JP2017175777A - 電子制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転角度の精度又は応答性について、モータの駆動を意図した通りに制御する電子制御装置を提供する。
【解決手段】電子制御装置は、回転センサからセンサ信号が入力され、センサ信号に基づきモータの駆動を制御する。目標設定部は、モータの回転角度における目標値を設定する。回転制御部は、モータに駆動電流を流し、回転角度が目標値となるようにモータを回転させる。電流検出部は、駆動電流を検出し、検出信号を出力する。リップル検出部は、検出信号に基づき、モータのトルク変動に伴って生じるトルクリップルを検出する。テーブル作成部は、センサ信号、及び、検出されたトルクリップルに基づき、モータの各回転角度に対して駆動電流でトルクリップルが生じるか否かを示すコギングテーブルを作成する。目標設定部は、コギングテーブルに基づき、駆動電流にトルクリップルが生じる回転角度であるか否かに応じて目標値を設定する。
【選択図】図11

Description

本発明は、モータの回転角度を検出する回転センサからセンサ信号が入力され、センサ信号に基づきモータの駆動を制御する電子制御装置に関する。
従来、特許文献1に記載のように、WGVの開度を制御するECU(電子制御装置)が知られている。ECUは、電動アクチュエータを制御することで、WGVの開度を調整している。ECUは、エンジン運転状態に基づき、目標WGV開度を算出する。そして、ECUは、WGVの開度が目標WGV開度と一致するように電動アクチュエータを制御する。
特開2015−81578号公報
上記構成においてECUは、電動アクチュエータのモータに駆動電流を流し、モータの回転を制御している。なお、モータの回転角度は、WGVの開度に対応している。駆動電流では、コギングにより、特定の回転角度でトルクリップルが生じる。モータにおいて駆動電流にトルクリップルが生じる回転角度では、トルクリップルが生じない回転角度に較べて、モータの回転角度が変動し易い。
これによれば、モータにおいて駆動電流にトルクリップルが生じる回転角度では、トルクリップルが生じない回転角度に較べて、WGVの開度が目標WGV開度と一致し難い。すなわち、回転角度の精度が低下する。一方、モータにおいて駆動電流にトルクリップルが生じない回転角度では、トルクリップルが生じる回転角度に較べて、モータの応答性が低下する。以上によれば、ECUは、回転角度の精度又は応答性について、モータの駆動を意図した通りに制御し難い虞がある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、回転角度の精度又は応答性について、モータの駆動を意図した通りに制御する電子制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、括弧内の符号は、ひとつの態様として下記の実施形態における具体的手段との対応関係を示すものであって、技術的範囲を限定するものではない。
本発明のひとつは、モータ(210)の回転角度を検出する回転センサ(400)からセンサ信号が入力され、センサ信号に基づきモータの駆動を制御する電子制御装置であって、
モータの回転角度に対する目標値を設定する目標設定部(S20,S22,S24,S26,S28,S30,S32)と、
モータに駆動電流を流し、回転角度が目標値となるようにモータを回転させる回転制御部(10,20)と、
駆動電流を検出し、検出信号を出力する電流検出部(30)と、
検出信号に基づき、モータのトルク変動に伴って生じるトルクリップルを検出するリップル検出部(S10)と、
センサ信号、及び、リップル検出部により検出されたトルクリップルに基づき、モータの回転角度に対して駆動電流にトルクリップルが生じるか否かを示すコギングテーブルを作成するテーブル作成部(S12)と、
を備え、
目標設定部は、コギングテーブルに基づき、駆動電流にトルクリップルが生じる回転角度であるか否かに応じて目標値を設定する。
上記構成において、目標設定部は、駆動電流にトルクリップルが生じる回転角度か否かに基づき、目標値を設定する。駆動電流にトルクリップルの生じない回転角度に目標値が設定された場合には、トルクリップルの生じる回転角度に目標値が設定された場合に較べて、回転角度が目標値と一致し易い。すなわち、回転角度の精度の低下を抑制することができる。一方、駆動電流にトルクリップルの生じる回転角度に目標値が設定された場合には、トルクリップルの生じない回転角度に目標値が設定された場合に較べて、モータの応答性が低下するのを抑制することができる。
以上によれば、目標設定部は、駆動電流におけるトルクリップルの有無に応じて目標値を設定することで、回転角度の精度及び応答性のうちの優先させる性能を選択することができる。したがって、電子制御装置は、回転角度の精度又は応答性について、モータの駆動を意図した通りに制御することができる。
第1実施形態に係る電子制御装置、アクチュエータ、及び、ウェイストゲートバルブの概略構成を示す図である。 電子制御装置の概略構成を示すブロック図である。 時間経過に応じた駆動電流の値を示す図である。 テーブル作成処理の処理手順を示すフローチャートである。 トルクリップルの波形について説明するための図である。 トルクリップルの波形について説明するための図である。 トルクリップルの波形について説明するための図である。 トルクリップルの波形について説明するための図である。 開度に対する駆動電流の値を示す図である。 図9に示す駆動電流に対してマイコンが作成したコギングテーブルを示す図である。 開度変更処理の処理手順を示すフローチャートである。
