖とは、オキシエチレン基が複数付加重合されたものである。1分子あたりのポリオキシエチレン鎖が8モル以上のポリオキシエチレングリセリル脂肪酸エステルとは、グリセリル脂肪酸エステル1分子中にオキシエチレン基が8モル以上で付与されたものである。特に限定はされないが、好ましくは炭素数8〜22の飽和又は不飽和の脂肪酸、あるいは炭素数8〜22の直鎖又は分岐した脂肪酸とグリセリンのエステル化物である。さらに好ましくは炭素数8〜22の飽和の分岐した脂肪酸とグリセリンのエステル化合物に、オキシエチレン基が一分子あたり8モル以上かつ30モル以下の数のPOEを持つものである。このようなものとして、例えば、イソステアリン酸POE−8グリセリル、トリオレイン酸POE−30グリセリルなどが挙げられ、これらから選ばれる1種又は2種以上のものを使用することができる。
成分(c)の含有量については特に限定されないが、メイク汚れを落とすために十分な洗浄力を得るために5.0〜25.0%の範囲であることが好ましく、洗い流し後につっぱり感を与えないために5.0〜20.0%の範囲であることがより好ましい。
上記した(b)、(c)は、それぞれがHLB9〜12の範囲であるものが好ましい。ここでHLB(親水性−親油性のバランス〈Hydrophilic−Lypophilic Balance〉)とは、界面活性剤の全分子量に占める親水基部分の分子量を示すものであり、非イオン界面活性剤については、次のグリフィン(Griffin)の式により求められるものである。
HLB価=E/5
E:界面活性剤分子中に含まれるポリオキシエチレン部分の質量%
上記した成分(b)、(c)はそれぞれ任意に含有することができるが、これらを一定の割合で用いることにより、本発明をより効果的にできるため好ましい。具体的には、成分(b)と成分(c)の含有質量割合(b)/(c)が、0.5〜2.0の範囲では、経時安定性がより向上するため、さらに好ましい。中でも含有質量割合(b)/(c)が、0.7〜1.3の範囲では、高温での経時安定性がより向上するため、特に好ましい。
成分(b)と成分(c)のPOEはそれぞれの長さが異なるものを組み合わせて使用することで、温度変化における経時安定性が向上する。特に(b)のような7以下のものと、(c)のような8以上のものを組み合わせることで高温での経時安定性が著しく向上するため、特に好ましい。
本発明の洗浄剤組成物中の成分(d)は、ジグリセリンと、炭素数8〜20の脂肪酸とのジ、トリ又はテトラエステル化物である。脂肪酸としては、特に限定されるものではないが、炭素数12〜20がより好ましく、12〜18となるとさらにより好ましい。また、脂肪酸の炭化水素構造は、特に限定されるものではなく、飽和、不飽和もしくは直鎖、分岐いずれの脂肪酸であってもよいが、直鎖構造よりは、不飽和構造あるいは分岐構造を有しているものが好ましく、なかでも分岐構造を有しているものがより好ましい。これらから選ばれる1種又は2種以上のものを使用することができる。
成分(d)の市販品としてはマツネートDI(マツモトファインケミカル社製)、コスモール42、コスモール42V、コスモール43、コスモール44(以上、日清オイリオ社製)、NIKKOL DGTIS、NIKKOL DGNO-CV(以上、日光ケミカルズ社製)、EMALEX DSG-2、EMALEX DISG-2、EMALEX DISG-2EX、EMALEX TISG-2(以上、日本エマルジョン社製)、リソレックス PGIS22、リソレックス PGIS23(高級アルコール工業社製)などがある。
成分(d)は好ましくはイソステアリル酸骨格を有するものである。これはイソステアリン酸のような分岐したアルキル鎖を持つことにより、成分(g)の溶解性に優れ、より多くの成分(g)を安定に含有することが出来るためである。
また、後述する成分(g)との相溶性に優れ、なおかつ組成物の経時安定性を良好に保つために、エステル基の数としては、2以上であるジエステル、トリエステル、テトラエステルのものが好ましく、ジエステル又はトリエステルが好ましく、そしてさらにはジエステルが好ましい。
