JP2017177400A - 被転写シートへの保護層または転写層の転写方法 - Google Patents
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Abstract
Description
これにより、被転写シートの一の端面に印刷された不可視光線吸収材料含有インキによるコードパターンは、耐摩耗性などの耐久性が向上する。これによって、摩耗によりコードパターンが読み取り不能となることを抑制できる。
第3の基材上に転写層を有する中間転写記録媒体と、前記熱転写シートとを重ね合わせ、前記不可視光線吸収材料含有層を前記転写層に転写してコードパターンが形成された転写層を有する中間転写記録媒体を準備し、
ヒートローラーとプラテンローラーとの間に、前記中間転写記録媒体と被転写シートを挟持し、前記ヒートローラーを加熱しながら回転させて、前記コードパターンが形成された転写層を被転写シートに転写する方法であって、
前記被転写シートの端面に転写層を転写する際に前記被転写シートの搬送を一時停止し、
前記被転写シートの一の端面に、前記コードパターンを有する転写層を転写することを特徴とするものである。
これにより、被転写シートの一の端面に転写層で被覆された不可視光線吸収材料含有層を形成でき、耐久性が高いコードパターンを有するカード等を効率よく作製できる。
前記中間転写記録媒体と前記熱転写シートとを重ね合わせ、
前記転写層に、前記色材層を転写した画像と、前記不可視光線吸収材料含有層を転写したコードパターンとを、形成することを特徴とするものである。
これにより、被転写シート上に色材層による熱転写画像が転写層で被覆されて形成でき、かつ被転写シートの一の端面に、転写層で被覆された不可視光線吸収材料含有層を形成でき、耐久性が高いコードパターンを有するカード等を効率よく作製できる。
これにより、被転写シートにおける熱転写シートの色材層による熱転写画像と、不可視光線吸収材料含有層の転写される位置が、変動することなく、決められた位置に安定して合わせることができる。また、上記の転写方法の加熱による不可視光線吸収材料含有層の転写の際、中間転写記録媒体に熱ダメージによる歪みのための不可視光線吸収材料含有層の転写ムラを抑えることができ、被転写シートの一の端面に、不可視光線吸収材料含有層を安定して正確に転写でき、つまり被転写シートの一の端面にコードパターンを安定して正確に形成できる。
また、前記被転写シートの一の端面で保護層または転写層の転写を開始する時のヒートローラーの表面温度を、直前の転写時の表面温度よりも、10℃以上30℃以下の範囲で高い設定とすることが好ましい。これにより、前記被転写シートの一端の断面に保護層または転写層を安定して転写することができる。
これにより、前記被転写シートの一の端面で、保護層または転写層を安定して転写することができる。
また、熱転写による画像及び不可視光線吸収材料含有層によるコードパターンが形成されたカード等の印画物を効率良く、作製できた。
(第1の実施形態)
被転写シートの一の端面に、コードパターンが形成された被転写シートの一の端面に、保護層を転写する方法の実施形態である。図1〜3を参照して、以下に説明する。
図1は色材層を転写する印画ユニット10と、被転写シートの一の端面に、第1の基材上に保護層を有する熱転写シートの保護層を転写する保護層転写ユニット1を有するプリントシステムである。色材層を有する熱転写シート7と被転写シート5を挟持するように、サーマルヘッド8とプラテンローラー9とで圧接する。その際、熱転写シート7の背面側からサーマルヘッド8により、加熱することで、被転写シート5の受像面に熱転写シート7から色材層が転写され、画像が形成される。例えば、熱転写シートは基材上にイエロー、マゼンタ、シアンの各色の色材層を面順次に繰り返し設けたものを使用して、被転写シート上に、フルカラーの熱転写の画像を形成することができる。
図2に関連し、被転写シートの表面等に、予め画像等を印刷しておき、さらに被転写シートの一の端面に、不可視光線吸収材料インキによるコードパターンを印刷しておき、その被転写シートを図1に示した保護層転写ユニット1を用いて、被転写シートの表面、端面等に保護層を転写して、画像、コードパターン等を被覆することができる。
なお図3で示した印画物は、コードパターン12及び熱転写による画像11が保護層13で被覆されたものであるが、これに限らず、熱転写による画像がなく、保護層13で被覆されたコードパターン12のみを有する印画物14であってもよい。
