JP2017174953A - プリント配線板およびプリント配線板の製造方法 - Google Patents

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輝幸 石原
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海櫻 梅
浩之 坂
Hiroyuki Saka
浩之 坂
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Abstract

【課題】外部回路と両面で接続可能なプリント配線板の提供。【解決手段】実施形態のプリント配線板は、導体層と樹脂絶縁層とを交互に積層してなり、第1面10Fおよび第2面10Sを有する積層体10と、積層体10の第1面10Fまたは第2面10Sから突出して形成される導体ポスト21、22と、を含んでいる。積層体10は、第1面10Fを構成する樹脂絶縁層15内に埋め込まれて一面11aを積層体10の第1面10Fに露出する第1導体層11と、第2面10Sを構成する樹脂絶縁層16上に形成されている第2導体層12とを含んでおり、第1導体層11上に積層体10の第1面10Fから突出する第1導体ポスト21が形成され、第2導体層12上に、積層体10の第2面10Sから突出する第2導体ポスト22が形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、導体ポストを有するプリント配線板、および、導体ポストを有するプリント配線板の製造方法に関する。
特許文献1には、ベース基板の両面に外部との接続用の金属バンプを有する集積回路パッケージおよびその製造方法が開示されている。特許文献1の製造方法では、ベース基板の一方の面に形成されたバンプが樹脂などで被覆された後、その裏面側のバンプが形成される。集積回路チップはベース基板の一方の面だけに実装されている。
米国特許出願公開第2010/0289134号明細書
特許文献1の金属バンプには、通常、はんだが用いられると考えられる。その場合、ベース基板上でのバンプの形成時に、溶融状態のはんだが隣接するバンプ間において接触し易いと考えられる。そのため、バンプをファインピッチで配置することは困難であると考えられる。また、封止工程が表裏面それぞれへのバンプ形成の合間に介在するため、バンプの形成工程が複雑であると考えられる。また、特許文献1の集積回路パッケージでは、集積回路がベース基板の一面だけに実装されるので、高機能および/または大規模な電気回路のワンパッケージ化が困難であると考えられる。
本発明のプリント配線板は、導体層と樹脂絶縁層とを交互に積層してなり、第1面および前記第1面と反対側の第2面を有する積層体と、前記積層体の第1面または第2面から突出して形成される導体ポストとを含んでいる。そして、前記積層体は、前記第1面を構成する樹脂絶縁層内に埋め込まれて一面を前記積層体の第1面に露出する第1導体層と、前記第2面を構成する樹脂絶縁層上に形成されている第2導体層とを含んでおり、前記第1導体層上に前記積層体の第1面から突出する第1導体ポストが形成され、前記第2導体層上に、前記積層体の第2面から突出する第2導体ポストが形成されている。
本発明のプリント配線板の製造方法は、第1支持板を用意することと、前記第1支持板の一面上に導体層および樹脂絶縁層を交互に積層することにより、前記支持板に面する第1面に第1導体層を有し、かつ、前記第1面と反対側の第2面に第2導体層を有する積層体を形成することと、前記第1支持板上で、前記積層体の第2面に前記第2面から突出する第2導体ポストを形成することと、凹部を有する第2支持板を用意することと、前記第2支持板を前記第1支持板上の前記積層体の第2面に接着することと、前記第1支持板と前記積層体とを分離することと、前記第2支持板上で、前記積層体の第1面に前記第1面から突出する第1導体ポストを形成することと、前記第2支持板と前記積層体とを分離することとを含んでいる。そして、前記第2導体ポストは、前記第2支持板と前記積層体との接着後、前記第2支持板と前記積層体との分離まで、前記凹部内に収容される。
本発明の実施形態によれば、高機能および/または大規模の電気回路を、表裏両面において外部回路と接続可能な構造でワンパッケージ化することができる。また、外部のマザーボードや他の電子部品と表裏両面において良好な品質で接続し得るプリント配線板を容易に製造することができる。
本発明の一実施形態のプリント配線板の一例の断面図。 図1のプリント配線板の積層体の第1面側の一例を示す平面図。 図1のプリント配線板の積層体の第2面側の一例を示す底面図。 本発明の一実施形態のプリント配線板の製造方法の一例を示す図。 本発明の一実施形態のプリント配線板の製造方法の一例を示す図。 本発明の一実施形態のプリント配線板の製造方法の一例を示す図。 本発明の一実施形態のプリント配線板の製造方法の一例を示す図。 本発明の一実施形態のプリント配線板の製造方法の一例を示す図。 本発明の一実施形態のプリント配線板の製造方法の一例を示す図。 本発明の一実施形態のプリント配線板の製造方法の一例を示す図。 本発明の一実施形態のプリント配線板の製造方法の一例を示す図。 本発明の一実施形態のプリント配線板の製造方法の一例を示す図。 本発明の一実施形態のプリント配線板の製造方法の一例を示す図。 本発明の一実施形態のプリント配線板の製造方法の一例を示す図。 図1のプリント配線板の第1導体層の他の例を示す拡大図。
