JP2017171885A - 高屈折率樹脂及び成形体 - Google Patents
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Abstract
Description
(式(1)及び(2)で表される構成単位)
本発明では、ジカルボン酸成分(A)由来の必須構成単位として、前記式(1)で表される構成単位及び/又は前記式(2)で表される構成単位を含む。本発明では、ジカルボン酸成分として、このような特定のナフタレン骨格を有する構成単位を含むため、ナフタレン環に由来する複屈折の発現が抑えられ、低複屈折を実現できる。
ジカルボン酸成分(A)由来の単位は、前記式(1)で表される構成単位及び/又は前記式(2)で表される構成単位に加えて、さらに前記式(4)で表される構成単位及び/又は前記式(5)で表される構成単位をさらに含んでいてもよい。ジカルボン酸成分(A)由来の単位は、両単位を組み合わせることにより、複屈折をさらに低減できるとともに、成形性も向上できる。
ジカルボン酸成分(A)由来の単位は、さらに他のジカルボン酸由来の構成単位を含んでいてもよい。他のジカルボン酸には、芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸成分などが含まれる。
(式(3)で表される構成単位)
本発明では、ジオール成分(B)由来の必須構成単位として、前記式(3)で表される構成単位を含む。本発明では、ジオール成分として、このような9,9−ビスアリールフルオレン骨格を有する構成単位を含むため、高屈折率であっても、複屈折を抑制できる。
ジオール成分(B)由来の単位は、前記式(3)で表される構成単位に加えて、前記式(6)で表される構成単位をさらに含んでいてもよい。ジオール成分由来の単位(B)として、前記式(6)で表される構成単位を含むことにより、重合反応性(ポリエステル樹脂の分子量)やポリエステル樹脂の成形性などを向上できる。
ジオール成分(B)由来の単位は、さらに他のジオール由来の構成単位を含んでいてもよい。他のジオールには、ポリアルカンジオール、脂環族ジオール、芳香族ジオールなどが含まれる。
本発明のポリエステル樹脂は、前記ジカルボン酸成分(A)と前記ジオール酸成分(B)とを重合成分とする樹脂であり、種々の特性(例えば、光学的特性、機械的特性、熱的特性など、特に光学的特性、機械的特性)において優れている。例えば、本発明のポリエステル樹脂は、特定のジカルボン酸成分(由来の骨格)と特定のジオール成分(由来の骨格)とを組み合わせて有し、高屈折率と低複屈折とを両立している。
本発明のポリエステル樹脂は、前記ジカルボン酸成分(A)と前記ジオール成分(B)とを反応(重合又は縮合)させることにより製造できる。重合方法(製造方法)としては、慣用の方法、溶融重合法(ジカルボン酸成分とジオール成分とを溶融混合下で重合させる方法)、溶液重合法、界面重合法などが例示できる。好ましい方法は、溶融重合法である。
本発明の成形体は、前記ポリエステルを含み、優れた光学的特性(高屈折率、低複屈折など)、機械的特性、高耐熱性を有しているため、光学フィルム、光学レンズ、光学シートなどの光学用部材として利用できる。形体の形状は、特に限定されず、例えば、二次元的構造(例えば、フィルム状、シート状、板状など)、三次元的構造(例えば、管状、棒状、チューブ状、中空状など)などが挙げられる。
試料を、内部標準物質としてテトラメチルシランを含む重クロロホルムに溶解し、核磁気共鳴装置(BRUKER社製「AVANCE III HD」)を用いて、1H−NMRのスペクトルを測定した。そのスペクトルについて、重合に用いた各々のモノマーに由来するピークの積分値を求め、ポリマー中に導入された各モノマー成分(構成単位)の割合を算出した。
試料をクロロホルムに溶解し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(東ソー(株)製「HLC−8320GPC)を用いて、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)を求めた。
示差走査熱量計(エスアイアイナノテクノロジー(株)製「EXSTAR6000 DSC6220 ASD−2」)を用いて、窒素雰囲気下、10℃/分の昇温速度で測定した。
試料を200〜240℃で熱プレスすることによって、厚みが200〜300μmのフィルムを成形した。このフィルムを縦20〜30mm×横10mmの短冊状に切り出し、試験片を得た。得られた試験体について、多波長アッベ屈折計((株)アタゴ製「DR−M4(循環式恒温水槽60−C3)」)を用いて、測定温度20℃で、接触液にジヨードメタンを使用して、589nm(D線)の屈折率nDを測定した。
多波長アッベ屈折計((株)アタゴ製「DR−M4(循環式恒温水槽60−C3)」)を用いて、測定温度20℃で、接触液にジヨードメタンを使用して、測定波長486nm(F線)、589nm(D線)、656nm(C線)の屈折率nF、nD、nCを其々、測定し、以下の式によって算出した。