被転写シートの一の端面に、コードパターンが形成された転写層を転写する方法の実施形態である。図4〜6を参照して、以下に説明する。
図4は本発明の被転写シートへ転写層を転写する方法の例を説明する概略図である。少なくとも1色以上の色材層と、不可視光線吸収材料を含む不可視光線吸収材料含有層とを面順次に繰り返し設けた構成の熱転写シート7から、前記色材層を中間転写記録媒体4の転写層に転写し、画像を形成し、さらに前記不可視光線吸収材料含有層を中間転写記録媒体4の転写層に転写し、コードパターンを形成する。さらに、その色材層と不可視光線吸収材料含有層が転写された転写層を、被転写シート5に転写する形態である。上記の熱転写シート7は図示していないが、第2の基材上に少なくとも1色以上の色材層と、不可視光線吸収材料を含む不可視光線吸収材料含有層とを面順次に繰り返し設けたものである。また、上記の中間転写記録媒体4は、図示していないが第3の基材上に転写層を有するものである。
このように、第2の基材上に不可視光線吸収材料を含む不可視光線吸収材料含有層を有する熱転写シートを準備し、第3の基材上に転写層を有する中間転写記録媒体と、前記熱転写シートとを重ね合わせ、前記不可視光線吸収材料含有層を前記転写層に転写してコードパターンが形成された転写層を有する中間転写記録媒体を準備する。
図4では、熱転写シート7と中間転写記録媒体4とを挟持するように、サーマルヘッド8とプラテンローラー9とで圧接する。その際、熱転写シート7の背面側からサーマルヘッド8により、加熱することで、中間転写記録媒体4の転写層に熱転写シート7から色材層が転写され、画像が形成される。図4では、サーマルヘッド8とプラテンローラー9による印画ユニット10が示されている。
次に、上記の画像形成後に、その画像形成された転写層上に、その画像形成部と重ならない位置に不可視光線吸収材料含有層を転写する。その不可視光線吸収材料含有層の転写層における転写位置は、後で被転写シートに転写層を転写した時に、被転写シートの一の端面にその不可視光線吸収材料含有層が位置するように調整しておく。
そして、ヒートローラー2とプラテンローラー3との間に、その中間転写記録媒体4と被転写シート5を挟持し、前記ヒートローラー2を加熱しながら回転させ、中間転写記録媒体4の色材層及び不可視光線吸収材料含有層が転写された転写層を前記被転写シート5に転写する。その転写層における色材層が転写されて形成された画像11は、被転写シート5上に位置するように、その画像11とともに転写層13が転写される。その画像11は転写層13に覆われることになる。(図4の左下に示した拡大図参照)
得られた印画物14は、被転写シート5上に色材層による熱転写された画像11が転写層13で被覆されて形成でき、かつ被転写シート5の一の端面Bに、転写層13で被覆された不可視光線吸収材料含有層が転写されたコードパターン12を形成できる。図4に示したような画像形成などができる印画ユニット10と転写層転写ユニット1をインラインで連結することで、オフラインと比べると、より効率良く、要望するICカードや、カードゲームに代表されるカード等の印画物を作製できる。
また、上記のパネル長さQとパネル長さPとの差(R)は、2mm以上10mm以下が好ましい。その差(R)が2mm未満であると、不可視光線吸収材料含有層を被転写シートの一の端面に転写する際、その不可視光線吸収材料含有層を安定して正確に転写することが難しくなる。一方でその差(R)が10mmよりも大きいと、使用されない無駄な部分が多くなるので好ましくない。
図6には、図5に示したような熱転写シートの一つの色材層、例えばイエロー色材層のパネルと、被転写シート5との大きさを説明するもので、両者の大きさを比較した。色材層のパネルの長手方向でのパネル長さPに対して、被転写シートの長手方向の長さWは小さく、図ではPとWの差は、約2Xである。図6で示したものは一例であり、これに限らず、パネル長さPと長さWが同等の長さであってもよい。
図7は本発明の被転写シートへの保護層または転写層の転写方法を説明する概略図であり、図7(1)から図7(2)、図7(3)の順に保護層または転写層の被転写シートへの転写が進行しているプロセスを示している。なお、図7は図1で示したようなプリントシステムの保護層転写ユニット1を拡大して示した概略図である。また、図4で示したような転写層転写ユニット1を拡大して示した概略図でもある。
以下、保護層の転写を例として説明するが、中間転写記録媒体の転写層の転写であってもよい。