本発明の一実施形態のプリント配線板が、図1、2Aおよび2Bを参照しながら説明される。図1には、一実施形態のプリント配線板1の平面図である図2AのI−I線での断面が示されている。図1に示されるように、一実施形態のプリント配線板1は、第1面10Fおよび第1面10Fと反対側の第2面10Sを有する積層体10と、積層体10の第1面10Fから突出して形成されている第1導体ポスト21と、第2面10Sから突出して形成されている第2導体ポスト22とを含んでいる。積層体10は、交互に積層されている導体層と樹脂絶縁層とにより構成されている。図1の例では、積層体10の第1面10F側から第2面10S側に向って、第1導体層11、第1樹脂絶縁層15、導体層13、樹脂絶縁層17、導体層14、第2樹脂絶縁層16、第2導体層12の順に、導体層と樹脂絶縁層とが交互に積層されている。第1樹脂絶縁層15の導体層13側と反対側の表面が積層体10の第1面10Fを構成している。第2樹脂絶縁層16の導体層14側と反対側の表面が積層体10の第2面10Sを構成している。第1導体層11は、第1導体パッド111および第3導体パッド113を含んでいる。第2導体層12は、第2導体パッド122および第4導体パッド124を含んでいる。第1導体パッド111上に第1導体ポスト21が形成されている。第2導体パッド122上に第2導体ポスト22が形成されている。第3および第4導体パッド113、124には、たとえば、外部の電子部品5が、はんだなどの接合材51を用いて接続され得る。
第1導体層11は、第1樹脂絶縁層15内に埋め込まれて一面11aを積層体10の第1面10Fに露出している。一方、第2導体層12は、第2樹脂絶縁層16上に突出して形成されている。そして、第1導体層11の一面11a上に、所定の高さを有する第1導体ポスト21が形成されている。第2導体層12の第2樹脂絶縁層16と反対側の表面上に、所定の高さを有する第2導体ポスト22が形成されている。
すなわち、一実施形態のプリント配線板1は、積層体10の第1面10Fおよび第2面10Sの両方に、所定の高さを有していて第1面10Fまたは第2面10Sから突出する導電体(第1および第2導体ポスト21、22)を有している。第1面10F上および第2面10S上に所望の空間を確保しながら、第1面10F側および第2面10S側の両方において、積層体10と、外部のマザーボード(図示せず)などとを電気的に接続することができる。たとえば、積層体10の第1面10F上および第2面10S上の両方に電子部品5が実装され得る。電子部品5は、第1導体ポスト21または第2導体ポスト22を介して、すなわち、積層体10の厚さ方向に延びる導通経路で外部の電気回路と電気的に接続され得る。加えて、第1および第2導体ポスト21、22の高さを高くすることで、比較的厚い(高い)電子部品5が積層体10と外部のマザーボードなどとの間に配置され得る。比較的薄い(低い)電子部品5の実装時には、第1および第2導体ポスト21、22を低くすることで、プリント配線板1の厚さ(高さ)方向の余剰空間が少なくされ得る。実施形態のプリント配線板1を用いることにより、厚さ方向のスペースを有効利用しながら必要以上に多くのスペースを占有することなく電子部品が高密度に配置され得る。プリント配線板1の面方向および厚さ方向のいずれにおいても小さい領域内で、複雑な電気回路が形成され得る。小型で高機能の電子機器が実現されると考えられる。
一実施形態では、第1導体層11は、第1樹脂絶縁層15内に埋め込まれている。すなわち、第1および第3導体パッド111、113などの側面は第1樹脂絶縁層15に被覆されている。隣接する各導体パッド間で、たとえば、はんだなどの接合材51の接触が生じ難いと考えられる。各導体パッドがファインピッチで形成されても、短絡不良が生じ難いと考えられる。また、第1導体ポスト21および第2導体ポスト22は、積層体10の第1面10Fまたは第2面10Sから突出している。第1導体ポスト21および第2導体ポスト22の突出部分は積層体10に拘束されずに容易に撓み得ると考えられる。積層体10や外部のマザーボードなどと各導体ポストとの接続箇所に生じる熱応力などが、第1導体ポスト21または第2導体ポスト22により吸収されると考えられる。周囲の温度が繰り返し変化しても、これらの接続箇所にクラックなどが生じ難いと推察される。ファインピッチの配線パターンを有しながら短絡不良などの少ない、しかも、マザーボードなどとの接続信頼性の高いプリント配線板が得られると考えられる。
第1導体ポスト21および第2導体ポスト22は、導電性の材料からなる柱状体である。第1導体ポスト21および第2導体ポスト22は、前述のように、積層体10と、図示しない外部のマザーボードなどとの間に必要な間隔に応じた任意の高さに形成され得る。第1導体ポスト21の高さは、積層体10の第1面10Fに露出する第1導体層11の一面11aから、第1導体ポスト21の先端面までの距離である。第2導体ポスト22の高さは、第2導体層12の第2樹脂絶縁層16側と反対側の表面から、第2導体ポスト22の先端面までの距離である。好ましくは、第1導体ポスト21および第2導体ポスト22は、それぞれ、50μm以上、200μm以下の高さを有している。広範な高さの電子部品5の実装が可能であると考えられる。また、第1および第2導体ポスト21、22が、後述のように電解めっきなどによって比較的短い時間で形成され得ると考えられる。
第1および第2導体ポスト21、22の材料は、導電性を有するものであれば、特に限定されない。溶融状態を経ることなく柱状体を形成でき、かつ、電子部品5の実装時に溶融しない材料が、第1導体ポスト21および第2導体ポスト22の材料として好ましい。電子部品5がはんだからなる接合材51を用いて実装される場合、はんだよりも高い融点を有する材料が好ましい。たとえば、250℃以上の融点を有する材料が、第1導体ポスト21および第2導体ポスト22の材料として好ましい。電子部品5の実装後も各導体ポストの高さが維持され得ると考えられる。また、隣接する導体ポスト間での電気的な短絡が生じ難いと考えられる。
図1の例では、第1導体ポスト21は2つの層21a、21bにより構成されている。2つの層のうち積層体10側の金属層21bは、第1導体パッド111上に位置しており、第1導体層11に接している。金属層21bの第1導体層11と反対側の面上に電解めっき膜層21aが形成されている。金属層21bは、たとえば、銅やニッケルなどの金属箔からなる。金属層21bは、これらに限定されず、他の金属からなる箔で構成されていてもよい。電解めっき膜層21aの材料としては、銅やニッケルなどが例示されるが、特にこれらに限定されない。好ましくは、電解めっき膜層21aは電解銅めっき膜からなる。
