JP2017177741A - 転写用ハードコートフィルム、及びこれを用いた加飾部材 - Google Patents
転写用ハードコートフィルム、及びこれを用いた加飾部材 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017177741A JP2017177741A JP2016072469A JP2016072469A JP2017177741A JP 2017177741 A JP2017177741 A JP 2017177741A JP 2016072469 A JP2016072469 A JP 2016072469A JP 2016072469 A JP2016072469 A JP 2016072469A JP 2017177741 A JP2017177741 A JP 2017177741A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- hard coat
- transfer
- resin
- less
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Radar Systems Or Details Thereof (AREA)
Abstract
【解決手段】電波レーダ装置の前面に配置される加飾部材30であって、加飾部材30は、第2の樹脂基体33と、インジウム光沢層312と、第1の樹脂基体20と、接着層123とプライマー層122とハードコート層121とをこの順に備える転写層12と、をこの順に備え、前記プライマー層122中に紫外線吸収剤を含有し、転写層12は、波長350nm以上400nm以下の光線透過率の平均が25%以下である。
【選択図】図1
Description
基材フィルム上に、少なくとも、ハードコート層とプライマー層と接着層とがこの順に配置される転写層を備え、
前記プライマー層中に紫外線吸収剤を含有し、
前記転写層は、波長350nm以上400nm以下の光線透過率の平均が25%以下である転写用ハードコートフィルム。
前記転写層は、波長300nm以上350nm以下の光線透過率の平均が0.5%以下である(1)から(2)のいずれかに記載の転写用ハードコートフィルム。
樹脂基体上に、少なくとも、接着層とプライマー層とハードコート層と基材フィルムとがこの順に配置される転写層を備え、
前記プライマー層中に紫外線吸収剤を含有し、
前記転写層は、波長350nm以上400nm以下の光線透過率の平均が25%以下である加飾部材の中間製品。
前記加飾部材は、少なくとも、インジウム光沢層と、樹脂基体と、接着層とプライマー層とハードコート層とを備える転写層と、をこの順に有し、
前記プライマー層中に紫外線吸収剤を含有し、
前記転写層は、波長350nm以上400nm以下の光線透過率の平均が25%以下である加飾部材。
前記加飾部材は、少なくとも、第2の樹脂基体と、インジウム光沢層と、第1の樹脂基体と、接着層とプライマー層とハードコート層とをこの順に備える転写層と、をこの順に備え、
前記プライマー層中に紫外線吸収剤を含有し、
前記転写層は、波長350nm以上400nm以下の光線透過率の平均が25%以下である加飾部材。
本実施形態の転写用ハードコートフィルム10は、基材フィルム11上に転写層12が配置される積層体である(図1参照)。転写層12は、基材フィルム11上から、少なくとも、ハードコート層121と、プライマー層122と、接着層123との順で構成される。本実施形態の転写用ハードコートフィルム10を用いることにより、第1の樹脂基体20(図2参照)にハードコート層121を含む転写層12が積層された加飾部材の中間製品を製造することができる。
基材フィルム11は、特に限定されないが、ポリエステル樹脂フィルム又はポリオレフィン樹脂フィルムにより構成されることが好ましい。また、上記フィルムのうち延伸フィルムであることが好ましい。基材フィルム11がこれらの樹脂フィルムにより構成されることにより、その上にハードコート層121等を容易に形成でき、また、転写用ハードコートフィルム10を製造する際に熱収縮や、ハードコート層121の形成に電離放射線硬化性樹脂を用いる場合は、電離放射線の照射による収縮が生じにくいという優れた耐収縮性を有し、転写用ハードコートフィルム10を優れた安定性と効率とで製造することが可能となる。更に、転写用ハードコートフィルム10を第1の樹脂基体20に転写する際の加熱温度による熱収縮が生じることもないので、容易に加飾部材の中間製品を製造することができる。
転写層12は、基材フィルム11上から、ハードコート層121と、プライマー層122と、接着層123との順で構成される。
ハードコート層121は、硬化性樹脂組成物の硬化物からなる層であり、第1の樹脂基体20に耐傷性(ハードコート性)を付与する層である。