<測定条件A>
試料を200〜240℃で熱プレスすることによって、厚みが200〜600μmのフィルムを成形した。このフィルムを縦10mm×横50mmの短冊状に切り出し、Tg+30℃の温度条件下、25mm/分で延伸倍率が1.7倍となるように一軸延伸して試験片を得た。延伸した試験片を、位相差フィルム・光学材料検査装置(大塚電子(株)製「RETS−100」)を用いて、測定温度20℃、測定波長600nmの条件下、平行ニコル回転法にてリタデーションを測定し、その値を測定部位の厚みで除することで算出した。
試料を200〜240℃で熱プレスすることによって、厚みが200〜600μmのフィルムを成形した。このフィルムを10mm×50mmの短冊状に切り出し、Tg+10℃の温度条件下、25mm/分で延伸倍率が3倍となるように一軸延伸して試験片を得た。延伸した試験片を、位相差フィルム・光学材料検査装置(RETS−100)を用いて、測定温度20℃、測定波長600nmの条件下、平行ニコル回転法にてリタデーションを測定し、その値を測定部位の厚みで除することで算出した。
反応器に、ジカルボン酸成分として、2,2’−ビス(エトキシカルボニルメトキシ)−1,1’−ビナフチル(以下「BNAC−E」と称する)(91.69g(0.20mol))、ジオール成分として、エチレングリコール(以下、EG)(37.28g(0.60mol))、エステル交換反応、及び重縮合反応の触媒として、チタニウムテトラブトキシド(13.6mg(40μmol))、熱安定剤として、リン酸ジブチル(42.0mg(200μmol))を仕込み、240℃まで徐々に加熱、撹拌し、エステル交換反応を行った。エステル交換反応により生成するアルコール成分を除去した後、徐々に270℃、300Paまで昇温しつつ減圧し、エチレングリコールを除去しながら、所定の撹拌トルクに達するまで重縮合反応を行った。反応終了後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂を得た。しかし、このポリエステル樹脂は脆く、赤黒く着色したものであったため、フィルム化は難しく、アッベ数、複屈折の測定は困難であった。
特開2001−72872号公報の実施例1と同様にして、溶融重合を行った。即ち、反応器に、ジカルボン酸成分として、BNAC−E(55.04g(0.12mol))、ジオール成分として、2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフチル(以下、BINOL−EOと称する)(26.97g(0.072mol))、EG(17.88g(0.288mol))、エステル交換反応の触媒として、酢酸カルシウム一水和物(33.8mg(192μmol))を仕込み、240℃まで徐々に加熱、撹拌し、エステル交換反応を行った。エステル交換反応により生成するアルコール成分を除去した後、熱安定剤として、リン酸トリメチル(44.1mg(210μmol))、重縮合反応の触媒として酸化ゲルマニウム(15.0mg(144μmol))を加え、徐々に285℃、200Paまで昇温しつつ減圧し、エチレングリコールを除去しながら、重縮合反応を行った。反応終了後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂を得た。しかし、このポリエステル樹脂は脆く、赤黒く着色したものであったため、フィルム化は難しく、アッベ数、複屈折の測定は困難であった。
反応器に、ジカルボン酸成分として、BNAC−E(68.75g(0.15mol))、ジオール成分として、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−フェニルフェニル]フルオレン(以下「BOPPEF」と称する)(35.44g(0.06mol))、EG(24.25g(0.39mol))、エステル交換反応の触媒として、酢酸マンガン・四水和物(24.5mg(100μmol))を仕込み、240℃まで徐々に加熱、撹拌し、エステル交換反応を行った。エステル交換反応により生成するアルコール成分を除去した後、熱安定剤として、リン酸トリメチル(31.5mg(150μmol))、重縮合反応の触媒として、酸化ゲルマニウム(41.8mg(400μmol))を加え、徐々に280℃、200Paまで昇温しつつ減圧し、エチレングリコールを除去しながら、所定の撹拌トルクに達するまで重縮合反応を行った。反応終了後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂を得た。
反応器に、ジカルボン酸成分として、BNAC−E(45.86g(0.10mol))、ジオール成分として、BOPPEF(47.28g(0.08mol))、EG(11.17g(0.12mol))、エステル交換反応、及び重縮合反応の触媒として、チタニウムテトラブトキシド(4.3mg(12.5μmol))、熱安定剤として、リン酸ジブチル(31.5mg(150μmol))を仕込み、230℃まで徐々に加熱、撹拌し、エステル交換反応を行った。エステル交換反応により生成するアルコール成分を除去した後、徐々に255℃、200Paまで昇温しつつ減圧し、エチレングリコールを除去しながら、所定の撹拌トルクに達するまで重縮合反応を行った。反応終了後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂を得た。