第2導体ポスト22の材料も特に限定されない。銅やニッケルからなるめっき膜が第2導体ポスト22の材料として好ましく、電解銅めっき膜が特に好ましい。第1および第2導体ポスト21、22が、銅やニッケルなどからなる金属箔および/または電解めっき膜で形成されていると、前述のように、電子部品5の実装時などに各導体ポスト間の電気的短絡が生じ難いと考えられる。
図1の例では、積層体10は、積層体10内の各樹脂絶縁層を貫通するビア導体18a〜18cを有している。ビア導体18aは第1樹脂絶縁層15を貫通し、第1導体層11と導体層13とを接続している。ビア導体18bは樹脂絶縁層17を貫通し、導体層13と導体層14とを接続している。ビア導体18cは第2樹脂絶縁層16を貫通し、導体層14と第2導体層12とを接続している。ビア導体18a〜18cの材料は、導電性を有するものであれば、特に限定されない。たとえば、ビア導体18a〜18cは銅などの金属で形成される。好ましくは、ビア導体18a〜18cは電解銅めっき膜からなる。
ビア導体18a〜18cは、それぞれ、積層体10の第2面10S側から第1面10F側に向かって幅を細めるテーパー形状を有している。すなわち、ビア導体18a〜18cそれぞれの第1面10F側の端面は第2面10S側の端面よりも小さい。たとえば、第1導体層11内の第3導体パッド113と導体層13とを接続するビア導体18aがこのようなテーパー形状を有していると、第3導体パッド113の平面サイズが小さくされ得る。第3導体パッド113をファインピッチで配置することができると考えられる。
図1に示されるプリント配線板1は、ソルダーレジスト層19を有している。ソルダーレジスト層19は、積層体10の第2面10S上に形成されている。ソルダーレジスト層19は、第2導体パッド122および第4導体パッド124上に開口19aを有している。開口19a内に露出する第2導体パッド122上に第2導体ポスト22が形成されている。
図1に示される例では、複数の第1導体ポスト21が積層体10の第1面10Fの外周部に形成されている。図2Aに示されるように、第1導体ポスト21は、第1面10Fの外周縁に沿って2列に形成され、全体として枠状に配置されている。第1導体ポスト21の平面形状はほぼ円形であり、第1導体ポスト21は、円柱状の外形を有している。第1導体ポスト21は、ほぼ円形の平面形状を有する第1導体パッド111内に形成されている。また、複数の第3導体パッド113が、第1導体ポスト21の形成領域である積層体10の第1面10Fの外周部よりも内周側に形成されている。
第2導体ポスト22は、図2Bに示されるように、積層体10の第2面10Sの外周部に複数個形成されている。図2Bに示される例では、第2導体ポスト22は、積層体10の第2面10S上に形成されているソルダーレジスト層19の開口19a内に位置している。第2導体ポスト22は、積層体10の第2面10Sの外周縁に沿って2列に形成され、全体として枠状に配置されている。第2導体ポスト22の平面形状はほぼ円形であり、第2導体ポスト22は円柱状の外形を有している。第2導体ポスト22は第2導体パッド122内に形成されている。また、複数の第4導体パッド124が、第2導体ポスト22の形成領域である積層体10の外周部よりも内周側に形成されている。
第1導体ポスト21および第2導体ポスト22が積層体10の外周部に形成されているため、積層体10の第1面10Fおよび第2面10Sの両方において、図示しないマザーボードなどが積層体10に安定して接続され得る。たとえば、電子部品5の配置空間が安定して確保され得る。また、第3および第4導体パッド113、124が内周側に形成されているため、その周囲に配されている第1導体ポスト21または第2導体ポスト22を介して、電子部品5が外部の回路と短い経路で電気的に接続され得る。しかし、図2Aおよび図2Bは、第1および第2導体ポスト21、22、ならびに、第3および第4導体パッド113、124の配置の一例を示しているに過ぎない。それぞれ任意の数の第1および第2導体ポスト21、22、ならびに、第3および第4導体パッド113、124が、任意の位置に形成され得る。また、第3および第4導体パッド113、124のいずれか一方だけが形成されてもよく、第3および第4導体パッド113、124の両方が形成されていなくてもよい。
図1に示されるプリント配線板1を例に、一実施形態のプリント配線板の製造方法の一例が、図3A〜3Kを参照して以下に説明される。
図3Aに示されるように、第1支持板3が用意される。第1支持板3によって製造途中のプリント配線板が支持される。図3Aに示される第1支持板3は、ベース基板31と、ベース基板31の表裏面にキャリア金属箔32を介して設けられている金属箔33とを有している。たとえば、キャリア金属箔32に接着されている金属箔33が用意され、キャリア金属箔32側でベース基板31と接合される。金属箔33とキャリア金属箔32とは、たとえば、熱可塑性接着剤などの分離可能な接着剤で接着される。金属箔33とキャリア金属箔32とは、外周付近の余白部分だけで接着されてもよい。キャリア金属箔32とベース基板31とは、たとえば、熱圧着により接合される。ベース基板31には、たとえば、ガラス繊維などの芯材にエポキシ樹脂などの樹脂材料を含浸してなる半硬化状態のプリプレグが用いられる。銅などの金属板がベース基板31に用いられてもよい。プリプレグが用いられる場合、キャリア金属箔32との熱圧着時にプリプレグが本硬化されてもよい。また、両面銅張積層板の表面に金属箔33を接着することにより第1支持板3が用意されてもよい。金属箔33およびキャリア金属箔32は、好ましくは銅箔である。ニッケル箔などの他の金属箔が用いられてもよい。金属箔33の厚さは、たとえば3μm以上、10μm以下である。
図3Aの例では、第1支持板3の一面3aおよび一面3aと反対側の他面3bの両方に金属箔33が設けられている。第1支持板3の表裏両面において、積層体10(図1参照)が同時に形成され得る。プリント配線板1を効率よく製造することができる。しかし、金属箔33は、必ずしも第1支持板3の両方の表面に設けられていなくてもよい。なお、図3B〜3Hおよび以下の説明では、第1支持板3の他面3b側の図示および説明は省略されている。また、図3B〜3Hに示される例では、第1支持板3の一面3a上に1つの積層体10が形成される。しかし、複数の積層体10が、第1支持板3の表裏面それぞれに形成されてもよい。その場合、たとえばアレイ状に複数個形成される積層体10全体の大きさに応じた第1支持板3が用意される。
