JP2017173395A - 静電潜像現像用トナー及び画像形成方法 - Google Patents
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Description
地球環境の温暖化防止対策の観点から、電子写真方式の画像形成装置に対しても、省エネルギー化の要請が高まっており、少ないエネルギーで定着できる低温定着トナーの開発が進められている。
上記文献は画像の冷却速度が変わったときの結晶性ポリエステル樹脂や離型剤の再結晶挙動について言及しておらず、画像の光沢度変動の防止が難しいという問題があった。
上記文献は結晶性ポリエステル(以下、「CPES」ともいう。)を微分散化してトナー表面への露出を防止しているものの、離型剤とCPESの存在状態に対する制御はなされておらず、定着工程におけるワックスの染み出しを充分に制御できず機内汚染が発生してしまうという問題があった。
すなわち、本発明の上記課題は、下記の手段により解決される。
前記非晶性ポリエステル樹脂が、結着樹脂の主成分であり、
前記トナー母体粒子が、前記結晶性樹脂と前記離型剤とが接触している構造体を含有している領域(A)と、前記離型剤とは接触せずに独立して存在する糸状結晶構造を形成する結晶性樹脂を含有している領域(B)と、前記離型剤と接触せずに独立して存在するラメラ状結晶構造を形成する結晶性樹脂を含有している領域(C)と、を少なくとも有することを特徴とする静電潜像現像用トナー。
前記複数の層のうちの弾性層の厚さが、50〜300μmの範囲内であることを特徴とする第13項に記載の画像形成方法。
前述のとおり、低温定着性向上を目的に、非晶性ポリエステル樹脂を結着樹脂の主成分(マトリックス樹脂)として用いて、結晶性樹脂を導入してドメインを形成させると、結晶性樹脂が融点近傍でマトリックス樹脂に相溶するため、トナー耐熱保存性を維持しつつ定着性の改善が可能となることが知られている。
しかし、結着樹脂の軟化に伴い、定着ニップでのトナー変形が促進されるため、離型剤の染み出しが過剰となり、定着部材の汚染等が発生することがある。そこで、結晶性樹脂の一部を結晶性樹脂−離型剤構造体として存在させて、離型剤の染み出しを制御することで、低温定着性を向上させながら、画像形成装置内の汚染を抑制できるものと考えている。
特に、非晶性ポリエステル樹脂を主成分としたトナーを用いたときは、結晶性樹脂が非晶性ポリエステル樹脂になじみやすく再結晶速度が緩慢になる傾向があり、定着後の画像の冷却速度が変わると光沢度の変動が顕著であった。
また、ラメラ状結晶構造と結晶性樹脂−離型剤構造体が共存することで、離型剤が一部トナー層内部に残留し、トナー層表面へ適度に浸みだすので、トナーを用いて形成した画像の部分のみが過剰にぎらついたりすることがない。
すなわち、糸状結晶構造及びラメラ状結晶構造を形成する結晶性樹脂を含有している領域や結晶性樹脂−ワックス構造体を含有する領域を有するトナー母体粒子を静電潜像現像用トナーが含有することで、画像形成装置内の汚染を防止しながら低温定着性を改善し、画像の光沢度の変動を抑制させた静電潜像現像用トナーを提供できたものと考えている。
本発明の静電潜像現像用トナーは、非晶性ポリエステル樹脂及び結晶性樹脂を含む結着樹脂と、離型剤と、を少なくとも含有するトナー母体粒子を含む静電潜像現像用トナーであって、前記非晶性ポリエステル樹脂が、結着樹脂の主成分であり、前記トナー母体粒子が、前記結晶性樹脂と前記離型剤とが接触している構造体を含有している領域(A)と、前記離型剤とは接触せずに独立して存在する糸状結晶構造を形成する結晶性樹脂を含有している領域(B)と、前記離型剤と接触せずに独立して存在するラメラ状結晶構造を形成する結晶性樹脂を含有している領域(C)と、を少なくとも有することを特徴とする。
トナー母体粒子に含有されている結晶性樹脂は、離型剤と接触して形成している構造体(結晶性樹脂と離型剤とが接触している構造体)を含有している領域(A)3や、離型剤と接触せずに独立して存在する糸状結晶構造を形成する結晶性樹脂を含有している領域(B)4や、離型剤とは接触していないラメラ状結晶構造を有する結晶性樹脂を含有している領域(C)5がある。
また、結晶性樹脂と離型剤とが接触している構造体とは、結晶性樹脂と離型剤が一点でも接触して存在している構造体を意味する。
さらに、ラメラ状結晶構造とは、結晶性樹脂の分子鎖の折り畳みによる結晶化で生じた層状構造体を表している。
詳細は実施例に記載するが、トナーの断面観察を行うことができ、前記三つの領域を確認することができる。
「平均ドメイン径」とは、トナー母体粒子を構成する樹脂成分の連続相(マトリクス)中にあって、例えば、島状又は粒子状に孤立・分散して存在している領域について後述する方法により求めたフェレ径の平均値をいう。
すなわち、「結晶性樹脂と離型剤が接触している構造体を含有している領域(A)の平均ドメイン径」とは、図1で示す結晶性樹脂1と離型剤2とが接触して形成している構造体を含有している点線で囲われた領域(A)3のフェレ径である。
同様に、「離型剤とは接触せずに独立して存在する糸状結晶構造を形成する結晶性樹脂を含有している領域(B)の平均ドメイン径」とは、図1で示す糸状結晶構造を形成する結晶性樹脂を含有している実線で囲われた領域(B)4のフェレ径の平均値をいう。
「離型剤と接触せずに独立して存在するラメラ状結晶構造を形成する結晶性樹脂を含有している領域(C)の平均ドメイン径」とは、図1で示すラメラ状結晶構造を形成する結晶性樹脂を含有している破線で囲われた領域(C)5のフェレ径である。
また、同様にして、領域(B)の平均長径(長軸)は水平方向フェレ径(FERE H)の代わりに最大長(MX LNG)を測定して、平均長径を求める。
これらの領域の平均ドメイン径(又は平均長径及び平均短径)の測定は、観察されたトナー母体粒子100個の算術平均値として算出する。
これは、当該範囲内であることにより、トナーが溶融し、変形が進むため優れた低温定着性を示し、高温高湿環境に保存した場合であっても結晶成長によって生じる凹凸を最小限にすることができるため、安定した画質で画像を形成することができる点で好ましい。
領域(A)〜(C)の断面積比率は次のように算出した。結晶性樹脂を含有する領域(A+B+C)の断面積と、結晶性樹脂と接触せずに独立して存在する離型剤を含有する領域(D)の断面積を、画像処理解析装置LUZEX AP(株式会社ニレコ製)の「面積AREA」を用いて測定することができる。なお、面積は外側の輪郭で囲まれた領域を測定する。この断面積比率についても、トナー母体粒子100個のうち、領域(A)〜(C)が全て観察されたものについて算術平均値として算出する。
