JP2017173778A - 画像形成装置 - Google Patents

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JP2017173778A JP2016098809A JP2016098809A JP2017173778A JP 2017173778 A JP2017173778 A JP 2017173778A JP 2016098809 A JP2016098809 A JP 2016098809A JP 2016098809 A JP2016098809 A JP 2016098809A JP 2017173778 A JP2017173778 A JP 2017173778A
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直樹 ▲高▼井
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泰英 松野
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Yasuhide Okubo
泰秀 大久保
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Abstract

【課題】記録媒体のジャム処理時の作業性の向上を図る。
【解決手段】本発明に係る画像形成装置1は、像を担持して回転駆動可能な像担持体4との間に搬送される記録媒体Pに像を転写する転写部9を形成する転写回転体10と、転写回転体10に駆動力を伝達する駆動伝達部72と、転写回転体を記録媒体搬送方向Aの下流方向Bに回転させたときに、駆動伝達部に対して転写回転体を空転させる一方向空転部材73と、記録媒体を排出する排出部30よりも記録媒体搬送方向の上流側に開閉可能に設けられ、開状態とすることで転写部9と排出部30の間に位置する下流側搬送経路402を露呈する下流側カバー62を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
画像形成装置では、その筐体内に記録媒体を搬送する各種回転体が配置された搬送経路を備えていて、各種回転体を回転駆動することで、搬送経路内で記録媒体を搬送している。搬送経路では、各種回転体で記録媒体を挟んで搬送するため、記録媒体が搬送経路内で搬送不良の1つであるジャムした際に、各種回転体に挟まれていることが多い。このため、各種回転体にワンウェイクラッチ等の一方向空転部材を設けているものがある。例えば特許文献1では、回転体としての転写ローラに一方向クラッチを設けて、中間転写ベルトと転写ローラとの速度差による衝撃を軽減する構成が提案されている。
ジャムした記録媒体は、筐体内に位置していることが多く、筐体外部からジャムした記録媒体を取り除くためには、ジャムした位置を筐体外部に対して露呈させて、筐体外部からジャム位置まで作業者が手や器具を挿入してジャムした記録媒体を取り除けるようにすることが作業性の向上を図る点では望ましい。
本発明は、記録媒体のジャム処理時の作業性の向上を図れる、新規な画像形成装置を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、像を担持して回転駆動可能な像担持体と、像担持体との間に記録媒体に像を転写する転写部を形成する転写回転体と、転写回転体に駆動力を伝達する駆動伝達部と、転写回転体を記録媒体搬送方向の下流方向に回転させたときに、駆動伝達部に対して転写回転体を空転させる一方向空転部材と、記録媒体を排出する排出部よりも記録媒体搬送方向の上流側に開閉可能に設けられ、開状態とすることで転写部と排出部の間に位置する下流側搬送経路を露呈する下流側カバーを備えることを特徴としている。
本発明によれば、転写回転体への駆動伝達部に対して転写回転体を空転させる一方向空転部材を設け、記録媒体を排出する排出部よりも記録媒体搬送方向の上流側に、開状態とすることで転写部と排出部の間に位置する下流側搬送経路を露呈する開閉可能な下流側カバーを設けることで、下流側カバーを開いた状態で転写部に挟まれている記録媒体を引っ張れるため、記録媒体と転写回転体がすべり摩擦から転がり摩擦になるため、引き抜き力が低減し、記録媒体のジャム処理時の作業性の向上を図れる。
本発明に係る画像形成装置の一実施形態を示す概略図。 画像形成装置が備える上流側カバーの開いた状態を示す図。 画像形成装置が備える下流側カバーの開いた状態を示す図。 画像形成装置が備える下流側カバーと上流側カバーを開いた態を示す図。 (a)、(b)は記録媒体のジャム処理時の課題を説明する図。 本発明の主要部となる一方向空転部材が設けられた転写回転体と転写部の構成を説明する部分拡大断面図。 (a)、(b)は記録媒体のジャム処理時の一方向空転部材の作用を説明する図。 像担持体と転写回転体の回転速度差を説明する斜視図。 図1に示した画像形成装置の搬送経路と搬送部材及び記録媒体検知部の配置を説明する模式図。 本発明に係る画像形成装置の制御系の一構成を説明するブロック図。 ジャム処理パターン1の時の記録媒体の位置を説明する模式図。 ジャム処理パターン1の時の制御内容を説明するフローチャート。 ジャム処理パターン2の時の記録媒体の位置を説明する模式図。 ジャム処理パターン2の時の制御内容を説明するフローチャート。 (a)、(b)はジャム処理パターン2での記録媒体のジャム処理動作を示す説明する模式図 ジャム処理パターン3の時の記録媒体の位置を説明する模式図。 ジャム処理パターン3の時の制御内容を説明するフローチャート。 (a)、(b)は転写回転体を単独で回転駆動する変形例を示す斜視図。 (a)、(b)は解除機構の一実施形態に係る構成を側面から見た模式図であり、(a)は加圧状態を示し、(b)は脱圧状態を示す。 解除機構と定着部の構成の搬送方向側から見た模式図。 (a)、(b)は加圧アームの状態検知を説明する模式図であり、(a)は加圧状態を示し、(b)は脱圧状態を示す。
以下、本発明に係る複数の実施形態について図面を用いて順次説明する。実施形態や変形例において、同一の機能や構成を有するものには同一の符号を付し、重複説明は適宜省略する。図面は一部構成の理解を助けるために、部分的に省略又は模式的に示す場合もある。
本発明に係る画像形成装置は、回転駆動可能な像担持体と接触する転写回転体への駆動伝達部に、駆動伝達部に対して転写回転体を空転させる一方向空転部材を設け、記録媒体を排出する排出部よりも記録媒体搬送方向の上流側に、開状態とすることで転写部と排出部の間に位置する下流側搬送経路を露呈する下流側カバーを設けた。このため、下流側カバーを開いた状態にすると、転写部に挟まれている記録媒体が露呈され、作業者が手や器具を用いて引っ張ると、一方向空転部材の機能により記録媒体と転写回転体がすべり摩擦から転がり摩擦になり、ジャム(紙詰まり)処時時の処理力である引き抜き力が低減し、記録媒体のジャム処理時の作業性の向上を図ることができる。
本発明に係る画像形成装置は、図1に示すように、モノクロで両面印刷可能な電子写真装置1として説明する。電子写真装置1は、その筐体2の下部に記録媒体としてのシート状の記録紙Pを収容する供給部20を備え、筐体2の上部に記録紙Pを排出する排出部30を備えている。電子写真装置1は、筐体2の上面2Aを排出部30から排出される記録紙Pを積載するトレイとして形成している。筐体2内には、供給部20と排出部30とを連通する搬送経路40が形成されている。供給部20には、記録紙Pを搬送経路40に送り出す供給ローラ21が配置されている。供給ローラ21によって記録紙Pを送り出す部位である給送口は、図1中、筐体2の右下側に配置されている。排出部30は、排出ローラ対31を備えた排出口32を備え、図1中、筐体2の左上側に配置されている。本実施形態において、搬送経路40は、略S字状に形成されて筐体2内に配置されている。搬送経路40の一端40Aは給送口に連通し、搬送経路40の他端40Bは排出口32と連通している。このため、供給部20から送り出された記録紙Pの供給形態は、所謂、横型パスとされている。
供給部20に収容される記録紙Pは、各種サイズの記録紙Pが収容可能とされている。本実施形態に係る電子写真装置1では、最小サイズとしてのハガキから最大サイズとしてのA3サイズの記録紙Pが通紙可能とされている。