図3Bに示されるように、金属箔33上に積層体10を構成する第1導体層11が形成される。第1導体層11は、所定の導体パターンを有するように形成され得る。図3Bの例では、第1導体層11は、第1導体パッド111および第3導体パッド113を含んでいる。第1導体層11は、たとえば、所定の導体パターンの形成領域に開口を有するめっきレジストを用いて電解めっきにより形成される。金属箔33がシード層として用いられ得る。エッチングを用いないので、第1導体層11内には、導体パターンがファインピッチで形成され得る。第1導体層11は、たとえば、無電解めっきなどの他の方法で形成されてもよい。第1導体層11の材料は、良好な導電性を有するものであれば特に限定されない。銅やニッケルなどが例示される。好ましくは、第1導体層11は銅により形成される。
図3Cに示されるように、第1支持板3の一面3a上に、さらに導体層および樹脂絶縁層を交互に積層することにより積層体10が形成される。図3Cの例では、第1導体層11上、および第1導体層11に覆われずに露出する金属箔33上に、第1樹脂絶縁層15、導体層13、樹脂絶縁層17、導体層14、第2樹脂絶縁層16、および第2導体層12が、順に形成される。各導体層12〜14は、それぞれ、所定の導体パターンを有するように形成される。第2導体層12は、第2導体パッド122および第4導体パッド124を有するように形成される。また、各樹脂絶縁層15〜17には、各樹脂絶縁層の両側の導体層を接続するビア導体18a〜18cが形成される。
各樹脂絶縁層15〜17、第2導体層12および導体層13、14、ならびにビア導体18a〜18cは、たとえば、一般的なビルドアップ配線板の製造方法と同様の方法で形成され得る。たとえば、第1樹脂絶縁層15が、第1導体層11および金属箔33の露出部分上にフィルム状のエポキシ樹脂などを熱圧着することにより形成される。銅箔などの金属箔がフィルム状のエポキシ樹脂上に積層されてエポキシ樹脂と共に熱圧着されてもよい。第1樹脂絶縁層15は、第1支持板3との接触面を除く第1導体層11の全ての表面を被覆するように形成される。第1導体層11は、第1支持板3と反対側の表面および側面を第1樹脂絶縁層15に覆われる。続いて、レーザー光の照射などにより第1樹脂絶縁層15にビアホールが形成される。無電解めっきもしくはスパッタリングなどによるシード金属膜13aの形成、および、パターンめっきによる電解めっき膜13bの形成により第1樹脂絶縁層15上に導体層13が形成される。また、第1樹脂絶縁層15のビアホール内のシード金属膜13aおよび電解めっき膜13bによりビア導体18aが形成される。電解めっき膜13bに覆われていないシード金属膜13aの不要部分はエッチングなどにより除去される。
続いて、樹脂絶縁層17、導体層14およびビア導体18bが、第1樹脂絶縁層15、導体層13およびビア導体18aの形成方法とそれぞれ同様の方法で形成される。さらに、同様の方法を繰り返すことにより、第2樹脂絶縁層16、シード金属膜12aおよび電解めっき膜12bからなる第2導体層12、ならびに、ビア導体18cが形成される。第2導体層12は、第2導体パッド122および第4導体パッド124を有するように形成される。以上の導体層および樹脂絶縁層の形成によって、積層体10が金属箔33上に、すなわち第1支持板3の一面上に形成される。積層体10は、第1支持板3に面する第1面10Fに第1導体層11を有し、かつ、第1面10Fと反対側の第2面10Sに第2導体層12を有している。導体層13、14および第2導体層12は、給電用金属層形成後のパネルめっきと、テンティング法によるパターニングとにより形成されてもよい。
第1樹脂絶縁層15に形成される前述のビアホールは、第1導体層11と反対側からのレーザー光の照射により形成される。第1導体層11側に向って収縮するビアホールが形成される。そのため、第1導体層11側、すなわち積層体10の第1面10F側に向って収縮するテーパー形状を有するビア導体18aが形成される(ビア導体18b、18cも同様のテーパー形状を有し得る)。ビア導体18aに接続される第1導体層11内の導体パッドを小さくできることがある。たとえば、第1導体パッド111および/または第3導体パッド113がファインピッチで配置され得る。前述のファインピッチパターンを形成し得る第1導体層11の形成方法と、第1導体層11側に向って収縮するビア導体の形成方法とにより、積層体10の第1面10F上の導体パターンのファインピッチ化が促進されると考えられる。
第2導体層12および導体層13、14、ならびにビア導体18a〜18cの材料は、良好な導電性を有し、めっきによる形成やエッチングによる除去の容易な材料であれば特に限定されない。好ましくは、各導体層および各ビア導体は銅により形成される。また、第1および第2樹脂絶縁層15、16ならびに樹脂絶縁層17の材料は、絶縁性や導体層との密着性および適度な熱膨張率などを有するものであれば特に限定されない。好ましくは、積層体10内の各樹脂絶縁層はエポキシ樹脂で形成される。各樹脂絶縁層を形成するエポキシ樹脂は、シリカなどの無機フィラーを含んでいてもよい。
図3Dに示されるように、第2導体パッド122および第4導体パッド124上に開口19aを有するソルダーレジスト層19が形成される。なお、図3Dには、第2導体層12および導体層13、14は、1層に簡略化して示されている。ソルダーレジスト層19は、第2導体層12、および、第2導体層12から露出する第2樹脂絶縁層16の表面上に形成される。たとえば、感光性のエポキシ樹脂からなる層が、第2導体層12上および第2樹脂絶縁層16上に印刷やスプレーコーティングなどにより形成され、フォトリソグラフィ技術により開口19aが形成される。