本発明の成分(d)の含有量は特に限定されるものではないが、組成物の経時安定性を保つために、0.1〜4.0%の範囲であることが好ましい。1.0〜3.0%の範囲であることがさらに好ましく、洗い流し時のべとつきを感じにくくするために、1.0〜2.5%の範囲であることが特に好ましい。
本発明の洗浄剤組成物中の成分(e)は3価以上の多価アルコールのうち、IOB値が4.0以上のものである。通常、化粧料等に用いることができるものであれば、特に限定されるものではないが、これらから選ばれる1種又は2種以上のものを使用することができる。この成分(e)は用いることで、洗い流し後にしっとりとした肌感触が感じられるだけでなく、洗い流し時の汚れの再付着性が極めて低くなり、使用性に優れる洗浄剤組成物を提供することができる。
ここで、IOB(Inorganic Organic Balance)とは、有機概念図に基づき求められる無機性値及び有機性値の比を表わすものとして周知のものであり、油性基剤の極性の度合いを表し、下記の式(I)で表される。[「有機化合物の予測と有機概念図」、藤田(化学の領域11−10)、1957年、p.719〜725、「有機概念図による乳化処方設計」日本エマルジョン株式会社、矢口、1985年、p.98]に従って、具体的には、下記式(I)により求められる。
IOB=無機性値(IV)/有機性値(OV) (I)
成分(e)の具体的な例として、グリセリン(IOB=5.0);ソルビトール(IOB=5.0)、スクロース(IOB=4.4)、マルチトール(IOB=4.4)、マンニトール(IOB=5.0)、キシリトール(IOB=5.0)等の糖アルコールが挙げられる。これらのうち、使用後の肌感触が良好である点で、グリセリン、ソルビトール、スクロースが好ましい。中でも、グリセリン、ソルビトールを用いた場合には、使用後の肌感触がべたつかず、且つ、しっとりとした肌感触を与えられるため、より好ましい。
成分(e)の含有量は、特に限定されるものではないが、組成物の経時安定性を良好にするために1.0〜20.0%の範囲であることが好ましい。さらに使用後の肌感触がべたつかず、且つ、しっとりとした肌感触を与えるために5.0〜15.0%の範囲であることがより好ましい。
本発明は洗浄剤組成物中の成分(f)として水を含有する。水は通常洗浄剤組成物等に用いられるものであれば特に限定されず、例えば精製水、植物等の水蒸気蒸留水等を1種または2種以上任意に選択し、使用することができる。本発明においては、無機カチオン濃度を低くすることが重要であるため、イオン交換水や蒸留水等の精製水が特に好ましい。
成分(f)の含有量は、特に限定されるものではないが、洗浄剤組成物の経時安定性を良好にするために10.0〜45.0%の範囲であることが好ましく、さらにバイコンティニュアスマイクロエマルジョンを形成することで経時安定性がさらに優れるものになるため、20.0〜40.0%の範囲であることがさらに好ましい。
本発明においては、上記した成分(a)、成分(f)を各々含有することで、発明となるものであるが、特定の割合で含有すれば、より好ましい。成分(a)と成分(f)の含有質量割合(a)/(f)が、0.3〜1.0の範囲では洗浄組成物はバイコンティニュアスマイクロエマルジョンを形成し、洗浄力に優れつつ洗浄時の使用感が良好であり、経時安定性に優れる。その中でも(a)/(f)が、0.4〜0.7の範囲では高温での経時安定性に特に優れるため、より好ましい。さらに(a)/(f)が、0.5〜0.7の範囲では特に好ましい。
本発明の洗浄剤組成物中の成分(g)として、25℃で固体状又はペースト状の油を含有することができる。ここで、固体状又ペースト状とは、『25℃の粘度が5000mPa・s以上のもの』として定義されるものである。本発明において、前記粘度は、試料を25℃で一日放置後、単一円筒型回転粘度計ビスメトロン型式VS−A1(芝浦システム社製)を用いて測定した。このような成分(g)は、通常化粧料に使用できる固体状又ペースト状の油であれば特に限定されず、これらから選ばれる1種又は2種以上のものを使用することができる。
