JP5914261B2 - フルオレン骨格を有するポリエステル樹脂 - Google Patents
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Description
ジカルボン酸成分が、テレフタル酸成分、イソフタル酸成分およびナフタレンジカルボン酸成分から選択された少なくとも1種の非フルオレン系芳香族ジカルボン酸成分を含み、
フルオレン骨格を有するジカルボン酸成分と非フルオレン系芳香族ジカルボン酸成分との割合が、前者/後者(モル比)=20/80〜80/20であり、
フルオレン類(A1)が、9,9−ビス(ヒドロキシアルコキシフェニル)フルオレン類を含み、
フルオレン類(A2)が、9,9−ビス(アリール−ヒドロキシアルコキシフェニル)フルオレン類を含み、
フルオレン類(A1)とフルオレン類(A2)との割合が、前者/後者(モル比)=20/80〜80/20であり、
ジオール成分が、さらに、C2−6アルカンジオール成分で構成された脂肪族ジオール成分を含み、フルオレン類(A1)およびフルオレン類(A2)の総量と、脂肪族ジオール成分との割合が、前者/後者(モル比)=70/30〜95/5であるポリエステル樹脂。
本発明のポリエステル樹脂は、特定のジカルボン酸成分と特定のジオール成分とを重合成分とするポリエステル樹脂である。
ジカルボン酸成分は、フルオレン骨格を有するジカルボン酸成分を少なくとも含む。本発明では、後述するように、このようなフルオレン骨格を有するジカルボン酸成分と、特定の2種のフルオレン骨格を有するジオールとを組み合わせることで、高耐熱性、高屈折率、低複屈折などをバランス良く有するポリエステル樹脂を容易に得ることができる。
フルオレン骨格を有するジカルボン酸成分としては、フルオレン骨格を有するジカルボン酸およびそのエステル形成性誘導体が含まれる。なお、エステル形成性誘導体としては、例えば、エステル{例えば、アルキルエステル[例えば、メチルエステル、エチルエステルなどの低級アルキルエステル(例えば、C1−4アルキルエステル、特にC1−2アルキルエステル]など}、酸ハライド(酸クロライドなど)、酸無水物などが挙げられる。エステル形成性誘導体は、モノエステル(ハーフエステル)又はジエステルであってもよい。フルオレン骨格を有するジカルボン酸成分は、ポリエステル樹脂の製造方法に応じて選択できるが、溶融重合法では、フルオレン骨格を有するジカルボン酸、フルオレン骨格を有するジカルボン酸エステルなどを使用する場合が多い(以下、同じ)。
上記式(1)において、基Xで表される二価の炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基{例えば、アルキレン基(又はアルキリデン基、例えば、メチレン基、エチレン基、エチリデン基、トリメチレン基、プロピレン基、プロピリデン基、テトラメチレン基、エチルエチレン基、ブタン−2−イリデン基、1,2−ジメチルエチレン基、ペンタメチレン基、ペンタン−2,3−ジイル基などのC1−8アルキレン基、好ましくはC1−4アルキレン基)、シクロアルキレン基(例えば、シクロペンチレン基、シクロへキシレン基、メチルシクロへキシレン基、シクロへプチレン基などのC5−10シクロアルキレン基、好ましくはC5−8シクロアルキレン基)、アルキレン(又はアルキリデン)−シクロアルキレン基[又はシクロアルキレン−アルキレン基、例えば、メチレン−シクロへキシレン基、エチレン−シクロへキシレン基、エチレン−メチルシクロへキシレン基、エチリデン−シクロへキシレン基などのC1−6アルキレン−C5−10シクロアルキレン基(好ましくはC1−4アルキレン−C5−8シクロアルキレン基)などの脂環式炭化水素基、ビ又はトリシクロアルキレン基(ノルボルナン−ジイル基など)などの橋架環式炭化水素基など]など}、芳香族炭化水素基{例えば、アリーレン基(フェニレン基、ナフタレンジイル基などのC6−10アリーレン基)、アルキレン(又はアルキリデン)−アリーレン基[又はアリーレン−アルキレン基、例えば、メチレン−フェニレン基、エチレン−フェニレン基、エチレン−メチルフェニレン基、エチリデンフェニレン基などのC1−6アルキレン−C6−20アリーレン基(好ましくはC1−4アルキレン−C6−10アリーレン基、好ましくはC1−2アルキレン−フェニレン基)などの芳香脂肪族炭化水素基など]など}が例示できる。なお、アルキレン−シクロアルキレン基およびアルキレン−アリーレン基とは、−Ra−Rb−(式中、Raは、式(1)においてカルボキシル基又はフルオレンの9位に結合したアルキレン基、Rbはシクロアルキレン基又はアリーレン基を示す)で表される基を示す。なお、2つの基Xは、同一又は異なる基であってもよい。
