JP5561756B2 - マイクロエマルション - Google Patents
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例えば、3種の界面活性剤及び特定の水溶性有機溶剤を組み合わせて用いて、広い温度範囲で安定なマイクロエマルションは公知である(特許文献1)。該技術によれば、親水基として、糖、還元糖又はポリグリセリンにおける少なくとも1個の水酸基の水素原子を除いた残基を有する親水性非イオン界面活性剤及びポリオキシエチレン鎖を有する親水性非イオン界面活性剤、分子中に2以上のオキシプロピレン基(PO)及び水酸基(OH)を有し、これらの基の数の比(PO/OH)が5未満である化合物、炭素数2〜6の1価アルコール及び炭素数2〜6の2価アルコールから選ばれる水溶性有機溶剤、親油性非イオン界面活性剤、油性成分並びに水からなる、広い温度範囲において安定なマイクロエマルションとなることが報告されている(引用文献1)。
いマイクロエマルションとすることによって問題点を解決した。
(A)アルキルグルコシド 0.1〜1.5重量%、(B)HLB10〜16のポリオキシエ
チレングリセリルエーテル脂肪酸エステルからなる親水性非イオン界面活性剤 0.5〜
6重量%、(C)親水性両親媒性物質 0.1〜5重量%、(D)油分 1.3〜14.
5重量%、(E)多価アルコール 1〜15重量%、(F)水、からなる親油性非イオン
界面活性剤を含有しないマイクロエマルション。
(A)アルキルグルコシドとしては、炭素数8〜22のアルキル基を有するもので、具体的には、オクチルグルコシド、2−エチルヘキシルグルコシド、デシルグルコシド、ラウリルグルコシド、ミリスチルグルコシド、パルミチルグルコシド、イソステアリルグルコシド、ステアリルラウリルグルコシド、オレイルグルコシド、アラキルグルコシド、ベヘニルグルコシド等が挙げられる。
本発明の目的とするエマルションを得るためには、配合量0.1〜1.5%(組成物重量基準)が適当である。
具体的には、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(8E.O.)(HLB10)、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(10E.O.)(HLB10)、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(15E.O.)(HLB12)、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(20E.O.)(HLB13)、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(25E.O.)(HLB14)、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(30E.O.)(HLB15)、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(40E.O.)(HLB15)、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(50E.O.)(HLB16)、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(60E.O.)(HLB16)、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(30E.O.)(HLB10)、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(40E.O.)(HLB11)、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(50E.O.)(HLB12)、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(60E.O.)(HLB13)、ジイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(20E.O.)(HLB10)、ジイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(30E.O.)(HLB12)、ジイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(60E.O.)(HLB14)、トリオレイン酸ポリオキシエチレングリセリル(30E.O.)(HLB10)、トリオレイン酸ポリオキシエチレングリセリル(40E.O.)(HLB11)、トリオレイン酸ポリオキシエチレングリセリル(50E.O.)(HLB12)、トリオレイン酸ポリオキシエチレングリセリル(60E.O.)(HLB13)が挙げられる。
配合量が0.5%未満の場合、マイクロエマルションが得られない。
また、配合量が5%を超える場合、安定性の高いマイクロエマルションを得られるが、
化粧料としての使用感が好ましくない。
HLBが10未満の場合、及びHLBが16を超える場合、マイクロエマルションが得られ
ない。
ここで、HLBは、界面活性剤の全分子量に占める水酸基部分の分子量を示すものであ
り、ポリオキシエチレン系非イオン界面活性剤については、次に示すグリフィン(Griffin
)の式により求められる。
HLB価=20×E/5
(E:界面活性剤分子中に含まれるポリオキシエチレン部分の質量%)
これらは一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
配合量が0.1%未満の場合、又は5%を超える場合には、マイクロエマルションが得られない。
具体的には、アボガド油、タートル油、トウモロコシ油、アーモンド油、オリーブ油、カカオ油、ゴマ油、サフラワー油、大豆油、ツバキ油、パーシック油、ひまし油、ぶどう種子油、マカデミアナッツ油、ミンク油、綿実油、モクロウ、ヤシ油、卵黄油、パーム油、パーム核油、トリイソオクタン酸グリセリン、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、コレステロール脂肪酸エステル、小麦胚芽油、サザンカ油、アマニ油、月見草油、エノ油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギル油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、馬油、硬化やし油、牛脂、牛脚脂、羊脂、硬化牛脂、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、硬化ひまし油等の油脂;
流動パラフィン、ワセリン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、イソパラフィン、オゾケライト、スクワレン、プリスタン、スクワラン、水添ポリオレフィン(C6-12)等の炭化水素;
ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナバロウ、キャンデリラロウ、綿ロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カボックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、ポリオキシエチレンラノリンアルコールエーテル、ポリオキシエチレンラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレングルコール、ポリオキシエチレン水素添加ラノリンアルコールエーテル及びその誘導体等のロウ;