反応器に、ジカルボン酸成分として、BNAC−E(55.04g(0.12mol))、ジオール成分として、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン(以下「BPEF」と称する)(26.29g(0.06mol))、BOPPEF(28.36g(0.048mol))、EG(11.95g(0.192mol))、エステル交換反応の触媒として、酢酸マンガン・四水和物(19.6mg(80μmol))を仕込み、240℃まで徐々に加熱、撹拌し、エステル交換反応を行った。エステル交換反応により生成するアルコール成分を除去した後、熱安定剤として、リン酸トリメチル(25.2mg(120μmol))、重縮合反応の触媒として、酸化ゲルマニウム(33.5mg(320μmol))を加え、徐々に275℃、300Paまで昇温しつつ減圧し、エチレングリコールを除去しながら、所定の撹拌トルクに達するまで重縮合反応を行った。反応終了後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂を得た。なお、ポリマー組成は、1H−NMRのスペクトルのピークの重複により算出できなかった。また、得られたポリエステル樹脂は脆く、複屈折の測定に用いるサイズのフィルムを作製するのが困難であった。
反応器に、ジカルボン酸成分として、BNAC−E(45.88g(0.10mol))、ジオール成分として、9,9−ビス[6−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−ナフチル]フルオレン(以下「BNEF」と称する)(40.4g(0.075mol))、EG(13.92g(0.225mol))、エステル交換反応、及び、重縮合反応の触媒として、チタニウムテトラブトキシド(8.5mg(25μmol))、熱安定剤として、リン酸ジブチル(31.5mg(150μmol))を仕込み、240℃まで徐々に加熱、撹拌し、エステル交換反応を行った。エステル交換反応により生成するアルコール成分を除去した後、徐々に275℃、200Paまで昇温しつつ減圧し、エチレングリコールを除去しながら、所定の撹拌トルクに達するまで重縮合反応を行った。反応終了後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂を得た。
反応器に、ジカルボン酸成分として、BNAC−E(27.51g(0.06mol))、9,9−ビス(2−メトキシカルボニルエチル)フルオレン(以下「FDP−m」と称する)(20.29g(0.06mol))、ジオール成分として、BNEF(58.18g(0.108mol))、EG(15.62g(0.252mol))、エステル交換反応、及び、重縮合反応の触媒として、チタニウムテトラブトキシド(3.4mg(10μmol))、熱安定剤として、リン酸ジブチル(35.7mg(170μmol))を仕込み、240℃まで徐々に加熱、撹拌し、エステル交換反応を行った。エステル交換反応により生成するアルコール成分を除去した後、徐々に280℃、200Paまで昇温しつつ減圧し、エチレングリコールを除去しながら、所定の撹拌トルクに達するまで重縮合反応を行った。反応終了後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂を得た。
反応器に、ジカルボン酸成分として、BNAC−E(48.15g(0.105mol))、FDP−m(11.85g(0.035mol))、ジオール成分として、BNEF(56.54g(0.105mol))、EG(19.64g(0.317mol))、エステル交換反応、及び、重縮合反応の触媒として、チタニウムテトラブトキシド(4.1mg(12μmol))、熱安定剤として、リン酸ジブチル(37.8mg(180μmol))を仕込み、240℃まで徐々に加熱、撹拌し、エステル交換反応を行った。エステル交換反応により生成するアルコール成分を除去した後、徐々に275℃、200Paまで昇温しつつ減圧し、エチレングリコールを除去しながら、所定の撹拌トルクに達するまで重縮合反応を行った。反応終了後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂を得た。
BNAC−Eを0.070mol、FDP−mを0.070molに変更した以外は実施例6と同様の方法でポリエステル樹脂を得た。
BNAC−Eを0.035mol、FDP−mを0.105mol、BNEFを0.119molとEGを0.300molに変更した以外は実施例6と同様にしてポリエステル樹脂を得た。