(硬化性樹脂)
ハードコート層121は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、尿素樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、電離放射線硬化性樹脂等、の硬化物からなる層を好ましく挙げることができる。耐候性や耐傷性の観点から電離放射線硬化性樹脂の硬化物であることが好ましい。
また、ハードコート層121を形成する硬化性樹脂組成物は、更に、耐傷性を向上させるために、粒子を含有させてもよい。粒子としては、無機系と有機系の粒子があり、無機系の粒子としては、例えば、アルミナ、シリカ、カオリナイト、酸化鉄、ダイヤモンド、炭化ケイ素等の粒子が挙げられる。粒子形状は、球、楕円体、多面体、鱗片形等が挙げられ、特に制限はないが、硬度がより高くなり優れた耐傷性が得られる点で、球状が好ましい。粒子の平均粒子径としては、特に制限されないが、ハードコート層121の硬度及び平滑性の観点から、0.1μm以上4μm以下、好ましくは0.5μm以上3μm以下が挙げられる。本実施形態において、粒子の平均粒子径は、体積平均粒子径であるものとする。体積平均粒子径は、レーザー回折式、又はレーザー散乱式粒子径分布測定により測定することができる。
なお、ハードコート層121を形成する硬化性樹脂組成物には、樹脂組成物の粘度を調整する等の目的で、メチル(メタ)アクリレート等の単官能性(メタ)アクリレートのような希釈剤を、本発明の目的を損なわない範囲で適宜併用することができる。単官能性(メタ)アクリレートは1種を単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよく、また低分子量の多官能性(メタ)アクリレートを併用してもよい。
希釈剤としては、上記のモノマーの他、通常の有機溶媒を用いて、樹脂組成物の塗工性を確保することもできる。
なお、上記のような反応性官能基を分子中に有する反応性シリコーン化合物は、硬化収縮が生じやすくなるので、硬化性樹脂組成物に含有させないことが好ましい。
電波レーダが送受信するミリ波や近赤外線等の電波の減衰、回折、散乱及び周波数変動を抑えるため、ハードコート層121の厚さは、耐傷性を付与する性能を損なわない範囲で薄いほど好ましく、耐候性を損なわない範囲で厚みを有することが好ましい。また、ハードコート層121の透明化を図る観点、硬化収縮の発生を低減するという観点でも、ハードコート層121の厚さは、薄いほど好ましい。本実施形態において、ハードコート層121の厚さは、1μm以上10μm以下が好ましく、2μm以上6μm以下更に好ましく、2μm以上4μm以下であることが特に好ましい。
プライマー層122は、ハードコート層121と接着層123との間に配置され、ハードコート層121に対する応力緩和層として機能するとともに、ハードコート層121との密着性を向上させる役割を果たす層であり、更に紫外線吸収剤を含有することによって耐候性を向上させる役割を果たす層である。また、プライマー層122は、ハードコート層121の劣化による割れを抑制するために設けられとともに、生産工程や保管に際して、ブロッキング現象の発生を抑制し、フィルムの巻き形状の悪化やフィルムの損傷を生じさせないために設けられる層であることが好ましい。
本実施形態に関するプライマー層122を構成するバインダー樹脂は、主剤と硬化剤とからなる2液硬化型樹脂を含有することが好ましい。
主剤としては、特に限定はなく、例えば、ポリウレタン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、プチラール樹脂、塩素化ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン等が挙げられる。これらのバインダー樹脂は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらのバインダー樹脂の中でも、密着性及び耐候性の観点から、ポリウレタン樹脂が好ましい。
HO−[R1−O−(C=O)−O]m1−R1−OH (1)
HO−[R2−O−(C=O)]m2−R2−OH (2)
上記の主剤の硬化を促進する観点から、例えばトリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、シクロヘキサンフェニレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート等のイソシアネート硬化剤が挙げられる。
電波レーダが送受信するミリ波や近赤外線等の電波の減衰、回折、散乱及び周波数変動を抑えるため、プライマー層122の厚さは、耐候性を付与する性能を損なわない範囲で薄いほど好ましく、波長350nm以上400nm以下の光線透過率の平均が25%以下となる範囲の厚みを有することが好ましい。本実施形態において、プライマー層122の厚さは、0.1μm以上10μm以下が好ましく、0.1μm以上5μm以下であることがより好ましく、1μm以上4μm以下が特に好ましい。