そして、結晶性樹脂を含有する領域(A+B+C)と、結晶性樹脂と接触せずに独立して存在する離型剤を含有する領域(D)の合計のうち、領域(A)の前記トナー母体粒子の断面積における割合(A/(A+B+C+D))が、0.35〜0.90の範囲内であることが好ましい。
これらの数値範囲にすることによって、定着部材が離型剤で汚染されることなく離型剤が適度に染み出して領域(A)〜(C)の形成がなされるため、画像の光沢度変動を抑制することができる点で好ましい。
0.05以上であることで、画像冷却速度による光沢度変動を抑制することができ、0.30以下とすることで、定着時のCPESとAPESが適度に相溶しているため、ホットオフセットを抑制することができる。
また、領域(C)の割合(C/(A+B+C+D))は、0.35〜0.90であることが好ましい。0.35以上であることで、トナーが熱溶融時に十分変形するため、低温定着性を確保することができる。0.90以下であることで、トナーを高温高湿環境に保管した時に生じる結晶成長を抑制することができ、凸凹を抑えることができるため、安定した画質を得ることができる。
A、B及びCの割合は特に限定されるものではないが、共存することが重要なのでいずれもゼロになることはない。
本発明に係るトナーにおいて、トナー母体粒子は、いわゆる単層構造を有するものであってもよいし、コア−シェル構造(コア粒子の表面にシェル部を形成する樹脂を凝集、融着させた形態)を有するものであってもよい。コア−シェル構造の樹脂粒子は、着色剤や離型剤等を含有したガラス転移温度が比較的低めの樹脂粒子(コア粒子)表面に、比較的高めのガラス転移温度を有する樹脂領域(シェル部)を有する。
なお、コア−シェル構造は、シェル部がコア粒子を完全に被覆した構造のものに限定されるものではなく、例えば、シェル部がコア粒子を完全に被覆せず、所々コア粒子が露出しているものも含む。
コア−シェル構造の断面構造は、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)や走査型プローブ顕微鏡(SPM)等の公知の手段を用いて確認することが可能である。
本発明に係るトナー母体粒子中の金属濃度は、20〜2000質量ppmの範囲内であることが好ましい。これは、トナー母体粒子中に含有されている金属元素由来の金属イオンが、結晶性樹脂と非晶性ポリエステル樹脂との間でイオン結合により架橋し、結晶性樹脂の糸状結晶構造をトナー母体粒子中に安定に存在させることができるためと推測している。これによって、糸状結晶構造を形成する結晶性樹脂を含有することによる低温定着性の効果をより有効に発現することができ、定着温度を低くしても、定着分離性が良好であるという効果を得ることができる。
また、金属濃度が20質量ppmよりも濃い場合に、上記の定着分離性向上の効果を得ることができ、2000質量ppmよりも薄い場合に、イオン結合による架橋量を増やしすぎることなく低温定着性の効果を十分に得られる。
さらには、着色の観点から、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)であることがさらに好ましい。また、これらの金属元素は、トナーの製造において用いられる凝集剤由来の金属元素であることが好ましい。
トナー粒子中に存在する金属元素量は、微量な定量が可能であれば、特に限定されないが、酸分解/誘導結合プラズマ発光分光分析法で求めることができる。以下に、測定の一例を示す。
トナー粒子100mgを、密閉式マイクロ波分解装置「マイルストーンゼネラル社製、ETHOS1」にて硫酸、硝酸による分解で行う。未分解物がある場合は塩酸、フッ化水素酸、過酸化水素などを用いて目的成分を溶出する。分解液は、超純水を用いて適宜希釈する。
高周波誘導結合プラズマ発光分析装置(ICP−OES、株式会社日立ハイテクサイエンス製、SPS3520UV)を用いて測定する。波長は干渉がなく感度の高いものであれば以下に限定されないが、例えば、Alは167.079nm、Mgは279.553nm、Feは259.940nmにて測定することができる。検量線は、試料を含まない分解液に、各元素の原子吸光用標準液を添加し、試料液と同じ酸濃度になるように調整し使用する。
本発明に係る結晶性樹脂は、本技術分野における従来公知の結晶性樹脂が用いられうるが、なかでも結晶性ポリエステル樹脂を含むことが好ましい。これは、結晶性ポリエステル樹脂が融解温度や結晶構造を制御しやすく、トナー加熱時に溶融して非晶性ポリエステル樹脂へ相溶して非晶性ポリエステル樹脂を軟化する効果をもつためである。
ここで、「結晶性ポリエステル樹脂」とは、2価以上のカルボン酸(多価カルボン酸)と、2価以上のアルコール(多価アルコール)との重縮合反応によって得られる公知のポリエステル樹脂のうち、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱変化ではなく、明確な吸熱ピークを有する樹脂をいう。
明確な吸熱ピークとは、具体的には、示差走査熱量測定(DSC)において、昇温速度10℃/minで測定した際に、吸熱ピークの半値幅が15℃以内であるピークのことを意味する。
結晶性ポリエステル樹脂の融点が上記の範囲にあることにより、十分な低温定着性が得られる。なお、結晶性ポリエステル樹脂の融点は、樹脂組成によって制御することができる。
結晶性樹脂は、ポリエステル重合セグメントと他の重合セグメントとが化学結合して形成された結晶性樹脂(以下、かような複数のセグメントを有する結晶性樹脂を単に「ハイブリッド結晶性樹脂」とも称し、当該複数のセグメントを有さない結晶性樹脂を単に「ノンハイブリッド結晶性樹脂」とも称する。)を含むことが好ましい。
この際、ポリエステル重合セグメントと他の重合セグメントは、両反応性単量体を介して結合された結晶性樹脂であることが好ましい。
これは、ハイブリッド結晶性樹脂に導入される結晶性ポリエステル重合セグメントが非晶性ポリエステル樹脂との親和性が高いことに起因して、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂とがなじみやすく(固定化されやすく)なり、その結果、結晶性樹脂の分子鎖が配列しやすくなることによるものと考えられる。
ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂を構成する、ポリエステル重合セグメントとしては、例えば、非晶性ポリエステル重合セグメントが好ましい。非晶性ポリエステル重合セグメントは、ポリエステル単量体を重合して得られた樹脂から構成される。
ここで、ポリエステル単量体としては、ポリエステル樹脂を構成する単量体として後述したものが同様に用いられうるため、ここでは詳細な説明を省略する。
ハイブリッド結晶性樹脂におけるハイブリッド化率の値がこの範囲内であると、本発明の静電潜像現像用トナーの特徴的な構成であるラメラ状結晶構造を形成しやすくなるという利点がある。