電子写真装置1は、供給部20と排出部30の間の搬送経路40上に画像形成部を配置している。画像形成部を構成するプロセスカートリッジ3は、像を担持して回転駆動可能な像担持体としてのドラム状の感光体4を備えている。プロセスカートリッジ3は、筐体2に対して着脱可能とされている。プロセスカートリッジ3は、感光体4の周囲に、帯電部5、光書込部としての光書込ヘッド6、現像部7、クリーニング部8、周知の除電部などが配置されていて、感光体4を含むこれら部材が1つのユニットとして構成されている。現像部7とクリーニング部8の間には、感光体4の表面4aとの間に転写部9を形成する転写回転体としての転写ローラ10が配置されている。感光体4の表面4aと転写ローラ10の表面10aは、搬送経路40内に臨んでいて、転写部9を搬送経路40内に形成している。本実施形態において、転写ローラ10は、プロセスカートリッジ3とは別体で筐体2側に回転可能に設けられている。
帯電部5は、感光体4の表面4aに圧接して従動回転し、帯電バイアスが印加される帯電ローラで構成されている。感光体4の表面4aは、画像形成時に帯電バイアスによって一様に帯電される。光書込ヘッド6は、潜像形成手段であり、レーザーダイオードを用いたレーザービームスキャナあるいはLEDで感光体4の表面4aを露光走査して画像情報に応じた潜像を形成する。
現像部7は、感光体4の表面4aに形成された潜像に対し、現像バイアスを用いて現像剤であるトナーを供給して潜像を現像して像としてトナー像を形成する1成分接触現像方式のものを用いている。転写部9は、感光体4の表面4aに形成されたトナー像を、転写バイアスを用いて記録紙Pに転写する部位であり、転写ニップとの称する。転写バイアスは、転写ローラ10に印加されて転写部9に作用する。つまり、転写ローラ10は、感光体4の表面4aと当接して記録紙Pにトナー像を転写する転写部9を形成している。
本実施形態において、搬送経路40は、転写部9を基準にして、供給部20から転写部9までの区間を上流側搬送経路401とし、転写部9から排出部30までの区間を下流側搬送経路402としている。
上流側搬送経路401には、一方が回転駆動する複数の搬送ローラ対41、42とレジストローラ対43が配置されている。下流側搬送経路402には、定着部11と一方が回転駆動する搬送ローラ対44が配置されている。
定着部11は、定着ローラ12と、加圧ローラ13と、定着ローラ12と加圧ローラ13が圧接する部位に形成される定着ニップ14を備えている。定着部11は、下流側搬送経路402に配置され、転写後の記録紙Pが定着ニップ14を通過することで、熱と圧力によってトナー像を記録紙Pに定着させるとともに、記録紙Pを排出部30に向かって搬送する。片面印刷の場合、排出部30に到達した記録紙Pは、排出ローラ対31の正回転によってトレイである筐体2の上面2Aに排出されて積載される。本実施形態において、定着部11は、筐体2に対して着脱可能とされている。なお、本実施形態において符号Aを付した矢印は、記録媒体搬送方向を示す。
本実施形態に係る電子写真装置1は、筐体2内に両面印刷時に用いられる反転部50を備えている。反転部50は、上流側搬送経路401と下流側搬送経路402に接続する反転経路51上を備えている。反転部50は、両面印刷時の片面印刷終了後に逆回転される排出ローラ対31によりスイッチバックして反転経路51に案内される片面印刷後の記録紙P1を一時的に収容する。反転部50は、一方が回転駆動する複数の搬送ローラ対52、53、54を備え、搬送ローラ対52〜54を用いてレジストローラ対43よりも上流側で、上流側搬送経路401へと片面印刷済の記録紙Pを反転して戻すように構成されている。反転部50の内、反転経路51で記録媒体搬送方向Aの上流側に位置する搬送ローラ対52は、定着部11の下方に配置されていて、定着部11が筐体2から離脱されることで、後述する筐体2の開口部2Cから外部に露呈するように構成されている。
図1において、筐体2の右側部には、プロセスカートリッジ3を着脱するとともに、筐体内部を筐体外部から見られるように露呈するための開口部2Bが形成されている。筐体2の左側部には、定着部11を着脱するとともに、筐体内部を筐体外部から見られるように露呈するための開口部2Cが形成されている。筐体2の右側部には、筐体2の下部に設けられた支軸2Dで回動自在に支持されて開口部2Bを開閉可能とする上流側カバー61が設けられている。筐体2の左側部には、筐体2の下部に設けられた支軸2Eで回動自在に支持されて開口部2Cを開閉可能とする下流側カバー62が設けられている。
上流側カバー61は、図2に示すように、転写部9より記録媒体搬送方向Aの上流側となる筐体2の右側部に開閉可能に設けられている。電子写真装置1では、上流側カバー61を矢印C1で示す倒れる方向に開いて開口部2Bを開状態とすることで、プロセスカートリッジ3を着脱できるとともに、転写部9よりも記録媒体搬送方向Aの上流側に位置する上流側搬送経路401が開口部2Bから筐体外部に露呈するように構成されている。
下流側カバー62は、図1に示すように、排出部30よりも記録媒体搬送方向Aの上流側となる筐体2の左側部に開閉可能に設けられている。下流側カバー62には、下流側搬送経路402の一部402Aが形成されていて、下流側カバー62を図1に示す閉状態とした際に、転写部9と排出部30とが下流側搬送経路402によって接続される。下流側カバー62には、搬送ローラ対44と搬送ローラ対52が取れ付けられている。下流側カバー62は閉状態とした際に、転写部9と反転部50とが反転経路51によって接続される。このため、電子写真装置1では、下流側カバー62を図3に示すように矢印D1で示す倒れる方向に開いて開口部2Cを開状態とすることで、定着部11を筐体2から着脱できるとともに、転写部9と排出部30の間に位置する下流側搬送経路402が開口部2Cから筐体外部に露呈するように構成されている。つまり、電子写真装置1は、記録紙Pを排出する排出部30よりも記録媒体搬送方向Aの上流側に開閉可能に設けられ、開状態とすることで転写部9と排出部30の間に位置する下流側搬送経路402を露呈する下流側カバー62を備えている。
上流側カバー61と下流側カバー62は、記録紙Pが搬送経路40や反転経路51上で詰まってジャムした際(ジャム時)に、詰まった記録紙Pを作業者が取り除くジャム処理時に、作業者によって開かれる。
本実施形態において、ジャム処理としては、ジャム処理パターン1からジャム処理パターン3までの3つのジャム処理パターンを想定している。
ジャム処理パターン1では、転写部9よりも記録媒体搬送方向Aの上流側に位置する上流側搬送経路401上で記録紙Pがジャムした場合に、図2に示すように、上流側カバー61を開いてジャムした記録紙Pを取り除く。ジャム処理パターン2では、定着後の下流側搬送経路402上で記録紙Pがジャムした場合に、図3に示すように、下流側カバー62を開いてジャムした記録紙Pを取り除く。ジャム処理パターン3では、両面印刷時に反転経路51や搬送経路40で記録紙Pがジャムした場合に、図4に示すように、上流側カバー61と下流側カバー62を開いてジャムした記録紙Pを取り除く。
搬送経路40や反転経路51内を搬送される記録紙Pは、様々な要因でこれら搬送経路40や反転経路51に詰まってジャムすることがある。例えば、図5(a)、(b)に示すように、像担持体である感光体4と転写回転体である転写ローラ10とは当接していて転写ニップとなる転写部9を形成している。また、感光体4の軸140と転写ローラ10の軸110には、感光体4と転写ローラ10とを一体で回転駆動すべく駆動伝達部となる駆動歯車71、72がそれぞれ配置され、駆動歯車71と駆動歯車72とが互いに噛合状態とされている。
このような構成の場合、転写部9に記録紙Pが挟まれた状態でジャムした場合、記録紙Pを引き抜く際に、この転写部9(転写ニップ)にかかる圧力を受けた状態で符号Bを付した矢印で示す引き抜き方向Bに引き抜く必要がある。このため、記録紙Pは、感光体4と転写ローラ10に対してすべり摩擦状態となり、すべり摩擦力を受けながら記録紙Pを引き抜かなければならない。これは、ジャム(紙詰まり)処時時の処理力(引き抜き力)の増大につながり、記録紙Pのジャム処理時の作業性の低下要因となる。