図7(1)における保護層転写ユニット1では、ヒートローラー2とプラテンローラー3との間に、熱転写シート(保護層転写シート)20と被転写シート5を挟持し、前記ヒートローラー2を加熱しながら矢印の方向に回転させて、前記保護層転写シート20の保護層(図のAで示した面に設けられている)を前記被転写シート5に転写し始めている。図示してはいないが、被転写シート上には予め任意の印刷方式で文字、画像などが形成されていて、上記の保護層を転写してその文字、画像などを覆うことにより、耐摩耗性などの耐久性を付与することができる。
まず、第1の基材上に保護層を有する熱転写シート(保護層転写シート)について説明する。
(第1の基材)
第1の基材としては、保護層等を、被転写シートへ転写する際の熱エネルギー(例えば、ヒートロールの熱)に耐え得る耐熱性を有し、保護層等を支持できる機械的強度や耐溶剤性を有しているものであれば、特に制限なく使用することができる。例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン等の各種プラスチックフィルムまたはシートを挙げることができる。
本発明で適用される保護層転写シートは、第1の基材上に保護層が形成されたものであり、一の端面にコードパターンが形成された被転写シートに熱転写することができる。上記の目的を満たすものであれば、保護層は1層からなるものであっても複数の層からなるものであっても良い。転写層が複数の層からなる場合、保護層は例えば、剥離層、接着層などの層を含むものであっても良い。また第1の基材と転写層との間に、転写層の熱転写性を調節する離型層が形成されたものであっても良い。
また、本発明で使用する離型層、剥離層、接着層としては、従来から知られた保護層転写シートの離型層、剥離層、接着層を用いることができる。
(不可視光線吸収材料含有層)
不可視光線吸収材料含有層は、下記の不可視光線吸収材料含有インキで説明する不可視光線吸収材料とバインダー樹脂を同様に用いて形成することができる。但し、熱転写シートの第2の基材に、必要に応じて、加熱により剥離性を有する剥離層を介して、不可視光線吸収材料含有層、また必要に応じて、その不可視光線吸収材料含有層の上に、ヒートシール性を有する接着層を設けることができる。
不可視光線吸収材料含有インキは、必須の成分として不可視光線吸収材料を含有し、バインダー樹脂を含むものである。本願明細書で言う不可視光線吸収性材料とは、可視光を吸収せず或いは殆ど吸収せず、赤外光や紫外光等を吸収する或いは赤外光や紫外光等によって励起される材料を意味する。
不可視光線吸収材料含有インキの赤外線吸収材料含有インキは、赤外線吸収材料とバインダー樹脂で構成することができる。赤外線吸収材料としては、例えば、ジイモニウム系化合物、アミニウム系化合物、フタロシアニン系化合物、ジチオール系有機金属錯体、シアニン系化合物、アゾ系化合物、ポリメチン系化合物、キノン系化合物、ジフェニルメタン系化合物、トリフェニルメタン系化合物、オキソール系化合物やカーボンブラック等が挙げられ、赤外線吸収材料含有インキは、上記のような赤外線吸収材料を1種または2種以上含んでいてもよい。
なお、本明細書において、赤外線とは極大吸収波長(λmax)領域が、750nm以上2000nm以下であるものをいう。
赤外線吸収材料含有インキにおけるバインダー樹脂の含有量は、20質量%以上99.9質量%以下であることが好ましく、60質量%以上95質量%以下であることがより好ましい。
赤外線吸収材料含有インキは、赤外線を用いた光学的読取装置を使用することにより、本発明における被転写シート(カード)固有の情報を読み取ることができるコードパターンを、被転写シートの一の端面に形成している。
また、不可視光線吸収材料含有インキは、赤外線吸収材料と、紫外線吸収性材料の双方を含有していてもよい。
なお、本明細書において、紫外線とは極大吸収波長(λmax)領域が、280nm以上400nm以下であるものをいう。
紫外線吸収材料含有インキは、紫外線を用いた光学的読取装置を使用することにより、本発明における被転写シート(カード)固有の情報を読み取ることができるコードパターンを、被転写シートの一の端面に形成している。
第2の基材及び不可視光線吸収材料を含む不可視光線吸収材料含有層は、上記の通りであり、以下に色材層の説明をする。
(色材層)
本発明では、第2の基材上に、少なくとも1色以上の色材層と、不可視光線吸収材料を含む不可視光線吸収材料含有層とを面順次に繰り返し設けた構成の熱転写シートを用いることができるが、その色材層は従来から知られたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、さらに必要に応じてブラック等の着色された昇華染料を含有する染料層、あるいは上記の各種着色された顔料などの着色剤を含有する熱溶融性インキによる色材層を使用することができる。