図3Eに示されるように、第1支持板3上で、積層体10の第2面10S上に第2導体ポスト22が形成される。第2導体ポスト22は第2導体パッド122上に形成される。具体的には、まず、ソルダーレジスト層19上およびソルダーレジスト層19から露出する第2導体層12上に、感光性のめっきレジスト層6が塗布やラミネートにより形成される。めっきレジスト層6は、たとえば、めっきレジスト層6を用いて形成される第2導体ポスト22の高さに応じた厚さに形成される。めっきレジスト層6の第2導体パッド122上の部分にフォトリソグラフィ技術により開口部6aが形成される。開口部6aは、第2導体ポスト22の断面の形状および大きさに応じた開口の大きさおよび形状に形成される。たとえば、開口部6aの開口の大きさは、平面視上の第2導体パッド122の大きさよりも小さくされる。
つぎに、金属箔33を給電層として用いる電解めっきにより、めっきレジスト層6の開口部6a内に銅めっき膜が形成される。開口部6a内が電解銅めっき膜によって充填されることにより、積層体10の第2面10Sから突出する第2導体ポスト22が形成される。めっきレジスト層6は、第2導体ポスト22の形成後、例えばモノエタノールアミンを含む溶剤などにより除去される。
図3A〜3Eに例示される工程とは別に、凹部を有する第2支持板が用意される。第2支持板によって、第2導体ポスト22の形成後の製造途中のプリント配線板が支持される。図3Fに第2支持板の一例が概略的に示されている。図3Fに示されるように、第2支持板4は凹部41を有している。凹部41は第2支持板4の一面4a側に開口している。凹部41は、第2支持板4の側面を形成する枠状の側壁42、および、第2支持板4の一面4aと反対側の他面4bを形成する底壁43によって画定されている。後述のように、第2支持板4は、一面4a側を積層体10(図3E参照)に向けて積層体10の第2面10S側に接着される。第2支持板4と積層体10とが接着されている間、凹部41は、積層体10の第2面に突出する第2導体ポスト22を収容する。
好ましくは、平面視で積層体10とほぼ同じ大きさか積層体10よりも大きい第2支持板4が用意される。積層体10が第1支持板3上に複数個形成されている場合は、アレイ状に複数個形成される積層体10全体の大きさに応じた第2支持板4が用意されてもよい。その場合は、凹部41は、複数個形成されている積層体10全部の第2導体ポスト22を一括して収容する。しかし、積層体10が複数個形成されている場合でも、個々の積層体10、または、任意の複数個の積層体10全体の大きさに応じた第2支持板4が複数個用意されてもよい。そして、その複数の第2支持板4それぞれが、個々の積層体10毎に、または、任意の数の積層体10毎に接着されてもよい。その場合は、個々の積層体10の第2導体ポスト22が個別に、または、任意の数の積層体10の第2導体ポスト22が一括して、第2支持板4それぞれの凹部に収容される。
第2支持板4には、第1支持板3を構成するベース基板31(図3A参照)と同様に、プリプレグを硬化してなるガラスエポキシ基板や金属板、または両面銅張積層板が用いられる。第2支持板4は、単一の板材に切削加工などにより凹部41を形成することによって形成されてもよく、別々に形成された部材を組み合わせることによって形成されてもよい。図3Gには、2つの部材を組み合わせて形成される第2支持板4の具体例が示されている。図3Gは、図3Fに示されるIII−III線の位置に相当する位置での断面図である。
図3Gに例示される第2支持板4は、枠状部材44および板状部材45によって構成されている。枠状部材44は、第2支持板4の凹部41となる貫通孔44aを有している。貫通孔44aは枠状部材44の外縁付近を除く枠状部材44内の大半の領域を占有している。板状部材45は、枠状部材44の貫通孔41aの一方の開口部を塞ぐように枠状部材に接着されている。それにより有底の凹部41が形成されている。枠状部材44は、第2支持板4の一面4a側の部分において、凹部41を囲む第2支持板4の側壁を構成している。板状部材45は、第2支持板4の他面4bと凹部41との間の部分において、第2支持板4の外壁を構成すると共に、凹部41の底壁を構成している。
枠状部材44および板状部材45は、それぞれ両面銅張積層板により形成されている。すなわち、枠状部材44は、ガラスエポキシ板などからなる絶縁基板441および銅箔442により形成されている。また、板状部材45は、ガラスエポキシ板などからなる絶縁基板451および銅箔452により形成されている。
板状部材45は、その外周部において接着層46aを介して枠状部材44に接着されている。接着層46aは、具体的には、銅箔442と銅箔452との間に介在している。枠状部材44の第2支持板4の一面4a側の表面には、積層体10に対して密着性を有し、積層体10との接着剤として機能する接着層46bが設けられている。接着層46bは、具体的には、積層体10との接着面となる第2支持板4の一面4a側の銅箔442上に設けられている。
図3Gの例では、銅箔442や銅箔452の絶縁基板441、451と反対側の表面に被粗化層47が設けられている。被粗化層47は、たとえば、銅箔442、452の表面を、所謂CZ処理などのマイクロエッチング処理を用いて粗化することにより形成され得る。銅箔442の表面や銅箔452の表面の粗化処理によって、銅箔442、452と接着層46a、46bとの接着性が高まることがある。なお、図3Gには、銅箔442、452の表面の粗化処理が明確に理解されるように、被粗化層47が誇張して描かれている。しかし、実際に層状の被粗化部分が形成されなくてもよい。枠状部材44または板状部材45を構成する両面銅張積層板の初期状態よりも銅箔442、452の表面の面粗度が大きくなっていればよい。粗化処理後の銅箔442、452の表面粗さは、算術平均粗さ(Ra)で、0.1μm以上、1.2μm以下であることが好ましい。より好ましくは、粗化処理後の銅箔442、452の表面粗さは、0.5μm以上、1.0μm以下である。接着層46a、46bとの良好な接着性が得られ、かつ、比較的短い時間で粗化処理が終了すると考えられる。