そこで、本実施形態では、図6に示すように、転写ローラ10の軸110に装着する駆動歯車72と軸110との間に、一方向空転部材としてのワンウェイクラッチ73を備えている。駆動歯車71は、感光体4を回転駆動する駆動源となる感光体駆動モータ74によって回転駆動力が伝達されるように構成されている。つまり、感光体駆動モータ74が作動すると、その回転駆動力は、感光体4側(駆動歯車71)から転写ローラ10側(駆動歯車72)に伝達されて、感光体4と転写ローラ10が回転駆動される。本実施形態において、感光体4は、図7(a)、(b)中、時計回り方向に回転駆動され、転写ローラ10は図7中、反時計回り方向に回転駆動することで、記録紙Pが記録媒体搬送方向Aへ搬送可能とされている。駆動歯車72は、転写ローラ10に駆動力を伝達する駆動伝達部である。
ワンウェイクラッチ73は、駆動歯車72が反時計回り方向(下流方向)Bに回転駆動する際には、その回転駆動力を軸110に伝達して転写ローラ10を反時計回り方向(下流方向)Bに回転駆動可能にし、感光体駆動モータ74の停止時に、転写ローラ10を転写ローラ10側から記録媒体搬送方向Aの下流方向(反時計回り方向)Bに回転させたときには駆動歯車72に対して軸110(転写ローラ10)を空転させるように機能する。
転写ローラ10の軸110には、感光体4の表面4aに当接する当接部材としてのギャップリング75が設けられている。ギャップリング75は、感光体4と転写ローラ10との当接部であり転写部9(転写ニップ)の幅を安定させるためのものである。ここでいう転写部9(転写ニップ)の幅とは、記録媒体搬送方向Aでの幅である。つまり、ギャップリング75は、感光体4と転写ローラ10の当接具合(軸間距離)を一定にするためのスペーサとして機能するものである。
本実施形態において、感光体4は金属の筒状部材、転写ローラ10は発泡ゴムなどの弾性部材で形成されている。また、ギャップリング75は転写ローラ10の材質よりも硬度が高い樹脂材で形成されている。ギャップリング75の直径は、感光体4と非当接状態の転写ローラ10の直径よりも大きく形成されている。このため、感光体4と転写ローラ10とが当接、好ましくは圧接すると、転写ローラ10がつぶれるが、そのつぶれ量は感光体4の表面4aにギャップリング75の外周面75aが当接することで規定されるように構成されている。つまり、ギャップリング75は、転写ローラ10と同一軸線上に配置され、その外周面75aが感光体4の表面4aと接触するように構成配置されていて、転写ローラ10の直径の差分だけ転写ローラ10を弾性変形可能としている。
このように、転写ローラ10と一体の軸110と駆動歯車72の間に、駆動歯車72に対して転写ローラ10を空転させるワンウェイクラッチ73を介装して配置すると、図3に示すように下流側カバー62を開状態にして、図7に示すように、転写部9(転写ニップ)に挟まれている記録紙Pを、転写ローラ10が反時計回り方向(下流方向)Bに回転する引き抜き方向A1に引っ張る。すると、記録紙Pと転写ローラ10とがすべり摩擦から転がり摩擦になって、引き抜き力が低減するので、記録紙Pのジャム処理時の作業性の向上を図れる。本実施形態において、引き抜き方向A1は、定着部11を筐体2から離脱して筐体外部へ取り出す方向と同方向としている。
本実施形態では、図6に示すように、ギャップリング75と駆動歯車72とを一体成型して一体回転可能に設け、ワンウェイクラッチ73を介して軸110の外周に装着している。このため、転写部9(転写ニップ)から記録紙Pを引き抜き方向A1に引き抜く際に、ギャップリング75が転写ローラ10と一緒に回転しないので引き抜き力を低減し、感光体4の表面4aとの磨耗を防ぎ、耐久性の向上を図ることができる。つまり、記録紙Pの引き抜き時にギャップリング75が転写ローラ10に従動することがなくなるので、感光体4の表面4aの負荷が下がり、耐久性が向上する。
本実施形態では、図8に示すように、感光体4の表面速度をVopcとし、転写ローラ10の表面速度をVtとしたとき、両者の速度差が、速度差Vopc<Vtとなるように、感光体4と転写ローラ10の直径及び駆動歯車71、72の歯車比が設定されている。表面速度Vopcと表面速度Vtの速度差とは、周速比(線速比)である。本実施形態において、感光体4の表面速度Vopcと転写ローラ10の表面速度Vtの最低速度差は、4%としている。
このように速度差Vopc<Vtと設定したのは、Vopc>Vtと設定してしまうと、転写ローラ10の狙いの表面速度Vtに到達する前にワンウェイクラッチ73が空転し、駆動歯車72から転写ローラ10に回転が伝達されず、転写ローラ10は感光体4と連れ周り状態になり、狙いの線速差を設けることができないためである。
また、感光体4の表面速度Vopcと転写ローラ10の表面速度Vtに速度差を設けると、転写部9において、感光体4側のトナー(トナー像)を記録紙Pに転写する際に、トナーに剪断力が作用して転移するため、転写性が向上し、画像品質を向上することができる。また、感光体4と転写ローラ10の表面速度に速度差があることで、感光体4の表面4aのフィルミングを取り除くこともできる。
本発明者らが、感光体4の表面速度Vopcと、転写ローラ10の表面速度Vtの速度差を変更して、転写性とフィルミングの除去性を考察した。この考察によると、フィルミングの観点では速度差は大きいほど良い。ただし感光体4の表面4aの磨耗や転写ローラ10の耐久性、転写部9よりも記録媒体搬送方向Aの上流側や下流側に配置される部材である例えばレジストローラ対43や定着部11との速度差設定(紙の張りたるみ設計)、画像伸びなどにもよるが、表面速度Vopcと表面速度Vtの速度差の範囲としては、およそ0%から10%の範囲が望ましく、0〜5%の範囲であるのがより好ましい。
本実施形態のように、感光体4の表面速度Vopcと転写ローラ10の表面速度Vtに速度差がある場合、転写ローラ10側にはワンウェイクラッチ73を備えているので、転写ローラ10が空転する反時計回り方向(下流方向)Bとなる引き抜き方向A1に記録紙Pを引き抜く際には問題とならないが、逆方向、すなわち、転写部9よりも記録媒体搬送宝方向Aの上流側に引き抜こうとすると、線速差(線速比)の分だけ抵抗が大きくなって引き抜けない。このため、ワンウェイクラッチ73と速度差Vopc<Vtとする構成を備えていると、予め設定した引き抜き方向A1(ワンウェイクラッチ73により転写ローラ10が空転する方向(下流方向)B以外からジャムした記録紙Pが取り除き難くなり、誤った(想定外)の方向からのジャム処理を抑制でき、装置の破損のおそれを軽減することができるようになる。
次に、電子写真装置1での記録紙Pのジャム検知と、ジャム処理動作であるジャム処理パターン1〜3について説明する。
電子写真装置1は、図1、図9に示すように、搬送経路40や反転経路51内を通過する記録紙Pを光学的に検知する反射型フォトセンサや透過型フォトセンサ等の検知センサ101、102、103を備えている。電子写真装置1は、図1に示すように、上流側カバー61と下流側カバー62の開閉状態を検出する開閉検知部となる開閉センサ161、162を備えている。
検知センサ101は、上流側搬送経路401における搬送ローラ対42とレジストローラ対43の間に配置されている。検知センサ101はレジスト前センサとも称し、供給部20から供給される記録紙Pの先端からレジストローラ対43から記録紙Pの後端が抜けるタイミングを検知している。すなわち、検知センサ101は、検知センサ101と対向する位置に記録紙Pが存在している場合には、検知信号を出力してオン状態となる上流側検知部を構成している。
検知センサ102は、下流側搬送経路402における定着部11と搬送ローラ対44の間に配置されている。検知センサ102は定着後センサとも称し、定着部11から搬送される記録紙Pの先端から排出部30に搬送される記録紙Pの後端を検知している。すなわち、検知センサ102は、検知センサ102と対向する位置に記録紙Pが存在している場合には検知信号してオン状態となる下流側検知部を構成している。
検知センサ103は、反転経路51における搬送ローラ対53と搬送ローラ対54の間に配置されている。検知センサ103は両面入口センサとも称し、排出部30から反転経路51内に搬送される記録紙Pの先端から反転経路51を通過する記録紙Pの後端を検知している。すなわち、検知センサ103は、検知センサ103と対向する位置に記録紙Pが存在している場合には検知信号を出力してオン状態となる反転検知部を構成している。