図面を参照して説明する。なお、複数の実施形態において、共通乃至関連する要素には同一の符号を付与するものとする。
(第1実施形態)
先ず、図1〜図3に基づき、電子制御装置100の概略構成について説明する。
本実施形態において、電子制御装置100は、車両用のECUである。図1に示すように、電子制御装置100は、車両に設けられたアクチュエータ200を制御する。アクチュエータ200の駆動により、ウェイストゲートバルブ300が開閉動作を行う。ウェイストゲートバルブ300は、ウエストゲートバルブ、又は、WGVとも称することができる。
また、本実施形態において、電子制御装置100は、アクチュエータ200に加えて、車両に設けられたエンジンも制御している。例えば、電子制御装置100は、スロットルバルブの開度を調整するスロットルアクチュエータを制御する。また、電子制御装置100は、燃料噴射量を調整するインジェクタ、及び、点火プラグに高電圧を印加する点火装置を制御する。本実施形態において、電子制御装置100は、目標過給圧を算出する。そして、電子制御装置100は、過給圧が目標過給圧へ近づくようにエンジンを制御する。
アクチュエータ200は、モータ210と、平ギア220と、ウォーム230と、ヘリカルギア240と、アーム250と、を有している。モータ210は、出力軸212と、出力軸212に設けられたモータギア214と、を有している。モータギア214には、平ギア220が噛み合っている。平ギア220の軸部にはウォーム230が連結されている。また、ウォーム230は、ヘリカルギア240と噛み合っている。
ヘリカルギア240は、軸部242を中心に回転する。軸部242には、ヘリカルギア240と一体回転するアーム250が設けられている。アーム250の一端は、ロッド310を介してウェイストゲートバルブ300が連結されている。以下、平ギア220、ウォーム230、ヘリカルギア240、及び、アーム250をまとめて、出力ギアとも称する。出力ギアは、モータギア214の回転力及び回転方向を変換して、ロッド310に伝達するものである。また、モータギア214、平ギア220、ウォーム230、ヘリカルギア240、及び、アーム250をまとめて、ギアとも称する。ギアは、ギヤとも称することができる。
アクチュエータ200には、回転センサ400が配置されている。回転センサ400は、ヘリカルギア240の回転角度を検出し、検出した回転角度に基づくセンサ信号を電子制御装置100へ出力する。
アクチュエータ200では、モータ210の通電によりモータギア214が回転する。モータギア214の回転は、平ギア220及びウォーム230を介してヘリカルギア240に伝達される。そして、ヘリカルギア240の回転に伴いロッド310が移動する。これにより、ウェイストゲートバルブ300が開閉動作を行う。以上によれば、ヘリカルギア240の回転角度は、モータ210の回転角度に応じて決まる。以下、ウェイストゲートバルブ300の開度の値を、ヘリカルギア240の回転角度の値によって示す。ウェイストゲートバルブ300の開度は、単に開度とも称する。回転センサ400は、開度センサと称することもできる。
図2に示すように、電子制御装置100は、駆動回路10と、マイコン20と、電流検出回路30と、第1ADC40と、第2ADC50と、を備えている。また、電子制御装置100は、端子として、電源端子100a、第1モータ端子100b、第2モータ端子100c、センサ端子100d、及び、グランド端子100eを有している。
駆動回路10は、マイコン20からの制御信号に応じて、モータ210に駆動電流を流すものである。詳しく言うと、駆動回路10は、モータ210のアーマチャコイル等に駆動電流を流すものである。本実施形態において、モータ210は直流モータである。そのため、駆動回路10は、モータ210に直流電流を流すように構成されている。
駆動回路10は、4個のFET12〜18を有し、Hブリッジ回路を構成している。本実施形態において、FET12〜18は、Nチャネル型とされている。FET12,14のドレインは、電源端子100aを介して、電源500と電気的に接続されている。電源500は、例えば、12Vを出力する車両用のバッテリである。
FET12,16のソースは、第1モータ端子100bを介して、モータ210と電気的に接続されている。FET14のソース及びFET18のドレインは、第2モータ端子100cを介してモータ210と電気的に接続されている。FET16のドレイン及びFET18のソースは、グランド端子100eを介して、グランド600と電気的に接続されている。
各FET12〜18のゲートは、マイコン20と電気的に接続されている。マイコン20は、各FET12〜18に制御信号を出力している。マイコン20は、制御信号により、FET12〜18のオンオフ状態を制御している。マイコン20は、FET12,18をオンにするとともにFET14,16をオフにすることで、モータ210を正転させる。一方、マイコン20は、FET12,18をオフにするとともにFET14,16をオンにすることで、モータ210を逆転させる。駆動回路10及びマイコン20は、特許請求の範囲に記載の回転制御部に相当する。
電流検出回路30は、駆動電流を検出するものである。本実施形態において、電流検出回路30は、抵抗32とオペアンプ34とを有している。抵抗32の一端は、FET14のソース及びFET18のドレインの接続点と電気的に接続されている。抵抗32の他端は、第2モータ端子100cと電気的に接続されている。よって、抵抗32は、FET14のソース及びFET18のドレインと、第2モータ端子100cと、を電気的に中継している。これにより、抵抗32には、駆動電流が流れる。