トナー母体粒子が糸状結晶構造、構造体、及びラメラ状結晶構造等を含有する領域を有する本発明のトナーにおいては、結晶性樹脂として、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂とノンハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂とを併用することが好ましい。
ハイブリッド結晶性樹脂を構成する非晶性ポリエステル重合セグメント(以下、単に「非晶性セグメント」とも称する。)は、結着樹脂を構成する非晶性ポリエステル樹脂とハイブリッド樹脂との親和性を制御するために必須のセグメントである。非晶性セグメントが存在することで、ハイブリッド樹脂と非晶性ポリエステル樹脂との親和性が向上し、ハイブリッド樹脂が非晶性ポリエステル樹脂中に取り込まれやすくなり、帯電均一性等を向上させることができる。
非晶性セグメントは、当該セグメントを構成する単量体としての2価以上のカルボン酸(多価カルボン酸)と、2価以上のアルコール(多価アルコール)との重縮合反応によって得られる非晶性ポリエステル樹脂に由来する部分である。
本発明において用いられるハイブリッド樹脂が上記結晶性セグメントとともに非晶性セグメントを有することは、ハイブリッド樹脂の化学構造を特定することによって確認することができる。なお、このとき、化学構造の特定は、例えば、NMR測定やメチル化反応P−GC/MS測定等を用いて化学構造を特定することによって確認することができる。
非晶性セグメントは、上記定義したとおりであれば特に限定されず、上記DSC測定によって示される特性に加え、上述した結晶性セグメントに由来する特性を示すものであれば、その樹脂は、本発明でいう非晶性セグメントと結晶性セグメントとを有するハイブリッド樹脂に該当する。
よって、特に好ましい形態として、多価カルボン酸成分及び多価アルコール成分について、価数が2である場合(すなわち、ジカルボン酸成分、ジオール成分)、及び3以上である場合(3価以上の多価カルボン酸成分、3価以上の多価アルコール成分)についてそれぞれ説明する。
ジカルボン酸成分としては、不飽和脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸及びこれらの誘導体を用いると好ましく、非晶性セグメントを形成することができれば、飽和脂肪族多価カルボン酸を併用してもよい。
上記不飽和脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、メチレンコハク酸、フマル酸、マレイン酸、3−ヘキセンジオイック酸、3−オクテンジオイック酸、ドデセニルコハク酸などが挙げられ、また、これらの低級アルキルエステルや酸無水物を用いることもできる。これらの中でも、入手容易性及び乳化容易性の観点から、フマル酸を用いることが好ましい。
上記ジカルボン酸の炭素数は特に制限されないが、特に、熱特性を適正化させやすいことから、炭素数は1〜20であると好ましく、炭素数は2〜15であるとより好ましく、炭素数は3〜12であると特に好ましい。ジカルボン酸成分は、1種類のものに限定されるものではなく、2種類以上を混合して用いてもよい。
3価以上の多価カルボン酸成分としては、不飽和脂肪族多価カルボン酸、芳香族多価カルボン酸及びこれらの誘導体を用いると好ましく、非晶性セグメントを形成することができれば、飽和脂肪族多価カルボン酸を併用してもよい。
上記不飽和脂肪族カルボン酸としては、3−ブテン−1,2,3トリカルボン酸、4−ペンテン−1,2,4トリカルボン酸、アコニット酸などのトリカルボン酸;4−ペンテン−1,2,3,4テトラカルボン酸などのテトラカルボン酸などが挙げられ、また、これらの低級アルキルエステルや酸無水物を用いることもできる。
上記3価以上の多価カルボン酸の炭素数は特に制限されないが、特に、熱特性を適正化させやすいことから、炭素数は3〜20であると好ましく、炭素数は5〜15であるとより好ましく、炭素数は6〜12であると特に好ましい。多価カルボン酸成分は、1種類のものに限定されるものではなく、2種類以上を混合して用いてもよい。
上記の不飽和脂肪族多価カルボン酸(2価以上)及び芳香族多価カルボン酸(2価以上)とともに用いることのできる他の脂肪族多価カルボン酸としては、例えば、上記結晶性ポリエステル重合セグメント(結晶性セグメント)の一例として挙げた飽和脂肪族ジカルボン酸などが好ましい。
非晶性セグメントを形成するための多価カルボン酸成分(ジカルボン酸及び3価以上の多価カルボン酸)中、不飽和芳香族多価カルボン酸及び芳香族多価カルボン酸の含有量(複数種類を含む場合はその合計)が50構成モル%以上であることが好ましく、より好ましくは70構成モル%以上であり、さらに好ましくは80構成モル%以上であり、特に好ましくは100構成モル%である。このように、多価カルボン酸成分における上記含有量が50構成モル%以上とされることにより、非晶性セグメントの特性を十分に確保することができる。
ジオール成分としては、帯電性やトナー強度の観点から、不飽和脂肪族ジオール、芳香族ジオール及びこれらの誘導体を用いることが好ましく、非晶性セグメントを形成することができれば、飽和脂肪族多価アルコールを併用してもよい。
上記不飽和脂肪族ジオールとしては、例えば、2−ブテン−1,4−ジオール、3−ブテン−1,4−ジオール、2−ブチン−1,4−ジオール、3−ブチン−1,4−ジオール、9−オクタデゼン−7,12−ジオールなどが挙げられ、また、これらの誘導体を用いることもできる。これらの中でも、入手容易性及び乳化容易性の観点から、2−ブテン−1,4−ジオールを用いることが好ましい。
ジオール成分は、1種類のものに限定されるものではなく、2種類以上を混合して用いてもよい。
3価以上の多価アルコール成分としては、不飽和脂肪族多価アルコール、芳香族多価アルコール及びこれらの誘導体を用いると好ましく、非晶性セグメントを形成することができれば、飽和脂肪族多価アルコールを併用してもよい。
上記不飽和脂肪族多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなどが挙げられ、また、これらの誘導体を用いることもできる。
上記3価以上の多価アルコールの炭素数は特に制限されないが、特に、熱特性を適正化させやすいことから、炭素数は3〜20であると好ましい。多価アルコール成分は、1種類のものに限定されるものではなく、2種類以上を混合して用いてもよい。
上記の不飽和脂肪族多価アルコール(2価以上)及び芳香族多価アルコール(2価以上)とともに用いることのできる他の脂肪族多価アルコールとしては、例えば、上記結晶性ポリエステル重合セグメント(結晶性セグメント)の一例として挙げた飽和脂肪族ジオールと同様のものが好ましく用いられる。