本実施形態に関する接着層123は、ハードコート層121を第1の樹脂基体20の表面に形成するために、ハードコート層121を第1の樹脂基体20に接着するために設けられる層である。また、接着層123は、ハードコート層121を第1の樹脂基体20に接着するという機能に加えて、プライマー層122に含まれる粒子がプライマー層122の表面に突き出す、いわゆる頭出しを和らげて透明性の低下を抑制し、優れた光学的性能を確保するという機能をも有していることが好ましい。
本発明の転写用ハードコートフィルムでは必須ではないが、加飾部材の意匠性を向上させるため、必要に応じて転写用ハードコートフィルムの一部又は全面に、更に着色層(加飾層)を設けてもよい。着色層の柄は任意であるが、例えば、木目、石目、布目、砂目、幾何学模様、文字などからなる柄や絵柄等を設けることもできる。
本実施形態に関する転写用ハードコートフィルム10の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば、少なくとも以下の工程を順に有する転写用ハードコートフィルムの製造方法を挙げることができる。
b)ハードコート層121上にプライマー層形成用組成物を用いてプライマー層122を形成する工程
c)プライマー層122上に接着層形成用組成物を用いて接着層123を形成する工程
基材フィルム11上に、ハードコート層121を含む転写層形成する方法としては、ハードコート層形成用樹脂組成物を、硬化後の厚さが通常1μm以上10μm以下程度となるように、グラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコート等の方式、好ましくはグラビアコートにより塗布し、硬化して行う方法がある。樹脂組成物が溶剤を含むような場合は、塗工後、熱風乾燥機等により塗布層を予め加熱乾燥してから、更に加熱処理、或いは電離放射線を照射することが好ましい。
次に、ハードコート層121上プライマー層形成用組成物を用いてプライマー層122を形成する。プライマー層122は、グラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコート、スリットコート、ダイコート等の塗布方式、或いは転写コーティング法により形成することができる。ここで、転写コーティング法とは、薄いシート(フィルム基材)にプライマー層122の塗膜を形成し、その後にハードコート層121の表面に被覆する方法である。好ましくはグラビアコートにより行うのがよい。
次に、プライマー層122上に接着層形成用組成物を用いて接着層123を形成する。接着層123を形成する方法は、上記b)と同様の方法を用いることができ、特に限定されない。
任意ではあるが、プライマー層122を硬化させてもよい。ここでの硬化とは、プライマー層122に残存している硬化剤を主剤と完全に反応させてしまう工程である。具体的には、従来公知の方法で硬化反応を促進させればよく、硬化剤の種類にもよるが、典型的には、40℃以上60℃以下の温度で、24時間以上72時間以下置くとよい。
加飾部材の中間製品とは、第1の樹脂基体20の表面に、接着層123とプライマー層122とハードコート層121と必要に応じて基材フィルム11とが、この順に配置されて積層された積層体である。第1の樹脂基体20の表面にハードコート層121を含む転写層12が積層されることで、第1の樹脂基体20に十分な耐傷性を付与することができる(図2参照)。
第1の樹脂基体20を構成する樹脂は、用途に応じて適宜選択できる。中でも、本実施形態の転写用ハードコートフィルム10は、耐傷性、耐侯性、透明性のいずれにも優れ、射出成形同時転写によるハードコート層121の剥離を抑えられる樹脂であることが好ましい。
図3は、本実施形態に係る加飾部材の中間製品の製造方法の一例を示す概略図である。加飾部材の中間製品の製造方法は、少なくとも以下の工程を順に有する。
a)転写用ハードコートフィルム10を射出成形の固定型51Aにセットする工程であって、基材フィルム11の表面が固定型51Aの表面に接するように転写用ハードコートフィルム10を固定型51Aにセットする工程
b)接着層123の裏面に、凹凸形状を有する射出成形の可動型51Bをセットする工程
c)接着層123の裏面に、第1の樹脂基体形成用組成物20’を射出し、転写用ハードコートフィルム10と、転写用ハードコートフィルム10の裏面に形成され、裏面に凹凸を有する第1の樹脂基体20とを射出一体化する工程
工程a)では、まず、転写用ハードコートフィルム10の接着層123側(基材フィルム11と反対側)を、射出成形の固定型51Aに向けて、ヒーター52によって接着層123側から転写用ハードコートフィルム10を加熱する(図3の(a1))。
