JP2017178285A - 鞍乗型車両の走行状況報知装置および鞍乗型車両の走行状況検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】坂道でUターンをしようとしていることを検出した際に乗員に報知するようにした鞍乗型車両の走行状況報知装置および鞍乗型車両の走行状況検出装置を提供する。【解決手段】自動二輪車1の自車位置での路面勾配θgrdを検出する勾配検出手段70と、所定条件が満たされると報知手段90によって乗員Rに報知をするECU22とを有する。自動二輪車1がUターンをしようとしているか否かを判定するUターン判定手段80を具備する。ECU22は、路面勾配θgrdが閾値を超えており、かつUターン判定手段80によって自動二輪車1がUターンをしようとしていると判定されると報知を実行する。自動二輪車1の車速を検出する車速検出手段27と、自動二輪車1の操舵角θstrを検知する操舵角センサ38とを備え、Uターン判定手段80は、車速が閾値未満で、かつ操舵角θstrが閾値を超えている場合にUターンをしようとしていると判定する。【選択図】図8
Description
本発明は、鞍乗型車両の走行状況報知装置に係り、特に、自車両が特定の状態にあることを乗員に報知するようにした鞍乗型車両の走行状況報知装置に関する。
従来から、各種センサによって自車両の特定の状態を検出すると、予め定められた所定の制御を実行するようにした構成が知られている。
特許文献1には、車速センサおよび勾配センサの出力情報に基づいて、自車が上り坂で停止していることを検出すると、発進時に車両が後退しないように自動的にブレーキ装置を作動させる自動二輪車の坂道発進補助装置が開示されている。
ところで、自動二輪車や三輪車等、旋回走行時に車体を傾けてバランスを取る鞍乗型車両において、車体の進行方向を略180度変えるために小さい旋回半径で行うUターン(転回)は、車輪のジャイロ効果も小さく車体がふらつきやすい動作となる。さらに、上り坂でUターンを行う場合には、谷側の足が路面に接地しにくく、ターンの途中で谷側に傾きやすくなることから平地で行う場合より慎重な操作が求められる。特許文献1の技術は、坂道発進に備えてブレーキ装置を作動させるものであり、坂道でUターンをしようとしていることを検出して所定の制御を行うことは検討されていなかった。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、坂道でUターンをしようとしていることを検出した際に乗員に報知するようにした鞍乗型車両の走行状況報知装置および鞍乗型車両の走行状況検出装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は、鞍乗型車両(1)の自車位置での路面勾配(θgrd)を検出する勾配検出手段(70)と、所定条件が満たされると報知手段(90)によって乗員(R)に報知をする制御部(22)とを有する鞍乗型車両の走行状況報知装置において、前記鞍乗型車両(1)がUターンをしようとしているか否かを判定するUターン判定手段(80)を具備し、前記制御部(22)は、前記路面勾配(θgrd)が閾値を超えており、かつ前記Uターン判定手段(80)によって前記鞍乗型車両(1)がUターンをしようとしていると判定されると、前記報知をする点に第1の特徴がある。
また、前記鞍乗型車両(1)の車速を検出する車速検出手段(27)と、前記鞍乗型車両(1)の操舵角(θstr)を検知する操舵角センサ(38)とを備え、前記Uターン判定手段(80)は、前記車速が閾値未満で、かつ、前記操舵角(θstr)が閾値を超えている場合に、前記鞍乗型車両(1)がUターンをしようとしていると判定する点に第2の特徴がある。
また、前記鞍乗型車両(1)の車速を検出する車速検出手段(27)と、前記鞍乗型車両(1)のスロットル装置の開度を検出するスロットル開度センサ(14)と、前記鞍乗型車両(1)の後輪ブレーキの操作を検出するリヤブレーキ操作検出手段(28)とを備え、前記Uターン判定手段(80)は、前記車速が閾値未満で、かつ前記スロットル開度(T)が閾値未満で、かつ前記リヤブレーキ操作検出手段(28)が前記後輪ブレーキ(BR)の操作を検出した場合に、前記鞍乗型車両(1)がUターンをしようとしていると判定する点に第3の特徴がある。
また、前記鞍乗型車両(1)の車速を検出する車速検出手段(27)と、前記鞍乗型車両(1)の動力源の動力を断接するクラッチ装置(C)の作動状態を検出するクラッチ操作検出手段(42)と、前記鞍乗型車両(1)の後輪ブレーキ(BR)の操作を検出するリヤブレーキ操作検出手段(28)とを備え、前記Uターン判定手段(80)は、前記車速が閾値未満で、かつ、前記クラッチ操作検出手段(42)が前記クラッチの操作を検出し、前記リヤブレーキ操作検出手段(28)が前記後輪ブレーキの操作を検出した場合に、前記鞍乗型車両(1)がUターンをしようとしていると判定する点に第4の特徴がある。
また、前記勾配検出手段(70)が、慣性センサ(18)の出力に基づいて路面勾配(θgrd)を検出する点に第5の特徴がある。
また、自車位置を検出するGPS機能部(60)と、地点毎の路面勾配(θgrd)が記憶された勾配情報地図(61)とを備え、前記勾配検出手段(70)が、前記自車位置と前記勾配情報地図(61)とに基づいて前記路面勾配(θgrd)を検出する点に第6の特徴がある。