非晶性セグメントを形成するための多価アルコール成分(ジオール及び3価以上の多価アルコール)中、不飽和脂肪族多価アルコール及び芳香族多価アルコールの含有量(複数種類を含む場合はその合計)が50構成モル%以上であることが好ましく、より好ましくは70構成モル%以上であり、さらに好ましくは80構成モル%以上であり、特に好ましくは100構成モル%である。多価アルコール成分における上記含有量が50構成モル%以上とされることにより、非晶性セグメントの特性を十分に確保することができる。
なお、ハイブリッド結晶性樹脂中における非晶性セグメントの含有量(ハイブリッド化率(後述する実施例に記載の「HB率」))について特に制限はないが、ハイブリッド結晶性樹脂をノンハイブリッド結晶性樹脂と併用する場合、当該ハイブリッド結晶性樹脂のハイブリッド化率は5〜30質量%の範囲内であることがより好ましく、5〜20質量%の範囲内であることがさらに好ましく、5〜10質量%の範囲内であることが特に好ましい。また、ハイブリッド結晶性樹脂をノンハイブリッド結晶性樹脂と併用しない場合、当該ハイブリッド結晶性樹脂のハイブリッド化率は40質量%以上であることが好ましく、40〜60質量%であることがより好ましく、45〜50質量%であることがさらに好ましい。
ハイブリッド結晶性樹脂を製造する方法としては、既存の一般的なスキームを使用することができる。代表的な方法としては、次の三つが挙げられる。
本発明に係る結着樹脂に含まれるハイブリッド樹脂の製造方法は、上記結晶性ポリエステル重合セグメント(結晶性セグメント)を側鎖とし、非晶性ポリエステル重合セグメント(非晶性セグメント)を主鎖として分子結合させた構造の重合体を形成することが可能な方法であれば、特に制限されるものではない。本発明のトナーにおいて用いられるハイブリッド樹脂の具体的な製造方法として好ましい方法を以下に説明する。
この方法では、先ず、多価カルボン酸と多価アルコールとを縮合反応させて結晶性セグメントとなる樹脂(結晶性ポリエステル樹脂)を調製する。また、上記結晶性ポリエステル樹脂を調製する反応系とは別に、非晶性セグメントとなる樹脂(非晶性ポリエステル樹脂)を構成する多価カルボン酸と多価アルコールとを縮合反応させて非晶性ポリエステル樹脂を調製する。なお、上記結晶性ポリエステル樹脂及び非晶性ポリエステル樹脂を調製するために用いる単量体については、上述のとおりであるため、ここでは詳細な説明を省略する。
本発明に係る非晶性ポリエステル樹脂は、トナー母体粒子に含有される結着樹脂の主成分であることを特徴とする。ここで「主成分」とは、結着樹脂を構成する成分のうち51質量%以上を占めることをいう。
非晶性ポリエステル樹脂は、通常は融点を有さず、比較的高いガラス転移温度(Tg)を有するものである。より具体的には、ガラス転移温度(Tg)は、30〜80℃の範囲内であることが好ましく、特に40〜64℃の範囲内であることが好ましい。なお、ガラス転移温度(Tg)は、実施例に記載の方法で測定する。
結着樹脂中、連続相を形成する非晶性ポリエステル樹脂を構成する単量体は、上記非晶性ポリエステル重合セグメント(非晶性セグメント)の項に記載の単量体を用いることができる。
ここで、非晶性ポリエステル樹脂を構成する単量体の少なくとも一つは、上記非晶性セグメントを構成する単量体と同じものであると好ましい。このような構成とすることにより、非晶性ポリエステル樹脂とハイブリッド樹脂との親和性が向上し、ハイブリッド樹脂が非晶性ポリエステル樹脂中に取り込まれやすくなる結果、帯電均一性等が向上する。
非晶性ポリエステル樹脂とハイブリッド樹脂との親和性を向上させ、より帯電均一性を向上させるという観点から、ハイブリッド樹脂を構成する単量体の全てが、非晶性ポリエステル樹脂を構成する単量体に包含されてなると好ましい。
非晶性ポリエステル樹脂を構成する単量体としての多価アルコール成分及び多価カルボン酸成分は、上記非晶性ポリエステル重合セグメント(非晶性セグメント)として挙げたものを同様に用いることができる。
これらの中でも、特にトナーの帯電均一性を向上させると共に、熱特性を適正化しやすいという観点から、多価アルコール成分としてはビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物とプロピレンオキサイド付加物を用いることが好ましい。これらの多価アルコール成分は1種単独で用いてもよく2種以上併用してもよい。
これらの中でも、トナーの帯電均一性を向上させるという観点から、多価カルボン酸成分としてはテレフタル酸、イソフタル酸、フマル酸、ドデセニルコハク酸を用いることが好ましい。これらの多価カルボン酸は1種単独で用いてもよく2種以上併用してもよい。
非晶性ポリエステル樹脂の調製方法は特に制限されず、上記結晶性ポリエステル重合セグメント(結晶性セグメント)の項において説明した、結晶性セグメントの製造方法と同様の方法によって製造することができる。
非晶性ポリエステル樹脂は、その可塑性を制御しやすいという観点から、重量平均分子量(Mw)が、5000〜150000であると好ましく、10000〜70000であるとより好ましい。
本発明に係るトナーにおいて、トナー母体粒子が離型剤を含有するものとして構成される場合においては、離型剤はマトリクス相(非晶性ポリエステル樹脂相)及びドメイン相(結晶性樹脂相)のいずれに含有されていてもよいが、定着時の離型剤の表面染み出しの観点から特にマトリクス相(非晶性ポリエステル樹脂相)に含有されている方が好ましい。
ワックスとしては、特に低分子量ポリプロピレン、ポリエチレン、又は酸化型のポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン系ワックス、及びベヘン酸ベヘニルなどのエステル系ワックスを好適に用いることができる。
一方、離型剤として、炭素鎖の分岐が少なく、分子量分布の小さな炭化水素ワックスを用いると、本発明に係る構造体を形成しやすくなる傾向がある。この理由は定かではないが、結晶性樹脂や周囲の樹脂との親和性のバランスにより、本発明に係る離型剤と接触していない糸状結晶構造を形成したり、本発明に係る構造体を形成したりするものと推測している。
このため、糸状結晶構造、構造体、及びラメラ状結晶構造を共存させるためには、種類の異なる離型剤を2種類併用することが好ましい。例えば、炭素鎖の分岐が少なく、分子量分布の小さな炭化水素ワックスとエステル結合を一つ有するモノエステルワックス類とを組み合わせて使用することで、糸状結晶構造、構造体、及びラメラ状結晶構造を共存させやすくなる傾向が見られる。