次いで、転写用ハードコートフィルム10の接着層123側(基材フィルム11と反対側)に射出成形の可動型51Bをセットし、型締めする(図3の(b))。
次いで、接着層123の裏面に、第1の樹脂基体形成用組成物20’を射出し、転写用ハードコートフィルム10と、転写用ハードコートフィルム10の裏面に形成され、裏面に凹凸を有する第1の樹脂基体20とを射出一体化する(図3の(c))。
基材フィルム付加飾部材の中間製品を形成した後、基材フィルム付加飾部材の中間製品を射出成形型51(固定型51A及び可動型51B)から取り出す(図3の(d))。その後、必要に応じて、基材フィルム11をプライマー層122から剥離し、加飾部材の中間製品を得る。なお、基材フィルム付加飾部材の中間製品を射出成形型51から取り出すと同時に、基材フィルム11をプライマー層122から剥離してもよい。
本実施形態の電波透過性加飾部材は、電波レーダ装置の前面に配置される加飾部材であって、加飾部材は、インジウム光沢層312と、樹脂基体である第1の樹脂基体20と、接着層123とプライマー層122とハードコート層121とを備える転写層12と、をこの順に有し、プライマー層122中に第1の紫外線吸収剤を含有し、転写層12は、波長350nm以上400nm以下の光線透過率の平均が25%以下である。
着色層(加飾層)31は、電波透過性加飾部材30の意匠性を向上させるために設けられる。着色層31は、樹脂基体20の凸部20Aに形成される色材層311と、少なくとも樹脂基体20の凹部20Bに形成されるインジウム光沢層312とを含む。
色材層311を構成する色材は、特に限定されない。所望のパターンが単色である場合、色材層311として適宜選択した1色の層のみ形成してもよいし、所望のパターンが複数色である場合には、色材層311として、適宜選択した複数色の層で形成してもよい。
インジウム光沢層312は、インジウムが上述したように島状に互いに僅かに離間した状態で存置する構造(海島構造)をなす不連続構造で形成されている。
着色層31の裏面には、必要に応じて耐熱層32が形成される。
耐熱層32の裏面には、第2の樹脂基体33が、例えばインサート成形法などにより形成される。
電波透過性加飾部材30の製造方法は、特に制限されるものではない。例えば、本実施形態の加飾部材の中間製品における樹脂基体20の裏面の凸部20Aに、色材層形成用組成物を用いてスクリーン印刷することで色材層311を形成し、樹脂基体20の裏面に、電波透過性を有する金属を蒸着することでインジウム光沢層312を形成した後、グラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコート等の塗布方式、或いは転写コーティング法により耐熱層32を形成し、耐熱層32の裏面に、第2の樹脂基体33をインサート成形することによって電波透過性加飾部材30を得ることができる。
基材フィルム11として厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)からなるフィルム(「東洋紡エステルフィルムA4100(商品名)」,東洋紡株式会社製)を用い、基材フィルム11の一方の面に、以下のハードコート層形成用の硬化性樹脂組成物を塗布して未硬化樹脂層を形成し、90kV及び10Mrad(100kGy)の条件で電子線を照射して、該未硬化樹脂層を架橋硬化させることにより、ハードコート層121(層厚:3.5μm)を形成した。次いで、ハードコート層121の面にコロナ放電処理をした上に、以下のプライマー層形成用樹脂組成物を塗布して、プライマー層122(層厚:2.5μm)を形成し、更に、熱融着樹脂(アクリル樹脂)を用いて接着層123(層厚4μm)を、順次積層して、基材フィルム11、ハードコート層121、プライマー層122、及び接着層123を順に有する転写用ハードコートフィルム10を得た。そして、裏面に凹凸を有する第1の樹脂基体20の表面に射出成形同時転写することで、加飾部材の中間製品を得ることができる。そして、加飾部材の中間製品の裏面に、色材層311、インジウム光沢層312及び第2の樹脂基体33を形成することで、電波透過性の加飾部材30を得ることができる。
(硬化性樹脂)
6官能ウレタンアクリレート:50質量部
カプロラクトン系ウレタンアクリレート:50質量部
上記の硬化性樹脂100質量部(固形分70%)に対して、以下の材料を添加した。
ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤C(最大吸収波長322nm)*1:0.7質量部
反応性官能基を有する光安定剤*2:4.2質量部
非反応性シリコーン化合物*3:0.2質量部
粒子(シリカ粒子、平均粒子径:2μm):2質量部