洗浄料では、このような固形油を含有することで洗い流し後にしっとりとした感触を得られることは既知の技術であるが、従来はバイコンティニュアスマイクロエマルジョン型の洗浄剤組成物に固形油を含有することは、製剤の安定性を著しく悪化させるなど困難となる場合があった。本発明においては成分(g)を含有することで驚くべきことに、メイク汚れとの馴染みが劇的に向上することが期待できるものである。
本発明の洗浄剤組成物中の成分(g)は具体的には、フィッシャートロプスワックス、ポリエチレンワックス、エチレンプロピレンコポリマー等の合成炭化水素、セレシン、マイクロクリスタリンワックス等の鉱物由来の炭化水素、カルナウバロウ、キャンデリラロウ等の植物由来のワックス並びにロウ類等の固形油、ワセリン、シアバター、カカオバター、オレイン酸フィトステリル、マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・2−オクチルドデシル)、ミリスチン酸ミリスチル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸・ステアリン酸・ロジン酸)ジペンタエリスリチル、ダイマーリノール酸ダイマージリノレイル、イソステアリン酸コレステリル、ラノリン、ラノリン誘導体、モノステアリン酸硬化ヒマシ油、トリ(カプリル・カプリン・ステアリン酸)グリセリド、ジペンタエリトリット・12−ヒドロキシステアリン酸エステル、部分水添ヤシ油、部分水添ホホバ油、テトライソステアリン酸ペンタエリトリット、ポリブテン、ポリイソブチレン、重質流動イソパラフィン等のペースト油が挙げられ、これらを1種又は2種以上を適宜選択して用いることができる。
これらの中でも、ワセリン、シアバター、カカオバター、オレイン酸フィトステリル、マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・2−オクチルドデシル)、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸・ステアリン酸・ロジン酸)ジペンタエリスリチル、ダイマーリノール酸ダイマージリノレイルから選ばれる1種又は2種以上を用いると、洗い上がりのしっとり感がより向上し、好ましい。
さらにはシアバター、カカオバター、オレイン酸フィトステリルから選ばれる1種又は2種以上を用いると、洗い流し時にしっとり感を感じるだけではなく、洗浄剤組成物がメイク汚れと良く馴染むことからメイク馴染みが優れたものになるという点で、特に好ましい。
前記シアバターは市販品としては、ビオデルマ SX−19(EX)(一丸ファルコス社製)等が挙げられる。カカオバターは市販品としては、TCココアバター(大東カカオ社製)等が挙げられる。オレイン酸フィトステリルは市販品としてはライステロールエステル(築野ライスファインケミカルズ社製)等が挙げられる。ヒドロキシステアリン酸コレステリルは市販品としては、サラコスHS(日清オイリオグループ)等が挙げられる。また、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)は市販品としては、エルデュウCL−301(味の素社製)等が挙げられる。マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリルは市販品としては、PLANDOOL−MAS(日本精化社製)等が挙げられる。また、(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチルは市販品としては、COSMOL 168ARNV(日清オイリオグループ)等が挙げられる。また、ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)は市販品としては、エルデュウPS−306(味の素社製)等が挙げられる。
本発明の洗浄剤組成物中の成分(g)の含有量は特に限定されないが、洗い流し後にしっとりとした肌感触を与えるためには0.005〜2.0%の範囲であることが好ましい。さらにメイク汚れとの馴染みを向上させるために0.1〜2.0%の範囲であることが特に好ましい。