反応器に、ジカルボン酸成分として、BNAC−E(27.50g(0.06mol))、FDP−m(20.31g(0.06mol))、ジオール成分として、BNEF(38.79g(0.072mol))、EG(17.92g(0.289mol))、エステル交換反応の触媒として、酢酸マンガン・四水和物(22.1mg(90μmol))を仕込み、240℃まで徐々に加熱、撹拌し、エステル交換反応を行った。エステル交換反応により生成するアルコール成分を除去した後、熱安定剤として、リン酸トリメチル(47.3mg(225μmol))、重縮合反応の触媒として、酸化ゲルマニウム(37.7mg(360μmol))を加え、徐々に280℃、200Paまで昇温しつつ減圧し、エチレングリコールを除去しながら、所定の撹拌トルクに達するまで重縮合反応を行った。反応終了後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂を得た。
反応器に、ジカルボン酸成分として、2,3−ナフタレンジカルボン酸ジメチル(以下「2,3−DMN」と称する)(24.43g(0.10mol))、ジオール成分として、BNEF(21.56g(0.04mol))、EG(16.15g(0.26mol))、エステル交換反応、及び、重縮合反応の触媒として、チタニウムテトラブトキシド(6.8mg(20μmol))を仕込み、245℃まで徐々に加熱、撹拌し、エステル交換反応を行った。エステル交換反応により生成するアルコール成分を除去した後、徐々に280℃、200Paまで昇温しつつ減圧し、エチレングリコールを除去しながら、所定の撹拌トルクに達するまで重縮合反応を行った。反応終了後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂を得た。
反応器に、ジカルボン酸成分として、2,3−DMN(24.44g(0.10mol))、ジオール成分として、BNEF(40.42g(0.075mol))、EG(13.99g(0.225mol))、エステル交換反応、及び、重縮合反応の触媒として、チタニウムテトラブトキシド(6.8mg(20μmol))を仕込み、240℃まで徐々に加熱、撹拌し、エステル交換反応を行った。エステル交換反応により生成するアルコール成分を除去した後、徐々に310℃、200Paまで昇温しつつ減圧し、エチレングリコールを除去しながら、所定の撹拌トルクに達するまで重縮合反応を行った。反応終了後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂を得た。
反応器に、ジカルボン酸成分として、2,3−DMN(17.11g(0.070mol))、FDP−m(23.69g(0.070mol))、ジオール成分として、BNEF(56.57g(0.105mol))、EG(19.58g(0.315mol))、エステル交換反応、及び、重縮合反応の触媒として、チタニウムテトラブトキシド(10.2mg(30μmol))を仕込み、240℃まで徐々に加熱、撹拌し、エステル交換反応を行った。エステル交換反応により生成するアルコール成分を除去した後、徐々に295℃、200Paまで昇温しつつ減圧し、エチレングリコールを除去しながら、所定の撹拌トルクに達するまで重縮合反応を行った。反応終了後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂を得た。
反応器に、ジカルボン酸成分として、2,3−DMN(9.76g(0.040mol))、FDP−m(20.32g(0.060mol))、ジオール成分として、BNEF(40.42g(0.075mol))、EG(13.95g(0.225mol))、エステル交換反応、及び、重縮合反応の触媒として、チタニウムテトラブトキシド(6.1mg(18μmol))を仕込み、240℃まで徐々に加熱、撹拌し、エステル交換反応を行った。エステル交換反応により生成するアルコール成分を除去した後、徐々に285℃、200Paまで昇温しつつ減圧し、エチレングリコールを除去しながら、所定の撹拌トルクに達するまで重縮合反応を行った。反応終了後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂を得た。
反応器に、ジカルボン酸成分として、2,3−DMN(21.99g(0.090mol))、ジオール成分として、BOPPEF(21.26g(0.036mol))、EG(14.55g(0.234mol))、エステル交換反応、及び、重縮合反応の触媒として、チタニウムテトラブトキシド(15.3mg(45μmol))を仕込み、240℃まで徐々に加熱、撹拌し、エステル交換反応を行った。エステル交換反応により生成するアルコール成分を除去した後、徐々に290℃、200Paまで昇温しつつ減圧し、エチレングリコールを除去しながら、所定の撹拌トルクに達するまで重縮合反応を行った。反応終了後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂を得た。