(中間転写記録媒体)
本発明で適用される中間転写記録媒体は、第3の基材上に転写層が形成されたものであり、上記の熱転写シートの不可視光線吸収材料含有層を転写してコードパターンを形成し、その後にコードパターン形成済みの転写層を被転写シートに熱転写することができる。上記の目的を満たすものであれば、転写層は1層からなるものであっても複数の層からなるものであっても良い。転写層が複数の層からなる場合、転写層は例えば、剥離層、中間層、受容層、接着層などの層を含むものであっても良い。また第3の基材と転写層との間に、転写層の熱転写性を調節する離型層が形成されたものであっても良い。不可視光線吸収材料含有層に加え、熱転写シートの色材層を用いて中間転写記録媒体に画像を形成する時は、中間転写記録媒体の最表面は受容層であることが好ましい。
本発明で使用する中間転写記録媒体の第3の基材としては、上記の熱転写シートの第1及び第2の基材として使用できるものを同様に用いることができる。また、本発明で使用する中間転写記録媒体の転写層、離型層、剥離層、中間層、受容層、接着層としては、従来から知られた中間転写記録媒体の転写層、離型層、剥離層、中間層、受容層、接着層を用いることができる。
本発明で使用することができる熱転写シート(保護層転写シート)及び中間転写記録媒体は、上記で説明した基材の色材層や転写層の有する側と反対側に、背面層を設けることができる。この背面層は、熱転写する際の基材の裏面側からサーマルヘッド等によって加熱される際に、熱融着、スティッキングやシワ等の悪影響を防止するための層である。この背面層は従来から知られた背面層を適用することができる。
本発明の保護層または転写層の転写方法で用いられる被転写シート5は、従来公知のいずれの被転写シートでも使用することができる。例えば、天燃パルプ紙、コート紙、トレーシングペーパー、加熱転写時の熱で変形しないプラスチックフィルム、ガラス、金属、セラミックス、木材、布等いずれのものでもよい。
以下に示す中間転写記録媒体1を用意した。
(中間転写記録媒体1の作製)
基材(第3の基材)として、厚さ5.0μmの易接着層付きのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、この基材の易接着層側に、以下に示す塗工液を用いて、剥離層、保護層をそれぞれ乾燥時1.0g/m2の厚さとなるように、順次積層するように塗工した
・アクリル樹脂 20部
(ダイヤナールBR−87 三菱レイヨン(株))
・トルエン 40部
・メチルエチルケトン 40部
・ポリエステル樹脂 24部
(東洋紡績(株)、バイロン700)
・紫外線吸収剤 6部
・トルエン 35部
・メチルエチルケトン 35部
(赤外線吸収材料含有インキ)
・アクリル樹脂 6.7部
(ダイヤナールBR−87 三菱レイヨン(株))
・ジイモニウム塩 0.3部
(日本カーリット(株)、CIR−RL)
・酸化チタン 2.9部
(TCA―888 堺化学工業(株))
・トルエン 20部
・メチルエチルケトン 20部
(熱転写シート1の作製)
基材として、厚さ5.0μmの易接着層付きのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、この基材の易接着層側に下記のイエロー色材層用塗工液、マゼンタ色材層用塗工液、シアン色材層塗工液を、それぞれ乾燥時0.5g/m2の厚さとなるように、イエロー色材層、マゼンタ色材層、シアン色材層を面順次に繰り返し塗工した。
・ソルベントイエロー93 5部
・ポリビニルアセトアセタール樹脂 4部
(KS−5 積水化学工業(株))
・トルエン 50部
・メチルエチルケトン 50部
・ディスパースレッド60 3部
・ディスパースバイオレット26 3部
・ポリビニルアセトアセタール樹脂 5部
(KS−5 積水化学工業(株))
・トルエン 50部
・メチルエチルケトン 50部
・ソルベントブルー63 3部
・ディスパースブルー354 2.5部
・ポリビニルアセトアセタール樹脂 5部
(KS−5 積水化学工業(株))
・トルエン 50部
・メチルエチルケトン 50部
(背面層用塗工液)
・ポリビニルブチラール樹脂 1.8部
(エスレックBX−1 積水化学工業(株))
・ポリイソシアネート 5.5部