また、前記鞍乗型車両(1)の車体の方向を検出する電子コンパス(62)を有し、前記勾配検出手段(70)は、前記鞍乗型車両(1)が前記路面勾配(θgrd)を有する路面(G)の上り方向を向いているときに前記路面勾配(θgrd)を検出する点に第7の特徴がある。
また、前記乗員(R)の着座状態を検出する着座検出手段(20)を有し、前記制御部(22)は、前記報知の実行中に前記着座検出手段(20)が非着座を検出すると前記報知を停止する点に第8の特徴がある。
また、前記報知を実行する報知手段(D)として、乗員(R)のヘルメット(50)周辺に設けられるワイヤレススピーカ(51)、乗員(R)のヘルメット(50)周辺に設けられるヘッドマウントディスプレイ(49)、乗員(R)の前方で前記鞍乗型車両(1)に設けられるヘッドアップディスプレイ(52)、メータ装置(41)のメータインジケータ(40)、乗員(R)の身体に触れる部分で車体に設けられるハプティックデバイス(H)、スロットルグリップ(33)の回動抵抗を増減させるスロットルグリップアクチュエータ(36)のうちの少なくとも1つを有する点に第9の特徴がある。
また、鞍乗型車両(1)の自車位置における路面勾配(θgrd)を検出する勾配検出手段(70)を有する鞍乗型車両の走行状況検出装置において、前記鞍乗型車両(1)がUターンをしようとしているか否かを判定するUターン判定手段(80)と、前記路面勾配(θgrd)が閾値を超えており、かつ前記Uターン判定手段(80)によって前記鞍乗型車両(1)が上り坂でUターンをしようとしている状況であると判断する制御部(22)とを具備する点に第10の特徴がある。
また、前記鞍乗型車両(1)が、乗員(R)への報知手段(90,D)を有し、前記制御部(22)の判断情報が、前記乗員(R)への報知手段(90)による報知を行う条件に用いられる点に第11の特徴がある。
また、前記鞍乗型車両(1)が、挙動制御部(91,100)を有し、前記制御部(22)の判断情報が、前記挙動制御部(91,100)を駆動する条件に用いられる点に第12の特徴がある。
さらに、前記鞍乗型車両(1)が、スロットル装置を操作するスロットル操作子(33)と、前記動力源(32)の駆動力を制御するトラクションコントロールシステム(C)と、駆動輪(WR)の制動力を制御するブレーキ装置(BF,BR)と、前記駆動輪(WR)の駆動力を制御する後輪出力制御装置(PS)と、車体のロール角またはロール角速度を検出する慣性センサ(18)とを有し、前記制御部(22)は、前記鞍乗型車両(1)がUターンをしようとしている状況であると判断すると、前記スロットル操作子(33)の操作量変化率、または、前記慣性センサ(18)の出力信号に応じて、前記トラクションコントロールシステム(C)を作動させる、または、前記ブレーキ装置(BF,BR)で車輪(WF,WR)に制動力を与える、あるいは、前記後輪出力制御装置(PS)で駆動力を増加させる点に第13の特徴がある。
第1の特徴によれば、前記鞍乗型車両(1)がUターンをしようとしているか否かを判定するUターン判定手段(80)を具備し、前記制御部(22)は、前記路面勾配(θgrd)が閾値を超えており、かつ前記Uターン判定手段(80)によって前記鞍乗型車両(1)がUターンをしようとしていると判定されると、前記報知をするので、路面勾配の大きな坂道でUターンを行う場合に慎重な操作が必要であることを乗員に報知することができる。これにより、乗員は、そのままUターンを実行するか、前輪を一方に操舵して後退してから他方に操舵して谷側に切り返すか、または、車両から降りて取り回すかという選択の余裕が得られる。
第2の特徴によれば、前記鞍乗型車両(1)の車速を検出する車速検出手段(27)と、前記鞍乗型車両(1)の操舵角(θstr)を検知する操舵角センサ(38)とを備え、前記Uターン判定手段(80)は、前記車速が閾値未満で、かつ、前記操舵角(θstr)が閾値を超えている場合に、前記鞍乗型車両(1)がUターンをしようとしていると判定するので、通常、Uターン時は操舵角が大きく車速が小さいことから、操舵角および車速をUターン判定のパラメータとすることで精度よくUターン判定を行うことができる。
第3の特徴によれば、前記鞍乗型車両(1)の車速を検出する車速検出手段(27)と、前記鞍乗型車両(1)のスロットル装置の開度を検出するスロットル開度センサ(14)と、前記鞍乗型車両(1)の後輪ブレーキの操作を検出するリヤブレーキ操作検出手段(28)とを備え、前記Uターン判定手段(80)は、前記車速が閾値未満で、かつ前記スロットル開度(T)が閾値未満で、かつ前記リヤブレーキ操作検出手段(28)が前記後輪ブレーキ(BR)の操作を検出した場合に、前記鞍乗型車両(1)がUターンをしようとしていると判定するので、通常、Uターン時は車速およびスロットル開度が小さく、かつバランスをとるために後輪ブレーキを使うことが多いことから、車速、スロットル開度、およびリヤブレーキ操作検出手段の検出状態をUターン判定のパラメータとすることで、精度よくUターン判定を行うことが可能となる。