オペアンプ34は、抵抗32に流れる駆動電流を電圧に変換して出力する。オペアンプ34の入力端子は、抵抗32の両端に接続されている。オペアンプ34の出力端子は、第1ADC40と電気的に接続されている。なお、電流検出回路30は、特許請求の範囲に記載の電流検出部に相当する。
第1ADC40は、オペアンプ34が出力するアナログ信号をデジタル信号に変換するものである。第1ADC40は、マイコン20と電気的に接続されている。第1ADC40は、変換したデジタル信号をマイコン20に出力する。以下、第1ADC40がマイコン20へ出力する信号を電流信号と示す。電流信号は、駆動電流の値を示すデジタル信号である。電流信号、及び、オペアンプの出力するアナログ信号は、特許請求の範囲に記載の検出信号に相当する。
第2ADC50は、アナログ信号であるセンサ信号をデジタル信号に変換するものである。第2ADC50は、センサ端子100dを介して回転センサ400と電気的に接続されている。また、第2ADC50は、マイコン20とも電気的に接続されている。第2ADC50は、デジタル信号に変換したセンサ信号をマイコン20に出力する。
ところで、モータ210では、回転角度に応じた磁気抵抗の変化によりコギングが生じる。詳しく言うと、コギングとは、モータ210の回転角度に応じた磁気抵抗の変化により、モータ210のトルクが変動することである。このコギング等により、駆動電流の値は、モータ210の回転角度の変化に応じて変動する。すなわち、駆動電流の値は、開度の変化に応じて変動する。モータ210が回転している場合には、図3に示すように、所定の時間間隔で駆動電流の値が変動する。
この駆動電流の変動は、トルクリップルと称することができる。すなわち、トルクリップルは、モータ210のトルク変動に伴って生じる駆動電流の値の変動である。なお、図3では、駆動電流が一定値となるようにマイコン20が駆動回路10に制御信号を出力している場合において、モータ210に流れる駆動電流の値を示している。
駆動電流にトルクリップルが生じる開度では、トルクリップルが生じない開度に較べて、モータ210の回転角度が変動し易い。言い換えると、駆動電流にトルクリップルが生じる開度では、トルクリップルが生じない開度に較べて、モータ210が回転し易い。これによれば、駆動電流にトルクリップルが生じる開度では、トルクリップルが生じない開度に較べて、ウェイストゲートバルブ300が移動し易い。
ところで、マイコン20は、エンジンを制御する。言い換えると、マイコン20は、エンジンを制御するエンジン制御部を有している。マイコン20は、エンジンの制御内容に基づき、ウェイストゲートバルブ300の目標開度を設定する。目標開度とは、開度の目標値である。そして、マイコン20は、開度が目標開度となるように、モータ210を回転させる。言い換えると、マイコン20は、モータ210の回転角度が目標値となるように、モータ210を回転させる。
ウェイストゲートバルブ300には、排気圧等により外力が作用する。駆動電流にトルクリップルが生じる開度では、外力によってウェイストゲートバルブ300が動き易い。すなわち、外力によってモータ210が回転し易い。この外力は、外部トルクと称することもできる。一方、駆動電流にトルクリップルが生じない開度では、ウェイストゲートバルブ300に外力が作用した場合であっても、ウェイストゲートバルブ300が動き難い。すなわち、モータ210が回転し難い。以下、駆動電流にトルクリップルが生じない開度を、安定開度と示す。
駆動電流にトルクリップルが生じる開度では、安定開度とされた場合に較べて、ウェイストゲートバルブ300を動かし易い。詳しく言うと、駆動電流にトルクリップルが生じる開度から目標開度にウェイストゲートバルブ300を動かす場合、安定開度から動かす構成に較べて、開度を迅速に目標開度と一致させ易い。言い換えると、駆動電流にトルクリップルが生じる開度から目標開度にウェイストゲートバルブ300を動かす場合には、安定開度から動かす構成に較べて、ウェイストゲートバルブ300の応答性を向上することができる。以下、駆動電流にトルクリップルが生じる開度を、応答開度と示す。
目標開度が応答開度に設定された場合、開度が目標開度付近になるとモータ210のトルクの変動が変動し易い。一方、目標開度が安定開度に設定されると、開度が目標開度付近になった場合であっても、モータ210のトルクの変動が変動し難い。これによれば、開度を目標開度と一致させるためにモータ210を回転させる際、マイコン20は、目標開度を安定開度に設定すると、開度を目標開度と一致させ易い。言い換えると、目標開度が安定開度に設定された場合には、目標開度が応答開度に設定された場合に較べて、開度の精度を向上することができる。
マイコン20は、各開度が安定開度か応答開度かを示すコギングテーブルを作成する。コギングテーブルは、ウェイストゲートバルブ300の可動開度域の各開度が安定開度か応答開度かを示すテーブルである。コギングテーブルは、トルクリップルテーブル、又は、トルクテーブルと称することもできる。
ウェイストゲートバルブ300の可動開度域の各開度において駆動電流にトルクリップルが生じる開度であるか否かに基づき、マイコン20がコギングテーブルを作成する。よって、コギングテーブルは、各開度に対し、駆動電流でトルクリップルが生じるか否かを示すものである。すなわち、コギングテーブルは、モータ210の各回転角度に対し、駆動電流でトルクリップルが生じるか否かを示すものである。以下、マイコン20がコギングテーブルを作成する処理をテーブル作成処理と示す。
マイコン20は、駆動電流及びセンサ信号に基づき、テーブル作成処理を行う。詳しく言うと、マイコン20は、第1ADC40からの電流信号、及び、第2ADC50の出力信号に基づき、テーブル作成処理を行う。