*1,チヌビン479(商品名)、2−(2−ヒドロキシ−4−[1−オクチルオキシカルボニルエトキシ]フェニル)−4,6−ビス(4−フェニルフェニル)−1,3,5−トリアジン、BASFジャパン株式会社製
*2,サノールLS−3410(商品名)、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニルメタクリレート、日本乳化剤株式会社製
*3,ポリエーテル変性シリコーンオイル
ポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体*5:100質量部
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤A(最大吸収波長378nm)*6:13質量部
ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤C(吸収ピーク322nm):17質量部
ヒンダードアミン系光安定剤*7:3質量部
ブロッキング防止剤*8:9質量部
硬化剤:ヘキサンメチレンジイソシアネート:25質量部
*5,ポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体におけるウレタン成分とアクリル成分の質量比は70/30である。
*6,チヌビンカーボンプロテクト(商品名)、BASFジャパン株式会社製
*7,チヌビン123(商品名)、ビス(1−オクチロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート)、BASFジャパン株式会社製
*8,シリカ粒子、平均粒子径:3μm
実施例1において、プライマー層122に含有させた紫外線吸収剤Aの代わりにヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤B(最大吸収波長356nm)*924質量部を含有させた以外は、実施例1と同様にして、転写用ハードコートフィルム10を得た。そして、裏面に凹凸を有する第1の樹脂基体20の表面に射出成形同時転写することで、加飾部材の中間製品を得ることができる。そして、加飾部材の中間製品の裏面に、色材層311、インジウム光沢層312及び第2の樹脂基体33を形成することで、電波透過性の加飾部材30を得ることができる。
*9,チヌビン477(商品名)、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤(約80%)、1−メトキシ−2−プロピルアセタート(約20%)、BASFジャパン株式会社製
実施例1において、第1の樹脂基体20に転写用ハードコートフィルムを転写せずに、そして、裏面に凹凸を有する第1の樹脂基体20に、色材層311、インジウム光沢層312及び第2の樹脂基体33を形成することで、電波透過性の加飾部材を得ることができる。
実施例1において、プライマー層122に含有させた紫外線吸収剤Aを含有させない以外は、実施例1と同様にして、転写用ハードコートフィルムを得た。そして、裏面に凹凸を有する第1の樹脂基体20の表面に射出成形同時転写することで、加飾部材の中間製品を得ることができる。そして、加飾部材の中間製品の裏面に、着色層、インジウム光沢層及び第2の樹脂基体を形成することで、電波透過性の加飾部材を得ることができる。
実施例1において、プライマー層122に含有させた紫外線吸収剤Aを含有させず、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤C(吸収ピーク322nm)17部と、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤D(最大吸収波長336nm)*1013質量部を含有させた以外は、実施例1と同様にして、転写用ハードコートフィルムを得た。
*10,チヌビン400(商品名)、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン(約85%)、1−メトキシ−2−プロピルアセタート(約15%)、BASFジャパン株式会社製
転写層12における波長350nm以上400nm以下の光線透過率の平均と、加飾部材の中間製品(転写層/第1基体)、及び加飾部材(転写層/加飾部材)についてそれぞれ、耐候性と耐傷性を評価した。その結果を表1に示す。また、図5に紫外線吸収剤A,B,C,Dの吸光度を示す。図6〜図9に実施例1、2及び比較例2、3の透過率を示す。なお、表1中、第1基体はインジウム光沢層を含まず、加飾部材はインジウム光沢層を含むものである。
メタルウエザー耐候性試験装置(メタルウエザー(商品名)、ダイプラ・ウインテス株式会社製)を用いて、ライト条件(照度:150MJ若しくは300MJ、ブラックパネル温度63℃、層内湿度50%RH)で70時間暴露した。