第4の特徴によれば、前記鞍乗型車両(1)の車速を検出する車速検出手段(27)と、前記鞍乗型車両(1)の動力源の動力を断接するクラッチ装置(C)の作動状態を検出するクラッチ操作検出手段(42)と、前記鞍乗型車両(1)の後輪ブレーキ(BR)の操作を検出するリヤブレーキ操作検出手段(28)とを備え、前記Uターン判定手段(80)は、前記車速が閾値未満で、かつ、前記クラッチ操作検出手段(42)が前記クラッチの操作を検出し、前記リヤブレーキ操作検出手段(28)が前記後輪ブレーキの操作を検出した場合に、前記鞍乗型車両(1)がUターンをしようとしていると判定するので、通常、Uターン時は車速が小さく、かつバランスをとるために半クラッチおよび後輪ブレーキを使うことが多いことから、車速、クラッチ操作検出手段およびリヤブレーキ操作検出手段のオン状態をUターン判定のパラメータとすることで、精度よくUターン判定を行うことが可能となる。
第5の特徴によれば、前記勾配検出手段(70)が、慣性センサ(18)の出力に基づいて路面勾配(θgrd)を検出するので、路面勾配を精度よく検出することができる。
第6の特徴によれば、自車位置を検出するGPS機能部(60)と、地点毎の路面勾配(θgrd)が記憶された勾配情報地図(61)とを備え、前記勾配検出手段(70)が、前記自車位置と前記勾配情報地図(61)とに基づいて前記路面勾配(θgrd)を検出するので、カーナビゲーション装置が通常有しているGPS機能部および勾配地図情報を用いて路面勾配を検出することが可能となる。これにより、カーナビゲーション装置を備えた車両であれば、高価な慣性センサ等を用いずに路面勾配を検出することができる。
第7の特徴によれば、前記鞍乗型車両(1)の車体の方向を検出する電子コンパス(62)を有し、前記勾配検出手段(70)は、前記鞍乗型車両(1)が前記路面勾配(θgrd)を有する路面(G)の上り方向を向いているときに前記路面勾配(θgrd)を検出するので、車両が勾配路面上にある場合でも、例えば、下り方向を向いていて比較的Uターンがしやすい場合には報知をしないように設定することができる。
第8の特徴によれば、前記乗員(R)の着座状態を検出する着座検出手段(20)を有し、前記制御部(22)は、前記報知の実行中に前記着座検出手段(20)が非着座を検出すると前記報知を停止するので、報知を行う条件が満たされていても、乗員が車両から降りて取り回すことを選択した場合には、不要な報知を停止して乗員の快適性を保つことができる。
第9の特徴によれば、前記報知を実行する報知手段(D)として、乗員(R)のヘルメット(50)周辺に設けられるワイヤレススピーカ(51)、乗員(R)のヘルメット(50)周辺に設けられるヘッドマウントディスプレイ(49)、乗員(R)の前方で前記鞍乗型車両(1)に設けられるヘッドアップディスプレイ(52)、メータ装置(41)のメータインジケータ(40)、乗員(R)の身体に触れる部分で車体に設けられるハプティックデバイス(H)、スロットルグリップ(33)の回動抵抗を増減させるスロットルグリップアクチュエータ(36)のうちの少なくとも1つを有するので、上り坂Uターンの報知を効果的に行うことが可能となる。
第10の特徴によれば、鞍乗型車両(1)の自車位置における路面勾配(θgrd)を検出する勾配検出手段(70)を有する鞍乗型車両の走行状況検出装置において、前記鞍乗型車両(1)がUターンをしようとしているか否かを判定するUターン判定手段(80)と、前記路面勾配(θgrd)が閾値を超えており、かつ前記Uターン判定手段(80)によって前記鞍乗型車両(1)が上り坂でUターンをしようとしている状況であると判断する制御部(22)とを具備するので、その情報を運転者への報知や車両側の挙動制御に用いることができる。
第11の特徴によれば、前記鞍乗型車両(1)が、乗員(R)への報知手段(90,D)を有し、前記制御部(22)の判断情報が、前記乗員(R)への報知手段(90)による報知を行う条件に用いられるので、上り坂Uターンをしようとしていることの情報により技量に応じた適切な報知が可能となる。
第12の特徴によれば、前記鞍乗型車両(1)が、挙動制御部(91,100)を有し、前記制御部(22)の判断情報が、前記挙動制御部(91,100)を駆動する条件に用いられるので、上り坂Uターンをしようとしていることの情報により技量に応じた適切な車両の挙動アシスト制御が可能となる。
第13の特徴によれば、前記鞍乗型車両(1)が、スロットル装置を操作するスロットル操作子(33)と、前記動力源(32)の駆動力を制御するトラクションコントロールシステム(C)と、駆動輪(WR)の制動力を制御するブレーキ装置(BF,BR)と、前記駆動輪(WR)の駆動力を制御する後輪出力制御装置(PS)と、車体のロール角またはロール角速度を検出する慣性センサ(18)とを有し、前記制御部(22)は、前記鞍乗型車両(1)がUターンをしようとしている状況であると判断すると、前記スロットル操作子(33)の操作量変化率、または、前記慣性センサ(18)の出力信号に応じて、前記トラクションコントロールシステム(C)を作動させる、または、前記ブレーキ装置(BF,BR)で車輪(WF,WR)に制動力を与える、あるいは、前記後輪出力制御装置(PS)で駆動力を増加させるので、上り坂Uターンをしようとしていることの情報により技量に応じた適切な車両の挙動アシスト制御が可能となる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る鞍乗型車両の走行状況報知装置を適用した自動二輪車1の右側面図である。また、図2は自動二輪車1の操向ハンドル13まわりの斜視図である。