マイコン20は、コギングテーブルに基づき、目標開度の値を変更する。以下、マイコン20が目標開度を算出するとともに算出した目標開度の値を変更する処理を、開度変更処理と示す。開度変更処理は、開度設定処理、又は、開度補正処理と称することもできる。
なお、駆動電流にノイズが生じる場合もある。ノイズとしては、電子制御装置100内の回路で生じるものや、外部の電磁波が電子制御装置100に入力されることで生じるものが想定される。
次に、図4〜図10に基づき、マイコン20におけるテーブル作成処理について説明する。
ウェイストゲートバルブ300に外力が作用していない状態では、モータ210のトルクが変動し難い。そのため、ウェイストゲートバルブ300に外力が作用していない状態で、マイコン20がテーブル作成処理を行う。詳しく言うと、マイコン20は、車両のイグニッションスイッチがオンからオフにされたときや、電子制御装置100に対する初回電源投入時等に、テーブル作成処理を開始する。すなわち、マイコン20は、車両が停車している場合に、テーブル作成処理を行う。
これによれば、マイコン20は、車両が停車している場合にモータを回転させる。そして、電流検出回路30は、車両が停車している場合の駆動電流を検出する。マイコン20は、車両が停車している場合の駆動電流に対してトルクリップルの検出を行うとともに、車両が停車している場合の駆動電流に基づきコギングテーブルを作成する。
本実施形態において、マイコン20がテーブル作成処理を開始する直前には、ウェイストゲートバルブ300が全閉位置に配置されている。そして、テーブル作成処理においてマイコン20は、先ず、所定の開度域で、駆動電流の波形を解析する(S10)。言い換えると、マイコン20は、ウェイストゲートバルブ300を所定距離動かしつつ駆動電流の波形を解析する。さらに言い換えると、マイコン20は、モータ210を所定の回転角度動かしつつ、駆動電流の波形を解析する。S10においてマイコン20は、ウェイストゲートバルブ300が開くように、モータ210を回転させる。
なお、マイコン20がS10で解析する開度域は、駆動電流においてトルクリップルが生じた後から次のトルクリップルが生じるまでの開度域よりも狭くされている。すなわち、マイコン20は、駆動電流においてトルクリップルが生じた後から次のトルクリップルが生じるまでの開度域よりも狭い開度域で、S10の処理を行う。
S10においてマイコン20は、駆動電流にトルクリップルが生じているかを判定する。すなわち、S10においてマイコン20は、駆動電流で生じるトルクリップルを検出する。マイコン20においてS10の処理を行う機能は、特許請求の範囲に記載のリップル検出部に相当する。また、S10においてマイコン20は、センサ信号に基づき、解析を行う開度域を算出する。
図5〜図8では、トルクリップル及びノイズが生じた場合における駆動電流の波形を示している。図5〜図8の黒丸は、マイコン20が第1ADC40から電流信号を取得するタイミングを示している。よって、図5〜図8の黒丸の値は、マイコン20に入力される電流信号の値に対応している。
以下、トルクリップル及びノイズが生じていない場合における駆動電流の状態を定常状態と示す。定常状態における駆動電流の値は、トルクリップル及びノイズが生じている場合に対して、変動し難い。以下、定常状態における駆動電流の値を定常値と示す。なお、図5〜図8では、定常値が一定値となるようにマイコン20が駆動回路10に制御信号を出力している場合において、モータ210に流れる駆動電流の値を示している。
以下、駆動電流において生じるトルクリップルの波形の例として、図5〜図8における4つの例について説明する。なお、図5に示すトルクリップルの波形は、図3に示すトルクリップルの波形と同じである。
図5に示す例では、モータ210が一方向に回転し、時間t1、時間t2、時間t3、時間t4、時間t5、時間t19、時間t20、時間t21の順に時間が経過している。駆動電流では、時間t2から時間t5の間でトルクリップルが生じ、時間t19から時間t21の間でノイズが生じている。
時間t1から時間t2の間において、駆動電流は定常状態とされている。例えば、時間t1から時間t2の間における駆動電流の平均値が定常値である。時間t2から時間t3の間では、時間が経過するほど、駆動電流の値が大きくなる。そして、時間t3を過ぎると、駆動電流の値が下降する。時間t3のときにおける駆動電流の値は、駆動電流においてトルクリップルが生じている状態での最大値である。
時間t3から時間t4の間では、時間が経過するほど、駆動電流の値が小さくなる。そして、時間t4を過ぎると、駆動電流の値が上昇する。時間t4のときにおける駆動電流の値は、駆動電流においてトルクリップルが生じている状態での最小値である。なお、時間t4における駆動電流の値は、定常値よりも小さい。時間t4から時間t5の間では、時間が経過するほど、駆動電流の値が大きくなる。時間t5のとき、駆動電流は、ほぼ定常値とされている。以上のように、図5に示すトルクリップルでは、駆動電流の値が上昇した後に下降し、再び上昇している。
図5に示す駆動電流では、時間経過に伴って、時間t1から時間t5までの間の波形を繰り返す。以下、駆動電流においてトルクリップルが生じる時間をリップル時間と示す。図5に示す例において、リップル時間は、時間t2から時間t5までの時間である。
時間t19のとき、駆動電流は、ほぼ定常値とされている。時間t19から時間t20の間では、時間が経過するほど、駆動電流の値が大きくなる。そして、時間t20を過ぎると、駆動電流の値が下降する。すなわち、時間t20のときにおける駆動電流の値は、駆動電流においてノイズが生じている状態での最大値である。