本発明においては、上記した成分(d)、成分(g)を各々含有することで、発明となるものであるが、特定の割合で含有すれば、より好ましい。前述の成分(d)と成分(g)の含有質量割合(d)/(g)が1.0〜30.0であるものが好ましい。この範囲であれば、成分(g)が析出することなく、経時安定性に優れたものとなる。さらに(d)/(g)が3.0〜5.0の範囲であれば洗い流し後のしっとりとした肌感触を与え、メイク馴染みに優れるものを得ることができる点で、より好ましい。
本発明の洗浄剤組成物の剤型については、特に限定されるものではなく、液晶構造、バイコンティニュアスマイクロエマルジョン等の等方性一液相構造、O/Wマイクロエマルジョン、W/Oマイクロエマルジョン等のエマルジョン構造など洗浄剤組成物として使用可能な形態を含むものである。その中でもメイクとの馴染みの速さと洗い流し後の使用感が良好なことから液晶構造やバイコンティニュアスマイクロエマルジョン構造を取ることが好ましく、低温や高温での経時安定性が良好なことからバイコンティニュアスマイクロエマルジョン構造を取ることが最も好ましい。
本発明における汚れの再付着は、メイク汚れと洗浄剤組成物を肌の上で馴染ませ、洗い流す際に、洗い流し用の流水によってメイク汚れと洗浄剤組成物によるO/W型乳化物が生成され、この乳化物が肌に再付着することに起因する。すなわちこの乳化物を流水で簡単に洗い流すことができれば、汚れの再付着性を低くすることができる。
この再付着には、生成する乳化物の乳化滴の平均粒子径が関与することが知られている。メイク汚れのほとんどは油系の化合物であると考えられ、メイク汚れと馴染ませた洗浄剤組成物を洗い流す際には、油量に対して界面活性剤と水が十分に存在すると考えられることから、乳化が効果的に行われていれば乳化滴は十分に小さく、比較的壊れにくい安定なものであると考えられる。すなわち、油に対して界面活性剤と水が十分にあるにもかかわらず、大きな乳化滴が形成されるような場合は、乳化が不十分であり、生成した乳化滴は容易に壊れ、油系のメイク汚れが析出しやすいと考えることが出来る。
すなわち、乳化滴の平均粒子径を相対的な大小の大きさで考えるならば、大きいものは洗い流しの際に乳化滴が壊れて汚れが肌に再付着しやすくなり、乳化滴の平均粒子径が小さいものは乳化滴が壊れにくく、流水で簡単に洗い流すことが可能になる。したがって、生成する乳化滴の平均粒子径が小さければ、汚れの再付着性は低くなると考えることができる。
クレンジング料を水で洗い流す際には、メイク汚れを抱え込んだ洗浄剤組成物に対して極めて多量の水が必要となる。バイコン型クレンジングの特徴のひとつに、油と水の両連続相となっており、メイク汚れと水をどちらも抱えることが可能となるが、洗い流しの水を多く抱えることが可能となれば、両連続構造を維持しやすく、すなわち、生成する乳化滴の大きさに与える影響が少ないこととなり、洗い流ししやすいという洗浄性の向上が見込めるものとなる。本発明においては、多量の水として、洗浄剤組成物に対して、水で10倍量を含ませた場合でも、透過率が80%以上であるものが好ましい。さらには透過率は85%以上が好ましい。
この洗い流しの際の乳化滴の平均粒子径は、試験管中で洗浄剤組成物を水で10倍に希釈し、攪拌した際に得られる乳化物を観察することで簡易的に判別することができる。乳化滴の平均粒子径は、レーザ回折・散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所製レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置LA−910)を用いて測定することができる。
より簡便には、光路長10mmのセルを用いて、分光光度計で波長700nmの光の透過率を測定することにより判別することもできる。この時の透過率が80%以上となるものは乳化滴の平均粒子径が小さく、汚れの再付着性は十分に低いと考えられる。なお、分光光度計は、「UV−2500PC UV−VIS REDCORDING SPECTROPHOTOMETER」(SHIMADZU社製)等を用いて測定できる。