自動二輪車1は、前輪WFを操舵する操向ハンドル13と乗員が着座するシート21との間に燃料タンク16が配設された鞍乗型車両である。車体フレーム17を構成するメインフレーム15の前端に設けられるヘッドパイプ7には、前輪WFを回転自在に軸支するフロントフォーク4が揺動可能に軸支されている。左右一対のフロントフォーク4は、ヘッドパイプ15の上下に位置するトップブリッジ37およびボトムブリッジ7に固定されており、車幅方向中央でトップブリッジ37およびボトムブリッジ7に固定されるステムシャフト(不図示)がヘッドパイプ7に揺動自在に軸支されることで、前輪WFの操舵が可能に構成されている。操向ハンドル13は、トップブリッジ37の下部でフロントフォーク4に直接固定されている。前輪WFには、ブレーキキャリパ2およびブレーキディスク3からなる前輪ブレーキBFが設けられている。
メインフレーム15の後方下部には、後輪WRを回転自在に軸支するスイングアーム64の前端部を揺動自在に軸支するピボット31が設けられている。メインフレーム15の下部に吊り下げられるエンジン32の駆動力は、ドライブチェーン(不図示)を介して後輪WRに伝達され、エンジン23の燃焼ガスはマフラ63から排出される。後輪WRには、ブレーキキャリパ24およびブレーキディスク25からなる後輪ブレーキBRが設けられている。スイングアーム64の後方寄りの位置には、後輪WRの回転を検出する車輪速度センサ(車速センサ)27が設けられている。
ピボット31の後方には、足乗せステップ29と、後輪ブレーキBRを作動させるリヤブレーキペダル30が取り付けられている。リヤブレーキペダル30の基部には、操作の有無を検知するリヤブレーキ操作検出手段としてのリヤブレーキスイッチ28が設けられている。
操向ハンドル13の前方は、ヘッドライト6が埋設されたフロントカウル9で覆われている。フロントカウル9の上端には防風スクリーン12が取り付けられ、車幅方向左右には、ウインカ装置10が一体形成されたバックミラー11が取り付けられている。フロントカウル6の下方に連なる左右一対のサイドカウル5は、フロントフォーク4の側方、メインフレーム15の一部からエンジン32の上部までを覆う形状とされる。
操向ハンドル13の前方には、速度計や回転計、距離計等を収めたメータ装置41が配設されている。トップブリッジ37には、各種の表示が可能なヘッドアップディスプレイ52を取り付けることができる。
メインフレーム15の後端上部に固定されるリヤフレーム19には、シート21およびシートカウル66が支持されている。シートカウル66の下部には、左右一対のウインカ装置23を支持するリヤフェンダ65が取り付けられている。
エンジン32の内部には、不図示のクランクシャフトと変速機との間の駆動力を断接するクラッチCが配設されている。エンジン32には、乗員のスロットル操作に基づくスロットル開度を検出するスロットル開度センサ14、後輪WRのスリップを抑えるために燃料噴射装置や点火装置や電子スロットルバルブ(TBW)を制御して一時的にエンジン駆動力を下げることができるトラクションコントロールシステムTが設けられている。
また、車幅方向中央で、メインフレーム15の内側で車幅方向中央の位置には、振動ジャイロを用いて車体のロール角、ピッチ角、ヨー角を検出できる慣性センサ18と、地磁気に基づいて東西南北の方向を検出できる電子コンパス62とが配設されている。
また、車幅方向中央で、メインフレーム15の内側で車幅方向中央の位置には、振動ジャイロを用いて車体のロール角、ピッチ角、ヨー角を検出できる慣性センサ18と、地磁気に基づいて東西南北の方向を検出できる電子コンパス62とが配設されている。
シート21の内部には、乗員が着座しているか否かを検出する着座検出手段としてのシートスイッチ20が配設されている。シートカウル66の内部には、本実施形態に係る鞍乗型車両の走行状況報知装置を構成する制御部としてのECU22が配設されている。
ECU22は、各種のセンサやスイッチ等の情報に基づいて、自動二輪車1が上り坂においてUターン(転回)をしようとしていることを検出すると、慎重な操作を要する状態であるとして乗員に報知するように構成されている。
図2を参照して、右側の操向ハンドル13には、スロットル装置を操作するスロットル操作子としてのスロットルグリップ33と、前輪ブレーキBFを作動させる前輪ブレーキレバー35とが設けられている。一方、左側の操向ハンドル13には、乗員が把持するハンドルグリップ44と、クラッチCを操作するクラッチレバー43とが設けられている。クラッチレバー43の基部には、クラッチ操作の有無を検出するクラッチスイッチ42が設けられている。
トップブリッジ37の下方には、前輪WFの揺動軸となるステムシャフトの揺動角度を検出する操舵角センサ38が配設されている。トップブリッジ37の後部には、アクチュエータによって操向ハンドル13の操舵抵抗を変更できる電動ステアリングダンパ47が連結されている。
スロットルグリップ33の車幅方向内側に隣接するプーリホルダ67には、スロットルグリップ33の回動抵抗を調整するスロットルグリップアクチュエータ67が設けられている。また、スロットルグリップ33の内部には、ハプティックデバイスとしてのバイブレータ34が設けられている。