時間t20から時間t21の間では、時間が経過するほど、駆動電流の値が小さくなる。時間t21のとき、駆動電流は、ほぼ定常値とされている。以上のように、ノイズでは、駆動電流の値が定常値から上昇した後に下降し、定常値に戻っている。以下、駆動電流にノイズが生じている時間をノイズ時間と示す。ノイズ時間は、時間t19から時間t21までの時間である。
図6に示す例において、トルクリップルでは、駆動電流の値が下降した後に上昇し、再び下降している。この例では、モータ210が、図5に示す例と反対方向に回転している。そして、時間t6、時間t7、時間t8、時間t9、時間t10、時間t19、時間t20、時間t21の順に時間が経過している。駆動電流は、時間t6から時間t7までの間において定常状態である。駆動電流では、時間t7から時間t10の間でトルクリップルが生じている。
時間t7から時間t8の間では、時間が経過するほど、駆動電流の値が小さくなる。時間t8のときにおける駆動電流の値は、駆動電流においてトルクリップルが生じている状態での最小値である。
そして、時間t8から時間t9の間では、時間が経過するほど、駆動電流の値が大きくなる。時間t9のときにおける駆動電流の値は、駆動電流においてトルクリップルが生じている状態での最大値である。なお、時間t9における駆動電流の値は、定常値よりも大きい。
時間t9から時間t10の間では、時間が経過するほど、駆動電流の値が小さくなる。時間t10のとき、駆動電流は、ほぼ定常値とされている。図6に示す駆動電流では、時間経過に伴って、時間t6から時間t10までの間の波形を繰り返す。この例において、リップル時間は、時間t7から時間t10までの時間である。
図7に示す例において、トルクリップルでは、駆動電流の値が上昇した後に下降している。この例では、モータ210が、図5に示す例と同じ方向に回転している。そして、時間t11、時間t12、時間t13、時間t14、時間t19、時間t20、時間t21の順に時間が経過している。駆動電流は、時間t11から時間t12までの間において定常状態である。駆動電流では、時間t12から時間t14の間でトルクリップルが生じている。
時間t12から時間t13の間では、時間が経過するほど、駆動電流の値が大きくなる。時間t13のときにおける駆動電流の値は、駆動電流においてトルクリップルが生じている状態での最大値である。
そして、時間t13から時間t14の間では、時間が経過するほど、駆動電流の値が小さくなる。時間t14のとき、駆動電流は、ほぼ定常値とされている。図7に示す駆動電流では、時間経過に伴って、時間t11から時間t14までの間の波形を繰り返す。この例において、リップル時間は、時間t12から時間t14までの時間である。
図8に示す例において、トルクリップルでは、駆動電流の値が下昇した後に上昇している。この例では、モータ210が、図7に示す例と反対方向に回転している。そして、時間t15、時間t16、時間t17、時間t18、時間t19、時間t20、時間t21の順に時間が経過している。駆動電流は、時間t15から時間t16までの間において定常状態である。駆動電流では、時間t16から時間t18の間でトルクリップルが生じている。
時間t16から時間t17の間では、時間が経過するほど、駆動電流の値が小さくなる。時間t17のときにおける駆動電流の値は、駆動電流においてトルクリップルが生じている状態での最小値である。
そして、時間t17から時間t18の間では、時間が経過するほど、駆動電流の値が大きくなる。時間t18のとき、駆動電流は、ほぼ定常値とされている。図8に示す駆動電流では、時間経過に伴って、時間t15から時間t18までの間の波形を繰り返す。この例において、リップル時間は、時間t16から時間t18までの時間である。
S10においてマイコン20は、駆動電流に対してパターンマッチングを行うことで、駆動電流にトルクリップルが生じているか否かを判定する。言い換えると、マイコン20は、上記した4つの例のどれかと同じ挙動で駆動電流が変動しているか否かに基づき、駆動電流にトルクリップルが生じているか否かを判定する。マイコン20は、例えば、駆動電流の値の上昇又は下降のタイミング、駆動電流の値の変動におけるピーク値の大きさ、及び、変動する時間の長さに基づき、パターンマッチングを行う。
このとき、マイコン20は、駆動電流の値の変動が、トルクリップルによるものか、ノイズよるものか、を判定する。一般的に、リップル時間は、ノイズ時間よりも長い。そのため、マイコン20は、駆動電流の値の変動に掛かる時間が所定時間よりも長い場合に、ノイズではなくトルクリップルが駆動電流に生じていると判定する。
マイコン20は、S10の処理を行った後、S10において回転センサ400のセンサ信号に基づき解析した開度域に対して、コギングテーブルを作成する(S12)。詳しく言うと、マイコン20は、S10で解析した開度域に対して駆動電流にトルクリップルが生じているか否かに基づき、コギングテーブルを作成する。マイコン20においてS12の処理を行う機能は、特許請求の範囲に記載のテーブル作成部に相当する。
図9及び図10では、モータ210が一方向に回転し、角度θ0、角度θ1、角度θ2、角度θ3、角度θ4、角度θ5、角度θ6の順に開度が大きくなっている。図10に示すように、コギングテーブルでは、所定の開度域に対してリップル値が割り当てられている。リップル値とは、対応する開度が安定開度か応答開度かを示すものである。なお、図10に示す各開度域の大きさは、例えば、1°である。
リップル値は、駆動電流にトルクリップルが生じているか否かに基づき設定される。詳しく言うと、駆動電流にトルクリップルが生じていない開度では、リップル値が0とされる。すなわち、対応するリップル値が0の開度は、安定開度である。一方、駆動電流にトルクリップルが生じている開度では、リップル値が1とされる。すなわち、対応するリップル値が1の開度は、応答開度である。