接着層46a、46bを構成する材料は、銅箔442、452と接着可能なものであれば特に限定されない。接着層46bの材料としては、特に、積層体10の接着面との間に強固な接着力を発現しないものの、適度な密着性を有するものが好ましい。さらに、容易に内部破断することなく一体的に積層体10の接着面から剥離され得るものが好ましい。接着層46bを構成する材料は、紫外線照射や加熱などの特定の処理により積層体10との接着性を喪失するものであってもよい。たとえば、アクリル系樹脂が、接着層46bの材料として例示される。接着層46aおよび接着層46bは、互いに異なる材料で構成されてもよい。
図3Hに示されるように、第2支持板4が、第1支持板3上の積層体10の第2面10Sに接着される。なお、図3Hには、図3Eに示される状態からめっきレジスト層6を除去された状態の製造途中のプリント配線板が示されている。また、図3Hには、第1支持板3が、図面上、上側に位置するように、図3Eに対して180℃回転した状態で製造途中のプリント配線板が描かれている。第2支持板4は、接着層46bを介して、積層体10の第2面10Sに接着されている。第2支持板4は、接着層46bの積層体10に対する適度な接着性(密着性)により積層体10に接着される。図3Hの例では、第2支持板4は、積層体10の第2面10Sに形成されているソルダーレジスト層19に接着されている。
第2導体ポスト22は、第2支持板4の凹部41内に収容されている。第2導体ポスト22は、後述の第2支持板4と積層体10との分離工程まで、凹部41内に収容される。凹部41内の空間は、接着層46aを含む第2支持板4と接着層46bとにより密閉される。凹部41内の空間は、少なくとも、後工程で第2導体ポスト22や積層体10に加わる可能性のあるダメージを少なくし得る程度に密閉される。たとえば、後述の第1導体ポスト21(図3K参照)の形成時のめっき液や金属箔33の除去時のエッチング液などの凹部41内への侵入が防止され得る。また、第2導体ポスト22や積層体10が外部の物体との機械的な接触から保護され得る。接触による第2導体ポスト22の変形や、第2導体ポスト22と積層体10との界面へのストレスの印加が防止されると考えられる。
つぎに、第1支持板3と積層体10とが分離される。まず、第1支持板3のキャリア金属箔32と金属箔33とが分離される。すなわち、金属箔33が積層体10の第1面10F上に残るように、第1支持板3と積層体10とが分離される。それにより、図3Iに示されるように、積層体10の第1面10Fから、金属箔33を除く第1支持板3が除去される。たとえば、金属箔33とキャリア金属箔32とを接着している熱可塑性接着剤が加熱されることにより軟化し、その状態で、金属箔33とキャリア金属箔32とが引き離される。接着層46a、46bが熱可塑性の接着剤で構成されている場合は、第2支持板4と積層体10は、加熱中、密着状態を保つように固定治具などで保持され得る。また、金属箔33とキャリア金属箔32とが外周部分だけで接着されている場合は、その接着部分よりも内周側で金属箔33およびキャリア金属箔32が切断されることにより接着部分が切除されてもよい。また、比較的接着力が弱い場合は、単に、ベース基板31と積層体10とを互いに逆方向に機械的に引っ張ることにより両者が分離されてもよい。キャリア金属箔32と金属箔33との分離により、金属箔33が積層体10の第1面10F上に露出する。
つぎに、第2支持板4上の積層体10の第1面10F上に、第1面10Fから突出する第1導体ポスト21(図1参照)が形成される。第1導体ポスト21は、第1導体層11の第1導体パッド111上に形成される。具体的には、図3Jに示されるように、第1導体ポスト21を構成する電解めっき膜層21aが金属箔33上に形成される。電解めっき膜層21aは、前述の第2導体ポスト22の形成方法と同様の方法で形成され得る。たとえば、形成される電解めっき膜層21aの厚さ(高さ)に応じた厚さを有する感光性のめっきレジスト層(図示せず)が塗布やラミネートにより金属箔33上に形成される。このめっきレジスト層の第1導体パッド111の上方の部分には、第1導体ポスト21の断面の形状および大きさに応じた開口部(図示せず)が形成される。たとえば、平面視において第1導体パッド111の大きさよりも小さい開口部が形成される。そして、金属箔33を給電層として用いる電解めっきにより、図示しないめっきレジスト層の開口部内に銅めっき膜が形成され、開口部内が銅めっき膜で充填される。図3Jに示される電解めっき膜層21aが形成される。図示しないめっきレジスト層は、電解めっき膜層21aの形成後、溶剤などにより除去される。めっきレジスト層の除去により、電解めっき膜層21aに覆われていない部分の金属箔33が露出する。
図3Kに示されるように、電解めっき膜層21aに覆われていない部分の金属箔33がエッチングなどで除去される。電解めっき膜層21aと第1導体パッド111との間に、金属箔33の電解めっき膜層21aに覆われている部分が金属層21bとして介在している。金属層21bと電解めっき膜層21aからなり、積層体10の第1面10Fから突出する第1導体ポスト21が形成されている。
第2支持板4と積層体10とが分離される。たとえば、接着層46bの材料として紫外線の受光により表面上の接着性を喪失する材料が用いられている場合は、紫外線の照射と共に第2支持板4と積層体10とが引き離される。熱可塑性の材料が用いられる場合は、加熱された状態で両者が引き離される。また、接着層36bに強固な接着力を有する材料が用いられていない場合は、単に、第2支持板4と積層体10とを互いに逆方向に引っ張ることにより第2支持板4と積層体10とが分離されてもよい。
第2支持板4と積層体10とは、好ましくは、接着層46bと積層体10との界面で分離される。しかし、接着層46bの一部または全部が積層体10側に残ってもよい。積層体10に残った接着層46bは、たとえば、溶剤で拭き取りを行うことにより除去され得る。また、第2支持板4と積層体10との分離時に、枠状部材44と板状部材45とが、接着層46aの断裂や剥離により分離しても特に問題はない。第2支持板4は、任意に再利用され得る。先の使用における第2支持板4と積層体10との分離時に枠状部材44と板状部材45とが分離した場合は、次の使用にあたって再度両者が接着され得る。接着層46a、46bも必要に応じて再度設けられ得る。