(バーノック D750 大日本インキ化学工業(株))
・リン酸エステル系界面活性剤 1.6部
(プライサーフA208N 第一工業製薬(株))
・タルク 0.35部
(ミクロエースP−3 日本タルク工業(株))
・トルエン 18.5部
・メチルエチルケトン 18.5部
サーマルヘッド:KEE−57−12GAN2−STA(京セラ(株))
発熱体平均抵抗値:3303(Ω)
主走査方向印字密度:300dpi
副走査方向印字密度:300dpi
印画電圧:18(V)
1ライン周期:1.5(msec.(ミリ秒))
印字開始温度:35(℃)
パルスDuty比:85%
印加パルス(階調制御方法);1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長をもつ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を85%に固定し、ライン周期当たりのパルス数を0から255個を15分割した。これにより、15段階に異なるエネルギーを与えて、階調パターンの印画を行った。
上記の条件にて、実施例1による方法で、コードパターンと熱転写による画像の両方を保護層で覆う印画物1を形成した。
以下に示す中間転写記録媒体2を用意した。
(中間転写記録媒体2の作製)
基材として厚さ16μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、該基材上に、下記組成の剥離層用塗工液を乾燥状態で1.0g/m2の塗工量となるように塗工し、剥離層を形成した。次いで、剥離層上に下記組成の保護層用塗工液を乾燥状態で2.0g/m2の塗工量となるように塗工し、保護層を形成した。更に該保護層の上に下記組成の受容層用塗工液を、乾燥状態で1.5g/m2の塗工量となるように塗工し、受容層を形成して、基材上に、剥離層、保護層、受容層がこの順で積層された転写層が設けられた中間転写記録媒体2を得た。
・アクリル樹脂 29部
(ダイヤナール BR−87 三菱レイヨン(株))
・ポリエステル樹脂 1部
(バイロン200 東洋紡(株))
・メチルエチルケトン/トルエン(質量比1:1) 70部
・ポリエステル樹脂 30部
(バイロン200 東洋紡(株))
・メチルエチルケトン/トルエン(質量比1:1) 70部
・塩化ビニル酢酸ビニル共重合体樹脂 20部
(ソルバインCNL 日信化学工業(株))
・シリコーンオイル 1部
(X−22−3000T 信越化学工業(株))
・メチルエチルケトン 79部
(熱転写シート2の作製)
基材として、厚さ5.0μmの易接着層付きのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、この基材の易接着層側に、実施例1で使用した赤外線吸収材料含有インキを用いて、グラビア印刷により、乾燥時1.0g/m2の厚さになるように、不可視光線吸収材料含有層を設け、また実施例1で使用した熱転写シート1で用いたイエロー色材層用塗工液、マゼンタ色材層用塗工液、シアン色材層塗工液を、それぞれ乾燥時0.5g/m2の厚さとなるように、イエロー色材層、マゼンタ色材層、シアン色材層、不可視光線吸収材料含有層を面順次に繰り返し形成されるように、基材上に塗工し、熱転写シート2を作製した。
上記の中間転写記録媒体2の受容層上に、熱転写の画像及びコードパターンが形成された中間転写記録媒体2と、ポリ塩化ビニル製カード(PVCカード)(大日本印刷(株))である被転写シートとを重ねて、カード用ラミネーター(SIP社)を用い、ヒートローラーの表面温度を180℃で、搬送速度12.7mm/sec(2sec/inch)の条件にて、上記の受容層を含めた転写層を被転写シート上に転写した。但し、被転写シートの一の端面で、ヒートローラーの回転を2秒間停止させた。
上記の条件にて、実施例2による方法で被転写シートの一の端面に、コードパターンが位置し、また被転写シートの表面に熱転写による画像が形成され、かつそのコードパターンと、熱転写による画像の両方を保護層を含めた転写層で覆う形態の印画物2を形成した。
上記の実施例2による方法で、カード用ラミネーター(SIP社)でヒートローラーとプラテンローラーとの加圧直後に排出される際に使用するガイド板を、そのヒートローラーとプラテンローラーとの加圧が開始される時の被転写シートの移動方向から、15°の角度で傾斜、下降させて設置しておいた。それ以外は、実施例2と同様の方法にして、被転写シートの一の端面に、コードパターンが位置し、また被転写シートの表面に熱転写による画像が形成され、かつそのコードパターンと熱転写による画像の両方を保護層を含めた転写層で覆う形態の印画物3を形成した。