これらのうちでも、低温定着時の離型性の観点から、融点の低いもの、具体的には、融点が40〜90℃のものを用いることが好ましい。離型剤の含有割合は、トナー母体粒子中に1〜20質量%であることが好ましく、より好ましくは5〜20質量%である。
本発明に係るトナー母体粒子は荷電制御剤を含んでもよい。荷電制御剤の例としては、例えば、サリチル酸誘導体の亜鉛やアルミニウムによる金属錯体(サリチル酸金属錯体)、カリックスアレーン化合物、有機ホウ素化合物、及び含フッ素4級アンモニウム塩化合物などを挙げることができる。
荷電制御剤の含有割合は、トナー中の結着樹脂100質量部に対して通常0.1〜10質量部の範囲内であることが好ましく、0.5〜5質量部の範囲内であることがより好ましい。
本発明に係るトナー母体粒子は、そのままトナー粒子として使用することが可能であるが、トナーとしての帯電性能や流動性、又はクリーニング性を向上させる観点から、その表面に公知の無機微粒子や有機微粒子などの粒子、滑剤等を外添剤として添加することが好ましい。
外添剤としては種々のものを組み合わせて使用してもよい。粒子としては、例えば、シリカ微粒子、アルミナ微粒子及びチタニア微粒子などの無機酸化物微粒子や、ステアリン酸アルミニウム微粒子、ステアリン酸亜鉛微粒子などの無機ステアリン酸化合物微粒子、又はチタン酸ストロンチウム微粒子、チタン酸亜鉛微粒子などの無機チタン酸化合物微粒子などが挙げられる。また、滑剤としては、ステアリン酸の亜鉛、アルミニウム、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、オレイン酸の亜鉛、マンガン、鉄、銅、マグネシウム等の塩、パルミチン酸の亜鉛、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、リノール酸の亜鉛、カルシウム等の塩、リシノール酸の亜鉛、カルシウム等の塩等の高級脂肪酸の金属塩が挙げられる。これら外添剤は、耐熱保管性及び環境安定性の観点から、シランカップリング剤やチタンカップリング剤、高級脂肪酸又はシリコーンオイルなどによって表面処理が行われたものであってもよい。
これらの外添剤の添加量は、トナー母体粒子100質量部に対して、好ましくは0.05〜5質量部の範囲内である。
本発明のトナーを製造する方法としては、例えば、粉砕法、ミニエマルション法、乳化凝集法、その他の公知の方法などを挙げることができる。しかしながら、上述したような本発明に特徴的な三つの領域(A)〜(C)が存在する、という構成を実現するための製造方法としては、トナー母体粒子の粒径や形状制御を行った後に冷却する工程を有する製造方法であることが好ましい。
急冷とは、冷却前の温度及び冷却後の目標温度にもよるが、目安としては降温速度が8℃/分以上である。この冷却工程(好ましくは急冷)を、トナー母体粒子の粒径や形状制御を行った後に行うことで、離型剤とは接触しておらず独立して存在している糸状結晶構造の結晶性樹脂、結晶性樹脂が離型剤と接触している構造体、及び離型剤とは接触しておらず独立して存在しているラメラ状結晶構造の結晶性樹脂の共存状態をより保ちやすくなる。また、乳化凝集法によれば、製造コスト及び製造安定性の観点から、トナー母体粒子の小粒径化を容易に図ることができるのでより好ましい。したがって、乳化凝集法を用いた場合、所望の粒径となるまで凝集させ、さらに樹脂粒子間の融着を行うことにより形状制御を行った後に冷却(好ましくは急冷)を行うことがより好ましい。
本発明の静電潜像現像用トナーを好適に用いることができる画像形成方法を図2に示す画像形成装置を用いて説明する。
図2に示す画像形成装置100は、画像読取部110、画像処理部30、画像形成部40、用紙搬送部50及び定着装置60を有する。
感光体ドラム413は、例えば負帯電型の有機感光体である。感光体ドラム413の表面は、光導電性を有する。感光体ドラム413は、感光体に相当する。帯電装置414は、例えばコロナ帯電器である。帯電装置414は、帯電ローラーや帯電ブラシ、帯電ブレードなどの接触帯電部材を感光体ドラム413に接触させて帯電させる接触帯電装置であってもよい。露光装置411は、例えば、光源としての半導体レーザーと、形成すべき画像に応じたレーザー光を感光体ドラム413に向けて照射する光偏向装置(ポリゴンモーター)とを含む。
スキャナー112は、コンタクトガラス上の原稿Dを光学的に走査して読み取る。原稿Dからの反射光がCCDセンサー112aにより読み取られ、入力画像データとなる。入力画像データは、画像処理部30において所定の画像処理が施され、露光装置411に送られる。
下記の結晶性ポリエステル樹脂(CPES)ユニットの原料モノマーを、窒素導入管、脱水管、撹拌装置及び熱電対を装備した四つ口フラスコに入れ、170℃に加熱し溶解させた。その後、エステル化触媒としてのTi(OBu)4(多価カルボン酸単量体全量に対し、0.003質量%)を加え、170℃を保持したまま、生成する水を留去しながら5時間反応を行った。
アジピン酸 330質量部
エチレングリコール 45質量部
1,4−ブタンジオール 135質量部
結晶性ポリエステル樹脂の原料モノマーの添加量を変更したこと以外は、上記合成例1と同様にして結晶性ポリエステル樹脂(cn−2)〜(cn−3)を得た。
・非晶性ポリエステル重合セグメント(APES)の調製
撹拌装置、窒素導入管、温度センサー及び精留塔を備えた反応容器に、下記の非晶性ポリエステル重合セグメント(APES)の原料モノマー(多価カルボン酸単量体及び多価アルコール単量体)を入れ、1時間かけて190℃まで昇温し、反応系内が均一に撹拌されていることを確認した。その後、エステル化触媒としてのTi(OBu)4(多価カルボン酸単量体全量に対し、0.003質量%)を加え、190℃を保持したまま、生成する水を留去しながら5時間反応を行った。
テレフタル酸(TPA) 3.3質量部
フマル酸(FA) 0.3質量部
トリメリット酸(TMA) 0.6質量部
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンエチレンオキサイド2モル付加物(BPA−EO) 2.1質量部
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンプロピレンオキサイド2モル付加物(BPA−PO) 6.9質量部
下記の結晶性ポリエステル樹脂(CPES)セグメントの原料モノマーを、窒素導入管、脱水管、撹拌装置及び熱電対を装備した四つ口フラスコに入れ、170℃に加熱し溶解させた。その後、エステル化触媒としてのTi(OBu)4(多価カルボン酸単量体全量に対し、0.003質量%)を加え、170℃を保持したまま、生成する水を留去しながら5時間反応を行った。
アジピン酸 330質量部
エチレングリコール 45質量部
1,4−ブタンジオール 135質量部