積層体10との分離による第2支持板4の除去により、第2導体ポスト22や積層体10の第2面10Sが露出する。図1に示される、積層体10の表裏両面に導体ポストを有するプリント配線板1が完成する。完成状態のプリント配線板1には、表裏両面に電子部品5が、たとえば、はんだなどの接合材51により実装され得る。また、電子部品5を外的ストレスなどから保護する封止部材52が、エポキシ樹脂の塗布などにより積層体10の表裏両面に形成され得る。すなわち、実施形態のプリント配線板1を用いて電子部品モジュールが形成され得る。
一実施形態のプリント配線板の製造方法によれば、第2導体ポスト22が、第1導体ポスト21の形成中、第2支持板4内に収容される。第2導体ポスト22が、第1導体ポスト21の形成工程において加えられ得るストレスから保護される。しかも、第2導体ポスト22の樹脂による封止などの煩雑な工程は必要とされない。第2支持板4は、たとえば、第1支持板3などと同様の材料で容易に形成され得る。プリント配線板1の表裏両面に、外部回路との接続用導体として、良好な品質の第1導体ポスト21および第2導体ポスト22が容易に形成されると考えられる。また、第1および第2導体ポスト21、22は、たとえば、電解銅めっきなどにより形成され得る。第1導体ポスト21の形成時の第2導体ポスト22の溶融や変形が回避され得る。プリント配線板1への電子部品5の実装時における第1および第2導体ポスト21、22の溶融や変形のリスクも少ないと考えられる。第1導体ポスト21および第2導体ポスト22をファインピッチで形成することができると考えられる。
なお、前述の金属箔33のエッチングによる除去の際に、第1導体層11の各導体パッド間が確実に電気的に分離されるように、金属箔33の消失後もエッチングが継続されてもよい。その場合、金属箔33の消失により露出する第1導体層11の表面がエッチングされる。それにより、図4に示されるように、積層体10の第1面10Fに露出する第1導体層11の一面11aが、第1樹脂絶縁層15の表面15aよりも凹んでもよい。なお、図4は、図1において一点鎖線で囲まれているIV部に相当する部分の拡大図である。第1導体層11の一面11aが第1樹脂絶縁層15の表面15aよりも凹んでいると、たとえば第3導体パッド113間における接合材51の接触不良が生じ難いと考えられる。
図4の例では、第1導体層11の金属箔33(図3J参照)の消失により露出する部分がエッチングされるため、第1導体ポスト21は、第1導体層11と一体に形成されている第1電解めっき膜層21cを含んでいる。すなわち、第1導体ポスト21と第1導体層11の界面の周辺部分が一体に形成されている。第1導体ポスト21に外力が加わっても、第1導体ポスト21と第1導体層11との界面にクラックなどが生じ難いと考えられる。
図4の第1導体ポスト21は、第1電解めっき膜層21c、第1電解めっき膜層21c上に設けられている金属層21b、および金属層21bの第1電解めっき膜層21cと反対側の表面上に形成されている第2電解めっき膜層21aを含んでいる。第1電解めっき膜層21cと金属層21bとの界面は、第1樹脂絶縁層15の表面15aとほぼ面一である。従って、第1電解めっき膜層21cと第1導体層11との界面、すなわち、第1導体ポスト21と第1導体層11との界面は、第1樹脂絶縁層15の表面15aよりも凹んでいる。第1樹脂絶縁層15による拘束性が低いため、第1導体ポスト21の柔軟性が高いと推察される。積層体10と外部のマザーボードなどとの熱膨張率の差などによる応力の吸収性能が高いと考えられる。
一実施形態のプリント配線板の製造方法は、図3A〜3Kを参照して説明された方法に限定されない。個々の工程は、図4を参照して説明された変形例以外にも、種々の変更を伴って実施され得る。たとえば、第1および第2導体ポスト21、22は、電解めっきを含まない他の方法で形成されてもよい。たとえば、導電性材料からなるワイヤを切断することにより別途に形成された導体ポストが、導電性接着剤や、金属製のろう材によって、第1導体パッド111や第2導体パッド122上に接続されてもよい。従って、第1導体ポスト21および第2導体ポスト22は、電解めっき膜層を含んでなくてもよく、金属箔からなる層を含んでいなくてもよい。
また、ソルダーレジスト層19は必ずしも形成されなくてもよい。その場合、第2導体層12を構成するシード金属膜12a(図3C参照)が、第2導体ポスト22の電解めっきによる形成時に給電層として用いられてもよい。たとえば、第2導体層12を構成する電解めっき膜12b(図3C参照)の形成後、シード金属膜12aの不要部分の除去よりも先に、第2導体ポスト22がシード金属膜12aを給電層として形成されてもよい。シード金属膜12aの不要部分は、第2導体ポスト22の形成後に除去され得る。
また、積層体10が、4層より多い、または、少ない導体層を有するように、導体層および樹脂絶縁層が交互に積層されてもよい。一実施形態のプリント配線板の製造方法には、前述の各工程以外に任意の工程が追加されてもよく、前述の説明で説明された工程のうちの一部が省略されてもよい。
一実施形態のプリント配線板1も、図1、2Aおよび2Bに示される構造に限定されない。たとえば、第1および第2導体ポスト21、22の平面形状や、第1〜第4導体パッド111、122、113、124の平面形状は円形に限定されない。たとえば、第1および第2導体ポスト21、22、ならびに、第1〜第4導体パッド111、122、113、124は、矩形などの多角形や楕円形の平面形状を有していてもよい。
また、第1導体ポスト21および第2導体ポスト22の形成領域も積層体10の第1面10Fまたは第2面10Sの外周部に限定されない。第1導体ポスト21および第2導体ポスト22は積層体10の表裏いずれかの面の任意の位置に形成され得る。たとえば、積層体10の第1面10Fまたは第2面10Sの中央部に形成されてもよい。その場合、第3導体パッド113および/または第4導体パッド124が、積層体10の外周部に形成されてもよい。さらに、第1導体ポスト21および第2導体ポスト22は、平面視で互いに異なる位置に形成されてもよい。