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、ウンデシレン酸、ラノリン脂肪酸、硬質ラノリン脂肪酸、軟質ラノリン脂肪酸、リノール酸、リノレン酸、エイコサペンタエン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の高級脂肪酸;
ラウリルアルコール、セタノール、セトステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、アラキルアルコール、ラノリンアルコール、水添ラノリンアルコール、へキシルデカノール、オクチルドデカノール等の高級アルコール;
コレステロール、フィトステロール等のステロール類;
ミリスチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、オクタン酸セチル、2−エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアレン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ペンタエリスリトール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル−2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オイル、セトステアリルアルコール、アセトグリセライド、パルミチン酸−2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソプロピル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セパチン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸−2−ヘキシルデシル、パルミチン酸−2−ヘキシルデシル、アジピン酸−2−ヘキシルデシル、セバチル酸ジイソプロピル、コハク酸−2−エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、クエン酸トリエチル等のエステル油;
金属石鹸、ジメチルポリシロキサン、アルコール変性シリコーン、メチルフェニルポリシロキサン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、揮発性シリコーン、環状シリコーン等のシリコーン類等の高分子シリコーン、環状シリコーン等のシリコーン系物質;
等がある。
これらは一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
配合量が1.3%未満の場合、マイクロエマルションが得られない。
また、配合量が14.5%を超える場合、安定性の高いマイクロエマルションを得るため多量の界面活性剤を必要とし、化粧料としての使用感が好ましくない。
具体的には、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ソルビトール、1,2−ヘキサンジオール、ヘキシレングリコール、1,2−ペンタンジオール等が挙げられる。
これらは一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
配合量が1%未満の場合、又は15%を超える場合には、マイクロエマルションが得られない。
上記成分の他に、一般の化粧料に用いられる成分であれば、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合できる。
(1)広い温度領域における安定性の評価
マイクロエマルションを100ml蓋付のガラス容器に入れ、室温及び0℃、40℃、50℃の温度条件下で保存した。
1週間後の状態変化を目視により評価した。
○:状態変化が全く認められない
×:分離、凝集が認められる
(2)振とう後の安定性
島津製作所社製ROTARY SHAKERにサンプルを半量充填した100mlのガラス容器をセットし、3cmの距離を220回/分で振とうした。
30分後の状態変化を目視により評価した。
○:状態変化が認められない
×:分離、凝集が認められる
(3)使用感
専門評価パネル10名により、次の基準により評価した。
○:ベタツキを感じず使用感良好
×:ベタツキを感じ使用感悪い
成分(A)〜(E)を75〜80℃で加熱し十分溶解させる。溶解後は若干の濁りが見られ、65℃に加熱した(F)を徐々に添加し、一相化とする。このとき透明の外観となり、さらに残りの(F)を一気に投入し、マイクロエマルションを得た。
本発明の配合量で(A)〜(F)を用いた実施例1〜4では、広い温度範囲において安定で、且つ化粧料としての使用感が良好なマイクロエマルションを得られた。
これに対して、親油性非イオン界面活性剤を配合した比較例1、2では、広い温度範囲において安定ではあるが、化粧料としての使用感が好ましくない。
さらに、(A)〜(F)を用いても、本発明の範囲外の配合量の比較例3〜12では、広い温度範囲において安定で、且つ化粧料としての使用感が良好とは言えなかった。
以下に本発明のエマルションを用いた美容液、ローション、化粧クリーム、クレンジングローション、サンスクリーンローション、の処方例を示す。
(美容液)
得られた美容液は安定で、使用感良好であった。
Claims (5)
- 次の成分(A)〜(F)を含有し、親油性非イオン界面活性剤を含有しない広範囲の温
度安定性のあるマイクロエマルション。
(A)アルキルグルコシド 0.1〜1.5重量%
(B)HLB10〜16のポリオキシエチレングリセリルエーテル脂肪酸エステルからな
る親水性非イオン界面活性剤 0.5〜6重量%
(C)親水性両親媒性物質 0.1〜5重量%
(D)油分 1.3〜14.5重量%
(E)多価アルコール 1〜15重量%
(F)水 - (C)の親水性両親媒性物質がポリオキシプロピレンジグリセリルエーテル及び/又は
ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテルである
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロエマルション。 - 請求項1又は2のいずれかに記載のマイクロエマルションからなる皮膚化粧料。
- 請求項1又は2のいずれかに記載のマイクロエマルションからなる皮膚洗浄剤。
- 次の成分(A)〜(E)を75〜80℃で加熱し十分に溶解させる工程、65℃に加熱
した下記成分(F)を徐々に添加して一相化する工程、残りの成分(F)を一気に投入す
る工程、をこの順で有する親油性非イオン界面活性剤を含有しないマイクロエマルション
の調製方法。
(A)アルキルグルコシド 0.1〜1.5重量%
(B)HLB10〜16のポリオキシエチレングリセリルエーテル脂肪酸エステルからな
る親水性非イオン界面活性剤 0.5〜6重量%
(C)親水性両親媒性物質 0.1〜5重量%
(D)油分 1.3〜14.5重量%
(E)多価アルコール 1〜15重量%
(F)水
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