フルオレンジカルボン酸成分は、非フルオレン系芳香族ジカルボン酸成分と組み合わせてもよい。このような芳香族ジカルボン酸成分と組み合わせることで、耐熱性、屈折率、複屈折の値をより一層調整しやすくなる場合がある。
ジオール成分は、9,9−ビス(ヒドロキシ(ポリ)アルコキシアリール)フルオレン類(A1)および9,9−ビス(アリール−ヒドロキシ(ポリ)アルコキシアリール)フルオレン類(A2)を少なくとも含んでいる。このような組み合わせにより、高耐熱性を付与しつつ、低複屈折のポリエステル樹脂を効率よく得ることができる。
フルオレン類(A1)は、代表的には、下記式(2)で表される化合物であってもよい。
上記式(2)において、環Zで表される芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、縮合多環式芳香族炭化水素環[例えば、縮合二環式炭化水素(例えば、インデン、ナフタレンなどのC8−20縮合二環式炭化水素、好ましくはC10−16縮合二環式炭化水素)、縮合三環式炭化水素(例えば、アントラセン、フェナントレンなど)などの縮合二乃至四環式炭化水素など]が挙げられる。なお、2つの環Zは同一の又は異なる環であってもよく、通常、同一の環であってもよい。好ましい環Zには、ベンゼン環およびナフタレン環が含まれ、特に、ベンゼン環であってもよい。なお、基R1およびkは、好ましい態様を含め、前記式(1)における場合と同じである。
フルオレン類(A2)は、代表的には、下記式(3)で表される化合物であってもよい。
上記式(3)において、アリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基などのC6−10アリール基が挙げられ、特に、フェニル基が好ましい。
ジオール成分は、フルオレン類(A1)およびフルオレン類(A2)のみで構成してもよいが、通常、脂肪族ジオール成分を含んでいてもよい。脂肪族ジオール成分と組み合わせることにより、重合を効率よく行いつつ、高屈折率、高耐熱性、低複屈折をバランスよく備えたポリエステル樹脂を得ることができる。
本発明のポリエステル樹脂は、前記ジカルボン酸成分と前記ジオール成分とを重合成分とする(又はジカルボン酸成分とジオール成分とが重合した)樹脂であり、種々の特性(特に、光学的特性、熱的特性)において優れている。例えば、本発明のポリエステル樹脂は、特定のジカルボン酸成分(由来の骨格)と特定のジオール成分(由来の骨格)とを組み合わせて有し、高い屈折率および高い耐熱性を有している。しかも、本発明のポリエステル樹脂は、光学的異方性が少なく、著しく低複屈折性である。
本発明のポリエステル樹脂は、前記のように、高耐熱性、優れた光学的特性(高屈折率、低複屈折性など)を有している。そのため、本発明には、前記ポリエステル樹脂(又はその樹脂組成物、以下、樹脂組成物を含めてポリエステル樹脂ということがある)で構成された成形体(特に、光学フィルム、光学レンズなどの光学用成形体)も含まれる。成形体の形状は、特に限定されず、例えば、二次元的構造(フィルム状、シート状、板状など)、三次元的構造(管状、棒状、チューブ状、中空状など)などが挙げられる。
ゲル浸透クロマトグラフィ(東ソー(株)製、HLC−8120GPC)を用い、試料をクロロホルムに溶解させ、ポリスチレン換算で、分子量を測定した。
示差走査熱量計(セイコーインスツル(株)製、DSC 6220)を用い、アルミパンに試料を入れ、30℃から200℃の範囲でTgを測定した。
多波長アッベ屈折計「DR−M2/1550」(株式会社アタゴ製)を用い、光源波長589nm、測定温度20℃で測定した。