本発明の洗浄剤組成物には、成分(a)〜(g)以外に、更に洗浄剤に通常用いられる成分、例えばキレート剤、pH調整剤、増粘剤、殺菌剤、保湿剤、湿潤剤、着色剤、防腐剤、感触向上剤、香料、被膜形成剤、抗炎症剤、美白剤、制汗剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、各種の抽出液等を、適宜含有させることができる。ただし、温度に対して安定な組成物を得るという観点から、本発明の皮膚洗浄剤組成物には、イオン性の界面活性剤は0.5%以下が好ましく、更には0.05%以下が好ましく、含まないことがより好ましい。
本発明の洗浄剤組成物には、洗顔料、クレンジング料、ボディソープ、ハンドソープ、ボディシャンプー、シャンプー、リンスインシャンプーなどの用途に好適に用いることができる。これらの中では、本発明の洗浄剤組成物は毛穴の汚れ落ちに優れ、使用後にしっとり感を与える効果があることから、特に、クレンジング料に好適に用いることができる。
本発明の洗浄剤組成物の、製造方法としては、特に限定されるものではないが、成分(a)〜(f)、その他の任意成分を混合することによって製造することができる。混合する機器としては、ディスパーや、パドルミキサー等の分散機器を用いることができる。
本発明の洗浄剤組成物は任意の量を手に取り、メイク料と馴染ませることで使用できる。その際、手または使用される部位は乾いていても濡れていても構わない。使用後は水で洗い流すことも、ティッシュペーパー等を用いてふき取ることもできるが、使用後にベタつきを残さないために、水で洗い流すことが好ましい。
次に実施例を挙げて、本発明をさらに説明する。なお、これらは本発明を何ら限定するものではない。
実施例1
本発明品1〜19及び比較品1〜16:クレンジング料
表1〜表4に示す組成及び下記製法にてクレンジング料を調製し、以下に示す方法により、<1>組成物の状態、<2>経時安定性、<3>メイク馴染みの良さ<4>洗い流し後のしっとり感、<5>水で10倍希釈時の透明性、の評価を行った。<1>〜<4>についての結果を表1〜表4に併記する。
<1>洗浄剤組成物の状態
本発明の洗浄剤組成物は、連続相が水相のものから両連続相のものまで取りうるものである。これらを判別するために、各試料をガラスビンに入れ、水溶性色素、油溶性色素をそれぞれ添加し、外観を目視により組成物の状態を観察した。調製直後に組成物が透明で、且つ両方の色素がそれぞれを含有した場合に均一に染まったものはバイコンティニュアスマイクロエマルジョンを形成していると考え「B」とした。調製直後に白濁、または油溶性色素が均一に染まらなかったものはO/W型のエマルジョンが形成したと考え、「OW」とした。なお、調製直後に2層以上に分離したものは製剤化不能であると考え、本発明とはならずに「×」とした。
<2>経時安定性
各試料をガラスビンに入れ、40℃、50℃の恒温槽に1ヶ月静置保存した。その後、恒温槽から取り出した試料を30分間25℃恒温下で静置して安定させたものに、水溶性色素、油溶性色素をそれぞれ添加し、外観を目視により組成物の相状態を観察した。なお、組成物の相状態は、上記<1>に倣った判断したものである。高温での安定性を維持するかどうかという観点において、1ヶ月間の相状態の変化を検討した。
1ヶ月後において50℃、40℃いずれも相状態に変化なし :◎
1ヶ月後において40℃は相状態に変化なし(50℃は変化あり) :○
1ヶ月後において50℃、40℃いずれも相状態に変化あり :△
1ヶ月後において50℃、40℃いずれも相状態に変化があり、一部分離:×
<3>メイク馴染みの良さ
化粧品評価専門パネル10名に睫用化粧料として非水型ウォータープルーフマスカラを使用して化粧を施した後、本発明品1〜19及び比較品1〜16の組成物をクレンジング料として使用してもらい「メイク馴染みの良さ」について、以下の評価基準に従って5段階評価してもらった。その後、全パネルの評点の平均点を以下の判定基準に従って判定した。なお、ここで使用したマスカラは以下の処方のものを用いた。