さらに、実施例1〜3で示された方法により、熱転写による画像及び不可視光線吸収材料含有インキ(層)によるコードパターンが形成されたカード等の印画物を効率良く、作製できた。但し、実施例2、3による方法では、不可視光線吸収材料含有層によるコードパターンを熱転写により形成できたので、そのコードパターンをオンデマンドで変化させることができ、より効果的な印画物を形成できた。
また、実施例3の方法は実施例2の方法と比べ、被転写シートの一の端面で、不可視光線吸収材料含有層によるコードパターンが形成された転写層を、より安定して転写することができた。
2 ヒートローラー
3 プラテンローラー
4 中間転写記録媒体
5 被転写シート
6 ガイド板
7 熱転写シート
8 サーマルヘッド
9 プラテンローラー
10 印画ユニット
11 画像
12 コードパターン
13 保護層(転写層)
14 印画物
15 色材層
16 搬送手段
20 熱転写シート(保護層転写シート)
Claims (8)
- ヒートローラーとプラテンローラーとの間に、第1の基材上に保護層を有する熱転写シートと被転写シートを挟持し、前記ヒートローラーを加熱しながら回転させて、前記熱転写シートの保護層を前記被転写シートに転写する方法であって、
前記被転写シートの一の端面に、不可視光線吸収材料含有インキによるコードパターンが形成されており、
前記被転写シートの端面に前記保護層を転写する際に被転写シートの搬送を一時停止し、
前記被転写シートの一の端面に、前記保護層を転写することを特徴とする被転写シートへの保護層の転写方法。 - 第2の基材上に不可視光線吸収材料を含む不可視光線吸収材料含有層を有する熱転写シートを準備し、
第3の基材上に転写層を有する中間転写記録媒体と、前記熱転写シートとを重ね合わせ、前記不可視光線吸収材料含有層を前記転写層に転写してコードパターンが形成された転写層を有する中間転写記録媒体を準備し、
ヒートローラーとプラテンローラーとの間に、前記中間転写記録媒体と被転写シートを挟持し、前記ヒートローラーを加熱しながら回転させて、前記コードパターンが形成された転写層を被転写シートに転写する方法であって、
前記被転写シートの端面に転写層を転写する際に前記被転写シートの搬送を一時停止し、
前記被転写シートの一の端面に、前記コードパターンを有する転写層を転写することを特徴とする被転写シートへの転写層の転写方法。 - 前記熱転写シートは、第2の基材上に少なくとも1色以上の色材層と、不可視光線吸収材料を含む不可視光線吸収材料含有層とを面順次に繰り返し設けたものであり、
前記中間転写記録媒体と前記熱転写シートとを重ね合わせ、
前記転写層に、前記色材層を転写した画像と、前記不可視光線吸収材料含有層を転写したコードパターンとを、形成することを特徴とする請求項2に記載する被転写シートへの転写層の転写方法。 - 前記熱転写シートの不可視光線吸収材料含有層のパネル長さは、1色単位の前記色材層のパネル長さよりも、大きいことを特徴とする請求項3に記載する被転写シートへの転写層の転写方法。
- 前記ヒートローラーの回転の一時停止は、前記被転写シートの一端から1mm以上10mm以下の位置から、前記ヒートローラーの回転速度を5%以上50%以下に減速させて停止することを特徴とする請求項1または2に記載する被転写シートへの保護層または転写層の転写方法。
- 前記ヒートローラーの回転の一時停止時間が、0.5秒以上、10秒以下であることを特徴とする請求項1または2に記載する被転写シートへの保護層または転写層の転写方法。
- 前記被転写シートの一の端面で、前記熱転写シートの保護層、または中間転写記録媒体の転写層を転写開始する時のヒートローラーの表面温度を、直前の転写時の表面温度よりも、10℃以上30℃以下の範囲で高い設定とすることを特徴とする請求項1または2に記載する被転写シートへの保護層または転写層の転写方法。
- 前記被転写シートの一端で、前記ヒートローラーの回転が一時停止された直後から、前記被転写シートはガイド板に沿って排出されるもので、
前記ガイド板は、前記被転写シートの前記ヒートローラーとプラテンローラーとの加圧が開始される時の前記被転写シートの移動方向から下方に5°以上60°以下で傾斜させて設置されていることを特徴とする請求項1または2に記載する被転写シートへの保護層または転写層の転写方法。
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