図9に示すように、角度θ0以上であって角度θ1未満の開度域、及び、角度θ1以上であって角度θ2未満の開度域では、駆動電流にトルクリップルが生じていない。同様に、角度θ3以上であって角度θ4未満の開度域、及び、角度θ4以上であって角度θ5未満の開度域では、駆動電流にトルクリップルが生じていない。よって、マイコン20は、上記した開度域に対応するリップル値を0とする。
一方、角度θ2以上であって角度θ3未満の開度域、及び、角度θ5以上であって角度θ6未満の開度域では、駆動電流にトルクリップルが生じている。よって、マイコン20は、上記した開度域に対応するリップル値を1とする。
マイコン20は、S12の処理を行った後、ウェイストゲートバルブ300が全開位置に到達したか否かを判定する(S14)。マイコン20は、回転センサ400のセンサ信号の値に基づき、S14の判定を行う。
マイコン20は、S14においてウェイストゲートバルブ300が全開位置に到達していないと判定すると、再びS10及びS12の処理を行う。すなわち、マイコン20は、S14においてウェイストゲートバルブ300が全開位置に到達したと判定するまで、S10〜S14の処理を繰り返し行う。
マイコン20は、S14においてウェイストゲートバルブ300が全開位置に到達したと判定すると、テーブル作成処理を終了する。以上によれば、テーブル作成処理においてマイコン20は、ウェイストゲートバルブ300を全閉位置から全開位置まで移動させる。言い換えると、マイコン20は、ウェイストゲートバルブ300の可動開度域における全域の各値をとるように、モータ210を回転させる。
すなわち、マイコン20は、所定期間において、モータ210が回転可能な回転角度の全域の各値をとるように、モータ210を回転させている。よって、電流検出回路30は、モータ210が回転する回転角度の全域において、駆動電流の検出を行う。そして、マイコン20は、モータ210が回転する回転角度の全域における駆動電流に対して、トルクリップルの検出を行っている。これにより、マイコン20は、モータ210が回転する回転角度の全域の各値に対してリップル値を割り当て、コギングテーブルを作成している。すなわち、マイコン20は、ウェイストゲートバルブ300の可動開度域における全域の各値に対してリップル値を割り当て、コギングテーブルを作成している。
次に、図11に基づき、マイコン20による開度変更処理について説明する。
例えば、マイコン20は、車両の走行が開始すると、開度変更処理を開始する。開度変更処理においてマイコン20は、先ず、エンジンの制御内容に基づき目標開度を算出する(S20)。詳しく言うと、マイコン20は、目標過給圧に基づき、目標開度を算出する。
次に、マイコン20は、エンジンの制御内容に基づき、ウェイストゲートバルブ300について安定性を優先させるか応答性を優先させるかを判定する(S22)。言い換えると、マイコン20は、目標開度を、ウェイストゲートバルブ300が動き難い開度に設定するか、ウェイストゲートバルブ300が動き易い開度に設定するか、をエンジンの制御内容に基づき判定する。さらに言い換えると、マイコン20は、目標開度を安定開度にするか応答開度にするかを判定する。
エンジンの制御内容によっては、開度の精度を高くする方が好ましい場合や、外力によりウェイストゲートバルブ300が動くのを抑制する方が好ましい場合がある。この場合、S22においてマイコン20は、ウェイストゲートバルブ300について安定性を優先させると判定する。
マイコン20は、S22においてウェイストゲートバルブ300について安定性を優先させると判定すると、目標開度に対応するリップル値が0であるか否かを判定する(S24)。マイコン20は、テーブル作成処理で作成したコギングテーブルに基づき、S24の判定を行う。
S24において目標開度に対応するリップル値が0であるとマイコン20が判定すると、S20で算出された目標開度は安定開度である。この場合、マイコン20は、目標開度の値を変更する必要がない。したがって、マイコン20は、S24において目標開度に対応するリップル値が0であると判定すると、目標開度の値を補正することなく、開度を確定する(S26)。マイコン20は、S26の処理を行った後、開度変更処理を終了する。そして、マイコン20は、S26で確定した目標開度と開度が一致するように、モータ210を回転させる。
マイコン20は、S24において目標開度に対応するリップル値が1であると判定すると、目標開度に対応するリップル値が0となるように、目標開度の値を補正する(S28)。マイコン20は、コギングテーブルに基づき、S28の処理を行う。S24において目標開度に対応するリップル値が1であるとマイコン20が判定すると、S20で算出された目標開度は応答開度である。そのため、S28においてマイコン20は、S20で算出した目標開度が安定開度となるように、目標開度の値を補正する。
詳しく言うと、マイコン20は、S20で算出した目標開度の値に近い開度であり、且つ、リップル値が0とされた開度を目標開度とする。S20で算出した目標開度の値に近い開度とは、S20で算出した目標開度との差の絶対値が所定値より小さい開度である。例えば、マイコン20は、リップル値が0とされた開度であり、且つ、S20で算出した開度の値に最も近い値とされた開度を目標開度とする。マイコン20は、S28の処理を行った後、S26の処理を行う。