メータ装置41には、上り坂Uターンをしようとしていることを検出した際の報知に用いられる報知手段としてのメータインジケータ40が設けられる。報知キャンセルスイッチ39は、上り坂Uターンをしようとしていることを検出しても報知を行わないモードへの切り替え機能と、メータインジケータ40等による報知を停止させる機能とを有する。
図3は、乗員Rが自動二輪車1の操向ハンドル13を左側に操舵してUターンしている状態を示す説明図である。自動二輪車や三輪車等、旋回走行時に車体を傾けてバランスを取る鞍乗型車両において、車体の進行方向を略180度変えるために小さい旋回半径で行うUターン(転回)は、車輪のジャイロ効果も小さく車体がふらつきやすい動作となる。さらに、上り坂でUターンを行う場合には、谷側の足が路面に接地しにくく、ターンの途中で谷側に傾きやすくなることから平地で行う場合より慎重な操作が求められる。
これに対応し、本願発明は、上り坂でUターンしようとしていることを検出すると、これを乗員Rに報知する点に特徴がある。前輪WFの操舵角θstrは、操向ハンドル13の下方に設けられた操舵角センサ38によって検出することができる。また、乗員Pのヘルメット50には、小型バッテリで駆動するスピーカ51およびシールド48に一体のヘッドマウントディスプレイ49が配設されている。
図4は、乗員Rが自動二輪車1を上り坂で停車させた状態を示す説明図である。自動二輪車1が上り坂でUターンしようとしているか否かは、自動二輪車1が上り坂にあるか否かの路面勾配判定と、自動二輪車1がUターンしようとしているか否かのUターン判定の両方が満たされることで判断できる。
本実施形態では、慣性センサ18によって坂道Gの路面勾配θgrdを検知し、操舵角センサ38で前輪WFの操舵角θstrを検出し、さらに、車速センサ27で車速を検出し、この3つのパラメータに基づいて自動二輪車1が上り坂でUターンしようとしているか否かを判定して乗員に報知する。
この場合、Uターン判定手段80は、車速が閾値未満でかつ操舵角θstrが閾値を超えている場合に自動二輪車1がUターンをしようとしていると判定する。これは、通常、Uターン時は操舵角が大きく車速が小さいことから、操舵角および車速をUターン判定のパラメータとすることで精度よくUターン判定を行うための設定である。
そして、ECU22は、路面勾配θgrdが閾値を超えており、かつUターン判定手段80によってUターンをしようとしていると判定されると報知を実行する。これにより、乗員Rは、そのままUターンを実行するか、前輪WFを一方に操舵して後退してから他方に操舵して谷側に切り返すか、または、自動二輪車1から降りて取り回すかという選択の余裕が得られ、Uターン操作に対する安心感を高めることが可能となる。
図5は、本願発明の第1実施形態に係る報知システムの構成を示すブロック図である。ECU22には、路面勾配θgrdを検出する勾配検出手段70と、Uターンしようとしているか否かを判定するUターン判定手段80と、上り坂でUターンしようとしていると判定されたときにウォーニングデバイスDを駆動するウォーニング発生手段90とが含まれる。
勾配検出手段70は、慣性センサ18の出力信号に基づいて路面勾配θgrdを検出する。また、Uターン判定手段80は、車速センサ27および操舵角センサ38の出力信号に基づいて、自動二輪車1がUターンしようとしているか否かを検出する。
報知手段としてのウォーニングデバイスDには、乗員Rのヘルメット50に配設されるスピーカ51およびヘッドマウントディスプレイ52のほか、ヘッドアップディスプレイ52、メータインジケータ40およびハプティックデバイスHを含むことができる。報知は、スピーカ51によるアラーム音や音声案内、各ディスプレイによる案内表示、ハプティックデバイスHの作動等で実行できる。
スピーカ51による音声案内は、例えば、「上り坂です。Uターン時はご注意ください。」、「傾斜面です。Uターン時はご注意ください。」、「上り坂Uターンです。不慣れな場合は降車をおすすめします。」等の文言で実行することができる。なお、スピーカは車両に設けられたオーディオ用スピーカやアラーム等としてもよい。
ハプティックデバイスHの動作としては、乗員Rの手や足に触れるバイブレータを振動させるほか、電動ステアリングダンパ47やパワーステアリング装置で操向ハンドル13の操舵抵抗を増したり、スロットルグリップアクチュエータ36でスロットルグリップ33の回動抵抗を増すこと等が含まれる。
一方、ECU22は、乗員Rがシート21から降りてシートスイッチ20がオンからオフになる、すなわち、乗員Rの非着座が検出されると、ウォーニング発生手段90によるウォーニングデバイスDの駆動を停止させることができる。これにより、報知を行う条件が満たされていても、乗員Rが自動二輪車1から降りて取り回すことを選択した場合には、不要な報知を停止して乗員Rの快適性を保つことができる。なお、乗員Rがシート21から降りたか否かを検出する着座検出手段は、シートスイッチのほか、着座圧力を検出するセンサや左右の足乗せステップに設けた荷重センサ、乗員の位置を撮影するカメラ等であってもよい。
図6は、本願発明の第2実施形態に係る報知システムの構成を示すブロック図である。本実施形態では、勾配検出手段70が、GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)を利用するGPS機能部60で検出した自車位置と、制御部22に記憶された勾配情報地図61とを組み合わせて路面勾配θgrdを検知する点に特徴がある。所定の道路の勾配情報を読み取ることができる勾配情報地図61は、予め制御部22に記憶させておくほか、無線通信で外部のシステムサーバ等にアクセスして定期的に更新したり、サーバ内の勾配情報地図をリアルタイムで参照することも可能である。
これにより、カーナビゲーション装置が通常有しているGPS機能部および勾配地図情報を用いて路面勾配を検出することが可能となり、カーナビゲーション装置を備えた車両であれば、高価な慣性センサ等を用いずに路面勾配を検出することができる。
また、自動二輪車1の車体が東西南北のいずれを向いているかを検出する電子コンパス62を用いた場合には、自動二輪車1が路面勾配θgrdを有する路面Gの上り方向を向いているときだけ路面勾配θgrdを検出するようにして、例えば、下り方向を向いていて比較的Uターンがしやすい場合には報知をしないように設定することができる。
次に、本実施形態では、Uターン判定手段80が、慣性センサ18を用いずに、車速センサ27、スロットル開度センサ14およびリヤブレーキスイッチ28の出力情報に基づいて、自動二輪車1がUターンしようとしているか否かを検出する。
すなわち、Uターン判定手段80は、車速が閾値未満で、かつスロットル開度が閾値未満で、かつリヤブレーキスイッチ28がオンである場合に、自動二輪車1がUターンをしようとしていると判定する。これは、Uターン時は車速およびスロットル開度が小さく、かつバランスをとるために後輪ブレーキを使うことが多いことから行われる設定である。なお、リヤブレーキが操作されたか否かを検出するリヤブレーキ操作検出手段は、実施例のリヤブレーキスイッチに限られず、操作量や操作力を検知するもの、油圧ブレーキの油圧を測定するものなど、ブレーキの操作状態あるいはブレーキバイワイヤ等において作動状態が検知できるものであれば、直接操作検知するものでなくても含まれる。
図7は、本願発明の第3実施形態に係る報知システムの構成を示すブロック図である。本実施形態では、Uターン判定手段80が、車速センサ27、スロットル開度センサ14、リヤブレーキスイッチ28の出力信号に基づいて自動二輪車1がUターンをしようとしていると判定する。これは、通常、Uターン時は車速およびスロットル開度が小さく、かつバランスをとるために後輪ブレーキを使うことが多いことから行われる設定である。また、変形例として、Uターン判定手段80が、車速センサ27、クラッチ操作検出手段としてのクラッチスイッチ42、リヤブレーキスイッチ28の出力信号に基づいて自動二輪車1がUターンをしようとしていると判定するようにしてもよい。これは、通常、Uターン時は車速が小さく、かつバランスをとるために半クラッチおよび後輪ブレーキを使うことが多いことから行われる設定である。なお、クラッチが操作されたか否かを検出するクラッチ操作検出手段は、実施例のクラッチスイッチに限られず、操作量や操作力を検知するもの、油圧クラッチの油圧を測定するものなど、クラッチの操作状態あるいはクラッチバイワイヤ等において作動状態が検知できるものであれば、直接操作検知するものでなくても含まれる。
なお、上記したUターン判定手段80の判定パラメータに操舵角センサ38の出力信号を加えて、Uターン判定の精度をさらに高めるようにしてもよい。
一方、本実施形態では、ウォーニング発生手段90に替えて、Uターンサポート手段100を駆動する挙動制御部としての駆動制御部91を備えている。この場合、制御部22は、上り坂Uターンをしようとしていると判断すると、スロットルグリップ33の操作量変化率、または、慣性センサ18の出力信号に応じて、Uターンサポート手段100を駆動する。Uターンサポート手段100は、制動力の電子制御が可能な前輪ブレーキBFおよび後輪ブレーキBR、トラクションコントロールシステムT、後輪出力制御システムPS、アシストステアリングシステムASを含むことができる。これにより、車輪に制動力を与えたりエンジン駆動力を低減または増加させることで、乗員Rが上り坂Uターンを試みることをサポートまたは抑制することが可能となる。なお、後輪出力制御システムPSは、スロットル制御、点火時期、燃料制御のほか、電動モータによるアシスト駆動によって構成することができる。さらに、ハプティックデバイスを用いて、スロットルの反力(摩擦力)の増減によりスロットルコントロールを誘導するものであってもよい。
なお、Uターンサポート手段100の動作に加えてスピーカ等による報知を行ってもよい。また、前記した報知キャンセルスイッチ39により、任意に駆動制御部91の動作を無効にすることも可能である。
図8は、上り坂Uターンウォーニング制御1の手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、図5を用いて説明した第1実施形態に対応する。ステップS1では、車速が閾値(例えば、5km/h)未満であるか否かが判定される。ステップS1で肯定判定されると、ステップS2へ進み、路面勾配θgrdが閾値(例えば、+5度)を超えているか否かが判定される。
ステップS2で肯定判定されると、ステップS3に進み、操舵角θstrが閾値(例えば、15度)を超えているか否かが判定される。ステップS3で肯定判定されると、ステップS4に進む。ステップS4では、ウォーニング信号発生手段90によるウォーニング発生信号がオンにされて報知が実行され、一連の制御を終了する。なお、ステップS1,S2,S3で否定判定されると、そのまま一連の制御を終了する。なお、上記実施形態では上り坂でのみ報知を行う設定としているが、平地よりは慎重な操作が求められる下り坂でUターンする場合にも報知を行うように設定することができる。
図9は、上り坂Uターンウォーニング制御2の手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、図6を用いて説明した第2実施形態に対応する。ステップS10では、車速が閾値(例えば、5km/h)未満であるか否かが判定される。ステップS10で肯定判定されると、ステップS11へ進み、路面勾配θgrdが閾値(例えば、+5度)を超えているか否かが判定される。
ステップS11で肯定判定されると、ステップS12に進み、スロットル開度センサ14で検出されるスロットル開度が閾値(例えば、3度)未満であるか否かが判定される。ステップS12で肯定判定されると、ステップS13に進んで、リヤブレーキスイッチ28がオンであるか否かが判定される。そして、ステップS13で肯定判定されると、ステップS14に進み、ウォーニング信号発生手段90によるウォーニング発生信号がオンにされて報知が実行され、一連の制御を終了する。なお、ステップS10,S11,S12,S13で否定判定されると、そのまま一連の制御を終了する。なお、ステップS1の車速判定においては、判定式を「0<車速<閾値?」として、車速がゼロの状態では報知を行わないようにし、上り坂の渋滞路で停止と発進を繰り返すような場合の報知を抑えるようにしてもよい。
図10は、上り坂Uターンウォーニング制御3の手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、図7を用いて説明した第3実施形態の変形例に対応する。ステップS20では、車速が閾値(例えば、5km/h)未満であるか否かが判定される。ステップS20で肯定判定されると、ステップS21へ進み、路面勾配θgrdが閾値(例えば、+5度)を超えているか否かが判定される。
ステップS21で肯定判定されると、ステップS22に進み、クラッチスイッチ42の出力信号に基づいて、半クラッチ操作があるか否かが判定される。ステップS22で肯定判定されると、ステップS23に進んで、リヤブレーキスイッチ28がオンであるか否かが判定される。そして、ステップS23で肯定判定されると、ステップS24に進み、ウォーニング信号発生手段90によるウォーニング発生信号がオンにされて報知が実行され、一連の制御を終了する。なお、ステップS20,S21,S22,S23で否定判定されると、そのまま一連の制御を終了する。なお、半クラッチ操作があるか否かの判定は、クラッチCの作動量を検出するセンサ等の信号に基づいて行うこともできる。
なお、自動二輪車の形態、車速、路面勾配、操舵角、スロットル開度等の閾値の設定、操舵角センサ、慣性センサ、スロットル開度センサ、電子コンパス、ブレーキスイッチ等の構造や配置、GPS機能部の形態等は、上記実施形態に限られず、種々の変更が可能である。本発明に係る鞍乗型車両の路面状況報知装置は、自動二輪車に限られず、前側2輪/後側1輪の三輪車、前側1輪/後側2輪の鞍乗型三輪車に適用することが可能である。
1…自動二輪車(鞍乗型車両)、14…スロットル開度センサ、18…慣性センサ、20…シートスイッチ(着座検出手段)、22…制御部、27…車速センサ(車速検出手段)、28…リヤブレーキスイッチ(リヤブレーキ操作検出手段)、38…操舵角センサ、42…クラッチスイッチ(クラッチ操作検出手段)、60…GPS機能部、62…電子コンパス、70…勾配検出手段、80…Uターン判定手段、90…ウォーニング発生手段、91…駆動制御部(挙動制御部)、100…Uターンサポート手段(挙動制御部)、BF…前輪ブレーキ、BR…後輪ブレーキ、D…ウォーニングデバイス、H…ハプティックデバイス、T…トラクションコントロールシステム、R…乗員、θstr…操舵角、θgrd…路面勾配、PS…後輪出力制御システム(後輪出力制御装置)、AS…アシストステアリングシステム
Claims (13)
- 鞍乗型車両(1)の自車位置での路面勾配(θgrd)を検出する勾配検出手段(70)と、所定条件が満たされると報知手段(90)によって乗員(R)に報知をする制御部(22)とを有する鞍乗型車両の走行状況報知装置において、
前記鞍乗型車両(1)がUターンをしようとしているか否かを判定するUターン判定手段(80)を具備し、
前記制御部(22)は、前記路面勾配(θgrd)が閾値を超えており、かつ前記Uターン判定手段(80)によって前記鞍乗型車両(1)がUターンをしようとしていると判定されると、前記報知をすることを特徴とする鞍乗型車両の走行状況報知装置。 - 前記鞍乗型車両(1)の車速を検出する車速検出手段(27)と、前記鞍乗型車両(1)の操舵角(θstr)を検知する操舵角センサ(38)とを備え、
前記Uターン判定手段(80)は、前記車速が閾値未満で、かつ、前記操舵角(θstr)が閾値を超えている場合に、前記鞍乗型車両(1)がUターンをしようとしていると判定することを特徴とする請求項1に記載の鞍乗型車両の走行状況報知装置。 - 前記鞍乗型車両(1)の車速を検出する車速検出手段(27)と、前記鞍乗型車両(1)のスロットル装置の開度を検出するスロットル開度センサ(14)と、前記鞍乗型車両(1)の後輪ブレーキの操作を検出するリヤブレーキ操作検出手段(28)とを備え、
前記Uターン判定手段(80)は、
前記車速が閾値未満で、かつ前記スロットル開度(T)が閾値未満で、かつ前記リヤブレーキ操作検出手段(28)が前記後輪ブレーキ(BR)の操作を検出している場合に、前記鞍乗型車両(1)がUターンをしようとしていると判定することを特徴とする請求項1に記載の鞍乗型車両の走行状況報知装置。 - 前記鞍乗型車両(1)の車速を検出する車速検出手段(27)と、前記鞍乗型車両(1)の動力源の動力を断接するクラッチ装置(C)の作動状態を検出するクラッチ操作検出手段(42)と、前記鞍乗型車両(1)の後輪ブレーキ(BR)の操作を検出するリヤブレーキ操作検出手段(28)とを備え、
前記Uターン判定手段(80)は、前記車速が閾値未満で、かつ、前記クラッチ操作検出手段(42)が前記クラッチの操作を検出し、前記リヤブレーキ操作検出手段(28)が前記後輪ブレーキ(BR)の操作を検出した場合に、前記鞍乗型車両(1)がUターンをしようとしていると判定することを特徴とする請求項1に記載の鞍乗型車両の走行状況報知装置。 - 前記勾配検出手段(70)が、慣性センサ(18)の出力に基づいて路面勾配(θgrd)を検出することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の鞍乗型車両の走行状況報知装置。
- 自車位置を検出するGPS機能部(60)と、地点毎の路面勾配(θgrd)が記憶された勾配情報地図(61)とを備え、
前記勾配検出手段(70)が、前記自車位置と前記勾配情報地図(61)とに基づいて前記路面勾配(θgrd)を検出することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の鞍乗型車両の走行状況報知装置。 - 前記鞍乗型車両(1)の車体の方向を検出する電子コンパス(62)を有し、
前記勾配検出手段(70)は、前記鞍乗型車両(1)が前記路面勾配(θgrd)を有する路面(G)の上り方向を向いているときに前記路面勾配(θgrd)を検出することを特徴とする請求項6に記載の鞍乗型車両の走行状況報知装置。 - 前記乗員(R)の着座状態を検出する着座検出手段(20)を有し、
前記制御部(22)は、前記報知の実行中に前記着座検出手段(20)が非着座を検出すると前記報知を停止することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の鞍乗型車両の走行状況報知装置。 - 前記報知を実行する報知手段(D)として、
乗員(R)のヘルメット(50)周辺に設けられるワイヤレススピーカ(51)、
乗員(R)のヘルメット(50)周辺に設けられるヘッドマウントディスプレイ(49)、
乗員(R)の前方で前記鞍乗型車両(1)に設けられるヘッドアップディスプレイ(52)、
メータ装置(41)のメータインジケータ(40)、
乗員(R)の身体に触れる部分で車体に設けられるハプティックデバイス(H)、
スロットルグリップ(33)の回動抵抗を増減させるスロットルグリップアクチュエータ(36)のうちの少なくとも1つを有することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の鞍乗型車両の走行状況報知装置。 - 鞍乗型車両(1)の自車位置における路面勾配(θgrd)を検出する勾配検出手段(70)を有する鞍乗型車両の走行状況検出装置において、
前記鞍乗型車両(1)がUターンをしようとしているか否かを判定するUターン判定手段(80)と、
前記路面勾配(θgrd)が閾値を超えており、かつ前記Uターン判定手段(80)によって前記鞍乗型車両(1)が上り坂でUターンをしようとしている状況であると判断する制御部(22)とを具備することを特徴とする鞍乗型車両の走行状況検出装置。 - 前記鞍乗型車両(1)が、乗員(R)への報知手段(90,D)を有し、
前記制御部(22)の判断情報が、前記乗員(R)への報知手段(90)による報知を行う条件に用いられることを特徴とする請求項10に記載の鞍乗型車両の走行状況検出装置。 - 前記鞍乗型車両(1)が、挙動制御部(91,100)を有し、
前記制御部(22)の判断情報が、前記挙動制御部(91,100)を駆動する条件に用いられることを特徴とする請求項10に記載の鞍乗型車両の走行状況検出装置。 - 前記鞍乗型車両(1)が、
スロットル装置を操作するスロットル操作子(33)と、
前記動力源(32)の駆動力を制御するトラクションコントロールシステム(C)と、
駆動輪(WR)の制動力を制御するブレーキ装置(BF,BR)と、
前記駆動輪(WR)の駆動力を制御する後輪出力制御装置(PS)と、
車体のロール角またはロール角速度を検出する慣性センサ(18)とを有し、
前記制御部(22)は、前記鞍乗型車両(1)がUターンをしようとしている状況であると判断すると、
前記スロットル操作子(33)の操作量変化率、または、前記慣性センサ(18)の出力信号に応じて、前記トラクションコントロールシステム(C)を作動させる、または、前記ブレーキ装置(BF,BR)で車輪(WF,WR)に制動力を与える、あるいは、前記後輪出力制御装置(PS)で駆動力を増加させることを特徴とする請求項10に記載の鞍乗型車両の走行状況検出装置。
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