次いで、60分間反応を行った後、減圧下(8kPa)にて未反応のモノマーを除去した。なお、このとき除去されたモノマー量は、上記の樹脂の原料モノマー比に対してごく微量であった。
上記CPESを調製した反応容器に、エステル化触媒としてTi(OBu)4を0.8質量部と、上記手順で調製した非晶性ポリエステル樹脂とを投入し、235℃まで昇温、常圧下(101.3kPa)にて5時間、さらに減圧下(8kPa)にて1時間反応を行った。
次に200℃まで冷却したのち、減圧下(20kPa)にて1時間反応させることによりハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂(cm−1)を得た。
ハイブリッド結晶性ポリエステル中の結晶性ポリエステル重合セグメント(CPESセグメント)及び非晶性ポリエステル重合セグメント(APESセグメント)の原料モノマーの添加量を変更したこと以外は、上記合成例4と同様にしてハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂(cm−2)〜(cm−3)を得た。
撹拌装置、窒素導入管、温度センサー及び精留塔を備えた反応容器に、下記多価カルボン酸単量体及び多価アルコール成分を仕込み、1時間を要して190℃まで上げ、反応系内が均一に撹拌されていることを確認した。その後、触媒Ti(OBu)4(多価カルボン酸単量体全量に対し、0.003質量%)を投入した。
さらに、生成する水を留去しながら190℃から6時間をかけて240℃まで昇温し、240℃でさらに6時間脱水縮合反応を継続して重合を行い、非晶性ポリエステル樹脂(x1)を得た。
テレフタル酸(TPA) 30質量部
フマル酸(FA) 2.1質量部
ドデセニルコハク酸(DDSA) 9.6質量部
トリメリット酸(TMA) 5.2質量部
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンエチレンオキサイド2モル付加物(BPA−EO) 24質量部
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンプロピレンオキサイド2モル付加物(BPA−PO) 76質量部
下記成分を混合し、圧力吐出型ホモジナイザー(ゴーリン社製、ゴーリンホモジナイザ)で、内液温度120℃にて離型剤としてのパラフィンワックスを溶解した。その後、分散圧力5MPaで120分間、続いて40MPaで360分間分散処理し、冷却して、離型剤粒子分散液(W−1)を得た。この離型剤粒子分散液(W−1)中の粒子の体積平均粒径D50vは225nmであった。その後、イオン交換水を加えて固形分濃度が20.0質量%になるように調整した。
炭化水素ワックス(パラフィンワックス、n−パラフィン率90%、分子量分布26、融点:75℃):270質量部
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンRK、有効成分量:60質量%):13.5質量部(有効成分として、離型剤に対して3.0質量%)
イオン交換水:21.6質量部
離型剤の種類を変更したこと以外は、上記製造例1と同様にして離型剤粒子分散液(W−2)を得た。
エステルワックス(日油社製、商品名:ニッサンエレクトール(登録商標)WEP−3、融解温度Tw=73℃):270質量部
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンRK、有効成分量:60質量%):13.5質量部(有効成分として、離型剤に対して3.0質量%)
イオン交換水:21.6質量部
結晶性ポリエステル樹脂(cn−1)を300質量部溶融させて溶融状態のまま、乳化分散機「キャビトロンCD1010」(株式会社ユーロテック製)に対して毎分100質量部の移送速度で移送した。
また、この溶融状態の結晶性ポリエステル樹脂(cn−1)の移送と同時に、当該乳化分散機に対して、水性溶媒タンクにおいて試薬アンモニア水をイオン交換水で希釈した濃度0.37質量%の希アンモニア水を、熱交換機で100℃に加熱しながら毎分0.1リットルの移送速度で移送した。
そして、この乳化分散機を、回転子の回転速度60Hz、圧力5kg/cm2の条件で運転することにより、結晶性樹脂粒子分散液(CA−1)を調製した。なお、希アンモニア水は中和度が45%になるように添加した。結晶性樹脂粒子分散液(CA−1)中の結晶性樹脂粒子の分散径は、体積基準のメジアン径で210nmであった。
結晶性樹脂の種類及び中和度を表3のように変更したこと以外は、前記結晶性樹脂粒子分散液(CA−1)の調製と同様にして、結晶性樹脂粒子分散液(CA−2)〜(CA−5)、及び(CB−1)〜(CB−5)を調製した。
なお、中和度は、中和に用いたアンモニアの量を、中和に用いるKOH量に換算した上で、下記式(1)で算出される値を中和度(単位:%)とした。
式(1):中和度(%)=[(中和に用いるKOH量[g])/(結晶性樹脂(結晶性ポリエステル)の末端を100%中和できるKOH量[g])]×100
具体的には以下の手順で行った。先ず、50mLのメスシリンダーに測定用樹脂微粒子を数滴滴下し、純水を25mL加え、超音波洗浄機「US−1(as one社製)」を用いて3分間分散させ測定用試料を調製した。次いで、測定用試料3mLを「マイクロトラックUPA−150」のセル内に投入し、Sample Loadingの値が0.1〜100の範囲にあることを確認した。そして、下記測定条件にて測定した。
Transparency(透明度):Yes
Refractive Index(屈折率):1.59
Particle Density(粒子比重):1.05g/cm3
Spherical Particles(球形粒子):Yes
(溶媒条件)
Refractive Index(屈折率):1.33
Viscosity(粘度):Hight(temp)0.797×10−3Pa・s/Low(temp)1.002×10−3Pa・s
樹脂微粒子の体積基準の粒度分布における変動係数は、以下の式より算出される。
変動係数(CV値)(%)=(S2/Dn)×100
(式中、S2は体積基準の粒度分布における標準偏差を示し、Dnは体積基準における平均径MVを示す。)
コンデンサー、温度計、水滴下装置、アンカー翼を備えたジャケット付き3リットル反応槽(東京理化器械株式会社製:BJ−30N)を水循環式恒温槽にて40℃に維持しながら、該反応槽に酢酸エチル160質量部とイソプロピルアルコール100質量部との混合溶剤を投入し、これに上記合成例7で得られた非晶性ポリエステル樹脂(x1)を300質量部投入して、スリーワンモーターを用い150rpmで撹拌を施し、溶解させて油相を得た。この撹拌されている油相に10質量%アンモニア水溶液を、滴下時間5分間で14質量部滴下し、10分間混合した後、更にイオン交換水900質量部を毎分7質量部の速度で滴下して転相させて、乳化液を得た。