ところで、また、エンジンの制御内容によっては、マイコン20がウェイストゲートバルブ300を頻繁に動かすことがある。このときには、ウェイストゲートバルブ300について安定性よりも応答性を優先させる方が好ましい場合がある。また、エンジンの制御内容によっては、ウェイストゲートバルブ300が外力に応じて動いた方が好ましい場合がある。この場合、S22においてマイコン20は、ウェイストゲートバルブ300について応答性を優先させると判定する。
マイコン20は、S22においてウェイストゲートバルブ300について応答性を優先させると判定すると、目標開度に対応するリップル値が1であるか否かを判定する(S30)。マイコン20は、コギングテーブルに基づき、S30の判定を行う。
S30において目標開度に対応するリップル値が1であるとマイコン20が判定すると、S20で算出された目標開度は応答開度である。この場合には、マイコン20が目標開度の値を変更する必要がない。したがって、マイコン20は、S30において目標開度に対応するリップル値が1であると判定すると、目標開度の値を補正することなく、S26の処理を行う。
マイコン20は、S30において目標開度に対応するリップル値が0であると判定すると、目標開度に対応するリップル値が1となるように、目標開度の値を補正する(S32)。マイコン20は、コギングテーブルに基づき、S32の処理を行う。S30において目標開度に対応するリップル値が0であるとマイコン20が判定すると、S20で算出された目標開度は安定開度である。そのため、S32においてマイコン20は、S20で算出した目標開度が応答開度となるように、目標開度の値を補正する。
詳しく言うと、マイコン20は、S20で算出した目標開度の値に近い開度であり、リップル値が1とされた開度を目標開度とする。例えば、マイコン20は、リップル値が1とされた開度であり、且つ、S20で算出した開度の値に最も近い値とされた開度を目標開度とする。マイコン20は、S32の処理を行った後、S26の処理を行う。
マイコン20において開度変更処理を行う機能は、特許請求の範囲に記載の目標設定部に相当する。すなわち、マイコン20においてS20〜S32の処理を行う機能は、特許請求の範囲に記載の目標設定部に相当する。
次に、上記した電子制御装置100の効果について説明する。
本実施形態において、マイコン20は、駆動電流にトルクリップルが生じる開度か否かに基づき、目標開度を設定する。これにより、マイコン20は、目標開度を安定開度にするか応答開度にするかを選択することができる。言い換えると、マイコン20は、駆動電流におけるトルクリップルの有無に応じて目標開度を設定することで、安定性及び応答性のうちの優先させる性能を選択することができる。したがって、電子制御装置100は、開度の精度又は応答性について、モータ210の駆動を意図した通りに制御することができる。すなわち、電子制御装置100は、開度の精度又は応答性について、ウェイストゲートバルブ300を意図した通りに制御することができる。
本実施形態において、マイコン20は、ウェイストゲートバルブ300の可動開度域における全域の各値に対して、リップル値を割り当て、コギングテーブルを作成している。これによれば、マイコン20は、ウェイストゲートバルブ300の可動開度域の全域に対して、ウェイストゲートバルブ300を意図した通りに制御することができる。
ところで、車両が停車しているときには、ウェイストゲートバルブ300に外力が作用し難いため、モータ210のトルクが変動し難い。これに対し、本実施形態のマイコン20は、車両が停車した場合における駆動電流に基づきコギングテーブルを作成している。そのため、モータ210のトルクが変動し難い状態で、マイコン20がコギングテーブルを作成することができる。これによれば、車両が走行している場合にマイコン20がコギングテーブルを作成する構成に較べて、コギングテーブルが示すリップル値の信頼性を向上することができる。すなわち、リップル値の精度を向上することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
上記実施形態では、テーブル作成処理においてマイコン20が、ウェイストゲートバルブ300の可動開度域における全域の各値をとるように、モータ210を回転させる例を示したが、これに限定するものではない。テーブル作成処理においてマイコン20は、ウェイストゲートバルブ300の可動開度域における全域のうちの特定の開度域に対してのみコギングテーブルを作成してもよい。
上記実施形態において、マイコン20は、車両が停車中にテーブル作成処理を行う例を示したが、これに限定するものではない。マイコン20は、車両が走行中にテーブル作成処理を行ってもよい。
上記実施形態では、開度変更処理においてマイコン20が、S20で目標開度を算出した後に、S28,S32で目標開度の値を補正する例を示したが、これに限定するものではない。開度変更処理においてマイコン20が、目標開度の値を補正しない例を採用することもできる。この例においてマイコン20は、目標開度を算出することなく、ウェイストゲートバルブ300について安定性を優先させるか応答性を優先させるかを判定する。そしてマイコン20は、判定結果に基づき、コギングテーブルから目標開度を選択する。
上記実施形態において、モータ210は直流モータである例を示したが、これに限定するものではない。モータ210が、交流モータである例を採用することもできる。例えば、モータ210が三相交流モータの場合、モータ210における1つの相に流れる駆動電流を電流検出回路30が検出する。そして、マイコン20は、交流電流である駆動電流において生じるトルクリップルの値に基づき、テーブル作成処理を行う。なお、この例では、駆動回路10がモータ210に交流を流すように構成される。