開閉センサ161はオン/オフするスイッチであって、上流側カバー61が閉じられている場合にはオフ状態であり、上流側カバー61が開かれるとオン信号を出力する。
開閉センサ162はオン/オフするスイッチであって、下流側カバー62が閉じられている場合にはオフ状態であり、下流側カバー62が開かれるとオン信号を出力する。
電子写真装置1は、図10に示すように、制御部200を備えている。制御部200は、演算手段たるCPU(Central Processing Unit)201、一時記憶手段たるRAM(Random Accss Memory)202、不揮発性メモリたるROM(Read Only MeMory)203及び計測部となるタイマ204を有するコンピュータで構成されている。
制御部200の入力側には、検知センサ101、102、103と、開閉センサ161、162とが信号線を介して接続されている。制御部200の出力側には、排出ローラ対31の一方のローラを回転駆動する正逆両方向に回転駆動可能な排出駆動モータ33と、感光体駆動モータ74と、各搬送ローラ対等を回転駆動する搬送モータ76と、記録媒体のジャム情報を含む、各種情報を表示可能な表示部105が信号線を介して接続されている。転写駆動モータ111は変形例で使用するものであり、ここでは図10に併記している。
制御部200は、検知センサ101、102、103から出力される検知情報から記録紙Pの位置を判定するとともに、記録紙Pのジャムを判定する機能を備えている。本実施形態において、ROM202には、検知センサ101、102、103からそれぞれ出力される検知信号の出力時間Ta、Tb、Tcを判定する基準時間T1、T2、T3が予め設定されている。制御部200は、検知センサ101、102、103からそれぞれ出力される検知信号の出力時間Ta、Tb、Tcをタイマ204で計測して基準時間T1、T2、T3と比較し、タイマ204で計測した出力時間Ta、Tb、Tcが基準時間T1、T2、T3を超えている場合には記録紙Pがジャムしたものと判定する判定部を構成する。制御部200は、記録紙Pのジャム判定を行うと、ジャム情報を表示部105に表示して、電子写真装置1の使用者に報知する報知判定部を構成するとともに、ジャム処理パターン1〜3を実行する機能を備えている。
制御部200は、出力時間Taが基準時間T1を超えている場合には、図11に示すように、上流側搬送経路401で記録紙Pがジャム(搬送不良)したものと判定し、図12に示すジャム処理パターン1を開始する。ジャム処理パターン1では、表示部105に、ジャム位置が上流側搬送経路401内である点と、上流側カバー61を開くことを促すメッセージを表示するとともに、排出駆動モータ33、感光体駆動モータ74、搬送モータ76の作動を制御する。
制御部200は、出力時間Tbが基準時間T2を超えている場合には、図13に示すように、下流側搬送経路402で記録紙Pがジャム(搬送不良)したものと判定し、図14に示すジャム処理パターン2を開始する。ジャム処理パターン2では、表示部105に、ジャム位置が下流側搬送経路402内である点と、下流側カバー62を開くことを促すメッセージを表示するとともに、排出駆動モータ33、感光体駆動モータ74、搬送モータ76の作動を制御する。
制御部200は、出力時間Tcが基準時間T3を超えている場合には、図16に示すように、反転経路51で記録紙Pがジャム(搬送不良)したものと判定し、図17に示すジャム処理パターン3を開始する。ジャム処理パターン3では、表示部105に、ジャム位置が反転経路51や搬送経路40内である点と、上流側カバー61や下流側カバー62を開くことを促すメッセージを表示するとともに、排出駆動モータ33、感光体駆動モータ74、搬送モータ76の作動を制御する。
以下、ジャム処理パターン1〜3の内容についてより詳細に説明する。なお、各パターンの説明において、記録紙Pは、供給部20から既に送り出されているものとする。
(ジャム処理パターン1)
図12に示すように、ジャム処理パターン1では、ステップST1において検知センサ101からの検知信号の有無を判定する。制御部200は、検知信号がある場合にはステップST2に進み、タイマ204による検知センサ101の検知信号の出力時間Taの計測を開始してステップST3に進む。
制御部200は、ステップST3において計測中の出力時間Taと基準時間T1とを比較する。そして、出力時間Taが基準時間T1を超える場合には、記録紙Pが上流側搬送経路401でジャムしたものと判定してステップST4に進み、出力時間Taが基準時間T1を超えない場合には、記録紙Pはスムーズに搬送されたものと判定してこの制御を終える。
制御部200は、ステップST4において、記録紙Pのジャム位置と上流側カバー61を開く内容を表示部105に表示し、ステップST5において、各部の駆動系を構成する駆動モータを制御する。本実施形態では、排出駆動モータ33と感光体駆動モータ74を停止した後、制御部200は、ステップST6に進む。ステップST6では、ジャムした記録紙Pの後端がレジストローラ対43を通過するまで搬送モータ76を駆動した後に搬送モータ76を停止して、ステップST7に進む。記録紙Pの後端がレジストローラ対43を通過したか否かは検知センサ101の検知信号の有無で判断する。
制御部200は、ステップST7において、開閉センサ161がオンしたか否かを判定し、オンすると上流側カバー61が開かれたものと判定してステップST8に進む。
ジャム処理パターン1では、ジャム位置が上流側搬送経路401内のため、作業者は表示部105の表示に従い、図2に示すように上流側カバー61を開き、プロセスカートリッジ3を開口部2Bから筐体外部へと引き抜いて取り外す。すると、感光体4はプロセスカートリッジカートリッジ3と一体であるため、記録紙Pにすべり摩擦力が生じることはなく、上流側搬送経路401が開口部2Bから筐体外部に露呈するため、作業者は手を開口部2Bから入れてジャムした記録紙Pを容易に取り除くことができる。
作業者により、ジャムしている記録紙Pが取り除かれ、上流側カバー61が閉じられると、開閉センサ161はオフとなる。制御部200はステップST8において、上流側カバー61が閉じられているか否かを開閉センサ161のオフ状態の有無から判定し、開閉センサ161がオフになると、ステップST9に進む。
制御部200は、ステップST9において、検知センサ101からの検知信号の有無を判定する。これは、ジャムした記録紙Pの取り残しを確認するための判定処理である。こここで、検知信号がある場合、制御部200は、ジャムした記録紙Pが上流側搬送経路401内に残っているものと判定し、ステップST4へと戻り、ステップST9において検知センサ101からの検知信号がなくなるまで、この制御ループを継続する。制御部200は、ステップST9で検知センサ101からの検知信号が無い場合には、ジャムした記録紙Pの取り残しが無いものとしてステップST10へと進んで、表示部105の表示内容をリセットして、この制御を終える。
(ジャム処理パターン2)
図14に示すように、ジャム処理パターン2では、ステップST11において検知センサ102からの検知信号の有無を判定する。制御部200は、検知信号がある場合にはステップST12に進み、タイマ204による検知センサ102の検知信号の出力時間Tbの計測を開始してステップST13に進む。
制御部200は、ステップST13において計測中の出力時間Tbと基準時間T2とを比較する。そして、出力時間Tbが基準時間T2を超える場合には、記録紙Pが下流側搬送経路402でジャムしたものと判定しステップST14に進み、出力時間Tbが基準時間T2を超えない場合には、記録紙Pはスムーズに搬送されたものと判定してこの制御を終える。
制御部200は、ステップST14において、記録紙Pのジャム位置と下流側カバー62を開く内容を表示部105に表示し、ステップST15において、各部の駆動系を構成する駆動モータを停止する。本実施形態では、排出駆動モータ33と感光体駆動モータ74と搬送モータ76を停止し、ステップST16に進む。制御部200は、ステップST16において、開閉センサ162がオンしたか否かを判定し、オンすると下流側カバー62が開かれたものと判定してステップST17に進む。