大塚電子社製リタデーション測定装置RETS−100を用いて、600nmの単色光で複屈折を測定した。測定に用いた試験片は、樹脂を160〜240℃でプレス成形し、厚み100〜400μmのフィルムを得た。得られたフィルムを15×50mmの短冊状に切り出すことにより得た。ガラス転移温度(Tg)+10℃の温度で測定用試験片を25mm/分で2倍、3倍又は4倍延伸し、延伸フィルムを得た。これらのフィルムの複屈折を、上記の装置を使用して測定し、延伸倍率から配向度を算出し、配向度と複屈折から固有複屈折を求めた。具体的には、フィルムを2倍、3倍及び4倍に延伸したときの複屈折を測定した。各延伸倍率(λ)に対応する配向度(F)を下式の換算式より求め、各配向度に対する複屈折の値をプロットした。
F=(3<cos2θ>−1)/2
<cos2θ>=(1+r2)(r−tan−1r)/r3
r=(λ3−1)0.5
λ:延伸倍率,F:配向度
最小二乗法を用い近似直線を得て、外挿法により配向度(F)=1.0(すなわち、無限延伸倍率)のときの複屈折を求めた。ここで、フィルム内の分子は理想的に極限まで配向していると仮定し、本発明においては、このときの複屈折の値を「固有複屈折」とした。
分光光度計「U−3010」(日立製)を用い、波長589nmで測定した。
反応器に、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル(以下、DMNという)0.30モル、9,9−ジ(t−ブトキシカルボニルエチル)フルオレン(9,9−ジ(カルボキシエチル)フルオレン又はフルオレン−9,9−ジプロピオン酸のジt−ブチルエステル、以下、FDPTという。特開2005−89422号公報の実施例1と同様にして合成したもの)0.70モル、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン(大阪ガスケミカル(株)製、以下、BPEFという)0.40モル、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−フェニルフェニル]フルオレン(以下、BOPPEFという。特開2001−206863号公報の実施例4と同様にして合成したもの)0.40モル、エチレングリコール(以下、EGという)2.20モル、エステル交換触媒として酢酸マンガン・4水和物2×10−4モル及び酢酸カルシウム・1水和物8×10−4モルを加え撹拌しながら徐々に加熱溶融し、230℃まで昇温した後、トリメチルホスフェート14×10−4モル、酸化ゲルマニウム20×10-4モルを加え、270℃、0.13kPa以下に到達するまで徐々に昇温、減圧しながらエチレングリコールを除去した。所定の撹拌トルクに到達後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
反応器に、テレフタル酸ジメチル(以下、DMTという)0.50モル、FDPT0.50モル、BPEF0.40モル、BOPPEF0.40モル、EG2.20モル、エステル交換触媒として酢酸マンガン・4水和物2×10−4モル及び酢酸カルシウム・1水和物8×10−4モルを加え撹拌しながら徐々に加熱溶融し、230℃まで昇温した後、トリメチルホスフェート14×10−4モル、酸化ゲルマニウム20×10-4モルを加え、270℃、0.13kPa以下に到達するまで徐々に昇温、減圧しながらエチレングリコールを除去した。所定の撹拌トルクに到達後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
反応器に、DMT0.60モル、FDPT0.40モル、BPEF0.425モル、BOPPEF0.425モル、EG2.20モル、エステル交換触媒として酢酸マンガン・4水和物2×10−4モル及び酢酸カルシウム・1水和物8×10−4モルを加え撹拌しながら徐々に加熱溶融し、230℃まで昇温した後、トリメチルホスフェート14×10−4モル、酸化ゲルマニウム20×10-4モルを加え、270℃、0.13kPa以下に到達するまで徐々に昇温、減圧しながらエチレングリコールを除去した。所定の撹拌トルクに到達後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