上記実施形態において、駆動回路10は、4個のFET12〜18を有し、Hブリッジ回路を構成する例を示した。しかしながら、これに限定するものではない。駆動回路10は、マイコン20からの制御信号に応じてモータ210に駆動電流を流す構成であればよい。Nチャネル型のFET12〜18とは異なるスイッチング素子を駆動回路10が有していてもよい。
上記実施形態において、抵抗32は、FET14のソース及びFET18のドレインと、第2モータ端子100cと、の間に配置された例を示したが、これに限定するものではない。抵抗32は、駆動電流が流れる箇所に配置されていればよい。また、電流検出回路30は抵抗32とオペアンプ34とを有する例を示したが、これに限定するものではない。電流検出回路30は駆動電流を検出するものであればよい。
上記実施形態において、電子制御装置100は、出力ギアを回転させることで車両のウェイストゲートバルブ300の開閉を制御する例を示したが、これに限定するものではない。電子制御装置100はモータ210を制御する構成であればよい。
上記実施形態において、回転センサ400はヘリカルギア240に設けられた例を示したが、これに限定するものではない。少なくとも、センサ信号に基づきマイコン20が開度を算出できる構成であればよい。回転センサ400は、モータギア214に設けられていてもよい。また、回転センサ400は、モータ210の内部に設けられていてもよい。
10…駆動回路、12…FET、14…FET、16…FET、18…FET、20…マイコン、30…電流検出回路、32…抵抗、34…オペアンプ、40…第1ADC、50…第2ADC、100…電子制御装置、100a…電源端子、100b…第1モータ端子、100c…第2モータ端子、100d…センサ端子、100e…グランド端子、200…アクチュエータ、210…モータ、212…出力軸、214…モータギア、220…平ギア、230…ウォーム、240…ヘリカルギア、242…軸部、250…アーム、300…ウェイストゲートバルブ、310…ロッド、400…回転センサ、500…電源、600…グランド

Claims (7)

  1. モータ(210)の回転角度を検出する回転センサ(400)からセンサ信号が入力され、前記センサ信号に基づき前記モータの駆動を制御する電子制御装置であって、
    前記モータの回転角度に対する目標値を設定する目標設定部(S20,S22,S24,S26,S28,S30,S32)と、
    前記モータに駆動電流を流し、回転角度が前記目標値となるように前記モータを回転させる回転制御部(10,20)と、
    前記駆動電流を検出し、検出信号を出力する電流検出部(30)と、
    前記検出信号に基づき、前記モータのトルク変動に伴って生じるトルクリップルを検出するリップル検出部(S10)と、
    前記センサ信号、及び、前記リップル検出部により検出された前記トルクリップルに基づき、前記モータの回転角度に対して前記駆動電流に前記トルクリップルが生じるか否かを示すコギングテーブルを作成するテーブル作成部(S12)と、
    を備え、
    前記目標設定部は、前記コギングテーブルに基づき、前記駆動電流に前記トルクリップルが生じる回転角度であるか否かに応じて前記目標値を設定する電子制御装置。
  2. 前記目標設定部は、前記コギングテーブルに基づき、前記モータの回転角度のうちの前記駆動電流に前記トルクリップルが生じない回転角度を、前記目標値とする請求項1に記載の電子制御装置。
  3. 前記目標設定部は、前記コギングテーブルに基づき、前記モータの回転角度のうちの前記駆動電流に前記トルクリップルが生じる回転角度を、前記目標値とする請求項1に記載の電子制御装置。
  4. 車両のエンジンを制御するエンジン制御部をさらに備え、
    前記回転制御部は、前記モータを回転させることで、前記車両のウェイストゲートバルブ(300)の開閉を制御し、
    前記目標設定部は、前記エンジンに対する前記エンジン制御部の制御内容に基づき前記目標値を算出するとともに、算出した前記目標値を前記コギングテーブルに基づき補正する請求項2又は請求項3に記載の電子制御装置。
  5. 前記回転制御部は、所定期間において、前記モータが回転可能な回転角度の全域の各値をとるように前記モータを回転させ、
    前記電流検出部は、前記モータが回転する回転角度の全域において、前記駆動電流の検出を行い、
    前記リップル検出部は、前記モータが回転する回転角度の全域における前記駆動電流に対して、前記トルクリップルの検出を行い、
    前記テーブル作成部は、前記モータが回転可能な回転角度の全域の各値に対して前記コギングテーブルを作成する請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子制御装置。
  6. 前記回転制御部は、車両が停車している場合に、前記モータを回転させることで前記車両のウェイストゲートバルブの開閉を制御し、
    前記電流検出部は、前記車両が停車している場合の前記駆動電流を検出し、
    前記リップル検出部は、前記車両が停車している場合の前記駆動電流に対して、前記トルクリップルの検出を行い、
    前記テーブル作成部は、前記車両が停車している場合の前記駆動電流に基づき前記コギングテーブルを作成する請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子制御装置。
  7. 前記モータは直流モータである請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子制御装置。
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