ジャム処理パターン2では、ジャム位置が下流側搬送経路402内のため、作業者は表示部105の表示に従い、図3に示すように下流側カバー62を開く。この時、作業者はジャムしているからと言って、上流側カバー61を空いてプロセスカートリッジ3を取り出すことは極めて低い。下流側カバー62を開くと、搬送ローラ対44、搬送ローラ対52、検知センサ102、及び定着部11と排出部30の間の下流側搬送経路402の一部402Aと、反転経路51の一部501Aが下流側カバー62と一緒に移動し、開口部2Cから定着部11が筐体外部に露呈する。この時、定着部11と排出部30の間の下流側搬送経路402の一部402A内部で記録紙Pの先端側がジャムしている場合には、下流側カバー62を開くことで、ジャムした記録紙Pを筐体外部に取り出すことができるので、作業者は下流側搬送経路402の一部402Aから記録紙Pを取り除くことでジャム処理が完了する。つまり、下流側カバー62は記録紙Pの先端位置を開放するカバー部材である。
一方、ジャムした記録紙Pの後端側が定着ニップ14に挟まれている場合、記録紙後端は転写部9(転写ニップ)を通過しているため、下流側カバー62を開くことで、記録紙Pの大部分は筐体外部に露呈する。このため、作業者は露呈している記録紙Pを手で持って引き抜き方向A1に引っ張ることで、定着ニップ14に挟まれている記録紙後端を取り除くことでジャム処理が完了する。この場合、定着部11は必要に応じて開口部2Cを通じて筐体2から離脱して記録紙Pをジャム処理しても良い。
ジャムした記録紙Pは、場合によっては定着ニップ14だけではなく、転写部9(転写ニップ)に挟まれている場合も想定される。転写部9に挟まれているか否かは、下流側カバー62を開いたときの記録紙Pの筐体外部への露呈している量で見当がつく。また、見当が付かない場合でも、定着部11を筐体2に装着状態のままで記録紙Pを引き出すよりも、開口部2Cを介して定着部11を筐体2から離脱して筐体外部へと取り出す方が好ましい。このため、図15(a)、(b)に示すように、定着部11を筐体2から引き抜き方向A1に取り出すと、記録紙Pは定着ニップ14に挟まれた状態のため、記録紙Pも一緒に引き出される。この時、転写部9を構成する転写ローラ10は、ワンウェイクラッチ73の機能で反時計まわり方向(下流方向)に空転するので、記録紙Pと転写ローラ10とがすべり摩擦から転がり摩擦になって、引き抜き力が低減し、記録紙Pのジャム処理時の作業性の向上を図れる。
なお、定着部11を筐体2から引き抜く代わりに以下のように構成してもよい。
定着部11の定着ニップ14の加圧力を解除するための解除機構を備えるとともに、定着部11を筐体2に据え置いた状態で転写部9に挟まれた状態の記録紙Pを引き抜き可能とするように、開口部2Cを筐体外部へ露呈させる下流側カバー62を備える構成である。
制御部200は、記録紙Pのジャムを検知すると解除機構を駆動して定着ニップ14の加圧力を解除する。この記録紙Pのジャム検知は、下流側搬送経路402での記録紙Pのジャム検知である。その後、制御部200は、記録紙Pのジャム位置と下流側カバー62を開く内容を表示部105に表示する。作業者は、下流側カバー62を開けて開口部2Cを筐体外部へ露呈させ、図13に示す記録紙Pの先端側の部分を持って記録紙Pを引き抜く。この場合も、転写部9を構成する転写ローラ10は、ワンウェイクラッチ73の機能で反時計回り方向(下流方向)Bに空転するので、記録紙Pと転写ローラ10とがすべり摩擦から転がり摩擦になって、引き抜き力が低減し、記録紙Pのジャム処理時の作業性の向上を図れる。
作業者により、ジャムしている記録紙Pが取り除かれ、下流側カバー62が閉じられると、開閉センサ162はオフとなる。制御部200は、図14のステップST17において、下流側カバー62が閉じられているか否かを開閉センサ162のオフ状態の有無から判定し、開閉センサ162がオフとなると、ステップST18に進む。
制御部200は、ステップST18において、検知センサ102からの検知信号の有無を判定する。これは、ジャムした記録紙Pの取り残しを確認するための判定処理である。こここで、検知信号がある場合、制御部200は、ジャムした記録紙Pが下流側搬送経路402内に残っているものと判定し、ステップST14へと戻り、ステップST18において検知センサ102からの検知信号がなくなるまで、この制御ループを継続する。
制御部200は、ステップST18で検知センサ102からの検知信号が無い場合には、ジャムした記録紙Pの取り残しが無いものとしてステップST19へと進んで、表示部105の表示内容をリセットして、この制御を終える。
ここで、上述の解除機構の一実施形態に係る構成と、定着部11回りの構成について図19〜図21を用いて詳細に説明する。
図19(a)、(b)は解除機構の一実施形態に係る構成を側面から見た模式図であり、(a)は加圧状態を示し、(b)は脱圧状態を示す。図20は、解除機構と定着部の構成の記録媒体搬送方向側から見た模式図である。図21(a)、(b)は解除機構が備える加圧アームの状態検知を説明する模式図であり、(a)は加圧状態を示し、(b)は脱圧状態を示す。
図20に示すように、定着ローラ12の軸線方向に位置する側面からは、長手方向に軸220が突出している。この軸220の両端は、定着部11の側板11A、11Bに装着されて、定着ローラ12を回転可能に支持している。
加圧ローラ13の軸線方向に位置する側面からは、軸線方向に軸230が突出している。この軸230の両端は、軸受部材231、231によって回転可能に支持されている。
解除機構300は、図19、図20に示すように、加圧ローラ13を揺動可能に支持する支持部材としての加圧レバー301,301と、加圧ローラ13が定着ローラ12に向かって圧接する加圧方向C1に加圧レバー301,301を付勢する付勢部材としての加圧バネ302,302と、加圧レバー301,301を加圧方向C1と、加圧方向C1と反対の脱圧方向C2へと変位させる変位部材としてのカム303,カム303と、カム303,カム303を回転駆動する解除駆動源としてのカム駆動モータ304と、カム駆動モータ304の駆動力をカム303,303に伝達する駆動伝達手段としての歯車305,306と、少なくとも一方のカム303の位置から加圧ローラ13の位置(状態)を検知する状態検知手段としてカム位置検知センサ307等を備えている。図19では、加圧レバー301、加圧バネ302、カム303と定着ローラ12と加圧ローラ13の片側だけを示している。なお、各一対の加圧レバー301、加圧バネ302、カム303の構成は、それぞれ同一構成であるので、以下、片側の構成を用いて説明する。
記録媒体搬送方向Aの延びる加圧レバー301は、その一端301aが図19に示すように固定軸310に回転可能に支持されていて、固定軸310を中心に揺動可能とされている。圧縮コイルバネで構成された加圧バネ302は、一端302aが側板11Aに引っかけられ、他端302Bが加圧レバー301の他端301b側に引っかけられている(図20参照)。加圧レバー301の中央部301cは、軸受部材231と当接可能に軸受部材231と対向配置されている。このため、加圧レバー301は、加圧バネ302のばね力が作用して加圧方向C1に付勢されてカム303の外周に形成されたカム面303aに圧接するとともに、軸受部材231にも圧接している。
カム303は、偏心カムであって、側板11A、11Bに回転可能に支持されたカム軸308に固定されている。カム303は、加圧アーム301の揺動方向において加圧アーム301と対向しており、加圧アーム301の他端301Bと中央部301cの間で加圧レバー301に当接するように配置されている。つまり、カム303は、加圧ローラ13の軸受部材231と当接する加圧レバー301の部位と加圧バネ302の他端302bが引っかけられている加圧レバー301の他端301bとの間で加圧レバー301に当設するように配置されている。カム303は、カム面303aにおけるカム軸308からの最長距離にある上死点303bに向かって回転移動することで、加圧レバー301を脱圧方向C2へと揺動し、上死点303bからカム面303aにおける軸308からの最短距離あるに下死点303c向かって回転移動することで、加圧レバー301を加圧方向C1へと揺動するように、カム面303a(カムプロフィール)が形成されている。