反応器に、DMN0.40モル、FDPT0.60モル、BPEF0.40モル、BOPPEF0.40モル、EG2.20モル、エステル交換触媒として酢酸マンガン・4水和物2×10−4モル及び酢酸カルシウム・1水和物8×10−4モルを加え撹拌しながら徐々に加熱溶融し、230℃まで昇温した後、トリメチルホスフェート14×10−4モル、酸化ゲルマニウム20×10-4モルを加え、270℃、0.13kPa以下に到達するまで徐々に昇温、減圧しながらエチレングリコールを除去した。所定の撹拌トルクに到達後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
反応器に、DMN0.40モル、FDPT0.60モル、BPEF0.425モル、BOPPEF0.425モル、EG2.20モル、エステル交換触媒として酢酸マンガン・4水和物2×10−4モル及び酢酸カルシウム・1水和物8×10−4モルを加え撹拌しながら徐々に加熱溶融し、230℃まで昇温した後、トリメチルホスフェート14×10−4モル、酸化ゲルマニウム20×10-4モルを加え、270℃、0.13kPa以下に到達するまで徐々に昇温、減圧しながらエチレングリコールを除去した。所定の撹拌トルクに到達後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
反応器に、DMT0.50モル、FDPT0.50モル、BPEF0.425モル、BOPPEF0.425モル、EG2.20モル、エステル交換触媒として酢酸マンガン・4水和物2×10−4モル及び酢酸カルシウム・1水和物8×10−4モルを加え撹拌しながら徐々に加熱溶融し、230℃まで昇温した後、トリメチルホスフェート14×10−4モル、酸化ゲルマニウム20×10-4モルを加え、270℃、0.13kPa以下に到達するまで徐々に昇温、減圧しながらエチレングリコールを除去した。所定の撹拌トルクに到達後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
反応器に、DMN0.40モル、FDPT0.60モル、BPEF0.20モル、BOPPEF0.60モル、EG2.20モル、エステル交換触媒として酢酸マンガン・4水和物2×10−4モル及び酢酸カルシウム・1水和物8×10−4モルを加え撹拌しながら徐々に加熱溶融し、230℃まで昇温した後、トリメチルホスフェート14×10−4モル、酸化ゲルマニウム20×10-4モルを加え、270℃、0.13kPa以下に到達するまで徐々に昇温、減圧しながらエチレングリコールを除去した。所定の撹拌トルクに到達後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
反応器に、DMN0.40モル、FDPT0.60モル、BPEF0.60モル、BOPPEF0.20モル、EG2.20モル、エステル交換触媒として酢酸マンガン・4水和物2×10−4モル及び酢酸カルシウム・1水和物8×10−4モルを加え撹拌しながら徐々に加熱溶融し、230℃まで昇温した後、トリメチルホスフェート14×10−4モル、酸化ゲルマニウム20×10-4モルを加え、270℃、0.13kPa以下に到達するまで徐々に昇温、減圧しながらエチレングリコールを除去した。所定の撹拌トルクに到達後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
反応器に、9,9−ジ(メトキシカルボニルエチル)フルオレン(9,9−ジ(カルボキシエチル)フルオレン又はフルオレン−9,9−ジプロピオン酸のジメチルエステル、以下、FDPMという。特開2005−89422号公報の実施例1のアクリル酸t−ブチルをアクリル酸メチル(37.9g(0.44モル))に変更し、それ以外は実施例1と同様にして合成したもの)1.00モル、BPEF0.85モル、EG2.20モル、エステル交換触媒として酢酸マンガン・4水和物2×10−4モル及び酢酸カルシウム・1水和物8×10−4モルを加え撹拌しながら徐々に加熱溶融し、230℃まで昇温した後、トリメチルホスフェート14×10−4モル、酸化ゲルマニウム20×10−4モルを加え、270℃、0.13kPa以下に到達するまで徐々に昇温、減圧しながらエチレングリコールを除去した。所定の撹拌トルクに到達後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