[マスカラの処方]
(成分) (%)
(1)軽質流動イソパラフィン(注1) 残量
(2)プロピレン重合体(注2) 2.0
(3)デキストリン脂肪酸エステル(注3) 4.0
(4)パルミチン酸デキストリン(注4) 2.0
(5)ポリエチレンワックス(注5) 4.0
(6)ミツロウ(融点65℃) 2.0
(7)カルナウバワックス(融点83℃) 2.0
(8)カルナウバロウエキス 0.5
(9)トリメチルシロキシケイ酸溶液(注6) 15.0
(10)有機変性ベントナイト(注7) 5.0
(11)無水ケイ酸(注8) 3.0
(12)黒酸化鉄 10.0
(13)タルク(平均粒子径5μm) 5.0
(14)メタクリル酸メチルクロスポリマー(注9) 2.0
(15)シリコーン樹脂粉末(注10) 3.0

(注1):IPソルベント 1620MU(出光興産社製)
(注2):L−MODU S400(出光興産社製)
(注3):ユニフィルマHVY(千葉製粉社製)
(注4):レオパール KL2(千葉製粉社製)
(注5):合成ワックスP−200(日本ナチュラルプロダクツ社製)
(注6):KF7312J(固形分50%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)(信越化学工業社製)
(注7):BENTONE 27V(ELEMENTIS社製)
(注8):AEROSIL 200(日本アエロジル社製)
(注9):ガンツパールGMI−0804(ガンツ化成社製)
(注10):トスパール2000B(GE東芝シリコーン社製)

上記、(注1)〜(注10)については、本発明を評価するための、マスカラ処方に用いたものを示すものである。

[マスカラの製造方法]
A.成分(1)〜(8)を100℃に加熱し、均一に混合する。
B.Aに成分(9)〜(15)を加え、均一に分散する。
C.Bを容器に充填して製品とする。

<評価基準>:
[評価結果] :[評点]
非常に良好 : 5点
良好 : 4点
普通 : 3点
やや不良 : 2点
不良 : 1点
<判定基準>:
[評点の平均点] :[判定]
4.5以上 : ◎
4.0以上4.5未満 : ○
3.0以上4.0未満 : △
3.0未満 : ×
<4>しっとり感
化粧品評価専門パネル10名に上記示したマスカラを使用して化粧を施した後、本発明品1〜19及び比較品1〜16の組成物をクレンジング料として使用してもらい「洗い流し後のしっとり感」について、以下の評価基準に従って5段階評価してもらった。その後、全パネルの評点の平均点を以下の判定基準に従って判定した。
<評価基準>:
[評価結果] :[評点]
非常しっとりしていると感じる : 5点
しっとりしていると感じる : 4点
普通 : 3点
あまりしっとり感を感じない : 2点
しっとり感を全く感じない : 1点
<判定基準>:
[評点の平均点] :[判定]
4.5以上 : ◎
4.0以上4.5未満 : ○
3.0以上4.0未満 : △
3.0未満 : ×
<5>水で10倍希釈時の透明性
組成物をそれぞれガラス製ビーカーに10.0g測りとり、精製水を用いて10倍に希釈し、均一な溶液を得るまで攪拌する。その際は金属製軟膏ベラなどを用いて手混合によって攪拌する。次に得られた測定サンプルを光路長10mm×光路幅5mmのガラスセルに充填し、分光光度計(UV−2500PC SHIMADZU社製)にて透過率を測定した。




(製法)
A.成分(1)〜(4)と成分(27)〜(29)を混合し、70℃に加温し、均一に溶解する。
B.成分(5)〜成分(26)にAを攪拌しながら添加する。
C.Bを冷却しながら攪拌し、均一に混合してクレンジング料を得た。
表1〜表4の結果から明らかなように、本発明品1〜19のクレンジング料は経時安定性に優れ、メイク馴染みが良く、洗い流し後のしっとり感が良好であった。また本発明品は、いずれのものも、水での10倍希釈時の透過率は、80%以上のものであり、特に、本発明品1、7、10、11、14、15は透明性が高いものであった。一方、比較品1、2のようにバイコン型の組成物であっても、10倍希釈時に透過率が80%にならないものもあった。以下、本発明品、比較品についての結果についてさらに説明する。