カム駆動モータ304は、筐体2側に固定されている。カム駆動モータ304の駆動力は、筐体2に回転可能に支持された本体側歯車である歯車305に伝達される。歯車305には歯車306が噛合っている。歯車306はカム軸308の端部に、カム303と軸線方向にオフセットされて固定されている。つまり、歯車306が回転すると、カム303も一体で同方向に回転するように構成されている。
歯車306には、その歯部306aよりも大径で扇形状の被検知部としてのフィラー309が設けられている。カム駆動モータ304とカム位置検知センサ307は、図10に示す制御部200に信号線を介して接続されている。制御部200は、下流側搬送経路402での記録紙Pのジャム検知がなされると、カム駆動モータ304を作動する。
すなわち、カム位置検知センサ307は、フィラー309を光学的に検出するフォトインタラプタで構成されている。制御部200は、図21(a)に示すように、カム位置検知センサ307の光学部から照射される検知光がフィラー309で遮られると、すなちわ、非遮光から遮光にカム位置検知センサ307からの出力が変化するとカム303によって加圧アーム301が脱圧方向C2に変位して加圧ローラ13が脱圧状態(脱圧位置)であると判断してカム駆動モータ304の作動を停止する。一方、制御部200は、ジャム解除がなされて、例えば下流側カバー62が閉じられると、図21(b)に示すように、カム位置検知センサ307からの出力が遮光から非遮光に変化するまでカム駆動モータ304を作動し、カム位置検知センサ307の検知光がフィラー309によって遮られると、加圧アーム301が加圧方向C1に変位して加圧ローラ13による加圧状態(加圧位置)であると判定し、カム駆動モータ304の作動を停止する。
つまり、本実施形態では、カム位置検知センサ307によって加圧ローラ13の加圧状態と脱圧状態を検知し、制御部200がカム位置検知センサ307からの出力情報(検知情報)に基づきカム駆動モータ304の作動の制御を行うことにより加圧ローラ13の加圧状態と脱圧状態を制御する。
本実施形態において、加圧状態(加圧位置)とは、加圧レバー301によって加圧ローラ13を加圧方向C1に押し上げて定着ローラ12を加圧している状態(位置)であり、脱圧状態(脱圧位置)とは、加圧レバー13による加圧ローラ13に対する加圧力が低下する、加圧状態(加圧位置)よりもカム303によって押し下げられた状態(位置)である。
フィラー309は、本実施形態のように歯車306と一体形成してもよいが、個別に形成したのち一体化する、あるいは歯車306とフィラー309とをカム軸308にそれぞれ独立して固定した形態であってもよい。
本実施形態では、脱圧状態となる離脱時においては完全に定着ニップ14を形成しないのではなく、加圧状態となる加圧時よりも定着ニップ幅を小さくするようしている。例えば本実施形態の構成において、加圧時とは、印刷時における加圧状態の時であり、この時の定着ニップ幅の狙いの値としては7.7mmとしている。これに対し脱圧時の定着ニップ幅は、4.0mmと設定している。
本実施形態において、解除機構300の脱圧状態となる脱圧時とは、ジャム処理検知時を一例として説明したが、脱圧時とは、このようなジャム処理検知時に限定するものでない。例えば、記録媒体としてシート状の記録紙Pではなく、記録媒体として封筒を用いて、これに印刷を実行する場合にも、加圧状態から離脱状態となるようにカム駆動モータ304を制御部200で作動する。そして、カム位置検知センサ307の検知光がフィラー309で遮られると、制御部200は脱圧状態であると判定し、カム駆動モータ304の作動を停止する。この場合、記録媒体がシート状の記録紙Pであるか封筒であるかを検知する記録媒体検知手段や、記録媒体がシート状の記録紙Pであるか封筒であるか選択する記録媒体選択手段を設ける。そして、これら記録媒体検知手段の検知結果や記録媒体選択手段による選択結果に応じて、制御部200でカム駆動モータ304の駆動を制御して脱圧状態と加圧状態とを適宜切り替えように制御すればよい。
解除機構300の脱圧状態となる脱圧時の別な形態としては、所定枚数の印刷が終了し、次の印刷が開始されるまでの間の待機時に、加圧状態から離脱状態となるようにカム駆動モータ304を制御部200で作動し、カム位置検知センサ307の検知光がフィラー309で遮られると、制御部200は脱圧状態であると判定し、カム駆動モータ304の作動を停止するようにしても良い。この場合、制御部200は、印刷枚数を計測する計測手段からの計測結果に基づき、設定された印刷枚数が終了した場合にカム駆動モータ304を作動することで、加圧ローラ13を脱圧状態とすることができる。
実施形態の説明において、解除機構300は、記録紙Pのジャムを検知すると、カム駆動モータ304を作動して脱圧状態として、定着ニップ幅を加圧状態時に比べて小さくするようにしたが、脱圧状態とした際に、定着ローラ12に対して加圧ローラ13を完全に離間状態となるまで加圧レバー301を揺動させて定着ニップ幅を無くす(ゼロにする)構成としても良い。この場合、扇形状のフィラー309の周方向への長さ(角度)を、定着ニップ幅を残す(小さく)脱圧状態とする場合よりも狭くし、非遮光から遮光に変化する時間を長くし、加圧レバー301の脱圧方向C2への移動範囲(移動時間)を長くするようにすることで実現することができる。
(ジャム処理パターン3)
図17に示すように、ジャム処理パターン3では、ステップST21において検知センサ103からの検知信号の有無を判定する。制御部200は、検知信号がある場合にはステップST22に進み、タイマ204による検知センサ103の検知信号の出力時間Tcの計測を開始してステップST23に進む。
制御部200は、ステップST23において計測中の出力時間Tcと基準時間T3とを比較する。そして、出力時間Tcが基準時間T3を超える場合には、記録紙Pが少なくとも反転経路51でジャムしたものと判定してステップST24に進み、出力時間Tcが基準時間T3を超えない場合には、記録紙Pはスムーズに搬送されたものと判定してこの制御を終える。
制御部200は、ステップST24で検知センサ101からの検知信号の有無を判定する。これは両面印刷時において、最初の記録紙Pが反転経路51でジャムし、次に搬送される記録紙Pの位置を検知するためである。制御部200は、ステップST24で検知センサ101からの検知信号がある場合には、次の記録紙Pが上流側搬送経路401内に位置していると判定しステップST25に進む。
制御部200は、ステップST25において、記録紙Pのジャム位置と上流側カバー61と下流側カバー62を開く内容を表示部105に表示し、ステップST26において、各部の駆動系を構成する駆動モータを停止する。本実施形態では、排出駆動モータ33と感光体駆動モータ74と搬送モータ76を停止し、ステップST27に進む。
制御部200は、ステップST27において、開閉センサ161、162がオンしたか否かを判定し、オンすると上流側カバー61と下流側カバー62が開かれたものと判定し、ステップST28に進む。制御部200は、ステップST28において開閉センサ161、162がオフ状態の有無から判定し、開閉センサ161、162がオフとなると、ステップST29に進む。
制御部200は、ステップST29において、検知センサ101、103からの検知信号の有無を判定する。これは、反転経路51内でジャムした記録紙Pと、上流側搬送経路401内で停止した記録紙Pの取り残しを確認するための判定処理である。ここで検知信号がある場合、制御部200は、ジャムした記録紙Pや停止した記録紙Pが反転経路51や上流側搬送経路401内に残っているものと判定し、ステップST24へと戻り、ステップST29において検知センサ101、103からの検知信号がなくなるまで、この制御ループを継続する。
制御部200は、ステップST29で検知センサ101、103からの検知信号が無い場合には、記録紙Pの取り残しが無いものとしてステップST30へと進に、表示部105の表示内容をリセットして、この制御を終える。