反応器に、FDPT1.00モル、BPEF0.80モル、EG2.20モル、エステル交換触媒として酢酸マンガン・4水和物2×10−4モル及び酢酸カルシウム・1水和物8×10−4モルを加え撹拌しながら徐々に加熱溶融し、230℃まで昇温した後、トリメチルホスフェート14×10−4モル、酸化ゲルマニウム20×10-4モルを加え、270℃、0.13kPa以下に到達するまで徐々に昇温、減圧しながらエチレングリコールを除去した。所定の撹拌トルクに到達後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
反応器に、DMN0.50モル、FDPT0.50モル、BPEF0.85モル、EG2.20モル、エステル交換触媒として酢酸マンガン・4水和物2×10−4モル及び酢酸カルシウム・1水和物8×10−4モルを加え撹拌しながら徐々に加熱溶融し、230℃まで昇温した後、トリメチルホスフェート14×10−4モル、酸化ゲルマニウム20×10-4モルを加え、270℃、0.13kPa以下に到達するまで徐々に昇温、減圧しながらエチレングリコールを除去した。所定の撹拌トルクに到達後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
反応器に、DMN0.75モル、FDPT0.25モル、BPEF0.85モル、EG2.20モル、エステル交換触媒として酢酸マンガン・4水和物2×10−4モル及び酢酸カルシウム・1水和物8×10−4モルを加え撹拌しながら徐々に加熱溶融し、230℃まで昇温した後、トリメチルホスフェート14×10−4モル、酸化ゲルマニウム20×10-4モルを加え、270℃、0.13kPa以下に到達するまで徐々に昇温、減圧しながらエチレングリコールを除去した。所定の撹拌トルクに到達後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
反応器に、イソフタル酸ジメチル(以下、DMIという)0.25モル、DMN0.50モル、FDPT0.25モル、BPEF0.85モル、EG2.20モル、エステル交換触媒として酢酸マンガン・4水和物2×10−4モル及び酢酸カルシウム・1水和物8×10−4モルを加え撹拌しながら徐々に加熱溶融し、230℃まで昇温した後、トリメチルホスフェート14×10−4モル、酸化ゲルマニウム20×10-4モルを加え、270℃、0.13kPa以下に到達するまで徐々に昇温、減圧しながらエチレングリコールを除去した。所定の撹拌トルクに到達後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
反応器に、DMT1.00モル、BPEF0.70モル、EG2.20モル、エステル交換触媒として酢酸マンガン・4水和物2×10−4モル及び酢酸カルシウム・1水和物8×10−4モルを加え撹拌しながら徐々に加熱溶融し、230℃まで昇温した後、トリメチルホスフェート14×10−4モル、酸化ゲルマニウム20×10-4モルを加え、270℃、0.13kPa以下に到達するまで徐々に昇温、減圧しながらエチレングリコールを除去した。所定の撹拌トルクに到達後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
反応器に、DMT0.50モル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸(以下、CHDAという)0.50モル、BPEF0.80モル、EG2.20モル、エステル交換触媒として酢酸マンガン・4水和物2×10−4モル及び酢酸カルシウム・1水和物8×10−4モルを加え撹拌しながら徐々に加熱溶融し、230℃まで昇温した後、トリメチルホスフェート14×10−4モル、酸化ゲルマニウム20×10-4モルを加え、270℃、0.13kPa以下に到達するまで徐々に昇温、減圧しながらエチレングリコールを除去した。所定の撹拌トルクに到達後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