本発明品1は各評価項目の全てを満たし、最もバランスが良いものであった。
本発明品2、3のように、成分(a)に、より分子量の小さい油を用いるとメイク馴染みがより良好になる。また本発明品4のように、成分(a)に、より分子量の大きい油を用いるとしっとり感がより良好になる。
本発明品5、6と比べ、比較品1〜6のようにPOEグリセリル構造を持たない界面活性剤を用いると、成分(b)、(c)と組み合わせても、それぞれを単独で用いても、いずれも経時安定性が不良であり、メイク馴染みの良さが認められない。
本発明品7〜9と比べ、比較品7のようにエステル化度の低い脂肪酸のモノエステルを用いた場合や、比較品8のようにジグリセリン構造を持たないもの、比較品9のように成分(d)を含有しないものではいずれも経時安定性に優れず、調製直後から白濁しており、保存中に分離してしまうものであった。
本発明品10〜13のように、成分(e)を単独でも2種以上を組み合わせて用いても各項目の評価が良いものになる。特に発明品1、10、11のようにグリセリンもしくはソルビトールを用いると10倍希釈時の透明性が高く、汚れの再付着性が低くなるため、特に好ましい。一方で、比較品10のエチレングリコール(IOB5.0、2価)、比較品11のジグリセリン(IOB3.5、4価)、比較品12のトリグリセリン(IOB3.0、5価)のようにIOB4.0以上かつ3価以上でない多価アルコールを用いたものや比較品13のように成分(e)を含有しないものは、調製できずにすぐさま分離してしまうか、経時によって分離してしまうため、不良である。
本発明品は、成分(a)と成分(f)の割合、すなわち(a)/(f)が0.3〜1.0の範囲であることが必要である。一方で、比較品15のように(a)/(f)が0.2のものは経時安定性に優れるものの、しっとり感が不足する。また、比較品16のように(a)/(f)が1.4のものは経時安定性に優れず、希釈時の透明性も低いものであった。
本発明品1、14、15のように、成分(g)は固体状又はペースト状の油であれば各項目の評価が良いものになるが、オレイン酸フィトステリル、シアバター又はカカオバターが、使用感が優れるため、より好ましい。比較品14のように成分(g)を含有しないものではしっとり感が得られないだけでなく、メイク馴染みにも優れず、好ましくない。
成分(g)の含有量は、特に限定されるものではないが、成分(d)と成分(g)の割合、すなわち(d)/(g)が1.0〜30.0の範囲であることが好ましい。発明品18のようのように成分(g)が多いものはメイク馴染み、しっとり感共に良好になるが、発明品19のように成分(g)が比較的少ないものでも良好であるといえ、好ましい。発明品1のように(d)/(g)が3.0〜5.0の範囲であれば、経時安定性やメイク馴染み、10倍希釈時の透明性が高く、さらに好ましい。
以上の評価結果が得られ、また本発明品の相状態は特に限定されるものではないが、バイコンティニュアスマイクロエマルジョン構造であることがより好ましいものであった。
実施例2 洗顔料
下記に示す組成及び製法で、洗顔料を調製した。
(組成) (%)
(1)エチルヘキサン酸セチル 4.0
(2)流動パラフィン 12.0
(3)トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル 3.0
(4)シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸
ビスエトキシジグリコール(※1) 2.0
(5)ヤシ油脂肪酸PEG−7グリセリル 14.0
(6)トリイソステアリン酸PEG−20グリセリル 14.0
(7)ジイソステアリン酸ジグリセリル 2.0
(8)グリセリン 7.0
(9)マルチトール 3.0
(10)1,3−ブチレングリコール 10.0