一方、制御部200は、ステップST24で検知センサ101からの検知信号が無い場合には、ステップ31に進んで検知センサ102からの検知信号の有無を判定する。制御部200は、ステップST31で検知センサ102からの検知信号がある場合には、次の記録紙Pが下流側搬送経路402内に位置していると判定してステップST32に進む。制御部200は、ステッフST32において、記録紙Pのジャム位置と下流側カバー62を開く内容を表示部105に表示し、ステップST33において、各部の駆動系を構成する駆動モータを停止する。本実施形態では、排出駆動モータ33と感光体駆動モータ74と搬送モータ76を停止し、ステップST34に進む。
制御部200は、ステップST34において、開閉センサ162がオンしたか否かを判定し、オンすると下流側カバー62が開かれたものと判定し、ステップST35に進む。制御部200は、ステップST35において開閉センサ162がオフ状態の有無から判定し、開閉センサ162がオフとなると、ステップST36に進む。
制御部200は、ステップST36において、検知センサ102、103からの検知信号の有無を判定する。これは、検知センサ102、103からの検知信号の有無を判定する。これは、反転経路51内でジャムした記録紙Pと、下流側搬送経路402内で停止した記録紙Pの取り残しを確認するための判定処理である。ここで検知信号がある場合、制御部200は、ジャムした記録紙Pや停止した記録紙Pが反転経路51や下流側搬送経路402内に残っているものと判定し、ステップST31へと戻り、ステップST36において検知センサ102、103からの検知信号がなくなるまで、この制御ループを継続する。
制御部200は、ステップST36で検知センサ102、103からの検知信号が無い場合には、ジャムした記録紙Pの取り残しが無いものとしてステップST30へと進んで、表示部105の表示内容をリセットして、この制御を終える。
ジャム処理パターン3では、最初の記録紙Pのジャム位置が反転経路51の場合を想定し、ジャム停止した際の、次の記録紙Pの停止している位置も検知している。このため、ジャムのパターンとしては、最初の記録紙Pが反転経路51内にあり、次の記録紙Pが上流川搬送経路401にある場合と、最初の記録紙Pが反転経路51内にあり、次の記録紙Pが下流側搬送経路402にある場合とが想定される。
このため、作業者は表示部105の表示に従い、図4に示すように上流側カバー61と下流側カバー62を開く場合と、図3に示す下流側カバー62だけを開く場合がある。図17のステップST21〜ST30までは、上流側カバー61と下流側カバー62を開閉してジャム処理する場合を説明し、図17のステップST21〜ST24、ステップST31〜S36は、下流側カバー62だけを開閉してジャム処理する場合を説明している。
上流側カバー61を開くと、プロセスカートリッジ3が開口部2Bから筐体外部に露呈するので、プロセスカートリッジ3を筐体2から離脱することで、上流側搬送経路401内で停止している記録紙Pを取り除くことができる。
下流側カバー62を開くと、搬送ローラ対44、搬送ローラ対52、検知センサ102及び下流側搬送経路402の一部402Aと反転経路51の一部501Aとが下流側カバー62と一緒に移動し、開口部2Cから定着部11が筐体外部に露呈する。この時、定着部11と排出部30の間の下流側搬送経路402の一部402A内部で記録紙Pが停止している場合や、反転経路51の一部501A内で記録紙Pがジャムしている場合には、下流側カバー62を開くことで、ジャムした記録紙Pや停止している記録紙Pを筐体外部に取り出すことができる。このため、作業者は下流側搬送経路402の一部402Aや反転経路51の一部501Aから記録紙Pを取り除くことができる。
一方、反転部50でジャムしている記録紙Pを取れ除くには、定着部11を筐体2から離脱して筐体外部へと取り出す。すると反転部50の搬送ローラ対53近傍の反転経路51が露呈するので、作業者は開口部2Cから手を入れてジャムした記録紙Pを取り除いてジャム処理することができる。
つまり、本実施形態では、下流側カバー62の方から記録紙Pに触れることができる場合には、下流側カバー62を開いて記録紙Pの引き抜くことを表示部105に表示することで作業者に指示する。あるいは、上流側カバー61を固定して下流側カバー62の方からのみ記録紙Pを処理可能とすることで、転写部9に挟まっている記録紙Pの引き抜き力の低減や、ジャム(紙詰まり)からの復帰までの手順数の削減、電子写真装置1の使用不可能時間の低減などを図ることができる。
上述したジャム処理パターン3においては、最初の記録紙Pが反転部50でジャムした場合、次の記録紙Pの位置を検知センサ101、102で検知するようにしたが、検知センサを用いなくてもよい。例えば、一般に最初の記録紙Pと次の記録紙Pの供給間隔は、搬送速度によって制御部200で設定されて制御されるため、これら搬送速度や供給間隔(給紙間隔)から、次の記録紙Pの位置を推定するようにしてもよい。
上記実施形態では、感光体駆動モータ74の回転駆動力が駆動歯車71、72を介して伝達されることで、転写ローラ10を回転駆動するように構成したが、転写ローラ10の駆動方式としては、このようなものに限定するものではない。
例えば、図18(a)、(b)に示す変形例は、感光体駆動モータ74とは個別に駆動部120を設けて転写ローラ10を回転駆動するように構成したものである。駆動部120は、転写ローラ10を回転駆動する駆動源としての転写駆動モータ121と、転写ローラ10の軸110にワンウェイクラッチ73を介して装着される駆動歯車123と、転写駆動モータ121の回転を駆動歯車123に伝達する複数の伝達歯車122、123を備えている。ワンウェイクラッチ73は、転写駆動モータ121側から回転駆動力が伝達される場合には、軸110と駆動歯車123とを一体回転するように機能し、転写駆動モータ121が停止状態において、転写ローラ10が下流方向Bに回転されると、駆動歯車123に対して軸110(転写ローラ10)を空転させるように機能する。つまり、駆動歯車123は、転写駆動モータ121からの回転駆動力を転写ローラ10に伝達する歯車である。
このような構成であっても、転写部9(転写ニップ)に挟まれた状態でジャムしている記録紙Pを引き抜き方向A1に作業者が引っ張ることで、転写ローラ10は、ワンウェイクラッチ73の機能で下流方向Bに空転するので、記録紙Pと転写ローラ10とがすべり摩擦から転がり摩擦になって、引き抜き力が低減し、記録紙Pのジャム処理時の作業性の向上を図れる。
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば、画像形成装置としては、カラーの電子写真装置であっても良いし、インク画像を中間転写体に転写して転写部で記録媒体に転写する画像形成装置であっても良い。電子写真装置1としては、複写機、プリンタの他、ファクシミリやスキャナ等の機能を備えた所謂複合機であっても良い。
上述した実施形態並びに変形例に係る電子写真装置1では、様々なサイズの記録紙Pが通紙可能であるものとして説明したが、転写部9と定着部11(定着ニップ14)に跨る記録紙Pは、すべての記録紙Pのサイズに限定されるものではなく、特定のサイズ、例えばA4サイズ以上の記録紙Pの場合に限定される。このため、ワンウェイクラッチ73の作用による、ジャム処理時の引き抜き方向A1への引き抜き力を低下させる記録紙Pのサイズは、通紙可能な記録紙Pのサイズの全てではなく、少なくとも1つ以上の記録紙P(例えばA4サイズ以上)が転写部9と定着部11(定着ニップ14)に跨るものである。つまり、本実施形態によるワンウェイクラッチ73を機能させる記録紙Pは、すべてのサイズの記録紙Pに適用する必要はなく、下流側カバー62を開いて引き出し力の低減を図るのは、少なくとも大きめ(A4サイズ等)の場合に適用できればよい。
すなわち、所定の長さの記録媒体(大きめの転写紙P。たとえばA4サイズ紙)について、以下の構成を備える電子写真装置(画像形成装置)であればよい。
像を担持して回転駆動可能な像担持体と、前記像担持体との間に搬送される記録媒体に前記像を転写する転写部を形成する転写回転体と、前記転写回転体に駆動力を伝達する駆動伝達部と、前記転写回転体を記録媒体搬送方向の下流方向に回転させたときに、前記駆動伝達部に対して前記転写回転体を空転させる一方向空転部材と、前記記録媒体を排出する排出部よりも前記記録媒体搬送方向の上流側に開閉可能に設けられ、開状態とすることで前記転写部と前記排出部の間に位置する下流側搬送経路を露呈する下流側カバーを備え、前記下流側カバーを開状態とすることで、前記転写部に挟まれた状態の所定の長さの記録媒体の先端が画像形成装置の外部へ露呈するように構成されたことを特徴とする画像形成装置、である。このため、一方向空転部材を備えることにより、下流側カバーを開いて転写部に挟まれた所定の長さの記録媒体を容易に画像形成装置内部から取り除くことができる。