反応器に、CHDA1.00モル、BPEF0.80モル、EG2.20モル、エステル交換触媒として酢酸マンガン・4水和物2×10−4モル及び酢酸カルシウム・1水和物8×10−4モルを加え撹拌しながら徐々に加熱溶融し、230℃まで昇温した後、トリメチルホスフェート14×10−4モル、酸化ゲルマニウム20×10-4モルを加え、270℃、0.13kPa以下に到達するまで徐々に昇温、減圧しながらエチレングリコールを除去した。所定の撹拌トルクに到達後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
反応器に、DMI0.50モル、DMN0.50モル、BPEF0.90モル、EG2.20モル、エステル交換触媒として酢酸マンガン・4水和物2×10−4モル及び酢酸カルシウム・1水和物8×10−4モルを加え撹拌しながら徐々に加熱溶融し、230℃まで昇温した後、トリメチルホスフェート14×10−4モル、酸化ゲルマニウム20×10-4モルを加え、270℃、0.13kPa以下に到達するまで徐々に昇温、減圧しながらエチレングリコールを除去した。所定の撹拌トルクに到達後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
反応器に、DMN0.50モル、FDPT0.50モル、BOPPEF0.80モル、EG2.20モル、エステル交換触媒として酢酸マンガン・4水和物2×10−4モル及び酢酸カルシウム・1水和物8×10−4モルを加え撹拌しながら徐々に加熱溶融し、230℃まで昇温した後、トリメチルホスフェート14×10−4モル、酸化ゲルマニウム20×10-4モルを加え、270℃、0.13kPa以下に到達するまで徐々に昇温、減圧しながらエチレングリコールを除去した。所定の撹拌トルクに到達後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
反応器に、DMT1.00モル、BOPPEF0.80モル、EG2.20モル、エステル交換触媒として酢酸マンガン・4水和物2×10−4モル及び酢酸カルシウム・1水和物8×10−4モルを加え撹拌しながら徐々に加熱溶融し、230℃まで昇温した後、トリメチルホスフェート14×10−4モル、酸化ゲルマニウム20×10-4モルを加え、270℃、0.13kPa以下に到達するまで徐々に昇温、減圧しながらエチレングリコールを除去した。所定の撹拌トルクに到達後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
反応器に、DMN0.60モル、FDPM0.40モル、BPEF0.90モル、EG2.20モル、エステル交換触媒として酢酸マンガン・4水和物2×10−4モル及び酢酸カルシウム・1水和物8×10−4モルを加え撹拌しながら徐々に加熱溶融し、230℃まで昇温した後、トリメチルホスフェート14×10−4モル、酸化ゲルマニウム20×10-4モルを加え、270℃、0.13kPa以下に到達するまで徐々に昇温、減圧しながらエチレングリコールを除去した。所定の撹拌トルクに到達後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
反応器に、DMN0.70モル、FDPM0.30モル、BPEF0.90モル、EG2.20モル、エステル交換触媒として酢酸マンガン・4水和物2×10−4モル及び酢酸カルシウム・1水和物8×10−4モルを加え撹拌しながら徐々に加熱溶融し、230℃まで昇温した後、トリメチルホスフェート14×10−4モル、酸化ゲルマニウム20×10-4モルを加え、270℃、0.13kPa以下に到達するまで徐々に昇温、減圧しながらエチレングリコールを除去した。所定の撹拌トルクに到達後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