(11)精製水 残量
(12)マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル(※2) 0.5
(13)アスタキサンチン(※3) 0.01
(※1)Neosolue−Aqulio(日本精化社製)
(※2)PLANDOOL−MAS(日本精化社製)
(※3)アスタキサンチン−5C(オリザ油化社製)
(製法)
A.成分(1)〜(4)、(12)を70℃に加温し、均一に混合する。
B.成分(5)〜(11)、(13)にAを攪拌しながら添加後、冷却しながら均一に混合し、洗顔料を得た。
以上のようにして得られた実施例2の洗顔料は透明な液状であり、バイコンティニュアスマイクロエマルジョンであった。経時安定性およびメイク馴染み、使用後のしっとり感に優れ、汚れの残り感の少ない、使用感がきわめて良好なものであった。
実施例3 リンスインシャンプー
下記に示す組成及び製法で、リンスインシャンプーを調製した。
(組成) (%)
(1)パルミチン酸エチルヘキシル 7.0
(2)イソノナン酸イソノニル 3.0
(3)軽質イソパラフィン 10.0
(4)ヤシ油脂肪酸PEG−7グリセリル 18.0
(5)ジイソステアリン酸PEG−20グリセリル(※4) 10.0
(6)トリイソステアリン酸ジグリセリル 1.5
(7)ソルビトール 10.0
(8)ジプロピレングリコール 6.0
(9)トリプロピレングリコール 4.0
(10)1,2−ペンタンジオール 0.5
(11)精製水 残量
(12)セラミド2 0.01
(13)N−ラウロイル−L−グルタミン酸−ジ
(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)(※5) 1.5
(14)コレステロール 0.001
(※4)EMALEX GWIS220−EX(日本エマルジョン社製)
(※5)エルデュウCL−301(味の素社製)
(製法)
A.成分(1)〜(3)、(12)〜(14)を70℃に加温し、均一に混合する。
B.成分(4)〜(11)にAを攪拌しながら添加後、冷却しながら均一に混合し、リンスインシャンプーを得た。
以上のようにして得られた実施例3のリンスインシャンプーは透明な液状であり、バイコンティニュアスマイクロエマルジョンであった。経時安定性および整髪剤やヘアオイルなどのアウトバストリートメントとの馴染みや頭皮マッサージ性、洗い流し後のしっとり感に優れ、汚れの残り感の少ない、使用感がきわめて良好なものであった。

Claims (6)

  1. 次の成分(a)〜(g);
    (a)25℃で液状の油
    (b)1分子あたりのポリオキシエチレン鎖が7モル以下のポリオキシエチレングリセリル脂肪酸エステル
    (c)1分子あたりのポリオキシエチレン鎖が8モル以上のポリオキシエチレングリセリル脂肪酸エステル
    (d)ジグリセリンと、炭素数8〜20の脂肪酸とのジ、トリ又はテトラエステル化物
    (e)IOB4.0以上の3価以上の多価アルコール
    (f)水
    (g)25℃で固体状又はペースト状の油
    を含有し、成分(a)、成分(f)の含有質量割合(a)/(f)が、0.3〜1.0の範囲である洗浄剤組成物。
  2. 前記成分(d)と成分(g)の含有質量割合(d)/(g)が、1.0〜30.0の範囲である請求項1記載の洗浄剤組成物。
  3. 前記成分(e)が、グリセリン、ソルビトール、キシリトール、スクロースから選ばれる少なくとも一種である請求項1記載の洗浄剤組成物。
  4. 前記成分(g)が、オレイン酸フィトステリル、シアバター又はカカオバターから選ばれる少なくとも一種である請求項1又は2記載の洗浄剤組成物。
  5. バイコンティニュアスマイクロエマルション構造である請求項1〜4の何れかの項記載の洗浄剤組成物。
  6. 前記洗浄剤組成物を10倍に水で希釈した液の透過率が80%以上である請求項1〜5の何れかの項記載の洗浄剤組成物。
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