1 プリント配線板
10 積層体
10F 第1面
10S 第2面
11 第1導体層
111 第1導体パッド
113 第3導体パッド
12 第2導体層
122 第2導体パッド
124 第4導体パッド
15 第1樹脂絶縁層
16 第2樹脂絶縁層
18a〜18c ビア導体
19 ソルダーレジスト層
21 第1導体ポスト
21a 電解めっき膜層(第2電解めっき膜層)
21b 金属層
21c 第1電解めっき膜層
22 第2導体ポスト
3 第1支持板
33 金属箔
4 第2支持板
41 凹部
44 枠状部材
45 板状部材
46a、46b 接着層
47 被粗化層
5 電子部品
6 めっきレジスト層

Claims (12)

  1. 導体層と樹脂絶縁層とを交互に積層してなり、第1面および前記第1面と反対側の第2面を有する積層体と、
    前記積層体の第1面または第2面から突出して形成される導体ポストと、を含むプリント配線板であって、
    前記積層体は、前記第1面を構成する樹脂絶縁層内に埋め込まれて一面を前記積層体の第1面に露出する第1導体層と、前記第2面を構成する樹脂絶縁層上に形成されている第2導体層とを含んでおり、
    前記第1導体層上に前記積層体の第1面から突出する第1導体ポストが形成され、前記第2導体層上に、前記積層体の第2面から突出する第2導体ポストが形成されている。
  2. 請求項1記載のプリント配線板であって、前記第1導体ポストは、前記第1導体層に接する金属箔からなる金属層および前記金属層上に形成される電解めっき膜層を含み、
    前記第2導体ポストは電解めっき膜により形成されている。
  3. 請求項1記載のプリント配線板であって、前記第1導体層の前記積層体の第1面への露出面は前記第1面を構成する樹脂絶縁層の表面よりも凹んでいる。
  4. 請求項3記載のプリント配線板であって、前記第1導体ポストは、前記第1導体層と一体に形成されている第1電解めっき膜層、前記第1電解めっき膜層上に設けられている金属箔からなる金属層、および前記金属層の前記第1電解めっき膜層と反対側の表面上に形成される第2電解めっき膜層を含んでおり、前記第1電解めっき膜層と前記金属層との界面は、前記積層体の第1面を構成する樹脂絶縁層の表面とほぼ面一である。
  5. 請求項1記載のプリント配線板であって、前記第1導体ポストおよび前記第2導体ポストは、それぞれ、50μm以上、200μm以下の高さを有している。
  6. 請求項1記載のプリント配線板であって、前記積層体は、前記積層体内の樹脂絶縁層を貫通し、前記積層体内の導体層同士を接続するビア導体を有しており、前記ビア導体の前記積層体の第1面側の端面は前記第2面側の端面よりも小さい。
  7. 請求項1記載のプリント配線板であって、前記第1導体ポストは前記積層体の第1面の外周部に形成され、前記第2導体ポストは前記積層体の第2面の外周部に形成されており、複数の導体パッドが、前記第1面の前記外周部よりも内周側の前記第1導体層内、および、前記第2面の前記外周部よりも内周側の前記第2導体層内の少なくとも一方に形成されている。
  8. プリント配線板の製造方法であって、前記製造方法は、
    第1支持板を用意することと、
    前記第1支持板の一面上に導体層および樹脂絶縁層を交互に積層することにより、前記支持板に面する第1面に第1導体層を有し、かつ、前記第1面と反対側の第2面に第2導体層を有する積層体を形成することと、
    前記第1支持板上で、前記積層体の第2面に前記第2面から突出する第2導体ポストを形成することと、
    凹部を有する第2支持板を用意することと、
    前記第2支持板を前記第1支持板上の前記積層体の第2面に接着することと、
    前記第1支持板と前記積層体とを分離することと、
    前記第2支持板上で、前記積層体の第1面に前記第1面から突出する第1導体ポストを形成することと、
    前記第2支持板と前記積層体とを分離すること、とを含み、
    前記第2導体ポストは、前記第2支持板と前記積層体との接着後、前記第2支持板と前記積層体との分離まで、前記凹部内に収容される。
  9. 請求項8記載のプリント配線板の製造方法であって、
    前記第2支持板は、前記凹部を構成する貫通孔を有する枠状部材と、前記貫通孔の一方の開口部を塞ぐように前記枠状部材に接着される板状部材とにより形成される。
  10. 請求項8記載のプリント配線板の製造方法であって、前記第2支持板を用意する工程は、
    前記第2支持板の前記積層体との接着面を粗化することと、粗化済みの前記接着面上に、前記積層体に対して密着性を有する接着層を設けること、とを含んでいる。
  11. 請求項8記載のプリント配線板の製造方法であって、
    前記第1支持板を用意する工程において、金属箔を表面に有する第1支持板が用意され、
    前記第1導体ポストを形成する工程において、前記第1導体ポストは前記金属箔を給電層とする電解めっきにより形成される。
  12. 請求項8記載のプリント配線板の製造方法であって、
    前記積層体を形成する工程は、前記第1支持板の前記一面上に前記第1導体層を形成し、前記第1支持板との接触面を除く前記第1導体層の全ての表面を被覆する第1樹脂絶縁層を形成することを含んでいる。
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CN114402703A (zh) * 2019-09-25 2022-04-26 京瓷株式会社 印刷布线板以及印刷布线板的制造方法
US11373015B2 (en) * 2018-07-16 2022-06-28 Dassault Systemes Solidworks Corporation Designing a 3D modeled object representing a mechanical structure

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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