反応器に、DMN0.60モル、FDPM0.40モル、BOPPEF0.80モル、EG2.20モル、エステル交換触媒として酢酸マンガン・4水和物2×10−4モル及び酢酸カルシウム・1水和物8×10−4モルを加え撹拌しながら徐々に加熱溶融し、230℃まで昇温した後、トリメチルホスフェート14×10−4モル、酸化ゲルマニウム20×10-4モルを加え、270℃、0.13kPa以下に到達するまで徐々に昇温、減圧しながらエチレングリコールを除去した。所定の撹拌トルクに到達後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
Claims (10)
- フルオレン骨格を有するジカルボン酸成分を含むジカルボン酸成分と、9,9−ビス(ヒドロキシ(ポリ)アルコキシアリール)フルオレン類(A1)および9,9−ビス(アリール−ヒドロキシ(ポリ)アルコキシアリール)フルオレン類(A2)を含むジオール成分とを重合成分とするポリエステル樹脂。
- ジカルボン酸成分が、さらに、非フルオレン系芳香族ジカルボン酸成分を含み、フルオレン骨格を有するジカルボン酸成分の割合が、ジカルボン酸成分全体に対して10モル%以上である請求項1記載のポリエステル樹脂。
- ジカルボン酸成分が、さらに、単環式芳香族ジカルボン酸成分および非フルオレン系多環式芳香族ジカルボン酸成分から選択された少なくとも1種の非フルオレン系芳香族ジカルボン酸成分を含み、フルオレン骨格を有するジカルボン酸成分と非フルオレン系芳香族ジカルボン酸成分との割合が、前者/後者(モル比)=10/90〜90/10である請求項1又は2記載のポリエステル樹脂。
- フルオレン類(A1)とフルオレン類(A2)との割合が、前者/後者(モル比)=10/90〜90/10である請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステル樹脂。
- ジオール成分が、さらに、脂肪族ジオール成分を含み、フルオレン類(A1)およびフルオレン類(A2)の総量と、脂肪族ジオール成分との割合が、前者/後者(モル比)=50/50〜99/1である請求項1〜4のいずれかに記載のポリエステル樹脂。
- フルオレン骨格を有するジカルボン酸成分が、9,9−ビス(カルボキシアルキル)フルオレン類およびそのエステル形成性誘導体から選択された少なくとも1種を含み、
ジカルボン酸成分が、テレフタル酸成分、イソフタル酸成分およびナフタレンジカルボン酸成分から選択された少なくとも1種の非フルオレン系芳香族ジカルボン酸成分を含み、
フルオレン骨格を有するジカルボン酸成分と非フルオレン系芳香族ジカルボン酸成分との割合が、前者/後者(モル比)=20/80〜80/20であり、
フルオレン類(A1)が、9,9−ビス(ヒドロキシアルコキシフェニル)フルオレン類を含み、
フルオレン類(A2)が、9,9−ビス(アリール−ヒドロキシアルコキシフェニル)フルオレン類を含み、
フルオレン類(A1)とフルオレン類(A2)との割合が、前者/後者(モル比)=20/80〜80/20であり、
ジオール成分が、さらに、C2−6アルカンジオール成分で構成された脂肪族ジオール成分を含み、フルオレン類(A1)およびフルオレン類(A2)の総量と、脂肪族ジオール成分との割合が、前者/後者(モル比)=70/30〜95/5である請求項1〜5のいずれかに記載のポリエステル樹脂。 - 20℃、波長589nmにおける屈折率が1.62以上であり、ガラス転移温度が125℃以上であり、固有複屈折の値が25×10−4以下である請求項1〜6のいずれかに記載のポリエステル樹脂。
- 20℃、波長589nmにおける屈折率が1.63以上であり、ガラス転移温度が130℃以上であり、固有複屈折の値が20×10−4以下である請求項1〜7のいずれかに記載のポリエステル樹脂。
- 請求項1〜8のいずれかに記載のポリエステル樹脂で形成された成形体。
- 光学フィルム又は光学レンズである請求項9記載の成形体。
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