そして、イエローインデックスの差(ΔYI)は、JISD1925に準じて、色差(ΔE*ab)は、JISZ8792、8730に準拠してSCI(拡散反射光+正反射光)の値を読み取った。
(評価基準)
〇:色差(ΔE*ab)が2.8以下
△:色差(ΔE*ab)が2.8超4以下
×:色差(ΔE*ab)が4超
実施例及び比較例で得られたハードコート層の表面をスチールウール(#0000)を用いて1000g/cm3の荷重をかけて10往復擦り、外観を目視で観察した。
(評価基準)
〇:外観の変化はほとんど確認されなかった。
×:外観の変化が確認された。
11 基材フィルム
12 転写層
121 ハードコート層
122 プライマー層
123 接着層
20 第1の樹脂基体
30 加飾部材
31 着色層
311 色材層
312 インジウム光沢層
32 耐熱層
33 第2の樹脂基体
Claims (6)
- 電波レーダ装置の前面に配置され、インジウム光沢層と樹脂基体とハードコート層とをこの順に備える加飾部材における、前記ハードコート層を形成するための転写用ハードコートフィルムであって、
基材フィルム上に、少なくとも、ハードコート層とプライマー層と接着層とがこの順に配置される転写層を備え、
前記プライマー層中に紫外線吸収剤を含有し、
前記転写層は、波長350nm以上400nm以下の光線透過率の平均が25%以下である転写用ハードコートフィルム。 - 前紫外線吸収剤は、波長350nm以上400nm以下に吸収ピークを有する第1の紫外線吸収剤である、請求項1に記載の転写用ハードコートフィルム。
- 前記プライマー層中に、第1の紫外線吸収剤ではない第2の紫外線吸収剤を更に含有し、
前記転写層は、波長300nm以上350nm以下の光線透過率の平均が0.5%以下である請求項1から2のいずれかに記載の転写用ハードコートフィルム。 - 電波レーダ装置の前面に配置され、インジウム光沢層を備える加飾部材に用いる中間製品であって、
樹脂基体上に、少なくとも、接着層とプライマー層とハードコート層と基材フィルムとがこの順に配置される転写層を備え、
前記プライマー層中に紫外線吸収剤を含有し、
前記転写層は、波長350nm以上400nm以下の光線透過率の平均が25%以下である加飾部材の中間製品。 - 電波レーダ装置の前面に配置される加飾部材であって、
前記加飾部材は、少なくとも、インジウム光沢層と、樹脂基体と、接着層とプライマー層とハードコート層とを備える転写層と、をこの順に有し、
前記プライマー層中に紫外線吸収剤を含有し、
前記転写層は、波長350nm以上400nm以下の光線透過率の平均が25%以下である加飾部材。 - 電波レーダ装置の前面に配置される加飾部材であって、
前記加飾部材は、少なくとも、第2の樹脂基体と、インジウム光沢層と、第1の樹脂基体と、接着層とプライマー層とハードコート層とをこの順に備える転写層と、をこの順に備え、
前記プライマー層中に紫外線吸収剤を含有し、
前記転写層は、波長350nm以上400nm以下の光線透過率の平均が25%以下である加飾部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016072469A JP6681562B2 (ja) | 2016-03-31 | 2016-03-31 | 転写用ハードコートフィルム、及びこれを用いた加飾部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016072469A JP6681562B2 (ja) | 2016-03-31 | 2016-03-31 | 転写用ハードコートフィルム、及びこれを用いた加飾部材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017177741A true JP2017177741A (ja) | 2017-10-05 |
JP6681562B2 JP6681562B2 (ja) | 2020-04-15 |
Family
ID=60008205
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016072469A Active JP6681562B2 (ja) | 2016-03-31 | 2016-03-31 | 転写用ハードコートフィルム、及びこれを用いた加飾部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6681562B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020075539A1 (ja) * | 2018-10-09 | 2020-04-16 | 豊田合成株式会社 | 電波透過カバー |