反応器に、ジカルボン酸成分として、2,3−DMN(24.44g(0.100mol))、ジオール成分として、BPEF(30.69g(0.070mol))、EG(14.30g(0.230mol))、エステル交換反応、及び、重縮合反応の触媒として、チタニウムテトラブトキシド(17.0mg(50μmol))を仕込み、240℃まで徐々に加熱、撹拌し、エステル交換反応を行った。エステル交換反応により生成するアルコール成分を除去した後、徐々に295℃、200Paまで昇温しつつ減圧し、エチレングリコールを除去しながら、所定の撹拌トルクに達するまで重縮合反応を行った。反応終了後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂を得た。
反応器に、ジカルボン酸成分として、ビス[2−(メトキシカルボニルメトキシ)−1−ナフチル]メタン(以下「MBNAC−M」と称する)(3.56g(0.008mol))、ジオール成分として、BNEF(3.23g(0.006mol))、EG(1.62g(0.026mol))、エステル交換反応、及び、重縮合反応の触媒として、チタニウムテトラブトキシド(0.7mg(2μmol))を仕込み、240℃まで徐々に加熱、撹拌し、エステル交換反応を行った。エステル交換反応により生成するアルコール成分を除去した後、徐々に275℃、200Paまで昇温しつつ減圧し、エチレングリコールを除去しながら、所定の撹拌トルクに達するまで重縮合反応を行った。反応終了後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂を得た。また、得られたポリエステル樹脂は脆く、複屈折の測定に用いるサイズのフィルムを作製するのが困難であった。
反応器に、ジカルボン酸成分として、MBNAC−M(26.67g(0.06mol))、FDP−m(20.32g(0.06mol))、ジオール成分として、BNEF(54.95g(0.102mol))、EG(16.05g(0.258mol))、エステル交換反応、及び、重縮合反応の触媒として、チタニウムテトラブトキシド(3.4mg(10μmol))、熱安定剤として、リン酸ジブチル(31.5mg(150μmol))を仕込み、240℃まで徐々に加熱、撹拌し、エステル交換反応を行った。エステル交換反応により生成するアルコール成分を除去した後、徐々に270℃、200Paまで昇温しつつ減圧し、エチレングリコールを除去しながら、所定の撹拌トルクに達するまで重縮合反応を行った。反応終了後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂を得た。
反応器に、ジエステル成分として、イソフタル酸ジメチル(DMI)(38.8g(0.20mol))、ジオール成分として、BNEF(86.2g(0.16mol))、EG(27.2g(0.44mol))、エステル交換反応の触媒として、酢酸カルシウム一水和物(28.2mg(160μmol))、酢酸マンガン四水和物(9.8mg(40μmol))を仕込み、240℃まで徐々に加熱、撹拌し、エステル交換反応を行った。エステル交換反応により生成するアルコール成分を除去した後、熱安定剤として、リン酸トリメチル(39.2mg(280μmol))、重縮合反応の触媒として、酸化ゲルマニウム(41.8mg(400μmol))を加え、徐々に298℃、200Paまで昇温しつつ減圧し、エチレングリコールを除去しながら、所定の撹拌トルクに達するまで重縮合反応を行った。反応終了後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂を得た。
Claims (12)
- 式(1)又は(1a)において、A1が直接結合又はメチレン基であり、L1がメチレン基であり、hが1であり、nが0である請求項1又は2記載のポリエステル樹脂。
- 式(2)又は(2a)において、L2がメチレン基であり、jが0である請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステル樹脂。
- 式(3)において、Zがナフタレン環である請求項1〜4のいずれかに記載のポリエステル樹脂。
- 式(1)で表される構成単位及び/又は式(2)で表される構成単位と、式(4)で表される構成単位及び/又は式(5)で表される構成単位とのモル比が、前者/後者=100/0〜10/90である請求項1〜6のいずれかに記載のポリエステル樹脂。
- 20℃、波長589nmでの屈折率が1.665〜1.700であり、20℃でのアッベ数が15〜25であり、ガラス転移点よりも10℃高い温度で3倍に延伸したフィルムにおける20℃、波長600nmでの複屈折の絶対値が0.01×10−4〜75×10−4である請求項1〜8のいずれかに記載のポリエステル樹脂。
- 請求項1〜9のいずれかに記載のポリエステル樹脂を含む成形体。
- 光学用部材である請求項10記載の成形体。
- 光学フィルム、光学シート又は光学レンズである請求項10又は11記載の成形体。
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