ナスフラスコを回転させながら、60℃の湯バスで加温し、突沸に注意しつつ7kPaまで減圧し溶剤を除去した。
得られた非晶性ポリエステル樹脂微粒子の水系分散液(PA−1)について、非晶性ポリエステル樹脂微粒子の体積基準のメジアン径が220nm、ガラス転移温度(Tg)が55℃、重量平均分子量(Mw)が32000であった。
ドデシル硫酸ナトリウム90質量部をイオン交換水1600質量部に添加した。この溶液を撹拌しながら、銅フタロシアニン(C.I.Pigment Blue 15:3)420質量部を徐々に添加し、次いで、撹拌装置「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて分散処理することにより、着色剤粒子の水系分散液(Cy1)を調製した。
得られた着色剤粒子の水系分散液(Cy1)について、着色剤粒子の体積基準のメジアン径は110nmであった。
(凝集・融着工程)
撹拌装置、冷却管、及び温度センサーを備えた5リットルのステンレス製反応器に、「結晶性樹脂粒子分散液(CA−2)」を6.0質量部(固形分換算)、「結晶性樹脂粒子分散液(CB−1)」を6.0質量部(固形分換算)、「非晶性ポリエステル樹脂微粒子の水系分散液(PA−1)」を76.0質量部(固形分換算)、「離型剤粒子分散液W−1」6.0質量部(固形分換算)、「離型剤粒子分散液W−2」6.0質量部(固形分換算)、及び「着色剤粒子分散液」を5質量部(固形分換算)投入し、さらにイオン交換水380質量部を投入して、20℃にて撹拌しながら5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを10に調整した。
内温を80℃まで昇温させ、マルチサイザー3(ベックマン・コールター株式会社製、アパチャー径;50μm)を用いて粒径を測定し、体積基準のメジアン径で6.0μmに到達した時点で、塩化ナトリウム160質量部をイオン交換水640質量部に溶解させた塩化ナトリウム水溶液を加えた。さらに、加熱撹拌を続けてフロー式粒子像測定装置「FPIA−2100」(シスメックス株式会社製)を用い、平均円形度が0.960になった時点で15℃/分の冷却速度で内温を50℃まで冷却し、その後8℃/分の冷却速度で25℃まで冷却し、「トナー母体粒子1」の分散液を得た。
凝集・融着工程にて生成したトナー母体粒子1の分散液を、バスケット型遠心分離機を用いて、固液分離し、トナー母体粒子のウェットケーキを形成した。このウェットケーキを、上記バスケット型遠心分離機で濾液の電気伝導度が5μS/cmになるまで35℃のイオン交換水で洗浄し、その後「フラッシュジェットドライヤー(株式会社セイシン企業製)」に移し、水分量が0.5質量%となるまで乾燥して「トナー母体粒子1」を作製した。
上記の「トナー母体粒子1」100質量部に対して、疎水性シリカ(数平均一次粒径=12nm)1質量部及び疎水性チタニア(数平均一次粒径=20nm)0.3質量部を添加し、ヘンシェルミキサーにより混合して、トナー1を作製した。
添加する結晶性樹脂分散液及び非晶性ポリエステル樹脂分散液の種類及び添加量を下記表4のように変更したこと以外は、上記トナー1の作製と同様にしてトナー2〜20を作製した。なお、トナー18は、樹脂成分として、ノンハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂を含有しないトナーである。トナー20は、樹脂成分として、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂を含有しないトナーである。
トナー1〜20は、粒径が5.8〜6.5μmの範囲にあり、平均円形度が0.958〜0.965の範囲にあった。
フェライトコア100質量部とシクロヘキシルメタクリレート/メチルメタクリレート(共重合比5/5)の共重合体樹脂粒子5質量部とを、撹拌羽根付き高速混合機に投入し、120℃で30分間撹拌混合して機械的衝撃力の作用でフェライトコアの表面に樹脂コート層を形成し、体積基準メジアン径40μmのキャリアを得た。
キャリアの体積基準メジアン径は、湿式分散機を備えたレーザー回折式粒度分布測定装置「へロス(HELOS)」(シンパティック社製)により測定した。上記キャリアにトナー1〜20をそれぞれトナー濃度が7質量%になるように添加し、ミクロ型V型混合機(筒井理化学器械株式会社)に投入し、回転速度45rpmで30分間混合し、現像剤1〜20を作製した。
≪トナー母体粒子断面の観察方法≫
<観察条件>
装置:電子顕微鏡「JSM−7401F」(日本電子(株)製)
試料:四酸化ルテニウム(RuO4)によって染色したトナー粒子の切片(切片の厚さ:60〜100nm)
加速電圧:30kV
倍率:10000倍
観察条件:透過電子検出器、明視野像
トナー1〜2mgを10mLサンプル瓶に広げるように入れ、下記に示すように四酸化ルテニウム(RuO4)蒸気染色条件下で処理後、光硬化性樹脂「D−800」(日本電子社製)中に分散させ、光硬化させてブロックを形成した。次いで、ダイヤモンド歯を備えたミクロトームを用いて、上記のブロックから厚さ60〜100nmの超薄片状のサンプルを切り出した。
その後、切り出したサンプルを再び下記処理条件にて処理し、染色した。
四酸化ルテニウム処理は真空電子染色装置VSC1R1(フィルジェン(株)製)を用いて行う。装置手順に従い、染色装置本体に四酸化ルテニウムが入った昇華室を設置し、トナー又は超薄切片を染色チャンバー内に導入後、四酸化ルテニウムによる染色条件として、室温(24〜25℃)、濃度3(300Pa)、時間10分の条件下で処理を行う。
染色後、24時間以内に電子顕微鏡「JSM−7401F」(日本電子(株)製)にて観察した。
トナー母体粒子の断面における構造体の大きさ(ドメイン径)は、水平方向フェレ径(FERE H)として算出した。
具体的には、上記と同様にして作製したトナー母体粒子の断面を、透過型電子顕微鏡JEM−2000FX(日本電子株式会社製)により、加速電圧80kVにて50000倍で撮影し、写真画像をスキャナーにより取り込み、画像処理解析装置LUZEX AP(株式会社ニレコ製)を用いて、構造体の水平方向フェレ径(FERE H)を測定した。
上述した構造体、糸状結晶構造、ラメラ状結晶構造及び離型剤の大きさの測定方法と同様の方法により測定した。トナー母体粒子の断面積に対する構造体の断面積比率A、トナー母体粒子の断面積に対する糸状結晶構造の断面積比率B、トナー母体粒子の断面積に対するラメラ状結晶構造の断面積比率C、及びトナー母体粒子の断面積に対する構造体を形成していない離型剤の断面積比率Dを、画像処理解析装置 LUZEX AP(株式会社ニレコ製)の「面積AREA」を用いて測定した。なお、面積は外側の輪郭で囲まれた領域を測定した。この断面積比率についても、トナー母体粒子100個のうち、構造体と糸状結晶構造とラメラ状結晶構造が共に観察されたものについての算術平均値として算出した。
画像評価は、市販のカラー複合機「bizhub PRESS(登録商標)C6000(コニカミノルタ株式会社製)」において、定着温度、トナー付着量及びシステム速度を自由に設定できるように改造した改造機Aを作製した。この改造機Aの現像装置に、上記で作製したトナー1〜20と現像剤とを順次装填して評価を行った。
評価は、常温常湿(温度20℃、湿度50%RH)の環境下において、トナー付着量8g/m2のベタ画像を定着させる定着実験を、定着下ローラーの温度は定着上ベルトよりも20℃低く設定し、定着上ベルトの温度を110℃から5℃刻みで増加させるように変更しながら20℃まで繰り返し行った。
この実験を、定着速度を300mm/secで実施した。A4サイズのNPI上質127.9g/m2(日本製紙株式会社製)を用いて、下記のようにして定着温度の評価を2回行い、その平均値を表5に示した。
上記の方法で画像を形成した際に、アンダーオフセットが発生しない定着上ベルトの定着下限温度を評価し、低温定着性の指標とした。この定着下限温度が低ければ低い程、定着性が優れており、140℃未満を合格とした。
各環境下にて連続印字したときの画像光沢度変動幅を評価した。低温低湿(温度20℃、湿度10%RH)の環境下において、トナー付着量8g/m2のベタ画像を連続印字する実験を行った。A4サイズのNPI上質127.9g/m2(日本製紙株式会社製)を5000枚コピーし、1枚目と5000枚目を測定した。光沢度測定はBYKガートナー社製マイクローグロス(75°)を用い、感光体の軸方向に3点測定して平均して各画像の光沢度を算出した。具体的には、1枚目と5000枚目の最大値と最小値の差を算出し、10%以下を合格とした。
画像光沢度変動の終了後、マシンの扉を開けて定着器周辺を確認し、離型剤の付着の有無を目視でランク付けした。低温低湿(温度20℃、湿度10%RH)の環境下の平均を算出した。ランク2以上を合格とした。
ランク1:付着有り、使用不可
ランク2:ごく僅かに付着有り、何とか使用できるレベル
ランク3:付着無し、使用可能
2 離型剤
3 領域(A)
4 領域(B)
5 領域(C)
6 非晶性ポリエステル樹脂
100 画像形成装置
30 画像処理部
40 画像形成部
60 定着装置
411 露光装置
412 現像装置
413 感光体ドラム
414 帯電装置
D 原稿
S 用紙
Claims (14)
- 非晶性ポリエステル樹脂及び結晶性樹脂を含む結着樹脂と、離型剤と、を少なくとも含有するトナー母体粒子を含む静電潜像現像用トナーであって、
前記非晶性ポリエステル樹脂が、結着樹脂の主成分であり、
前記トナー母体粒子が、前記結晶性樹脂と前記離型剤とが接触している構造体を含有している領域(A)と、前記離型剤とは接触せずに独立して存在する糸状結晶構造を形成する結晶性樹脂を含有している領域(B)と、前記離型剤と接触せずに独立して存在するラメラ状結晶構造を形成する結晶性樹脂を含有している領域(C)と、を少なくとも有することを特徴とする静電潜像現像用トナー。 - 前記結晶性樹脂として、結晶性ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする請求項1に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記領域(B)の平均長径が、200〜2000nmの範囲内であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記領域(A)の平均ドメイン径が、200〜2500nmの範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記領域(C)の平均ドメイン径が、100〜2000nmの範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記結晶性樹脂が、結晶性ポリエステル重合セグメントと非晶性ポリエステル重合セグメントとが少なくとも化学的に結合した、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記結晶性樹脂を含有する領域(A+B+C)と、前記結晶性樹脂と接触せずに独立して存在する離型剤を含有する領域(D)の合計のうち、前記領域(A)の前記トナー母体粒子の断面積における割合(A/(A+B+C+D))が、0.35〜0.90の範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記結晶性樹脂が、結晶性ポリエステル重合セグメントと非晶性ポリエステル重合セグメントとが少なくとも化学的に結合した、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂と、ノンハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記離型剤が、エステルワックスを含有することを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記離型剤が、パラフィンワックスを含有することを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれか一項に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記トナー母体粒子が、20〜2000質量ppmの範囲内の金属濃度で金属元素を含有することを特徴とする請求項1から請求項10までのいずれか一項に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記金属濃度は、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)及び鉄(Fe)から選ばれる少なくとも1種の金属元素に由来する金属の濃度であることを特徴とする請求項11に記載の静電潜像現像用トナー。
- 請求項1から請求項12までのいずれか一項に記載の静電潜像現像用トナーを用いて、静電潜像画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
- 定着工程における定着面に接する部材が、複数の層構成からなり、
前記複数の層のうちの弾性層の厚さが、50〜300μmの範囲内であることを特徴とする請求項13に記載の画像形成方法。
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