JP2020138371A (ja) * | 2019-02-27 | 2020-09-03 | 日本カーバイド工業株式会社 | 金属調積層体及び金属調成形体 |
WO2023276465A1 (ja) * | 2021-06-30 | 2023-01-05 | 東京コスモス電機株式会社 | アンテナカバーおよびアンテナカバーの製造方法 |
WO2023190536A1 (ja) * | 2022-03-28 | 2023-10-05 | 大日本印刷株式会社 | 化粧シート及び化粧材 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09227794A (ja) * | 1996-02-21 | 1997-09-02 | Kansai Paint Co Ltd | クリヤー塗料およびその塗装法 |
JPH11227394A (ja) * | 1998-02-13 | 1999-08-24 | Nissha Printing Co Ltd | 耐光性を有する金属蒸着転写材、耐光性を有する金属蒸着成形品とその製造方法 |
JP2008030342A (ja) * | 2006-07-31 | 2008-02-14 | Sakae Riken Kogyo Co Ltd | 電波透過性を有する金属色加飾成形体の製造方法 |
JP2009018790A (ja) * | 2007-06-13 | 2009-01-29 | Toyoda Gosei Co Ltd | 電波透過カバーおよび電波透過カバーの製造方法 |
JP2014208493A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-11-06 | 大日本印刷株式会社 | 熱転写フィルム及びこれを用いたハードコート体 |
-
2016
- 2016-03-31 JP JP2016072469A patent/JP6681562B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09227794A (ja) * | 1996-02-21 | 1997-09-02 | Kansai Paint Co Ltd | クリヤー塗料およびその塗装法 |
JPH11227394A (ja) * | 1998-02-13 | 1999-08-24 | Nissha Printing Co Ltd | 耐光性を有する金属蒸着転写材、耐光性を有する金属蒸着成形品とその製造方法 |
JP2008030342A (ja) * | 2006-07-31 | 2008-02-14 | Sakae Riken Kogyo Co Ltd | 電波透過性を有する金属色加飾成形体の製造方法 |
JP2009018790A (ja) * | 2007-06-13 | 2009-01-29 | Toyoda Gosei Co Ltd | 電波透過カバーおよび電波透過カバーの製造方法 |
JP2014208493A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-11-06 | 大日本印刷株式会社 | 熱転写フィルム及びこれを用いたハードコート体 |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020075539A1 (ja) * | 2018-10-09 | 2020-04-16 | 豊田合成株式会社 | 電波透過カバー |
JP2020060406A (ja) * | 2018-10-09 | 2020-04-16 | 豊田合成株式会社 | 電波透過カバー |
JP7042999B2 (ja) | 2018-10-09 | 2022-03-29 | 豊田合成株式会社 | 電波透過カバー |
JP2020138371A (ja) * | 2019-02-27 | 2020-09-03 | 日本カーバイド工業株式会社 | 金属調積層体及び金属調成形体 |
CN111619180A (zh) * | 2019-02-27 | 2020-09-04 | 日本电石工业株式会社 | 金属式层积体及金属式成形体 |
WO2023276465A1 (ja) * | 2021-06-30 | 2023-01-05 | 東京コスモス電機株式会社 | アンテナカバーおよびアンテナカバーの製造方法 |
WO2023190536A1 (ja) * | 2022-03-28 | 2023-10-05 | 大日本印刷株式会社 | 化粧シート及び化粧材 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6681562B2 (ja) | 2020-04-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5831086B2 (ja) | 加飾シート及び加飾成形品 | |