また、前記下流側搬送経路に配置され、前記転写部を通過した記録媒体が定着ニップを通過することで、前記像を前記記録媒体に定着させる定着部をさらに備え、前記下流側カバーを開状態とすることで、転写部および定着ニップに挟まれた状態の所定の長さの記録媒体の先端が画像形成装置の外部へ露呈するように構成とするとより好ましい。これにより、下流側カバーを開いて転写部および定着ニップに挟まれた所定の長さの記録媒体を容易に画像形成装置内部から取り除くことができる。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
1 画像形成装置
4 像担持体
4a 像担持体の表面
9 転写部
10 転写回転体
11 定着部
12 定着回転体
13 加圧回転体
14 定着ニップ
30 排出部
40 搬送経路
50 反転部
51 反転経路
61 上流側カバー
62 下流側カバー
72 駆動伝達部(歯車)
73 一方向空転部材
74 像担持体を回転駆動する駆動源
75 当接部材
75a 外周面
101 上流側検知部
102 下流側検知部
105 表示部
121 転写回転体を回転駆動する駆動源
123 駆動伝達部(歯車)
200 制御部
300 解除機構
301 支持部材
302 付勢部材
303 変位部材
304 解除駆動源
307 状態検知手段
401 上流側搬送経路
402 下流側搬送経路
A 記録媒体搬送方向
B 下流方向への回転方向
C1 加圧方向
C2 脱圧方向
Vopc 像担持体の表面速度
Vt 記転写回転体の表面速度
P 記録媒体
特許第3025070号公報

Claims (13)

  1. 像を担持して回転駆動可能な像担持体と、
    前記像担持体との間に搬送される記録媒体に前記像を転写する転写部を形成する転写回転体と、
    前記転写回転体に駆動力を伝達する駆動伝達部と、
    前記転写回転体を記録媒体搬送方向の下流方向に回転させたときに、前記駆動伝達部に対して前記転写回転体を空転させる一方向空転部材と、
    前記記録媒体を排出する排出部よりも前記記録媒体搬送方向の上流側に開閉可能に設けられ、開状態とすることで前記転写部と前記排出部の間に位置する下流側搬送経路を露呈する下流側カバーを備える画像形成装置。
  2. 前記下流側搬送経路に配置され、前記転写部を通過した記録媒体が定着ニップを通過することで、前記像を前記記録媒体に定着させる定着部を備える請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記下流側搬送経路における、前記定着部より前記記録媒体搬送方向の下流側に配置され、前記下流側搬送経路内を搬送される記録媒体の位置を検知する下流側検知部と、
    前記記録媒体のジャム情報を表示可能な表示部と、
    前記記録媒体のジャム時に、前記下流側検知部により前記記録媒体が検知されている場合には、前記下流側カバーを開くことを促す内容を前記表示部に表示するように制御する制御部を備える請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記下流側搬送経路における、前記定着部より前記記録媒体搬送方向の下流側に配置され、前記記録媒体の位置を検知する下流側検知部と、
    前記転写部よりも前記記録媒体搬送方向の上流側に配置された上流側搬送経路に配置され、前記上流側搬送経路内を搬送される記録媒体の位置を検知する上流側検知部と、
    前記転写部よりも前記記録媒体搬送方向の上流側で開閉可能に設けられ、開状態とすることで、前記上流側搬送経路を露呈する上流側カバーと、
    前記記録媒体のジャム情報を表示可能な表示部を備え、
    前記記録媒体のジャム時に、前記下流側検知部により前記記録媒体が検知されている場合には、前記下流側カバーを開くことを促す内容を前記表示部に表示し、前記上流側検知部により前記記録媒体が検知されている場合には、前記上流側カバーを開くことを促す内容を前記表示部に表示するように制御する制御部を備える請求項2に記載の画像形成装置。
  5. 前記下流側搬送経路における、前記定着部より前記記録媒体搬送方向の下流側に配置され、前記記録媒体の位置を検知する下流側検知部と、
    前記転写部よりも前記記録媒体搬送方向の上流側に配置された上流側搬送経路に配置され、前記上流側搬送経路内を搬送される記録媒体の位置を検知する上流側検知部と、
    前記下流側搬送経路と前記上流側搬送経路に接続する反転経路を介して前記下流側搬送経路とつながる反転部と、
    前記転写部より前記記録媒体搬送方向の上流側で開閉可能に設けられ、開状態とすることで、前記上流側搬送経路を露呈する上流側カバーと、
    前記記録媒体のジャム情報を表示可能な表示部を備え、
    前記反転部での記録媒体のジャム時に、前記下流側検知部により前記記録媒体が検知されている場合には、前記下流側カバーを開くことを促す内容を前記表示部に表示し、前記上流側検知部により前記記録媒体が検知されている場合には、前記上流側カバーを開くことを促す内容を前記表示部に表示するように制御する制御部を備える請求項2に記載の画像形成装置。
  6. 前記像担持体の表面速度をVopcとし、前記転写回転体の表面速度をVtとしたとき、Vopc<Vtである請求項1乃至5の何れか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記転写回転体と同一軸線上に配置され、その外周面が前記像担持体の表面と接触する当接部材を備え、
    前記当接部材を前記駆動伝達部と一体回転可能に設けた請求項1乃至6の何れか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記駆動伝達部は、前記像担持体を回転駆動する駆動源からの回転駆動力を前記転写回転体に伝達する歯車である請求項1乃至7の何れか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記駆動伝達部は、前記転写回転体を回転駆動する駆動源からの回転駆動力を前記転写回転体に伝達する歯車である請求項1乃至7の何れか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記定着ニップは、定着回転体と前記定着回転体を加圧する加圧回転体とが圧接する部位に形成されていて、
    前記加圧回転体による加圧力を解除する解除機構を備える請求項2に記載の画像形成装置。
  11. 前記下流側搬送経路における、前記定着部より前記記録媒体搬送方向の下流側に配置され、前記下流側搬送経路内を搬送される記録媒体の位置を検知する下流側検知部と、
    前記記録媒体のジャム時に、前記下流側検知部により前記記録媒体が検知されている場合には、前記加圧力が解除されるように前記解除機構を作動する制御部を有する請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記記録媒体のジャム情報を表示可能な表示部を備え、
    前記制御部は、前記下流側カバーを開くことを促す内容を前記表示部に表示するように制御する請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 前記解除機構は、
    前記加圧回転体を揺動可能に支持する支持部材と、
    前記定着回転体に向かって前記加圧回転体を圧接する加圧方向に前記支持部材を付勢する付勢部材と、
    前記支持部材を、前記加圧方向と、前記加圧方向と反対の脱圧方向へと変位させる変位部材と、
    前記変位部材を回転駆動する解除駆動源と、
    前記変位部材の位置から前記加圧回転体の状態を検知する状態検知手段を有する請求項10乃至12の何れか1項に記載の画像形成装置。
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