KR101803128B1 (ko) | 장식 시트 및 그것을 사용하여 이루어지는 장식 수지 성형품 | |
US10265895B2 (en) | Decorative sheet for three-dimensional molding and method for producing same, and decorative molded article using decorative sheet and method for producing same | |
JP6681562B2 (ja) | 転写用ハードコートフィルム、及びこれを用いた加飾部材 | |
JP5861414B2 (ja) | 射出成形同時積層用フィルム及び成形品、並びにそれらの製造方法 | |
JP6558189B2 (ja) | ハードコート層付ポリカーボネート成形品の製造方法 | |
JP2017177647A (ja) | 転写用ハードコートフィルム、基材フィルム付ハードコート層積層体、及びハードコート層積層体の製造方法 | |
JP5673280B2 (ja) | 三次元成形用加飾シート及び該加飾シートを用いた加飾樹脂成形品の製造方法 | |
JP5708157B2 (ja) | 三次元成形用加飾シート、該加飾シートの製造方法、加飾樹脂成形品及び加飾樹脂成形品の製造方法 | |
JP6720644B2 (ja) | 電磁波透過性加飾部材への転写用ハードコートフィルム及び基材フィルム付ハードコート層積層体、電磁波透過性加飾部材、及びこれらの製造方法 | |
JP6870263B2 (ja) | 転写用ハードコートフィルム、ハードコート積層体、及びハードコート積層体の製造方法 | |
JP7155540B2 (ja) | 三次元成形用転写フィルム及び樹脂成形品の製造方法 | |
JP2015193248A (ja) | 三次元成形用転写フィルム | |
JP6733465B2 (ja) | 転写用ハードコートフィルム及びハードコート積層体 | |
JP2017177613A (ja) | 転写用ハードコートフィルム、基材フィルム付ハードコート層積層体、及びハードコート層積層体の製造方法 | |
JP6582833B2 (ja) | 転写用ハードコートフィルム及びその製造方法、ハードコート層積層体 | |
JP2019177644A (ja) | 三次元成形用転写フィルム、樹脂成形品、及びこれらの製造方法 | |
JP5830901B2 (ja) | 三次元成形用加飾シート、該加飾シートの製造方法、加飾樹脂成形品及び加飾樹脂成形品の製造方法 | |
JP5708156B2 (ja) | 三次元成形用加飾シート、該加飾シートの製造方法、加飾樹脂成形品及び該加飾樹脂成形品の製造方法 | |
JP7192218B2 (ja) | 三次元成形用転写フィルム、その製造方法、及び樹脂成形品の製造方法 | |
JP2016190487A (ja) | 転写シート、ハードコート積層体及びハードコート積層体の製造方法 | |
WO2018159684A1 (ja) | 三次元成形用転写フィルム、その製造方法、及び樹脂成形品の製造方法 | |
JP5975118B2 (ja) | 三次元成形用加飾シート、該加飾シートの製造方法、加飾樹脂成形品及び加飾樹脂成形品の製造方法 | |
JP2019089243A (ja) | 三次元加飾用フィルム、三次元加飾用フィルムの製造方法および三次元加飾用フィルムを用いた成形品の製造方法 | |
JP2019064027A (ja) | 三次元成形フィルム及び樹脂成形品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20160928 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190130 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20191021 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20191119 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20200116 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200218 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200302 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6681562 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |